JP6790335B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、切削工具に関する。本出願は、2016年3月4日に出願した日本特許出願である特願2016−042308号に基づく優先権を主張する。当該日本特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
たとえば特開2007−245295号公報(特許文献1)には、インサートを本体部に対して着脱可能なドリルが開示されている。当該ドリルの本体部には挿通孔が設けられており、挿通孔にクランプネジが配置される。クランプネジを締め付けることで、クランプネジがインサートのシャンク部に当接し、インサートが本体部に固定される。
また特開2005−144655号公報(特許文献2)に記載されているドリルのホルダには、インサートを挿入するシャンク穴と、シャンク穴と連通するボルト穴が形成されている。ボルト穴は、シャンク穴の延在方向に対して傾斜する方向に延在する。締め付けボルトがホルト穴内に配置され、締め付けボルトがインサートの傾斜溝に当接することにより、インサートがホルダに固定される。
さらに特開2011−5632号公報(特許文献3)には、センターホールを有する基体と、ピンを有するルーズトップと、ラジアルネジと有する回転工具が開示されている。ルーズトップのピンがセンターホールに挿入される。ラジアルネジによってルーズトップが軸方向にロックされる。
さらに国際公開第2014/103972号(特許文献4)には、軸足部を有する切削チップと、軸受け穴および貫通孔を有するホルダと、固定部材とを有するドリルが開示されている。切削チップの軸足部は、ホルダの軸受け穴に挿入される。固定部材は、貫通孔に挿入され、軸足部と接触している。
特開2007−245295号公報 特開2005−144655号公報 特開2011−5632号公報 国際公開第2014/103972号
本発明の一態様に係る切削工具は、ホルダと、ヘッドと、締結部とを備えている。ホルダは、軸線を挟むように互いに間隔を隔てて設けられた第1面および第2面を有する。ヘッドは、第1面と第2面との間に位置する刃先部と刃先部を保持するシャンク部とを含む。締結部は、ヘッドをホルダに固定する。ホルダには、軸線に対して垂直な方向から刃先部に向かって第1角度だけ傾斜した第1方向に延在し、かつ軸線に平行な方向から見て、第2面から第1面に向かう第2方向から第2角度だけ傾斜した第3方向に延在する第1孔と、第1孔と連通し、かつ軸線と平行な方向に延在する第2孔とが設けられている。シャンク部は、平面部を有し、かつ第2孔の内部に設けられている。締結部は、第1孔の内部に設けられ、かつ平面部と接する。軸線に対して垂直な面内において、平面部に対して垂直な第4方向と第2方向との間の第3角度は、第2角度よりも大きい。第3角度は、90°未満である。
図1は、実施の形態1に係る切削工具の構成を示す斜視模式図である。 図2は、実施の形態1に係る切削工具の構成を示す分解斜視模式図である。 図3は、実施の形態1に係る切削工具のホルダの構成を示す斜視模式図である。 図4は、図3の領域IVの拡大図である。 図5は、実施の形態1に係る切削工具のホルダの構成を示す左側面模式図である。 図6は、実施の形態1に係る切削工具のホルダの構成を示す平面模式図である。 図7は、実施の形態1に係る切削工具のホルダの構成を示す正面模式図である。 図8は、実施の形態1に係る切削工具のホルダの構成を示す軸線に垂直な方向から見た断面模式図である。 図9は、実施の形態1に係る切削工具のヘッドの構成を示す斜視模式図である。 図10は、実施の形態1に係る切削工具のヘッドの構成を示す正面模式図である。 図11は、実施の形態1に係る切削工具のヘッドの構成を示す左側面模式図である。 図12は、クランプ前におけるヘッドとホルダとの位置関係を示す左側面模式図である。 図13は、クランプ前におけるヘッドとホルダと締結部との位置関係を示す軸線と平行な方向から見た断面模式図である。 図14は、クランプ後におけるヘッドとホルダとの位置関係を示す左側面模式図である。 図15は、クランプ後におけるヘッドとホルダと締結部との位置関係を示す軸線と平行な方向から見た断面模式図である。 図16は、実施の形態2に係る切削工具の構成を示す左側面模式図である。 図17は、実施の形態3に係る切削工具のヘッドの構成を示す斜視模式図である。 図18は、実施の形態3に係る切削工具の構成を示す軸線と平行な方向から見た断面模式図である。 図19は、実施の形態3に係る切削工具のホルダの構成を示す軸線と垂直な方向から見た断面模式図である。 図20は、実施の形態3に係る切削工具のホルダの構成を示す左側面模式図である。 図21は、実施の形態3に係る切削工具の構成を示す左側面模式図である。 図22は、実施の形態4に係る切削工具のホルダの構成を示す軸線と垂直な方向から見た断面模式図である。 図23は、実施の形態4に係る切削工具のヘッドの構成を示す左側面模式図である。 図24は、実施例の評価方法を説明するための断面模式図である。 図25は、ホルダの先端面とヘッドの刃先部の底面との距離と、ヘッドの平面部の傾斜角との関係を示す図である。
[本開示が解決しようとする課題]
通常のミリングや旋削用のインサートをビスで固定する場合とは異なり、ドリルの場合は、ドリルのヘッドの中心と、ホルダの中心が合うように、ヘッドがホルダに固定される。さらにドリルには、回転方向に加わる切削力をヘッドの側面とボディーの壁部で受け止めて、かつヘッドをホルダ側に密着させるための機構が必要とされる。
特開2007−245295号公報(特許文献1)に記載のドリルにおいては、クランプネジを締め付けた際に、ヘッドは回転方向と引き込み方向の力を得ようとする。クランプネジは、ヘッドと一点でしか接触しないために、十分なクランプ力が得られず、ヘッドをホルダに強固に固定することができなかった。
また特開2005−144655号公報(特許文献2)に記載のドリルにおいては、ヘッドを抜けやすくするために、ヘッドの軸部と嵌合するホルダの穴部と、軸部との間に隙間が存在する。そのため、ヘッドは移動することができるので、高精度にヘッドをホルダに固定することができなかった。結果として、加工中にヘッドが動いて十分な性能が得られない場合があった。
