以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の遮蔽装置として構成される横型ブラインドを説明する。尚、本願明細書中、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、図示上方及び図示下方を遮蔽材(スラット)3の吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を横型ブラインドの左側、及び、図示右方向を横型ブラインドの右側と定義して説明する。また、以下に説明する例では、図1に示す横型ブラインドの正面図に対して、視認する側を前側(又は室内側)、その反対側を後側(又は室外側)とする。
(横型ブラインドの構成)
図1は、本発明による一実施形態の遮蔽装置として構成される横型ブラインドの概略構成を示す正面図である。本実施形態の横型ブラインドは、ヘッドボックス1の左右両側及びその中央から吊下支持するラダーコード2を介して多数段のスラット3が吊下支持され、そのラダーコード2の下端にボトムレール4が吊下支持されている。
また、ヘッドボックス1から、例えばその左右両側では室外側のラダーコード2に併設して複数の昇降コードC1,C3が垂下され、その中央側では室内側のラダーコード2に併設して昇降コードC2が垂下され、これら昇降コードC1,C2,C3の下端にボトムレール4が取着されている。
ヘッドボックス1内にはラダーコード2及び昇降コードC1,C2,C3を支持する支持部材5が配設され、この支持部材5には六角棒状の角度調節軸13が挿通されている。
支持部材5にはチルトドラム51が回転可能に支持され、このチルトドラム51に角度調節軸13が相対回転不能に挿通されている。従って、角度調節軸13が回転されると、当該チルトドラム51が回転し、ラダーコード2により吊下支持された多数段のスラット3の角度が同位相で調節されるようになっている。尚、支持部材5には、ボトムレール4に一端を取着する昇降コードC1,C2,C3の各他端をヘッドボックス1内の長手方向へ案内するよう転向させる転向滑車52を設けるのが好適である。
ヘッドボックス1内の右端側には、チルト操作グリップ10に一端を取着したチルト操作棒9を垂下するチルト窓部11が形成されている。このチルト窓部11を介して、チルト操作棒9の他端は、ヘッドボックス1内に設けられる操作装置内のギヤ機構12の入力軸に連結されている。また、ギヤ機構12の出力軸には角度調節軸13が連結されており、チルト操作棒9の回転が角度調節軸13の回転へと伝達するよう構成されている。従って、チルト操作グリップ10を回転操作することで、角度調節軸13にその回転を伝達し、支持部材5を介してラダーコード2により吊下支持された多数段のスラット3の角度を調節することができる。
ボトムレール4に一端を取着する昇降コードC1,C2,C3の各他端は、支持部材5を介してヘッドボックス1内の右端側に案内され、ヘッドボックス1内のストッパー装置15を介した後、チルト窓部11におけるコード出口を経て外部に導出されてチルト操作棒9及びチルト操作グリップ10内に案内され、そのチルト操作棒9の下端部において、自動巻上式把手8に接続されている。
この自動巻上式把手8は、昇降コードC1,C2,C3を引き出す際に用いるつまみ(把手)として機能するものである。特に、本発明に係る自動巻上式把手8の構成についての詳細は後述するが、操作者が自動巻上式把手8を掴んで昇降コードC1,C2,C3を引き出すことでスラット3の昇降に係る引き操作を可能とし、操作者が自動巻上式把手8を手放すと、当該チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されていた昇降コードC1,C2,C3を、自動的に巻き上げて収納するようになっている。
即ち、チルト操作グリップ10の下端部に設けられる自動巻上式把手8を掴んで昇降コードC1,C2,C3をヘッドボックス1(即ち、チルト操作グリップ10の下端部)から引き出せば、ボトムレール4が引き上げられて、スラット3が上昇する。
昇降コードC1,C2,C3の引き出し操作を停止すれば、ストッパー装置15が作動して、スラット3及びボトムレール4の自重降下が防止される。この時、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3は、自動巻上式把手8により自動的に巻き上げて収納され、自動巻上式把手8はチルト操作グリップ10の下端部の位置に戻る。また、昇降コードC1,C2,C3を僅かに引き出す操作でストッパー装置15の作動を解除すれば、スラット3及びボトムレール4はその自重に基づいて下降する。この時、自動巻上式把手8では、その巻上力に抗して昇降コードC1,C2,C3が巻き戻され、同様に自動巻上式把手8はチルト操作グリップ10の下端部の位置に戻るようになっている。
