JP6814883B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして用いて記録媒体に画像を形成するインクジェット印刷技術に関する。
インクジェット方式によって枚葉紙或いは連続紙などの記録媒体に対して連続的に画像を印刷する画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において、記録媒体である用紙を一定の方向に搬送して、記録ヘッドからインクを吐出することにより記録媒体上に画像を形成する場合、搬送機構の構造によっては、用紙が記録ヘッドの位置を通過する際に、用紙の搬送方向と直交する幅方向の用紙位置がずれることがある。幅方向の用紙位置が基準の位置からずれた際に、同じノズルからインクを吐出して画像を形成すると、用紙に対する画像の幅方向の位置がずれてしまう。
この課題に対処するために、用紙の幅方向の位置を検出して、その検出した位置情報を基に、吐出するノズルを変更し、用紙に対する画像の幅方向の位置が各用紙について略同じになるように印刷を行う技術が知られている(特許文献1、2)。
特許文献1は、そのような技術の1つを開示するものである。特許文献1に記載された装置は、画像データが入力されると、複数の印刷データ候補(例えば、用紙が中央にある場合、左にずれた場合、及び右にずれた場合の各印刷データの候補)の生成を開始し、用紙の位置検出結果が入り次第、1種類の印刷データ候補のみを残して(印刷データを生成し続け)、残りの印刷データ候補の生成を中止するというものである。特許文献1に記載された装置によれば、用紙の位置ずれの検出を待たずに、先回りして印刷データの生成を行うため、用紙の位置ずれに対処した迅速な印刷が可能となっている。
その一方で、インクジェット印刷の場合、記録ヘッドの全てのノズルからインクの液滴が適切な位置に吐出することは稀であり、特に、複数のノズルが高密度に配置されたノズル配列を有するライン型の記録ヘッドを用いる場合、記録ヘッドにおけるいくつかのノズルは、吐出信号を与えても液滴を吐出しなかったり(不吐出)、また、液滴を吐出しても、その着弾位置や液滴の体積が規定の着弾位置や規定の体積から著しくずれていたりすることがある。これらの吐出不良のノズルを不良ノズルと呼ぶ。このような不良ノズルに起因するスジなどの画像欠陥を目立ちにくくするための補正技術が知られている(特許文献2)。例えば、不良ノズルに対しては、特許文献2に記載されているように、不良ノズルの周囲の正常なノズルを用いて補正をすることが行われる。このような補正技術を不良補正という。
特開2009−262349号公報 特開2014−91300号公報
特許文献1においては、複数の印刷データの生成の方法として以下の方法が開示されている。すなわち、用紙が基準位置(中央の位置)に来た場合のデータに対して、例えば、左に2mmずれた時の画像を形成するには、基準位置の時のあるノズルの駆動信号を、そのノズルから左に2mmずれたノズルに付与することで達成している。これは、基準位置の印刷データを、幅方向にずらして(シフトして)、異なる用紙位置に対応した印刷データを得る方法である。
一方で、不良ノズルに対する不良補正の際の補正データは、不良化したノズルが描こうとしていた画像の内容によって異なる。よって、特許文献1に記載の方法では不良補正の際の補正データまでを考慮した印刷データを生成することができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、上記の課題を解決し、記録媒体の搬送方向と直交する幅方向の記録媒体位置がずれ得る記録媒体に対して、不良補正を適切に、かつ迅速に実施して、高品質な画像を記録媒体上の略同じ位置に形成することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
課題を解決するために、次の発明態様を提供する。
態様1に係る画像形成装置は、液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、記録媒体を第1の方向に搬送する搬送部と、液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成する際の記録媒体の第1の方向と直交する第2の方向の位置を検出する記録媒体位置検出部と、複数のノズルの中から吐出不良の不良ノズルを検出する不良ノズル検出部と、入力された画像データを基に、液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成するためのドットの配置パターンを表す複数の印刷データを生成する画像処理部と、記録媒体位置検出部が検出した第2の方向の位置情報を基に、複数の印刷データの中から、画像の形成に用いる印刷データを選択する画像選択部と、を備え、画像処理部は、連続階調の画像データをハーフトーン処理するハーフトーン処理部と、ハーフトーン処理を経て得られたドットデータ、又は、ハーフトーン処理を施す前の画像データに対して、不良ノズル検出部によって検出された不良ノズルの情報に基づき、不良ノズルに起因する画像欠陥を抑制する補正処理を行い、補正された補正画像のデータを生成する不良補正画像生成部と、を含み、不良補正画像生成部は、ドットデータ又は画像データの画像位置を第2の方向に互いに異ならせた複数の画像の各々について補正処理を行い、画像処理部は、ハーフトーン処理及び補正処理を行うことにより、画像位置が第2の方向に互いに異なる複数の不良補正済みドットデータである複数の印刷データを生成する。
態様1によれば、不良ノズルが存在する状況下で、記録媒体の第2の方向の搬送位置がずれた場合であっても、複数の印刷データの中から適切な印刷データが選択される。これにより、記録媒体上の規定の画像形成位置と略同一の位置に、不良補正済みの画像、つまり、不良ノズルに起因する画像欠陥が抑制された画像を形成することができる。
記録媒体位置検出部が検出する記録媒体の第2の方向の位置情報は、例えば、基準位置からのずれ位置(誤差)であってよい。第2の方向の位置情報は、基準位置からのずれの方向とずれ量を含む情報であってよい。
態様2は、態様1の画像形成装置において、画像選択部は、記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の第2の方向の位置情報を基に、複数の印刷データの中から、画像形成後における記録媒体上の第2の方向の画像形成位置が、規定の許容範囲を含む一定の位置になる印刷データを選択する画像形成装置である。
画像選択部は、記録媒体上における画像形成位置が、許容範囲内に入る最適な印刷データを選択することができる。
態様3は、態様1又は態様2の画像形成装置において、画像選択部は、記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の第2の方向の位置情報を基に、複数の印刷データの中から、画像形成後における記録媒体上の第2の方向の画像形成位置が、基準の画像形成位置に最も近くなる印刷データを選択する画像形成装置である。
例えば、第2の方向に画像位置を互いに異ならせた複数の印刷データのそれぞれは、第2の方向の記録媒体位置のずれ量(ずれ方向を含む)に関連付けられている。画像選択部は、記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の第2の方向の位置に、最も近い印刷データを選択することができる。
態様4は、態様1から態様3のいずれか一態様の画像形成装置において、画像処理部は、複数の印刷データの生成順序を表す優先度が設定され、第2の方向の記録媒体位置に関して、優先度に従い複数の印刷データが複数の群に分割されており、複数の群のうち、優先順位が最も高い第1の群に属する印刷データが生成された後に、記録媒体への画像形成を開始し、画像形成の動作に並行して、第1の群以外の他の群に属する印刷データを優先度に従って逐次生成し、画像選択部は、記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の第2の方向の位置情報を基に、印刷データを選択する処理の時点で既に生成されている複数の印刷データの中から、1つの印刷データを選択する画像形成装置である。
優先度は予め定められていてもよいし、過去に記録媒体位置検出部が検出した第2の方向の位置情報の履歴情報をもとに、適応的に決定してもよい。複数の群の各々には、少なくとも1つの印刷データが含まれる。1つの群の中に2つ以上の印刷データが含まれてもよい。
態様4によれば、優先度の高い第1の群に属する最低限必要な印刷データを生成し終えた段階で画像形成が開始できるため、印刷開始の待ち時間を短縮できる。
態様5は、態様4の画像形成装置において、過去に記録媒体位置検出部が検出した第2の方向の位置情報の履歴情報を記憶しておく記録媒体位置履歴情報記憶部と、記録媒体位置履歴情報記憶部に記憶された履歴情報を基に、優先度を決定する優先度決定部と、を備える画像形成装置である。
態様5によれば、記録媒体上の画像形成位置を、より高精度に一定にすることができる。
態様6は、態様1から態様3のいずれか一態様の画像形成装置において、不良ノズル検出部は、印刷中に新規に吐出不良が発生した新規不良ノズルを検出し、画像処理部は、新規不良ノズルが検出された場合に、新規不良ノズルの情報を基に、複数の印刷データを更新する画像形成装置である。
態様6によれば、不良ノズルが印刷中に新規に発生した場合においても、記録媒体の第2の方向の搬送位置がずれた際に、記録媒体上の略同一の位置に、不良補正済みの良好な画像を形成することができる。
態様7は、態様6の画像形成装置において、画像処理部は、新規不良ノズルの検出に伴い、複数の印刷データを更新する場合の印刷データの生成順序を表す優先度が設定され、第2の方向の記録媒体位置に関して、優先度に従い複数の印刷データが複数の群に分割されており、優先度に従って、分割された群ごとに印刷データを更新し、画像選択部は、記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の第2の方向の位置情報を基に、印刷データを選択する処理の時点で既に生成されている複数の印刷データの中から、1つの印刷データを選択する画像形成装置である。
態様7によれば、新規に不良ノズルが発生した場合にも、優先度の高い順に、印刷データが新しく作り直され、迅速に不良補正済みの画像を形成することができる。
態様8は、態様7の画像形成装置において、過去に記録媒体位置検出部が検出した第2の方向の位置情報の履歴情報を記憶しておく記録媒体位置履歴情報記憶部と、記録媒体位置履歴情報記憶部に記憶された履歴情報を基に、優先度を決定する優先度決定部と、を備える画像形成装置である。
態様8によれば、記録媒体上の画像形成位置を、より高精度に一定にすることができる。
態様9は、態様8の画像形成装置において、優先度決定部は、不良ノズル検出部が印刷中に新規に発生した新規不良ノズルを検出した時点までに、記録媒体位置検出部が検出した第2の方向の位置情報の履歴情報を基に、更新の際の印刷データの生成順序を表す優先度を決定する画像形成装置である。
態様10は、態様5、態様8又は態様9の画像形成装置において、印刷データの生成順序の優先順位を示す整数をNとする場合に、優先度Nの印刷データは、N=1のとき、次式のF1(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
Figure 0006814883
N≧2のとき、次式のF2(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
Figure 0006814883
式中のiとjは、それぞれ基準位置からの記録媒体のずれ位置を表し、
i=−L,−L+1,…,+L−1,+L かつ、
j=−L,−L+1,…,+L−1,+L であり、
は、ずれ位置がiである確率を表し、
JMは、FM(j)が最小値となるjを表し、Mは1からN−1までの整数である画像形成装置である。
態様10によれば、優先度を簡易に決定することができる。
態様11は、態様5、態様8又は態様9の画像形成装置において、印刷データの生成順序の優先順位を示す整数をNとする場合に、優先度Nの印刷データは、N=1のとき、次式のF1(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
Figure 0006814883
N≧2のとき、次式のF2(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
Figure 0006814883
式中のiは、過去に記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の位置を示す値であり、
Iminは、iの最小値を表し、
Imaxは、iの最大値を表し、
Iは、履歴情報から用いる記録媒体の位置情報のデータ数を表し、
jは、基準位置からのずれ位置の設定候補であり、
j=−L,−L+1,…,+L−1,+L とし、
JMは、FM(j)が最小値となるjを表し、Mは1からN−1までの整数である画像形成装置である。
