JP6734523B2 - 防犯サムターン - Google Patents

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Description

本発明は、扉に取り付けて使用する防犯サムターンに関する。
従来より、サムターン回しによる不法な住居侵入を防止するため、サムターン回し防止機構を備えた防犯サムターンが開発されていた。
特開2006-193951号公報
しかし、従来技術はサムターン回し防止機構を付加するため、サムターンが大型化し、扉面からの突出部分を大きくせざるを得ないという問題があった。
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係る防犯サムターンは、サム軸が挿通されてなる挿通孔を有してなるサム座と、前記サム座の前面から前方に突設されると共に前記サム座の前面に対して略垂直な摘み面を有し、前記サム軸と共に軸回転可能に取付けられてなる摘みと、前記摘み面に設けられてなるボタンと、前記ボタンよりもサム軸の軸中心側において前記サム軸に沿って後方に延設される腕部材と、前記腕部材の後端部を構成し、前記サム軸の外周面に設けられてなる係止溝に前後方向に摺動可能に嵌め込まれてなると共に、前記係止溝から径方向外方に突出してなるロック用突出部を有するロックピースと、前記サム軸が貫通されてなる貫通孔、及び前記ロック用突出部を前方向から嵌め込み可能に形成されたロック溝を有し、前記サム座に固定されてなるサム座軸受と、前後方向に斜めに切り込まれた切り欠き、及び当該切り欠きに入出可能な摺動突部によって構成されてなると共に、前記摘みの内部において前記ボタン及び前記腕部材を係合可能とする係合部と、を備え、前記ボタンを押し込むと、前記係合部は、前記摺動突部を前記切り欠きの解放端から奥端へ向かって摺動させながら前記腕部材を前方へ移動させると共に、前記ロック用突出部を前記ロック溝から脱離させることを特徴とする。
また、前記係止溝の後端内面が、前記サム軸を解錠する方向に軸回転させると、前記ロック用突出部を前方に押し可能なカム面に形成され、前記サム軸を解錠する方向に軸回転させると、前記カム面が前記ロック用突出部を前方に押し出して前記ロック溝から離脱させることとしても好ましい。
さらに、前記切り欠きは、前記ボタンのサム軸の軸中心側の端面に前記解放端を有して前記摘み面に向かって形成されてなることとしても好ましい。
さらにまた、前記切り欠きは、前記ボタンのサム軸の軸中心側の端面に前記解放端を有して前記摘み面に向かって形成されてなることとしても好ましい。
また、前記ボタンが、前記摘みにおいて前記サム軸を挟んで設けられてなる一対の前記摘み面のそれぞれに設けられてなる第一ボタン及び第二ボタンによって構成されてなることとしても好ましい。
さらに、前記切り欠きが、前記第一ボタン及び前記第二ボタンのそれぞれに設けられてなることとしても好ましい。
本発明によれば、係合部が摘み内部に収容することができるため、従来のサムターン回し防止機構を備える防犯サムターンよりもサム座の厚みを薄くすることができる。これにより、扉面からの突出部分が小さい防犯機能のないサムターンに用いられる厚みの薄いサム座を流用することができる。さらに、従来の防犯サムターンよりもサムターンの小型化を実現することができる。
また、ボタンが、摘みにおいてサム軸を挟んで設けられてなる一対の摘み面のそれぞれに設けられてなることにより、第一ボタン及び第二ボタンを互いに突き合う方向に押さなければ扉錠を解錠させることができないようにすることができる。このような構成によれば、ボタンが一方の摘み面にのみ設けられてなる場合によりもサムターン回しが困難な防犯サムターンを実現することができる。
さらに、前記第一係合部及び第二係合部を備えることにより、第一ボタン及び第二ボタンのうち、一方のボタンのみを押しただけではロック用突出部をロック溝から脱離させないようにすることができる。これにより、防犯機能をさらに高めた防犯サムターンを実現することができる。
ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1の全体斜視図である。 防犯サムターン1を構成するサム座2、サム軸3、及び摘み5を分解した様子の全体を示す分解斜視図である。 サム軸3と腕部材13を分解した分解斜視図を示す。 摘み5及びサム軸3をサム座2から抜き取った様子を示す斜視図である。 ボタン8を押した状態の摘み5の様子を示す斜視図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした様子を示す斜視図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1の右側面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のA−A断面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のB−B断面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のC−C断面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のD−D断面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のE−E断面図である。 ボタン8が押されていない状態の防犯サムターン1のF−F断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1の右側面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のG−G断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のH−H断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のI−I断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のJ−J断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のK−K断面図である。 ボタン8が押された状態の防犯サムターン1のL−L断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1の右側面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のM−M断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のN−N断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のO−O断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のP−P断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のQ−Q断面図である。 シリンダー側からサム軸3を軸回転させて摘み5を解錠可能な状態とした防犯サムターン1のR−R断面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1の右側面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のS−S断面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のT−T断面図である。丸囲み内には、第一ボタン8aのみを押し込もうとした場合に、傾斜板38aの前面が切り欠き46bの解放端47bに当接して切り欠き46b内への進入が制限される様子の拡大図を示す。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のU−U断面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のV−V断面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のW−W断面図である。 ボタン8aのみを押し込もうとした状態の防犯サムターン1のX−X断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、解錠状態の防犯サムターン1の全体斜視図である。図示しない扉面に対して、ネジ止め可能なサム座2を、サム軸3が後方から前方へ突き抜けて挿通されてなり、サム座2の前面4には摘み5が突設されてなる。
摘み5は、サム座2の前面4に対して略垂直な摘み面6を有する中空のケース7を備えてなり、摘み面6は施錠状態において水平とされている。また、本実施の形態において、摘み面6は、サム軸3を挟んで一対の摘み面6a、6bが設けられてなる。
摘み面6a、6bのそれぞれには第一ボタン8a、第二ボタン8bが設けられてなる。以下、第一ボタン8a、及び第二ボタン8bを合わせてボタン8という場合がある。ボタン8は、摘み面6に対して押し込むことができる。