(実施例1の自動巻上式把手)
図2は、本実施形態の横型ブラインドにおける実施例1の自動巻上式把手8の概略構成を示す分解斜視図である。
本実施例の自動巻上式把手8は、リール80と、互いに係着可能な一対のケース部81a,81bと、一対の押圧部82a,82bと、ぜんまい83と、圧縮バネ84とを備える。
リール80は、昇降コードC1,C2,C3の末端を取着し巻き取り可能とする丸軸状の巻取軸801の両端に、一対の丸板状のリール台802が固着されて構成されている。この一対の丸板状のリール台802の周縁には、それぞれ一回転方向へ湾曲する曲歯状の歯部804が形成されている。また、一対の板状のリール台802の各々には、その中心から外方に向かって、巻取軸801と同軸線上となるよう突出する支持軸803が設けられている。支持軸803は、リール80を収容する一対のケース部81a,81bを互いに係着させた時に形成される支持孔813によって回転可能に支持される。
そして、支持軸803にはぜんまい83の一端83aを差し込んで係止するための溝状の係止部805が設けられ、この支持軸803の周面にぜんまい83が巻き付けられる。ぜんまい83の他端83bは、一対のケース部81a,81bを互いに係着させた時に形成される内部周壁814において、その内部周壁814上の当接部814aと対向する位置の係止部814bにて挟み込むように係止される。
一対のケース部81a,81bは、それぞれ同一形状を有し、リール80及びぜんまい83を収容する収容部811が形成され、互いに係着可能とする凹部817及び凸部818が互いに当接する側の四隅にて対向して設けられている。この一対のケース部81a,81bの係着には容易には外れないようにするために接着材等を利用できる。
一対のケース部81a,81bは、リール80及びぜんまい83を収容すると、リール80の支持軸803を支持孔813によって回転可能に支持し、尚且つぜんまい83を収容する内部周壁814上の係止部814bにてぜんまい83の他端83bを係止する。
また、リール80の巻取軸801に昇降コードC1,C2,C3の末端が取着され巻き取られていない状態でボトムレール4が下限位置となるように昇降コードC1,C2,C3の長さが調整されている。このボトムレール4が下限位置となる状態で既に、ぜんまい83の所定の巻上力が発生するように、支持軸803はぜんまい83を巻き付けて、そのぜんまい83の一端83aを係止部805で係止している。
そして、ぜんまい83の巻上力により、ボトムレール4が上限位置となるまで昇降コードC1,C2,C3が引き出されても、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出される昇降コードC1,C2,C3を全て巻き上げるようになっている。尚、一対の板状のリール台802の各々は、昇降コードC1,C2,C3を全て巻き上げ巻取軸801上で巻き太りした際の径よりも十分に大きい径を有している。このため、ぜんまい83の両端83a,83bは、ぜんまい83の所定の巻上力が常時発生するように、それぞれ支持軸803の係止部805と一対のケース部81a,81bによる係止部814bにて係止される。そして、一対のケース部81a,81bの内部周壁814は、そのぜんまい83によって発生させる巻上力を阻害しないよう収容するようになっている。尚、ぜんまい83によるリール80における巻取軸801の昇降コードC1,C2,C3に対する巻上方向は矢印で示している。
尚、本実施形態における実施例1の自動巻上式把手8の例では、図3(a)に示すように、一対のケース部81a,81bが互いに係着したときに形成される内部周壁814において、ぜんまい83の一端83aを支持軸803の係止部805に差し込んで係止するとともに、ぜんまい83の他端83bを内部周壁814上の上方の当接部814aと対向する下方の位置の係止部814bにて挟み込むように係止して、ぜんまい83を支持軸803に巻き付ける構成とする例を説明したが、このような構成に限定する必要はない。
例えば、図3(b)に示すように、一対のケース部81a,81bが互いに係着したときに、上下二箇所で互いに当接する当接部814aにより形成される内部周壁814とし、この上下二箇所の当接部814aとは異なる内部周壁814上の任意位置に、一つ以上の切込みを設け、この切込みにより係止部814bを形成してもよい。即ち、ぜんまい83の一端83aを支持軸803の係止部805に差し込んで係止するとともに、ぜんまい83の他端83bを内部周壁814上の当該切込みによる係止部814bに差し込んで係止して、ぜんまい83を支持軸803に巻き付ける構成とすることができる。
