JP6733455B2 - 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、光を吸収することができる色素を有する第1の有機化合物と、電子受容性を有する第2の有機化合物と、無機ナノ粒子と、を含有する有機薄膜層を備えた有機薄膜太陽電池の例が記載されている。さらに、非特許文献1には、P3HTとPCBMと、酸化亜鉛と、を含む塗布液を用いて有機太陽電池を作製する例が記載されている。
本発明は、上記問題を解決するものであり、長時間光に晒されても光電変換効率の低下の少ない高い耐光性を備えた光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含有
し、前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM1、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在
量をM2、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機
ナノ粒子の存在量をM3とした場合に、M1/M2及びM3/M2が、それぞれ0.7以
上1.3以下であり、前記活性層の断面における無機ナノ粒子の数密度が25個/μm 2
以上500個/μm 2 以下であることを特徴とする光電変換素子。
[2]素子基板上に、少なくとも、一対の電極と、該一対の電極間に活性層と、を有し、
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含有
し、前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM 1 、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在
量をM 2 、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機
ナノ粒子の存在量をM 3 とした場合に、M 1 /M 2 及びM 3 /M 2 が、それぞれ0.7以
上1.3以下であり、前記活性層中の前記無機ナノ粒子総数に対する長軸長さが10nm
以上100nm以下の無機ナノ粒子の割合が70%以上であることを特徴とする光電変換
素子。
[3]素子基板上に、少なくとも、一対の電極と、該一対の電極間に活性層と、を有し、
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含有
し、前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM 1 、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在
量をM 2 、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機
ナノ粒子の存在量をM 3 とした場合に、M 1 /M 2 及びM 3 /M 2 が、それぞれ0.7以
上1.3以下であり、前記n型半導体化合物のLUMOエネルギー準位と前記無機ナノ粒
子の伝導帯底のエネルギー差が1.0eV以下であることを特徴とする光電変換素子。
[4]前記無機ナノ粒子が酸化亜鉛又は酸化チタンであることを特徴とする[1]〜[3
]のいずれかに記載の光電変換素子。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の光電変換素子を有する太陽電池。
[6][5]に記載の太陽電池を有する太陽電池モジュール。
上述の通り、本発明に係る光電変換素子は、下部電極101及び上部電極105からなる一対の電極を有する。なお、一対の電極のうち、一方の電極は、活性層103で発生した電子を捕集する機能を有するカソードであり、他方の電極は、活性層103で発生した正孔を捕集する機能を有するアノードである。下部電極101をカソードとする場合、上部電極105をアノードとし、下部電極101をアノードとする場合、上部電極105をカソードとすればよい。
活性層103は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子を含有するバルクヘテロ型の混合層である。なお、上述の通り、活性層103が光を吸収することで、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物との界面で電子及び正孔が発生し、各電極からこれらの電荷が取り出される。
また、Solar Energy Materials&Solar cells 134(2015) 291−297においては、下部電極上に直接、P3HTと、PCBMと、酸化亜鉛を含有した塗布液を塗布することにより、下部電極上に酸化亜鉛層が堆積し、その上にP3HTとPCBMとの混合層が形成されることが記載されている。すなわち、Solar Energy Materials&Solar cells 134(2015) 291−297に記載の方法の場合、活性層の下部に酸化亜鉛濃度の高い領域が存在している。
上述の通り、本実施形態に係る光電変換素子は、下部電極101と活性層103との間、及び上部電極105と活性層103との間に、それぞれバッファ層を有する。なお、本発明においては、便宜上、下部電極101と活性層103との間のバッファ層102を下部バッファ層と称する場合があり、上部電極105と活性層103との間のバッファ層104を上部バッファ層と称す場合がある。
図1に示される構成を有する光電変換素子107は、各層について説明した上述の方法に従い、素子基板106上に、下部電極101、下部バッファ層102、活性層103、上部バッファ層104、及び上部電極105を順次積層することにより作製することができる。
上述の実施形態に係る光電変換素子は、太陽電池、なかでも、シースルー型の有機薄膜太陽電池の太陽電池素子として使用されることが好ましい。なお、太陽電池は図2に示すように光電変換素子以外の構成を有していてもよい。
ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた。分子量分布(PDI)は、Mw/Mnを表す。
カラム:PolymerLaboratories GPC用カラム(PLgel MIXED−B 10μm,内径7.5mm,長さ30cm)を2本直列に接続して使用 ポンプ:LC−10AT(島津製作所社製) オーブン:CTO−10A(島津製作所社製)
