JP6790335B2 - 切削工具 - Google Patents
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Description
通常のミリングや旋削用のインサートをビスで固定する場合とは異なり、ドリルの場合は、ドリルのヘッドの中心と、ホルダの中心が合うように、ヘッドがホルダに固定される。さらにドリルには、回転方向に加わる切削力をヘッドの側面とボディーの壁部で受け止めて、かつヘッドをホルダ側に密着させるための機構が必要とされる。
[本開示の効果]
本発明の一態様によれば、強固でかつ高精度にヘッドをホルダに固定可能な切削工具を提供することができる。
まず、本発明の実施形態の概要について説明する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
まず、実施の形態1に係る切削工具100の構成について説明する。
図3〜図8に示されるように、ホルダ10は、第1面11と、第2面12と、第1先端面13と、第2先端面14と、第1傾斜面61と、第2傾斜面62と、底面15と、第1フルート面17と、第2フルート面16と、第1側面19と、第2側面18と、保持部60と、平坦部63と、後端面64とを主に有する。図3に示されるように、第1側面19は、第1フルート面17および第2フルート面16の双方に連なっている。言い換えれば、第1側面19は、第1フルート面17および第2フルート面16との間に位置し、第1フルート面17と第2フルート面16とを繋いている。同様に、第2側面18は、第1フルート面17および第2フルート面16の双方に連なっている。言い換えれば、第2側面18は、第1フルート面17および第2フルート面16との間に位置し、第1フルート面17と第2フルート面16とを繋いている。軸線DAと平行な方向において、第1先端面13および第2先端面14はホルダ10の一方側に位置し、後端面64はホルダ10の他方側に位置する。保持部60は、工作機械の主軸に嵌合される部分である。
図10に示されるように、ヘッド20は、刃先部51と、刃先部51を保持するシャンク部52を含んでいる。図9〜図11に示されるように、ヘッド20の刃先部51は、第3面23と、第4面24と、第1先端面25と、第2先端面26と、第3先端面27と、第4先端面28と、第5先端面41と、第6先端面42と、先端44と、座面49と、第1すくい面43と、第2すくい面46とを主に有している。第1すくい面43と第3先端面27との稜線は、第1切れ刃27aを構成する。同様に、第2すくい面46と第2先端面26との稜線は、第2切れ刃27bを構成する。
図1および図2に示されるように、ヘッド20のシャンク部52が、ホルダ10の第2孔H2内に挿入される。ヘッド20の座面49は、ホルダ10の底面15に接する。図12に示されるように、ヘッド20の第3面23は、ホルダ10の第1面11に対面する。ヘッドの第4面24は、ホルダ10の第2面12に対面する。ヘッド20の刃先部51は、第1面11および第2面12に挟まれた空間に配置される。
実施の形態1に係る切削工具100によれば、ホルダ10には、軸線DAに対して垂直な方向から刃先部51に向かって第1角度θ1だけ傾斜した第1方向D1に延在する第1孔H1が設けられている。締結部30は、第1孔H1の内部に設けられ、かつヘッド20のシャンク部52の平面部21と接する。締結部30がシャンク部52の平面部21を押すことにより、シャンク部52をホルダ10の第2孔H2内に引き込むことができる。また第1孔H1の延在方向は、軸線DAに平行な方向から見て、第1面11から第2面12に向かう第2方向D2から第2角度θ2だけ傾斜した第3方向D3であり、かつ平面部21に対して垂直な第4方向D4と第2方向D2との間の第3角度θ3は、第2角度θ2よりも大きい。これにより、平面部21に対して、軸線DAを回転軸とした回転方向のトルクを与えることができる。結果として、ヘッド20の第3面23をホルダ10の第1面11に押し付け、かつヘッド20の第4面24をホルダ10の第2面12に押し付けることができる。つまり、ヘッド20をホルダ10の中心と合わせ、かつ締結部30でヘッド20をホルダ10に固定する際に、微少量だけヘッド20が回転しながらヘッド20がホルダ10側に引き込まれつつ、締結部30の底面31を利用して、強固でかつ高精度にヘッド20をホルダ10に固定可能することができる。
次に、実施の形態2に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態2に係る切削工具100の構成は、軸線DAから第1面11までの最短距離が、軸線DAから第2面12までの最短距離よりも長い点において、実施の形態1の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態1の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態1の構成と異なる点を中心に説明する。
