以下、本開示の実施形態にかかるモデル化支援方法およびモデル化支援装置を図面に基づいて説明する。以下に説明される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
また、本明細書において、実施形態にかかるモデル化支援装置の構成要素およびその説明は、本明細書の表現によって限定されない。すなわち、実施形態にかかる構成要素は、本明細書の表現とは異なる表現によって説明されうる。
以下では、実施形態にかかるモデル化支援装置が、昇降機を含む建築物の設計に利用されるBIMシステムに搭載された形で提供される例について主として説明するが、実施形態にかかるモデル化支援装置は、BIMシステムとは別個に提供されてもよい。
BIMシステムによる設計方法では、各業者にて建築物の三次元モデルとしてのBIMモデルを共有することができる。このため、BIMシステムを利用すると、各業者は、共通のデータ上でそれらの関連性および整合性を確認することができる。
ここで、従来、BIMシステムを利用して建築物への昇降機の設置を検討する場合、当該昇降機の昇降路の三次元モデルを生成するために、案件によっては、人が建築物の建築図を読み取って三次元の形状を示す立体データとしてトレースする必要があった。
したがって、従来では、昇降路の三次元モデルを生成する作業の効率性および生成された三次元モデルの品質が、作業者の技量および知識に依存しやすい。
そこで、実施形態は、以下に説明するような構成により、昇降路の三次元モデルを生成する作業の効率性および生成された三次元モデルの品質の向上を実現する。
図1は、実施形態にかかるBIMシステムの構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。なお、実施形態にかかるBIMシステムの構成の実現態様は、図1に示される例のような態様に制限されるものではない。実施形態にかかるBIMシステムの構成は、図1に示される例と同様の効果および機能を奏しうる範囲において、任意の単位で、論理的または物理的に分散/統合された形で実現されうる。
図1に示されるように、実施形態にかかるBIMシステムは、昇降機の三次元モデルとしてのBIMパーツの情報を提供可能なサーバ装置200と、昇降機の昇降路の三次元モデルとしてのBIMモデルを生成することを支援するためのモデル化支援アプリケーションを含むBIMアプリケーションが搭載された端末装置100と、を備えている。
サーバ装置200は、制御部202と、通信制御インターフェース部204と、記憶部206と、を備えている。また、端末装置100は、制御部102と、通信制御インターフェース部104と、記憶部106と、入出力制御インターフェース部108と、を備えている。
まず、サーバ装置200の構成について説明する。サーバ装置200は、端末装置100から送信されるパーツ条件に応じて決定される、建築物のBIMモデルに組み込まれるべき昇降機のBIMパーツを、記憶部206に記憶された情報を用いて生成する機能を有している。また、サーバ装置200は、生成されたBIMパーツを端末装置100へ送信する機能も有している。なお、サーバ装置200は、たとえばパーソナルコンピュータのような情報端末などといった情報処理装置として構成される。
サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300に接続されており、端末装置100は、通信制御インターフェース部104を介してネットワーク300に接続されている。これにより、サーバ装置200と端末装置100とは、ネットワーク300経由で相互に通信可能に接続されている。なお、ここで行われる通信は、有線または無線による遠隔通信などを含む。
サーバ装置200の制御部202は、各種の演算処理などを実行する制御手段である。また、サーバ装置200の通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線などに接続されるアンテナやルータなどの通信装置に接続可能なインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間で実行される通信の制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、ネットワーク300に接続された装置(図1の例では、端末装置100)とデータ通信を行う機能を有する。
また、サーバ装置200の記憶部206は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ手段であり、データベースやテーブルなどの各種情報(図1の例では、パーツ情報データベース206a)を格納する。