扉を施解錠しようとする者は、摘み5を軸回転させることによってサム軸3も軸回転させることができ、サム軸3に接続された図示しない扉錠の施錠状態と解錠状態を切り替えることができる。
サム座2は、前面4に設けられたネジ穴2a、2bに挿し入れたネジによって扉面に固定することができる。
図2は、防犯サムターン1を構成するサム座2、サム軸3、及び摘み5を分解した様子の全体を示す分解斜視図である。
サム軸3は、サム軸基部9の前端に、サム軸基部9よりも径の細いサム軸柱10が螺合された棒体状に構成されてなる。サム軸柱10には、サム軸3の軸方向に沿って前後に摺動可能に設けられてなるスライドピース11及びロックピース12が互いに前後方向に連結されて腕部材13を構成してなる。
図3には、サム軸3と腕部材13を分解した分解斜視図を示す。
スライドピース11は、サム軸3の左右の周面に沿って摺動する棒体状の一対のスライド腕部14、14が、サム軸柱10を挿通可能なスライドピースガイド環15によって連結されて一体に成形されてなる。
ロックピース12は、サム軸3の左右の周面に沿って摺動する棒体状の一対のロック腕部16、16が、サム軸柱10を挿通可能なロックピースガイド環17によって連結されて一体に成形されてなる。
スライドピース11を構成するスライド腕部14の後端部には後端連結爪18が形成され、ロックピース12を構成するロック腕部16,16の前端部には後端連結爪18と互いに係合可能な前端連結爪19が形成されてなり、後端連結爪18と前端連結爪19とが係合されてスライドピース11とロックピース12とが一体に連動する腕部材13を構成してなる。
また、サム軸柱10にはつる巻バネからなるロックバネ21が装着されてなる。ロックバネ21の後端は、ロックピースガイド環17の前面に当接されてなり、ロックバネ21の前端は、サム軸柱10の中間部が拡径して形成されてなる段差面20に当接されてなる。このような構成により、腕部材13には、ロックバネ21によって常に後方へ押し付けられる向きに力が加えられる。
なお、ロックピースガイド環17は、開口径がロックバネ21の外径よりも小さく形成されてなることによって、サム軸柱10を挿通可能であると共に、ロックバネ21の後端がロックピースガイド環17の前面に当接可能に形成されてなる。
一方、スライドピースガイド環15は、開口径がロックバネ21の外径よりも大きく形成されてなり、スライドピース11がサム軸3に沿って摺動しても、スライドピースガイド環15がロックバネ21に干渉しない。さらに、スライドピースガイド環15は、サム軸柱10の拡径部分22の外径よりも大きく形成されて、スライドピース11がサム軸3に沿って摺動する場合に、拡径部分22の周面に対面する範囲内で動くことによって、ロックバネ21への干渉をより効果的に回避しつつスライドピース11のガイド機能を発揮する。
図3に示すように、サム軸基部9の外周面には、ロック腕部16,16が前後方向に摺動可能に嵌め込み可能な係止溝23,23が形成されてなる。ロック腕部16,16の後端部には、図2に示すように、係止溝23,23に嵌め込まれた状態で、当該係止溝23,23から径方向外方に突出してなるロック用突出部24,24が形成されてなる。
図2に示すように、サム座2の中央にはサム座軸受25を嵌め込んで固定することができる固定凹部26と、固定凹部26の中央部を貫通してサム軸3を挿通可能に形成された挿通孔27とが形成されてなる。
サム座軸受25は、図4に示すように、サム軸3を貫通可能に形成されてなる貫通孔28、及びロック用突出部24,24を前方向から嵌め込み可能に形成されたロック溝29,29を有する円環状に形成された部材であり、前端面から外周方向に延出してなる鍔30が形成されてなる。
固定凹部26の内側面には、左右に対面する位置に、回転防止溝31,31が形成されてなり、サム座軸受25の左右の外周面から突設されてなる回転防止突部32,32を嵌め込むことによって、固定凹部26に嵌め込まれたサム座軸受25が回動しないように固定することができる。
図2に示すように、ロック溝29,29は、ロック腕部16,16と、それぞれ前後方向に対向する位置に設けられてなり、サム座軸受25の前面から内周面にかけて切り欠き構造に形成されてなる。
サム座軸受25の前面と対面する位置には、サムピースガイド33が設置されている。サムピースガイド33の後端部は、環状の円盤34が形成されてなる。円盤34の前面にはサム軸基部9の周面に沿って形成された円弧状板体のガイド板35が上下に分割して前方に突設されてなる。ガイド板35が分割されてなる左右端部は、それぞれ径方向外方に屈曲された屈曲部からなるロックピースガイド36に形成されてなる。ロックピースガイド36は、前後方向に摺動するロックピース12の軸回転を抑制する機能を備える。