検出器:示差屈折率検出器(島津製作所社製,RID−10A)及びUV−vis検出器(島津製作所社製,SPD−10A)
サンプル:試料1mgをクロロホルム(200mg)に溶解させた液1μL
移動相:クロロホルム
流速:1.0mL/min
解析:LC−Solution(島津製作所社製)
光電変換素子に4mm角のメタルマスクを付け、照射光源としてエアマス(AM)1.5G、放射照度100mW/cm2のソーラシミュレータを用い、ソースメーター(ケイスレー社製,2400型)により、ITO電極と銀電極との間における電流−電圧特性を測定した。この測定結果から、開放電圧Voc(V)、短絡電流密度Jsc(mA/cm2)、形状因子FF、光電変換効率PCE(%)を算出した。
FF = Pmax/(Voc×Jsc)
また、光電変換効率PCEは、入射エネルギーをPinとすると次式で与えられる。
PCE = (Pmax/Pin)×100
= (Voc×Jsc×FF/Pin)×100
窒素雰囲気下、50mL二口ナスフラスコに、モノマーとして、米国特許出願公開第2012/0227812号公報に記載の方法を参考にして得られた3,7−ジ(2−ブロモ−3−ドデシルチオフェン−5−イル)−ナフト[1,2−c:5,6−c]ビス[1,2,5]チアジアゾール(60.0mg,0.066mmol)、特許5698371に記載の方法を参考にして得られた4,8−ビス−[5−(2−ヘキシルデシル)−チオフェン−2−イル]−2,6−ビス(トリメチルスタニル)−ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(74.7mg,0.067mmol)とを用いて合成を行い、下記式により表される構成単位を含むコポリマー2を得た。得られたコポリマーの2の重量平均分子量Mwは120,000であり、PDIは5.5であった。
(活性層形成用組成物1の作製)
p型有機半導体化合物として合成例1で得られたコポリマー1及びn型半導体化合物としてフラーレン化合物であるPC61BM(フェニルC61酪酸メチルエステル)とPC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル)との混合物を、質量比が1:2となるように混合した。なお、PC61BM及びPC71BMは、Journal of Organic Chemistry,1995,60,532を参照して製造した。この混合物をトルエンとテトラリンとの混合溶媒(体積比9:1)に固形分濃度が4質量%となるように窒素雰囲気中で混合させ、混合物をよく溶解させた溶液を作製した。さらに平均一次粒径15nmの酸化亜鉛ナノ粒子を含む分散液ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)をトルエンで希釈した分散液を酸化亜鉛ナノ粒子が混合物に対して4質量%となるように溶液に添加した。得られた溶液をホットスターラー上で80℃の温度にて1時間攪拌混合した。攪拌混合後の溶液を1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過することにより、活性層形成用組成物1を得た。なお、サイクリックボルタンメトリーより測定したn型半導体化合物であるPC61BM(フェニルC61酪酸メチルエステル)とPC71BM(フェニルC71酪酸メチルエステル)との混合物のLUMOエネルギー準位は−3.8eVであった。
ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)の代わりに、平均一次粒径100nm以下の酸化亜鉛ナノ粒子(Sigma−Aldrich社製、544906)を、固形分に対する酸化亜鉛ナノ粒子割合が4質量%となるように添加した以外は、活性層形成用組成物1と同様の方法により活性層形成用組成物2を作製した。なお、酸化亜鉛の伝導帯底のエネルギーは−4.0eVである。
ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)の代わりに、平均一次粒径15nmの酸化亜鉛ナノ粒子(関東電化工業社製)を、固形分に対する酸化亜鉛ナノ粒子割合が4質量%となるように添加した以外は、活性層形成用組成物1と同様の方法により活性層形成用組成物3を作製した。
ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)を添加しなかった以外は、活性層形成用組成物1と同様の方法により活性層形成用組成物4を作製した。
p型半導体化合物としてコポリマー1の代わりに合成例2により得られたコポリマー2を使用し、さらに、ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)の代わりに、酸化チタン分散液であるRTIT 15WT%−G0(シーアイ化成社製)を使用した以外は、活性層形成用組成物1と同様の方法により活性層形成用組成物5を作製した。なお、酸化チタンの伝導帯底のエネルギーは−4.2eVである。
RTIT 15WT%−G0(シーアイ化成社製)を添加しなかった以外は、活性層形成用組成物5と同様の方法により活性層形成用組成物6を作製した。
インジウム・スズ酸化物(ITO)/Ag/インジウム・スズ酸化物(ITO)からなる透明導電膜をパターニングしたPEN基板を、アセトンによる超音波洗浄、ついでイソプロパノールによる超音波洗浄の後、窒素ブローでの乾燥及びUV−オゾン処理を行った。
光電変換素子1における活性層中の酸化亜鉛ナノ粒子の分布を調べるために前述のX線光電子分光法(XPS)による分析を行った。なお、X線源にはAl−Kαを用い、Zn2p3/2に由来するピークから酸化亜鉛ナノ粒子の深さ方向分布を求めた。この深さ方向分布のプロファイルから前述の方法により、M1/M2及びM3/M2を算出した。得られた結果を表1に示す。
次に、クロスセクションポリッシャー(日本電子製)により光電変換素子1の断面を加工した後、走査型電子顕微鏡(カールツァイス製、Ultra55)にて2.4mmのワーキングディスタンス、加速電圧2kV、倍率5万倍にて反射電子像を取得し、活性層断面における酸化亜鉛ナノ粒子数密度及び酸化亜鉛ナノ粒子全数に対する長軸長さが10nm以上100nm以下の酸化亜鉛ナノ粒子の存在量を求めた。具体的には、観察された活性層断面において、活性層の幅方向が2μmの範囲に存在する酸化亜鉛ナノ粒子数から酸化亜鉛ナノ粒子の数密度及び長軸長さが10nm以上100nm以下の酸化亜鉛ナノ粒子の存在量を求めた。得られた結果を表1に示す。
