JP6816955B2 - 飲料、および飲料の製造方法 - Google Patents
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Description
この高甘味度甘味料は、ショ糖の数十から数百倍の甘味度を有し、少量の添加であっても、目的とする強さの甘味を付与できる。また、その結果として、飲食品全体としてのカロリー量を低減することが可能となる。
しかしながら、この高甘味度甘味料は、通常、苦味やエグ味といった特有の後味を有しており、また、高甘味度甘味料固有の後甘味が持続する傾向にあることから、使用した飲食品の嗜好性が低下するという課題があった。
たとえば、特許文献1には高甘味度甘味料に対して、非重合体カテキン等を含むチャ抽出物を配合した砂糖代替甘味料が開示されており、この甘味料は砂糖と同等の呈味性を有することが示されている。
また、特許文献2には、甘味料と重合ポリフェノールを含有する飲食品が開示されており、この飲食品によれば、甘味料の甘味のピークの甘味度をほとんど落とさずに、かつ嗜好的に好ましくない後味として持続する甘味を抑えることができることが示されている。また、この特許文献2には、甘味料として、高甘味度甘味料が好ましく用いられることが示されている。
また、特許文献3には、高甘味度甘味料と酵素処理イソクエルシトリン及び/又はリンゴポリフェノールとを組み合わせることを特徴とする、高甘味度甘味料の呈味改善方法が開示されている。
このことから、少量の添加量でも高甘味度甘味料の呈味改善が可能となる技術の開拓が望まれていた。
また、これらの抽出物は、顕著に呈味改善効果をもたらすことから、限られた添加量であっても十分に各種製品の呈味改善を図ることができる。
高甘味度甘味料と、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含む飲料(ただし、イヌリンは含まない)であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分であり、
当該飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上60ppm以下含み、
前記高甘味度甘味料は、前記飲料全体に対して30ppm以上、1000ppm以下であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
当該飲料はアルコール飲料である、飲料が提供される。
高甘味度甘味料と、植物抽出物又はもろみ抽出物と、を含む、飲料(ただし、イヌリンは含まない)の製造方法であって、
前記飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上60ppm以下添加する工程と、
前記飲料全体に対して、前記高甘味度甘味料を30ppm以上、1000ppm以下添加する工程と、
を含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
当該飲料はアルコール飲料である、飲料の製造方法が提供される。
高甘味度甘味料を含む飲食品の呈味改善方法であって、
当該方法は、前記高甘味度甘味料を含む前記飲食品に対して植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、呈味改善方法が提供される。
ここで、この植物抽出物等は、少量の添加であっても十分に呈味改善を図ることができる。このことから、飲料や食料品に植物抽出物等に由来する呈味を過度に与えることなく、高甘味度甘味料特有の苦味やエグ味、後甘味を緩和する効果を発揮することができる。
また、このような知見に基づき、高甘味度甘味料を含有する飲食品として、高甘味度甘味料特有の後味が十分に改善された製品を実現することができる。
まず、本実施形態に係る呈味改善方法について説明する。
本実施形態の呈味改善方法は、以下に示されるものである。
高甘味度甘味料を含む飲食品の呈味改善方法であって、
当該方法は、前記高甘味度甘味料を含む前記飲食品に対して植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、呈味改善方法。
このことから、この植物抽出物等は限られた添加量であっても十分な呈味改善作用を示し、飲食品に植物抽出物等に由来する呈味を過度に付与せず、また、飲食品として高甘味度甘味料に由来する後味を改善することができる。
また、この植物抽出物やもろみ抽出物自体、苦味が少ない傾向にあり、飲料や食品そのものが有する風味等を損ないにくい。そのため、従来存在する呈味改善方法を採用した場合に比して、製品設計の幅を広げることができる。
さらに、本実施形態に係る植物抽出物等は適度な渋味を呈するものであり、飲料や食品に対して、少量添加する場合は良好な後味を付与することができる。
すなわち、この植物抽出物等は植物抽出物等自体に由来する良好な後味を付与しつつ、高甘味度甘味料特有の後味の改善ができるといえる。
本実施形態にかかる高甘味度甘味料は、特に限定されないが、例えば、ショ糖の10倍以上、好ましくは50倍以上、より好ましくは100倍以上の甘味を有するものを用いることができる。より具体的には、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、ステビア、アリテーム、ネオテーム、サッカリン等を使用することができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの高甘味度甘味料のうち、入手容易性が高く、適用する製品に所望の甘味を効率的に付与することができる観点から、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分を高甘味度甘味料として用いることが好ましく、スクラロース又はアスパルテームを高甘味度甘味料として用いることがより好ましい。
この高甘味度甘味料の添加量の下限値としては、飲食品に対して適切に甘味の付与をする観点から、たとえば飲食品全体に対して1ppm以上であり、好ましくは10ppm以上であり、より好ましくは30ppm以上である。
