JP6808096B2 - 移相器 - Google Patents
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Description
このように構成された移相器にあっては、高域フィルタは位相進みを生じ、低域フィルタは位相遅れが生じる。その結果、高域フィルタと低域フィルタを入力側切替スイッチ及び出力側切替スイッチにより高域フィルタと低域フィルタを切り替えることにより通過位相差が生じ、この通過位相差から移相量を得ている。
その結果、入力側切替スイッチ及び出力側切替スイッチにより高域フィルタと低域フィルタを切り替えることによる通過位相差は、設定する移相量に対し、低周波領域の移相量誤差が高周波領域の移送量誤差に対して大きくなり、設定する移相量に対して設定する移相量誤差範囲内を広い周波数領域に亘って得ることが困難であるという課題があった。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る移相器について図1から図7を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る移相器を示す図である。
図1において、入力端子1に高周波信号が入力される。出力端子2から高周波信号が出力され、2つの伝送経路を切り替えて通過した高周波信号により生じる通過位相差から移相量が得られる。
出力側切替スイッチ4は、第1の入力端4aと第2の入力端4bと、出力端子2に接続される出力端4cを有する。出力側切替スイッチ4は、例えば、特許文献1に示されたSPDTスイッチ5で構成される。
入力側切替スイッチ3及び出力側切替スイッチ4は切替信号(図示せず)に切り替えられるスイッチである。切替信号が高域選択を示すと、入力側切替スイッチ3は入力端3aと第1の出力端3bを接続し、出力側切替スイッチ4は第1の入力端4aと出力端4cを接続する。
また、切替信号が低域選択を示すと、入力側切替スイッチ3は入力端3aと第2の出力端3cを接続し、出力側切替スイッチ4は第2の入力端4bと出力端4cを接続する。
高域フィルタ100は、入力側切替スイッチ3の第1の出力端3bと出力側切替スイッチ4の第1の入力端4aの間に、入力側切替スイッチ3の第1の出力端3b側から順に直列接続される第1の高域用キャパシタンス101及び第2の高域用キャパシタンス102と、これら第1の高域用キャパシタンス101と第2の高域用キャパシタンス102の接続点P1と接地ノードの間に接続される第1の高域用インダクタ103を有する。
これら式(1)及び式(2)から理解されるように、高域フィルタ100を構成する第1の高域用キャパシタンス101及び第2の高域用キャパシタンス102のキャパシタンスCHと、第1の高域用インダクタ103のインダクタンスLHは、動作中心周波数ω0と通過位相Φ0に依存している。
また、高域フィルタ100を構成する第1の高域用インダクタ103のインダクタンスLHは、中心周波数の規格化リアクタンスが移相量の正弦の逆数を満たす関係になっている。
なお、高域フィルタ100の動作中心周波数を、移相器の動作中心周波数ω0としている。
CRLH線路200は、入力側切替スイッチ3の第2の出力端3cと出力側切替スイッチ4の第2の入力端4bとの間に、入力側切替スイッチ3の第2の出力端3c側から順に直列接続される第1の低域用インダクタ201及び第1の低域用キャパシタンス202と、出力側切替スイッチ4の第2の入力端4bと接地ノードとの間に並列接続される第2の低域用キャパシタンス203及び第2の低域用インダクタ204を有する。
また、式(3)から式(6)に用いた係数A、βをそれぞれ次式(7)及び次式(8)に示す。
なお、この実施の形態1では、後述するように、低周波領域での動作時と高周波領域での動作時の境界周波数ωγを移相器の動作中心周波数ω0としている。その結果、高域フィルタ100の動作中心周波数とCRLH線路200の動作中心周波数は、移相器の動作中心周波数ω0と一致する。
また、式(3)から理解されるように、第1の低域用インダクタ201のインダクタンスLRは、動作中心周波数ω0に依存しているため、第1の低域用キャパシタンス202のキャパシタンスCLと、第2の低域用インダクタ204のインダクタンスLLと、第2の低域用キャパシタンス203のキャパシタンスCRも動作中心周波数ω0に依存している。
さらに、式(7)及び式(8)から理解されるように、係数βは周波数帯域幅に依存することから、移相器の帯域幅はCRLH線路200を構成する第1の低域用インダクタ201のインダクタンスLRと、第1の低域用キャパシタンス202のキャパシタンスCLと、第2の低域用インダクタ204のインダクタンスLLと、第2の低域用キャパシタンス203のキャパシタンスCRに依存している。
なお、式(7)及び式(8)から理解されるように、Lmimは動作下限周波数ωmimにおける通過振幅がLmim以上になる。
境界周波数ωγが、共振周波数ωseと共振周波数ωshと一致すると、直列接続される第1の低域用インダクタ201及び第1の低域用キャパシタンス202による直列共振と並列接続される第2の低域用キャパシタンス203及び第2の低域用インダクタ204による並列共振によりCRLH線路200の通過位相は0となる。
従って、境界周波数ωγを移相器の動作中心周波数ω0にしている。
また、図2の特性曲線C1及び特性曲線C2から理解されるように、両曲線間C1−C2の通過位相差は低周波領域から高周波領域まで略同じとすることができる。
移相器の動作中心周波数ω0における移相量Φ0が移相器の移相量となる。
そして、実施の形態1に係る移相器における低周波FLにおける移相量Φ0との移送量誤差B1は、高周波FHにおける移相量Φ0との移送量誤差Aとほぼ同じにでき、従来の移相器における低周波FLにおける移相量PSHとの移送量誤差B2より低減できている。
