JP6761205B2 - エンジン - Google Patents
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Description
ところが、この場合、燃料ポンプ装置は、カムシャフトの一部にポンプ駆動用の駆動カムを設け、カム受部をカムカバー内に差し込んで駆動カムを受け、残るポンプ部分がカムカバー外へ配置される構造となるため、エンジン本体の全高寸法が過剰になる。しかも、カムシャフトに、専用の駆動カムを設けるのは制約が多い、といった問題がある。
一方、特許文献1に開示されているクランクシャフトが鉛直方向に向く縦向きに搭載される船外機用エンジンでは、シリンダブロックに接続されるエンジンケースを利用して、燃料ポンプ装置であるプランジャポンプを組み付ける技術が提案されている。この燃料ポンプ装置は、エンジン本体の側部となるエンジンケース内に、クランクシャフト出力で駆動されるポンプカムシャフトと同カムシャフトの駆動カムを受けるカム受部とを設け、ポンプ部をエンジンケース外に突き出して設けるという構成が用いられている。
しかも、車両は、ラジエータなどが配置される車両前部とそれと隣接するエンジン本体の側部、すなわちシリンダブロック側部との間に、衝突(前突)の際、加わる衝撃を車体構造部で吸収可能とするクラッシャブルゾーンを形成することが求められる。特に発火のおそれのある燃料を取り扱う燃料ポンプ装置のため、車両前後方向に向くシリンダブロック側方においては、できる限りクラッシャブルレングスを多く確保することが求められる。
ることができる。
また、ポンプ本体部がシリンダブロックから張り出るように配設された補機よりもシリンダブロック側に寄せて配置されるので、衝突時に更にポンプ本体部の安全性を図ることができる。
図1は自動車(車両)に搭載されるエンジンの概略を示し、図2は同エンジンにおける燃料ポンプ装置の各部の配置を示し、図3および図4は同燃料ポンプ装置の各部の構造を示している。
図1(a),(b)はエンジンの外観を示していて、同図中1はエンジン本体を示している。エンジン本体1は、クランクシャフト21が車両の車幅方向に向いて搭載される多気筒エンジン、例えば直列4気筒のレシプロエンジンである。
シリンダブロック3の頭部端(上部端)には、インジェクタや点火プラグや燃焼室や動弁系(いずれも図示しない)が組み付けられたシリンダヘッド11、カムカバー13が順に設けられる。クランクケース7の下端部(前部側)には、オイルポンプ15が設けられる。そして、同オイルポンプ15を収容するようクランクケース7端にはオイルパン17が設けられる。ちなみにシリンダブロック3の前部端には、前部全体を覆い隠すようチェーンケース19が設けられる。
そして、このクランクシャフト21の各部と上記気筒5a〜5d内のピストン9a,9bは、コンロッド(図示しない)を介して連結される。さらにクランクシャフト21は、チェーンケース19内に収めたチェーン部材(図示しない)を介して、シリンダヘッド11の動弁系と接続されていて、動弁系、インジェクタ、点火プラグ、ピストン9a,9bの各動作から、各気筒5a〜5d内において燃焼サイクル(例えば吸気、圧縮、爆発、排気など)を形成し、同燃焼サイクルで得られる動力がクランクシャフト21から出力される構造となっている。
こうしたエンジン本体1のシリンダブロック3の側部に、図1〜図4に示されるように燃料ポンプ装置35が据付けられている。同燃料ポンプ装置35にはプランジャポンプが用いられている。
同構造を説明すると、図1、図3および図4中、符号37は、クランクケース7の側壁部の内側に設けられたカムシャフト室である。カムシャフト室37は、同側壁部のうち、エンジン本体1の前部(正面側)に配置される気筒5aと同気筒5aの直下のクランクシャフト21の軸心との間に配置される側壁部分をシリンダブロック側方へ例えば箱形状に膨出させて構成される。つまり、カムシャフト室37は、クランクケース7の前側(エンジン正面側)の側壁内側に、膨出部8がなす前壁部分8aや周壁部分8bや後壁部分8cで周囲が囲まれた例えば箱形の室から形成される(いずれも図4に一部図示)。同構造によって、カムシャフト室37は、クランクケース7内にクランクシャフト21と並行に収められる。
