JP6757635B2 - 掴持部付き鋏 - Google Patents

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Description

本発明は開閉可能に支持した両鋏片の先端部に掴持部を設けた掴持部付き鋏に関するものである。
従来の鋏としては、利便性を高めることができるように、文具用や裁縫用や工具用や調理用などの用途に応じて複数の機能を備えたものが存在している。調理用の洋鋏は包丁の代用として食材等の切断に用いられることもある。食材等を調理する際は、調理用の洋鋏以外に他の道具も用いられることが多く、例えば食材を混ぜる際には菜箸やヘラが用いられ、食材を掴む際にはトング等が用いられる場合がある。
下記の特許文献1では、掴持機能など複数の機能を有する工具用の洋鋏が開示されている。この洋鋏においては、刃体と把持部とを有する一対の鋏片が回動中心部でX状に交差されて互いに開閉可能に支持され、この両刃体の先端部には両鋏片の開閉方向両側で相対向する挟持部を有する掴持部が設けられている。両鋏片を互いに閉じた状態では、この両挟持部間の中央と両鋏片の回動中心線とを通ってその回動中心線方向に沿って延びる想定面により区画された両鋏片の開閉方向両側の領域(上側の領域及び下側の領域)のうち、上側の領域に下側の鋏片の把持部が配置されるとともに、下側の領域に上側の鋏片の把持部が配置される。
実登第2505944号公報
上記の特許文献1にかかる洋鋏を調理用の形態に変更して使用する場合について考える。フライパンなどの調理器に載せられた調理物を両掴持部により掴むために、上下両掴持部の挟持部のうち下側の掴持部を調理器と調理物との間に挿入して調理物を下側の掴持部の挟持部上に載せる際、把持部を調理器から上方へ離して操作し易くするために、調理器に対し両鋏片を上方へ傾ける。その場合、下側の掴持部も調理物に対し上方へ傾くため、調理物を両掴持部により掴む操作を行いにくくなる。
この発明は、掴持部付き鋏において両掴持部により物を掴む操作を行い易くすることを目的としている。
後記実施形態の図面(図1〜3)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる掴持部付き鋏においては、刃縁(10a,11a)を有する刃体(10,11)と把持部(17,18)とを備えた一対の鋏片(1,2)を互いに開閉可能に回動中心部(5)で支持し、この両刃体(10,11)には両鋏片(1,2)を互いに閉じた際に両鋏片(1,2)の開閉方向(Z)の両側で相対向する挟持部(19)を有する掴持部(15,16)を設けている。両鋏片(1,2)を互いに閉じた状態で、この両挟持部(19)間の中央を通って両鋏片(1,2)の回動中心線(5a)の方向(Y)に沿って延びる想定面(M)により区画された両鋏片(1,2)の開閉方向(Z)の両側の領域(MU,MD)のうち、一方の領域(MU)側に両鋏片(1,2)の把持部(17,18)を片寄って配置した。ここに「片寄って配置」とは、把持部(17,18)において想定面(M)から一方の領域(MU)側に突出する最大寸法と想定面(M)から他方の領域(MD)側に突出する最大寸法とを比較した場合、一方の領域(MU)側の最大寸法が他方の領域(MD)側の最大寸法より大きいことを意味する。
請求項1の発明では、調理器(F)に掴持部(16)を当てがった際に把持部(17,18)を調理器(F)から離すことができるので、調理器(F)に載せられた調理物を両掴持部(15,16)により掴む際に両把持部(17,18)を操作し易くなる。
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明にかかる両鋏片(1,2)において、刃体(10,11)は回動中心部(5)より先端側に設けた刃部(6,7)に設けられ、把持部(17,18)は回動中心部(5)より基端側に設けた柄部(8,9)に設けられている。請求項2の発明では、両鋏片(1,2)をX状に交差させた所謂洋鋏において請求項1の発明の効果を発揮させることができる。
