JP6738193B2 - 伝熱構造体、絶縁積層材、絶縁回路基板およびパワーモジュール用ベース - Google Patents

伝熱構造体、絶縁積層材、絶縁回路基板およびパワーモジュール用ベース Download PDF

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Description

この発明は、伝熱構造体、絶縁積層材、絶縁回路基板およびパワーモジュール用ベースに関し、さらに詳しくは、たとえば電力変換装置などのパワーモジュールを構成し、かつIGBTなどのパワーモジュール用半導体素子が実装される絶縁回路基板に用いられる絶縁積層材、絶縁積層材からなる絶縁回路基板、および絶縁回路基板に実装されたパワーモジュール用半導体素子を冷却するのに用いられるパワーモジュール用ベースに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1、図3および図4の上下を上下というものとする。
たとえば、電気自動車、ハイブリッド自動車、電車などの車両に搭載される電力変換装置として用いられるパワーモジュールにおいては、IGBTなどの半導体素子から発せられる熱を効率良く放熱して、パワーモジュール用半導体素子の温度を所定温度以下に保つ必要がある。
従来、電力変換装置などのパワーモジュールとして、アルミニウム製冷却器および冷却器にろう付された絶縁回路基板からなるパワーモジュール用ベースと、パワーモジュール用ベースの絶縁回路基板に実装されたパワーモジュール用半導体素子とよりなり、パワーモジュール用ベースが、セラミック製絶縁板、絶縁板の一面にろう付された板状のアルミニウム製第1熱伝導部材(回路板)および絶縁板の他面にろう付された板状のアルミニウム製第2熱伝導部材(伝熱板)よりなる絶縁回路基板(絶縁積層材)と、絶縁回路基板の第2熱伝導板における絶縁板にろう付された面と反対側の面にろう付されたアルミニウム製冷却器とからなり、絶縁回路基板の回路板における絶縁板にろう付された面とは反対側の面が、半導体素子搭載部を有する配線面となされ、当該配線面の半導体素子搭載部にパワーモジュール用半導体素子が実装されているパワーモジュールが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1記載のパワーモジュールにおいては、パワーモジュール用半導体素子から発せられた熱は、回路板、絶縁板および伝熱板を経て冷却器に伝えられ、放熱されるようになっている。
ところで、最近では、パワーモジュール用半導体素子としては高耐熱性を有するものが開発されて小型化が図られているが、上述した車両の高効率化に伴って、出力電流は増大する傾向にあり、熱源の集中が進んでいる。
しかしながら、熱源が集中した場合、特許文献1記載のパワーモジュールにおいては、パワーモジュール用半導体素子から発せられた熱が冷却器まで伝わる間に、絶縁板、第1熱伝導部材および第2熱伝導部材の上下両面の面方向に拡散しにくくなり、有効に利用しうる冷却器の冷却範囲が小さくなって放熱効率が低下するおそれがある。
そこで、特許文献1記載のパワーモジュールに用いられている絶縁回路基板の第1熱伝導部材および第2熱伝導部材として、グラファイトシートと、グラファイトシートの両主面および側面を覆うアルミニウム製シートとからなるグラファイト複合材(特許文献2参照)を用いることが考えられる。特許文献2記載のグラファイト複合材を上記第1熱伝導部材および第2熱伝導部材に用いたパワーモジュールによれば、パワーモジュール用半導体素子から発せられた熱は、第1熱伝導部材および第2熱伝導部材においてグラファイトシート内を主面方向に広がりながら冷却器に伝わる。
しかしながら、特許文献2記載のグラファイト複合材においては、グラファイトシートの両主面と、両主面を覆う金属シートとの間に隙間が発生しやすく、グラファイト複合材の厚み方向の伝熱性が不足し、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能が低下するおそれがある。