パーツ情報データベース206aは、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを生成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段である。なお、ここで言及する昇降機は、エレベータおよび乗客コンベアを含む概念であり、乗客コンベアは、エスカレータおよび動く歩道を含む。また、ここで言及するパーツ情報は、利用者が建築物のBIMモデルに組み込む昇降機のBIMパーツを設計する上で必要となるあらゆる情報を含む。パーツ情報としては、たとえば、用途、定員、積載量、動作速度、色、機種などといった昇降機の仕様や、昇降機を建築物に設置する際に必要とされるスペース、寸法、各種付属設備、各種配線配管に関する情報が挙げられる。さらに、パーツ情報としては、たとえば、昇降機を構成する機械部品や昇降機の周りに配置される鉄骨部品の、部材強度、価格、寸法、質量、色、素材、材料、固有振動数といった情報の他、納期、在庫状況、据付時間、仕上げ材、耐用年数、メーカ情報、品番型番などが挙げられるが、これら以外の情報も、パーツ情報に含まれうる。
サーバ装置200の制御部202は、OS(Operating System)などの制御プログラムや、各種の処理手順などを規定したプログラム、所要データなどを格納するためのメモリや、各種の処理を実行するプロセッサなどといった各種のハードウェア(回路)を有する。そして、制御部202は、これらのプログラムおよびハードウェアを用いて、各種の演算処理を実行する。
ここで、実施形態にかかるサーバ装置200の制御部202は、機能モジュールとして、パーツ条件受信部202aと、昇降機モデリング部202bと、情報送信部202cと、を備える。制御部202の機能モジュール群は、ソフトウェアとハードウェアとの協働の結果として、より具体的には、制御部202のプロセッサがメモリに記憶された各種のプログラムを読み出して実行した結果として実現されうる。なお、実施形態において、制御部202の機能モジュール群は、専用のハードウェア(回路)のみによって実現されてもよい。
パーツ条件受信部202aは、端末装置100から送信されるパーツ条件を受信するパーツ条件受信手段である。ここで、パーツ条件は、利用者が所望する昇降機の仕様を示す条件である。つまり、パーツ条件は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを生成するための条件を指定する。パーツ条件としては、たとえば、機種、色、素材、希望の価格、納期、利用者の嗜好性などが挙げられる。詳細は後述するが、実施形態において、パーツ条件は、端末装置100のユーザ(作業者)による手動の操作入力に応じて指定されうるし、建築物の建築図などに対する画像認識処理の結果に基づいて自動で指定されうる。
昇降機モデリング部202bは、パーツ条件受信部202aにより受信されたパーツ条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース206aに記憶されたパーツ情報を用いて生成する昇降機モデリング手段である。なお、BIMパーツの具体例については、図6を参照して後で例示する。
情報送信部202cは、昇降機モデリング部202bにより生成された昇降機のBIMパーツを端末装置100へ送信するパーツ送信手段である。ここで、情報送信部202cは、複数のBIMパーツを含む計算結果を端末装置100へ送信してもよい。
次に、端末装置100の構成について説明する。端末装置100は、建築物の建築図に対する画像認識処理を実行し、当該画像認識処理の結果に基づいて、作業者による昇降機の昇降路の三次元モデルの生成を支援する機能を有する。また、端末装置100は、記憶部106に記憶された情報に基づいて、建築物の三次元モデルをBIMモデルとして生成し、当該BIMモデルに、サーバ装置200から受信された昇降機のBIMパーツを組み込むことで、昇降機組込建築物に対応した統合BIMモデルを生成する機能を有する。なお、端末装置100は、たとえば、パーソナルコンピュータのような情報端末や、スマートフォンのような携帯端末などといった情報処理装置として構成される。
端末装置100の入出力制御インターフェース部108は、音声出力部116、および入力部118と、端末装置100との入出力を制御する。すなわち、端末装置100は、入出力制御インターフェース部108を介して、表示部114および音声出力部116を含む出力部と、入力部118と、に接続されている。なお、実施形態において、表示部114、音声出力部116、および入力部118は、端末装置100に搭載されていてもよい。
表示部114は、アプリケーションなどにより生成される表示画面を表示する表示手段(たとえば、液晶または有機ELなどから構成されるディスプレイ、モニタなど)である。また、音声出力部116は、音声を出力する音声出力手段(たとえば、スピーカなど)である。また、入力部118は、ユーザ(作業者)の操作入力を受け付ける入力受付手段(たとえば、キー入力部、ディスプレイ上に設けられるタッチパネル、コントロールパッド、マウス、キーボード、および、マイクなど)である。