本発明の一態様は、かかるドリル等のヘッドのクランプに関する課題を解決するためになされたものであり、その目的は、強固でかつ高精度にヘッドをホルダに固定可能な切削工具を提供することである。
[本開示の効果]
本発明の一態様によれば、強固でかつ高精度にヘッドをホルダに固定可能な切削工具を提供することができる。
[本発明の実施形態の概要]
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
(1)本発明の一態様に係る切削工具100は、ホルダ10と、ヘッド20と、締結部30とを備えている。ホルダ10は、軸線DAを挟むように互いに間隔を隔てて設けられた第1面11および第2面12を有する。ヘッド20は、第1面11と第2面12との間に位置する刃先部51と刃先部51を保持するシャンク部52とを含む。締結部30は、ヘッド20をホルダ10に固定する。ホルダ10には、軸線DAに対して垂直な方向から刃先部51に向かって第1角度θ1だけ傾斜した第1方向D1に延在し、かつ軸線DAに平行な方向から見て、第2面12から第1面11に向かう第2方向D2から第2角度θ2だけ傾斜した第3方向D3に延在する第1孔H1と、第1孔H1と連通し、かつ軸線DAと平行な方向に延在する第2孔H2とが設けられている。シャンク部52は、平面部21を有し、かつ第2孔H2の内部に設けられている。締結部30は、第1孔H1の内部に設けられ、かつ平面部21と接する。軸線DAに対して垂直な面内において、平面部21に対して垂直な第4方向D4と第2方向D2との間の第3角度θ3は、第2角度θ2よりも大きい。第3角度θ3は、90°未満である。
本発明者らは、ヘッドをホルダに強固に固定する方策について鋭意研究の結果、以下の知見を得て、本発明の一態様を見出した。具体的には、ヘッド20のシャンク部52をホルダ10の第2孔H2に引き込みつつ、ヘッド20の回転方向の移動を抑制する方策について検討を行った。まず、ホルダ10には、軸線DAに対して垂直な方向から刃先部51に向かって第1角度θ1だけ傾斜した第1方向D1に延在する第1孔H1を設けた。締結部30は、第1孔H1の内部に設けられ、かつヘッド20のシャンク部52の平面部21と接するようにした。締結部30がシャンク部52の平面部21を押すことにより、シャンク部52をホルダ10の第2孔H2内に引き込むことができる。また第1孔H1の延在方向を、軸線DAに平行な方向から見て、第1面11から第2面12に向かう第2方向D2から第2角度θ2だけ傾斜した第3方向D3とし、かつ平面部21に対して垂直な第4方向D4と第2方向D2との間の第3角度θ3を、第2角度θ2よりも大きくした。これにより、締結部30を締めつける際、平面部21に対して、回転方向のトルクを与えることができる。結果として、ヘッド20の一方端面23をホルダ10の第1面11に押し付け、かつヘッド20の他方端面24をホルダ10の第2面12に押し付けることができる。これにより、ヘッド20をホルダ10に対して強固でかつ高精度に固定することができる。
(2)上記(1)に係る切削工具100において、第1角度θ1は、13°以上であってもよい。これにより、ヘッド20のシャンク部52をホルダ10の第2孔H2内に効果的に引き込むことができる。
(3)上記(1)または(2)に係る切削工具100において、第2角度θ2は、10°以上45°以下であってもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに係る切削工具100において、第3角度θ3から第2角度θ2を差し引いた値は、5°以下であってもよい。これにより、締結部30を締めつける際、平面部21に対して、回転方向のトルクを効果的に与えることができる。結果として、ヘッド20をホルダ10に対してさらに強固でかつ高精度に固定することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに係る切削工具100において、刃先部51は、第1面11と対面する第3面23と、第2面12と対面する第4面24とを含んでいてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、第1面11と軸線DAとの最短距離L3は、第2面12と軸線DAとの最短距離L4よりも長く、かつ第3面23と軸線DAとの最短距離L1は、第4面24から軸線DAとの最短距離L2よりも長くてもよい。最短距離L3は、最短距離L4と同じであり、かつ最短距離L1は、最短距離L2と同じである場合、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第1面11と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第2面12と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能であるし、反対に、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第2面12と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第1面11と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能である。一方で、第1孔H1は、ホルダ10の第1面11および第2面12の一方側にしか形成されていないため、ヘッド20を反対に取り付けると、ヘッド20の平面部21は締結部30に当接しない。特に、ヘッド20は目視困難な状況でホルダ10に取り付けられる場合がある。本実施形態のように、ホルダ10およびヘッド20を構成することにより、ヘッド20を間違えた方向でホルダ10に取り付けることを防止することができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに係る切削工具100において、シャンク部52は、平面部21と反対側の接触部72と、平面部21と接触部72の間に位置する固着防止溝47とを有していてもよい。