態様12は、態様1から態様11のいずれか一態様の画像形成装置において、複数の印刷データには、基準位置の印刷データと、基準位置から第2の方向にずれた位置の印刷データとが含まれる画像形成装置である。
態様13は、態様1から態様12のいずれか一態様の画像形成装置において、不良補正画像生成部は、ドットデータ又は画像データの画像位置を第2の方向にシフトさせるシフト処理を行うシフト処理部と、シフト処理後の画像のデータを不良ノズルの情報に基づき補正する変換処理部と、を含む画像形成装置である。
態様14は、態様1から態様13のいずれか一態様の画像形成装置において、画像選択部によって選択された印刷データに基づき、液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する描画制御部を備える画像形成装置である。
態様15に係る画像形成方法は、液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、液体吐出ヘッドにおける吐出不良の不良ノズルの情報を記憶しておく不良補正情報記憶工程と、記録媒体を第1の方向に搬送する搬送工程と、液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成する際の記録媒体の第1の方向と直交する第2の方向の位置を検出する記録媒体位置検出工程と、複数のノズルの中から吐出不良の不良ノズルを検出する不良ノズル検出工程と、入力された画像データを基に、液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成するためのドットの配置パターンを表す複数の印刷データを生成する画像処理工程と、記録媒体位置検出工程にて検出した第2の方向の位置情報を基に、複数の印刷データの中から、画像の形成に用いる印刷データを選択する画像選択工程と、を備え、画像処理工程は、連続階調の画像データをハーフトーン処理するハーフトーン処理工程と、ハーフトーン処理を経て得られたドットデータ、又は、ハーフトーン処理を施す前の画像データに対して、不良ノズル検出工程によって検出された不良ノズルの情報に基づき、不良ノズルに起因する画像欠陥を抑制する補正処理を行い、補正された補正画像のデータを生成する不良補正画像生成工程と、を含み、不良補正画像生成工程は、ドットデータ又は画像データの画像位置を第2の方向に互いに異ならせた複数の画像の各々について補正処理を行い、画像処理工程は、ハーフトーン処理を行い、かつ、補正処理を行うことにより、画像位置が第2の方向に互いに異なる複数の不良補正済みドットデータである複数の印刷データを生成する。
態様15の画像形成方法において、態様2から態様14で特定した画像形成装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、画像形成装置において特定される処理や動作を担う手段としての処理部や機能部の要素は、これに対応する処理や動作の工程(ステップ)の要素として把握することができる。また、態様15の画像形成方法は、印刷物の製造方法と理解される。
本発明によれば、記録媒体の搬送方向である第1の方向と直交する第2の方向の記録媒体位置がずれ得る記録媒体に対して、不良補正を適切に、かつ迅速に実施して、記録媒体上の規定の画像形成位置と略同一の位置に、高品質な画像を形成することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成例を概略的に示した側面図である。 図2は、画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 図3は、画像形成装置の制御例1を示すフローチャートである。 図4は、基準画像のドットデータの例を示す図である。 図5は、図4に示したドットデータに対し、用紙幅方向の左に2ノズル分データをシフトしたドットデータを示す図である。 図6は、図4に示したドットデータに対し、用紙幅方向の右に2ノズル分データをシフトしたドットデータを示す図である。 図7は、不良補正ありのドットデータの例を示す図である。 図8は、基準画像に対して、画像が用紙幅方向の左に2ノズルずれた場合の不良補正ありのドットデータを示す図である。 図9は、基準画像に対して、画像が用紙幅方向の右に2ノズルずれた場合の不良補正ありのドットデータを示す図である。 図10は、基準画像の画像データの例を示す図である。 図11は、図10に示した画像データに対し、用紙幅方向の左に2ノズル分データをシフトした画像データを示す図である。 図12は、図10に示した画像データに対し、用紙幅方向の右に2ノズル分データをシフトした画像データを示す図である。 図13は、不良補正ありの画像データの例を示す図である。 図14は、基準画像に対して、画像が左に2ノズルずれた場合の不良補正ありの画像データの例を示す図である。 図15は、基準画像に対して、画像が右に2ノズルずれた場合の不良補正ありの画像データの例を示す図である。 図16は、画像形成装置の形態例1による要部機能を示すブロック図である。 図17は、ドットデータに対して補正を行う場合の画像処理部の機能を示すブロック図である。 図18は、連続階調の画像データに対して補正を行う場合の画像処理部の機能を示すブロック図である。 図19は、画像形成装置の制御例2を示すフローチャートである。 図20は、画像形成装置の制御例3を示すフローチャートである。 図21は、画像選択部における選択アルゴリズムの例を示す図表である。 図22は、F1(j)の値の例を示す図表である。 図23は、F2(j)の値の例を示す図表である。 図24は、F3(j)の値の例を示す図表である。 図25は、過去100ジョブの用紙位置のデータの例を示す図表である。 図26は、F1(j)の値の例を示す図表である。 図27は、F2(j)の値の例を示す図表である。 図28は、F3(j)の値の例を示す図表である。 図29は、画像形成装置の制御例4を示すフローチャートである。 図30は、画像形成装置の制御例5を示すフローチャートである。 図31は、画像形成装置の形態例2による要部機能を示すブロック図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
《画像形成装置の構成例》
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成例を概略的に示した側面図である。画像形成装置10は、枚葉紙である用紙Pにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)の4色のインクを使用して、所望の画像をシングルパス方式で印刷するシングルパス方式のインクジェット印刷装置である。画像形成装置10は、給紙部20と、描画部40と、乾燥部50と、排紙部60と、を備える。
給紙部20は、描画部40に対して用紙Pを1枚ずつ自動で給紙する。給紙部20は、給紙装置22とフィーダボード24と、を含む。用紙Pの種類は、特に限定されないが、例えば、上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする印刷用紙を用いることができる。用紙Pは、画像が記録される媒体の一形態に相当する。用紙Pは、多数枚が積層された束の状態で給紙台22Aに載置される。
給紙装置22は、給紙台22Aにセットされた束の状態の用紙Pを上から順に1枚ずつ取り出して、フィーダボード24に給紙する。フィーダボード24は、給紙装置22から受け取った用紙Pを描画部40の用紙搬送機構42へと搬送する。
描画部40は、用紙搬送機構42と、インクジェット描画ユニット44と、を含む。用紙搬送機構42は、吸着ベルト搬送方式により用紙Pを搬送する。用紙搬送機構42は、搬送ベルト42Aと、駆動ローラ42Bと、従動ローラ42Cと、吸引チャンバ42Dと、を含む。駆動ローラ42Bと従動ローラ42Cは、プーリーに相当する。搬送ベルト42Aは、無端ベルトであり、駆動ローラ42Bと従動ローラ42Cとの間に巻き掛けられている。搬送ベルト42Aを単に「ベルト」と呼ぶ場合がある。
駆動ローラ42B及び従動ローラ42Cに巻き掛けられた搬送ベルト42Aの外側に面するベルト面を搬送ベルト42Aの第1面という。搬送ベルト42Aの第1面は、用紙Pと接触し得る用紙支持面となり得る。搬送ベルト42Aの第1面と反対側の面、すなわち、駆動ローラ42B及び従動ローラ42Cに巻き掛けられた搬送ベルト42Aの内側に面するベルト面を搬送ベルト42Aの第2面という。搬送ベルト42Aの駆動による用紙Pの搬送方向を「y方向」といい、y方向と直交する搬送ベルト42Aの幅方向を「x方向」という。y方向を、「用紙搬送方向」或いは「ベルト送り方向」という場合がある。y方向が「第1の方向」に相当し、x方向が「第2の方向」に相当する。
搬送ベルト42Aには、図示せぬ複数個の吸引孔が形成されている。複数個の吸引孔は、搬送ベルト42Aにおける用紙吸着エリアに規則的なパターンで配置されていることが好ましい。
吸引チャンバ42Dは、搬送ベルト42Aの第2面側、つまり搬送ベルト42Aの裏面側に配置される。吸引チャンバ42Dは、図示せぬ排気ポンプと接続されている。排気ポンプとして真空ポンプを用いることができる。図示せぬ排気ポンプによって吸引チャンバ42Dから空気を吸引して吸引チャンバ42D内を負圧とし、搬送ベルト42Aの吸引孔から空気を吸い込むことにより、用紙Pは空気圧の作用によって搬送ベルト42Aの第1面に吸着される。
インクジェット描画ユニット44は、インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kを含んで構成される。インクジェットヘッド46Cは、シアン(C)のインクの液滴を吐出する記録ヘッドである。インクジェットヘッド46Mは、マゼンタ(M)のインクの液滴を吐出する記録ヘッドである。インクジェットヘッド46Yは、イエロー(Y)のインクの液滴を吐出する記録ヘッドである。インクジェットヘッド46Kは、ブラック(K)のインクの液滴を吐出する記録ヘッドである。インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kのそれぞれには、対応する色のインク供給源である不図示のインクタンクから不図示の配管経路を介して、インクが供給される。
インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々は、用紙搬送機構42によって搬送される用紙Pに対して1回の走査によって、つまりシングルパス方式によって、印刷可能なラインヘッドで構成される。インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kは、各々のノズル面が用紙搬送機構42の用紙支持面に対向して配置される。「ノズル面」とは、インクの吐出口であるノズルの孔が形成されている吐出面をいい、「インク吐出面」或いは「ノズル形成面」などの用語と同義である。インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kは、用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔をもって配置される。
図1には示さないが、インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々のノズル面には、複数個のノズルが二次元配列されている。二次元配列された複数個のノズルのノズル配列を「二次元ノズル配列」という。
インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々は、複数個のヘッドモジュールを用紙幅方向に繋ぎ合わせて構成することができる。ここでいう用紙幅は、用紙Pの搬送方向と直交する方向の用紙幅を指す。インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々は、用紙Pの搬送方向と直交する用紙幅方向に関して、用紙Pの全記録領域を、1回の走査で規定の記録解像度による画像記録が可能なノズル列を有するライン型の記録ヘッドである。このような記録ヘッドは「フルライン型の記録ヘッド」或いは「ページワイドヘッド」とも呼ばれる。
規定の記録解像度とは、画像形成装置10によって予め定められた記録解像度であってもよいし、ユーザの選択により、若しくは、印刷モードに応じたプログラムによる自動選択により設定される記録解像度であってもよい。記録解像度として、例えば、1200dpiとすることができる。「dpi」は、dot per inch を意味し、1インチあたりのドット(点)の数を表す単位表記である。1インチは25.4ミリメートル[mm]である。
用紙Pの搬送方向と直交する用紙幅方向をラインヘッドのノズル列方向と呼び、用紙Pの搬送方向をノズル列垂直方向と呼ぶ場合がある。
二次元ノズル配列を有するインクジェットヘッドの場合、二次元ノズル配列における各ノズルをノズル列方向に沿って並ぶように投影(正射影)した投影ノズル列は、ノズル列方向について、最大の記録解像度を達成するノズル密度で各ノズルが概ね等間隔で並ぶ一列のノズル列と等価なものと考えることができる。「概ね等間隔」とは、インクジェット印刷装置で記録可能な打滴点として実質的に等間隔であることを意味している。例えば、製造上の誤差及び/又は着弾干渉による媒体上での液滴の移動を考慮して僅かに間隔を異ならせたものなどが含まれている場合も「等間隔」の概念に含まれる。投影ノズル列は実質的なノズル列に相当する。投影ノズル列を考慮すると、ノズル列方向に沿って並ぶ投影ノズルの並び順に、各ノズルにノズル位置を表すノズル番号を対応付けることができる。
インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々におけるノズルの配列形態は限定されず、様々なノズル配列の形態を採用することができる。例えば、マトリクス状の二次元配列の形態に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするW字状などのような折れ線状のノズル配列なども可能である。
用紙搬送機構42によって搬送される用紙Pに向けて、インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kのうち少なくとも1つのヘッドからインクの液滴が吐出され、吐出された液滴が用紙Pに付着することにより、用紙Pに画像が形成される。インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kを含む描画部40は、インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの各々は、「液体吐出ヘッド」の一例である。インクは「液体」の一例である。
用紙搬送機構42は、インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kと用紙Pとを相対移動させる手段として機能している。用紙搬送機構42は「搬送部」の一例である。
なお、本例では、CMYKの4色のインクを用いる構成を例示したが、インク色及び色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特色インクなどを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成、又は、緑色若しくはオレンジ色などの特色のインクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成なども可能である。また、各色のインクジェットヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部40は、用紙位置測定センサ47と、画像読取装置48と、を備える。用紙位置測定センサ47は、インクジェット描画ユニット44に対して用紙搬送方向の上流側に配置される。用紙位置測定センサ47は、用紙搬送機構42によって搬送される用紙Pの幅方向の位置を検出する。用紙位置測定センサ47は、非接触式のセンサであることが好ましい。用紙位置測定センサ47は、例えば、光学式のセンサである。用紙位置測定センサ47は、反射型のセンサであってもよいし、透過型のセンサであってもよい。用紙位置測定センサ47は、用紙Pの幅方向の位置情報を測定し、得られた情報を画像形成装置10の制御装置へ転送する。用紙位置測定センサ47を用いて取得される用紙Pの幅方向の位置情報を用紙位置情報という。用紙位置測定センサ47は「記録媒体位置検出部」の一例である。
画像読取装置48は、インクジェット描画ユニット44に対して用紙搬送方向の下流側に配置される。画像読取装置48は、インクジェット描画ユニット44によって用紙Pに記録された画像を光学的に読み取り、その読取画像を示す電子画像データを生成する装置である。画像読取装置48は、用紙P上に記録された画像を撮像して画像情報を示す電気信号に変換する撮像デバイスを含む。画像読取装置48は、撮像デバイスの他、読み取り対象を照明する照明光学系及び撮像デバイスから得られる信号を処理してデジタル画像データを生成する信号処理回路を含んでよい。
画像読取装置48は、カラー画像の読み取りが可能な構成であることが好ましい。本例の画像読取装置48は、例えば、撮像デバイスとしてカラーCCD(Charge-Coupled Device)リニアイメージセンサが用いられる。カラーCCDリニアイメージセンサはR(赤),G(緑),B(青)各色のカラーフィルタを備えた受光素子が直線状に配列したイメージセンサである。なお、カラーCCDリニアイメージセンサに代えて、カラーCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)リニアイメージセンサを用いることもできる。
画像読取装置48は、用紙搬送機構42による用紙Pの搬送中に用紙P上の画像の読み取りを行う。このように用紙搬送経路に設置される画像読取装置は「インラインスキャナ」又は「インラインセンサ」と呼ばれる場合がある。また、画像読取装置48はカメラであってもよい。
インクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの少なくとも1つを用いて画像が形成された用紙Pは、画像読取装置48の読取領域を通過する際に、用紙P上の画像が読み取られる。用紙Pに形成される画像としては、印刷ジョブで指定される印刷対象のユーザ画像の他、ノズルごとの吐出状態を検査するための不良ノズル検知パターン、印刷濃度補正用テストパターン、印刷濃度ムラ補正用テストパターン、その他の各種のテストパターンが含まれ得る。
画像読取装置48によって読み取られた読取画像のデータを基に、印刷画像の検査が行われ、画質異常の有無が判断される。また、画像読取装置48によって読み取られた読取画像のデータを基に、画像の濃度やインクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kの吐出不良などの情報が得られる。
乾燥部50は、描画部40によって画像が形成された用紙Pを乾燥処理する。乾燥部50は、用紙搬送機構52と、乾燥ユニット54と、を含む。乾燥部50の用紙搬送機構52は、描画部40の用紙搬送機構42から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを排紙部60へと搬送する。
乾燥部50の用紙搬送機構52は、描画部40の用紙搬送機構42と同様の構造であり、吸着ベルト搬送方式により用紙Pを搬送する。用紙搬送機構52は、搬送ベルト52Aと、駆動ローラ52Bと、従動ローラ52Cと、吸引チャンバ52Dと、を含む。搬送ベルト52Aは、無端ベルトであり、駆動ローラ52Bと従動ローラ52Cとの間に巻き掛けられている。
駆動ローラ52B及び従動ローラ52Cに巻き掛けられた搬送ベルト52Aの外側に面するベルト面を搬送ベルト52Aの第1面という。搬送ベルト52Aの第1面と反対側の面、すなわち、駆動ローラ52B及び従動ローラ52Cに巻き掛けられた搬送ベルト52Aの内側に面するベルト面を搬送ベルト52Aの第2面という。
搬送ベルト52Aには、図示せぬ複数個の吸引孔が形成されている。複数個の吸引孔は、搬送ベルト52Aにおける用紙吸着エリアに規則的なパターンで配置されていることが好ましい。
吸引チャンバ52Dは、搬送ベルト52Aの第2面側、つまり搬送ベルト52Aの裏面側に配置される。吸引チャンバ52Dは、図示せぬ排気ポンプと接続されている。図示せぬ排気ポンプによって吸引チャンバ52Dから空気を吸引して吸引チャンバ52D内を負圧とし、搬送ベルト52Aの吸引孔から空気を吸い込むことにより、用紙Pは空気圧の作用によって搬送ベルト52Aの第1面に吸着される。
乾燥ユニット54は、インクジェット描画ユニット44によって画像が形成された用紙Pに熱を加えてインクの溶媒を蒸発させ、用紙Pを乾燥させる。乾燥ユニット54は、例えば、温風送風ユニットであり、用紙搬送機構52と対向して配置され、用紙搬送機構52によって吸着搬送される用紙Pに温風を吹き当てる。
乾燥ユニット54は、例えば、熱源としての図示せぬ赤外線ヒータと、図示せぬ送風装置とを含んで構成される加熱乾燥処理ユニットである。送風装置は、空気室と、複数の送風ノズルとを備える。空気室には、図示せぬガス管路を介して乾燥空気が供給される。空気室の底面には図示せぬ複数の送風ノズルが配置されている。複数の送風ノズルの各々は、空気室に連通している。複数の送風ノズルは、用紙搬送方向に沿って一定の間隔で配置されており、各送風ノズルの間に赤外線ヒータが配置されている。
空気室に導入された乾燥空気は、各送風ノズルから吹き出される。送風装置は、空気室に導入する乾燥空気の圧力を調整する図示せぬ圧力制御機構を備えてもよい。送風ノズルから吹き出す乾燥風は、乾燥空気に限らず、圧縮空気若しくは周囲空気であってもよい。また、空気に限らず、窒素ガスなどの不活性ガスを用いてもよい。
乾燥ユニット54の構成は、上記の例に限らず、様々な形態が可能である。例えば、乾燥ユニット54は、熱源によって熱せられた空気を用紙Pへ吹き付けるファンを含む構成であってもよい。熱源である赤外線ヒータとファンとを組み合わせた乾燥ユニット54の一例として、ファンによる送風路上に熱源である赤外線ヒータを配置する構成を採用し、温風を吹き出す形態とすることができる。
排紙部60は、乾燥部50の用紙搬送機構52から搬送されてくる用紙Pを受け取り、集積する集積装置62を備える。集積装置62は集積トレイ62Aを備え、用紙搬送機構52から用紙Pを受け取り、集積トレイ62Aの上に束状に集積する。
〈画像形成装置の制御系の説明〉
図2は、画像形成装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、システムコントローラ100を備える。システムコントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)100A、ROM(Read Only Memory)100B、及びRAM(Random Access Memory)100Cを含んで構成される。なお、ROM100B、RAM100C等の記憶部は、システムコントローラ100の外部に設けられていてもよい。
システムコントローラ100は、画像形成装置10の各部を統括的に制御する全体制御部として機能する。また、システムコントローラ100は、各種演算処理を行う演算部として機能する。更に、システムコントローラ100は、ROM100B、及びRAM100Cなどのメモリにおけるデータの読み出し、及びデータの書き込みを制御するメモリコントローラとして機能する。
画像形成装置10は、通信部102、画像メモリ104、画像処理部106、搬送制御部110、給紙制御部112、描画制御部118、インク乾燥制御部120、及び排紙制御部124を備えている。これらの各部の要素は、1台又は複数台のコンピュータによって実現することが可能である。つまり、システムコントローラ100を含む制御装置の各要素は、コンピュータのハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現することができる。また、制御装置に必要な処理機能の一部又は全部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)に代表される集積回路を用いて実現してもよい。
通信部102は、図示されない通信インターフェースを備え、通信インターフェースと接続されたホストコンピュータ200との間でデータの送受信を行うことができる。
画像メモリ104は、画像データを含む各種データの一時記憶部として機能する。通信部102を介してホストコンピュータ200から取り込まれた画像データは、一旦、画像メモリ104に格納される。
画像処理部106は、入力画像データからドットデータを生成する。画像処理部106は、不良ノズルに起因する画像欠陥を抑制する不良補正の補正処理を実行する。画像処理部106において、入力画像データに対してRGBの各色に分解する色分解処理、RGBをCMYKに変換する色変換処理、ガンマ補正、ムラ補正、不良補正等の補正処理、各色の画素ごとの階調値を元の階調値未満の階調値に変換するハーフトーン処理が施される。
入力画像データは連続階調の画像データである。入力画像データの一例として、0から255のデジタル値で表されるラスターデータが挙げられる。ハーフトーン処理の結果として得られるドットデータは、二値でもよいし、三値以上ハーフトーン処理前の階調値未満の多値でもよい。画像処理部106の処理機能の一部又は全部は、システムコントローラ100若しくは描画制御部118に含まれていてもよい。
搬送制御部110は、画像形成装置10における用紙搬送部12の動作を制御する。用紙搬送部12には、図1に示された描画部40の用紙搬送機構42及び乾燥部50の用紙搬送機構52が含まれる。また、用紙搬送部12には、図示せぬ動力源としてのモータ及びモータ駆動回路などの駆動部が含まれる。
図2に示された給紙制御部112は、システムコントローラ100からの指令に応じて給紙部20を動作させる。給紙制御部112は、用紙Pの供給開始動作、及び用紙Pの供給停止動作などを制御する。
描画制御部118は、システムコントローラ100からの指令に応じて、インクジェット描画ユニット44の描画動作を制御する。描画制御部118は、波形生成部、波形記憶部、及び駆動回路を含んで構成される。波形生成部、波形記憶部、及び駆動回路の図示は省略される。波形生成部は駆動電圧の波形を生成する。波形記憶部は駆動電圧の波形が記憶される。駆動回路はドットデータに応じた駆動波形を有する駆動電圧を生成する。駆動回路は駆動電圧をインクジェット描画ユニット44のインクジェットヘッドに供給する。