その結果、移相器における移相量誤差を低周波FLから高周波FHまでの広い周波数範囲内で低く抑えることができる。その結果、実施の形態1に示した移相器は、広い周波数帯域にわたり平坦な移相量特性を持つことになるから、広帯域な移相器を実現できる。
検証は、設計値を移相量45°、4倍帯域(4〜16GHz)にて行っている。
図6に示すように、高域フィルタ100における特性曲線C1とCRLH線路200における特性曲線C2は、通過位相の変化が、4GHzから19GHzまでほぼ同じである。
その結果、図7に示すように、移相器の特性曲線C0は4GHzから19GHzまで平坦な移相量特性を示している。
以上から明らかなように、実施の形態1に係る移相器は、広い周波数帯域にわたり平坦な移相量特性を持つことになるから、広帯域な移相器を実現できる。
この発明の実施の形態2について、図8を用いて説明する。
この発明の実施の形態2に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、高域フィルタ100を高域フィルタ100aに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図8において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、高域フィルタ100aを中心に説明する。
従って、高周波領域にて、CRLH線路200の位相遅れに対して、通過位相差を小さくできる。その結果、移相器として、高周波領域での移送量誤差を小さくでき、高周波領域での平坦な移相量特性を広く取ることができ、広帯域な移相器を実現できる。
第2の高域用インダクタ104又は第3の高域用インダクタ105により、第2の高域用インダクタ104及び第3の高域用インダクタ105を設けないものに対して、高周波領域において位相進みを小さくなる。
その結果、実施の形態2と同様の効果が得られる。
この発明の実施の形態3について、図9を用いて説明する。
この発明の実施の形態3に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、高域フィルタ100を高域フィルタ100bに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図9において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、高域フィルタ100bを中心に説明する。
従って、この実施の形態3に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器と同様の効果を奏する他、移相器をアレイアンテナに用いた場合、アレイアンテナの劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態4について、図10を用いて説明する。
この発明の実施の形態4に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、高域フィルタ100を高域フィルタ100cに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図10において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、高域フィルタ100cを中心に説明する。
従って、この実施の形態4に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器と同様の効果を奏する他、移相器をアレイアンテナに用いた場合、アレイアンテナの劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態5について、図11を用いて説明する。
この発明の実施の形態5に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、CRLH線路200をCRLH線路200aに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図11において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、CRLH線路200aを中心に説明する。
従って、高周波領域にて、高域フィルタ100の位相遅れに対して、通過位相差を小さくできる。その結果、移相器として、高周波領域での移送量誤差を小さくでき、高周波領域での平坦な移相量特性を広く取ることができ、広帯域な移相器を実現できる。
この発明の実施の形態6について、図12を用いて説明する。
この発明の実施の形態6に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、CRLH線路200をCRLH線路200bに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図12において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、CRLH線路200bを中心に説明する。
従って、この実施の形態6に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器と同様の効果を奏する他、移相器をアレイアンテナに用いた場合、アレイアンテナの劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態7について、図13を用いて説明する。
この発明の実施の形態7に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器に対して、CRLH線路200をCRLH線路200cに変更したものであり、その他の点については同じである。なお、図12において、図1に示した符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
従って、CRLH線路200cを中心に説明する。