特開2006−294699号公報 特開2005−210035号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、パワーモジュール用ベースの絶縁回路基板の第1熱伝導部材および第2熱伝導部材に用いた場合にパワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制しうる伝熱構造体と、伝熱構造体を用いた絶縁積層材、絶縁回路基板およびパワーモジュール用ベースを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)上壁、下壁および囲繞壁を有する中空状の金属製ケーシングと、ケーシング内に入れられたグラファイトからなる伝熱材料とを備えており、ケーシングの上壁と下壁との間に、長手方向を上下方向に向けるとともに伝熱材料を貫通した複数の金属製連結部材が配置され、ケーシングの上壁および下壁と、連結部材の上端および下端とがそれぞれ固定されている伝熱構造体。
2)伝熱材料が、厚み方向を上下方向に向けて配置された1枚のグラファイトシートからなり、当該グラファイトシートからなる伝熱材料に上下方向を向いた貫通穴が複数形成され、当該貫通穴に連通部材が通され、貫通穴の内周面に連通部材の外周面が接している上記1)記載の伝熱構造体。
3)伝熱材料が、厚み方向を上下方向に向けて配置された複数枚のグラファイトシートが上下方向に重ね合わされた積層体からなり、当該積層体からなる伝熱材料に上下方向を向いた貫通穴が複数形成され、当該貫通穴に連通部材が通され、貫通穴の内周面に連通部材の外周面が接している上記1)記載の伝熱構造体。
4)グラファイトシートの厚みが0.125mm以上である上記3)記載の伝熱構造体。
5)伝熱材料が、グラファイト粉末の結合体からなり、当該結合体からなる伝熱材料に、上下方向を向いた貫通穴が複数形成され、当該貫通穴に連通部材が通され、貫通穴の内周面に連通部材の外周面が接している上記1)記載の伝熱構造体。
6)伝熱材料が、1枚のグラファイトシートによりコルゲート状に形成され、かつ互いに平行な複数の垂直壁部および隣り合う垂直壁部を上下交互に連結する連結部からなり、当該コルゲート状伝熱材料に上下方向を向いた貫通穴が複数形成され、当該貫通穴に連通部材が通され、貫通穴の内周面に連通部材の外周面が接している上記1)記載の伝熱構造体。
7)絶縁板と、絶縁板の片面に接合されかつ絶縁板とは反対側の面が発熱体取付面となっている板状の第1熱伝導部材と、絶縁板の他面に接合された板状の第2熱伝導部材とよりなり、第1熱伝導部材の発熱体取付面に取り付けられる発熱体から発せられる熱が、第1熱伝導部材および絶縁板を経て第2熱伝導部材に伝わるようになされている絶縁積層材であって、
第1熱伝導部材および第2熱伝導部材が、上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の伝熱構造体からなる絶縁積層材。
8)上記7)記載の絶縁積層材の第1熱伝導部材の発熱体取付面が、発熱体となる半導体素子を搭載する半導体素子搭載部を有する配線面となされている絶縁回路基板。
9)上記8)記載の絶縁回路基板の第2熱伝導部材における絶縁板と接合された面とは反対側の面が、冷却器に接合されているパワーモジュール用ベース。
上記1)〜6)の伝熱構造体によれば、上壁、下壁および囲繞壁を有する中空状の金属製ケーシングと、ケーシング内に入れられたグラファイトからなる伝熱材料とを備えており、ケーシングの上壁と下壁との間に、長手方向を上下方向に向けるとともに伝熱材料を貫通した複数の金属製連結部材が配置され、ケーシングの上壁および下壁と、連結部材の上端および下端とがそれぞれ固定されているので、連結部材の働きによって、ケーシングの上壁および下壁と、伝熱材料の上面および下面との間に隙間が発生することが抑制される。したがって、当該伝熱構造体をパワーモジュール用ベースの絶縁回路基板の第1熱伝導部材および第2熱伝導部材に用いた場合に、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。
また、ケーシングの上壁や下壁に、パワーモジュール用半導体素子や絶縁板などの上壁および下壁を構成する材料と線膨張率の異なる材料からなるものをろう付する際に熱歪みが生じたとしても、ケーシングの上壁および下壁と、伝熱材料の上面および下面との間に隙間が発生することが抑制される。
上記2)および3)の伝熱構造体によれば、ケーシングの上壁および下壁のうちいずれか一方の壁の外面に発熱体を取り付けた場合、発熱体から発せられた熱は、ケーシングの前記一方の壁を経て伝熱材料に伝わり、伝熱材料の上下両面の面方向に広がって連結部材に伝わるとともに、連結部材を通ってケーシングの他方の壁に伝わる。また、発熱体から発せられた熱は、ケーシングの前記一方の壁を経て連結部材に伝わるとともに、連結部材を通ってケーシングの他方の壁に伝わる。したがって、ケーシングの上壁と下壁との間の伝熱性が向上し、当該伝熱構造体をパワーモジュール用ベースの絶縁回路基板の第1熱伝導部材および第2熱伝導部材に用いた場合に、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。しかも、小型化されたパワーモジュール用半導体素子が用いられた際のように熱源が集中した場合であっても、熱は冷却器に伝わるまでの間に伝熱材料の面方向に拡散するので、有効に利用しうる冷却器の冷却範囲が大きくなって放熱効率が向上する。さらに、伝熱構造体を製造する際の伝熱材料の取り扱いが容易になる。