画像処理部106による処理を経て生成されたドットデータに基づいて、各画素位置の吐出タイミング、インク吐出量が決められ、各画素位置の吐出タイミング、インク吐出量に応じた駆動電圧、各画素の吐出タイミングを決める制御信号が生成され、この駆動電圧がインクジェットヘッドへ供給され、インクジェットヘッドから吐出させたインクによってドットが記録される。
インク乾燥制御部120は、システムコントローラ100からの指令に応じて乾燥ユニット54を動作させる。インク乾燥制御部120は、乾燥気体温度、乾燥気体の流量、又は乾燥気体の噴射タイミングなどを制御する。
排紙制御部124は、システムコントローラ100からの指令に応じて排紙部60を動作させる。図1に示された集積装置62が昇降機構を含む場合に、排紙制御部124は、用紙Pの増減に応じて昇降機構の動作を制御する。
また、図2に示された画像形成装置10は、操作部130、表示部132、パラメータ記憶部134、及びプログラム格納部136を備えている。
操作部130は、操作ボタン、キーボード、マウス、タッチパネル等の操作部材、若しくは音声入力装置、又はこれらの適宜の組み合わせ等からなる入力装置を含んで構成される。操作部130を介して入力された情報は、システムコントローラ100に送られる。システムコントローラ100は、操作部130から入力された情報に応じて各種処理を実行させる。
パラメータ記憶部134は、画像形成装置10に使用される各種パラメータが記憶される。パラメータ記憶部134に記憶されている各種パラメータは、システムコントローラ100を介して読み出され、装置各部に設定される。
プログラム格納部136は、画像形成装置10の各部に使用されるプログラムが格納される。プログラム格納部136に格納されている各種プログラムは、システムコントローラ100を介して読み出され、装置各部において実行される。
パラメータ記憶部134及びプログラム格納部136は、ハードディスク装置及び/又は半導体メモリ等の記憶デバイスを用いて構成される。
《画像形成装置の制御例1》
図3は、画像形成装置10の制御例1を示すフローチャートである。例えば、図2に示した操作部130から印刷の開始の指示が入力されると、図3に示すフローチャートの処理が開始される。
図3に示すフローチャートの処理が開始されると、画像形成装置10は、入力画像と不良補正情報とを取得して、複数の不良補正済み印刷データを生成する(ステップS110)。
ここでいう「入力画像」とは、印刷対象となる画像として画像形成装置10に入力された画像データを指す。「不良補正情報」とは、不良ノズルの情報、及び、不良ノズルの周囲の補正ノズルの補正強度等を含む。「不良補正」とは、例えば、該当する不良ノズルを不吐出化して周囲のノズルを用いて補正することである。ノズルの吐出不良には、不吐出、吐出曲がり、又は、滴量異常などがあり得る。本実施形態では、不吐出ノズル、若しくは、許容範囲を超える吐出曲がり或いは滴量異常の吐出不良を示す不良ノズルについては、強制的に不吐出化し、周囲のノズル(近接ノズル)を用いて描画を補う不良補正が行われる。なお、「不吐出化」は、使用不能化、或いは、マスク化などと呼ばれる場合がある。
「補正ノズル」とは、不良ノズルに対する不良補正に用いるノズルを指す。1つの不良ノズルに対して、その不良ノズルの記録欠陥を補うために用いる周囲のノズルが補正ノズルである。不良補正のための画像処理には、ドットデータに対して補正を行う方法と、ハーフトーン処理前の連続階調の画像データに対して補正を行う方法とがある。不良補正の補正処理に関する具体的な説明は後述する。
「印刷データ」とは、ドットの配置パターンを表すドット画像のデータである。つまり、「印刷データ」は、ドットのデータである。印刷データは、例えば、各画素についてドットなし、小滴、中滴、及び大滴のいずれかを特定する4階調の2ビットデータである。
「不良補正済み印刷データを生成する」とは、不良補正情報を基に、不良補正が施された印刷データを生成することである。つまり、「不良補正済み印刷データ」は、不良補正を反映した印刷データを意味する。なお、不良ノズルが存在しない場合、不良補正は不要である。不良補正が不要な場合には、ステップS110において、不良補正なしの(未補正の)複数の印刷データが生成される。「不良補正済み印刷データ」という用語には、不良補正が不要な場合の不良補正なしの印刷データが含まれ得る。
本発明の実施形態によって生成される「複数の不良補正済み印刷データ」は、基準位置に対応する基準画像の不良補正済み印刷データ(ドットデータ)を、単純にx方向(用紙幅方向)に平行移動したものではなく、基準位置に対する用紙のずれ量と、不良補正情報とを考慮して、未補正の画像のデータをシフト(平行移動)させてから、不良ノズルに対処した不良補正の処理を施したデータである。基準位置に対する用紙のずれ量は、x方向についての用紙の移動量(シフト量)であり、正負の符号によって移動方向を表す。
ステップS110の印刷データ生成処理工程にて生成される複数の印刷データの一例として、例えば、「基準位置の印刷データ」、「基準位置−4mmの印刷データ」、及び「基準位置+4mmの印刷データ」の3種類の印刷データが生成されるものとする。ステップS110にて生成した複数の不良補正済み印刷データは、RAM100Cなどの記憶デバイスに記憶される。基準位置からのシフト量は、上記に例示の「0mm」、「−4mm」、及び「+4mm」の3種類の組み合わせに限らず、任意の数値の2種以上の組み合わせであってよい。
ステップS110にて複数の不良補正済み印刷データを生成した後、画像形成装置10は、印刷を開始する(ステップS112)。
ステップS114において、画像形成装置10は、用紙位置情報を取得する。用紙位置測定センサ47は、用紙搬送機構42によって搬送された用紙Pの用紙位置を検出し、検出した用紙位置情報をシステムコントローラ100に提供する。
「用紙位置情報」とは、用紙位置測定センサ47を用いて測定した用紙の搬送方向と垂直な方向(x方向)の位置情報である。用紙位置は、基準位置に対する相対的な位置で表すことができる。例えば、用紙位置は、基準位置からの移動方向と移動量(距離)によって表される。
ステップS116において、画像形成装置10は、複数の不良補正済み印刷データの中から、用紙位置情報に基づき、最適な印刷データを選択する。「最適な印刷データを選択」とは、例えば、以下のようなアルゴリズムに従って印刷データを選択することである。すなわち、複数の印刷データとして、例えば、「基準位置の印刷データ」、「基準位置−4mmの印刷データ」、及び「基準位置+4mmの印刷データ」の3種類の印刷データが生成されるものとする。この場合、下記の表1に示す選択のアルゴリズムに従って、複数の不良補正済み印刷データの中から、最適な印刷データが選択される。
Figure 0006814883
「用紙位置W」は、用紙位置測定センサ47を用いて測定されるx方向の用紙位置である。基準値とは、用紙が基準位置にある場合の位置を示す。用紙位置Wは、基準値であるW=0からの相対的な位置で表される。用紙位置Wの「+」と「−」の符号は、基準位置に対する用紙位置の移動方向を表す。
表1によれば、「−2mm」と「+2mm」が用紙位置ずれの判断の閾値となっており、用紙位置Wが「W≦−2mm」である場合に、「基準位置−4mmの印刷データ」が最適な印刷データとして選択される。用紙位置Wが「−2mm<W≦+2mm」である場合に、「基準位置の印刷データ」が最適な印刷データとして選択される。用紙位置Wが「+2mm<W」である場合に、「基準位置+4mmの印刷データ」が最適な印刷データとして選択される。
表1に示したアルゴリズムによれば、画像形成後における用紙上の画像形成位置が、規定の許容範囲を含む一定の位置になる印刷データを選択することができる。なお、この例での許容範囲は、ずれ量が約±2mm以内である。
また、表1に示したアルゴリズムは、用紙位置測定センサ47によって測定された用紙位置Wに最も近い印刷データが選択される。つまり、画像形成後における用紙上の画像形成位置が、基準の画像形成位置に最も近くなる印刷データが選択される。
ステップS118において、画像形成装置10は、印刷データ選択処理(ステップS116)にて選択した最適な印刷データを用いて印刷を実行する。
ステップS120において、画像形成装置10のシステムコントローラ100は、印刷を終了するか否かを判定する。例えば、指定された印刷枚数の印刷が未完了である場合には、システムコントローラ100は印刷を継続すると判定する。ステップS120にてシステムコントローラ100が印刷を継続すると判定すると、ステップS114に戻り、ステップS114からステップS120の工程を繰り返す。
ステップS120にてシステムコントローラ100が印刷を終了すると判定すると、図3に示すフローチャートの動作を終了する。
〈複数の印刷データの生成方法についての説明〉
ここで、本実施形態のステップS110にて実施される複数の印刷データの生成方法について具体的な例を用いて説明する。既述のとおり、不良補正は、ドットのデータに対して補正をする場合と、ハーフトーン処理前の連続階調の画像データに対して補正をする場合の2つの方法に大別される。
〈ドットデータに対して補正をする場合の説明〉
図4は、基準画像のドットデータの例である。ここでは、図示の簡略化のために、記録46におけるノズル列の一部として7つのノズルを示している。記録ヘッド46は、図1に示したインクジェットヘッド46C、46M、46Y、46Kに相当するものである。
図4に示すノズル列において、左からノズル番号1、2・・・7とし、ノズル番号kのノズルを「ノズル#k」と表記する。ここでのkは1から7までの整数を表す。図4の縦方向が用紙搬送方向(第1の方向)であり、各ノズルが記録を担当する画素のドットの配置パターンが例示されている。図4の横方向が用紙幅方向(第2の方向)である。
図5は、図4に示したドットデータに対し、用紙幅方向の左に2ノズル分データをシフトしたドットデータである。例えば、図4のノズル#3のデータが、図5では、左に2ノズルずれて、ノズル#1のデータに移っている。
図6は、図4に示したドットデータに対し、用紙幅方向の右に2ノズル分データをシフトしたドットデータである。例えば、図4のノズル#5のデータが、図6では、右に2ノズルずれて、ノズル#7のデータに移っている。
図4から図6は、いずれも記録ヘッド46のノズル列に不良ノズルが無い場合のドットのデータの例を示している。つまり、図4〜図6は、「不良補正なし」の印刷データの例である。
図7から図9は、不良補正ありのドットデータの例である。図7は、図4に対して、ノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5を補正ノズルに用いて補正をした場合のドットデータである。図7では、図4と比較して、ノズル#3とノズル#5のドットが大きくなっており、かつ、ノズル#3とノズル#5のドットの数も増加している。
図8は、基準画像に対して、画像が左に2ノズルずれた場合の不良補正ありのドットデータである。ここでは、図7と同じくノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5を補正ノズルに用いて補正をした場合のドットデータである。図8では、図5と比較して、ノズル#4が不吐出化され、ノズル#3とノズル#5のドットが大きくなっており、かつ、ノズル#3とノズル#5のドットの数も増加している。
図9は、基準画像に対して、画像が右に2ノズルずれた場合のドットデータである。ここでは、図7と同じくノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5が補正をした場合のドットデータである。図9では、図6と比較して、ノズル#4が不吐出化され、ノズル#3とノズル#5のドットが大きくなっており、かつ、ノズル#3とノズル#5のドットの数も増加している。
図8又は図9に示した印刷データに関して、仮に、特許文献1に記載の技術のように、図7の印刷データを単に左又は右にずらしただけでは、不良補正が適切に実行できない。このため、図8又は図9で説明したように、図5又は図6に示した「ずらした画像」に対して不良補正の補正処理をする必要がある。
なお、実際の画像形成装置では、基準位置に対する用紙のずらし量は、ミリメートルのオーダーであるが、説明を簡易にするために、図4から図9の説明では「2ノズル分」のずらし量として説明した。
〈ハーフトーン処理前の画像データに対して、補正をする場合の説明〉
図10は、基準画像を示している。図10は、ハーフトーン処理前の画像データである。ハーフトーン処理前の画像データは、255階調などの連続調画像の画像データである。
図11は、図10の画像データに対し、用紙幅方向の左に2ノズル分データをシフトした画像データである。図10に示した「Z」の文字の右側に「I」の文字のデータが存在しており、図10の画像データを左に2ノズル分シフトしたことによって、「Z」の文字の左側の一部が図10の左の表示外領域に移動し、代わりに「I」の文字が現れた様子が示されている。