従って、この実施の形態7に係る移相器は、実施の形態1に係る移相器と同様の効果を奏する他、移相器をアレイアンテナに用いた場合、アレイアンテナの劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
Claims (13)
- 第1の出力端と第2の出力端とを有する入力側切替スイッチの第1の出力端と、第1の入力端と第2の入力端とを有する出力側切替スイッチの第1の入力端の間に接続され、動作中心周波数において通過位相Φ0を有し、移相進みの特性を持つ高域フィルタ、
前記入力側切替スイッチの第2の出力端と前記出力側切替スイッチの第2の入力端との間に接続され、低周波領域での動作時は位相進みの特性を持ち、高周波領域での動作時は位相遅れの特性を持ち、前記低周波領域での動作時と前記高周波領域での動作時の境界周波数における通過位相が0であり、前記境界周波数が前記動作中心周波数である右手・左手系複合線路を備える移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記入力側切替スイッチの第1の出力端と前記出力側切替スイッチの第1の入力端の間に直列接続される第1の高域用キャパシタンス及び第2の高域用キャパシタンスと、
これら第1の高域用キャパシタンスと第2の高域用キャパシタンスの接続点と接地ノードの間に接続される第1の高域用インダクタを有することを特徴とする請求項1記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記第1の高域用キャパシタンス及び第2の高域用キャパシタンスのキャパシタンスは、前記動作中心周波数の規格化サセプタンスが移相量の半分の正接の逆数を満たす関係になっており、
前記第1の高域用インダクタのインダクタンスは、前記動作中心周波数の規格化リアクタンスが前記移相量の正弦の逆数を満たす関係になっていることを特徴とする請求項2記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記入力側切替スイッチの第1の出力端と前記出力側切替スイッチの第1の入力端の間に、前記入力側切替スイッチの第1の出力端から順に直列接続される第2の高域用インダクタ、第1の高域用キャパシタンス、及び第2の高域用キャパシタンスと、
これら第1の高域用キャパシタンスと第2の高域用キャパシタンスの接続点と接地ノードの間に接続される第1の高域用インダクタを有することを特徴とする請求項1記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記入力側切替スイッチの第1の出力端と前記出力側切替スイッチの第1の入力端の間に、前記入力側切替スイッチの第1の出力端から順に直列接続される第1の高域用キャパシタンス、第2の高域用キャパシタンス、及び第3の高域用インダクタと、
これら第1の高域用キャパシタンスと第2の高域用キャパシタンスの接続点と接地ノードの間に接続される第1の高域用インダクタを有することを特徴とする請求項1記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記入力側切替スイッチの第1の出力端と前記出力側切替スイッチの第1の入力端の間に、前記入力側切替スイッチの第1の出力端から順に直列接続される第2の高域用インダクタ、第1の高域用キャパシタンス、第2の高域用キャパシタンス、及び第3の高域用インダクタと、
これら第1の高域用キャパシタンスと第2の高域用キャパシタンスの接続点と接地ノードの間に接続される第1の高域用インダクタを有することを特徴とする請求項1記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、
前記第1の高域用キャパシタンスに並列接続される第1の高域用抵抗と、
前記第2の高域用キャパシタンスに並列接続される第2の高域用抵抗を有することを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の移相器。 - 前記高域フィルタは、前記第1の高域用インダクタと接地ノードの間に接続される第3の高域用抵抗を有することを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の移相器。
- 前記右手・左手系複合線路は、
前記入力側切替スイッチの第2の出力端と前記出力側切替スイッチの第2の入力端の間に直列接続される第1の低域用インダクタ及び第1の低域用キャパシタンスと、
前記出力側切替スイッチの第2の入力端と接地ノードの間に並列接続される第2の低域用キャパシタンス及び第2の低域用インダクタを有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の移相器。 - 前記直列接続される第1の低域用インダクタ及び第1の低域用キャパシタンスの共振周波数と、前記並列接続される第2の低域用キャパシタンス及び第2の低域用インダクタの共振周波数が同じであることを特徴とする請求項9記載の移相器。
- 前記右手・左手系複合線路は、
前記入力側切替スイッチの第2の出力端と接地ノードの間に並列接続される第3の低域用キャパシタンス及び第3の低域用インダクタを有することを特徴とする請求項9記載の移相器。 - 前記右手・左手系複合線路は、
前記第1の低域用インダクタ及び前記第1の低域用キャパシタンスが、前記入力側切替スイッチの第2の出力端から順に直列接続され、
さらに、前記入力側切替スイッチの第2の出力端と前記第1の低域用インダクタの間に接続される第1の低域用抵抗を有することを特徴とする請求項9又は請求項11に記載の移相器。 - 前記右手・左手系複合線路は、前記並列接続される第2の低域用キャパシタンス及び第2の低域用インダクタと並列接続される第2の低域用抵抗を有することを特徴とする請求項9、請求項11又は請求項12のいずれか1項に記載の移相器。
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