尚、図3(b)に示すぜんまい83の他端83bの係止方法(図示A)の別例として、図3(c)の図示A拡大図で例示するように、ぜんまい83の他端83bの周辺を例えばコの字状に屈曲させた形状とし、例えばケース部81aにおける内部周壁814の一部に挿通孔814c及び係止部814bを設けて、ぜんまい83の他端83bを係止する構成とすることもできる。図3(c)に示す例では、ぜんまい83の他端83bを内部周壁814の内方から挿通孔814cに挿通した後、内部周壁814の外方から係止部814bに差し込んで係止することができる。このように、ぜんまい83の他端83bを内部周壁814に対し様々な係止方法で係止することができ、上述した例に限定する必要はない。
また、本実施形態における実施例1の自動巻上式把手8では、ぜんまい83を、図2にて図示する手前側の支持軸803に設ける例としているが、ぜんまい83を奥側の支持軸803に設けてもよいし、当該手前側及び奥側の二箇所の支持軸803のそれぞれに対し個別にぜんまい83を設けてもよい。
一対のケース部81a,81bが互いに係着されると、概ね円柱状となり、その円柱状の一対のケース部81a,81bの上部に形成される挿通孔810を経て昇降コードC1,C2,C3が挿通されて巻取軸801に取着される。このため、リール80は昇降コードC1,C2,C3によって吊下支持される。
当該吊下支持されるリール80において、互いに係着させた一対のケース部81a,81bの円柱状の曲面の一部には、それぞれ対向する一対の開口部812が形成され、当該円柱状の平面には、それぞれ上下一組で左右方向に直線上に延びる案内溝816が形成される。また、一対のケース部81a,81bの収容部811では、当該上下一組の案内溝816の間に内部周壁814が位置して、その内部周壁814の上方及び下方に開口部812と通じる案内壁815が形成されている。また、当該吊下支持されるリール80において、互いに係着させた一対のケース部81a,81bの円柱状の曲面の前後上下の略端部近傍の位置に、合計8個の圧縮バネ84の各一端をそれぞれ係止しその伸縮を保持するための溝部819が図示するように8箇所に設けられている。
圧縮バネ84の各他端は、一対のケース部81a,81bに対し所定長で相対移動可能に係合する一対の押圧部82a,82bの前後上下の略端部近傍の位置の突起部826により保持される。
一対の押圧部82a,82bは、それぞれ図示するような同一の曲面形状を有し、一対のケース部81a,81bの各開口部812を覆う壁部821が形成されるとともに、一対のケース部81a,81bの各案内壁815に案内されるそれぞれの案内片823が突出している。各案内片823の先端近傍には、一対のケース部81a,81bの案内溝816と所定長で相対移動可能に係合する爪部824が形成されている。尚、一対の押圧部82a,82bにおける案内片823と突起部826との間は、当該所定長の相対移動を確保するのに十分な切欠き825が形成されている。
このように一対のケース部81a,81bに対し所定長で相対移動可能に一対の押圧部82a,82bが係合した状態では、圧縮バネ84は常に伸長方向へ付勢する付勢力が生じるようになっており、常には(非操作時には)、一対の押圧部82a,82bの各爪部824が一対のケース部81a,81bの各案内溝816における可動域の端部へと当接して保持される。
一対の押圧部82a,82bのそれぞれの壁部821の曲面状の内壁面には制動片822が形成され、制動片822は図示するように前後方向に延在し板状に突出している。一対のケース部81a,81bに対し所定長で相対移動可能に一対の押圧部82a,82bが係合した状態で、常には(非操作時には)、制動片822が一対の押圧部82a,82bに収容されるリール80における各リール台802の歯部804と当接することはなく、ぜんまい83によるリール80における巻取軸801の昇降コードC1,C2,C3に対する巻上力が生じる。このため、自動巻上式把手8の上端部がチルト操作グリップ10の下端部に当接するまで昇降コードC1,C2,C3が自動的に巻き上げられる。
より具体的に、自動巻上式把手8の動作について、図4及び図5を参照して説明する。図4(a),(b)は、それぞれ本実施形態の横型ブラインドにおける実施例1の自動巻上式把手8の操作時及び非操作時の操作方法を示す断面正面図である。また、図5(a),(b)は、それぞれ本実施形態の横型ブラインドにおける実施例1の自動巻上式把手8の操作に関する動作を示す部分的な正面図である。