図12は、図10の画像データに対し、用紙幅方向の右に2ノズル分データをシフトした画像データである。図10に示した「Z」の文字の左側にも「I」の文字のデータが存在しており、図10の画像データを右に2ノズル分シフトしたことによって、「Z」の文字の右側の一部が図10の右の表示外領域に移動し、代わりに「I」の文字が現れた様子が示されている。
図10から図12に示す画像データは、いずれも不良ノズルが無い場合の画像データ、つまり、「不良補正なし」の画像データである。
図13から図15は、「不良補正あり」の印刷データの例である。図13は、図10に対して、ノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5を補正ノズルに用いて補正をした場合の画像データである。図13では、図10と比較して、ノズル#3とノズル#5が記録を担当する領域の画像濃度(階調)が濃くなっている。補正ノズルであるノズル#3とノズル#5に対応する画素値が補正処理によって修正(補正)されたことを表している。補正処理における画素値の変換には、補正強度が反映される。補正強度は、予め定められていてもよいし、テストチャートの読取結果などから最適な補正強度が決定されてもよい。
図14は、基準画像に対して、画像が左に2ノズルずれた場合の不良補正ありの画像データである。ここでは、図13と同じくノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5が補正をした場合の画像データである。図14では、図11と比較して、ノズル#4が不吐出化され、ノズル#3とノズル#5が記録を担当する領域の画像濃度が濃くなっている。
図15は、基準画像に対して、画像が右に2ノズルずれた場合の不良補正ありの画像データである。ここでは、図13と同じくノズル#4が吐出不良となり、ノズル#4を不吐出化して、ノズル#3及びノズル#5が補正をした場合の画像データである。図15では、図12と比較して、ノズル#4が不吐出化され、ノズル#3とノズル#5が記録を担当する領域の画像濃度が濃くなっている。
図13から図15に示した不良補正ありの画像データをハーフトーン処理することにより、ドットの配置パターンを表す不良補正済印刷データが得られる。
図14又は図15に示した補正後の画像データに関して、仮に、特許文献1に記載の技術のように、図13に示した補正後の画像データを単に左又は右にずらしただけでは、不良補正が適切に実行できない。
このため、図14又は図15で説明したように、図11又は図12の「ずらした画像」の画像データに対して不良補正をする必要がある。
なお、実際の画像形成装置では、基準位置に対する用紙のずらし量は、ミリメートルのオーダーであるが、説明を簡易にするために、図10から図15の説明では「2ノズル分」のずらし量として説明した。
図3のステップS110にて生成される複数の不良補正済み印刷データは、例えば、「基準位置」の印刷データと、「基準位置−4mm」の印刷データと、「基準位置+4mm」の印刷データの3種の印刷データである。基準位置からのシフト量が異なるこれら3種の不良補正済み印刷データは、図4から図15を用いて説明した方法によって生成される。「基準位置」の印刷データと、「基準位置−4mm」の印刷データと、「基準位置+4mm」の印刷データの3種の印刷データは、画像位置が第2の方向に互いに異なる複数の印刷データに相当する。
《画像形成装置10の形態例1》
図16は、図3に示したフローチャートの処理を実現する画像形成装置10の形態例1の要部機能を示すブロック図である。
画像形成装置10は、印刷機本体11の動作を制御する制御装置300を備える。印刷機本体11は、画像形成装置10の機構部分である。印刷機本体11は、用紙搬送部12と、用紙位置測定センサ47と、記録ヘッド46と、画像読取装置48を含む。記録ヘッド46は、インクジェット描画ユニット44(図1参照)に配置される各インク色の記録ヘッドを代表して示している。また、図16には示さないが、印刷機本体11は、図1で説明した給紙部20の給紙装置22、乾燥部50の用紙搬送機構52及び乾燥ユニット54、排紙部60の集積装置62などを含んで構成されてよい。
制御装置300は、印刷データの生成処理及び印刷機本体11の制御を担う情報処理装置である。制御装置300の機能は、図2で説明したシステムコントローラ100を含むコンピュータのハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現することができる。制御装置300は、図2で説明したシステムコントローラ100と符号102〜136で示した各部の要素を含んで構成されてよい。図16において図2に示した要素と共通する要素には同一の符号を付した。
制御装置300は、画像データ取得部302、画像処理部106、印刷データ記憶部306、画像選択部308、読取画像解析部310、及び不良補正情報記憶部312を含む。
画像データ取得部302は、印刷対象となる画像データを取り込む入力インターフェース部である。画像データ取得部302は、外部又は装置内の他の信号処理部から画像データを取り込むデータ入力端子で構成することができる。画像データ取得部302として、有線又は無線の通信インターフェース部を採用してもよいし、メモリカードなどの外部記憶媒体(リムーバブルディスク)の読み書きを行うメディアインターフェース部を採用してもよく、若しくは、これら態様の適宜の組み合わせであってもよい。
画像処理部106は、ハーフトーン処理部320と、不良補正画像生成部322とを含む。ハーフトーン処理部320は、連続階調の画像データの階調値を量子化して、2値又は多値のドットデータに変換するハーフトーン処理を行う。ハーフトーン処理には、ディザ法、又は、誤差拡散法、若しくは、ダイレクトバイナリーサーチ法などの手法を用いることができる。
不良補正情報記憶部312は、不良ノズル情報及び補正強度情報を含む不良補正情報を記憶する。不良補正情報記憶部312は、ハードディスク装置及び/又はRAM100Cなどの半導体メモリに代表される記憶デバイスの記憶領域を用いて構成される。
読取画像解析部310は、画像読取装置48を用いて読み取られた読取画像のデータを解析する信号処理部である。読取画像解析部310は、不良ノズル検出部324を含む。不良ノズル検出部324は、テストチャートなどの読取画像を基に不良ノズルを検出する処理を行う。不良ノズルを検出するためのテストチャートの一例として、例えば、1オンnオフ型のラダーパターンを用いることができる。不良ノズル検出部324の検出結果から不良ノズル情報が得られる。不良ノズルの検出はジョブ開始前、及び/又は、ジョブ実行中(印刷中)に実施される。
なお、不良ノズルを検出する技術として、ラダーパターンと呼ばれるテストチャートを印刷し、ラダーパターンの印刷結果を画像解析する技術については、例えば、特開2013−069003号公報に記載されている。ラダーパターンは、いわゆる「1オンnオフ」の吐出制御によって各ノズルが連続吐出動作を行うことで形成されるノズルごとの描画ラインが並ぶラインパターンである。不良ノズルを検出する技術は、テストチャートを利用する方法に限らず、ノズルから吐出される液滴の飛翔状況をカメラで撮像するなどの方法もある。
不良補正画像生成部322は、不良ノズル情報及び補正強度情報に基づき、ハーフトーン処理前、又はハーフトーン処理後のデータを補正して、補正画像のデータを生成する。不良補正画像生成部322は、ハーフトーン処理前の連続階調の画像データに対して、補正を施してもよいし、ハーフトーン処理後のドットデータに対して、補正を施してもよい。不良補正画像生成部322は、図4から図9を用いて説明した方法、若しくは、図10から図15を用いて説明した方法を適用して、画像の補正を行い、補正画像を生成する。ハーフトーン処理部320におけるハーフトーン処理と、不良補正画像生成部322による不良補正処理との組み合わせにより、不良補正済みのドット画像である補正画像のデータ、つまり、不良補正済み印刷データが得られる。画像処理部106によって生成された補正画像である不良補正済み印刷データは、印刷データ記憶部306に記憶される。
印刷データ記憶部306は、ハードディスク装置及び/又はRAM100Cなどの記憶デバイスの記憶領域を用いて構成される。
画像選択部308は、用紙位置測定センサ47から得られる用紙位置情報を基に、複数の印刷データの中から最適な印刷データを選択する処理を行う。画像選択部308は、印刷データ記憶部306に記憶された複数の印刷データの中から、用紙位置情報と規定の選択アルゴリズムに基づき、最適な印刷データを選択する。
画像選択部308によって選択された印刷データは描画制御部118に送られる。描画制御部118は、印刷データに基づき記録ヘッド46のインク吐出動作を制御する。
〈画像処理部における印刷データの生成例1〉
図17は、ドットデータに対して補正を行う場合の画像処理部106の機能を示すブロック図である。図17に示したハーフトーン処理部320には、基準位置に対応した基準画像としての連続階調画像である基準位置連続階調画像のデータが入力される。ハーフトーン処理部320は、基準位置連続階調画像のデータをハーフトーン処理することにより、未補正基準位置ドットデータを生成する。図5に示したドットデータは「未補正基準位置ドットデータ」に相当する。
図17のように、不良補正画像生成部322は、シフト処理部322Aと変換処理部322Bを含む。シフト処理部322Aは、データをx方向に平行移動(シフト)する処理を行う。シフト処理部322Aは、図4から図6で説明したように、基準位置の基準画像のデータを、指定されたシフト量でx方向にずらす(シフトする)シフト処理を行う。シフト量は、プログラムによって指定されてもよいし、ユーザが適宜指定してもよい。なお、シフト処理のシフト量には0(基準位置)が含まれてもよい。
変換処理部322Bは、シフト処理後のデータに対して、不良補正情報を用いて画素値の変換を行う。変換処理部322Bは、図7から図9で説明したように、シフト処理後のデータに不良補正の処理を行う。シフト処理部322A及び変換処理部322Bの処理を経て不良補正済み印刷データが生成される。
〈画像処理部における印刷データの生成例2〉
図18は、ハーフトーン処理前の画像データに対して補正を行う場合の画像処理部106の機能を示すブロック図である。図18に示した不良補正画像生成部322には、基準位置連続階調画像のデータが入力される。不良補正画像生成部322は、シフト処理部322Aと変換処理部322Bを含む。図18に示したシフト処理部322Aは、図10から図12で説明したように、基準位置に対応した基準画像のデータを、指定されたシフト量でx方向にずらすシフト処理を行う。シフト量は、プログラムによって指定されてもよいし、ユーザが適宜指定してもよい。
変換処理部322Bは、図13から図15で説明したように、シフト処理後の連続階調画像のデータに不良補正の処理を行う。図18のシフト処理部322A及び変換処理部322Bの処理を経て補正済み連続階調画像のデータが生成される。図13から図15に示した画像データは、「補正済み連続階調画像のデータ」に相当する。
図18のハーフトーン処理部320には、補正済み連続階調画像のデータが入力される。ハーフトーン処理部320は、補正済み連続階調画像のデータをハーフトーン処理して、不良補正済み印刷データを生成する。
上述した本発明の実施形態に係る画像形成装置10によれば、不良ノズルが存在する状況下で、用紙の搬送位置がずれても、用紙上の略同一の位置に補正済の画像(不良ノズルに起因するスジなどの画像欠陥が抑制された画像)を形成することができる。つまり、x方向に用紙位置がずれる場合にも、最終的な画像出力物(印刷物)において、用紙上での画像形成位置を概ね同じ位置にすることができ、かつ、不良ノズルに対する補正も有効に機能して高品質な画像を形成することができる。
画像形成装置10による印刷の動作は、画像形成方法として把握することができる。不良ノズルの情報を不良補正情報記憶部312に記憶しておく工程は「不良補正情報記憶工程」の一例である。用紙搬送機構42によって用紙Pを搬送する工程は「搬送工程」の一例である。用紙位置測定センサ47を用いて用紙Pの位置を測定する工程は「記録媒体位置検出工程」の一例である。画像読取装置48を介して取得したテストチャートの読取画像から読取画像解析部310によって不良ノズルを検出する工程は「不良ノズル検出工程」の一例である。画像処理部106が複数の印刷データを生成する工程は「画像処理工程」の一例である。ハーフトーン処理部320が連続階調の画像データをハーフトーン処理する工程は「ハーフトーン処理工程」の一例である。不良補正画像生成部322が不良補正の補正処理を行い、補正された補正画像のデータを生成する工程は「不良補正画像生成工程」の一例である。画像選択部308が印刷データを選択する工程が「画像選択工程」の一例である。
《画像形成装置の制御例2》
図19は、画像形成装置10の制御例2を示すフローチャートである。図19において、図3に示したフローチャートの工程と同一の工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図3との相違点を説明する。
図19に示すフローチャートは、図3のステップS110に代わって、ステップS110AとステップS110Bを含む。また、図19に示すフローチャートは、図3のステップS116に代わって、ステップS116Aを含む。
