JP6814543B2 - 屋根置き設備の取付金具 - Google Patents

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Description

本発明は、はぜ組みにより相互に連結された複数の溝板で葺かれた屋根(はぜ式瓦棒葺きの屋根)の上に設置されるソーラーパネルや温水器、緑化設備のような屋根置き設備を当該屋根に取り付けるために使用される取付金具に関する。
従来、はぜ式瓦棒葺きの屋根に前記屋根置き設備を取り付けるための金具として、前記屋根置き設備を屋根上に支持するための支持部材と、該支持部材を屋根の瓦棒に固定するための締結部材とを備える取付金具が提案されている。前記支持部材は前記屋根置き設備を瓦棒の上方において載置を受ける受部と、該受部に連なり互いに相対する一対の脚部であって使用時に前記瓦棒の両側に位置する一対の脚部とからなる。
これによれば、前記締結部材の締め付け操作により、前記支持部材の両脚部をこれらが互いに他の一方に向けて相寄るように弾性変形させて、両脚部の先端部分で前記瓦棒を強固に挟み付けることができ、これにより、前記取付金具を前記瓦棒に固定することができる。
特開2013−227732号公報
ところで、屋根の上に設置された前記屋根置き設備は自然環境下にあり、予期しない強さの風や積雪による過大な負荷を受けることがある。前記取付金具は、前記屋根置き設備がこのような過大な負荷を受ける場合にあっても、前記屋根置き設備を屋根の上に安定的に保持することが求められる。本発明は、前記従来の取付金具に鑑み、はぜ式瓦棒葺きの屋根上における前記屋根置き設備のより安定的な保持に寄与する取付金具を提供することを目的とする。
本発明は、はぜ式瓦棒葺きの屋根に屋根置き設備を取り付けるために使用される金具(取付金具)に係り、取付金具は、使用時に前記屋根の瓦棒の上方において前記屋根置き設備の載置を受ける受部と、該受部に連なる、互いに相対する一対の脚部であって使用時に前記瓦棒の両側に位置する一対の脚部とを有する支持部材と、該支持部材の両脚部間に配置された、前記瓦棒の二条のはぜに係止される係止部材と、前記支持部材の受部と前記係止部材とを締結するための第1の締結部材と、前記支持部材の両脚部を前記瓦棒に締結するための第2の締結部材とを備える。
本発明によれば、前記取付金具は、前記屋根置き設備を前記屋根上に支持する機能を担う支持部材が、その受部及び両脚部の双方において、前記瓦棒に締結され、固定される。これは、前記支持部材の両脚部間にあって前記瓦棒の二条のはぜに係止する係止部材を第1の締結部材を介して前記支持部材の受部に固定することにより、また、第2の締結部材を介して前記支持部材の両脚部を前記瓦棒に固定することにより行うことができる。その結果、屋根の瓦棒への取付金具の固定が、その支持部材の両脚部においてのみ行う従来のものと比べてより一層堅固になされ、前記屋根置き設備を前記屋根上により高い安定性を以て保持することができる。
記支持部材の受部が、前記屋根置き設備の載置面をなす屋根面の流れ方向へ伸びる一対の平坦面と、両平坦面間を前記屋根面の流れ方向へ伸びる凹面とを有し、また、前記第1の締結部材が、前記凹面を貫通するボルトと前記凹面内に受け入れられ前記ボルトに螺合されたナットとからなるものとすることができる。これによれば、前記ナットは前記受部の凹面内にあって両平坦面の上方に突出しないため、前記受部上への前記屋根置き設備の載置の障害とならない。
前記取付金具は、さらに、その支持部材の受部に前記屋根置き設備を締結するための第3の締結部材を備え、また、前記第3の締結部材が、前記支持部材の受部に互いに間隔をおいて設けられた一のボルト孔及び他のボルト孔のいずれか一方を経て伸びるボルトと該ボルトに螺合されたナットとからなり、使用時、前記支持部材が、前記一のボルト孔と他のボルト孔とが前記屋根の流れ方向に沿って位置するように配置されるものとすることができる。これによれば、前記取付金具の使用時、前記2つのボルト孔が前記屋根の流れ方向における水上側及び水下側にそれぞれ位置するところ、前記第3の締結部材を構成するボルトの挿通孔として水下側に位置するボルト孔を使用するときは、水上側に位置するボルト孔を使用する場合と比べて、前記ボルトと前記支持部材の水下側の端部との間の間隔をより小さいものとすることができ、これにより、前記取付金具上に載置される前記屋根置き設備下を水下側に突出する前記支持部材の露出をより少なくし、外観上の向上を図ることができる。