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明においては、前記両鋏片(1,2)を刃部(6,7)の掴持部(15,16)と柄部(8,9)の把持部(17,18)との間で屈曲させて一方の領域(MU)側に両鋏片(1,2)の把持部(17,18)を片寄って配置した。また、請求項3の発明を前提とする請求項4の発明にかかる刃部(6,7)の刃体(10,11)において刃縁(10a,11a)に沿う延設線は、掴持部(15,16)から回動中心部(5)に向かうに従い前記想定面(M)から次第に離間するように屈曲されている。例えば、刃体(10,11)は湾曲されて弓状に形成されている。請求項3または請求項4の発明では、両鋏片(1,2)の屈曲により、洋鋏の把持部(17,18)を調理器(F)から容易に離すことができる。
請求項2〜4のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項5の発明にかかる両鋏片(1,2)の刃部(6,7)において掴持部(15,16)の挟持部(19)は、両鋏片(1,2)を互いに閉じた状態で接触する当接部(20)を有している。請求項5の発明では、両当接部(20)が互いに接触して両挟持部(19)が閉じた状態を保持することができる。
請求項5の発明を前提とする請求項6の発明にかかる両掴持部(15,16)の挟持部(19)において当接部(20)は挟持部(19)の先端部に設けられ、両鋏片(1,2)を互いに閉じた状態で両挟持部(19)間には当接部(20)と挟持部(19)の基端部との間で隙間(21)を有している。例えば、隙間(21)が挟持部(19)の先端部側から基端部側に向かうに従い広がるように両挟持部(19)が傾斜している。請求項6の発明では、当接部(20)と挟持部(19)の基端部との間で両挟持部(19)間に隙間(21)を生じさせて両当接部(20)を確実に接触させることができる。
請求項5または請求項6の発明を前提とする請求項7の発明において、前記両掴持部(15,16)の挟持部(19)には突部(22)を設けた。請求項7の発明では、調理器(F)に載せられた調理物を両挟持部(19)の突部(22)の滑り止め機能により確実に掴むことができる。
請求項7の発明を前提とする請求項8の発明にかかる両掴持部(15,16)の挟持部(19)において突部(22)は、両鋏片(1,2)の回動中心線(5a)の方向(Y)に沿って延設され、この両掴持部(15,16)の挟持部(19)のうち一方の挟持部(19)の突部(22)と他方の挟持部(19)の突部(22)とは、両鋏片(1,2)を互いに閉じた状態で、刃体(10,11)の刃縁(10a,11a)に沿う延設線方向へ互いにずれている。例えば、両掴持部(15,16)の挟持部(19)の突部(22)のうち、少なくとも一方の挟持部(19)の突部(22)は、複数設けられて、刃体(10,11)の刃縁(10a,11a)に沿う延設線方向に沿って並設されている。請求項8の発明では、調理器(F)に載せられた調理物を両掴持部(15,16)により掴む際に、互いにずれた両挟持部(19)の突部(22)により調理物の滑りをより一層防止することができる。
請求項2〜8のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項9の発明において、前記両鋏片(1,2)は、刃部(6,7)で回動中心部(5)と掴持部(15,16)との間に設けた刃体(10,11)と、柄部(8,9)で回動中心部(5)と把持部(17,18)との間に設けた支持体(12,13)とを有する刀身(3,4)を備え、この両鋏片(1,2)の刃部(6,7)で掴持部(15,16)は刀身(3,4)の刃体(10,11)と異なる材料例えば樹脂により成形され、この両鋏片(1,2)の刀身(3,4)には刀身(3,4)に掴持部(15,16)をインサート成形する際に金型に刀身(3,4)を位置決めするための移動規制部(26)を設けた。請求項9の発明では、刀身(3,4)の所定位置に掴持部(15,16)を正確にインサート成形することができる。
次に、請求項以外の技術的思想について実施形態の図面の符号を援用して説明する。
請求項2〜4のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第10の発明にかかる両鋏片(1,2)において柄部(8,9)の把持部(17,18)は、この両鋏片(1,2)の開閉方向(Z)の両側の領域(MU,MD)のうち一方の領域(MU)内に配置されている。第10の発明では、調理器(F)に掴持部(16)を当てがった際に一方(上側)の領域(MU)内で把持部(17,18)の全体を配置して調理器(F)から離すことができる。
