JP6748143B2 - 光センサおよび電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光センサおよびこの光センサを用いた電子機器に関する。
物体の有無を検出したり、物体までの距離を検出したりするために、光センサが広く用いられている。この種の光センサとしては、例えば、特許文献1、2等に記載されているような距離画像センサが知られている。
特許文献1に開示された距離画像センサは、複数の分割光によって対象物上に投光スポットを形成し、その投光スポットで画定された線分の傾きに基づいて距離を測定し、対象物の空間分解画像を生成する構成とされている。また、特許文献2の画像取得装置では、物体の表面形状などの三次元形状を取得するにあたり、光軸に垂直な面内方向の分解能を変更可能とすることが提案されている。
特開2012−47500号公報 特開2012−137469号公報
前記特許文献1に開示されるような物体の空間分解画像を生成する方法では、すべての投光スポットを駆動させて、対象空間の全範囲にわたって検出を行わなければならない。そのため、必然的に、空間走査に時間がかかってしまい、投光スポットの消費電力も大きくなるという問題点を有していた。
また、前記特許文献2に開示されるような面内方向での分解能は、検出範囲の絞り込みを可能にするものの、複数の光学素子を組み合わせた分解能可変プログラムが必要とされることから、システムが複雑化するとともに、消費電力も大きくなるといった問題点があった。
本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成で分解能を向上させるとともに、低消費電力であって高速での検出が可能な光センサと、この光センサを用いた電子機器とを提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、出射方向を中心として所定の広がりを有する信号光を出射する発光素子部と、測定対象物に反射された信号光を受光する受光素子部とを備え、前記受光素子部が受光した信号光に基づいて前記測定対象物までの距離を検出する光センサを前提として、前記発光素子部に、複数の発光スポットを配列し、前記発光スポットに、前記信号光の指向角が異なる第1発光素子と第2発光素子とを含む構成としている。
この特定事項により、前記発光スポットは前記第1発光素子と前記第2発光素子とを組み合わせて構成され、異なる指向角の信号光によって細やかな検出が可能となり、構造を複雑化することなく測定対象物までの距離を短時間で検出することが可能となる。
前記光センサにおける、より具体的な構成として次のものが挙げられる。まず、前記第1発光素子および前記第2発光素子は同一平面上に配列された面発光型半導体レーザであることが好ましい。
前記面発光型半導体レーザは、増幅されたレーザ光を基板に対して垂直方向に出射する特性を有しており、このような面発光型半導体レーザによる前記第1発光素子および前記第2発光素子が同一平面上に配列されていることで、前記発光素子部における前記発光スポットの高密度化を図ることが可能となる。
また、前記構成の光センサにおいて、前記第1発光素子は前記第2発光素子よりも指向角の広い信号光を出射するものであることが好ましい。
これにより、指向角の広い前記第1発光素子と、指向角の狭い前記第2発光素子との組み合わせで効率よく短時間で空間走査を行うことが可能となり、低消費電力での検出も可能となる。
また、前記構成の光センサにおいて、前記発光素子部における信号光の出射方向には、光屈折材料が配設されていることが好ましい。
これにより、前記発光素子部から出射される信号光をより広範囲に照射して検出範囲を拡大するとともに、高精度での検出を可能にする。
また、前記構成の光センサにおいて、前記発光スポットは複数の第2発光素子を備え、前記複数の第2発光素子が密に配列された領域と疎に配列された領域とを有することが好ましい。
これにより、少なくとも第2発光素子から出射される信号光について、高密度で照射される領域を形成することができ、より分解能の高い空間走査および検出が可能となる。
また、前記構成の光センサにおいて、前記第1発光素子の駆動後に、前記第2発光素子が駆動されることが好ましい。
これにより、第1発光素子による空間走査に基づいて第2発光素子を駆動させることが可能となり、分解能をさらに高めることができる。