操作者が自動巻上式把手8を把持してスラット3を昇降操作する際には、図4(a)に示すように、一対の押圧部82a,82bのいずれか一方、又は双方を一対のケース部81a,81bに対し圧縮バネ84の付勢力に抗して押し込む。一対の押圧部82a,82bのいずれか一方、又は双方が一対のケース部81a,81bに対して押し込まれると、制動片822がリール80におけるリール台802の歯部804と噛合し、支持軸803で一対のケース部81a,81bに回転可能に支持されるリール80は、巻取軸801に末端pが取着される昇降コードC1,C2,C3の巻き上げが不能となるようロックされる。このように、一対の押圧部82a,82bを押し込んだ状態で自動巻上式把手8の引き操作を行うと、昇降コードC1,C2,C3がヘッドボックス1から引き出され、スラット3及びボトムレール4の昇降操作が可能となる(図5(a)参照)。
続いて、操作者が自動巻上式把手8を手放すと、図4(b)に示すように、制動片822がリール80におけるリール台802の歯部804と当接しなくなるまで圧縮バネ84の付勢力により一対の押圧部82a,82bが一対のケース部81a,81bから押し戻される。このため制動片822による当該ロックが解除され、ストッパー装置15が作動している場合ではそのスラット3及びボトムレール4の昇降状態を維持したまま、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3は全てぜんまい83の巻上力により巻取軸801に巻き上げられ、自動巻上式把手8内に収納される(図5(b)参照)。
尚、自動巻上式把手8を手放した時に、ストッパー装置15が作動していない場合ではぜんまい83による付勢力に抗してボトムレール4の下限位置まで昇降コードC1,C2,C3がヘッドボックス1内に引き込まれる。従って、このぜんまい83は、ボトムレール4の下降速度を一定速度以下に制限するブレーキ装置としても作用する。この場合もチルト操作グリップ10の下端部に自動巻上式把手8が位置するまで、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3は全て巻取軸801に巻き上げられ、自動巻上式把手8内に収納される。
従って、ぜんまい83は、リール80を昇降コードC1,C2,C3の巻取方向へ付勢する回転付勢手段として機能する。また、制動片822及びリール80におけるリール台802の歯部804は、昇降コードC1,C2,C3の移動操作時に可動する一対の押圧部82a,82bによりリール80の回転を阻止する回転阻止手段として機能する。そして、圧縮バネ84は、押圧部82a,82bにおける制動片822をリール80から離間させる付勢手段として機能する。
(横型ブラインドの動作)
ここで、より具体的に、図6乃至図8を参照して、ボトムレール4が下限位置にある状態から、実施例1の自動巻上式把手8を利用してスラット3及びボトムレール4を昇降させる際の横型ブラインドの動作について説明する。まず、図6(a)は、ボトムレール4が下限位置にある状態の本実施形態の横型ブラインドを示している。
図6(a)に示すようにボトムレール4が下限位置にある状態から、実施例1の自動巻上式把手8を利用してスラット3及びボトムレール4を上昇させるためには、図6(b)に示すように、操作者が一対の押圧部82a,82bのいずれか一方、又は双方を一対のケース部81a,81bに対し押し込むように自動巻上式把手8を把持して、昇降コードC1,C2,C3を下方へ引き出す。この引き出し操作時には、ストッパー装置15の作動が解除され、昇降コードC1,C2,C3をヘッドボックス1から引き出すことができ、スラット3及びボトムレール4を上昇させることができる。
図6(b)に示すスラット3及びボトムレール4の上昇操作を経て、操作者が自動巻上式把手8を手放すと、ストッパー装置15が作動してスラット3及びボトムレール4の自重降下が防止される。すると、図7に示すように、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されていた昇降コードC1,C2,C3は、実施例1の自動巻上式把手8により自動的に巻き上げられて、実施例1の自動巻上式把手8内に収納された状態となる。
一方、図7に示すストッパー装置15の作動状態からスラット3及びボトムレール4を自重降下で下降させるには、図8(a)に示すように、まず、操作者が一対の押圧部82a,82bのいずれか一方、又は双方を一対のケース部81a,81bに対し押し込むように自動巻上式把手8を把持して(ステップS1)、昇降コードC1,C2,C3を僅かに下方へ引き出す(ステップS2)。すると、ストッパー装置15の作動が解除される(ステップS3)。