上記3)の伝熱構造体によれば、伝熱材料の厚みを任意に変更して、伝熱材料の上下両面の面方向への熱伝導性を最適化することができる。
上記4)の伝熱構造体によれば、伝熱材料の上下両面の面方向への熱伝導性が優れたものになる。
上記5)の伝熱構造体によれば、伝熱材料を安価にすることができる。
上記6)の伝熱構造体によれば、ケーシングの上壁および下壁のうちいずれか一方の壁の外面に発熱体を取り付けた場合、発熱体から発せられた熱は、ケーシングの前記一方の壁を経て伝熱材料に伝わり、伝熱材料の垂直壁部を高さ方向に通ってケーシングの他方の壁に伝わる。また、発熱体から発せられた熱は、ケーシングの前記一方の壁を経て伝熱材料に伝わり、伝熱材料の垂直壁部の長手方向に通って連結部材に伝わるとともに、連結部材を通ってケーシングの他方の壁に伝わる。さらに、発熱体から発せられた熱は、ケーシングの前記一方の壁を経て連結部材に伝わるとともに、連結部材を通ってケーシングの他方の壁に伝わる。したがって、ケーシングの上壁と下壁との間の伝熱性が向上し、当該伝熱構造体をパワーモジュール用ベースの絶縁回路基板の回路板および伝熱板に用いた場合に、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。
上記7)の絶縁積層材からなる絶縁回路基板をパワーモジュール用ベースに用いたパワーモジュールによれば、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。
上記8)の絶縁回路基板をパワーモジュール用ベースに用いたパワーモジュールによれば、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。
上記9)のパワーモジュール用ベースを用いたパワーモジュールによれば、パワーモジュール用半導体素子から発せられる熱の放熱性能の低下を抑制することが可能になる。
この発明による伝熱構造体の実施形態を示す部分拡大垂直断面図である。 図1の伝熱構造体を示す分解斜視図である。 図1の伝熱構造体を有する絶縁回路基板を使用したパワーモジュール用ベースにパワーモジュール用半導体素子が実装されることにより構成されたパワーモジュールを示す垂直断面図である。 この発明による伝熱構造体の他の実施形態を示す部分拡大垂直断面図である。 図4の伝熱構造体の伝熱材料を示す斜視図である。 図4の伝熱構造体に用いられる伝熱材料の変形例を示す図4の一部分に相当する拡大図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、図1の左右を左右というものとする。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1および図2はこの発明による伝熱構造体を示し、図3は図1および図2の伝熱構造体を有する絶縁回路基板を使用したパワーモジュール用ベースにパワーモジュール用半導体素子が実装されることにより構成されたパワーモジュールを示す。
図1および図2において、伝熱構造体(1)は、上壁(2a)、下壁(2b)および囲繞壁(2c)を有する中空状のアルミニウム製ケーシング(2)と、ケーシング(2)内に入れられたグラファイトからなる伝熱材料(3)とを備えている。
ケーシング(2)は、下方に開口した凹部(4a)を有し、かつ上壁(2a)および囲繞壁(2c)を構成するアルミニウム製上構成部材(4)と、平板状のアルミニウム製下構成部材(5)とよりなり、下構成部材(5)の上面周縁部が上構成部材(4)の囲繞壁(2c)となる部分の下端面にろう材により金属的に接合されている。以下、ろう材による接合をろう付と称するものとする。