端末装置100の通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線などに接続されるアンテナやルータなどの通信装置に接続可能なインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間で実行される通信を制御する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、ネットワーク300に接続された装置(図1の例では、サーバ装置200)とデータ通信を行う機能を有する。
端末装置100の記憶部106は、HDDやSSDなどの大容量のストレージ手段、および/または、SRAM(Static Random Access Memory)などを用いて構成される小容量高速メモリ(たとえば、キャッシュメモリ)などの小容量のストレージ手段である。記憶部106は、データベースやファイルやテーブルなどの各種情報(図1の例では、BIMモデルデータベース106aおよび判定情報106b)を格納する。
BIMモデルデータベース106aは、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段である。実施形態にかかるBIMモデルデータベース106aには、予め設計者により設計された建築物のBIMモデルが格納されている。BIMモデルは、たとえば、建物形状、空間関係、地理情報、建物部材の数量や特性、部材強度、固有振動数、耐用年数、各種付属設備、各種配線配管などの構造情報を含む。構造情報は、建物用途、建物規模、躯体情報、階床数、階床名、階高、各階の使用用途、フロア人員、占有面積などから算出可能な昇降機の利用人数などの情報を含んでいても良いし、対象の建築物を構成する各構造ユニットに関する寸法、位置などを示す情報を含んでいても良い。ここで、BIMモデルを構成する各構造ユニットとしては、たとえば、建築物に配置される部屋、壁、通路、非常階段、避難経路、ガス管、水道管、火災報知機、スプリンクラー、梁、安全対策品などが挙げられる。これらの各構造ユニットにより、たとえば昇降機の昇降路を構成することができる。
なお、端末装置100の記憶部106には、上記のBIMモデルデータベース106aの他にも、判定情報106bが記憶されているが、当該判定情報106bについては、後で詳細に説明するため、ここでは説明を省略する。
端末装置100の制御部102は、OSなどの制御プログラムや、各種の処理手順などを規定したプログラム、所要データなどを格納するための内部メモリや、各種の処理を実行するプロセッサなどといった各種のハードウェア(回路)を有する。そして、制御部102は、これらのプログラムおよびハードウェアを用いて、各種の演算処理などを実行する。
ここで、実施形態における端末装置100の制御部102は、機能モジュールとして、画像認識部102aと、候補領域抽出部102bと、表示制御部102cと、モデル生成部102dと、パーツ条件送信部102eと、組込部102fと、を備えている。制御部102の機能モジュール群は、ソフトウェアとハードウェアとの協働の結果として、より具体的には、制御部102のプロセッサがメモリに記憶された各種のプログラムを読み出して実行した結果として実現されうる。なお、実施形態において、制御部102の機能モジュール群は、専用のハードウェア(回路)のみによって実現されてもよい。
画像認識部102aは、建築物の建築図に対して、文字認識処理および形状認識処理を含む画像認識処理(画像解析処理)を実行する。建築図とは、平面図や断面図、鉄骨図、部材表などを含んだ複数の図面である。建築図は、紙の図面をスキャンすることで得られる図面データであってもよいし、予めデータ化された図面データであってもよい。
候補領域抽出部102bは、画像認識部102aで実行された画像認識処理の結果に基づいて、建築物内において昇降機が設置される設置領域の候補としての候補領域を、建築図のうち少なくとも一部から所定の抽出基準で機械的に抽出する。
より具体的に、候補領域抽出部102bは、文字認識処理の結果に基づいて、建築図から、次の図2に示されるような、「平面図」という文字を含む図面を抽出し、当該図面から所定の抽出基準で候補領域を抽出する。
図2は、実施形態にかかる平面図の例を示した例示的かつ模式的な図である。
図2に示される平面図P200のように、一般的な平面図は、「平面図」という文字が記載される領域R200を含んでいる。したがって、画像認識処理により「平面図」という文字が得られれば、画像認識処理の対象となっている図面は平面図であると特定することが可能である。