図19では、特定の優先順に従って複数の不良補正済み印刷データが生成される(ステップS110A、ステップS110B)。優先順は予めプログラムによって規定されていてもよいし、ユーザが適宜設定してもよい。また、優先順は、過去の用紙位置情報の履歴から統計的手法などを用いて動的に決定されてもよい。
例えば、第1優先に属する印刷データとして、「基準位置」、「基準位置−4mm」、及び「基準位置+4mm」の3つ印刷データがあり、残りの印刷データとして、第2優先である「基準位置−2mm」の印刷データと、第3優先である「基準位置+2mm」の印刷データの2つが、この順で生成されるものとする。複数の印刷データは、第1優先、第2優先、及び第3優先の3つの群に分割される。第1優先、第2優先、及び第3優先は、「複数の群」の一例である。第1優先は、優先順位が最も高い群であり、「第1の群」の一例である。また、第2優先及び第3優先の群は、「第1の群以外の他の群」の例である。
画像形成装置10は、ステップS110Aにおいて、第1優先の印刷データを生成し終えると、ステップS112に移行して印刷を開始する。また、ステップS112の印刷の開始と並行して、ステップS110Bにて残りの不良補正済み印刷データの生成を行う。
ステップS116Aにおいて、画像形成装置は、作成済みの印刷データから、最適な印刷データを選択する。「作成済みの印刷データから、最適な印刷データを選択」とは、例えば以下のようなアルゴリズムである。ここで、第1優先の印刷データとして、「基準位置」、「基準位置−4mm」、及び「基準位置+4mm」の3つの印刷データがあり、残りの印刷データとして、第2優先の「基準位置−2mm」、第3優先の「基準位置+2mm」の2つの印刷データが、この順で生成される場合、下記の表2のように印刷データは選択される。
Figure 0006814883
例えば、用紙位置Wが+1.5mmであった場合、第1優先のみの印刷データが生成済みである場合、或いは、第1優先及び第2優先の印刷データが生成済みである場合までは、「基準位置」の印刷データが選択される。その一方で、もし、第3優先の印刷データまで生成済みであれば、用紙位置Wが+1.5mmであった場合に「基準位置+2mm」の印刷データが選択される。
第1優先、第2優先、及び第3優先の群ごとに、印刷データが逐次生成され、該当する群の印刷データを生成し終えると、用紙位置ずれの判断の閾値が変更される。第1優先の印刷データのみ生成済みである場合の用紙位置ずれの判断の閾値は「−4mm」と「+4mm」である。第2優先の印刷データが生成されると、用紙位置ずれの判断の閾値に「−2mm」が追加される。その後、第3優先の印刷データが生成されると、用紙位置ずれの判断の閾値に「+2mm」が追加される。
優先順位に対応した1つの群の印刷データを生成し終えると、その該当する群の印刷データを生成し終えたことを示す情報(生成済み情報)が画像処理部106から画像選択部308に送られる。画像選択部308は、印刷データの生成済み情報を基に、用紙位置ずれの判断の閾値を変更し、最適な印刷データの選択を行う。
この制御例2によれば、第1優先の印刷データを生成した段階で印刷が開始できるので、印刷を開始する待ち時間が短くなる。
《画像形成装置の制御例3》
図20は、画像形成装置10の制御例3を示すフローチャートである。図20において、図3及び19に示したフローチャートの工程と同一の工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図19との相違点を説明する。
図20に示すフローチャートでは、ステップS110Aの前に、ステップS102が追加されている。ステップS102において画像形成装置10は、用紙位置情報の履歴情報を用いて不良補正済み印刷データの優先度を決定する。
「用紙位置情報の履歴情報」とは、これまでの(過去の)印刷における用紙の幅方向の位置情報のことである。「不良補正済み印刷データの優先度の決定」とは、不良補正済み印刷データを生成する際の優先順を示す優先度を決定する処理である。ステップS102では、例えば以下のようなアルゴリズムによって、優先度が決定される。例えば、過去の直近100ジョブにおける、用紙位置の分布が表3に示すようなものであったとする。
Figure 0006814883
表3における「階級値」とは表3の最左の列に示した用紙位置Wの範囲で区切られた階級の代表値であり、本例では該当する階級の中央の値とした。ただし、「W≦−5mm」の階級値については「-6mm」とした。また、「+5mm<W」の階級値については「+6mm」とした。「度数」とは、用紙位置Wが該当する階級に含まれた回数を意味している。例えば、直近100ジョブにおいて、W≦−5mmとなった回数が4回であることを示している。
表3から、本実施形態の画像形成装置は、用紙の位置が基準位置からマイナス方向にずれやすい傾向があることがわかる。この場合、「第1優先の印刷データ、及び、残りの印刷データの優先度」を例えば、以下のようにセットする。
第1優先の印刷データ:「基準位置−2mm」
残りの印刷データ:
第2優先:基準位置+4mm
第3優先:基準位置−4mm
こうして決定された優先度に従い、ステップS110A及びステップS110Bにおいて、画像形成装置10は、不良補正済み印刷データの生成を行う。
この場合、図20のステップS116Aにおける画像選択処理は、例えば、図21に示すような選択アルゴリズムに従う。図21に示した表の見方は表2と同様である。
本例の場合、仮に過去の直近100ジョブの度数分布と同じ確率で用紙位置がずれたとすると、補正後の平均的なずれ量(ずれ量の絶対値の期待値)は以下のようになる。
Figure 0006814883
ここでは、各範囲の階級値(中央の値)に、直近100ジョブの度数分布と同確率でずれる、と仮定してずれ量の絶対値の期待値を算出した。また、W≦−5mmは−6mm、5mm<Wは+6mmを階級値に設定した。
参考として、印刷データの生成の優先度を、次の[参考1]〜[参考3]のように定めた場合と、それぞれの優先度に従って印刷データを生成した場合のずれ量の絶対値の期待値を以下の表5〜表7に示す。計算の仮定は、上記の表4を求めた場合と同じである。
[参考1]第1優先:基準位置、第2優先:基準位置−2mm、第3優先:基準位置+2mm
[参考2]第1優先:基準位置、第2優先:基準位置+4mm、第3優先:基準位置−4mm
[参考3]第1優先:基準位置−2mm、第2優先:基準位置−4mm、第3優先:基準位置
なお、[参考1]と[参考2]は、過去の用紙位置の履歴を考慮せずに、機械的に優先度を定めたものである。[参考3]は、表3において度数が高い順に優先度を定めたものである。
Figure 0006814883
Figure 0006814883
Figure 0006814883
表4から表7を比較すると明らかなように、過去の履歴を考慮した方がずれ量の絶対値の期待値が小さい、すなわち、履歴を考慮して優先度を決定することは有益であることが分かる。
上述の制御例3によれば、用紙上の画像形成位置を、より高精度に一定にすることができる。
〈印刷データの生成の優先度を決定するアルゴリズムの例1〉
ここで、印刷データの生成に関する優先度は、例えば以下のアルゴリズムで決定することができる。なお、優先度の数値は、優先順位を示しており、優先順位の高いものから、優先度1、2、3・・・と表記する。優先度1は優先順が第1位、つまり、最も優先順位が高いことを示す。
[優先度1の印刷データ]
最も優先度の高い優先度1の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF1(j)が最小値となる「j」である。F1(j)が最小値となるjの値をJ1とする。
Figure 0006814883
式1中のiとjは、それぞれ基準位置からの用紙の「ずれ位置」の値である。
iとjは、最小値の「−L」から最大値の「L」までの範囲の数値を取り得る。
ここでは、iとjは整数であるとし、i,j=−L,−L+1,…,+L−1,+L とする。
は、ずれ位置がiである確率である。
例えば、表3に示した例では、P+2= 4/100である。
各jにおける、F1(j)の値は、図22に示す通りである。図22から、J1=−2、すなわち、優先度1は、「基準位置−2mm」となる。
[優先度2の印刷データ]
優先度2の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF2(j)が最小値となる「j」である。F2(j)が最小値となるjの値をJ2とする。
Figure 0006814883
式2中のMin(|i-j|,|i-J1|)は、括弧( )内に示した数値のうちの最も小さい値を表す。
各jにおける、F2(j)の値は図23に示す通りである。図23から、J2=+4、すなわち、優先度2は「基準位置+4mm」となる。
[優先度3の印刷データ]
優先度3の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF3(j)が最小値となる「j」である。F3(j)が最小値となるjの値をJ3とする。
Figure 0006814883
各jにおける、F3(j)の値は図24に示す通りである。図24から、J3=−4、すなわち、優先度3は「基準位置−4mm」となる。
優先度4以下についても同様である。
すなわち、j≧2に関して一般化すると、優先度Nの印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるFN(j)が最小値となる「j」である。FN(j)が最小値となるjの値をJNとする。
Figure 0006814883
式中のiとjは、それぞれ基準位置からの記録媒体のずれ位置を表す。
i=−L,−L+1,…,+L−1,+L かつ、
j=−L,−L+1,…,+L−1,+L である。
は、ずれ位置がiである確率を表す。
JMは、FM(j)が最小値となるjを表す。Mは1からN−1までの整数である。
上記の例は、基準位置からの記録媒体のずれ位置の区切りを「1mm」単位としているが、区切りは、必ずしも「1mm」単位とする必要はない。例えば、区切りを「0.5mm」単位としてもよいし、区切りを「2.0mm」単位としてもよい。
例えば、区切りを「0.5mm」単位とする場合、iとjの各々は、
i=−L,−L+0.5,−L+1,…,+L−1,+L−0.5,+L かつ、
j=−L,−L+0.5,−L+1,…,+L−1,+L−0.5,+L とし、式1〜式4は、0.5刻みの全ての「i」に対しての和をとることで計算できる。
〈印刷データの生成の優先度を決定するアルゴリズムの例2〉
上記した「印刷データの生成の優先度を決定するアルゴリズムの例1」では、表3に示したように、過去の用紙位置の測定データを度数分布としてまとめたものを用いたが、過去の用紙位置の数値(基準位置からの位置誤差データ)をそのまま使用することもできる。以下に具体例を述べる。
例えば、過去100ジョブの用紙位置のデータが図25に示すようなものであったとする。
この場合、「第1優先の印刷データ」、及び「残りの印刷データの優先度」を例えば以下のようにセットする。
第1優先の印刷データ:基準位置−2mm
残りの印刷データ:
第2優先:基準位置
第3優先:基準位置−4mm
この場合、仮に図25に示した過去100ジョブの度数分布と同じ確率で用紙位置がずれたとすると、補正後の平均的なずれ量(ずれ量の絶対値の期待値)は以下のようになる。
Figure 0006814883
ここでは、表3に示した例の場合と同様に、各範囲の階級値(中央の値)に、過去100ジョブの度数分布と同確率でずれると仮定して、ずれ量の絶対値の期待値を算出した。また、W≦−5mmは−6mm、5mm<Wは+6mmを階級値に設定した。
参考として、印刷データの生成の優先度を、過去の用紙位置の履歴を考慮せずに、機械的に、次の[参考4]のように定めた場合と、その優先度に従って印刷データを生成した場合のずれ量の絶対値の期待値を、以下の表9に示す。計算の仮定は、上記の表8を求めた場合と同じである。
[参考4]第1優先:基準位置、第2優先:基準位置−2mm、第3優先:基準位置+2mm
Figure 0006814883
表8と表9を比較すると明らかなように、過去の履歴を考慮した方がずれ量の絶対値の期待値が小さい、すなわち、履歴を考慮して優先度を決定することは有益であることが分かる。
〈過去の用紙位置の数値をそのまま用いて優先度を決定する演算方法〉
印刷データの生成の優先度は、例えば以下のアルゴリズムで決定することができる。
[優先度1の印刷データ]
優先度1の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF1(j)が最小値となる「j」である。F1(j)が最小値となるjの値をJ1とする。
Figure 0006814883
ここで、i=Imin, ・・・,Imax は、基準位置からの用紙位置のずれの実際の値である。図25に示した用紙位置の履歴の例では、Imin=−6.90、Imax=4.46である。
Iは、過去ジョブの用紙位置のデータ数である。図25に示した用紙位置の履歴の例では、I=100である。