シャンク部52と第2孔H2との隙間が小さいと、一旦、シャンク部52を第2孔H2に挿入した際、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなる場合がある。シャンク部52に固着防止溝47を設けることにより、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなることを防止することができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに係る切削工具100において、ホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65が刃先部51に設けられた溝48から露出していてもよい。切屑は、通常、フルート部を通って外部に排出される。そのため、たとえばクーラント供給路H3の開口部がフルート部に形成されている場合、開口部から放出されたクーラントは、切屑に妨害され、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができない。一方、本実施の形態の場合は、刃先部51の前方にクーラントを供給することができる。そのため、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができる。
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに係る切削工具100において、ホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65が刃先部51に設けられた貫通孔53に露出していてもよい。これにより、刃先部51の前方にクーラントを供給することができる。そのため、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る切削工具100の構成について説明する。
図1および図2に示されるように、本実施の形態に係る切削工具100は、たとえば、刃先交換式ドリルであり、ホルダ10と、ヘッド20と、締結部30とを主に有している。図2に示されるように、ホルダ10には、第1孔H1と、第2孔H2とが設けられている。第2孔H2は、軸線DAと平行な方向に沿って延在している。第1孔H1は、軸線DAと垂直な方向に対して傾斜する方向に延在している。第1孔H1は、第2孔H2と連通している。ヘッド20は、刃先部51と、刃先部51を保持するシャンク部52を含んでいる。ヘッド20のシャンク部52は、第2孔H2の内部に配置される。ホルダ10は、軸線DAを挟むように互いに間隔を隔てて設けられた第1面11および第2面12を有する。ヘッド20の刃先部51は、第1面11と第2面12との間に位置する。締結部30は、第1孔H1の内部に配置される。
締結部30は、ヘッド20をホルダ10に固定する。締結部30の外周面には、たとえば雄ネジ部が形成されている。一方、第1孔H1を構成する面には、たとえば上記雄ネジ部と螺合可能な雌ネジ部が形成されている。締結部30は、たとえばクランプネジである。たとえばドライバーにより、締結部30を締める方向に回転させることにより、締結部30が第1孔H1の内部において第2孔H2の方向に移動する。締結部30の底面がヘッド20のシャンク部52に設けられた平面部21に押し当てられることにより、ヘッド20がホルダ10に固定される。図1に示されるように、ヘッド20の先端44は、ホルダ10の第1先端面13よりも、軸線DAと平行な方向において前方に位置する。なお、軸線DAとは、被削材を切削する際における切削工具の回転軸である。
なお、切削工具100は、軸線DAを中心に回転しながら被削材を切削可能な回転切削工具であればよく、ドリルに限定されない。切削工具100は、たとえば刃先交換式エンドミルであってもよい。
次に、実施の形態1に係るホルダ10の構成の詳細について説明する。
図3〜図8に示されるように、ホルダ10は、第1面11と、第2面12と、第1先端面13と、第2先端面14と、第1傾斜面61と、第2傾斜面62と、底面15と、第1フルート面17と、第2フルート面16と、第1側面19と、第2側面18と、保持部60と、平坦部63と、後端面64とを主に有する。図3に示されるように、第1側面19は、第1フルート面17および第2フルート面16の双方に連なっている。言い換えれば、第1側面19は、第1フルート面17および第2フルート面16との間に位置し、第1フルート面17と第2フルート面16とを繋いている。同様に、第2側面18は、第1フルート面17および第2フルート面16の双方に連なっている。言い換えれば、第2側面18は、第1フルート面17および第2フルート面16との間に位置し、第1フルート面17と第2フルート面16とを繋いている。軸線DAと平行な方向において、第1先端面13および第2先端面14はホルダ10の一方側に位置し、後端面64はホルダ10の他方側に位置する。保持部60は、工作機械の主軸に嵌合される部分である。
図4および図5に示されるように、第1先端面13は、第1面11と連なる。第1傾斜面61は、第1先端面13および第1面11の双方に連なる。第1傾斜面61は、第1先端面13および第1面11の双方に対して傾斜している。第1傾斜面61は、第1フルート面17に連なる。同様に、第2先端面14は、第2面12と連なる。第2傾斜面62は、第2先端面14および第2面12の双方に連なる。第2傾斜面62は、第2先端面14および第2面12の双方に対して傾斜している。第2傾斜面62は、第2フルート面16に連なる。
図6および図7に示されるように、第1先端面13は、第2先端面14とほぼ平行である。第1先端面13および第2先端面14は、軸線DAに対してほぼ垂直な平面である。図7に示されるように、第1先端面13は、第1面11に対してほぼ垂直な面である。同様に、第2先端面14は、第2面12に対してほぼ垂直な面である。軸線DAから見て、第2側面18は、第1側面19と反対側に位置する。第1フルート面17は、軸線DAの周りを螺旋状に伸長している。同様に、第2フルート面16は、第1フルート面17と離間しつつ、軸線DAの周りを螺旋状に伸長している。第1側面19および第2側面18は、軸線DAから見て、外側に凸状の曲面である。一方、第1フルート面17および第2フルート面16は、軸線DAから見て、内側に凸状の曲面である。第1側面19は、第1傾斜面61と連なる。同様に、第2側面18は、第1傾斜面61と連なる。
