JP6787600B2 - 放電装置 - Google Patents

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本発明は放電装置に関し、特に、直流電圧により電力を供給する直流電源配線に付随する浮遊容量に蓄積された電荷を放電する放電装置に関する。
光海底ケーブルでは、長距離伝送を行うために中継器を介してケーブルを接続することで伝送する信号の劣化を押さえて遠い地点に配置される拠点間での信号伝送を行う。この中継器等の光海底ケーブルに付随する装置においては、電源を必要とする。そのため、光海底ケーブルでは、光伝送ケーブルとともに電源ケーブルが設けられる。この電源ケーブルは、中継器等に供給する電力を高電圧定電流で伝達する。また、この電源ケーブルでは、給電状態において、高電圧に起因する電荷がケーブルに付随する浮遊容量に蓄積される。
そして、この電源ケーブルが断線したことによる障害が発生した場合、浮遊容量に蓄積された電荷が残った状態で作業を行うと、浮遊容量に蓄積された電荷によって発生する高電圧感電によって感電等の重大事故が発生するおそれがある。そこで、電源ケーブルの浮遊容量に蓄積された電荷を安全に放電する放電回路の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の高圧部放電回路は、浮遊容量に蓄積された電荷の影響により高電圧が現れる線路間の電荷を放電するための高電圧部放電回路であって、高電圧が現れる線路間もしくは1つの線路とアースとの間に接続され、互いに直列に接続されたスイッチ手段と抵抗器とを含む放電回路と、スイッチ操作もしくは信号入力に応答して、前記放電回路のスイッチ手段を一時的に導通状態に制御する放電制御回路とを設けたことを特徴とする。
特開2002−315187号公報
しかしながら、特許文献1に記載の高圧部放電回路では、放電に用いる抵抗器の抵抗値が一定である。ここで、浮遊容量に蓄積された電荷の放電時間は、浮遊容量と抵抗器の抵抗値の積で決定される。そのため、特許文献1に記載の高圧部放電回路では、浮遊容量に蓄積された電荷の放電時間が長くなる問題がある。
本発明にかかる放電回路の一態様は、直流電圧により電力の伝達を行う直流電源配線が接続される入力端子と、前記直流電源配線の浮遊容量に蓄積された電荷を内蔵する放電抵抗を介して放電する放電可変負荷部と前記入力端子から入力される前記直流電圧を前記放電可変負荷部に与えるか否かを切り替える入力スイッチと、前記放電可変負荷部に入力される前記直流電圧の電圧値を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部において検出された検出電圧値の低下割合に基づき前記放電可変負荷部の放電抵抗の抵抗値の大きさを変化させる制御部と、を有する。
本発明にかかる放電回路によれば、光海底ケーブルの浮遊容量に蓄積された電力の放電を短時間に行うことができる。
実施の形態1にかかる放電回路を含む光海底ケーブルシステムのブロック図である。 比較例にかかる放電回路のブロック図である。 ケーブル長に起因する放電時間の違いを説明する図である。 放電特性及び放電時間について、実施の形態1にかかる放電回路と比較例にかかる放電回路の違い説明する図である。 実施の形態1にかかる放電回路の検出電圧及び放電抵抗の時間に対する変化を説明する図である。 実施の形態1にかかる放電回路の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に実施の形態1にかかる放電回路10を含む光海底ケーブルシステム1のブロック図を示す。図1に示すように、放電回路10は、光海底ケーブル20の直流電源配線(例えば、電源ケーブル)の一端に入力端子Tinが接続される。そして、電源ケーブルは、導体抵抗Rを有する。また、電源ケーブルは、電力を伝達する導体と海水(又は地表)との間に発生する浮遊容量Cpを有する。放電回路10は、この浮遊容量Cpに蓄積される電荷を放電伝する。
放電回路10は、入力端子Tin、放電可変負荷部11、電圧検出部12、制御部13、入力スイッチSWを有する。入力端子Tinは、直流電圧により電力の伝達を行う電源ケーブルが接続される。入力スイッチSWは、入力端子Tinから入力される直流電圧を放電可変負荷部11に与えるか否かを切り替える。放電可変負荷部11は、電源ケーブルの浮遊容量に蓄積された電荷を内蔵する放電抵抗を介して放電する。電圧検出部12は、放電可変負荷部11に入力される直流電圧の電圧値を検出する。この電圧検出部12は、例えば、アナログデジタル変換回路を含むMCU(Micro Controller Unit)等のプログラム実行が可能な半導体装置である。電圧検出部12は、検出した電圧値を検出電圧値Vsenとして出力する。制御部13は、電圧検出部12において検出された検出電圧値Vsenの低下割合に基づき放電可変負荷部11の放電抵抗の抵抗値の大きさを変化させる。制御部13は、演算した結果を放電抵抗値Rinstとして出力し、放電可変負荷部11は、放電抵抗値Rinstに従って放電抵抗の抵抗値を切り替える。つまり、放電可変負荷部11の放電抵抗は、所定の範囲で抵抗値を切り替えることができる可変抵抗である。