また、前記支持部材の両脚部は、それぞれ、使用時に屋根面に当接する先端部分を有する。これによれば、前記取付金具が負担する前記屋根置き設備自体の重量及びこれに作用する風、積雪等の負荷を、前記瓦棒と屋根面との双方を通して、前記屋根の野地板により効率的に伝達することができる。このこともまた前記取付金具による前記屋根置き設備の安定した保持に寄与する。
また、好ましくは、前記支持部材の両脚部は前記受部からこれらの先端部分に向けて漸増する相互間隔を有する。両脚部の相互間隔をこのように設定することにより、前記取付金具の設置の際、はぜ幅を異にする屋根の瓦棒の両側への前記支持部材の両脚部の配置をより容易にしあるいは可能とすることができる。
前記係止部材は、本体と、該本体にピンを介して連なる、鉤状の先端部分を有する一対のアーム部とからなる。これによれば、前記本体に対して一対のアーム部を前記ピンの周りに揺動させることができ、これにより、両アーム部の鉤状の先端部分を瓦棒の両はぜに容易に引掛けることができ、また、はぜ幅を異にする瓦棒についても両はぜに対する前記アーム部の先端部分の引掛け作業を容易に行うことができる。
前記屋根置き設備が雪止め板からなるものであるとき、前記支持部材が、前記受部から前記両脚部の一部分に至る、前記雪止め板の一部の挿通を許す切れ込みを有するものとすることができる。ここにおいて、さらに、前記支持部材の受部上に前記雪止め板を固定するための固定板を備えるものとすることができる。前記固定板は前記第1の締結部材を介して前記支持部材の受部に固定される。さらに、好ましくは、前記支持部材の両脚部は、使用時に屋根面に当接する二対の先端部分であって互いに他の一方に対して反対方向へ伸びる二対の先端部分を有する。
取付金具によりはぜ式瓦棒葺きの屋根に取り付けられた屋根置き設備を概略的に示す部分斜視図である。 はぜ式瓦棒葺きの屋根に屋根置き設備を取り付けた状態にある取付金具の平面図である。 はぜ式瓦棒葺きの屋根に屋根置き設備を取り付けた状態にある取付金具の正面図である。 はぜ式瓦棒葺きの屋根に屋根置き設備を取り付けた状態にある取付金具の側面図である。 取付金具を一方向の側(取付金具の配置時における屋根の水上側)から見た斜視図である。 取付金具の他方向の側(取付金具の配置時における屋根の水下側)から見た斜視図である。 取付金具の分解斜視図である。 変形例に係る取付金具によりはぜ式瓦棒葺きの屋根に取り付けられた屋根置き設備を概略的に示す部分斜視図である。 図8に示す取付金具を前記他方向の側(取付金具の配置時における屋根の水下側)から見た斜視図である。 図8に示す取付金具を前記一方向の側(取付金具の配置時における屋根の水上側)から見た斜視図である。 図8に示す取付金具の分解斜視図である。
図1〜図7及び図8〜11にそれぞれ取付金具14の一例とその変形例とが示されている。
図1を参照すると、はぜ式瓦棒葺きの屋根10の上に屋根置き設備12が載置され、取付金具14により屋根10に取り付けられている。
はぜ式瓦棒葺き屋根10は、屋根の流れ方向Fに直角な方向(横方向)へ互いに間隔をおいて配置され屋根面の流れ方向Fに伸びる複数の瓦棒16を備え、各瓦棒16は二条のはぜ26を有する。図2〜図4、特に図4に詳細に示すように、各はぜ26は、野地板18上に前記横方向へ互いに間隔をおいて配置された複数の金属製の溝板20の端部と、溝板20相互間に配置された金属製の溝形の通し吊子22の端部と、通し吊子22上に配置された金属製の溝形のキャップ24の端部とを折り返してなる。
