JP6822076B2 - 無線リソース割り当て装置、無線リソース割り当て方法、及び、無線リソース割り当てプログラム - Google Patents

無線リソース割り当て装置、無線リソース割り当て方法、及び、無線リソース割り当てプログラム Download PDF

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Description

本願発明は、無線通信の基地局等において、無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる技術に関する。
スマートフォンやタブレット端末などの無線端末装置に対する無線通信の接続制御を行う基地局は、各無線端末装置に対する無線通信を行うための無線リソース(帯域幅)を割り当てる。近年、スマートフォンやタブレット端末の急速な普及によって、無線通信のデータトラフィックが急増していることもあり、基地局が無線リソースを効率よく割り当てる技術に対する期待が高まってきている。
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、複数の端末が無線回線を共有して通信を行う無線通信システムの基地局における帯域割当方法が開示されている。この帯域割り当て方法では、端末毎に、端末から送信されたデータ量を測定し、帯域割当対象の端末に関する最新のN回(Nは2以上の整数)の測定結果について、データ量とその発生確率を算出する。この帯域割り当て方法では、予め複数の割当候補帯域を設定し、割当候補帯域のそれぞれに対して、データ量、発生確率および割当候補帯域を適用した場合に送信完了するまでに要する総帯域量から、スループット期待値を算出する。そして、この帯域割り当て方法では、算出したスループット期待値が最大となる割当候補帯域を、帯域割当対象の端末の次の周期における割当情報として決定する。
また、特許文献2には、無線通信における動的な資源分割方法が開示されている。この方法では、無線ネットワークにおけるアクセスポイントのための性能メトリックを取得し、その性能メトリックによって、ネットワークユーティリティモデルへの入力を更新する。そして、この方法では、当該モデルのネットワークユーティリティを最適化するアクセスポイントのために資源分割を選択する。
また、特許文献3には、他の基地局との間で共通して使用される無線リソース領域の中からダウンリンク通信に割り当てる無線リソースを決定する基地局が開示されている。この基地局は、当該無線リソース領域の一部である制限された第1の無線リソースセグメントを使用するほうが、当該他の基地局と共用される無線リソース領域の全範囲を使用する場合に比べてダウンリンク通信の通信品質が向上すると推定された場合に、無線リソースを第1の無線リソースセグメントに制限する。この基地局は、当該他の基地局と移動局との間のダウンリンク通信に使用される無線リソースを第2の無線リソースセグメントに制限するリソース分割が、他の基地局によって実施されることを検出する。
特開2008-131365号公報 特表2011-530235号公報 特表2014-509459号公報
無線通信を制御する通信プロトコルは、通信速度を制御する情報(通信速度制御情報)を含む場合がある。例えばTCP(Transmission Control Protocol)により送受信される通信データには、ヘッダ情報としてウインドウサイズが含まれている。TCPでは、通信の信頼性を確保するために、パケット送信に対する応答確認(ACK(Acknowledgement)パケットの送信)を行なうが、パケット送信の度に応答確認をしたのでは通信速度が低下するという問題がある。TCPでは、この問題を回避するために、ACKパケットを待たずに一度に送信できるデータ量を表すウインドウサイズを設定している。このウインドウサイズは、TCPによる通信を行う装置によって、所定のアルゴリズムに従って、動的かつ規則的に変更される。
無線通信の通信速度は、このウインドウサイズなどの通信速度制御情報によって影響を受ける。特許文献1乃至3には、このような通信速度制御情報をふまえて無線通信の通信速度を予測することにより、無線リソースを割り当てる技術は開示されていない。本願発明の主たる目的は、このような技術を実現する無線リソース割り当て装置等を提供することである。
本願発明の一態様に係る無線リソース割り当て装置は、無線端末装置が送受信する通信情報に含まれる、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、前記通信情報の通信速度を予測する予測手段と、前記予測手段により予測された前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる割り当て手段と、を備える。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の一態様に係る無線リソース割り当て方法は、情報処理装置によって、無線端末装置が送受信する通信情報に含まれる、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、前記通信情報の通信速度を予測し、予測した前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる。