具体的には、例えばカムシャフト室37の前壁部分8aの中央部には、透孔(図示しない)が設けられ、カムシャフト室37の後壁路部分の内面には軸受部37a(図4のみ図示)が設けられる。ポンプカムシャフト39は、図3および図4に示されるように一端部にカムシャフトギヤ43を有し、中間部に円板状の駆動カム45を形成したシャフト部材で構成される。このポンプカムシャフト39は、例えば他端部を前壁部分8aの通孔から、軸受部37aに届くまで挿入し、通孔内のシャフト部分を軸受部材(図示しない)で回転自在に支持することによって取付けられる。この取付けにより、図3および図4の如くポンプカムシャフト39は、カムシャフトギヤ43だけが外部(チェーンケース19内)に露出した姿勢で、カムシャフト室37内に収められる。これによりポンプカムシャフト39は、カムシャフト室37内でクランクシャフト21と並行に収められる。
ポンプ本体部41は、図2〜図4に示されるように例えば一端側にカムフォロアで構成されるカム受部47を有し、他端側にカム受部47から伝わる変位でポンプ駆動される往復駆動式のポンプ部49を有している。さらに述べるとポンプ部49は、例えばシリンダ部内にプランジャ(いずれも図示しない)を往復動自在に収めて構成されるプランジャポンプ部を有している。カム受部47は、このプランジャポンプ部のうちシリンダ部の一端側から突き出た、プランジャから延びる作動杆49aの先端に設けられる。またカム受部47とは反対側となるシリンダ部の他端側には、取付フランジ53および吸・吐出口部55a,55bなどが設けられる。
特にクランクシャフト21の回転力(出力)で、ポンプカムシャフト39とオイルポンプ15との双方を駆動する場合、ポンプカムシャフト39とオイルポンプ15とが同じような位置にあると、動力伝達の際の反力が偏って加わり振動などをもたらすので、ここでは図2に示されるようにシリンダブロック3のうち気筒5aの軸心αとクランクシャフト21の中心Bとを通る延長線α(第1延長線)と、クランクシャフト21の中心Bで延長線αと直交する延長線β(第2延長線)とをそれぞれ境に、一方側となるエンジン本体1の吸気側、上段側にポンプカムシャフト39が配置され、他方側となるエンジン本体1の排気側、下段側にオイルポンプ15が配置される構造を用いて、クランクシャフトギヤ22からカムシャフトギヤ43、クランクシャフトギヤ22からオイルポンプギヤ15aへの動力伝達の際に作用する反力が相殺されるようにしている。
エンジンが始動され、クランクシャフト21が回転駆動されると、クランクシャフトギヤ22、カムシャフトギヤ43を通じて、クランクシャフト21の回転力がポンプカムシャフト39に伝達される。すると、ポンプカムシャフト39の駆動カム45は回転され、同駆動カム45と当接しているカム受部47を変位させる。このカム受部47から伝わるカム変位が作動杆49aを介してプランジャ(図示しない)に伝わる。これにより、プランジャが往復駆動され、燃料タンク側から供給される燃料を加圧し、シリンダブロック3に搭載されている燃料蓄圧室(図示しない)へ圧送する。この燃料蓄圧室に蓄圧された高圧の燃料が、インジェクタ(図示しない)から燃焼室(図示しない)へ噴射される。
なお、図2中のS1〜S3は、それぞれクランクシャフトギヤ22、オイルポンプギヤ15a、カムシャフトギヤ43における回転方向を示す。
以上のように高圧燃料の圧送を行う燃料ポンプ装置35は、クランクシャフト21と並行にクランクケース7内に収めたカムシャフト室37にポンプカムシャフト39を収め、カムシャフト室37にポンプ本体部41を挿入するという構造、すなわちシリンダブロック3のクランクケース自体をケーシングとして利用して、燃料ポンプ装置35の主要部となるポンプカムシャフト39、駆動カム45、カム受部47をシリンダブロック3の内部に収める構造を用いたので、図2中のL1のようにエンジン側部長(エンジン幅寸法)は短くてすむ。これは、燃料ポンプ装置35には、別途、専用のケーシングが不要となることにもよる。
これにより、FF車の場合、車両に横置きで搭載されるエンジンは、車両前後方向に向くシリンダブロック3側方において、図1に示される矢印F方向からの衝突(前突)の際、加わる衝撃を車体構造部で吸収するクラッシャブルレングス(クラッシャブルゾーン)を多く確保することができる。