図4および図6に示されるように、ホルダ10の第1側面19には、第1孔H1が設けられている。図8に示されるように、第1孔H1は、軸線DAに対して垂直な方向DRから刃先部51(図1参照)に向かう方向に第1角度θ1だけ傾斜した第1方向D1に延在している。言い換えれば、第1方向D1は、軸線DAに対して垂直な方向DRから第1先端面13側に第1角度θ1だけ傾斜している。第1角度θ1は、たとえば13°以上であり、好ましくは15°以上である。第1角度θ1は、たとえば20°以下であってもよい。第1角度θ1は、12°以上18°以下であってもよい。第1方向D1は、軸線DAに対しても傾斜している。第1側面19に凹部70が設けられ、凹部70の底部に第1孔H1が設けられていてもよい。
図5に示されるように、第1孔H1は、軸線DAに平行な方向から見て、第2面12から第1面11に向かう第2方向D2から第2角度θ2だけ傾斜した第3方向D3に延在している。言い換えれば、軸線DAに平行な方向から見て、第3方向D3は、第2方向D2から第1先端面13に向かって第2角度θ2だけ傾斜している。好ましくは、第2角度θ2は、10°以上45°以下である。第2角度θ2は、20°以上であってもよい。第2角度θ2は、30°以下であってもよいし、40°以下であってもよい。軸線DAに平行な方向から見て、第1孔H1は、第1フルート面17および第2フルート面16の間に位置している。
次に、実施の形態1に係るヘッド20の構成の詳細について説明する。
図10に示されるように、ヘッド20は、刃先部51と、刃先部51を保持するシャンク部52を含んでいる。図9〜図11に示されるように、ヘッド20の刃先部51は、第3面23と、第4面24と、第1先端面25と、第2先端面26と、第3先端面27と、第4先端面28と、第5先端面41と、第6先端面42と、先端44と、座面49と、第1すくい面43と、第2すくい面46とを主に有している。第1すくい面43と第3先端面27との稜線は、第1切れ刃27aを構成する。同様に、第2すくい面46と第2先端面26との稜線は、第2切れ刃27bを構成する。
ヘッド20のシャンク部52は、平面部21と、曲面部22と、後端部45とを主に有する。シャンク部52は、座面49において刃先部51と接している。座面49におけるシャンク部52の断面形状は、たとえば円形である。シャンク部52は、ヘッド20の軸線DA方向に延在する。軸線DAは、ヘッド20の回転軸である。図10に示されるように、平面部21に対して平行な方向であって、軸線DAに対して垂直な方向から見た場合、平面部21は、軸線DAに対して角度φだけ傾斜している。角度φは、第1角度θ1とほぼ同じである。角度φは、たとえば13°以上であり、好ましくは15°以上である。角度φは、たとえば20°以下であってもよい。角度φは、12°以上18°以下であってもよい。平面部21は、ヘッド20をホルダ10に取り付けた際、ホルダ10に設けられた第1孔H1に対面する。
図9〜図11に示されるように、第3面23および第4面24は、軸線DAを挟むようにして互いに離間している。第3面23および第4面24は、互いに対向している。第3面23は、第4面24とほぼ平行である。図9および図10に示されるように、第3面23は、第1先端面25と、第5先端面41と、第1すくい面43とに連なる。同様に、第4面24は、第4先端面28と、第6先端面42と、第2すくい面46とに連なる。第2先端面26は、第3面23および第4面24の双方から離間している。同様に、第3先端面27は、第3面23および第4面24の双方から離間している。第1先端面25は、第3面23および第5先端面41の双方に交差する方向に延在する。同様に、第4先端面28は、第4面24および第6先端面42の双方に交差する方向に延在する。
次に、ヘッド20をホルダ10に取り付ける方法について説明する。
図1および図2に示されるように、ヘッド20のシャンク部52が、ホルダ10の第2孔H2内に挿入される。ヘッド20の座面49は、ホルダ10の底面15に接する。図12に示されるように、ヘッド20の第3面23は、ホルダ10の第1面11に対面する。ヘッドの第4面24は、ホルダ10の第2面12に対面する。ヘッド20の刃先部51は、第1面11および第2面12に挟まれた空間に配置される。
図5および図12に示されるように、第3方向D3は、第1孔H1が延在する方向である。第4方向D4は、ヘッド20の平面部21に対して垂直な方向である。軸線DAに対して垂直な面内(図12の視野)において、平面部21に対して垂直な第4方向D4と第2方向D2との間の第3角度θ3は、第2方向D2と第3方向D3との間の第2角度θ2よりも大きい。第3角度θ3は、90°未満である。第3角度θ3は、たとえば10°以上30°以下である。第3角度θ3から第2角度θ2を差し引いた値は、たとえば5°以下であり、好ましくは、1°以下である。
図13に示されるように、締結部30は、本体部33と、先端部32と、接触面31とを主に有する。本体部33の径は、第1孔H1の径とほぼ同じである。本体部33には、たとえば雄ネジが形成されている。本体部33は、第1孔H1を構成する側面に接する。先端部32は、本体部33よりも小さい径を有する。先端部32は、第1孔H1を構成する側面から離間していてもよい。接触面31は、ヘッド20の平面部21に接する。図13に示されるように、締結部30は、第1孔H1の内部に設けられている。締結部30の先端部32の一部は、第2孔H2の内部に位置していてよい。
締結部30がヘッド20のシャンク部52に近づく方向に移動すると、締結部30の接触面31は、ヘッド20の平面部21の一部に接する。締結部30がヘッド20に近づく方向にさらに移動すると、ヘッド20に対して回転力が作用する。ヘッド20は、軸線DAの周りに回転方向R1に回転する。