また、上記目的を達成する更なる見地において、本願発明の一態様に係る無線リソース割り当てプログラムは、無線端末装置が送受信する通信情報に含まれる、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、前記通信情報の通信速度を予測する予測処理と、前記予測処理により予測された前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる割り当て処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
更に、本願発明は、係る無線リソース割り当てプログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
本願発明は、無線通信において、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることを可能とする。
本願発明の第1の実施形態に係る無線リソース割り当て装置10の構成を示すブロック図である。 本願発明の第1の実施形態に係る無線端末装置2とサーバ装置4との間の通信のプロトコルスタックを例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る予測部11によるRTTの測定方法を例示する図である。 輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Tahoeアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。 輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Renoアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。 輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Vegasアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る無線リソース割り当て装置10が無線リソースを割り当てる動作を示すフローチャートである。 本願発明の第1の実施形態に係る無線リソース割り当て装置10が輻輳制御アルゴリズムの種別を判定する動作を示すフローチャートである。 本願発明の第2の実施形態に係る無線リソース割り当て装置50の構成を示すブロック図である。 本願発明の各実施形態に係る無線リソース割り当て装置を実行可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本願発明は、ウインドウサイズのような通信速度制御情報が、通信プロトコルによる制御によって規則的に変化することに着目した発明である。これにより、本願発明は、通信速度をより高い精度で予測し、予測した通信速度に基づいた無線リソースの割り当てを行なうことによって、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることを実現する。
<第1の実施形態>
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る無線リソース割り当て装置10の構成を概念的に示すブロック図である。無線リソース割り当て装置10は、無線端末装置2に対する無線通信による通信接続を制御する基地局1に内包されている。無線リソース割り当て装置10は、基地局1と通信可能に接続された別の装置であってもよい。
基地局1は、無線リソース割り当て装置10、無線インタフェース制御部13、及びバックホールインタフェース制御部14を含んでいる。無線インタフェース制御部13は、無線端末装置2との間で行う通信データ(通信情報)の送受信を制御する。バックホールインタフェース制御部14は、無線端末装置2が基地局1及びゲートウェイ3を介して通信する最終的な対象であるサーバ装置4が接続されたゲートウェイ3との間で行う通信データの送受信を制御する。
図2は、図1に示す基地局1、無線端末装置2、ゲートウェイ3、及び、サーバ装置4との間で行なわれる通信のプロトコルスタック(プロトコルの階層)を例示する図である。例えばTCPは、IP(Internet Protocol)を利用して、無線端末装置2とサーバ装置4との間における通信データの転送を制御するプロトコルである。IPは、PDCPを利用して、無線端末装置2と基地局1との間における通信データの転送を制御し、GTP−Uを利用して、ゲートウェイ3を介して基地局1とサーバ装置4との間における通信データの転送を制御するプロトコルである。ただし、PDCPは、「Packet Data Convergence Protocol」の略称である。GTP−Uは、「GPRS Tunneling Protocol for User Plane:GPRSは、「General Packet Radio Service」の略称)」の略称である。尚、図2に示すプロトコルスタックは、周知であるので、その詳細な説明は省略する。