また、飲食品全体に対する高甘味度甘味料の添加量の上限値は、甘味度や食品添加物の使用上限の観点から、たとえば5000ppm以下であり、好ましくは3000ppm以下であり、より好ましくは1000ppm以下である。
本実施形態の呈味改善方法は、高甘味度甘味料を含ませることが慣用的になされている飲食品のうち、いずれであっても適用することができる。
すなわち、本実施形態においては、高甘味度甘味料と特定の植物抽出物等とを含む飲食品が提供されるものであり、高甘味度甘味料による適度な甘味を有しつつも、この高甘味度甘味料に由来する後味が改善された飲食品を実現することができる。
このような飲食物は、本技術分野において通常用いられる手段に従い、高甘味度甘味料を含む飲食品に対して、後述する植物抽出物又はもろみ抽出物を添加することにより製造することができる。
これらのなかでも、本実施形態の呈味改善方法は、飲料に対して好ましく用いられる。
また、アルコール飲料としてのアルコール濃度の上限値は、たとえば25%以下であり、好ましくは20%以下であり、より好ましくは18%以下である。
飲料のpHの下限値は、飲用できる限りにおいては、特に制限されないが、たとえば、pH2以上である。
なお、飲料のpHは公知の方法に従って測定することができ、例えば、東亜ディーケーケー社製のpHメーター HM−30R等を用いて測定することができる。
また、このpH調整剤は、たとえば、飲料のpHを逐次観測しながら、添加量を調整すればよい。
続いて、本実施形態の呈味改善方法に用いられる植物抽出物又はもろみ抽出物について説明する。
本実施形態の呈味改善方法では、植物抽出物又はもろみ抽出物として、以下のものが用いられる。
(1) オリーブからの抽出物
(2) ブドウ種子からの抽出物
(3) ビルベリーからの抽出物
(4) 赤ワインもろみからの抽出物
(5) ルブスからの抽出物
(6) アムラからの抽出物
なお、本実施形態において、これらの植物抽出物等の形状は固体状(粉体状)であっても液状であっても良い。
本実施形態におけるオリーブの抽出物に用いられるオリーブは学名:Olea europaeaを用いることができる。
オリーブの品種としては、例えばミッション(Mission)、マンザニロ(Manzanillo)、ネバディロ・ブランコ(Nevadilo Blanco)、ピクアル(Picual)、オヒブランカ(Hojiblanca)、アーベキーナ(Arbequina)、セビラーノ(Sevillano)、コレッジョッラ(Correggiola)、ブラックイタリアン(Black Italian)、ヘレナ(Helena)、ロシオーラ(Rosciola)、ヨーロピアーナ(Europaena)、ワン・セブン・セブン(One seven seven)、ペンドリノ(Pendolino)、タジャスカ(Taggiasca)、ホワイト(White)、マウリィーノ(Maurino)、カラマタ(Kalamata)、ティニーオイル カラマタ(Tiny Oil Kalamata)、オリンピア(Olympia)、パラゴン(Paragon)、ワシントン(Washington)、アメリカン(American)、サウスオーストラリア ベルダル(SA. Verdale)、オークラン(Aucklan)、クライスト(Crist)、ラキーノ(Rakino)、アザパ(Azapa)、バルネア(Barnea)、バロウニ(Barouni)、アレクッツォ(Arecuzzo)、コルニカブラ(Cornicabra)、マンザニリャ(Manzanilla)、ゴルダル(Gordal)、フラントイオ(Frantoio)、モロイオロ(Moraiolo)、レッチーノ(Leccino)、コラティーナ(Coratina)、アスコラーナ・テレナ(Ascolana Terena)等を用いることができる。
また、本実施形態のオリーブからの抽出物としては、たとえば、オリーブの葉や果実からの抽出物を採用することができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、高甘味度甘味料に由来する後味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
また、ヒドロキシチロソールを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、0.5%以上のヒドロキシチロソールを含む抽出物、好ましくは1%以上のヒドロキシチロソールを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるオリーブからの抽出物は、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール量の上限値は特に制限されないが、たとえば95%以下である。また、ヒドロキシチロソールの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、20%以下である。
これらの製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
本実施形態にかかるブドウ種子からの抽出物は、公知の品種のブドウの種子から抽出操作を経ることにより得ることができるが、このブドウの品種としては、たとえばソーヴィニヨン・ブラン種、シャルドネ種、リースリング種、ミラトルガウ種、甲州種、カベルネ種、メルロー種、マルベック種、シラー種、マスカットベリーA種等のブドウの種子からの抽出物を用いることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、高甘味度甘味料に由来する後味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