また、前記構成の光センサにおいて、前記受光素子部は、前記第1発光素子が出射する第1信号光または前記第2発光素子が出射する第2信号光を受光して受光信号を出力する複数の受光素子を備え、前記第1信号光の受光信号に基づいて当該第1信号光の照射範囲に出射する第2発光素子が選択されて駆動されることが好ましい。
これにより、前記発光素子部における複数の第2発光素子をすべて駆動させる必要性がなくなり、選択された第2発光素子だけを駆動すれば足りるので、省電力化を図ることが可能となる。
また、前記構成の光センサにおいて、前記受光素子部は、前記複数の受光素子のうち、前記第1信号光の受光信号に基づいて選択された前記第2発光素子の第2信号光を受光する受光素子を駆動させることが好ましい。
これにより、前記受光素子部における複数の受光素子をすべて駆動させる必要性がなくなり、選択された受光素子だけを駆動すれば足りるので、さらに省電力化を図ることが可能となる。
また、前記の目的を達成するため、本発明は、前記いずれかの構成を備えた光センサを搭載した電子機器とすることが好ましい。
これにより、分解能を向上させ、低消費電力であって検出の高速化が可能な光センサを備えた電子機器を提供することができる。
本発明では、簡易な構成で分解能を向上させるとともに、低消費電力で高速での検出が可能な光センサとすることができ、この光センサを用いることで測定対象物を高精度で検出することのできる電子機器が得られる。
本発明の実施形態1に係る光センサの光学系を模式的に示す説明図である。 前記光センサにおける発光素子部による照射範囲を示す説明図である。 前記光センサにおける第2発光素子による照射範囲を示す説明図である。 本発明の実施形態2に係る光センサにおける発光スポットとしての面発光型半導体レーザの構造を示す断面図である。 前記光センサにおける第1発光素子の駆動の様子を模式的に示す説明図である。 前記光センサにおける第2発光素子の駆動の様子を模式的に示す説明図である。 前記光センサにおける発光スポットの出射光のファーフィールドパターンを示す説明図である。 本発明の実施形態3に係る光センサの構成を示す説明図である。 前記光センサにおける発光素子部の構成を示す説明図である。 前記光センサを適用した電子機器の例を示す説明図である。 本発明の実施形態4に係る光センサにおける第1発光素子の駆動の様子を模式的に示す説明図である。 前記光センサにおける第2発光素子の駆動の様子を模式的に示す説明図である。 本発明の実施形態5に係る光センサの構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る光センサ1について、図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
図1〜図3は本発明の実施形態1に係る光センサ1に関し、図1は光センサ1の光学系を模式的に示す説明図、図2は光センサ1の発光素子部2による照射範囲213、223を示す説明図、図3は発光素子部2の第2発光素子22による照射範囲223を示す説明図である。
光センサ1は、信号光を出射する発光素子部2と、測定対象物4に反射された信号光を受光する受光素子部3とを備えて、測定対象物4までの距離を検出する。
受光素子部3は、同一の平面上に配列された複数の発光スポット20を備えている。信号光は、その出射方向を中心として所定の広がりを有しており、発光スポット20には、信号光の指向角が異なる第1発光素子21と第2発光素子22とが含まれている。
第1発光素子21は、第1信号光211を出射する。また、第2発光素子22は、第2信号光221を出射する。第1発光素子21は、第2発光素子22よりも指向角の広い第1信号光211を出射する。以下では、第1発光素子21と第2発光素子22とを合わせて発光スポット20というものとする。
図1に示すように、第1発光素子21および第2発光素子22は同一のチップ23上に配列されている。チップ23は、その上面が、第1信号光211の光軸212および第2信号光221の光軸222に直交する平面を構成している。チップ23上には、複数の第1発光素子21と複数の第2発光素子22とが配列されている。
受光素子部3は、発光スポット20からの第1信号光211または第2信号光221を受光して受光信号を出力する。受光素子部3は、第1信号光211の光軸212および第2信号光221の光軸222に直交する平面上に配置されている。