スライドピース11のスライド腕部14,14の外側面には、外方に突設されてなる摺動突部37,38が設けられてなる。
図2において、サム座2の前面に向かって右手方向に突設されてなる摺動突部37は、上方から下方に向かうに従って前方から後方に傾斜してなる傾斜板37a、及び傾斜板37aの外側面から下方に屈曲されてなる係合ガイド37bによって構成されてなる。
また図2において、サム座2の前面に向かって左手方向に突設されてなる摺動突部38は、上方から下方に向かうに従って後方から前方に傾斜してなる傾斜板38a、及び傾斜板38aの外側面から上方に屈曲されてなる係合ガイド38bによって構成されてなる。
図2に示すように、第一ボタン8a及び第二ボタン8bは、サム軸柱10の軸中心Yを対称軸として、サム軸柱10の上側と下側とに配置されてなる。第一ボタン8a及び第二ボタン8bには、それぞれバネ取付柱39,39、及びバネ受け40,40を備えてなり、互いのバネ取付柱とバネ受けとを向かい合わせとなる位置において、バネ取付柱にバネ41,41を装着させると共に、バネ受け40,40に挿し込まれてなる。バネ41,41は、ボタン8を押し込む力に対して抵抗する向きに力を加え、押し込まれたボタン8から押し込む力が解放されると元の位置へ押し戻す。
ボタン8は、図2に示すように、指で直接触れながら軸中心Yに向かって押し込む押込み凸部42(42a、42b)と、押込み凸部42の軸中心Y側の端部周面から延出してなる止め板43(43a、43b)によって構成されてなる。
図2に示すように、ケース7の摘み面6には凸部42の上部が外部に突出可能なボタン穴44(44a、44b)が形成されてなる。止め板43は、それぞれのボタン穴44よりも大きな外縁形状を備えている。これにより、押し込む力が解放されたボタン8を、止め板43が摘み5の内側面に当接してバネ41,41の力を止めることで、図1に示すように、ボタン穴44から一定の高さ突出する位置に留めることができる。
さらに、止め板43から軸中心Y側に対して垂直に延出してなる側壁45(45a、45b)には、切り欠き46(46a、46b)が形成されてなる。切り欠き46は、前後に幅狭の直線状の切り欠きであり、側壁45の軸中心Y側の端縁に形成された解放端47(47a,47b)から、それぞれのボタン8が装着された摘み5の摘み面6に向かうに従って前方向、若しくは後方向に斜めに切り込んだ形状に形成されてなる。
本実施の形態においては、図2に示すように切り欠き46aは、サム座2の正面に対して上側に配置された第一ボタン8aの右側から下方向に延出してなる側壁45aに設けられてなる。切り欠き46aは、解放端47aから摘み面6aに向かうに従って前方に向かって斜めに切り込んだ形状に形成されてなる。
一方、図2に示すように切り欠き46bは、サム座2の正面に対して下側に配置された第二ボタン8bの左側から上方向に延出してなる側壁45bに設けられてなる。切り欠き46bは、解放端47bから摘み面6bに向かうに従って前方に向かって斜めに切り込んだ形状に形成されてなる。
摺動突部37は、切り欠き46aと共に、第一ボタン8aが押し込まれると傾斜板37aが切り欠き46aの解放端47aから奥端48aへ向かって摺動する係合部49aを構成する。一方、摺動突部38は、切り欠き46bと共に、第二ボタン8bが押し込まれると傾斜板38aが切り欠き46bの解放端47bから奥端48bに向かって摺動する係合部49bを構成する。
ケース7は、上下に分割されてなり、サム軸3の前端部、腕部材13、及びボタン8を内部に挟み込んで摘み5を構成する。ケース7の後端は解放されてなり、サムピースガイド33のガイド板35を嵌め込むことができる。これにより、ロックピース12のロック腕部16,16の後端部を後方に向かって出没させることができる。なお、摘み5を形成したケース7はネジ50、50によって固定される。
また、サム軸基部9の上下面には円筒状のバネ穴51、51が形成されてなり、バネ穴51には小バネ52、52と、小バネ52の外側端に設置されたクリックボール53、53とが収容されてなる。ケース7の内面には窪み54、54が形成されてなり、クリックボール53の外表面の一部を、小バネ52に押し付けられながらはめこむことができる。操作者がシリンダー側からサム軸3を軸回転させて施錠した際に、クリックボール53が窪み54はまりこんだ時のクリック感が、操作者の指に伝わることで、施錠位置を確認することができる。
図2に示すように、サム軸基部9の中央部周面には止め輪55を嵌め込む止め輪溝56が形成されてなる。サム座2の挿通孔27を挿通されたサム軸3に、サム座2の後面からワッシャー57及び止め輪55を嵌め込んで、サム軸3がサム座2から抜け落ちることを防止する。