ケーシング(2)の上壁(2a)と下壁(2b)との間には、長手方向を上下方向に向けるとともに伝熱材料(3)を貫通した横断面円形のアルミニウム製連結部材(6)が千鳥配置状に複数設けられ、ケーシング(2)の上壁(2a)および下壁(2b)と、連結部材(6)の上端および下端とがそれぞれ固定されている。この実施形態においては、ケーシング(2)の上構成部材(4)における上壁(2a)となる部分の下面に連結部材(6)が一体に形成されており、連結部材(6)の下端面が下構成部材(5)の上面にろう付、拡散接合などによって金属的に接合されている。しかしながら、ケーシング(2)の下構成部材(5)の上面に連結部材(6)が一体に形成されており、連結部材(6)の上端面が上構成部材(4)の上壁(2a)となる部分の下面に金属的に接合されていてもよく、あるいは連結部材(6)はケーシング(2)の上下両構成部材(4)(5)とは別個に形成され、連結部材(6)の上端面が上構成部材(4)の上壁(2a)となる部分の下面に金属的に接合されるとともに同下端面が下構成部材(5)の上面に金属的に接合されていてもよい。
伝熱材料(3)には、上下方向を向いた貫通穴(7)が千鳥配置状に複数形成され、貫通穴(7)に連通部材(6)が通されるとともに、貫通穴(7)の内周面に連通部材(6)の外周面が接している。
伝熱材料(3)としては、厚み方向を上下方向に向けて配置された1枚のグラファイトシートからなるものや、厚み方向を上下方向に向けて配置された複数枚のグラファイトシートが上下方向に重ね合わされた積層体からなるものが用いられる。前記積層体を構成するグラファイトシートとしては、厚みが0.125mm以上のものを用いることが好ましい。また、伝熱材料(3)としては、グラファイト粉末の結合体からなるものが用いられてもよい。
上述した伝熱構造体(1)は、たとえば図3に示すパワーモジュールに用いられる。
図3において、パワーモジュール(10)は、パワーモジュール用ベース(11)と、パワーモジュール用ベース(11)に実装されたパワーモジュール用半導体素子(12)とよりなる。
パワーモジュール用ベース(11)は、方形のセラミックス製絶縁板(14)、絶縁板(14)の上面にろう付されかつ絶縁板(14)とは反対側の上面が発熱体取付面となっている平板状の第1熱伝導部材(15)、および絶縁板(14)の下面にろう付された平板状の第2熱伝導部材(16)からなる絶縁回路基板(13)と、絶縁回路基板(13)の第2熱伝導部材(16)の下面にろう付されたアルミニウム製冷却器(17)とで構成され、第1熱伝導部材(15)および第2熱伝導部材(16)が、それぞれ上述した伝熱構造体(1)からなる。第1熱伝導部材(15)の発熱体取付面が、パワーモジュール用半導体素子(12)を搭載する半導体素子搭載部(15a)を有している。
絶縁回路基板(13)の絶縁板(14)は、必要とされる絶縁特性、熱伝導率および機械的強度を満たしていれば、どのようなセラミックから形成されていてもよいが、たとえばAlN、Al23、Si34などにより形成される。絶縁板(14)の外周縁部は第1熱伝導部材(15)および第2熱伝導部材(16)の外周縁部よりも外側に位置している。
冷却器(17)は、頂壁(18a)、底壁(18b)および周壁(18c)からなる中空状の冷却器本体(18)と、頂壁(18a)の下面に一体に形成された複数のアルミニウム製放熱フィン(19)とよりなる。
冷却器本体(18)は、頂壁(18a)を構成する平板状のアルミニウム製上構成部材(21)と、底壁(18b)および周壁(18c)を構成する上方に開口した箱状のアルミニウム製下構成部材(22)とからなり、上構成部材(21)の下面の周縁部が、下構成部材(22)における周壁(18c)となる部分の上端に一体に形成された外向きフランジ(22a)上面にろう付されている。
放熱フィン(19)は、上構成部材(21)の下面に下方突出状に一体に形成されて、図3の紙面表裏方向に延びているとともに、下端が下構成部材(22)における冷却器本体(18)の底壁(18b)となる部分にろう付されており、隣り合う放熱フィン(19)間、および左右両端の放熱フィン(19)と周壁(18b)の左右両側壁部分との間が冷却液流路(23)となっている。そして、冷却液が、冷却器(17)の冷却液流路(23)内を、図3の紙面表裏方向に流れるようになっている。
パワーモジュール用半導体素子(12)は、絶縁回路基板(13)の第1熱伝導部材(15)の発熱体取付面上にはんだ付けされており、これによりパワーモジュール用ベース(11)に実装されている。パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)、絶縁板(14)および第2熱伝導部材(16)を経て冷却器(17)に伝えられ、冷却液流路(23)内を流れる冷却流体に放熱されるようになっている。
パワーモジュール用ベース(11)は、たとえば次の方法で製造される。