屋根置き設備12は、屋根10に固定された取付金具14上に載置され、全体にU形を呈する固定板28を介して取付金具14に固定されている。屋根置き設備12は、図示のソーラーパネル、あるいは温水器、緑化設備(図示せず)等からなる。
図2〜4並びに図5〜7に示すように、取付金具14は、屋根置き設備12を屋根10上に支持するための支持部材30と、瓦棒16の二条のはぜ26に係止される係止部材31と、支持部材30をその二か所において屋根10(具体的には瓦棒16)に固定するための第1の締結部材32及び第2の締結部材34とを備える。
瓦棒16への支持部材30の固定をその二か所において行うことにより、一か所で固定する場合と比べて、屋根10に対する取付金具14の取付状態をより堅固なものとし、これにより、屋根10上における屋根置き設備12の設置状態をより安定したものとすることができる。
図示の支持部材30は全体に逆U字形を呈する横断面形状を有する。支持部材30は、その横断面に直交する軸線(図示せず)の伸長方向へ伸びる板状の受部36と、該受部に連なる板状の互いに相対する一対の脚部38とを有する。
図1に示すように、取付金具14は、その使用時、支持部材30が屋根10上に瓦棒16を跨ぐように配置され、第1及び第2の両締結部材32、34を介して、瓦棒16に固定される。より詳細には、支持部材30の受部36が係止部材31を介して第1の締結部材32により瓦棒16の両はぜ26に締結され、また、両脚部38が第2の締結部材34により瓦棒16の両側面16aに固定される。これによれば、取付金具14が負担する屋根置き設備12の重量及びこれに作用する風、積雪等の負荷が瓦棒16を通して、野地板18に伝達される。
取付金具14の使用時、支持部材30の受部36は屋根10の瓦棒16からその上方へ間隔をおいた位置にあって屋根置き設備12の載置を受ける。また、支持部材30の両脚部38は瓦棒16の両側に位置し、瓦棒16の両側面16aに相対する(図1及び図4参照)。
支持部材30の受部36は、取付金具14の使用時において屋根面の流れ方向Fへ伸びる一対の平坦面36aと、両平坦面36a間を流れ方向Fに伸びる凹面36bとを有する。受部36の両平坦面36aは屋根置き設備12の載置面をなす。また、凹面36bは、後に詳述する第1の締結部材32の一例をなすボルト32a及びナット32bにおけるナット32bを受け入れ可能である幅寸法及び深さ寸法を有する。このことから、ナット32bは両平坦面36aの上方に突出することなく凹面36b内に納まり、両平坦面36a上への屋根置き設備12の載置の障害とならない。
支持部材30の両脚部38はそれぞれ一対の先端部分38aを有する。両先端部分38aはそれぞれ鉤形に折り曲げられてなり、互いに他の一方に向けて伸びている。これらの先端部分38aは、好ましくは、取付金具14の使用時、瓦棒16相互間において前記屋根面に当接する。これにより、瓦棒16に加えて、さらに前記屋根面を通して、取付金具14が負担する前記負荷を野地板18に伝達することができる。
また、両脚部38は受部36から先端部分38aに向けて次第に増大する相互間隔W(図6)を有する。相互間隔Wをこのように設定することにより、取付金具14の適用対象である一の屋根と他の屋根とにおいてはぜ幅が異なることがあっても、屋根の瓦棒16の両側に両脚部38が位置するように取付金具14を配置することができる。
支持部材30の受部36を屋根10の瓦棒16の両はぜ26に固定するための係止部材31は、支持部材30の両脚部38間に配置されている。図4及び図7に示すように、係止部材31は、本体40と、該本体に一対のピン42を介してそれぞれ連なる一対のアーム部44とからなる。両アーム部44はそれぞれ両ピン42の周りに揺動可能である。係止部材31は、好ましくは、支持部材30の前記軸線の伸長方向における中央と該軸線の伸長方向における両端の一方との間であって、取付金具14の使用時に流れ方向Fにおける水上側にあるように配置する。これによれば、支持部材30が前記水上側において瓦棒16の両はぜ26に固定されるため、屋根10上の積雪が水上側から水下側に向けて及ぼす負荷によって支持部材30が水上側において浮き上がることを防止することができる。