図1に示す無線リソース割り当て装置10は、無線端末装置2がサーバ装置4との間で送受信する通信データに含まれる情報に基づいて通信速度を予測し、その予測結果に基づいて、基地局1が無線端末装置2との通信を行うための無線リソース(帯域幅)を割り当てる装置である。無線リソース割り当て装置10は、予測部11、及び、割り当て部12を備えている。
予測部11は、TCPコネクション検知部110、ウインドウサイズ測定部111、輻輳検知部112、アルゴリズム判定部113、閾値算出部114、ウインドウサイズ予測部115、及び、スループット予測部116を内包している。
TCPコネクション検知部110は、無線端末装置2とサーバ装置4との間において、3ウェイハンドシェイクが行なわれたことにより、TCPコネクションが確立されたことを検知する。すなわち、TCPコネクション検知部110は、無線端末装置2とサーバ装置4とがTCP通信を開始する際に、無線端末装置2がサーバ装置4へ送信するSYN(Synchronize)パケット、サーバ装置4が無線端末装置2へ送信するSYN+ACKパケット(SYNに対するリプライパケット)、及び、無線端末装置2がサーバ装置4へ送信するACKパケットを検知する。TCPコネクション検知部110は、また、FIN(Finish)パケット、FIN+ACKパケット(FINに対するリプライパケット)、及び、ACKパケットを検知することによって、無線端末装置2とサーバ装置4との間のTCPコネクションが解放されたことを検知する。
ウインドウサイズ測定部111は、TCPコネクション検知部110により検知された、無線端末装置2とサーバ装置4との間のTCPコネクションについて、ウインドウサイズを測定する。ウインドウサイズは、パケット(セグメント)におけるヘッダ情報として含まれており、無線端末装置2とサーバ装置4とによって、所定のアルゴリズムに従って、動的かつ規則的に変更される。
輻輳検知部112は、無線端末装置2とサーバ装置4との間の通信状態を監視するとともに、当該両装置において発生した通信状態の輻輳を検知する。輻輳検知部112は、時計あるいはカウンタ等の計時機能を備えるデバイス(不図示)を内包している。輻輳検知部112は、無線端末装置2が、サーバ装置4に対して送信パケットを送信してから、サーバ装置4からの当該送信パケットに対するリプライパケットを受信するまでの往復遅延時間RTT(Round Trip Time)を測定する。そして輻輳検知部112は、例えばRTTが基準値以上であるなど、リプライパケットの受信状況が所定の条件を満たす場合に、輻輳が発生したことを検知する。
図3は、本実施形態に係る輻輳検知部112によるRTTの測定方法を例示する図である。輻輳検知部112による測定時間は、基地局1が、無線端末装置2からの送信パケットを受信してから、サーバ装置4からの当該送信パケットに対するリプライパケットを受信するまでの遅延時間となる。リプライパケットは、例えば、送信パケットに対するACK、あるいは、SYNに対するSYN+ACK等である。リプライパケットは、あるいは、一連のセグメントに対するACKを表す送信パケットに対する、次に始まる最初のセグメントを表すパケットでもよい。
図3に示す通り、輻輳検知部112によるRTTの測定値と、実際のRTTとの間には、若干の誤差があるが、当該誤差は無視可能である。輻輳検知部112は、あるいは、当該誤差が存在することをふまえて、RTTの測定値に所定の値を加算した値を実際のRTTとして算出してもよい。この場合に加算する所定の値は、例えば、基地局1と無線端末装置2との間の伝送遅延時間に基づく値である。この伝送遅延時間は、例えば、事前に基地局1と無線端末装置2との間で測定された複数の測定値の平均値であってもよい。
図1に示すアルゴリズム判定部113は、ウインドウサイズ測定部111による測定結果に基づいて、無線端末装置2とサーバ装置4とが、ウインドウサイズを動的に変更するアルゴリズムの種別を随時判定する。アルゴリズム判定部113は、アルゴリズムの種別を判定するのに必要な判定基準を有していることとする。無線端末装置2及びサーバ装置4は、例えばTCPによる通信において輻輳が発生した場合に、輻輳を回避するために、様々な輻輳制御アルゴリズムを使用してウインドウサイズを動的に変更する。
図4は、輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Tahoeアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。TCP Tahoeアルゴリズムでは、TCPコネクションが確立されたのち、まずウインドウサイズを例えば1セグメント(1単位)に設定する。TCP Tahoeアルゴリズムは、輻輳が発生するまでの間、通信を行うたびにウインドウサイズを例えば2倍に設定する。このため、ウインドウサイズは指数関数的に増加する。このようなウインドウサイズの制御動作は、一般的にスロースタートと呼ばれている。