第10の発明を前提とする第11の発明にかかる両鋏片(1,2)において柄部(8,9)の把持部(17,18)は、一方の領域(MU)内で前記想定面(M)に対し離間している。第11の発明では、調理器(F)に掴持部(15,16)を当てがった際に一方(上側)の領域(MU)内で把持部(17,18)の全体を配置して調理器(F)から確実に離すことができる。
請求項2〜4のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第12の発明にかかる両鋏片(1,2)において把持部(17,18)を有する柄部(8,9)は、前記両鋏片(1,2)の開閉方向(Z)の両側の領域(MU,MD)のうち一方の領域(MU)内に配置されている。第12の発明では、調理器(F)に掴持部(15,16)を当てがった際に一方(上側)の領域(MU)内で柄部(8,9)の全体を配置して調理器(F)から離すことができる。
第12の発明を前提とする第13の発明にかかる両鋏片(1,2)において把持部(17,18)を有する柄部(8,9)は、一方の領域(MU)内で前記想定面(M)に対し離間している。第13の発明では、調理器(F)に掴持部(15,16)を当てがった際に一方(上側)の領域(MU)内で柄部(8,9)の全体を配置して調理器(F)から確実に離すことができる。
請求項2〜8のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする第14の発明にかかる両鋏片(1,2)は、刃部(6,7)で回動中心部(5)と掴持部(15,16)との間に設けた刃体(10,11)と、柄部(8,9)で回動中心部(5)と把持部(17,18)との間に設けた支持体(12,13)とを有する刀身(3,4)を備え、この両鋏片(1,2)の柄部(8,9)で把持部(17,18)は刀身(3,4)の支持体(12,13)と異なる材料例えば樹脂により成形され、この両鋏片(1,2)の刀身(3,4)には刀身(3,4)に把持部(17,18)をインサート成形する際に金型に刀身(3,4)を位置決めするための移動規制部を設けた。第14の発明では、刀身(3,4)の所定位置に把持部(17,18)を正確にインサート成形することができる。
本発明は、掴持部付き鋏において両掴持部(15,16)により物を掴む操作を行い易くすることができる。
(a)は掴持部付き鋏の開状態を示す斜視図であり、(b)は両鋏片のうち上側の鋏片を示す斜視図であり、(c)は両鋏片のうち下側の鋏片を示す斜視図である。 (a)は掴持部付き鋏の閉状態を示す正面図であり、(b)は掴持部付き鋏の閉状態を示す平面図であり、(c)は(a)の部分拡大図である。 (a)は掴持部付き鋏の開状態を示す正面図であり、(b)は両鋏片の組付途中状態または分解途中状態を示す部分正面図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる掴持部付き鋏について図面を参照して説明する。
図1に示すように、上下一対の鋏片1,2においては、金属により成形された刀身3,4が回動中心部5でX状に交差されて互いに開閉可能に支持され、回動中心部5より先端側に刃部6,7が設けられているとともに、回動中心部5より基端側に柄部8,9が設けられている。上下両鋏片1,2の刀身3,4は、刃部6,7に設けられた刃体10,11と、柄部8,9に設けられた支持体12,13とからなる。上下両刀身3,4の刃体10,11には両鋏片1,2を互いに閉じた状態で噛み合う刃縁10a,11aが形成されている。下側の刃体11の刃縁11aのみが波形状に形成されているが、上側の刃体10の刃縁10aも波形状に形成してもよい。下側の鋏片2において刀身4の刃体11には調理物のカットサイズの目安となる目盛14が付されている。
上下両刀身3,4の刃体10,11の先端部には樹脂によりインサート成形された掴持部15,16が取り付けられている。掴持部15,16は、フライパンなどの上で使用されて加熱されることもあるため、耐熱性のある樹脂、例えばナイロン樹脂で成形されることが好ましい。