活性層形成用組成物1の代わりに活性層形成用組成物2を用いた以外は、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール2を作製し、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
活性層形成用組成物1の代わりに活性層形成用組成物3を用いた以外は、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール3を作製し、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
<比較例3:太陽電池モジュール4の作製及び評価>
活性層形成用組成物1の代わりに活性層形成用組成物4を用いた以外は、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール4を作製し、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
<比較例4:太陽電池モジュール5の作製及び評価>
実施例1と同様の方法で、インジウム・スズ酸化物(ITO)/Ag/インジウム・スズ酸化物(ITO)からなる透明導電膜をパターニングしたPEN基板の上に電子取り出し層として酸化亜鉛含有層を成膜した。その上に平均一次粒径15nmの酸化亜鉛ナノ粒子を含む分散液ZNT15WT%−G0(シーアイ化成社製)を酸化亜鉛ナノ粒子が4質量%になるように希釈した分散液をワイヤーバーにより塗布し、この基板を140度で10分加熱した。その後、この基板の上に活性層形成用組成物1の代わりに活性層形成用組成物4を用いて、2段階の塗布により活性層を形成した以外は、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール4を作製し、評価を行った。得られた結果を表1に示す。
活性層形成用組成物1の代わりに活性層形成用組成物5を用いた以外は、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール2を作製し、評価を行った。なお、太陽電池モジュール6の耐光性の評価に関しては、120時間露光して耐光性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
活性層形成用組成物5の代わりに活性層形成用組成物6を用いた以外は、実施例2と同様の方法により太陽電池モジュール2を作製し、評価を行った。
以上の結果から、本発明のように、活性層中に適度に均一に無機ナノ粒子が分散していることにより光照射後変換効率の低下の少ない高い耐光性を有する光電変換素子を提供できることが分かる。
102 下部バッファ層
103 活性層
104 上部バッファ層
105 上部電極
106 素子基板
107 光電変換素子
1 耐候性保護フィルム
2 紫外線カットフィルム
3,9 ガスバリアフィルム
4,8 ゲッター材フィルム
5,7 封止材
6 太陽電池素子
10 バックシート
12 基材
13 太陽電池モジュール
14 薄膜太陽電池
Claims (6)
- 素子基板上に、少なくとも、一対の電極と、該一対の電極間に活性層と、を有し、
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含
有し、
前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量を
M1、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM2、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機ナ
ノ粒子の存在量をM3とした場合に、M1/M2及びM3/M2が、それぞれ0.7以上
1.3以下であり、前記活性層の断面における無機ナノ粒子の数密度が25個/μm 2 以
上500個/μm 2 以下であることを特徴とする光電変換素子。 - 素子基板上に、少なくとも、一対の電極と、該一対の電極間に活性層と、を有し、
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含
有し、
前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量を
M 1 、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM 2 、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機ナ
ノ粒子の存在量をM 3 とした場合に、M 1 /M 2 及びM 3 /M 2 が、それぞれ0.7以上
1.3以下であり、前記活性層中の前記無機ナノ粒子総数に対する長軸長さが10nm以
上100nm以下の無機ナノ粒子の割合が70%以上であることを特徴とする光電変換素
子。 - 素子基板上に、少なくとも、一対の電極と、該一対の電極間に活性層と、を有し、
前記活性層は、p型有機半導体化合物と、n型半導体化合物と、無機ナノ粒子と、を含
有し、
前記活性層の上部界面から前記活性層の1/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量を
M 1 、該活性層の1/3の深さから活性層の2/3の深さにおける無機ナノ粒子の存在量
をM 2 、該活性層の2/3の深さから活性層の下部側界面までの深さにおける前記無機ナ
ノ粒子の存在量をM 3 とした場合に、M 1 /M 2 及びM 3 /M 2 が、それぞれ0.7以上
1.3以下であり、前記n型半導体化合物のLUMOエネルギー準位と前記無機ナノ粒子
の伝導帯底のエネルギー差が1.0eV以下であることを特徴とする光電変換素子。 - 前記無機ナノ粒子が酸化亜鉛又は酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の光電変換素子。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換素子を有する太陽電池。
- 請求項5に記載の太陽電池を有する太陽電池モジュール。
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