このようなウインドウサイズの増加によって、通信速度が通信ネットワークの許容限度を超えたときに、輻輳が発生する。TCP Tahoeアルゴリズムは、輻輳が発生したときのウインドウサイズの例えば2分の1の値を閾値に定めたのち、ウインドウサイズを再び例えば1セグメントに設定する。そして、TCP Tahoeアルゴリズムは、ウインドウサイズが閾値に達するまでの間、通信を行うたびにウインドウサイズを2倍に設定する。TCP Tahoeアルゴリズムは、ウインドウサイズが閾値に達したのちは、ウインドウサイズを1セグメントずつ増加させる。
TCP Tahoeアルゴリズムは、輻輳が再び発生した場合、最初に輻輳が発生したときと同様に、再び輻輳が発生したときのウインドウサイズの2分の1の値を閾値に定めたのち、ウインドウサイズを再び1セグメントに設定する。そして、TCP Tahoeアルゴリズムは、スロースタートによりウインドウサイズを制御する。
図5は、輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Renoアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。図4に例示するTCP Tahoeアルゴリズムでは、輻輳が発生した場合にウインドウサイズを1セグメントに設定したのち、スロースタートによりウインドウサイズを制御する。これに対して、TCP Renoアルゴリズムは、輻輳が発生した場合にウインドウサイズを閾値(輻輳が発生したときのウインドウサイズの2分の1)に設定する。TCP Renoアルゴリズムは、こののち、輻輳が再び発生するまでの間、ウインドウサイズを例えば1セグメントずつ増加させる。
TCP Renoアルゴリズムは、輻輳が再び発生した場合、最初に輻輳が発生したときと同様に、再び輻輳が発生したときのウインドウサイズの2分の1の値を閾値に定めたのち、ウインドウサイズをその閾値に設定する。そして、TCP Renoアルゴリズムは、1セグメントずつ増加するようにウインドウサイズを制御する。
上述した図4に例示するTCP Tahoeアルゴリズム、及び、図5に例示するTCP Renoアルゴリズムは、一般的に、ロスベース方式と呼ばれている。
図6は、輻輳制御アルゴリズムとして、TCP Vegasアルゴリズムを使用した場合におけるウインドウサイズの時間推移を例示する図である。TCP Vegasアルゴリズムでは、RTTを計測するとともに、RTTを推測する。TCP Vegasアルゴリズムは、RTTの計測値がその推測値よりも十分に大きくなった(RTTの計測値と推測値との差分が所定の基準よりも大きくなった)場合、通信ネットワークに輻輳が発生しつつあるとみなすことができるので、ウインドウサイズを1セグメント分減少させる。TCP Vegasアルゴリズムは、RTTの計測値がその推測値よりも十分に小さくなった(RTTの計測値と推測値との差分が所定の基準よりも小さくなった)場合、通信ネットワークが通信可能なデータ量に余裕があるとみなすことができるので、ウインドウサイズを1セグメント分増加させる。TCP Vegasアルゴリズムは、RTTの計測値とその推測値とが同程度である場合、ウインドウサイズをそのまま維持する。
上述した図6に示すTCP Vegasアルゴリズムは、一般的に、遅延ベース方式と呼ばれている。
上述した3種類のTCPの輻輳制御アルゴリズムは一例である。TCPの輻輳制御アルゴリズムには、例えば、ロスベース方式と遅延ベース方式とを併せ持ち、通信ネットワークの状況によって制御方式切り替え可能なハイブリッド方式などもある。
閾値算出部114は、例えば、上述したTCP Tahoeアルゴリズム、あるいはTCP Renoアルゴリズム等が定める閾値を算出する。閾値算出部114は、輻輳検知部112が輻輳を検知したときに、ウインドウサイズ測定部111によって測定されたウインドウサイズの例えば2分の1の値を、当該閾値として算出する。
ウインドウサイズ予測部115は、ウインドウサイズ測定部111による測定結果と、輻輳検知部112による検知結果と、アルゴリズム判定部113による判定結果と、閾値算出部114による算出結果と、に基づいて、無線端末装置2とサーバ装置4との間の通信のウインドウサイズを予測する。
アルゴリズム判定部113による判定結果が、図4に例示するTCP Tahoeアルゴリズムである場合における、ウインドウサイズ予測部115の動作を説明する。この場合、ウインドウサイズ予測部115は、TCPコネクション検知部110によってTCPコネクションの確立が検知されたのち、ウインドウサイズがスロースタートによって指数関数的に増加すると予測する。すなわち、ウインドウサイズ予測部115は、例えば、ウインドウサイズが1セグメントから始まり、通信ごとに2倍に増加するとの予測に基づいて、ウインドウサイズ測定部111による測定結果から、次の通信のウインドウサイズを予測する。