この光センサ1では、測定対象物4までの距離を測定する光学系において、発光スポット20の発光を切り替えることにより空間走査の分割を行うことが可能とされる。すなわち、指向角の広い第1信号光211を出射する第1発光素子21と、これよりも指向角の狭い第2信号光221を出射する第2発光素子22との組み合わせによって、空間走査するように構成されている。
図1に示すように、指向角の狭い第2発光素子22による照射範囲223は、照射角の広い第1発光素子21による照射範囲213との重なりを有する。また、一つの第1発光素子21の照射範囲213の内側には、複数の第2発光素子22による照射範囲223が包含されている。このような光学系においては、指向角の広い第1発光素子21による粗い測定と、指向角の狭い第2発光素子22による細かい測定とを組み合わせ、第1発光素子21と第2発光素子22とが順次駆動されることによって空間走査がなされる。
照射範囲213、223に着目すると、例えば図2に示すように、一つの第1発光素子21の照射範囲213には、4つの第2発光素子22による照射範囲223が含まれている。図3は、図2と同様の配置形態による第2発光素子22の照射範囲223だけを示した説明図である。
仮に、第2発光素子22だけを駆動させて測定対象物4を検出する場合について説明する。図3において、12番目の照射範囲223に存在する測定対象物4を見つけるためには、第2発光素子22を1番目から順に、合計で12回、発光させて測定対象物4を検出する必要がある。この場合、複数の第2発光素子22を順番に駆動させていくので、測定対象物4を検出するまでに相当の時間がかかるというデメリットがある。
これに対し、本実施形態に係る光センサ1では、図2に示すように、まず指向角の広い第1発光素子21を駆動させて、照射範囲213の1番目から4番目まで順に空間走査する。これにより、指向角の広い第1発光素子21による粗い測定をし、測定対象物4の場所を低分解能で特定する。その後、指向角の狭い第2発光素子22を駆動させ、測定対象物4についてのより細かい検出を行う構成とされている。
図2に示すように、6番目の照射範囲223に測定対象物4が存在する場合、第1発光素子21によって、1番目から4番目までの照射範囲213に第1信号光211が出射され、測定対象物4が4番目の照射範囲213に存在することが特定される。
次いで、4番目の照射範囲213に対応する第2信号光221を出射する特定の第2発光素子22を駆動する。第2発光素子22により、図中の5番目、6番目と、順に照射範囲223を走査する。第2発光素子22が第2信号光221を出射し、6番目の照射範囲223が照射されると、測定対象物4に第2信号光221が反射され、受光素子部3にてその反射光が受光される。受光素子部3は、第2信号光221を受光して受光信号を出力する。これにより、6番目の照射範囲223において測定対象物4が検出される。
図3に示した例では、測定対象物4を検出するまでに合計12回発光させることが必要とされた。これに対して、本実施形態に係る光センサ1の図2に示す例では、合計6回の発光で測定対象物4を検出することができ、測定対象物4を検出するまでの時間が大幅に短縮されることがわかる。
光センサ1は、受光素子部3が出力した受光信号に基づいて、測定対象物4までの距離を算出する図示しない算出部を備えている。発光素子部2における発光スポット20の発光タイミングと、受光素子部3が第1信号光211または第2信号光221を受光する受光タイミングとは、測定対象物4までの距離に依存する時間差を有しており、この時間差はパルス光が測定対象物4に反射されて受光素子部3に受光されるまでに要する時間に対応している。光センサ1における算出部は、これらの発光タイミングと受光タイミングとの時間差等に基づいて、測定対象物4までの距離を算出することができる。
このように、本実施形態に係る光センサ1においては、異なる指向角の第1発光素子21と第2発光素子22とを組み合わせて駆動させることで、発光素子部2に備えられたすべての発光スポット20を用いて空間走査する必要性がなく、少ない発光回数で測定対象物4までの距離を特定することが可能となる。これにより、第1発光素子21と第2発光素子22とを組み合わせるといった簡易な駆動システム構成で測定対象物4を検出することが可能となり、検出の高速化と低消費電力での検出が可能となる。