図14に示されるように、ヘッド20が回転方向R1に回転すると、ヘッド20の第3面23が、ホルダ10の第1面11に押し付けられる。同様に、ヘッド20の第4面24が、ホルダ10の第2面12に押し付けられる。これにより、ヘッド20がホルダ10の第1先端面13および第2先端面14から後端面64に向かって第2孔H2内に引き込まれつつ、ヘッド20が、ホルダ10の第1面11、第2面12および底面15に固定される。この状態で、被削材の切削が実施される。なお、切削時におけるヘッド20の回転方法は、回転方向R1とは反対の方向である。
図14に示されるように、締結部30により、ヘッド20がホルダ10に固定された後において、軸線DAに対して垂直な面内における、ヘッド20の平面部21に対して垂直な第5方向D5と第2方向D2との間の第4角度θ4は、第3角度θ3(図12参照)よりも小さい。締結部30により、ヘッド20がホルダ10に固定された後において、第1面11は、第3面23に対して傾斜していてもよい。同様に、第2面12は、第4面24に対して傾斜していてもよい。
図15に示されるように、締結部30による締め付けが完了した後においも、接触面31の一部が平面部21から離間していてもよい。たとえば、接触面31の面積の50%以上が平面部21に接触していてもよいし、接触面31の面積の90%以上が平面部21に接触していてもよいし、完全に接していてもよい。
次に、実施の形態1に係る切削工具の作用効果について説明する。
実施の形態1に係る切削工具100によれば、ホルダ10には、軸線DAに対して垂直な方向から刃先部51に向かって第1角度θ1だけ傾斜した第1方向D1に延在する第1孔H1が設けられている。締結部30は、第1孔H1の内部に設けられ、かつヘッド20のシャンク部52の平面部21と接する。締結部30がシャンク部52の平面部21を押すことにより、シャンク部52をホルダ10の第2孔H2内に引き込むことができる。また第1孔H1の延在方向は、軸線DAに平行な方向から見て、第1面11から第2面12に向かう第2方向D2から第2角度θ2だけ傾斜した第3方向D3であり、かつ平面部21に対して垂直な第4方向D4と第2方向D2との間の第3角度θ3は、第2角度θ2よりも大きい。これにより、平面部21に対して、軸線DAを回転軸とした回転方向のトルクを与えることができる。結果として、ヘッド20の第3面23をホルダ10の第1面11に押し付け、かつヘッド20の第4面24をホルダ10の第2面12に押し付けることができる。つまり、ヘッド20をホルダ10の中心と合わせ、かつ締結部30でヘッド20をホルダ10に固定する際に、微少量だけヘッド20が回転しながらヘッド20がホルダ10側に引き込まれつつ、締結部30の底面31を利用して、強固でかつ高精度にヘッド20をホルダ10に固定可能することができる。
また実施の形態1に係る切削工具100によれば、第1角度θ1は、13°以上である。これにより、ヘッド20のシャンク部52をホルダ10の第2孔H2内に効果的に引き込むことができる。
さらに実施の形態1に係る切削工具100によれば、第2角度θ2は、10°以上45°以下である。
さらに実施の形態1に係る切削工具100によれば、第3角度θ3から第2角度θ2を差し引いた値は、5°以下である。これにより、締結部30を締めつける際、平面部21に対して、回転方向のトルクを効果的に与えることができる。結果として、ヘッド20をホルダ10に対してさらに強固でかつ高精度に固定することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態2に係る切削工具100の構成は、軸線DAから第1面11までの最短距離が、軸線DAから第2面12までの最短距離よりも長い点において、実施の形態1の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態1の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態1の構成と異なる点を中心に説明する。
図16に示されるように、実施の形態2に係るヘッド20において、第3面23から第4面24に向かう方向において、軸線DAから第3面23までの距離L1は、軸線DAから第4面24までの距離L2よりも長い。実施の形態2に係るホルダ10において、第1面11から第2面12に向かう方向において、第1面11と軸線DAとの最短距離L3は、第2面12と軸線DAとの最短距離L4よりも長くてもよい。つまり、軸線DAと平行な方向から見て、第1面11と軸線DAとの最短距離L3は、第2面12と軸線DAとの最短距離L4よりも長く、かつ第3面23と軸線DAとの最短距離L1は、第4面24から軸線DAとの最短距離L2よりも長くてもよい。最短距離L1は、たとえば2.18mmである。最短距離L2は、たとえば1.68mmである。好ましくは、最短距離L1から最短距離L2を引いた値は、1.0mm以下である。好ましくは、最短距離L3から最短距離L4を引いた値は、1.0mm以下である。第1孔H1は、第1側面19に設けられている。
図16に示されるように、第2方向D2および軸線DA方向の双方に対して垂直な直線を直線B1とする。直線B1は、たとえば第1面11および第2面12の双方に平行である。同様に、直線B1は、たとえば第3面23および第4面24の双方に平行である。軸線DAに垂直な平面における、軸線DAと第2側面18との距離は、ホルダ10の半径Rである。軸線DAを中心とした半径Rの円C1を想定する。円C1と第3面23との接点C2と軸線DAとを繋ぐ直線を直線B2とする。同様に、円C1と第1面11との接点C3と軸線DAとを繋ぐ直線を直線B3とする。接点C3は、第1面11と第1側面19との接点であってもよい。
最短距離L1は、接点C2と直線B1との最短距離と同じである。最短距離L3は、接点C3と直線B1との最短距離と同じである。軸線DAに垂直な平面における、直線B1と直線B2との間の角度θ11は、以下の数式1で表わされる。軸線DAに垂直な平面における、直線B1と直線B3との間の角度θ12は、以下の数式2で表わされる。角度θ13は、以下の数式3で表わされる。
Figure 0006790335
Figure 0006790335