また、プロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、5%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物、好ましくは10%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるブドウ種子からの抽出物は、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール量の上限値は特に制限されないが、たとえば99%以下である。また、プロアントシアニジンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、60%以下である。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
本実施形態におけるビルベリーからの抽出物は、たとえばビルベリー果実から、水あるいはエタノール又はこれらの混合溶媒で抽出された抽出物とすることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、高甘味度甘味料に由来する後甘味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態にかかる抽出物は、このビルベリーからの抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、アントシアニン含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば70%以下である。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
本実施形態にかかる赤ワインもろみからの抽出物は、赤ワインのもろみから抽出したものを用いることができる。
赤ワインは、通常、ブドウの果汁を酵母の作用により発酵したもろみを固液分離し、必要に応じて樽又は瓶に貯蔵して得られるものであるが、本実施形態においては、この発酵後のもろみから抽出して得られる抽出物を好ましく用いることができる。
また、プロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、5%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物、好ましくは10%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかる赤ワインもろみからの抽出物は、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば99%以下である。また、プロアントシアニジンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、60%以下である。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
本実施形態において用いられるルブスからの抽出物は、甜茶の抽出物である。
このルブスからの抽出物の基となるルブスは、公知のルブス属の植物に由来するもののなかから適宜選択することができるが、たとえば、甘葉懸鈎子(学名:Rubus suavissimus S.Lee)、ブラックベリー(学名:Rubus spp.)、フユイチゴ(学名:Rubus buergeri)、ルブス・ペンタロブス(学名:Rubus pentalobus)、トキンイバラ(学名:Rubus resifolius)、シマバライチゴ(学名:Rubus lambertianus SERINGE)等の植物の中から任意選択して使用することができる。
これらの中でも、甘葉懸鈎子からの抽出物は苦味が比較的少ないため、本実施形態の呈味改善方法に好ましく用いることができる。
また、本実施形態のルブスからの抽出物としては、たとえば、甜茶の葉からの抽出物を採用することができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、高甘味度甘味料に由来する後甘味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態にかかるルブスからの抽出物は、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば90%以下である。
これらの製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
アムラからの抽出物とは、エンブリカ・オフィシナリス(Emblica Officinalis)、又は、フィランサス・エンブリカ(Phyllanthus emblica)という学名をもつ植物としての「アムラ」から得た抽出物のことを指す。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
また、β−グルコガリンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、3%以上のβ−グルコガリンを含む抽出物、好ましくは5%以上のβ−グルコガリンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるアムラからの抽出物は、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総没食子酸塩含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば90%以下である。また、β−グルコガリンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、40%以下である。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
植物抽出物又はもろみ抽出物の添加量をこのように設定することで、高甘味度甘味料の呈味を十分に改善することができる。
また、飲食品全体に対する、上述の植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する量の上限値としては、好ましくは100ppm以下であり、より好ましくは80ppm以下であり、さらに好ましくは60ppm以下であり、特に好ましくは50ppm以下であり、殊更好ましくは、40ppm以下である。