続いて操作者が自動巻上式把手8を手放すと、図8(b)に示すように、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3を全て巻き上げて収納されて、チルト操作グリップ10の下端部に自動巻上式把手8が当接するとともに(ステップS4)、ストッパー装置15は作動解除状態となるとその状態が維持され、スラット3及びボトムレール4が自重降下し(ステップS5)、ぜんまい83による付勢力に抗してボトムレール4の下限位置まで昇降コードC1,C2,C3がヘッドボックス1内に引き込まれる。尚、ステップS4の動作とステップS5の動作は、ほぼ同時になる場合や、ステップS5の動作が発生しつつステップS4の動作へと移行することもあり、横型ブラインドの仕様やぜんまい83の仕様等によって異なる。従って、このぜんまい83は、ボトムレール4の下降速度を一定速度以下に制限するブレーキ装置としても作用する。
即ち、自動巻上式把手8におけるぜんまい83の付勢力は、スラット3及びボトムレール4の自重下降する力よりも弱くなるよう設定されている。また、ストッパー装置15は、自動巻上式把手8を僅かに下方へ引いた後に手放すことで、スラット3及びボトムレール4の自重下降の防止機能について作動解除状態を維持するよう構成されている。
そして、ボトムレール4が下限位置になる場合でも、実施例1の自動巻上式把手8により昇降コードC1,C2,C3がチルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されていることが無いよう自動的に巻き上げられ、図6(a)に示す状態となる。
以上のように、本実施形態の横型ブラインド及び実施例1の自動巻上式把手8によれば、スラット3を移動させるための昇降コードC1,C2,C3の移動操作に関して、その非操作時では常に、チルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3を全て巻き上げて収納する。これにより、自動巻上式把手8が定位置に保持されるため、当該昇降コードC1,C2,C3の移動操作に係る操作性を向上させることができる。
(変形例の自動巻上式把手)
前述した実施例1の自動巻上式把手8では、一対の押圧部82a,82bのいずれか一方、又は双方を一対のケース部81a,81bに対し押し込むことで操作可能とする例を説明したが、様々な変形例が想定される。例えば、図9(a),(b),(c)、並びに、図10(a),(b),(c)は、それぞれ実施例1の自動巻上式把手8に対する更なる変形例を示す断面正面図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
図9(a)に示す変形例1の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、ケース部81bに開口部812を設けることなく、このため押圧部82bを係合させずに不要とし、ケース部81aに対してのみ押圧部82aを押し込み操作可能に係合させた例である。このように構成した場合では、片側側方からの押圧部82aの押し込み操作で、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができる。
図9(b)に示す変形例2の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、ケース部81bに開口部812を設けることなく、このため押圧部82bを係合させずに不要とし、ケース部81aに対してのみ押圧部82aを押し込み操作可能に係合させるとともに、実施例1のような挿通孔810を一対のケース部81a,81bの係着で形成する代わりに、押圧部82aに挿通孔820を設け、この挿通孔820に昇降コードC1,C2,C3を挿通するよう構成した例である。このように構成した場合では、上方からの押圧部82aの押し込み操作で、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができる。