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図16に示されるように、円C1と第4面24との接点C4と軸線DAとを繋ぐ直線を直線B4とする。同様に、円C1と第2面12との接点C5と軸線DAとを繋ぐ直線を直線B5とする。最短距離L2は、接点C4と直線B1との最短距離と同じである。最短距離L4は、接点C5と直線B1との最短距離と同じである。軸線DAに垂直な平面における、直線B1と直線B4との間の角度θ14は、以下の数式4で表わされる。軸線DAに垂直な平面における、直線B1と直線B5との間の角度θ15は、以下の数式5で表わされる。角度θ16は、以下の数式6で表わされる。
Figure 0006790335
Figure 0006790335
Figure 0006790335
角度θ13と角度θ16との差の絶対値は、小さいことが好ましい。角度θ13と角度θ16との差の絶対値は、好ましくは、30秒以下である。なお、1秒は、1/3600°である。角度θ13は、角度θ3から角度θ2を引いた値(図12参照)よりも小さくてもよいし、同じであってもよい。同様に、角度θ16は、角度θ3から角度θ2を引いた値(図12参照)よりも小さくてもよいし、同じであってもよい。
次に、実施の形態2に係る切削工具の作用効果について説明する。
実施の形態2に係る切削工具100によれば、刃先部51は、第1面11と対面する第3面23と、第2面12と対面する第4面24とを含んでいる。軸線DAと平行な方向から見て、第1面11と軸線DAとの最短距離L3は、第2面12と軸線DAとの最短距離L4よりも長く、かつ第3面23と軸線DAとの最短距離L1は、第4面24から軸線DAとの最短距離L2よりも長い。最短距離L3は、最短距離L4と同じであり、かつ最短距離L1は、最短距離L2と同じである場合、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第1面11と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第2面12と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能であるし、反対に、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第2面12と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第1面11と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能である。一方で、第1孔H1は、ホルダ10の第1面11側にしか形成されていないため、ヘッド20を反対に取り付けると、ヘッド20の平面部21は締結部30に当接しない。特に、ヘッド20は目視困難な状況でホルダ10に取り付けられる場合がある。本実施形態のように、ホルダ10およびヘッド20を構成することにより、ヘッド20を間違えた方向でホルダ10に取り付けることを防止することができる。また第1孔H1が形成される第1面11側のホルダ10の部分の肉厚が、第1孔H1が形成されていない第2面12側のホルダ10の部分の肉厚よりも小さい。そのため、第1孔H1が形成されている第1面11側のホルダ10の部分の剛性を高く維持することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態3に係る切削工具100の構成は、ヘッド20の刃先部にクーラント通過溝48が設けられ、ヘッド20のシャンク部に固着防止溝47が設けられている点において、実施の形態1の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態1の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態1の構成と異なる点を中心に説明する。
図17に示されるように、実施の形態3に係るヘッド20のシャンク部52は、接触部72と、固着防止溝47と、曲面部71とを有している。接触部72は、平面部21と反対側にある。固着防止溝47は、平面部21と接触部72の間に位置する。固着防止溝47は、シャンク部52に設けられた切欠きであってもよい。固着防止溝47は、たとえば平面である。固着防止溝47は、軸線DAに平行な方向に延在していてもよい。固着防止溝47の法線は、軸線DAとほぼ垂直であってもよい。固着防止溝47は、後端部45に切り抜けていてもよい。接触部72は、たとえば曲面である。曲面部71は、平面部21と固着防止溝47とを繋ぐ。
刃先部51の第3面23には、クーラント通過溝48が設けられていてもよい。図17および図21に示されるように、クーラント通過溝48は、座面49から第1先端面25に伸長する。クーラント通過溝48は、座面49と、第1先端面25と、第5先端面41とに切り抜けていてもよい。クーラント通過溝48の長手方向は、軸線DAと平行な方向であってもよい。図21に示されるように、クーラント通過溝48は、第4面24にも設けられていてもよい。クーラント通過溝48は、第4先端面28と、第6先端面42とに切り抜けていてもよい。
図18に示されるように、シャンク部52の接触部72は、第2孔H2を構成するホルダ10の面に接する。一方、固着防止溝47は、第2孔H2を構成するホルダ10の面H2aから離間している。固着防止溝47と面H2aとの間の隙間に、クーラントが通過可能に構成されていてもよい。曲面部71は、第2孔H2を構成するホルダ10の面から離間していてもよい。
図19に示されるように、実施の形態3に係るホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。クーラント供給路H3は、ホルダ10の軸線DAに沿って延在する。クーラント供給路H3の一方端は、ホルダ10の後端面64に開口してもよい。クーラント供給路H3の他方端は、第2孔H2に連通していてもよい。つまり、第2孔H2は、クーラント供給路として機能するように構成されている。