上下両刀身3,4の支持体12,13には樹脂によりインサート成形された把持部17,18が取り付けられている。把持部17,18は、使用者の手が触れる部分であるため、柔軟性を有する樹脂、例えばエラストマー樹脂によって成形されることが好ましい。
図1,2に示すように、上下両鋏片1,2の掴持部15,16においては、刃体10,11の先端部に取着された突条部15a,16aが刃縁10a,11aに沿う延設線方向へ延び、両鋏片1,2を互いに閉じた際に両鋏片1,2の開閉方向Zの両側で相対向する挟持部19が突条部15a,16aからこの延設線方向へ突設されている。両掴持部15,16の挟持部19の先端部には両鋏片1,2を互いに閉じた状態で接触する当接部20が形成され、両挟持部19間には両鋏片1,2を互いに閉じた状態で当接部20と挟持部19の基端部との間で隙間21が生じる。隙間21が挟持部19の先端部側から基端部側に向かうに従い広がるように両挟持部19が傾斜している。
図2(c)に示すように、両鋏片1,2を互いに閉じた状態で、両鋏片1,2の把持部17,18を配置した上側(一方)の領域MU側にある上側の挟持部19と、下側(他方)の領域MD側にある下側の挟持部19とのうち、下側の挟持部19の当接部20は上側の挟持部19の当接部20に対し刃縁10a,11aに沿う延設線方向へ突出してずれ、下側の挟持部19の当接部20上で段差部20aを生じている。
上下両挟持部19のうち上側の挟持部19と下側の挟持部19とにはそれぞれ両鋏片1,2の回動中心線5aの方向Yへ互いに平行に延びる二本の突部22が形成されている。両鋏片1,2を互いに閉じた状態では、図2(c)に示すように、下側の両突部22が上側の両突部22に対し隙間21において刃縁10a,11aに沿う延設線方向で当接部20側へずれて並設されている。
両鋏片1,2を互いに閉じた状態で、両掴持部15,16の挟持部19間の中央を通って両鋏片1,2の回動中心線5aの方向Yに沿って延びる想定面Mを設定した場合、上下両刃部6,7の刃体10,11において刃縁10a,11aに沿う延設線は、掴持部15,16から回動中心部5に向かうに従い想定面Mから次第に上方へ離間するように弓状に湾曲されている。従って、その想定面Mにより区画された両鋏片1,2の開閉方向Zの上下両側の領域MU,MDのうち、上側の領域MU内で両鋏片1,2の柄部8,9及びその把持部17,18の全体が片寄って配置されている。
両鋏片1,2の回動中心部5においては、下側の鋏片2の刀身4に係止孔23が形成されているとともに、上側の鋏片1の刀身3に係止突部24が取着され、係止突部24が係止孔23に係入されて両鋏片1,2が回動中心線5aを中心にして開閉可能に支持されている。下側の鋏片2の刀身4には係止孔23を挟む両側で目印25が付されている。図3(b)に示すように、係止孔23に係入された係止突部24を両目印25間に位置させた状態で、係止突部24を係止孔23から離脱させて両鋏片1,2を互いに分解することができ、また逆に、係止突部24を両目印25間に位置させた状態で係止孔23に係入させて両鋏片1,2を互いに組み付けることができる。上下両刀身3,4の刃体10,11には掴持部15,16の付近で移動規制部としての透孔26が形成されている。
鋏を製造するにあたっては、素材を両刀身3,4の外形状にプレス成形し、プレス成形した両素材に熱処理を施した後に表面研磨を施す。プレス成形以外に、例えば、ワイヤーカットやレーザー切断によって両刀身3,4の外形状を形成してもよい。次に、表面研磨後の両素材に刃付けを施した後、さらにその両素材の刃縁のうち刀身4となる素材の刃縁に波形状のセレーションを施す。次に、刃縁を成形した両素材のうち刀身4となる素材にエッチングや印刷やレーザーマーキングなどにより目盛14と目印25を施す。
次に、両素材に把持部17,18をインサート成形する。次に、両素材に掴持部15,16をインサート成形する。把持部17,18をインサート成形する場合には、刀身3,4において刃縁10a,11a以外の部分で且つ把持部17,18に近い部分、例えば、回動中心部5の孔部や支持体12,13の外形部分や刃体10,11の刃縁10a,11aに対する反対側の背縁を移動規制部として金型に支持することにより、刀身3,4を金型に位置決めする。また、掴持部15,16をインサート成形する場合には、刀身3,4において刃縁10a,11a以外の部分で且つ掴持部15,16に近い部分、例えば、掴持部15,16の付近で刃体10,11に形成された透孔26を移動規制部として金型に支持することにより、刀身3,4を金型に位置決めする。いずれの場合も、刃縁10a,11aの損傷を避けるとともに、金型に対する刀身3,4のがたつきを防止することができる。