なお、受光素子部3には、受光素子としてアバランシェフォトダイオードが用いられ、特に、単一光子の入射でアバランシェ現象を起こし大きな出力電流を得られる単一光子アバランシェフォトダイオード(Single photon avalanche diode:以下SPADという。)を用いることが好ましい。これによって、psオーダーの分解能での距離検出が可能となる。
また、受光素子部3の受光素子としてのSPADには、直接発光パルスを受ける基準用のものと、測定対象物4からの反射光を受ける信号用のものとの2種類の受光素子を設けることが好ましい。例えばTDC回路により双方の信号検出時間ずれを検出して、20nsの一定時間内に受光した信号光をヒストグラム回路にてヒストグラム化し、測定対象物4との距離を算出し、出力することが可能となる。
(実施形態2)
図4〜図7は、実施形態2に係る光センサ1に関し、図4は発光スポット20の一例を示す断面図、図5は第1発光素子21の駆動の様子を模式的に示す説明図、図6は第2発光素子22の駆動の様子を模式的に示す説明図、図7は発光スポット20の出射光のファーフィールドパターンを示す説明図である。
なお、以下に説明する実施形態2〜5に係る光センサ1は、基本構成において実施形態1と共通するものであることから、共通する構成については共通符号を用いてその詳細な説明を省略している。
発光スポット20としての複数の第1発光素子21および複数の第2発光素子22は、図4に示すような面発光型半導体レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:以下VCSEL5という。)により構成されることが好ましい。VCSEL5は、活性領域に注入される電流の効率を高めるための電流狭窄機能と、活性領域で発生された光を効率よく閉じ込めるための光閉じ込め機能とを有する。
好ましい形態としては、メサ構造を有する選択酸化型の筒状VCSELが挙げられ、メサ側面からAl組成の高い半導体層を選択的に酸化して、酸化領域によって囲まれた導電領域(酸化アパーチャー)が電流狭窄および光閉じ込めに寄与する構成とされる。
例えば、VCSEL5は、図4に示すように、n型GaAsの基板501の下面にn側電極502を含み、さらに基板501上には、n型のGaAsバッファ層503、Al組成比が異なるAlGaAsを対にした半導体多層膜からなるn型の下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ型反射鏡)504、活性領域505、Al組成比が異なるAlGaAsの対にした半導体多層膜からなるp型の上部DBR506を備えた半導体層が積層されている。上部DBR506の一部には、p型のAlAsからなる酸化層507が形成されている。
レーザ光の発光部であるポスト508は、活性領域505を挟むように下部DBR504と上部DBR506との共振器構造を含む。酸化層507に形成される導電領域は、酸化アパーチャーと呼ばれる。ポスト508の頂部は絶縁膜509が一部除去され、p型の円形状の上部電極510が形成されている。上部電極510の中央には、レーザ光の出射領域を規定する円形状の開口511が径Dwにより形成されている。これにより、VCSEL5は、基板501上に活性領域505を挟んで垂直共振器を形成しており、増幅されたレーザ光を基板501と垂直方向に出射する。
光センサ1において、発光スポット20は、ポスト径Dmに対して、酸化層507の酸化アパーチャー径Daが適宜選択されることよって、第1発光素子21および第2発光素子22が構成されている。例えば、酸化アパーチャー径Daが24μmであるなどの大きい径であるとき、指向角の広い第1発光素子21として適用できる。また、例えば酸化アパーチャー径Daが8.5μmであるなどの小さい径であるとき、指向角の狭い第2発光素子22として適用できる。
これにより、図5および図6に示すように、指向角の広い第1発光素子21と、指向角の狭い第2発光素子22とを、発光素子部2の同一チップ23上に共に備えさせることができ、発光スポット20の高密度化を図ることができる。その結果、光センサ1として発光スポット20を小型化することが可能となり、照射範囲213、223の誤差や特性誤差を軽減することも可能となる。