係止部材31の本体40は溝形の板状体からなり、互いに相対する一対の立ち上がり部分40aを有する。両立ち上がり部分40aには互いに整合する二対の孔40bが設けられている。また、各アーム部44は溝形の板状体からなる基部分44aと、該基部分に連なる鉤形の先端部分44bとからなる。基部分44aには互いに整合する一対の孔44cが設けられている。
各アーム部44の基部分44aは、その一部において、本体40の両立ち上がり部分40a間に受け入れられ、その両孔44cが本体40各対の孔40bに整合する。互いに整合する両孔44c及び両孔40bにピン42が通されている。これにより、各アーム部44は、本体40に対して、各ピン42の周りに揺動可能とされている。また、両アーム部44の両基部分44aに連なる先端部分44bは、互いに他の一方に向けてわずかに相寄るように、本体40から垂れ下がる。
係止部材31は、そのピン42が支持部材30の前記軸線の伸長方向へ伸びるように、支持部材30の両脚部38間に配置され、後に詳述するように、第1の締結部材32により支持部材30の受部36に吊持されている。これによれば、取付金具14の使用時、両アーム部44をピン42の周りに揺動させ又は揺動させることなしに、鉤状の両先端部分44bをそれぞれ屋根10の瓦棒16の二条のはぜ26にその下方から引掛けることができる。このとき、互いに他の一方に向けて相寄るように垂れ下がる両先端部分44bは両はぜ26に対する引掛かり状態を維持する。
係止部材31は第1の締結部材32により支持部材30の受部36に締結することができる。この締結により、受部36を瓦棒16の両はぜ26に固定することができる。なお、係止部材31は、図示の例に代えて、本体40と両アーム部44とがピン42を介することなしに連続して連なり、両アーム部44が本体40に対して非可動であるものとすることができる(図11参照)。図11に示す係止部材31は、支持部材30の受部36に相対する板状の本体40と、該本体に連なり、支持部材30の両脚部38に沿ってそれぞれ伸びる一対の板状のアーム部44とからなる。両アーム部44は互いに他の一方に向けて伸びる鉤状の先端部分44bを有する。この例においては、両アーム部44の相互間隔が前記はぜ幅と異なるとき、両アーム部44を互いに他の一方に向けて又はその反対方向へ弾性変形させることにより、両アーム部44の相互間隔、より詳細には両先端部分44bの相互間隔の広狭を調整することができる。
図示の第1の締結部材32は、ボルト32aとこれに螺合されたナット32bとからなる。ボルト32aは、係止部材31の本体40に設けられその両立ち上がり部分40a間の中央を貫通するボルト孔40cと、支持部材30の受部36に設けられ該受部の凹面36bを貫通するボルト孔36cとを順次に経て上方へ伸び、その頭部が係止部材31の本体40に接している。したがって、係止部材31は、第1の締結部材32を介して、受部36に吊持されている。
これによれば、ボルト32aが支持部材30の受部36に向けて移動するようにナット32bを回すこと、すなわち締め付け操作を行うことにより、瓦棒16の両はぜ26に係止する係止部材31を受部36に向けて引き寄せ、係止部材31を受部36に締結することができ、これにより、支持部材30をその受部36において瓦棒16に固定することができる。図示の例では、ボルト32aの回り止めのために該ボルトが角根丸頭ボルトで構成され、ボルト孔40cが矩形孔とされている。さらに、ボルト32a及びナット32b相互間の緩み防止のため、支持部材30の受部36と係止部材31の本体40との間に六角ナット32dが配置され、また、ナット32bが緩み止めナットで構成されている。