また、図2に示される平面図P200のように、一般的な平面図において、建築物の平面的な構造は、各構造の寸法を示す「D1」、「D2」、「D3」および「D4」という文字や、昇降機を示す「EV」の文字などといった付加的な情報とともに記載される。なお、上述した「平面図」という文字と同様、これらの負荷的な情報を示す文字も、画像認識処理により取得されうる。
一般的な平面図において、昇降機が設置される設置領域は、矩形形状を有した矩形領域として記載される。したがって、候補領域抽出部102bは、画像認識部102aにより実行される画像認識処理のうちの形状認識処理の結果に基づいて、平面図から矩形領域を抽出し、抽出した矩形領域を、設置領域の候補としての候補領域として抽出する。すなわち、候補領域抽出部102bは、形状認識処理において認識された領域が実質的に矩形形状の矩形領域であるか否かを所定の抽出基準として用いて、平面図という文字を含む図面から矩形領域を候補領域として抽出する。なお、ここで言及する矩形形状は、完全な四角形形状の他、実質的に四角形形状と言える形状や、一部に開口を含んだ四角形形状(たとえば横U字形状)なども含んでいる。
ここで、矩形領域は、平面図における柱や部屋などを構成する空間にも記載されうる。したがって、実施形態では、次の図3に示されるように、候補領域抽出部102bにより抽出された候補領域が全て設置領域に該当するとは限らない。
図3は、実施形態において図2に示される平面図P200から抽出される候補領域の例を示した例示的かつ模式的な図である。
図3に示されるように、図2に示される平面図P200から抽出される候補領域としての領域R300は、2つの領域R301およびR302を含んでいる。領域R302は、昇降機の設置領域に該当する一方、領域R301は、昇降機とは関係のない領域に該当し、設置領域には該当しない。なお、図3に示される例において、候補領域としての領域R300が領域R301およびR302以外の領域を含みうることは、言うまでもない。
このように、候補領域抽出部102bにより抽出された候補領域は、設置領域に該当する領域と、設置領域に該当する領域と、の複数の領域を含むことが多い。実施形態では、以下に説明する表示制御部102cが表示する領域選択画面IM500を用いて、最終的には、複数の候補領域から設置領域に該当する領域をユーザ(作業者)に選択させる構成が用いられるが、このとき、複数の候補領域を互いに区別することなくユーザに単純に提示するよりも、設置領域に該当する可能性の大小をユーザに提示することができれば有益である。
そこで、図1に戻り、実施形態において、表示制御部102cは、画像認識部102aによる画像認識処理の結果と、記憶部106に記憶された判定情報106bと、に基づいて、候補領域抽出部102bにより抽出された候補領域が設置領域に該当する可能性を判定する。判定情報106bは、たとえば次の図4に示されるような情報である。
図4は、実施形態にかかる判定情報106bの例を示した例示的かつ模式的な図である。
図4に示されるように、判定情報106bとは、設置領域に該当すると推定する基準となる複数の項目と、当該複数の項目に対応した複数の点数と、が対応付けられた状態で記憶された情報である。
実施形態において、表示制御部102cは、画像認識部102aによる画像認識処理の結果に基づいて、対象の候補領域が、図4の左列の各項目に対応した基準を満たすか否かを判定し、判定結果に基づいて、図4の右列の各点数のうち、満たすと判定された基準に対応した点数を加算し、当該点数の合計値を、対象の候補領域が設置領域に該当する可能性として判定する。たとえば、対象の候補領域が、図4の左列の上から1〜3番目の項目に対応した基準を満たす場合、当該対象の候補領域が設置領域に該当する可能性は、30+30+30=90点として判定される。
図4に示される例では、まず、「EV」の文字が存在するか否かという項目と、「人乗」の文字が存在するか否かという項目と、「m/min」の文字が存在するか否かという項目と、「EVホール」の文字が付近に存在するか否かという項目と、が挙げられている。「EV」はエレベータの略として用いられる用語であり、「人乗」は、エレベータの定員を表すのに用いられる用語であり、「m/min」は、エレベータの速度を表すのに用いられる用語である。これらの文字は、平面図において付近にエレベータの設置領域が存在することが多い。したがって、これらの項目に対応した基準を満たす領域は、昇降機としてのエレベータが設置される設置領域に該当する可能性が高いので、これらの項目に対応した点数は、高めの30点として定義されている。