すなわち、冷却器(17)の上構成部材(21)と下構成部材(22)とを組み合わせるとともに、上構成部材(21)上に、第2熱伝導部材(16)、絶縁板(14)および第1熱伝導部材(15)をこの順序で配置する。上構成部材(21)と第2熱伝導部材(16)との間、第2熱伝導部材(16)と絶縁板(14)との間および絶縁板(14)と第1熱伝導部材(15)との間にはそれぞれアルミニウムろう材層(図示略)を設けておく。
その後、適当な治具により上構成部材(21)、下構成部材(22)、第1熱伝導部材(15)、絶縁板(14)、および第2熱伝導部材(16)を加圧した状態にして仮止めしたものを真空雰囲気とされた加熱炉中に入れ、適当な温度に適当な時間加熱し、上構成部材(21)と下構成部材(22)とをろう付することにより冷却器(17)を製造するとともに、絶縁板(14)と第1熱伝導部材(15)および第2熱伝導部材(16)とをろう付することにより絶縁回路基板(13)を製造し、これと同時に、絶縁回路基板(13)の第2熱伝導部材(16)と冷却器(17)とをろう付する。こうして、パワーモジュール用ベース(11)が製造される。
なお、第1熱伝導部材(15)および第2熱伝導部材(16)として用いられる伝熱構造体(1)における上構成部材(4)の囲繞壁(2c)となる部分の下端面および連結部材(6)の下端面と、下構成部材(5)とのろう付を、上述したパワーモジュール用ベース(11)の製造と同時に行ってもよい。
上述したパワーモジュール(10)において、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(3)に伝わり、伝熱材料(3)の上下両面の面方向に広がって連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。これと同時に、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。
第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の下壁(2b)に伝わった熱は、絶縁板(14)および第2熱伝導部材(16)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(3)に伝わり、伝熱材料(3)の上下両面の面方向に広がって連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。これと同時に、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の下壁(2b)に伝わった熱は、絶縁板(14)および第2熱伝導部材(16)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。第2熱伝導部材(15)のケーシング(2)の下壁(2b)に伝わった熱は、冷却器(17)の冷却器本体(18)の頂壁(18a)および放熱フィン(19)を経て冷却液流路(23)内を流れる冷却液に伝わるとともに、頂壁(18a)を経て直接冷却液流路(23)内を流れる冷却液に伝わる。こうして、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱が効率良く放熱される。
図4および図5はこの発明による伝熱構造体の他の実施形態を示す。
図4および図5において、伝熱構造体(30)のケーシング(2)内に入れられたグラファイトからなる伝熱材料(31)は、1枚のグラファイトシートによりコルゲート状に形成されたものであって、長手方向を図4の紙面表裏方向に向けた状態で互いに平行となっている複数の垂直壁部(31a)と、隣り合う垂直壁部(31a)を上下交互に連結する連結部(31b)とからなる。
伝熱材料(31)には、上下方向を向いた貫通穴(32)が千鳥配置状に複数形成され、貫通穴(32)に連通部材(6)が通されるとともに、貫通穴(32)の内周面の一部に連通部材(6)の外周面の一部が接している。
その他の構成は伝熱構造体(1)と同様である。