実施の形態2に係る切削工具100によれば、刃先部51は、第1面11と対面する第3面23と、第2面12と対面する第4面24とを含んでいる。軸線DAと平行な方向から見て、第1面11と軸線DAとの最短距離L3は、第2面12と軸線DAとの最短距離L4よりも長く、かつ第3面23と軸線DAとの最短距離L1は、第4面24から軸線DAとの最短距離L2よりも長い。最短距離L3は、最短距離L4と同じであり、かつ最短距離L1は、最短距離L2と同じである場合、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第1面11と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第2面12と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能であるし、反対に、ヘッド20の第3面23がホルダ10の第2面12と対面し、かつヘッド20の第4面24がホルダ10の第1面11と対面するように、ヘッド20をホルダ10に固定することも可能である。一方で、第1孔H1は、ホルダ10の第1面11側にしか形成されていないため、ヘッド20を反対に取り付けると、ヘッド20の平面部21は締結部30に当接しない。特に、ヘッド20は目視困難な状況でホルダ10に取り付けられる場合がある。本実施形態のように、ホルダ10およびヘッド20を構成することにより、ヘッド20を間違えた方向でホルダ10に取り付けることを防止することができる。また第1孔H1が形成される第1面11側のホルダ10の部分の肉厚が、第1孔H1が形成されていない第2面12側のホルダ10の部分の肉厚よりも小さい。そのため、第1孔H1が形成されている第1面11側のホルダ10の部分の剛性を高く維持することができる。
次に、実施の形態3に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態3に係る切削工具100の構成は、ヘッド20の刃先部にクーラント通過溝48が設けられ、ヘッド20のシャンク部に固着防止溝47が設けられている点において、実施の形態1の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態1の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態1の構成と異なる点を中心に説明する。
実施の形態3に係る切削工具100によれば、シャンク部52は、平面部21と反対側の接触部72と、平面部21と接触部72の間に位置する固着防止溝47とを有している。シャンク部52と第2孔H2との隙間が小さいと、一旦、シャンク部52を第2孔H2に挿入した際、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなる場合がある。シャンク部52に固着防止溝47を設けることにより、シャンク部52が第2孔H2から抜けなくなることを防止することができる。
次に、実施の形態4に係る切削工具100の構成について説明する。実施の形態4に係る切削工具100の構成は、クーラント通過溝48の代わりに貫通孔53が設けられ、クーラント供給路H3が分岐している点において、実施の形態3の構成と異なっており、その他の構成については実施の形態3の構成とほぼ同様である。そのため、以下では、実施の形態3の構成と異なる点を中心に説明する。
実施の形態4に係る切削工具100によれば、ホルダ10には、クーラント供給路H3が設けられていてもよい。軸線DAと平行な方向から見て、クーラント供給路H3の開口部65が刃先部51に設けられた貫通孔53に露出していてもよい。これにより、刃先部51の前方にクーラントを供給することができる。そのため、刃先部と被削材との接触部を効果的に冷却することができる。
まず、ヘッド20の軸線に対する平面部21の傾斜角φを変化させた5種類のヘッド20を準備した。上記5種類のヘッド20の各々に対応した5種類のホルダ10を準備した。各ホルダ10には、軸線に対して垂直な直線から端面15の方向に傾斜した第1孔H1が設けられている。第1孔H1が延在する第1方向D1は、ヘッド20の平面部21の法線方向と同じにした。軸線に対する平面部21の傾斜角φを、0°、5°、10°、15°および20°とした。傾斜角φは、第1孔H1が延在する第1方向D1と軸線DAに対して垂直な方向DRとの間の第1角度θ1(図8参照)と同じである。