次に、刀身3となる素材に係止突部24を取り付ける。次に、両鋏片1,2を互いに組み付けた後に調整する。
次に、鋏の使用例を述べる。
調理物をフライパンなどの調理器上で刃体10,11の刃縁10a,11aにより切断して、そのまま調理器内に調理物を残すことができる。その調理物を炒める際には、掴持部15,16を菜箸やヘラの代わりとして用いて炒めたり混ぜ合わせたりすることができる。また、その調理物をひっくり返したり持ち上げたりする際には、掴持部15,16をトングの代わりとして用いて調理物を掴むことができる。
調理物を掴む場合には、図1,3に示すように、両鋏片1,2を上下に配置して上側の把持部18と下側の把持部17とを握った状態で、湾曲した下側の刃体11をフライパンなどの調理器Fに沿わせながら、調理器Fに載せられた調理物を下側の刃体11の刃縁11aと上側の刃体10の刃縁10aとの間に挟んで切断する。その際、両把持部17,18を握ったまま、調理器Fに下側の掴持部16の突条部16aを載せて案内しながら下側の掴持部16を調理器Fと調理物との間に挿入して調理物を下側の掴持部16の挟持部19上に載せ、下側の掴持部16と上側の掴持部15との間に調理物を挟んで掴む。その際、下側の把持部17を調理器Fから上方へ離間させ易い。
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 両鋏片1,2を回動中心部5でX状に支持して交差させた洋鋏により調理物を切断することができるばかりではなく、その洋鋏の両掴持部15,16をトングや菜箸やヘラの代わりとして用いる多機能鋏を提供することができる。
(2) 両鋏片1,2を回動中心部5でX状に支持して交差させた洋鋏において、両刀身3,4の先端部に設けた掴持部15,16から回動中心部5に向かうに従い所定の想定面Mから次第に離間するように両刀身3,4を湾曲させた。そのため、所定の想定面Mにより区画された上下両領域MU,MDのうち上側の領域MU内に、把持部17,18を含む柄部8,9の全体を片寄って配置することができる。従って、調理器Fに下側の掴持部16を当てがった際に把持部17,18を調理器Fから離すことができ、調理器Fに載せられた調理物を両掴持部15,16により掴む際に両把持部17,18を操作し易くなる。
(3) 掴持部15,16の両挟持部19間には、両鋏片1,2を互いに閉じた状態で接触する当接部20と挟持部19の基端部との間で隙間21を有している。従って、隙間21により両当接部20を確実に接触させて両挟持部19が閉じた状態を保持することができる。また、両鋏片1,2を互いに閉じた状態で、上側の当接部20から突出する下側の当接部20を調理器Fと調理物との間に挿入し易い。
(4) 両掴持部15,16の挟持部19に設けた突部22により、調理器Fに載せられた調理物を突部22の滑り止め機能により確実に掴むことができる。
(5) 両鋏片1,2の刀身3,4には掴持部15,16を刀身3,4に樹脂によりインサート成形する際に金型に刀身3,4を位置決めするための透孔26を設けたので、刀身3,4の所定位置に掴持部15,16を正確にインサート成形することができる。
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態においては、想定面Mにより区画された上下両領域MU,MDのうち上側の領域MU内で、把持部17,18を含む柄部8,9の全体を配置したが、柄部8,9やその把持部17,18が上側の領域MUに片寄って配置されれば、柄部8,9の一部やその把持部17,18の一部を上側の領域MU内で想定面M上に配置させたり下側の領域MDに配置させたりしてもよい。
・ 前記実施形態においては刀身3,4を湾曲させて弓状に形成したが、刃体10,11に対し支持体12,13を鈍角状に屈曲させて刀身3,4をく形状に形成してもよい。