次に、図示の第2の締結部材34は、ボルト34aとこれに螺合されたナット34bとからなる。ボルト34aは、支持部材30の両脚部38に設けられこれらを貫通する2つのボルト孔38cを経て、支持部材30の前記軸線と直交する方向へ伸び、その頭部が一方の脚部38に接している。他方、ナット34bは他方の脚部38に接している。両ボルト孔38cは、好ましくは、図示したように、前記軸線の伸長方向における中央に位置する。また、両ボルト孔38cは、取付金具14の使用時において瓦棒16の上方に位置する。これらの両ボルト孔38cに通されたボルト34aは両脚部38間を係止部材31の本体40に隣接して伸びている。さらに、図示の例では、ボルト34aが回り止めのために、角根丸頭ボルトで構成され、ボルト孔38cが矩形孔とされている。なお、図7における符号34c、34dは、それぞれボルト34aに通される平座金及びばね座金を示す。
これによれば、ナット34bを締め付け方向に回して該ナットとボルト34aの頭部との間隔を狭めることにより、これらの間の両脚部38をこれらが互いに他の一方に向けて相寄るように弾性変形させ、両脚部38の先端部分38aをそれぞれ瓦棒16の両側面16aに押し当てることができる。その結果、支持部材30が両脚部38において瓦棒16に締結され、これに固定される。好ましくは、支持部材30の前記軸線の伸長方向における各端部に、両先端部分38aと共に瓦棒16の両側面16aに当接する、両脚部38の一方から他の一方に向けて突出する一対の突出部38bを設ける。
取付金具14は、その複数個が屋根10の流れ方向Fに間隔をおいて配置され、前記したようにして瓦棒16に固定される。図示の取付金具14は、これに屋根置き設備12を固定するために用いられる前記した固定板28を取付金具14の支持部材30に締結するための第3の締結部材46を備える。
図7に示すように、第3の締結部材46は、ボルト46aとこれに螺合されたナット46bとからなる。ボルト46aは、支持部材30の受部36に設けられ支持部材30の前記軸線の伸長方向中央において凹面36bを貫通するボルト孔36eを経て上方へ伸びている。固定板28は、これに設けられたボルト孔(図示せず)にボルト46aを通し、該ボルトにナット46bを螺合させ、これを締め付け方向に回すことにより、支持部材30の受部36に締結、固定される。図示の例では、ボルト46aの回り止めのために該ボルトが角根丸頭ボルトで構成され、ボルト孔36eが矩形孔とされている。なお、図7における符号46cは、ボルト46aに通される平座金を示す。
また、図示の例においては、ボルト46aの挿通用孔として、ボルト孔36eに加えて、さらに、同様のボルト孔36fがボルト孔36eから間隔をおいて設けられ、凹面36bを貫通している。両ボルト孔36e、36fは、取付金具14の使用時、前記屋根面の流れ方向Fにおける水上側及び水下側にそれぞれ位置し、両ボルト孔36e、36fは、これらのうちのいずれか一方が選択的に使用される。
水下側に位置するボルト孔36fは、屋根10の軒に最も近接して配置される取付金具14において使用される。ボルト孔36fは、支持部材30の前記軸線の伸長方向における端部(水下側の端部)に近接していることから、水上側に位置するボルト孔36eを使用する場合と比べて、屋根置き設備12下における支持部材30の前記端部の露出長を少なくすることができ、これにより屋根10の外観上の向上が図られる。
次に、図8〜図11を参照して、変形例に係る取付金具14について説明する。主たる変形点は、屋根置き設備12の一つである雪止め板(以下、説明の便宜のため、雪止め板12と称する。)に対する適応のために取付金具14の支持部材30に切れ込み50を設けたところにある。図示の雪止め板12は山形鋼のようなアングル材からなり、互いに直交する一片部12a及び他片部12bを有する。雪止め板12はその一部である一片部12aにおいて支持部材30の受部36上に載置される。このとき、切れ込み50が雪止め板12の他の一部である他片部12bの挿通を許す。
図8に示すように、雪止め板12は屋根10の複数の瓦棒16にそれぞれ固定された複数の取付金具14を介して、複数の瓦棒16の上方に配置され、これらの瓦棒16に直交する方向へ伸びる。なお、図8には、はぜ式瓦棒葺きの屋根10の他の一例として、図1に示す屋根10とは異なるタイプのものが示されている。この屋根10のはぜ式瓦棒葺きは「嵌合式縦平葺き」と称され、二条のはぜ26を有する複数の瓦棒16が、それぞれ、互いに隣接する2つの溝板20の折り返し端部の一方が他方に嵌合されてなる。