ウインドウサイズ予測部115は、輻輳検知部112によって輻輳が検知されたとき、次の通信のウインドウサイズを、1セグメントであると予測する。そののち、ウインドウサイズ予測部115は、ウインドウサイズ測定部111による測定結果が、閾値算出部114により算出された閾値よりも小さい場合、次の通信のウインドウサイズを、ウインドウサイズ測定部111による測定結果の例えば2倍の値であると予測する。そして、ウインドウサイズ予測部115は、ウインドウサイズ測定部111による測定結果が、閾値算出部114により算出された閾値以上である場合、輻輳検知部112によって輻輳が再び検知されるまでの間、次の通信のウインドウサイズを、ウインドウサイズ測定部111による測定結果に1を加算した値であると予測する。このように、ウインドウサイズ予測部115は、TCP Tahoeアルゴリズムに沿ったウインドウサイズを予測する。
次に、アルゴリズム判定部113による判定結果が、図5に例示するTCP Renoアルゴリズムである場合における、ウインドウサイズ予測部115の動作を説明する。この場合、ウインドウサイズ予測部115は、TCPコネクション検知部110によってTCPコネクションの確立が検知されたのち、輻輳検知部112によって輻輳が検知されるまでの間は、TCP Tahoeアルゴリズムのときと同様にウインドウサイズを予測する。
ウインドウサイズ予測部115は、輻輳検知部112によって輻輳が検知されたとき、次の通信のウインドウサイズを、閾値算出部114により算出された閾値であると予測する。そののち、ウインドウサイズ予測部115は、輻輳検知部112によって輻輳が再び検知されるまでの間、次の通信のウインドウサイズを、ウインドウサイズ測定部111による測定結果に1を加算した値であると予測する。このように、ウインドウサイズ予測部115は、TCP Renoアルゴリズムに沿ったウインドウサイズを予測する。
ウインドウサイズ予測部115は、アルゴリズム判定部113による判定結果が、図6に例示するTCP Vegasアルゴリズムである場合、同様に、TCP Vegasアルゴリズムに沿ったウインドウサイズを予測する。
図1に示すスループット予測部116は、ウインドウサイズ予測部115により予測されたウインドウサイズ、及び、輻輳検知部112により測定されたRTTに基づき、下記数式1を用いて、無線端末装置2とサーバ装置4との通信のスループット(通信速度)を予測する。
スループット(bps)=MSS(バイト) x ウインドウサイズ x 8/RTT(秒)
・・・(数式1)
ただし、数式1において、bpsは「bit per second」の略である。MSSは最大セグメントサイズ(Maximum Segment Size)のことである。また、「x」は乗算を表す演算子であり、「/」は除算を表す演算子である。
数式1におけるMSSの値は、SYNパケットあるいはSYN+ACNパケットに含まれており、TCPコネクション検知部110により抽出される。MSSの値は、あるいは、外部から任意の値として与えられてもよい。例えばEthernet(登録商標)による通信では、MSSは1460バイトとなる。これは、最大1500バイトのセグメントデータを送信可能なEthernetでは、1500バイトから、IP及びTCPのヘッダサイズである40バイトを減算することによって求められる。
スループット予測部116は、数式1を使用してスループットを算出する際に、RTTについて、所定の初期値(例えば3秒)を使用したのち、輻輳検知部112により測定されたRTTの値に置き換えるようにしてもよい。
図1に示す割り当て部12は、予測部11によって予測されたスループットに基づいて、当該スループットを実現可能なように、基地局1が無線端末装置2と通信を行うための無線リソース(帯域幅)を割り当てる。
次に図7及び図8のフローチャートを参照して、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
図7は、無線リソース割り当て装置10が、無線端末装置2との通信に必要な無線リソースを割り当てる動作のフローチャートである。
予測部11におけるTCPコネクション検知部110は、無線端末装置2とサーバ装置4との間における、TCPコネクションの確立を検知する(ステップS101)。予測部11におけるウインドウサイズ測定部111は、無線端末装置2とサーバ装置4との通信におけるウインドウサイズを測定する(ステップS102)。予測部11における輻輳検知部112は、無線端末装置2とサーバ装置4との通信における輻輳の発生を監視する(ステップS103)。
輻輳が発生した場合(ステップS104でYes)、予測部11における閾値算出部114は、予測部11におけるアルゴリズム判定部113により種別が判定された輻輳制御アルゴリズムにおける閾値を算出し(ステップS105)、処理はステップS106へ進む。輻輳が発生していない場合(ステップS104でNo)、予測部11におけるウインドウサイズ予測部115は、ウインドウサイズ測定部111によるウインドウサイズの測定結果、輻輳検知部112による輻輳発生の監視結果、及び、アルゴリズム判定部113により判定された輻輳制御アルゴリズムの種別に基づいて、ウインドウサイズを予測する(ステップS106)。