特にポンプカムシャフト39をシリンダブロック3側(気筒へ接近する方向)へ寄せて配置したことにより、一層、多くのクラッシャブルレングス(クラッシャブルゾーン)を確保することができる。
実施形態は、4気筒エンジンではなく、3気筒エンジンのエンジン本体1aに本発明を適用したものである。
3気筒エンジンのエンジン本体1aの場合、ピストン、クランクシャフト(いずれも図示しない)の運動に伴う慣性力や偶力を低減することが求められる。
すなわち、燃料ポンプ装置35は、クランクシャフト21と等速で回転するポンプカムシャフト39を有している。
そこで、本実施形態では、このポンプカムシャフト39の端に、バランスウエイト61を有するバランサシャフト63を連結して、ポンプカムシャフト39の等速回転をそのまま利用して、バランサシャフト63をクランクシャフト21と等速で回転させるものである。これにより、燃料ポンプ装置35をそのまま用いて、3気筒エンジンに対応してバランスウエイト61を適正に回転させることができ、ピストン、クランクシャフト(いずれも図示しない)の運動に伴う慣性力や偶力を低減させることができる。ちなみに、膨出部8(カムシャフト室)は、バランサシャフト63が追加される分、延長される。
なお、上述した実施形態における各構成およびそれの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、上述した実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。例えば上述の実施形態では、ギヤを用いた伝達機構で、ポンプカムシャフトを駆動した例を挙げたが、これに限らず、チェーン部材などを用いてクランクシャフトの回転をポンプカムシャフトに等速で伝えるようにしてもよい。
3 シリンダブロック
5a,5b 気筒
7 クランクケース
9a,9b ピストン
15 オイルポンプ
21 クランクシャフト
29a アイドラプーリー(補機)
35 燃料ポンプ装置
37 カムシャフト室
39 ポンプカムシャフト
41 ポンプ本体部
45 駆動カム
47 カム受部
49 ポンプ部
63 バランサシャフト
Claims (3)
- 車両に搭載され、
ピストンが往復動可能に収められる気筒と、同気筒の下方に形成されたクランクケースとを有するシリンダブロックと、
前記クランクケースの内部に設けられたクランクシャフトと、
前記クランクシャフトの回転力で駆動して燃料を圧送する燃料ポンプ装置と、
を備えたエンジンにおいて、
前記燃料ポンプ装置は、
前記クランクシャフトと並行に収められ、前記クランクシャフトの回転力で回転駆動される駆動カムを有したポンプカムシャフトを収納するカムシャフト室と、
前記カムシャフト室に挿入されるとともに、一端側に前記駆動カムを受けるカム受部を有し他端側に前記カム受部から伝わる変位で駆動されるポンプ部を有するポンプ本体部とを有し、
前記ポンプカムシャフトは、前記シリンダブロック側へ寄せて配置され、
前記シリンダブロックは、前記クランクシャフトの出力が伝えられるとともに、前記シリンダブロックから張り出るように前記ポンプ本体部の上方又は下方の少なくとも一方に配設される補機を有し、
前記ポンプ本体部は、前記クランクシャフトの軸心と前記ポンプカムシャフトの軸心とを結んだ延長線よりも前記シリンダブロック側へ傾かせるとともに、前記張り出た補機の最前端の位置よりも前記シリンダブロック側へ寄せて配置される
ことを特徴とするエンジン。 - 前記クランクケースの端部は、前記クランクシャフトの回転力で駆動されるオイルポンプを有し、
前記シリンダブロックのうち前記気筒の軸心と前記クランクシャフトの中心とを通る第1延長線と、前記クランクシャフトの中心で前記第1延長線と直交する第2延長線とをそれぞれ境として、一方側に前記ポンプカムシャフトが配置され、他方側に前記オイルポンプが配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。 - 前記ポンプカムシャフトは、同ポンプカムシャフト端にバランサシャフトが設けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
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