図20に示されるように、軸線DAに平行な方向から見て、クーラント供給路の一部である第2孔H2の開口部65の面積は、第1孔H1に連通している第2孔H2の部分の面積よりも大きくてもよい。開口部65は、底面15に形成されている。開口部65は、第1面11に平行な直線部分と、第2面12に平行な直線部分とを有していてもよい。
図21に示されるように、ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2に挿入された際、軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65がヘッド20に設けられたクーラント通過溝48から露出している。言い換えれば、軸線DAと平行な方向から見て、開口部65の大部分は、ヘッド20と重なっているが、開口部65の一部は、ヘッド20と重なっていない。そのため、クーラントは、クーラント供給路H3から第2孔H2に流れ、固着防止溝47と面H2aとの間の隙間を通り抜け、第2孔H2の開口部65に達する。次に、クーラントは、ヘッド20から露出している開口部65からクーラント通過溝48を通って、ヘッド20の前方へ噴出される。
次に、実施の形態3に係る切削工具の作用効果について説明する。
実施の形態3に係る切削工具100によれば、シャンク部52は、平面部21と反対側の接触部72と、平面部21と接触部72の間に位置する固着防止溝47とを有している。シャンク部52と第2孔H2との隙間が小さいと、一旦、シャンク部52を第2孔H2に挿入した際、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなる場合がある。シャンク部52に固着防止溝47を設けることにより、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなることを防止することができる。
また実施の形態3に係る切削工具100によれば、ホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65が刃先部51に設けられた溝48から露出していてもよい。切屑は、通常、フルート部を通って外部に排出される。そのため、たとえばクーラント供給路H3の開口部がフルート部に形成されている場合、開口部から放出されたクーラントは、切屑に妨害され、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができない。一方、実施の形態3の場合は、刃先部51の前方にクーラントを供給することができる。そのため、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態4に係る切削工具100の構成は、クーラント通過溝48の代わりに貫通孔53が設けられ、クーラント供給路H3が分岐している点において、実施の形態3の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態3の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態3の構成と異なる点を中心に説明する。
図22に示されるように、実施の形態4に係るホルダ10にクーラント供給路H3が設けられており、クーラント供給路H3は分岐していてもよい。クーラント供給路H3は、たとえば、第1クーラント供給路H3aと、第2クーラント供給路H3cとに分岐している。第1クーラント供給路H3aは、第3クーラント供給路H3bと連通していてもよい。第2クーラント供給路H3cは、第4クーラント供給路H3dと連通していてもよい。第1クーラント供給路H3aは、クーラント供給路H3および第3クーラント供給路H3bの双方に対して交差する方向に延在してもよい。同様に、第2クーラント供給路H3cは、クーラント供給路H3および第4クーラント供給路H3dの双方に対して交差する方向に延在してもよい。第3クーラント供給路H3bの開口部H3eは、ホルダ10の底面15に露出していてもよい。同様に、第4クーラント供給路H3dの開口部H3fは、ホルダ10の底面15に露出していてもよい。
図23に示されるように実施の形態4に係るヘッド20には、貫通孔53が設けられていてもよい。貫通孔53は、たとえば、第1先端面25と、第4先端面28とに設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部H3e、H3fが貫通孔53に露出していてもよい。言い換えれば、貫通孔53は、開口部H3e、H3fに連通している。これにより、開口部H3e、H3fから噴出されたクーラントが、貫通孔53を通過し、ヘッド20にある被削材に供給される。
次に、実施の形態4に係る切削工具の作用効果について説明する。
実施の形態4に係る切削工具100によれば、ホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65が刃先部51に設けられた貫通孔53に露出していてもよい。これにより、刃先部51の前方にクーラントを供給することができる。そのため、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができる。
(評価サンプルの準備)
まず、ヘッド20の軸線に対する平面部21の傾斜角φを変化させた5種類のヘッド20を準備した。上記5種類のヘッド20の各々に対応した5種類のホルダ10を準備した。各ホルダ10には、軸線に対して垂直な直線から端面15の方向に傾斜した第1孔H1が設けられている。第1孔H1が延在する第1方向D1は、ヘッド20の平面部21の法線方向と同じにした。軸線に対する平面部21の傾斜角φを、0°、5°、10°、15°および20°とした。傾斜角φは、第1孔H1が延在する第1方向D1と軸線DAに対して垂直な方向DRとの間の第1角度θ1(図8参照)と同じである。
(評価方法)