図9〜図11に示すように、支持部材30の切れ込み50は、支持部材30の受部36からその両脚部38の一部分に至る。より詳細には、切れ込み50は、受部36から該受部をその伸長方向(取付金具14の使用時における屋根10の流れ方向F(図8))に直角な方向へ横切って両脚部38をこれらの高さ方向におけるほぼ中央まで伸びている。切れ込み50は、雪止め板12の他片部12bの挿通を許すように、雪止め板12の他片部12bの厚さ寸法よりわずかに大きい幅寸法と、雪止め板12の他片部12bの幅寸法よりわずかに大きい深さ寸法とを有する。また、切れ込み50は、支持部材30の受部36の前記伸長方向に関する任意の位置に設けることができる。図示の例において、切れ込み50は、受部36の前記伸長方向に関する一端(取付金具14の使用時において屋根10の水下側の一端)から他端へ雪止め板12の一片部12aの幅寸法にほぼ相当する距離をおいた位置にある。この切れ込み50により、受部36は2つの部分である長さ寸法が比較的小さい短部分36Aと比較的大きい長部分36Bとに分かたれている。
支持部材30の受部36は、図5に示す一対の平坦面36a及び凹面36bを有するものに代えて、図11に示すように平坦面36dのみを有するものとすることができる。取付金具14の使用時、雪止め板12はその一片部12aにおいて受部36の短部分36A上に載置され、固定板28を介して、支持部材30に固定される。
固定板28は、全体に箱状を呈する一端部28aと折り曲げられてなる他端部28bとを有する。固定板28は、その一端部28aにおいて受部36の長部分36B上に載置されかつこれに固定され、その他端部28bにおいて雪止め板12の一片部12aを受部36に押し付け、雪止め板12を受部36上に固定する作用をなす。
固定板28は、係止部材31を受部36に吊持する第1の締結部材32を介して、受部36に固定される。図示の係止部材31は、前記したように、支持部材30の受部36に相対する板状の本体40と、該本体に連なり、支持部材30の両脚部38に沿ってそれぞれ伸びる一対の板状のアーム部44とからなり、両アーム部44はそれぞれ互いに他の一方に向けて伸びる鉤状の先端部分44bを有する。
第1の締結部材32のボルト32a、より詳細にはその軸部は、係止部材31の本体40に設けられ該本体を貫通するボルト孔40c及び受部36の長部分36Bに設けられ該長部分を貫通するボルト孔36cを経て伸び、さらに、固定板28の一端部28aに設けられ該一端部を貫通するボルト孔28cを経て伸び、これにナット32bが螺合されている。
取付金具14の使用時において、係止部材31の両先端部分44bをそれぞれ屋根10の瓦棒16の両はぜ26に引掛けた後、第1の締結部材32のナット32bを回転操作する。これにより、係止部材31が支持部材30の受部36に向けて移動し、第1の締結部材32を介して受部36に固定される。その結果、支持部材30が瓦棒16の両はぜ26に締結、固定される。その後、固定板28の一端部28aを貫通する第1の締結部材32のボルト32aにナット32eを螺合させ、これを締め付け方向に回転操作する。これにより、固定板28を受部36に固定することができる。
図示の例では、第2の締結部材34、より詳細にはそのボルト34aが係止部材31の両アーム部44を貫通している。係止部材31の両アーム部44はそれぞれボルト34aの貫通を許す、本体40に向けて伸びる長穴44dを有する。両長穴44dは、第1の締結部材32のナット32bの回転操作時における支持部材30の受部36に向けて係止部材31の移動を許す長さ寸法を有する。
なお、図示の例においては、支持部材30の受部36に対する固定板28の回転が生じないように、固定板28の一端部28aに一対の突起28cが設けられ、また、受部36に両突起28cをそれぞれ受け入れ可能の穴36eが設けられている。