図9(c)に示す変形例3の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、ケース部81bに開口部812を設けることなく、このため押圧部82bを係合させずに不要とし、ケース部81aに対してのみ押圧部82aを押し込み操作可能に係合させるとともに、実施例1のような挿通孔810を一対のケース部81a,81bの係着で形成する代わりに、ケース部81bに挿通孔830を設け、この挿通孔830に昇降コードC1,C2,C3を挿通するよう構成した例である。このように構成した場合では、下方からの押圧部82aの押し込み操作で、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができる。
図10(a)に示す変形例4の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、一対の押圧部82a,82bの上端を一対のケース部81a,81bの上端で相対回動可能に枢支する枢支部85を設け、圧縮バネ84を一対の押圧部82a,82b及び一対のケース部81a,81bのそれぞれの下端側にのみ設けた例である。この回動に適するように、図2に示すケース部81a,81bのそれぞれの下端側における案内壁815及び案内溝816、並びに、一対の押圧部82a,82bの下端側における案内片823、突起部826、及び切欠き825を変形適用することで実現できる。このように構成した場合では、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができるとともに、押圧部82aの押し込み操作力を低減させ、尚且つ部品点数の減少による低廉化を図ることができる。
図10(b)に示す変形例5の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、ケース部81bに開口部812を設けることなく、このため押圧部82bを係合させずに不要とし、ケース部81aに対してのみ押圧部82aを押し込み操作可能に係合させ、尚且つ押圧部82aを平板状とし突起部827を上下の二箇所に設けた例である。このように構成した場合では、上下の突起部827のいずれか一方により点集中させた押圧部82aの押し込み操作が可能となり、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができる。
図10(c)に示す変形例6の自動巻上式把手8は、実施例1の自動巻上式把手8と比較して、ケース部81bに開口部812を設けることなく、このため押圧部82bを係合させずに不要とし、ケース部81aに対してのみ押圧部82aを押し込み操作可能に係合させ、尚且つ押圧部82aを平板状とし突起部827を略中央の一箇所に設けた例である。このように構成した場合でも、一箇所の突起部827により点集中させた押圧部82aの押し込み操作が可能となり、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができる。
(実施例2の自動巻上式把手)
前述した実施例1並びに各変形例の自動巻上式把手8では、圧縮バネ84が外部から視認される形状で、一対の押圧部82a,82b及び一対のケース部81a,81bを形成した例を説明したが、様々な変形例が想定される。例えば、図11は、本実施形態の横型ブラインドにおける実施例2の自動巻上式把手8の概略構成を示す分解斜視図である。尚、同様な構成要素には同一の参照番号を付している。
実施例2の自動巻上式把手8では、圧縮バネ84が外部から視認されないよう、一対の押圧部82a,82b及び一対のケース部81a,81bを形成している。より具体的には、本実施例の自動巻上式把手8は、実施例1と同様に、リール80と、互いに係着可能な一対のケース部81a,81bと、一対の押圧部82a,82bと、ぜんまい83と、圧縮バネ84とを備える。
リール80、ぜんまい83、及び圧縮バネ84の形状は、実施例1と同様である。
実施例2における一対の押圧部82a,82bは、実施例1と比較して、一対のケース部81a,81bの各開口部812を覆う壁部821が、圧縮バネ84をも覆うように延在する上側壁部821a及び下側壁部821bを有するよう形成されている点で相違しているが、その他の点ではほぼ同様である。
また、実施例2における一対のケース部81a,81bは、実施例1と比較して、当該上側壁部821a及び下側壁部821bの相対移動を可能とするよう、合計8個の圧縮バネ84の各一端を係止しその伸縮を保持するための溝部819について、それぞれ上下の一対の溝部819と連通する間隙部819aが形成されている点で相違しているが、その他の点ではほぼ同様である。
このように一対のケース部81a,81bと、一対の押圧部82a,82bを形成することで、圧縮バネ84が外部から視認されないようになり、その意匠性が向上し、埃等の侵入を防ぎ動作が安定化する利点がある。