予測部11におけるスループット予測部116は、ウインドウサイズ予測部115により予測されたウインドウサイズに基づいて、スループットを予測する(ステップS107)。割り当て部12は、予測部11により予測されたスループットに基づいて、基地局1が無線端末装置2と通信を行うための無線リソースを割り当て(ステップS108)、処理はステップS102へ戻る。
図8は、無線リソース割り当て装置10が、輻輳制御アルゴリズムの種別を判定する動作のフローチャートである。
予測部11における輻輳検知部112は、無線端末装置2とサーバ装置4との通信における輻輳の発生を検知する(ステップS201)。予測部11におけるウインドウサイズ測定部111は、無線端末装置2とサーバ装置4との通信におけるウインドウサイズを測定する(ステップS202)。
ウインドウサイズが1セグメント分減少した場合(ステップS203でYes)、予測部11におけるアルゴリズム判定部113は、輻輳制御アルゴリズムがTCP Vegasアルゴリズムであると判定し(ステップS204)、全体の処理は終了する。
ウインドウサイズが閾値に減少した場合(ステップS203でNo、かつ、ステップS205でYes)、アルゴリズム判定部113は、輻輳制御アルゴリズムがTCP Renoアルゴリズムであると判定し(ステップS206)、全体の処理は終了する。
ウインドウサイズが1セグメント分減少せず、閾値にも減少してもいない場合(すなわち、1セグメントに減少した場合)(ステップS203でNo、かつ、ステップS205でNo)、アルゴリズム判定部113は、輻輳制御アルゴリズムがTCP Tahoeアルゴリズムと判定し(ステップS207)、全体の処理は終了する。
本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10は、無線通信において、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることができる。その理由は、無線リソース割り当て装置10は、無線端末装置2が送受信する通信情報に含まれる通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、当該通信情報の通信速度を予測し、予測した通信速度に基づいて、基地局1が無線端末装置2との通信を行うための無線リソースを割り当てるからである。ここで、通信速度制御情報は、通信プロトコルにより決定された、例えばウインドウサイズなどの情報である。
以下に、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
無線通信を制御する通信プロトコルは、通信速度制御情報を含む場合がある。例えばTCPにより送受信される通信データには、ヘッダ情報としてウインドウサイズが含まれている。TCPでは、通信の信頼性を確保するために、パケット送信に対する応答確認を行なうが、パケット送信の度に応答確認をしたのでは通信速度が低下するので、ACKパケットを待たずに一度に送信できるデータ量を表すウインドウサイズを設定している。このウインドウサイズは、TCPによる通信を行う装置によって、所定のアルゴリズムに従って、動的かつ規則的に変更される。
無線通信の通信速度は、このウインドウサイズなどの通信速度を制御する情報によって影響される。すなわち、このような通信速度を制御する情報が規則的に変化することに基づいて、通信速度をより高い精度で予測し、予測した通信速度に基づいた無線リソースの割り当てを行なうことによって、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることが可能となる。
このような無線リソースの割り当てを実現するために、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10は、予測部11及び割り当て部12を有する。即ち、予測部11は、無線端末装置2が送受信する通信情報に含まれる、TCP等の通信プロトコルにより決定された、ウインドウサイズなどの通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、通信情報の通信速度を予測する。そして、割り当て部12は、予測部11により予測された通信速度に基づいて、基地局1が無線端末装置2との通信を行うための無線リソースを割り当てる。これにより、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10は、無線通信において、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることができる。