j=−L,−L+1,…,+L−1,+L は、ずれ位置の設定候補を表す。
各jにおける、F1(j)の値は、図26に示す通りである。図26から、J1=−2、すなわち、優先度1の印刷データは、「基準位置−2mm」となる。
[優先度2の印刷データ]
優先度2の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF2(j)が最小値となる「j」である。F2(j)が最小値となるjの値をJ2とする。
Figure 0006814883
各jにおける、F2(j)の値は図27に示す通りである。図27から、J2=0、すなわち、優先度2は「基準位置」となる。
[優先度3の印刷データ]
優先度3の印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるF3(j)が最小値となる「j」である。F3(j)が最小値となるjの値をJ3とする。
Figure 0006814883
各jにおける、F3(j)の値は図28に示す通りである。図28から、J3=−4、すなわち、優先度3は「基準位置−4mm」となる。
優先度4以下についても同様である。
すなわち、j≧2に関して一般化すると、優先度Nの印刷データ(基準位置+j)は、次式で定義されるFN(j)が最小値となる「j」である。FN(j)が最小値となるjの値をJNとする。
Figure 0006814883
式中のiは、過去に検出した記録媒体の位置を示す実際の値である。
Iminは、iの最小値を表し、Imaxは、iの最大値を表す。
Iは、履歴情報から用いる記録媒体の位置情報のデータ数を表す。
jは、基準位置からのずれ位置の設定候補である。
本例では、j=−L,−L+1,…,+L−1,+Lとした。
JMは、FM(j)が最小値となるjを表す。Mは1からN−1までの整数である。
《画像形成装置の制御例4》
図29は、画像形成装置10の制御例4を示すフローチャートである。図29において、図3に示したフローチャートの工程と同一の工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図3との相違点を説明する。
図29に示すフローチャートでは、印刷中に新規不良ノズルが発生した場合に、複数の印刷データを更新する、というものである。
すなわち、ステップS118とステップS120の間に、ステップS119Aの判定処理が追加されている。ステップS119Aにおいて、画像形成装置10は、新規不良ノズルが発生したか否かを判定する。画像形成装置10は、印刷中に不良ノズルの発生の有無を検出し、新規不良ノズルを検出した場合には、ステップS119Bに進み、複数の印刷データの更新を行う。
ステップS119Bにおいて、画像形成装置10は、新規不良ノズルを含む不良ノズルに対する不良補正を行い、印刷データを更新する。新規不良ノズルの検出に伴う複数の印刷データの更新は、予め決まった優先度に基づいて実施する。
新規不良ノズルが発生した後は、各印刷枚目において、その時点で最適な更新済みの不良補正済み印刷データを用いて印刷を行う。つまり、画像選択部308は、各印刷枚目の印刷に用いる印刷データを選択する処理の時点で最適な更新済みの印刷データを選択する。
この制御例4によれば、不良ノズルが印刷中に発生した場合においても、用紙の搬送位置がずれた際に、用紙上の略同一の位置に補正済の画像(不良ノズルに起因するスジなどの画像欠陥が抑制された画像)を形成することができる。
《連続印刷中に新規不良ノズルを検出する方法の例》
連続的に画像を印刷する連続印刷中に新規に発生する不良ノズルを検出する場合、例えば、不良ノズル検出用のラダーパターン(テストチャート)は、用紙におけるユーザ画像の描画領域を避けて、その外側領域である余白部分に印刷される。「ユーザ画像」とは、ユーザが印刷出力の対象として指定した画像を指す。「連続印刷中」とは、1種類以上の画像を複数枚連続して印刷を実行している期間中をいう。
連続印刷中に不良ノズルを検出する場合には、用紙上におけるラダーパターンの描画領域の面積が制限されるため、画像形成装置10に備えたインク色ごとの記録ヘッドの全色かつ全ノズル分のラダーパターンを1枚の用紙にまとめて印刷することが困難である。したがって、インクの色別にラダーパターンを印刷するページを変えるなど、複数枚の用紙(ページ)に分割してラダーパターンが印刷される。
《画像形成装置の制御例5》
図30は、画像形成装置10の制御例5を示すフローチャートである。図30において、図29に示したフローチャートの工程と同一の工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。図29との相違点を説明する。
図30に示すフローチャートでは、図29のステップS119Bに代えて、ステップS130とステップS132が追加されている。
画像形成装置10は、ステップS119Aの判定処理にて、新規不良ノズルを検出した場合に、用紙位置情報の履歴情報を用いて、印刷データの更新の優先度を決定する(ステップS130)。
ここでの用紙位置情報の履歴情報とは、例えば、新規不良ノズル発生までの印刷における用紙位置に関する情報である。履歴情報の範囲は、例えば、[1]当該ジョブの最初からの累積、[2]直近のNジョブ(M枚)の累積、或いは、[3]当該ジョブの用紙束をセットしてからの累積等がありうる。用紙束の単位で用紙位置情報を累積するのは、用紙束のセットの仕方によって、用紙位置のずれ方が変化することを考慮したものである。
印刷データの更新の優先度を決定する処理の一例として、以下のようなアルゴリズムを採用し得る。
例えば、用紙位置情報の履歴情報として、当該ジョブの最初から30枚目までの累積を採用し、そのヒストグラムが以下の表に示すものであったとする。
Figure 0006814883
この表から、本装置はプラス方向に用紙位置がずれやすいことが分かる。この場合、優先度を例えば以下のようにセットする。
優先度1:基準位置+2mm
優先度2:基準位置−4mm
優先度3:基準位置
なお、優先度の決め方の計算式の例は、式1から式4、若しくは、式5から式7と同じである。
このとき、仮に過去30枚のヒストグラムと同じ確率で用紙位置がずれたとすると、補正後の平均的なずれ量(ずれ量の絶対値の期待値)は表11のようになる。計算の仮定は、上記の表4を求めた場合と同じである。
Figure 0006814883
参考として、印刷データの生成の優先度を、次の[参考4]及び[参考5]のように定めた場合と、それぞれの優先度に従って印刷データを生成した場合のずれ量の絶対値の期待値を以下の表12及び表13に示す。計算の仮定は、上記の表10を求めた場合と同じである。
[参考4]優先度1:基準位置、優先度2:基準位置+2mm、優先度3:基準位置−2mm
[参考5]優先度1:基準位置、優先度2:基準位置+4mm、優先度3:基準位置−4mm
Figure 0006814883
Figure 0006814883
表11、表12及び表13を比較すると明らかなように、表11の方がずれ量の絶対値の期待値が小さくなっている。すなわち、履歴を考慮して優先度を決定することは有益であることが分かる。
上述の制御例5によれば、用紙上の画像形成位置を、より高精度に一定にすることができる。
《画像形成装置10の形態例2》
図31は、図20又は図30に示したフローチャートの処理を実現する画像形成装置10の機能を示すブロック図である。
図31に示す構成のうち、図16に示した形態例1の要素と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図16に示した形態例1との相違点を説明する。
図31に示した画像形成装置10は、図16に示した制御装置300に代えて、制御装置350を備える。制御装置350は、用紙位置履歴情報記憶部352を含む。用紙位置履歴情報記憶部352は、用紙位置測定センサ47によって測定された用紙位置情報を蓄積して履歴情報として記憶する。用紙位置履歴情報記憶部352は、過去に測定された用紙位置の履歴情報を記憶する。用紙位置履歴情報記憶部352は、ハードディスク装置及び/又は半導体メモリ等の記憶デバイスを用いて構成される。用紙位置履歴情報記憶部352は「記録媒体位置履歴情報記憶部」の一例である。
不良補正画像生成部322は、優先度決定部354を含んで構成される。優先度決定部354は、用紙位置履歴情報記憶部352に記憶されている履歴情報を用いて、優先度を決定する処理を行う。画像処理部106は、優先度決定部354が決定した優先度が示す生成順序に従い、不良補正済み印刷データを生成する。
〈各処理部及び制御部のハードウェア構成について〉
図2で説明したシステムコントローラ100、通信部102、画像処理部106、搬送制御部110、給紙制御部112、描画制御部118、インク乾燥制御部120、排紙制御部124、並びに、図16で説明した制御装置300及び図31で説明した制御装置350の各部、例えば、ハーフトーン処理部304、不良補正画像生成部322、読取画像解析部310、不良ノズル検出部324、優先度決定部354などの各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。
各種のプロセッサには、プログラムを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサで構成されてもよい。例えば、1つの処理部は、複数のFPGA、或いは、CPUとFPGAの組み合わせによって構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第一に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第二に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
《記録媒体について》
「記録媒体」は、用紙、記録用紙、印刷用紙、印刷媒体、印刷媒体、被印刷媒体、画像形成媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものの総称である。記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、シール用紙、樹脂シート、フィルム、布、不織布、その他材質や形状を問わず、様々なシート体を用いることができる。記録媒体は枚葉の媒体に限らず、連続紙などの連続媒体であってもよい。また、枚葉の記録媒体は、予め規定のサイズに整えられたカット紙に限らず、連続媒体から随時、規定のサイズに裁断して得られるものであってもよい。
連続媒体を使用する場合における「複数枚」の印刷の概念は、連続媒体の異なる領域に対する印刷が複数回行われることを意味する。また、連続媒体を使用する場合、ユーザ画像領域とユーザ画像領域との間に形成される画像間領域が余白部分に相当し、画像間領域が不良ノズル検出用のテストチャートを印刷する領域となり得る。
《記録媒体の搬送機構について》
記録媒体を搬送するための搬送機構は、図1に例示した吸着ベルト搬送方式に限らず、ニップ搬送方式、ドラム搬送方式、チェーン搬送方式、パレット搬送方式、各種形態を採用することができる。また、連続媒体を用いる場合は、ウェブ搬送方式など、いわゆるロールツーロール方式の搬送機構が用いられる。
《補正ノズルの範囲について》
図7から図9、及び図13から図15の説明では、不良ノズル(ノズル#4)の両側に隣接する2つのノズル(ノズル#3、ノズル#5)を補正ノズルに用いて補正を行う例を述べたが、補正ノズルの範囲は、これら2ノズルに限らない。例えば、2ノズルに隣接するさらに外側の2ノズルを加えた4ノズルで補正を行う構成などもあり得る。
《用語について》
「画像形成装置」という用語は、印刷機、プリンタ、印字装置、印刷装置、画像形成装置、画像出力装置、或いは、描画装置などの用語の概念を含む。また、「画像形成装置」という用語は、複数の装置を組み合わせた印刷システムの概念を含む。「印刷」は、記録、印字、プリント、描画、又は、画像形成の意味を包括する用語として用いる。
「画像」は広義に解釈するものとし、カラー画像、白黒画像、単一色画像、グラデーション画像、均一濃度(ベタ)画像なども含まれる。「画像」は、写真画像に限らず、図柄、文字、記号、線画、モザイクパターン、色の塗り分け模様、その他の各種パターン、若しくはこれらの適宜の組み合わせを含む包括的な用語として用いる。
本明細書における「直交」又は「垂直」という用語には、90°未満の角度、又は90°を超える角度をなして交差する態様のうち、実質的に90°の角度をなして交差する場合と同様の作用効果を発生させる態様が含まれる。本明細書における「平行」という用語には、厳密には非平行である態様のうち、平行である場合と概ね同様の作用効果が得られる実質的に平行とみなし得る態様が含まれる。
「記録ヘッド」という用語は、印刷ヘッド、印字ヘッド、プリントヘッド、描画ヘッド、インク吐出ヘッド、液体吐出ヘッド、液滴吐出ヘッド、又は、液滴噴射ヘッドなどの用語と同義である。
《画像形成装置の応用例》
上記の実施形態では、グラフィック印刷用のインクジェット印刷装置を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、カラーフィルタ製造装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料(液体)を用いて様々な形状やパターンを得る画像形成装置にも本発明を広く適用できる。