また、図4に示される例では、「DPS」の文字が存在するか否かという項目と、「EPS」の文字が存在するか否かという項目と、階段の形状が付近に存在するか否かという項目と、が挙げられている。「DPS」は、ダクトパイプスペースの略として用いられる用語であり、「EPS」は、エレクトリックパイプスペースの略として用いられる用語である。これらの項目に対応した基準を満たす領域は、設置領域に該当する可能性が、点数が30点と定義された上記の4つの項目よりは低いものの、ある程度高いので、これらの項目に対応した点数は、20点として定義されている。
さらに、図4に示される例では、候補領域の寸法が所定の大きさ以上であるか否かという項目が挙げられている。候補領域の寸法(=各辺の長さ)は、たとえば、図2に示されるD1〜D4のような寸法を表す文字を画像認識処理で読み取った結果に基づいて算出されうる。この項目に対応した基準を満たす領域は、設置領域に該当する可能性が、点数が20点と定義された上記の3つの項目よりは低いものの、ある程度はあるので、この項目に対応した点数は、10点として定義されている。
なお、図4に示される例では、他の階の候補領域と位置が整合しているか否かという項目も挙げられている。画像認識処理の対象となった平面図が複数存在する場合、昇降機としてのエレベータの設置領域は、複数の平面図において位置が整合するように存在している可能性が高い。したがって、この項目に対応した点数は、最初に説明した上記の4つの項目と同等の30点として定義されている。
このような判定情報106bに基づいて、表示制御部102cは、候補領域抽出部102bにより抽出された各候補領域について、設置領域に該当する可能性を判定する。そして、表示制御部102cは、次の図5に示されるような領域選択画面IM500を表示部114に表示することで、候補領域抽出部102bにより抽出された各候補領域を、設置領域に該当する可能性とともにユーザに視覚的に提供する。
図5は、実施形態にかかる領域選択画面IM500の画面構成の例を示した例示的かつ模式的な図である。
図5に示されるように、領域選択画面IM500は、候補領域が表示される第1領域R501を含んでいる。候補領域が複数存在する場合、第1領域R501には、候補領域が1つずつ表示される。第1領域R501に表示される候補領域の切り替えは、領域選択画面IM500上にGUIとして表示された切替ボタンB501およびB502を介して実行される。なお、実施形態では、第1領域R501に複数の候補領域が同時に表示されてもよい。また、実施形態では、第1領域R501に、複数の候補領域が、上述した設置領域に該当する可能性を示す点数の合計値の順に1つずつ切り替わりながら表示されてもよい。
また、領域選択画面IM500は、第1領域R501に表示された候補領域が設置領域に該当する可能性に関する情報、つまり画像認識処理の結果と判定情報106bとに基づく上述した判定結果が表示される第2領域R502を含んでいる。判定結果の表示態様は、たとえば、設置領域に該当する可能性を示す点数の合計値を数字やグラフなどで表示する態様であってもよいし、図4に示されるような複数の項目を、項目ごとの点数とともに並べて表示する態様であってもよい。
また、領域選択画面IM500は、第1領域R501に表示された候補領域を設置領域として選択(決定)する選択操作を受け付ける受付インターフェースを表示する第3領域R503を含んでいる。受付インターフェースは、たとえばGUIによる選択ボタンとして実現される。
以上の画面構成により、ユーザ(作業者)は、第1領域R501に表示される候補領域を、切替ボタンB501およびB502を操作しながら、第2領域R502に表示される判定結果とともに確認する。そして、ユーザは、設置領域に該当すると判断した候補領域が第1領域R501に表示された場合に、第3領域R503に表示された受付インターフェースを介して、選択操作を実行する。
ここで、前述したように、実施形態では、他の候補領域との階層をまたいだ位置の整合性も考慮される。したがって、実施形態では、候補領域が複数存在する場合、第2領域R502に表示される判定結果に、第1領域R501に現在表示されている1つの候補領域と、他の候補領域と、の階層をまたいだ位置の整合性に関する情報も含まれる。この場合、他の候補領域として、第3領域R503に表示された受付インターフェースを介して既に設置領域として選択された候補領域が考慮されてもよい。
なお、領域選択画面IM500は、第1領域R501に表示された候補領域について、たとえば1階や2階などといった階床と、当該階床に構成される空間の高さを示す階高と、を入力するための第4領域R504も含んでいる。ユーザ(作業者)は、第4領域R504上に階床および階高を入力することで、設置領域に設置される昇降機の昇降路の三次元モデルの生成に必要な情報を指定することができる。