また、サム軸基部9の後端部の周面には、四方から軸中心に対して直角の面からなる鍵溝58が後端に向かって形成されてなり、後端面が十字型に形成されてなる。図示しない扉錠のハブに、当該鍵溝58が挿し入れられてサム軸3を軸回転させると、サム軸3の回転力によって扉錠の施解錠を行うことができる。なお、サム軸3は摘み5を軸回転させる場合の他、扉を挟んだ反対側に設けられたシリンダーに挿し込んだ鍵等によっても軸回転させることができる。
図7〜図13に示すように、ロック用突出部24,24がロック溝29,29に嵌め込まれ、第一ボタン8aと第二ボタン8bとが解放された状態においては、ロックバネ21がロックピース12を後方へ押し付けている。この場合、第一ボタン8a及び第二ボタン8bを押し込まずに摘み5を軸回転させようとしてもロック溝29,29に嵌め込まれたロック用突出部24,24の軸回転がサム座軸受25によって制限される。そのため、サム軸3を軸回転させることができず、施錠状態の扉錠を解錠させることはできない。
また、本実施の形態においては、第一ボタン8a及び第二ボタン8bの両方を互いに突き合う方向に押さなければ腕部材13を前方に移動させて、ロック溝29,29からロック用突出部24,24を解放することができない。一方の摘み面6にのみボタン8が設けられてなる場合には、ボタン8を押し下げるか、押し上げるかのいずれかの動作によってのみロック用突出部24,24を解放することができる。
しかし本実施の形態における構成によれば、ロック用突出部24,24を解放するために、一方の摘み面6にのみボタン8が設けられてなる場合よりも複雑な操作が必要となるため、サムターン回しがより困難で、防犯性の高い防犯サムターンを実現することができる。
扉錠を解錠しようとする者が、第一ボタン8aと第二ボタン8bとを同時に押し込むと、図14〜図20に示すように、摺動突部37,38がそれぞれ切り欠き46a,46bに沿って解放端47a,47bから奥端48a,48bに向かって摺動し、係合部49a,49bが深く噛み合うことにより、腕部材13を前方へ移動させる。これにより、図5に示すように、ロック用突出部24,24を、ロック溝29,29から前方へ脱離させることができる。従って、第一ボタン8aと第二ボタン8bとを押し込むことにより、サム軸3の軸回転への制限を解除することができる。
また、第一ボタン8aと第二ボタン8bとを押し込んだ状態であっても、ロックピース12のロック腕部16,16は、係止溝23,23には係っているため、摘み5を軸回転させる力をサム軸3で伝達することができる。従って、第一ボタン8aと第二ボタン8bとを押し込んだ状態で摘み5を軸回転させるとサム軸3を軸回転させることができ、施錠されていた扉錠を解錠させることができる。
次に、サム軸3が直接軸回転される場合の防犯サムターン1の動作について説明する。
サム軸3が直接軸回転される場合の例として、サム座2が取り付けられてなる扉面とは反対側の扉面に設けられたシリンダーとサム軸3とが連結されてなる場合に、前記シリンダーに挿し込んだ鍵を軸回転させることによってサム軸3が軸回転される場合等が挙げられる。
図22に示すように、係止溝23,23の後端内面59(59a,59b)にはカム面60(60a,60b)が形成されてなる。本実施の形態において、カム面60aは、後端内面59aの下側隅部分に形成され、カム面60bは、後端内面59bの上側隅部分に形成されてなる。カム面60は、後端内面59の中央平坦部よりも前方に傾斜する傾斜面に形成されてなる。サム軸3を解錠する方向に軸回転させると、図6、及び図21〜図27に示すように、ロック用突出部24,24が前方に押し出されてロックピース12をロック溝29,29から離脱させる。さらに鍵を回し続けると、サム軸3の軸回転の制限を超えて軸回転させることができ、施錠されていた扉錠を解錠させることができる。
次に、本実施の形態において、第一ボタン8a、若しくは第二ボタン8bのいずれかのみを押し込んだ場合の防犯機構について説明する。例として、第一ボタン8aのみを押し込もうとした場合の動作について、図に基づいて説明する。
図28〜図34に示すように、第一ボタン8aのみを押し込もうとした場合、傾斜板37aの前面が切り欠き46bの解放端47bに当接して切り欠き46b内への進入が阻害される。このため、第一ボタン8aのみを押し込もうとしても腕部材13を前方へ摺動させることができず、ロック用突出部24を、ロック溝29から脱離させることができない。従って、第一ボタン8aのみを押し込もうとしてもサム軸3の軸回転の制限を解除することができない。なお、この場合、第一ボタン8aは、ほとんどボタン穴44aには沈み込まない。これは、第二ボタン8bのみを押し込もうとした場合であっても同様である。