まず、ホルダ10の端面15と、ヘッド20の刃先部51の座面49との軸線方向における距離が1mmとなるように、ヘッド20のシャンク部52の一部をホルダ10の第2孔H2内に挿入した(図24のクランプ前の状態を参照)。クランプ前においては、図24における距離A1を1mmとした。次に、ホルダ10の第1孔H1に締結部としてのクランプネジ30を挿入した。次に、クランプネジ30を、たとえばスクリュードライバーによりクランプすることにより、ヘッド20のシャンク部52を第2孔H2内に引き込んだ。クランプネジ30の下面は、シャンク部の平面部21に当接した。クランプネジ30のクランプが完了した後、ホルダ10の端面15と、ヘッド20の刃先部51の座面49との距離A2を測定した(図24のクランプ前の状態を参照)。
図25は、距離A2とヘッド20の平面部21の傾斜角φとの関係を示している。ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に全く引き込まれない場合は、距離A2は1mmである。反対に、ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に完全に引き込まれた場合は、距離A2は0mmである。図25に示されるように、ヘッド20の平面部21の傾斜角φが大きくなると、距離A2が小さくなる。つまり、ヘッド20の平面部21の傾斜角φが大きくなる程、ヘッド20のシャンク部52がホルダ10の第2孔H2の内部に引き込まれ易い。また傾斜角φが15°以上の場合、距離A2が0mmとなり、ヘッド20の刃先部51の座面49が、ホルダ10の端面15に当接する。結果として、ヘッド20がホルダ10に強固に固定される。そのため、傾斜角φは、15°以上が望ましい。一方で、傾斜角φが大きくなると、第1孔H1が長くなるため、ホルダ10の剛性が低下する。そのため、傾斜角φは、15°以上20°以下が望ましい。以上の実験により、第1角度θ1(図8参照)は、15°以上20°以下が望ましいことが確認された。
距離、B1,B2,B3,B4,B5 直線、C1 円、C2,C3,C4,C5 接点、D1 第1方向、D2 第2方向、D3 第3方向、D4 第4方向、D5 第5方向、DA 軸線、DR 方向、H1 第1孔、H2 第2孔、H2a 面、H3 クーラント供給路、H3b 第3クーラント供給路、H3d 第4クーラント供給路、H3a 第1クーラント供給路、H3c 第2クーラント供給路、L1,L2,L3,L4 最短距離、R 半径、R1 回転方向。
Claims (7)
- 軸線を挟むように互いに間隔を隔てて設けられた第1面および第2面を有するホルダと、
前記第1面と前記第2面との間に位置する刃先部と前記刃先部を保持するシャンク部とを含むヘッドと、
前記ヘッドを前記ホルダに固定する締結部とを備え、
前記ホルダには、前記軸線に対して垂直な方向から前記刃先部に向かって第1角度だけ傾斜した第1方向に延在し、かつ前記軸線に平行な方向から見て、前記第2面から前記第1面に向かう第2方向から第2角度だけ傾斜した第3方向に延在する第1孔と、前記第1孔と連通し、かつ前記軸線と平行な方向に延在する第2孔とが設けられており、
前記シャンク部は、平面部を有し、かつ前記第2孔の内部に設けられており、
前記締結部は、前記第1孔の内部に設けられ、かつ前記平面部と接し、
前記軸線に対して垂直な面内において、前記平面部に対して垂直な第4方向と前記第2方向との間の第3角度は、前記第2角度よりも大きく、
前記第3角度は、90°未満であり、
前記刃先部は、前記第1面と対面する第3面と、前記第2面と対面する第4面とを含み、
前記軸線と平行な方向から見て、前記第1面と前記軸線との最短距離は、前記第2面と前記軸線との最短距離よりも長く、かつ前記第3面と前記軸線との最短距離は、前記第4面から前記軸線との最短距離よりも長い、切削工具。 - 前記第1角度は、13°以上である、請求項1に記載の切削工具。
- 前記第2角度は、10°以上45°以下である、請求項1または請求項2に記載の切削工具。
- 前記第3角度から前記第2角度を差し引いた値は、5°以下である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の切削工具。
- 前記シャンク部は、前記平面部と反対側の接触部と、前記平面部と前記接触部の間に位置する固着防止溝とを有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の切削工具。
- 前記ホルダには、クーラント供給路が設けられており、
前記軸線と平行な方向から見て、前記クーラント供給路の開口部が前記刃先部に設けられた溝から露出している、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。 - 前記ホルダには、クーラント供給路が設けられており、
前記軸線と平行な方向から見て、前記クーラント供給路の開口部が前記刃先部に設けられた貫通孔に露出している、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
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