モデル生成部102dは、候補領域抽出部102bにより抽出された候補領域から領域選択画面IM500を介して選択された設置領域に基づいて、昇降機の昇降路の三次元モデルを生成する。より具体的に、モデル生成部102dは、画像認識部102aによる画像認識処理の結果に基づいて取得される、設置領域として選択された候補領域の平面視における寸法に関する情報や、領域選択画面IM500の上述した第4領域R504に入力される階床および階高に関する情報などに基づいて、記憶部106に記憶されたBIMモデルデータベース106aを参照することで、昇降路の三次元モデルをBIMモデルとして生成する。
そして、パーツ条件送信部102eは、モデル生成部102dにより生成された昇降路のBIMモデルに組み込む昇降機のBIMパーツを特定するためのパーツ条件をサーバ装置200に送信する。前述したように、パーツ条件は、昇降機の仕様を示す条件などである。実施形態では、ユーザ(作業者)が入力部118などを介して手動でパーツ条件を入力してもよいし、画像認識部102aによる画像認識処理の結果に基づいてパーツ条件が自動で指定されてもよい。
組込部102fは、パーツ条件送信部102eによるパーツ情報の送信に応じてサーバ装置200から受信される昇降機のBIMパーツを、モデル生成部102dにより生成された昇降路のBIMモデルに組み込む。なお、実施形態において、組込部102fは、昇降路のBIMモデルに昇降機のBIMパーツを組み込む機能のみならず、次の図6に示されるような統合BIMモデルを生成する機能を有していてもよい。
図6は、実施形態において生成されうる統合BIMモデルの例を示した例示的かつ模式的な図である。
図6に示されるように、統合BIMモデルとは、昇降機のBIMパーツが組み込まれた昇降路のBIMモデルを、BIMモデルデータベース106aに基づいて生成される建築物全体のBIMモデルにさらに組み込んだ三次元モデルである。これにより、建築物全体を三次元モデル化することができる。
以上の構成に基づき、実施形態にかかるBIMシステムは、次の図7に示されるような流れに沿って処理を実行する。
図7は、実施形態において実行される一連の処理を示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図7に示されるように、実施形態では、まず、S701において、画像認識部102aが、建築物の建築図に対して、文字認識処理および形状認識処理を含む画像認識処理を実行する。ここで言及する建築図は、前述したように、平面図や断面図、鉄骨図、部材表などを含んだ複数の図面である。建築図は、紙の図面をスキャンすることで得られる図面データであってもよいし、予めデータ化された図面データであってもよい。
そして、S702において、候補領域抽出部102bは、S701の画像認識処理の結果に基づいて、「平面図」という文字を含む図面が存在するか否かを判断する。つまり、S702において、候補領域抽出部102bは、画像認識処理の対象となった建築図が平面図を含んでいるか否かを判断する。
S702において、「平面図」という文字を含む図面が存在しないと判断された場合、昇降機を設置する設置領域の候補としての候補領域をそもそも特定することができない。したがって、この場合、そのまま処理が終了する。
一方、S702において、「平面図」という文字を含む図面が存在すると判断された場合、候補領域を特定できる可能性がある。したがって、この場合、以下のS703に処理が進む。
S703において、候補領域抽出部102bは、S701の画像認識処理の結果に基づいて、平面図内に、矩形領域が存在するか否かを判断する。なお、矩形領域の定義については既に説明したため、ここでは説明を省略する。
S703において、矩形領域が存在しないと判断された場合、候補領域を特定することはできない。したがって、この場合、そのまま処理が終了する。
しかしながら、S703において、矩形領域が存在すると判断された場合、当該矩形領域を、候補領域として特定することが可能である。したがって、この場合、以下のS704に処理が進む。
S704において、表示制御部102cは、判定情報106bに基づいて、候補領域が設置領域に該当する可能性を判定する。
そして、S705において、表示制御部102cは、候補領域を表示する第1領域R501と、第1領域R501に表示された候補領域が設置領域に該当する可能性に関する情報を表示する第2領域R502と、第1領域R501に表示された候補領域を設置領域として選択する選択操作を受け付ける受付インターフェースを表示する第3領域R503と、を含む領域選択画面IM500を表示部114に表示する。前述したように、領域選択画面IM500には、第1領域R501に表示された候補領域の階床および階高を入力するための第4領域R504も含まれている。
そして、S706において、モデル生成部102dは、S705で表示された領域選択画面IM500を介したユーザ(作業者)の操作入力を受け付ける。S706で受け付けられる操作入力は、たとえば、第3領域R503の受付インターフェースを介した選択操作や、第4領域R504への入力操作などである。