このような一方のボタン8のみを押し込もうとした場合にサム軸3の軸回転の制限を解除できないようにするためには、ボタン8がサム軸3を挟んで設けられてなる一対となる第一ボタン8a及び第二ボタン8bとから構成されてなることが好ましい。さらに、第一ボタン8a及び第二ボタン8bには、それぞれ摺動突部37,38及び切り欠き46a,46bに相当する構造が設けられ、それぞれのボタン8に設けられた摺動突部37,38及び切り欠き46a,46bが互いに噛み合う係合部49を構成することが好ましい。一方のボタン8には摺動突部のみが設けられ、他方のボタン8には切り欠きのみが設けられる構造とした場合には、一方のボタン8のみを押し込もうとした場合にも容易に摺動突部が切り欠き内へ進入し、サム軸3の軸回転の制限を解除できないようにする効果が十分得られない可能性があるからである。
特に、このような一方のボタン8のみを押し込もうとしてもサム軸3の軸回転の制限が解除できないようにするために、傾斜板37a,38aの前端に垂直面37c,38cが形成されてなることが好ましい。傾斜板37a,38aの前端面に垂直面37c,38cを設けることで、一方のボタン8を押し込もうとした場合に、傾斜板37a,38aに対応する解放端47a,47bに前記垂直面37c,38cが当接することによって、前記垂直面37c,38cに対して直角方向となる前方への腕部材13の移動を効果的に止めることができるからである。
1 防犯サムターン
2 サム座
3 サム軸
5 摘み
7 ケース
8 ボタン
11 スライドピース
12 ロックピース
13 腕部材
21 ロックバネ
23 係止溝
24 ロック用突出部
25 サム座軸受
27 挿通孔
28 貫通孔
29 ロック溝
37 摺動突部
38 摺動突部
45 側壁
46 切り欠き
47 解放端
48 奥端
49 係合部
59 後端内面
60 カム面

Claims (5)

  1. サム軸が挿通されてなる挿通孔を有してなるサム座と、
    前記サム座の前面から前方に突設されると共に前記サム座の前面に対して略垂直な摘み面を有し、前記サム軸と共に軸回転可能に取付けられてなる摘みと、
    前記摘み面に設けられてなるボタンと、
    前記ボタンよりもサム軸の軸中心側において前記サム軸に沿って後方に延設される腕部材と、
    前記腕部材の後端部を構成し、前記サム軸の外周面に設けられてなる係止溝に前後方向に摺動可能に嵌め込まれてなると共に、前記係止溝から径方向外方に突出してなるロック用突出部を有するロックピースと、
    前記サム軸が貫通されてなる貫通孔、及び前記ロック用突出部を前方向から嵌め込み可能に形成されたロック溝を有し、前記サム座に固定されてなるサム座軸受と、
    前後方向に斜めに切り込まれた切り欠き、及び当該切り欠きに入出可能な摺動突部によって構成されてなると共に、前記摘みの内部において前記ボタン及び前記腕部材を係合可能とする係合部と、を備え、
    前記ボタンを押し込むと、前記係合部は、前記摺動突部を前記切り欠きの解放端から奥端へ向かって摺動させながら前記腕部材を前方へ移動させると共に、前記ロック用突出部を前記ロック溝から脱離させる
    ことを特徴とする防犯サムターン。
  2. 前記係止溝の後端内面が、前記サム軸を解錠する方向に軸回転させると、前記ロック用突出部を前方に押し可能なカム面に形成され、
    前記サム軸を解錠する方向に軸回転させると、前記カム面が前記ロック用突出部を前方に押し出して前記ロック溝から離脱させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の防犯サムターン。
  3. 前記切り欠きは、前記ボタンのサム軸の軸中心側の端面に前記解放端を有して前記摘み面に向かって形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防犯サムターン。
  4. 前記ボタンが、前記摘みにおいて前記サム軸を挟んで設けられてなる一対の前記摘み面のそれぞれに設けられてなる第一ボタン及び第二ボタンによって構成されてなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防犯サムターン。
  5. 前記切り欠きが、前記第一ボタン及び前記第二ボタンのそれぞれに設けられてなる
    ことを特徴とする請求項4に記載の防犯サムターン。
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