・ 前記実施形態において、掴持部15,16や把持部17,18を樹脂以外に金属などの材料により成形してもよい。また、掴持部15,16や把持部17,18を刀身3,4と一体成形したり、刀身3,4を金属以外の材料、例えば樹脂やセラミックス等で成形したりしてもよい。
・ 前記実施形態の両掴持部15,16において、両挟持部19間の隙間21を省略して両挟持部19の全体を当接部として互いに接触させることができる。
・ 前記実施形態の両掴持部15,16において、両挟持部19間の隙間21で各突部22を省略することができる。
・ 前記実施形態の回動中心部5において、係止孔23及び係止突部24を省略して支軸により回動可能に支持することができる。
・ 前記実施形態で例示した洋鋏以外に、和鋏に本発明を適用することができる。その場合、両刀身の基端部を回動支持部で互いに支持し、両刀身において刃体を設けるとともに刃体と回動支持部との間に把持部を設け、刃体の先端部に掴持部を設ける。
1,2…鋏片、3,4…刀身、5…回動中心部、5a…回動中心線、6,7…刃部、8,9…柄部、10,11…刃体、10a,11a…刃縁、12,13…支持体、15,16…掴持部、17,18…把持部、19…挟持部、20…当接部、21…隙間、22…突部、26…透孔(移動規制部)、M…想定面、MU,MD…領域、Z…両鋏片の開閉方向、Y…回動中心線方向。

Claims (6)

  1. 刃縁を有する刃体と把持部とを備えた一対の鋏片を互いに開閉可能に回動中心部で支持し、この両刃体には両鋏片を互いに閉じた際に両鋏片の開閉方向両側で相対向する挟持部を有する掴持部を設けた鋏において、両鋏片を互いに閉じた状態で、この両挟持部間の中央を通って両鋏片の回動中心線方向に沿って延びる想定面により区画された両鋏片の開閉方向両側の領域のうち、一方の領域側に両鋏片の把持部を片寄って配置し
    前記両鋏片において、刃体は回動中心部より先端側に設けた刃部に設けられ、把持部は回動中心部より基端側に設けた柄部に設けられており、
    前記両鋏片を刃部の掴持部と柄部の把持部との間で屈曲させて一方の領域側に両鋏片の把持部を片寄って配置し、
    前記刃部の刃体において刃縁に沿う延設線は、掴持部から回動中心部に向かうに従い前記想定面から次第に離間するように屈曲されていることを特徴とする掴持部付き鋏。
  2. 刃縁を有する刃体と把持部とを備えた一対の鋏片を互いに開閉可能に回動中心部で支持し、この両刃体には両鋏片を互いに閉じた際に両鋏片の開閉方向両側で相対向する挟持部を有する掴持部を設けた鋏において、両鋏片を互いに閉じた状態で、この両挟持部間の中央を通って両鋏片の回動中心線方向に沿って延びる想定面により区画された両鋏片の開閉方向両側の領域のうち、一方の領域側に両鋏片の把持部を片寄って配置し
    前記両鋏片において、刃体は回動中心部より先端側に設けた刃部に設けられ、把持部は回動中心部より基端側に設けた柄部に設けられており、
    前記両鋏片は、刃部において回動中心部と掴持部との間に設けた刃体と、柄部において回動中心部と把持部との間に設けた支持体とを有する刀身を備え、この両鋏片の刃部において掴持部は刀身の刃体と異なる材料により成形され、この両鋏片の刀身には刀身に掴持部をインサート成形する際に金型に刀身を位置決めするための移動規制部を設けたことを特徴とする掴持部付き鋏。
  3. 前記両鋏片の刃部において掴持部の挟持部は、両鋏片を互いに閉じた状態で接触する当接部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掴持部付き鋏。
  4. 前記両掴持部の挟持部において当接部は挟持部の先端部に設けられ、両鋏片を互いに閉じた状態で両挟持部間には当接部と挟持部の基端部との間で隙間を有していることを特徴とする請求項に記載の掴持部付き鋏。
  5. 前記両掴持部の挟持部には突部を設けたことを特徴とする請求項または請求項に記載の掴持部付き鋏。
  6. 前記両掴持部の挟持部において突部は、両鋏片の回動中心線方向に沿って延設され、この両掴持部の挟持部のうち一方の挟持部の突部と他方の挟持部の突部とは、両鋏片を互いに閉じた状態で、刃体の刃縁に沿う延設線方向へ互いにずれていることを特徴とする請求項に記載の掴持部付き鋏。
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