《実施形態の制御例及び形態例等の組み合わせについて》
上述した実施形態における各種の制御例及び形態例の技術的事項は、適宜組み合わせて用いることができ、また、一部の事項を置き換えることもできる。
[その他]
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、又は削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で同等関連分野の通常の知識を有する者により、多くの変形が可能である。
10 画像形成装置
11 印刷機本体
12 用紙搬送部
20 給紙部
22 給紙装置
22A 給紙台
24 フィーダボード
40 描画部
42 用紙搬送機構
42A 搬送ベルト
42B 駆動ローラ
42C 従動ローラ
42D 吸引チャンバ
44 インクジェット描画ユニット
46 記録ヘッド
46C、46M、46Y、46K インクジェットヘッド
47 用紙位置測定センサ
48 画像読取装置
50 乾燥部
52 用紙搬送機構
52A 搬送ベルト
52B 駆動ローラ
52C 従動ローラ
52D 吸引チャンバ
54 乾燥ユニット
60 排紙部
62 集積装置
62A 集積トレイ
100 システムコントローラ
102 通信部
104 画像メモリ
106 画像処理部
110 搬送制御部
112 給紙制御部
118 描画制御部
120 インク乾燥制御部
124 排紙制御部
130 操作部
132 表示部
134 パラメータ記憶部
136 プログラム格納部
200 ホストコンピュータ
300 制御装置
302 画像データ取得部
306 印刷データ記憶部
308 画像選択部
310 読取画像解析部
312 不良補正情報記憶部
320 ハーフトーン処理部
322 不良補正画像生成部
322A シフト処理部
322B 変換処理部
324 不良ノズル検出部
350 制御装置
352 用紙位置履歴情報記憶部
354 優先度決定部
P 用紙
S102〜S132 画像形成装置における印刷処理のステップ

Claims (15)

  1. 液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドと、
    記録媒体を第1の方向に搬送する搬送部と、
    前記液体吐出ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する際の前記記録媒体の前記第1の方向と直交する第2の方向の位置を検出する記録媒体位置検出部と、
    前記複数のノズルの中から吐出不良の不良ノズルを検出する不良ノズル検出部と、
    入力された画像データを基に、前記液体吐出ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成するためのドットの配置パターンを表す複数の印刷データを生成する画像処理部と、
    前記記録媒体位置検出部が検出した前記第2の方向の位置情報を基に、前記複数の印刷データの中から、画像の形成に用いる印刷データを選択する画像選択部と、を備え、
    前記画像処理部は、
    連続階調の画像データをハーフトーン処理するハーフトーン処理部と、
    前記ハーフトーン処理を経て得られたドットデータ、又は、前記ハーフトーン処理を施す前の画像データに対して、前記不良ノズル検出部によって検出された前記不良ノズルの情報に基づき、前記不良ノズルに起因する画像欠陥を抑制する補正処理を行い、補正された補正画像のデータを生成する不良補正画像生成部と、を含み、
    前記不良補正画像生成部は、前記ドットデータ又は前記画像データの画像位置を前記第2の方向に互いに異ならせた複数の画像の各々について前記補正処理を行い、
    前記画像処理部は、前記ハーフトーン処理及び前記補正処理を行うことにより、画像位置が前記第2の方向に互いに異なる複数の不良補正済みドットデータである前記複数の印刷データを生成する画像形成装置。
  2. 前記画像選択部は、前記記録媒体位置検出部が検出した前記記録媒体の前記第2の方向の位置情報を基に、前記複数の印刷データの中から、画像形成後における前記記録媒体上の前記第2の方向の画像形成位置が、規定の許容範囲を含む一定の位置になる印刷データを選択する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像選択部は、前記記録媒体位置検出部が検出した前記記録媒体の前記第2の方向の位置情報を基に、前記複数の印刷データの中から、画像形成後における前記記録媒体上の前記第2の方向の画像形成位置が、基準の画像形成位置に最も近くなる印刷データを選択する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像処理部は、
    前記複数の印刷データの生成順序を表す優先度が設定され、
    前記第2の方向の記録媒体位置に関して、前記優先度に従い前記複数の印刷データが複数の群に分割されており、
    前記複数の群のうち、優先順位が最も高い第1の群に属する前記印刷データが生成された後に、前記記録媒体への画像形成を開始し、
    前記画像形成の動作に並行して、前記第1の群以外の他の群に属する前記印刷データを前記優先度に従って逐次生成し、
    前記画像選択部は、前記記録媒体位置検出部が検出した前記記録媒体の前記第2の方向の位置情報を基に、前記印刷データを選択する処理の時点で既に生成されている複数の印刷データの中から、1つの印刷データを選択する請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 過去に前記記録媒体位置検出部が検出した前記第2の方向の位置情報の履歴情報を記憶しておく記録媒体位置履歴情報記憶部と、
    前記記録媒体位置履歴情報記憶部に記憶された前記履歴情報を基に、前記優先度を決定する優先度決定部と、
    を備える請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記不良ノズル検出部は、印刷中に新規に吐出不良が発生した新規不良ノズルを検出し、
    前記画像処理部は、前記新規不良ノズルが検出された場合に、前記新規不良ノズルの情報を基に、前記複数の印刷データを更新する請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像処理部は、
    前記新規不良ノズルの検出に伴い、前記複数の印刷データを更新する場合の印刷データの生成順序を表す優先度が設定され、
    前記第2の方向の記録媒体位置に関して、前記優先度に従い前記複数の印刷データが複数の群に分割されており、
    前記優先度に従って、前記分割された群ごとに前記印刷データを更新し、
    前記画像選択部は、前記記録媒体位置検出部が検出した前記記録媒体の前記第2の方向の位置情報を基に、前記印刷データを選択する処理の時点で既に生成されている複数の印刷データの中から、1つの印刷データを選択する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 過去に前記記録媒体位置検出部が検出した前記第2の方向の位置情報の履歴情報を記憶しておく記録媒体位置履歴情報記憶部と、
    前記記録媒体位置履歴情報記憶部に記憶された前記履歴情報を基に、前記優先度を決定する優先度決定部と、
    を備える請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記優先度決定部は、前記不良ノズル検出部が印刷中に新規に発生した前記新規不良ノズルを検出した時点までに、前記記録媒体位置検出部が検出した前記第2の方向の位置情報の履歴情報を基に、前記更新の際の印刷データの生成順序を表す前記優先度を決定する請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記印刷データの生成順序の優先順位を示す整数をNとする場合に、優先度Nの印刷データは、
    N=1のとき、次式のF1(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
    Figure 0006814883
    N≧2のとき、次式のF2(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
    Figure 0006814883
    式中のiとjは、それぞれ基準位置からの記録媒体のずれ位置を表し、
    i=−L,−L+1,…,+L−1,+L かつ、
    j=−L,−L+1,…,+L−1,+L であり、
    は、ずれ位置がiである確率を表し、
    JMは、FM(j)が最小値となるjを表し、Mは1からN−1までの整数である請求項5、8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 前記印刷データの生成順序の優先順位を示す整数をNとする場合に、優先度Nの印刷データは、
    N=1のとき、次式のF1(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
    Figure 0006814883
    N≧2のとき、次式のF2(j)が最小値となるjの記録媒体位置の印刷データであり、
    Figure 0006814883
    式中のiは、過去に前記記録媒体位置検出部が検出した記録媒体の位置を示す値であり、
    Iminは、iの最小値を表し、
    Imaxは、iの最大値を表し、
    Iは、履歴情報から用いる記録媒体の位置情報のデータ数を表し、
    jは、基準位置からのずれ位置の設定候補であり、
    j=−L,−L+1,…,+L−1,+L とし、
    JMは、FM(j)が最小値となるjを表し、Mは1からN−1までの整数である請求項5、8又は9に記載の画像形成装置。
  12. 前記複数の印刷データには、基準位置の印刷データと、前記基準位置から前記第2の方向にずれた位置の印刷データとが含まれる請求項1から11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記不良補正画像生成部は、
    前記ドットデータ又は前記画像データの画像位置を前記第2の方向にシフトさせるシフト処理を行うシフト処理部と、
    前記シフト処理後の画像のデータを前記不良ノズルの情報に基づき補正する変換処理部と、
    を含む請求項1から12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. 前記画像選択部によって選択された印刷データに基づき、前記液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する描画制御部を備える請求項1から13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 液体を吐出する複数のノズルを有する液体吐出ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記液体吐出ヘッドにおける吐出不良の不良ノズルの情報を記憶しておく不良補正情報記憶工程と、
    前記記録媒体を第1の方向に搬送する搬送工程と、
    前記液体吐出ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成する際の前記記録媒体の前記第1の方向と直交する第2の方向の位置を検出する記録媒体位置検出工程と、
    前記複数のノズルの中から吐出不良の不良ノズルを検出する不良ノズル検出工程と、
    入力された画像データを基に、前記液体吐出ヘッドを用いて前記記録媒体に画像を形成するためのドットの配置パターンを表す複数の印刷データを生成する画像処理工程と、
    前記記録媒体位置検出工程にて検出した前記第2の方向の位置情報を基に、前記複数の印刷データの中から、画像の形成に用いる印刷データを選択する画像選択工程と、を備え、
    前記画像処理工程は、
    連続階調の画像データをハーフトーン処理するハーフトーン処理工程と、
    前記ハーフトーン処理を経て得られたドットデータ、又は、前記ハーフトーン処理を施す前の画像データに対して、前記不良ノズル検出工程によって検出された前記不良ノズルの情報に基づき、前記不良ノズルに起因する画像欠陥を抑制する補正処理を行い、補正された補正画像のデータを生成する不良補正画像生成工程と、を含み、
    前記不良補正画像生成工程は、前記ドットデータ又は前記画像データの画像位置を前記第2の方向に互いに異ならせた複数の画像の各々について前記補正処理を行い、
    前記画像処理工程は、前記ハーフトーン処理を行い、かつ、前記補正処理を行うことにより、画像位置が前記第2の方向に互いに異なる複数の不良補正済みドットデータである前記複数の印刷データを生成する画像形成方法。
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