この伝熱構造体(31)を第1熱伝導部材(15)および第2熱伝導部材(16)として用いた絶縁回路基板(13)を有するパワーモジュール用ベース(11)にパワーモジュール用半導体素子(12)が実装されたパワーモジュール(10)において、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(31)に伝わり、伝熱材料(31)の垂直壁部(31a)を高さ方向に通ってケーシング(2)の下壁(2b)に伝わる。また、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(31)に伝わり、伝熱材料(31)の垂直壁部(31a)を長手方向に通って連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通ってケーシング(2)の下壁(2b)に伝わる。さらに、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。
第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の下壁(2b)に伝わった熱は、絶縁板(14)および第2熱伝導部材(16)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(31)に伝わり、伝熱材料(31)の垂直壁部(31a)を高さ方向に通ってケーシング(2)の下壁(2b)に伝わる。また、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て伝熱材料(31)に伝わり、伝熱材料(31)の垂直壁部(31a)を長手方向に通って連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通ってケーシング(2)の下壁(2b)に伝わる。さらに、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱は、第1熱伝導部材(15)のケーシング(2)の上壁(2a)を経て連結部材(6)に伝わるとともに、連結部材(6)を通って下壁(2b)に伝わる。第2熱伝導部材(15)のケーシング(2)の下壁(2b)に伝わった熱は、冷却器(17)の冷却器本体(18)の頂壁(18a)および放熱フィン(19)を経て冷却液流路(23)内を流れる冷却液に伝わるとともに、頂壁(18a)を経て直接冷却液流路(23)内を流れる冷却液に伝わる。こうして、パワーモジュール用半導体素子(12)から発せられる熱が効率良く放熱される。
図4および図5に示す伝熱構造体(30)に用いられる伝熱材料(31)においては、図6に示すように、図4の左右方向から押圧されることにより、隣り合う垂直壁部(31a)どうしが密着させられていてもよい。
(1)(30):伝熱構造体
(2):ケーシング
(2a):上壁
(2b):下壁
(2c):囲繞壁
(3)(31):伝熱材料
(6):連結部材
(7)(32):貫通穴
(11):パワーモジュール用ベース
(12):パワーモジュール用半導体素子
(13):絶縁回路基板
(14):絶縁板
(15):第1熱伝導部材
(15a):半導体素子搭載部
(16):第2熱伝導部材
(17):冷却器
(31a):垂直壁部
(31b):連結部

Claims (4)

  1. 上壁、下壁および囲繞壁を有する中空状の金属製ケーシングと、ケーシング内に入れられたグラファイトからなる伝熱材料とを備えており、ケーシングの上壁と下壁との間に、長手方向を上下方向に向けるとともに伝熱材料を貫通した複数の金属製連結部材が配置され、ケーシングの上壁および下壁と、連結部材の上端および下端とがそれぞれ固定され
    伝熱材料が、1枚のグラファイトシートによりコルゲート状に形成され、かつ互いに平行な複数の垂直壁部および隣り合う垂直壁部を上下交互に連結する連結部からなり、当該コルゲート状伝熱材料に上下方向を向いた貫通穴が複数形成され、当該貫通穴に連通部材が通され、貫通穴の内周面に連通部材の外周面が接している伝熱構造体。
  2. 絶縁板と、絶縁板の片面に接合されかつ絶縁板とは反対側の面が発熱体取付面となっている板状の第1熱伝導部材と、絶縁板の他面に接合された板状の第2熱伝導部材とよりなり、第1熱伝導部材の発熱体取付面に取り付けられる発熱体から発せられる熱が、第1熱伝導部材および絶縁板を経て第2熱伝導部材に伝わるようになされている絶縁積層材であって、
    第1熱伝導部材および第2熱伝導部材が、請求項1に記載の伝熱構造体からなる絶縁積層材。
  3. 請求項2記載の絶縁積層材の第1熱伝導部材の発熱体取付面が、発熱体となる半導体素子を搭載する半導体素子搭載部を有する配線面となされている絶縁回路基板。
  4. 請求項3記載の絶縁回路基板の第2熱伝導部材における絶縁板と接合された面とは反対側の面が、冷却器に接合されているパワーモジュール用ベース。
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