植物抽出物又はもろみ抽出物の添加量をこのように設定することで、飲食品に抽出物に由来する苦味を与えることを回避しやすくなり、飲食品固有の風味が損なわれることを抑制することができる。
具体的に、本実施形態の飲食品は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記した成分の他にも、各種飲食品に対して許容される各種添加剤、たとえば単糖(果糖、ブドウ糖、脳糖等)、二糖(ショ糖、麦芽糖、乳糖等)、異性化糖、オリゴ糖、糖アルコール(エリスリトール、マルチトール、キシリトール等)、酸味料(クエン酸、リンゴ酸等)、乳(牛乳、脱脂乳、練乳、クリーム、豆乳等)、乳化剤、酸化防止剤、ペクチン、カラギーナン、ジェランガム、グアーガム、キサンタンガム、寒天、発酵セルロース等の増粘剤、色素、香料、保存料、防腐剤、防かび剤などを含有してもよい。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
<1>
高甘味度甘味料と、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含む飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、飲食品。
<2>
<1>に記載の飲食品であって、
前記高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分である、飲食品。
<3>
<1>又は<2>に記載の飲食品であって、
当該飲食品全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下含む、飲食品。
<4>
<1>ないし<3>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記飲食品は、アルコール飲料である、飲食品。
<5>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物である、飲食品。
<6>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ブドウ種子からの抽出物である、飲食品。
<7>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ビルベリーからの抽出物である、飲食品。
<8>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、赤ワインもろみからの抽出物である、飲食品。
<9>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ルブスからの抽出物である、飲食品。
<10>
<1>ないし<4>のいずれか一つに記載の飲食品であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、アムラからの抽出物である、飲食品。
<11>
高甘味度甘味料を含む飲食品に対して、植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含む、飲食品の製造方法であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、飲食品の製造方法。
<12>
<11>に記載の飲食品の製造方法であって、
前記高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分である、飲食品の製造方法。
<13>
<11>又は<12>に記載の飲食品の製造方法であって、
前記飲食品全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下添加することを特徴とする、飲食品の製造方法。
<14>
<11>ないし<13>のいずれか一つに記載の飲食品の製造方法であって、
前記飲食品は、アルコール飲料である、飲食品の製造方法。
<15>
高甘味度甘味料を含む飲食品の呈味改善方法であって、
当該方法は、前記高甘味度甘味料を含む前記飲食品に対して植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、呈味改善方法。
<16>
<15>に記載の呈味改善方法であって、
前記高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分である、呈味改善方法。
<17>
<15>又は<16>に記載の呈味改善方法であって、
前記飲食品全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下添加することを特徴とする、呈味改善方法。
<18>
<15>ないし<17>のいずれか一つに記載の呈味改善方法であって、
前記飲食品は、アルコール飲料である、呈味改善方法。
(実施例A1〜A12、比較例A1〜A3)
モデル液として、エタノール3.0%、クエン酸0.2%、スクラロース200ppm含む飲料を用意した。
この飲料に対し、実施例A1〜A12および比較例A1、A2においては、各種抽出物を表1に示される量だけ添加し、試験用の飲料とした。
なお、各種抽出物としては、以下に示されるものを用いた。
・オリーブ:サンブライト株式会社製「Olivex(登録商標)HT6」
・ブドウ種子:サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Seed OPC30」
・ビルベリー:インデナジャパン株式会社製「ビルベリーカンソウエキスET ミルトセレクト(登録商標)」
・赤ワインもろみ:サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Total PPR」
・ルブス:丸善製薬株式会社製「ルブス乾燥エキスF」
・アムラ:株式会社サビンサ ジャパン コーポレーション製「サベリー(アムラ抽出物)」
・紅茶:三井農林株式会社製「紅茶エキスパウダーMN−H10」
1:悪い
2:やや悪い
3:ふつう
4:やや良い
5:良い
表1には、パネリストの評価点の平均値を示している。