光センサ1において、第1発光素子21および第2発光素子22は、同時駆動される構成であってもよい。例えば、図5に示すように、複数の第1発光素子21を同時駆動することによって、特定の第1発光素子21が出射した第1信号光211が受光素子部3に受光されて、受光信号を出力するものとなる。また、図6に示すように、複数の第2発光素子22を同時駆動することで、第2信号光221が受光素子部3に受光され、受光信号を出力することで測定対象物4が特定される。
VCSEL5におけるアパーチャー径Daが大きいと、駆動電流が増大してマルチモードとなり指向角が広がるものの、照射範囲213の周囲と中心との反射率の差によって光軸212上の発光量が落ちることが懸念される。しかしながら、図7に示すように、第1発光素子21と第2発光素子22の同時駆動によれば、第1発光素子21によって、ガウス分布型の強度分布(ファーフィールドパターン:以下FFPという。)に、複数のピークを有するマルチモード(破線)が得られるとともに、第2発光素子22によって、1つのピークを有するシングルモード(実線)が照射範囲213に均等に得られるものとなる。
したがって、指向角が広い第1発光素子21と、指向角が狭い複数の第2発光素子22とを組み合わせていることで、FFPの強度分布を均等に形成することが可能となる。また、第1発光素子21による広視野角での空間走査時にマルチモードでの検出精度を高めることが可能となり、さらに、第2発光素子22による狭視野角での検出精度も高めることが可能となる。
(実施形態3)
図8および図9は、実施形態3に係る光センサ1の構成を示す説明図であり、図10(a)および図10(b)は、光センサ1を適用した電子機器の例を示す説明図である。この形態に係る光センサ1では、発光素子部2に備えられた発光スポット20が、光屈折材料6を介して測定対象物4に光照射するように構成されている。
第1発光素子21および第2発光素子22は、前記のとおりVCSEL5により構成され、基板501上に活性領域505を挟んで形成された垂直共振器を有し、増幅されたレーザ光を基板501に対して垂直方向に出射する特性を有する。
光屈折材料6は、例えば、発光スポット20の第2発光素子22の光軸222に対して直交し、第2信号光221の出射面であるチップ23に対向するように配置されている。光屈折材料6は、図8に示すように、例えば第2発光素子22から出射された第2信号光221を透過して拡散させる。また、光屈折材料6は、ランダム拡散光ではなく角度依存性のある拡散光を生成可能な光学部材であり、第2発光素子22から発せられる第2信号光221が光屈折材料6を通過する際の光量損失を抑制することができる。
光屈折材料6には、例えば特定の回折パターンを形成し得る回折光学素子(DOE)やレンズ(マイクロレンズ)を用いることができる。第2信号光221は、光屈折材料6で複数の分割光となされて発光領域を拡張することが可能となる。これによって、第2発光素子22の走査領域が拡げられる。なお、発光スポット20の第1発光素子21においても同様に、発光領域を拡張することが可能となる。したがって、光センサ1において、発光スポット20の高密度化を実現するとともに、発光スポット20による空間走査の対象範囲を拡張することが可能となる。
加えて、より好ましい形態として、図9に示すような構成とすることが挙げられる。この場合、発光スポット20として、複数の第1発光素子21と複数の第2発光素子22とが配設された発光素子部2において、複数の第1発光素子21は均等に配設されているのに対して、第2発光素子22ついては、第2発光素子22の配列数が多い領域と、配列数が少ない領域とが設けられている。
発光素子部2は、複数の第2発光素子22が互いに近接して密に配設された領域を有することによって、光屈折材料6を介して分割された第2信号光221が高密度で照射される密領域61と、比較的分散して第2信号光221が照射される疎領域62を形成することができ、より分解能の高い検出が可能となる。したがって、発光素子部2において、第1発光素子21は均等の角度での検出が可能であるので外乱光等の背景成分を把握することができるとともに、第2発光素子22は測定対象物4を詳細に検出するものとすることできる。
このような構成を有する光センサ1を適用した電子機器10として、スマートフォン等の携帯端末が挙げられる。この場合、図10(a)に示すように、発光スポット20の中心付近に第2発光素子22による第2信号光221の密領域61を配置することが好ましい。これにより、第2信号光221が高密度で照射される中心付近の分解能を高めることができ、例えば顔認証用途やカメラフォーカス用途に適したものとすることができる。