そして、実施例2の自動巻上式把手8においても、実施例1の自動巻上式把手8と同様の作用・効果を得ることができ、変形例1乃至6のような更なる形状変更も可能である。
従って、包括的には、本発明に係る自動巻上式把手8は、遮蔽材(上述した実施形態の例ではスラット3)を移動させるためのコード(上述した実施形態の例では昇降コードC1,C2,C3)の移動操作に係る当該コードに対し自動巻き上げによる収納機能を持つよう構成される。そして、本発明に係る自動巻上式把手8は、当該遮蔽材を移動させるためのコードの移動操作のために引き出し可能に導出される当該コードの末端を巻取可能に吊下されるリール80と、リール80を巻取方向へ付勢する回転付勢手段(上述した実施形態の例ではぜんまい83)と、リール80及び当該回転付勢手段を収容するケース部81a,81bと、ケース部81a,81bの一部に設けられ操作者の操作により可動する押圧部82a,82bとを備える。尚、当該回転付勢手段として、上述した実施形態の例では支持軸803を利用するぜんまい83を例示したが、例えば巻取軸801にて昇降コードC1,C2,C3の巻き取り領域とぜんまい83の巻き付け領域を区分する壁部を設けるなどして、巻取軸801を利用する構造とすることも可能である。
押圧部82a,82bは、当該コードの移動操作時に可動してリール80の回転を阻止する回転阻止手段を有し、当該移動操作の非操作時に当該回転付勢手段によるリール80の回転を許容し、当該コードの自動巻き上げを可能とするよう構成される。これにより、遮蔽材を移動させるためのコードの移動操作に係る操作性を向上させることができる。ただし、このような回転阻止手段は、上述した実施形態の例では制動片822及びリール80におけるリール台802の歯部804との噛合により構成した例を説明したが、その他の構成として、リール台802の周縁にローレットを刻印し、制動片822の代わりにゴム材等の滑り止め部材を取着して、当該ローレットと滑り止め部材との当接でリール80の回転を阻止するよう構成することもでき、上述した例に限定する必要はない。
そして、押圧部82a,82bは、ケース部81a,81bの一側部、両側部、上部、又は下部のうち少なくとも1つの部位に設けることができる。これにより、操作者によって適切な利用形態を提供できる。
また、本発明に係る自動巻上式把手8は、当該移動操作の非操作時に、押圧部82a,82bにおける当該回転阻止手段をリール80から離間させる付勢手段(上述した実施形態の例では圧縮バネ84)を備えている。これにより、非操作時の状態を定状態化させ、その操作が容易になる。尚、圧縮バネ84と同様な付勢力を生じさせるものであれば任意のバネを利用できる。
また、本発明に係る自動巻上式把手8は、当該移動操作の非操作時に、所定の操作棒の末端に位置するよう当該回転付勢手段により付勢される。これにより、自動巻上式把手8の位置を定位置にすることができ、その操作が容易になる。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した実施形態における各実施例や変形例の自動巻上式把手8では、押圧部82a,82bの押し込みの有無で、昇降コードC1,C2,C3の巻き上げが不能となるようロックするか否かが作動するよう構成した例を説明したが、更なる変形例として、一回目の押圧部82a,82bの押し込み操作でその押し込み状態が保持され、二回目の当該押し込み操作でその押し込み状態が解除されるような2回の押し込み操作によるスイッチ式の構造とすることもできる。
このような2回の押し込み操作によるスイッチ式の構造とした場合には、当該2回の押し込み操作により昇降コードC1,C2,C3の自動巻き上げを可能とするとともに、1回の押し込み操作でチルト操作グリップ10の下端部から余分に引き出されている昇降コードC1,C2,C3の長さ調整を行い、その状態を保持させる機能をも持たせることができる。
尚、上述した実施形態の例では、チルト操作棒9及びチルト操作グリップ10の内部に昇降コードC1,C2,C3を挿通し自動巻上式把手8へ自動巻き上げ可能に取着する例を説明したが、必ずしもチルト操作グリップ10を設ける必要はない。更には、チルト操作に係るチルト操作棒9及びチルト操作グリップ10の内部に昇降コードC1,C2,C3を挿通する形態でなくとも、昇降コードC1,C2,C3専用の昇降操作棒を用意してこの昇降操作棒の内部に昇降コードC1,C2,C3を挿通し自動巻上式把手8へ自動巻き上げ可能に取着する構成としてもよい。従って、単に「操作棒」と称するときは、チルト操作グリップ10の有無や、チルト操作用であるか否かを問わない。また、昇降コードは1本や2本でもよいし4本以上でもよく、上述した例に限定する必要はない。