次いで、実施の形態1にかかる放電回路10の動作について説明する。放電回路10の動作の説明では、比較例にかかる放電回路110との比較をしながら、放電回路10の動作を説明する。そこで、図2に比較例にかかる放電回路110のブロック図を示す。図2に示すように、比較例にかかる放電回路110は、実施の形態1にかかる放電回路10から電圧検出部12及び制御部13を除いたものである。また、比較例にかかる放電回路110は、放電可変負荷部11を放電負荷部111に置き換えたものである。放電負荷部111は、放電電荷を流す放電抵抗を内蔵するが、この放電抵抗は固定された一定の抵抗値を有する。
ここで、固定値の放電抵抗を用いた時の光海底ケーブル20の長さと放電時間の関係を示す放電特性について説明する。そこで、図3にケーブル長に起因する放電時間の違いを説明する図を示す。図3に示す例は、放電抵抗として固定の抵抗値を有する放電回路を用いたものである。図3に示すように、電源ケーブルの浮遊容量Cpに蓄積される電力は、放電開始時点では急激に下がるが、時間とともに浮遊容量Cpに蓄積された電力は徐々に小さくなり、最終的には0Wに近い値となる。また、図3に示すように、電源ケーブルの浮遊容量Cpに蓄積される電力は、ケーブル長が長くなるほど大きくなる。そのため、電源ケーブルの放電時間は、ケーブル長が長くなるほど長くなる。
続いて、実施の形態1にかかる放電回路10の放電特性と比較例にかかる放電回路110の放電特性について説明する。そこで、図4に放電特性及び放電時間について、実施の形態1にかかる放電回路と比較例にかかる放電回路の違い説明する図を示す。図4に示すように、比較例にかかる放電回路110の放電特性は、放電電力が時間とともに漸減するように低下する。一方、実施の形態1にかかる放電回路10では、放電すべき電力の放電が完了するまでほぼ一定の放電電力を維持する。
総放電電力をP、実施の形態1にかかる放電回路10による放電と、比較例にかかる放電回路110による放電と、の両方で放電される放電電力をP1、比較例にかかる放電回路110によってのみ放電される放電電力をP2、実施の形態1にかかる放電回路10によってのみ放電される放電電力をP3とすると、放電電力は(1)式、(2)式で表される。
P=P1+P3=P1+P2・・・(1)
P2=P3・・・(2)
そして、実施の形態1にかかる放電回路10では、一定の放電電力を維持して放電を行うことで放電時間T10は、比較例にかかる放電回路110を用いた時の放電時間T1に比べて短くなる。
また、実施の形態1にかかる放電回路10における放電特性として、電圧検出部12にて検出された検出電圧値Vsenの時間変化と、放電抵抗の抵抗値Rinstの抵抗値の時間変化と、について説明した。そこで、図5に実施の形態1にかかる放電回路10の検出電圧及び放電抵抗の時間に対する変化を説明する図に示す。
図5に示すように、実施の形態1にかかる放電回路10では、時間の経過とともに検出電圧Vsenが低下する。このとき、放電回路10の電圧検出部12は、検出電圧値Vsenを所定の周期で取得し、制御部13に伝達する。そして、制御部13が、前回の検出電圧値と今回の検出電圧値との割合に基づき放電抵抗の抵抗値の更新値を決定する。つまり、放電回路10は、放電抵抗を介して放電される電力が一定となるように放電抵抗の抵抗値を更新する。このような放電抵抗の抵抗値の更新処理を行いながら放電を行うことで、実施の形態1にかかる放電回路10では、放電電力が時間とともに漸減することを防止して、より短時間で浮遊容量Cpに蓄積された電力を放電する。
続いて、実施の形態1にかかる放電回路10の放電処理についてフローチャートを用いて説明する。そこで、図6に実施の形態1にかかる放電回路10の動作を説明するフローチャートを示す。なお、図6中のnは、図中のステップS2からステップS9の処理を繰り返した回数を示す整数である。
図6に示すように、実施の形態1にかかる放電回路10では、入力スイッチSWをオンすることで動作が開始される(ステップS1)。つまり、入力スイッチSWがオンすることで、放電回路10では、放電可変負荷部11、電圧検出部12、制御部13が動作を開始する。
そして、電圧検出部12が放電可変負荷部11に印加される直流電圧を検出して検出電圧Vsen[n]を取得する(ステップS2)。そして、電圧検出部12は、検出電圧値Vsen[n]がゼロであるか否かを判断する(ステップS3)。このステップS3の確認処理において、検出電圧値Vsen[n]がゼロであれば、放電回路10は放電処理を終了する。一方、ステップS3の確認処理において、検出電圧値Vsen[n]がゼロに達していない場合、電圧検出部12は、制御部13に検出電圧値Vsen[n]を送信する(ステップS4)。