そして、S707において、モデル生成部102dは、S701の画像認識処理の結果に基づいて取得される候補領域の平面視における寸法に関する情報や、S706で受け付けた階床および階高に関する情報などに基づいてBIMモデルデータベース106aを参照し、設置領域に設置される昇降機の昇降路の三次元モデルをBIMモデルとして生成する。
そして、S708において、パーツ条件送信部102eは、S707で生成された昇降路のBIMモデルに組み込む昇降機のBIMパーツを特定するためのパーツ条件をサーバ装置200に送信する。
そして、S709において、組込部102fは、S708で送信されたパーツ条件に応じたBIMパーツをサーバ装置200から取得する。
そして、S710において、組込部102fは、S709で取得されたBIMパーツをS707で生成されたBIMモデルに組み込むとともに、BIMパーツを組み込んだBIMモデルを建築物全体のBIMモデルに組み込むことで、統合BIMモデルを生成する。そして、処理が終了する。
以上説明したように、実施形態にかかる端末装置100の制御部102により実現されるモデル化支援装置は、画像認識部102aと、候補領域抽出部102bと、モデル生成部102dと、を備えている。画像認識部102aは、建築物の建築図に対して画像認識処理を実行する。候補領域抽出部102bは、画像認識部102aで実行された画像認識処理の結果に基づいて、建築物内において昇降機が設置される設置領域の候補としての候補領域を、建築図のうち少なくとも一部から所定の抽出基準で抽出する。モデル生成部102dは、候補領域抽出部102bで抽出された候補領域から選択された設置領域に基づいて、昇降機の昇降路の三次元モデルを生成する。
上記のような構成によれば、昇降路の三次元モデルの生成時に人が建築物の建築図を読み取って三次元の形状を示す立体データとしてトレースすることなく、画像認識処理の結果を利用して、昇降路の三次元モデルの機械的な生成を支援することができる。したがって、昇降路の三次元モデルを生成する作業の効率性および生成された三次元モデルの品質の向上を実現することができる。
ここで、実施形態において、画像認識部102aは、画像認識処理として、少なくとも文字認識処理を実行する。そして、候補領域抽出部102bは、文字認識処理の結果に基づいて、建築図から、平面図という文字を含む図面を抽出し、当該図面から所定の抽出基準で候補領域を抽出する。このような構成によれば、文字認識処理を利用して、昇降路の三次元モデルの生成のもととなる平面図を容易に特定することができる。
また、実施形態において、画像認識部102aは、画像認識処理として、形状認識処理をさらに実行する。そして、候補領域抽出部102bは、形状認識処理において認識された領域が実質的に矩形形状の矩形領域であるか否かを上記の所定の抽出基準として用いて、平面図という文字を含む図面から矩形領域を候補領域として抽出する。このような構成によれば、形状認識処理を利用して、昇降路の設置領域である可能性がある矩形領域を候補領域として容易に抽出することができる。
また、実施形態にかかるモデル化支援装置は、表示制御部102cをさらに備えている。表示制御部102cは、候補領域を表示する第1領域R501と、画像認識処理の結果に基づいて特定される、第1領域R501に表示された候補領域が設置領域に該当する可能性に関する情報を表示する第2領域R502と、第1領域R501に表示された候補領域を設置領域として選択する選択操作を受け付ける受付インターフェースを表示する第3領域R503と、を含む領域選択画面IM500を表示部114に表示する。モデル生成部102dは、表示制御部102cで表示された領域選択画面IM500を介して選択された設置領域の三次元モデルを生成する。このような構成によれば、領域選択画面IM500により、ユーザ(作業者)に設置領域を視覚的に分かりやすく選択させることができる。
また、実施形態において、表示制御部102cは、候補領域が複数存在する場合、第1領域R501に、複数の候補領域を1つずつ表示し、第2領域R502に表示する可能性に関する情報に、第1領域R501に現在表示されている候補領域と、他の候補領域と、の階層をまたいだ位置の整合性に関する情報を含める。このような構成によれば、階層をまたいだ位置の整合性を提供することで、ユーザ(作業者)に設置領域をより正確に選択させることができる。
なお、実施形態において、モデル生成部102dは、画像認識処理の結果に基づいて取得される設置領域の平面視における寸法に関する情報に基づいて、昇降路の三次元モデルを生成する。このような構成によれば、画像認識処理の結果を利用して、昇降路の三次元モデルを容易に生成することができる。