なお、紅茶からの抽出物を用いた比較例A2および比較例A3について、添加量を20ppmとした比較例A2では、スクラロースに対する十分な呈味改善作用が奏されず、また、添加量を150ppmとした比較例A3では、一定の後甘味の良化の結果は得られたものの、この紅茶からの抽出物由来の香りや苦渋味をもたらす結果となった。
比較例A1では、「後甘味がとても強い」、「スクラロース由来の苦味を感じる」というコメントがそれぞれ2票ずつ、「後甘味苦く残る」というコメントが1票挙げられた。
実施例A1では、「後味が締まる」、「後キレが良い」、「すっきりする」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例A2〜A6では、いずれも「後味が締まる」、「後キレが良い」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例A7では、「味が締まる」、「キレがある」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例A8では、「後味が締まる」というコメントが2票、「キレがある」というコメントが1票挙げられた。
実施例A9では、「甘味をしっかり感じて後味が締まる」というコメントが1票、「キレがある」というコメントが1票挙げられた。
実施例A10では、「すっきりする」というコメントが1票挙げられた。
実施例A11では、「味が締まる」というコメントが1票挙げられた。
実施例A12では、「甘味と渋味のバランスが良い」、「味が締まる」、「すっきりする」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
比較例A2では、「紅茶からの抽出物(エキス)に由来する香りがする」というコメントが5票、「後甘味と渋味を別々に強く感じる」というコメントが2票、「後味が苦い」というコメントと「ややエタノールが浮いている感じがする」というコメントが1票ずつ挙げられた。
比較例A3では、「紅茶からの抽出物(エキス)由来の香りが目立つ」というコメントが4票、「はっきりと渋味を感じる」、「エグ味を感じる」、「苦味を感じる」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
(実施例B1〜B6、比較例B1)
モデル液として、エタノール3.0%、クエン酸0.2%、アスパルテーム500ppm含む飲料を用意した。
この飲料に対し、実施例B1〜B6においては、各種抽出物を表2に示される量だけ添加し、試験用の飲料とした。なお、各種抽出物は、試験例Aと同様のものを用いた。
1:悪い
2:やや悪い
3:ふつう
4:やや良い
5:良い
表2には、パネリストの評価点の平均値を示している。
比較例B1では、「後甘味と苦味がかなり残る」というコメントが1票挙げられた。
実施例B1では、「甘味が切れる」というコメントが2票、「後味が締まる」、「エタノールになじむ」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例B2では、「比較例B1よりも後甘味が残らない」、「エタノールになじむ」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例B3では、「後味がすっきりする」というコメントが2票、「甘味が残らない」、「エタノールになじむ」というコメントが1票ずつ挙げられた。
実施例B4では、「後味がすっきりする」、「コクがある」、「後甘味良い」、「発酵感がつく」というコメントが1票ずつ挙げられた。
実施例B5では、「後甘味が良い」というコメントが1票挙げられた。
実施例B6では、「後甘味と後苦味のネガティブな部分がない」、「後味がすっと切れる」というコメントが1票ずつ挙げられた。
また、本発明の飲食品は、高甘味度甘味料特有の後味が改善されたものであり、これを飲用又は食用する者に、良好な呈味をもたらすことができる。
Claims (6)
- 高甘味度甘味料と、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含む飲料(ただし、イヌリンは含まない)であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分であり、
当該飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上60ppm以下含み、
前記高甘味度甘味料は、前記飲料全体に対して30ppm以上、1000ppm以下であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
当該飲料はアルコール飲料である、飲料。 - 請求項1に記載の飲料であって、
前記高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分である、飲料。 - 請求項1または2に記載の飲料であって、
前記オリーブは、オリーブ果汁からの抽出物である、飲料。 - 高甘味度甘味料と、植物抽出物又はもろみ抽出物と、を含む、飲料(ただし、イヌリンは含まない)の製造方法であって、
前記飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上60ppm以下添加する工程と、
前記飲料全体に対して、前記高甘味度甘味料を30ppm以上、1000ppm以下添加する工程と、
を含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
当該飲料はアルコール飲料である、飲料の製造方法。 - 請求項4に記載の飲料の製造方法であって、
前記高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテームおよびアセスルファムKからなる群から選択される1又は2以上の成分である、飲料の製造方法。 - 請求項4または5に記載の飲料の製造方法であって、
前記オリーブは、オリーブ果汁からの抽出物である、飲料の製造方法。
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