また、本実施形態に係る予測部11は、ウインドウサイズ(通信速度制御情報)の変化に基づいて、TCP等の通信プロトコルがウインドウサイズを変更するアルゴリズムの種別を判定する。これにより、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10は、ウインドウサイズが次にどう変化するのかを正確に予測できるので、無線リソースの割り当てに関する効率をさらに向上させることができる。なお、予測部11は、上述した3種類のアルゴリズム以外のアルゴリズムを判定するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る無線リソース割り当て装置10は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、5G(5th Generation)、無線LAN(Local Area Network)、車車間通信、衛星通信等、様々な無線通信を行うシステムに適用可能である。なお、無線リソース割り当て装置10は、TCP/IP以外の通信プロトコルによる無線通信に対しても、上述した処理を行うことが可能である。
<第2の実施形態>
図9は、本願発明の第2の実施形態に係る無線リソース割り当て装置50の構成を概念的に示すブロック図である。
本実施形態に係る無線リソース割り当て装置50は、予測部51、及び、割り当て部52を備えている。
予測部51は、無線端末装置60が送受信する通信情報に含まれる、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報が、当該通信プロトコルによる制御によって規則的に変化することに基づいて、その通信情報の通信速度を予測する。
割り当て部52は、予測部51により予測された通信速度に基づいて、無線端末装置60との通信を行うための無線リソースを割り当てる。
本実施形態に係る無線リソース割り当て装置50は、無線通信において、無線リソースの割り当てに関する効率を向上させることができる。その理由は、無線リソース割り当て装置50は、無線端末装置60が送受信する通信情報に含まれる、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報が規則的に変化することに基づいて、当該通信情報の通信速度を予測し、予測した通信速度に基づいて、無線端末装置60との通信を行うための無線リソースを割り当てるからである。
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図9に示した無線リソース割り当て装置10及び50における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図9において、少なくとも、下記構成は、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・予測部11及び51
・割り当て部12及び52、
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図10を参照して説明する。
図10は、本願発明の各実施形態に係る無線リソース割り当て装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図10は、図1、及び、図9に示した無線リソース割り当て装置或いはその一部を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。図10に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・無線送受信部等の外部装置との通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD−ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・入出力インタフェース909。
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
そして、上述した実施形態を例に説明した本願発明は、図10に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1及び図9)における上述した構成、或いはフローチャート(図7及び図8)の機能である。本願発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD−ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本願発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本願発明を説明した。しかしながら、本願発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本願発明は、本願発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