また、実施形態において、モデル生成部102dは、昇降路の三次元モデルをBIMモデルとして生成し、モデル化支援装置は、BIMモデルに組み込み可能な昇降機のBIMパーツを取得し、当該BIMパーツをBIMモデルに組み込む組込部102fをさらに備えている。このような構成によれば、昇降機のBIMパーツが組み込まれた昇降路のBIMモデルを容易に生成することができる。
なお、上述した実施形態では、BIMモデルの生成などの主たる機能が端末装置100側に実現されている。しかしながら、他の実施形態として、BIMモデルの生成などの主たる機能がサーバ装置200側に実現される構成も考えられるし、端末装置100の機能とサーバ装置200の機能とが単一の装置内に実現される構成も考えられる。
また、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上述の説明で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件などのパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、上述した実施形態の各装置に関して、図に例示した各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
また、上述した実施形態の各装置が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、後述するような記録媒体に記録されており、必要に応じてCPUにより機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
上記のコンピュータプログラムは、端末装置およびサーバ装置に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、上記のコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されてもよく、また、コンピュータプログラムプロダクトとして構成することもできる。ここで、記録媒体とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray(登録商標) Discなどといった、任意の可搬用の物理媒体を含むものとする。
ここで、コンピュータプログラムとは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコードなどの形式を問わない。ここでいうコンピュータプログラムは、必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、上述した実施形態の各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順などについては、周知の構成や手順を用いることができる。
上述した実施形態の記憶部に格納される各種のデータベースは、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイルなどを格納可能な、RAM、ROMなどのメモリ装置、ハードディスクなどの固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスクなどのストレージ手段であってもよい。
また、上述した実施形態の各装置は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの情報処理装置として構成してもよく、また、当該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、上述した実施形態にかかる各装置は、上記の情報処理装置に、実施形態にかかる方法と同様の方法を実現させるソフトウェア(コンピュータプログラムやデータなどを含む)を実装することにより実現してもよい。
さらに、上述した実施形態の各機能の分散/統合の具体的形態は、図で例示したものに限られず、その全部または一部を、各種の付加などに応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態の各構成は、任意に組み合わせて実施することも可能であるし、選択的に実施することも可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、上述した実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した実施形態は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述した実施形態およびその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。