そして、制御部13は、前回の処理サイクルで取得した検出電圧値Vsen[n]があるか否かを判断する(ステップS5)。制御部13は、例えば、メモリを内蔵しており、電圧検出部12から送信される検出電圧値Vsen[n]の履歴を少なくとも1処理サイクル分保持する。
制御部13は、検出電圧値Vsenの前回値がない場合、ステップS6において、放電抵抗値Rinstの更新後の値を算出する。また、制御部13は、検出電圧値Vsenの前回値があった場合、ステップS7において、放電抵抗値Rinstの更新後の値を算出する。ステップS6は、処理開始後の1回目の放電抵抗値Rinstの更新値の算出処理である。このステップS6の放電抵抗値Rinstの算出処理では、(3)式の計算式に基づき更新後の放電抵抗値Rinst[1]を算出する。なお、制御部13は、電源ケーブルの長さにより決定される初期電圧値Vsen[0]と、予め決定された抵抗値(例えば、初期放電抵抗値Rinst[0])と、を保持している。
Rinst[1]=Rinst[0]×Vsen[1]/Vsen[0]・・・(3)
また、ステップS7は、処理開始後の2回目以降の放電抵抗値Rinstの更新値の算出処理である。このステップS7の放電抵抗値Rinstの算出処理では、(4)式の計算式に基づき更新後の放電抵抗値Rinst[n]を算出する。なお、(4)式において、検出電圧値Vsen[n−1]は、検出電圧値Vsen[n]の前回値であり、放電抵抗値Rinst[n−1]は、更新前の放電抵抗値である。
Rinst[n]=Rinst[n−1]×Vsen[n]/Vsen[n−1]
・・・(4)
(3)式及び(4)式に基づき放電抵抗値Rinstの更新後の値(例えば、放電抵抗値[n])を算出することで、放電電力Poは、(5)式により表される。
Po=Vsen[0]/Rinst[0]
=Vsen[1]/Rinst[1]
=Vsen[n]/Rinst[n]
=Vsen[n+1]/Rinst[n+1]・・・(5)
つまり、放電回路10では、放電処理期間中の放電電力Poを一定の範囲に維持する。
その後、放電回路10は、制御部13から放電可変負荷部11に更新後の放電抵抗値Rinst[n]を送信する(ステップS8)。また、放電可変負荷部11は、与えられた放電抵抗値Rinst[n]に基づき放電可変負荷部11内の放電抵抗の抵抗値を変更する(ステップS9)。
上記説明より、実施の形態1にかかる放電回路10を用いることで、光海底ケーブル20の浮遊容量Cpに蓄積された電力の放電を短時間に行うことができる。また、実施の形態1にかかる放電回路10では、ケーブル長から求められる初期電圧値Vsen[0]を設定することで、その後の放電特性を放電処理中に検出される検出電圧値Vsenの変化率に応じて決定する。これにより、実施の形態1にかかる放電回路10では、ケーブル長毎に放電プロファイルを設定することなく、より短い時間での放電処理を行うことができる。そして、このように浮遊容量Cpに蓄積された電荷の放電時間を短くするとで、光海底ケーブル20の損傷等の不具合を復旧するための時間を短縮することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 光海底ケーブルシステム
10 放電回路
11 放電可変負荷部
12 電圧検出部
13 制御部
20 光海底ケーブル
Tin 入力端子
SW 入力スイッチ
R 導体抵抗
Cp 浮遊容量
Rinst 放電抵抗値
Vsen 検出電圧値

Claims (4)

  1. 直流電圧により電力の伝達を行う直流電源配線が接続される入力端子と、
    前記直流電源配線の浮遊容量に蓄積された電荷を内蔵する放電抵抗を介して放電する放電可変負荷部と
    前記入力端子から入力される前記直流電圧を前記放電可変負荷部に与えるか否かを切り替える入力スイッチと、
    前記放電可変負荷部に入力される前記直流電圧の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部において検出された検出電圧値の低下割合に基づき前記放電可変負荷部の放電抵抗の抵抗値の大きさを変化させる制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記直流電源配線の長さにより決定される初期電圧値と、放電開始時の前記直流電圧の電圧値と、に基づき最初の前記放電抵抗の大きさを決定する放電装置。
  2. 前記制御部は、予め決定された抵抗値と、前記初期電圧値と放電開始時の前記直流電圧の電圧値の割合に基づき最初の前記放電抵抗の大きさを決定する請求項に記載の放電装置。
  3. 前記制御部は、前記放電抵抗を介して放電される電力が一定となるように前記放電抵抗の抵抗値を更新する請求項1又は2に記載の放電装置。
  4. 前記入力スイッチがオンされたことに応じて、前記放電可変負荷部、前記電圧検出部及び前記制御部が動作を開始する請求項1乃至のいずれか1項に記載の放電装置。
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