1 基地局
10 無線リソース割り当て装置
11 予測部
110 TCPコネクション検知部
111 ウインドウサイズ測定部
112 輻輳検知部
113 アルゴリズム判定部
114 閾値算出部
115 ウインドウサイズ予測部
116 スループット予測部
12 割り当て部
13 無線インタフェース制御部
14 バックホールインタフェース制御部
2 無線端末装置
3 ゲートウェイ
4 サーバ装置
50 無線リソース割り当て装置
51 予測部
52 割り当て部
60 無線端末装置
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース

Claims (9)

  1. 無線端末装置によって送信された通信情報を受信し、
    前記通信情報に含まれ、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報に基づいて、前記通信情報の通信速度を予測する予測手段と、
    予測された前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる割り当て手段と、
    を備え、
    前記通信速度制御情報は、前記無線端末装置によって動的に使用される複数のアルゴリズムのうちの1つに基づいて規則的に変化し、
    前記予測手段は、前記通信速度制御情報の変化に基づいて、前記通信プロトコルによって利用されている前記複数のアルゴリズムのうちの1つを決定する、
    無線リソース割り当て装置。
  2. 前記予測手段は、前記通信速度制御情報として、TCPにより決定されたウインドウサイズの変化に基づいて、前記通信速度を予測する、
    請求項1に記載の無線リソース割り当て装置。
  3. 前記予測手段は、前記通信情報の送受信において輻輳が発生したことを検知し、前記輻輳が発生したときに、前記輻輳に対して前記TCPが変更するウインドウサイズを、前記通信プロトコルが前記複数のアルゴリズムのうちの何れの1つを利用しているかに基づいて予測する、
    請求項2に記載の無線リソース割り当て装置。
  4. 前記予測手段は、前記無線端末装置によって送信された前記通信情報を表す送信パケットに対するリプライパケットの受信状況が所定の条件を満たす場合に、前記輻輳が発生したことを検知する、
    請求項3に記載の無線リソース割り当て装置。
  5. 前記予測手段は、Tahoeアルゴリズム、Renoアルゴリズム、及び、Vegasアルゴリズムを含む前記複数のアルゴリズムのうちのいずれの1つであるかを判定する、
    請求項3又は4に記載の無線リソース割り当て装置。
  6. 前記予測手段は、前記輻輳が発生したときに、前記ウインドウサイズが1単位まで減少した場合は前記Tahoeアルゴリズムであると判定し、前記ウインドウサイズが閾値まで減少した場合は前記Renoアルゴリズムであると判定し、前記ウインドウサイズが1単位分減少した場合は前記Vegasアルゴリズムであると判定する、
    請求項5に記載の無線リソース割り当て装置。
  7. 前記無線端末装置との通信接続を制御する基地局に含まれる、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の無線リソース割り当て装置。
  8. 情報処理装置によって、
    無線端末装置によって送信された通信情報を受信し、
    前記通信情報に含まれ、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報に基づいて、前記通信情報の通信速度を予測し、
    予測した前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当て、
    前記通信速度制御情報は、前記無線端末装置によって動的に使用される複数のアルゴリズムのうちの1つに基づいて規則的に変化し、
    前記通信速度を予測する際に、前記通信速度制御情報の変化に基づいて、前記通信プロトコルによって利用されている前記複数のアルゴリズムのうちの1つを決定する、
    無線リソース割り当て方法。
  9. 無線端末装置によって送信された通信情報を受信し、
    前記通信情報に含まれ、通信プロトコルにより決定された通信速度制御情報に基づいて、前記通信情報の通信速度を予測する予測処理と、
    前記予測処理により予測された前記通信速度に基づいて、前記無線端末装置との通信を行うための無線リソースを割り当てる割り当て処理と、
    をコンピュータに実行させ、
    前記通信速度制御情報は、前記無線端末装置によって動的に使用される複数のアルゴリズムのうちの1つに基づいて規則的に変化し、
    前記予測処理において、前記通信速度制御情報の変化に基づいて、前記通信プロトコルによって利用されている前記複数のアルゴリズムのうちの1つを決定する、
    無線リソース割り当てプログラム。
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