また、図10(b)に示すように、電子機器10としてロボット掃除機に光センサ1を適用した場合、床面101付近を照射する第2信号光221に密領域61を設けることで、床面101付近の分解能を高めることができ、例えば床面101の段差検出精度を向上させることができる。
(実施形態4)
図11および図12は、実施形態4に係る光センサ1の構成を示す説明図である。この形態に係る光センサ1では、発光素子部2と受光素子部3との対応づけを含む構成とされている。
受光素子部3には複数の受光素子31が備えられており、受光素子31としてSPADが用いられている。この場合、SPADの有効径は8μm〜10μmで構成されて、多数の受光素子31を受光素子部3に配置することが可能とされている。これらの受光素子31は、発光素子部2において順次駆動する発光スポット20に対応づけて配列されている。
例えば、発光素子部2における1つの第1発光素子21に対して、受光素子部3の複数の受光素子31とが対応づけられている。また、発光素子部2における複数の第2発光素子22と、受光素子部3の複数の受光素子31とは、1対1で対応づけられている。
図11に示すように、異なる2つの測定対象物4が互いに離れて存在する場合の空間走査について説明する。発光素子部2における、いずれかの第1発光素子21により出射されて、2つの測定対象物4に反射された第1信号光211は、受光素子部3にて受光される。受光素子部3では、受光した第1信号光211を出射した第1発光素子21に、対応づけられている複数の受光素子31において第1信号光211を受光し、第1受光信号を出力する。これにより、2つの測定対象物4による角度分布が把握される。
次いで、図12に示すように、受光素子部3が出力した第1受光信号に基づいて、対応する複数の第2発光素子22が駆動される。第2発光素子22による第2信号光221は、一方の測定対象物4に反射され、この第2発光素子22に対応づけられた受光素子31にて受光される。同様に、他方の測定対象物4においても第2信号光221が反射され、これに対応づけられた受光素子31にて受光される。
このように、複数の測定対象物4に反射された第2信号光221は、互いに影響し合うことなく、対応づけられた受光素子31に受光され、これらの測定対象物4を高精度に短時間で検出することが可能となる。
仮に、発光素子部2と受光素子部3とに対応づけを有しない構成であると、第2発光素子22を順次駆動させたときに一方の測定対象物4だけを検出して空間走査が完了するおそれがある。これに対し、本実施形態では、受光素子部3が出力した第1受光信号に基づいて、測定対象物4の角度分布をフィードバックし、駆動させる第2発光素子22を絞り込むことが可能とされる。そして、選択された第2発光素子22が第2信号光221を出射することによって、複数の測定対象物4を短時間で検出することが可能となる。このように、発光素子部2では、すべての第2発光素子22を駆動させる必要性がなくなり、選択された第2発光素子22だけを駆動させることで足りるので、さらなる省電力化を図ることも可能となる。
(実施形態5)
図13は、実施形態5に係る光センサ1の構成を示す説明図である。この形態に係る光センサ1では、実施形態4に示した構成に加えて、受光素子部3において駆動させる受光素子31についても絞り込みを行うように構成されている。
前記のとおり、第1発光素子21の駆動によって測定対象物4を大まかに特定し、駆動する第2発光素子22が選択される。本実施形態では、さらに、受光素子部3において駆動させる受光素子31を、選択された第2発光素子22と対応づけを有する受光素子31に限定している。
図13では、第2発光素子22を駆動する際に、受光素子部3において駆動させる限定された受光素子31を斜線にて示している。すなわち、受光素子部3では、複数の受光素子31のうち、選択された第2発光素子22に対応づけられた、1つの受光素子31だけを駆動している。斜線で示された受光素子31は駆動され、その他の受光素子31については駆動させていない。