図示の例においては、また、各取付金具14に「羽根」と称される比較的長さの短い雪止め板(図示せず)を取り付けるためのボルト孔36gが設けられている。ボルト孔36gは支持部材30の受部36の短部分36Aに設けられている。前記「羽根」は、雪止め作用をなす細長い板部と該板に直交する、ボルト孔が設けられた舌部とを有する。これによれば、前記「羽根」は、その細長い板部が(取付金具14の使用時において屋根10の水下側に位置する)支持部材30の一端30aに面しかつ前記舌部が支持部材30の受部36上に位置するように配置され、前記舌部のボルト孔及び受部36のボルト孔36gとにボルトを通し、該ボルトにナットを螺合させてこれを締め付けることにより、各取付金具14に取り付けられる。
さらに、支持部材30の両脚部38は、使用時に前記屋根面に当接する二対の先端部分であって互いに他の一方に対して反対方向へ伸びる二対の先端部分30dを有する。これらの先端部分30dは、前記屋根面上における取付金具14の姿勢保持に寄与する。
10 屋根
12 屋根置き設備
14 取付金具
16 屋根の瓦棒
26 瓦棒のはぜ
30 支持部材
31 係止部材
32 第1の締結部材
34 第2の締結部材
36 支持部材における受部
38 支持部材における脚部
40 係止部材における本体
44 係止部材におけるアーム部
46 第3の締結部材

Claims (8)

  1. はぜ式瓦棒葺きの屋根に屋根置き設備を取り付けるために使用される取付金具であって、
    使用時に前記屋根の瓦棒の上方において前記屋根置き設備の載置を受ける受部及び該受部に連なり、使用時に前記瓦棒の両側に位置する一対の脚部とを有する支持部材と、
    前記支持部材の両脚部間に配置された、前記瓦棒の二条のはぜに係止される係止部材と、
    前記支持部材の受部と前記係止部材とを締結するための第1の締結部材と、
    前記支持部材の両脚部を前記瓦棒に締結するための第2の締結部材とを備え、
    前記支持部材の両脚部は、それぞれ、両脚部が前記第2の締結部材により前記瓦棒に締結されるときに前記瓦棒の両側面に押し当てられる互いに他の一方に向けて伸びる一対の先端部分を有し、両先端部分は、それぞれ、使用時に屋根面に当接し、
    前記係止部材は、本体と、該本体に一対のピンを介してそれぞれ連なる、鉤状の先端部分を有する一対のアーム部とからなる、取付金具。
  2. 前記支持部材の受部は、前記屋根置き設備の載置面をなす、屋根面の流れ方向へ伸びる一対の平坦面と、両平坦面間を前記屋根面の流れ方向へ伸びる凹面とを有し、
    前記第1の締結部材は、前記凹面を貫通するボルトと前記凹面内に受け入れられ前記ボルトに螺合されたナットとからなる、請求項1記載の取付金具。
  3. さらに、前記支持部材の受部に前記屋根置き設備を締結するための第3の締結部材を備える、請求項1に記載の取付金具。
  4. 前記第3の締結部材は、前記支持部材の受部に互いに間隔をおいて設けられた一のボルト孔及び他のボルト孔のいずれか一方を経て伸びるボルトと該ボルトに螺合されたナットとからなり、
    使用時、前記支持部材は前記一のボルト孔と他のボルト孔とが前記屋根の流れ方向に沿って位置するように配置される、請求項3に記載の取付金具。
  5. 前記支持部材の両脚部はこれらの先端部分に向けて次第に増大する相互間隔を有する、請求項1に記載の取付金具。
  6. 前記屋根置き設備は雪止め板からなり、
    前記支持部材は、前記受部から前記両脚部の一部分に至る、前記雪止め板の一部の挿通を許す切れ込みを有する、請求項1に記載の取付金具。
  7. さらに、前記支持部材の受部に前記雪止め板を固定するための固定板を備え、
    前記固定板は前記第1の締結部材を介して前記支持部材の受部に固定される、請求項に記載の取付金具。
  8. 前記支持部材の両脚部は、使用時に屋根面に当接する二対の先端部分であって互いに他の一方に対して反対方向へ伸びる二対の先端部分を有する、請求項に記載の取付金具。
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