まず、ホルダ10の端面15と、ヘッド20の刃先部51の座面49との軸線方向における距離が1mmとなるように、ヘッド20のシャンク部52の一部をホルダ10の第2孔H2内に挿入した(図24のクランプ前の状態を参照)。クランプ前においては、図24における距離A1を1mmとした。次に、ホルダ10の第1孔H1に締結部としてのクランプネジ30を挿入した。次に、クランプネジ30を、たとえばスクリュードライバーによりクランプすることにより、ヘッド20のシャンク部52を第2孔H2内に引き込んだ。クランプネジ30の下面は、シャンク部の平面部21に当接した。クランプネジ30のクランプが完了した後、ホルダ10の端面15と、ヘッド20の刃先部51の座面49との距離A2を測定した(図24のクランプ前の状態を参照)。
(評価結果)
図25は、距離A2とヘッド20の平面部21の傾斜角φとの関係を示している。ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に全く引き込まれない場合は、距離A2は1mmである。反対に、ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に完全に引き込まれた場合は、距離A2は0mmである。図25に示されるように、ヘッド20の平面部21の傾斜角φが大きくなると、距離A2が小さくなる。つまり、ヘッド20の平面部21の傾斜角φが大きくなる程、ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に引き込まれ易い。また傾斜角φが15°以上の場合、距離A2が0mmとなり、ヘッド20の刃先部51の座面49が、ホルダ10の端面15に当接する。結果として、ヘッド20がホルダ10に強固に固定される。そのため、傾斜角φは、15°以上が望ましい。一方で、傾斜角φが大きくなると、第1孔H1が長くなるため、ホルダ10の剛性が低下する。そのため、傾斜角φは、15°以上20°以下が望ましい。以上の実験により、第1角度θ1(図8参照)は、15°以上20°以下が望ましいことが確認された。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ホルダ、11 第1面、12 第2面、13,25 第1先端面、14,26 第2先端面、15 底面(端面)、16 第2フルート面、17 第1フルート面、18 第2側面、19 第1側面、20 ヘッド、21 平面部、22 曲面部、23 第3面、24 第4面、27 第3先端面、27a 第1切れ刃、27b 第2切れ刃、28 第4先端面、30 締結部(クランプネジ)、31 接触面、32 先端部、33 本体部、41 第5先端面、42 第6先端面、43 第1すくい面、44 先端、45 後端部、46 第2すくい面、47 固着防止溝、48 クーラント通過溝(溝)、49 座面、51 刃先部、52 シャンク部、53 貫通孔、60 保持部、61 第1傾斜面、62 第2傾斜面、63 平坦部、64 後端面、65,H3e,H3f 開口部、70 凹部、71 曲面部、72 接触部、100 切削工具、A1,A2,L1,L2
距離、B1,B2,B3,B4,B5 直線、C1 円、C2,C3,C4,C5 接点、D1 第1方向、D2 第2方向、D3 第3方向、D4 第4方向、D5 第5方向、DA 軸線、DR 方向、H1 第1孔、H2 第2孔、H2a 面、H3 クーラント供給路、H3b 第3クーラント供給路、H3d 第4クーラント供給路、H3a 第1クーラント供給路、H3c 第2クーラント供給路、L1,L2,L3,L4 最短距離、R 半径、R1 回転方向。

Claims (7)

  1. 軸線を挟むように互いに間隔を隔てて設けられた第1面および第2面を有するホルダと、
    前記第1面と前記第2面との間に位置する刃先部と前記刃先部を保持するシャンク部とを含むヘッドと、
    前記ヘッドを前記ホルダに固定する締結部とを備え、
    前記ホルダには、前記軸線に対して垂直な方向から前記刃先部に向かって第1角度だけ傾斜した第1方向に延在し、かつ前記軸線に平行な方向から見て、前記第2面から前記第1面に向かう第2方向から第2角度だけ傾斜した第3方向に延在する第1孔と、前記第1孔と連通し、かつ前記軸線と平行な方向に延在する第2孔とが設けられており、
    前記シャンク部は、平面部を有し、かつ前記第2孔の内部に設けられており、
    前記締結部は、前記第1孔の内部に設けられ、かつ前記平面部と接し、
    前記軸線に対して垂直な面内において、前記平面部に対して垂直な第4方向と前記第2方向との間の第3角度は、前記第2角度よりも大きく、
    前記第3角度は、90°未満であり、
    前記刃先部は、前記第1面と対面する第3面と、前記第2面と対面する第4面とを含み、
    前記軸線と平行な方向から見て、前記第1面と前記軸線との最短距離は、前記第2面と前記軸線との最短距離よりも長く、かつ前記第3面と前記軸線との最短距離は、前記第4面から前記軸線との最短距離よりも長い、切削工具。
  2. 前記第1角度は、13°以上である、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記第2角度は、10°以上45°以下である、請求項1または請求項2に記載の切削工具。
  4. 前記第3角度から前記第2角度を差し引いた値は、5°以下である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の切削工具。
  5. 前記シャンク部は、前記平面部と反対側の接触部と、前記平面部と前記接触部の間に位置する固着防止溝とを有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の切削工具。
  6. 前記ホルダには、クーラント供給路が設けられており、
    前記軸線と平行な方向から見て、前記クーラント供給路の開口部が前記刃先部に設けられた溝から露出している、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
  7. 前記ホルダには、クーラント供給路が設けられており、
    前記軸線と平行な方向から見て、前記クーラント供給路の開口部が前記刃先部に設けられた貫通孔に露出している、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
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