すべての受光素子31を駆動させて空間走査すると、背景等の外乱ノイズの影響を受けやすく、測定対象物4の検出精度が低下するおそれがあるが、本実施形態のように、発光素子部2と受光素子部3とを対応づけて対象範囲を絞り込むことで検出精度を向上させることができる。また、光センサ1における空間走査時に、第2発光素子22と同時に駆動させる受光素子31の数を減らすことで、より一層、省電力化を図ることができる。したがって、検出精度を高く保持したまま、低消費電力での高速な空間走査が可能となる。
以上説明したように、本発明に係る光センサ1および電子機器10においては、第1発光素子21と第2発光素子22とを組み合わせた空間走査による簡易な構成で分解能を向上させることができ、検出の高速化と低消費電力での検出が可能となる。
なお、本発明に係る光センサ1および電子機器10は、前記各実施形態に示す構成に限定されるものではなく、請求項に記載された範囲での種々の変更が可能であり、開示された技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、発光素子部2における発光スポット20の構成は前記実施形態に示したものに限定されず、さらに多くの第1発光素子21および第2発光素子22の組み合わせによって、高精度であって高速かつ低消費電力の空間走査を行う構成とされてもよい。そのため、前記実施形態は例示にすぎず、本発明を限定するものではない。
本発明は、空間走査を行う光センサおよびこれを備えた電子機器に好適に利用可能である。
1 光センサ
2 発光素子部
20 発光スポット
21 第1発光素子
211 第1信号光
212 光軸
213 照射範囲
22 第2発光素子
221 第2信号光
222 光軸
223 照射範囲
23 チップ
3 受光素子部
31 受光素子
4 測定対象物
5 VCSEL
6 光屈折材料
61 密領域
62 疎領域
10 電子機器

Claims (8)

  1. 出射方向を中心として所定の広がりを有する信号光を出射する発光素子部と、測定対象物に反射された信号光を受光する受光素子部とを備え、前記受光素子部が受光した信号光に基づいて前記測定対象物までの距離を検出する光センサであって、
    前記発光素子部には複数の発光スポットが配列され、前記発光スポットは、少なくとも、前記信号光の指向角が異なる一つの第1発光素子と複数の第2発光素子とを含み、
    前記第1発光素子は前記第2発光素子よりも指向角の広い信号光を出射する面発光型半導体レーザであり、
    前記一つの第1発光素子の照射範囲には、前記複数の第2発光素子による照射範囲が包含されていることを特徴とする光センサ。
  2. 請求項1に記載の光センサにおいて、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子は同一平面上に配列されたことを特徴とする光センサ。
  3. 請求項1または2に記載の光センサにおいて、
    前記発光素子部における信号光の出射方向には、光屈折材料が配設されていることを特徴とする光センサ。
  4. 請求項に記載の光センサにおいて、
    前記発光スポットは、前記複数の第2発光素子が密に配列された領域と疎に配列された領域とを有することを特徴とする光センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の光センサにおいて、
    前記第1発光素子の駆動後に、前記第2発光素子が駆動されることを特徴とする光センサ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の光センサにおいて、
    前記受光素子部は、前記第1発光素子が出射する第1信号光または前記第2発光素子が出射する第2信号光を受光して受光信号を出力する複数の受光素子を備え、前記第1信号光の受光信号に基づいて当該第1信号光の照射範囲に出射する第2発光素子が選択されて駆動されることを特徴とする光センサ。
  7. 請求項に記載の光センサにおいて、
    前記受光素子部は、前記複数の受光素子のうち、前記第1信号光の受光信号に基づいて選択された前記第2発光素子の第2信号光を受光する受光素子を駆動させることを特徴とする光センサ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つの請求項に記載の光センサを備えることを特徴とする電子機器。
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