JP6822811B2 - 屋根構造 - Google Patents

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本発明は、水平に対して傾斜して配置された斜材を横架材により支える屋根構造に関する。
従来用いられていたこの種の屋根構造としては、例えば下記の特許文献1等に示されている構成を挙げることができる。すなわち、従来構成では、例えば棟木、母屋及び軒桁等の水平方向を長手方向とするように配置される横架材として、上フランジ及び下フランジが互いに平行に延在されたH形鋼が用いられる。横架材の上方には、水平に対して傾斜して延在された斜材が配置される。斜材は、固定具を介して横架材の上フランジに固定される。
特開2014−70419号公報
上記のような従来構成では、上フランジ及び下フランジが互いに平行に延在されたH形鋼を横架材として用いているので、下フランジを水平に延在させたときに、上フランジの上面が斜材の下面に対して非平行となる。このため、複雑な構成の固定具が必要となり、建築物の建築コストを増大させている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複雑な構成の固定具を不要とすることができ、建築物の建築コストを低減できる屋根構造を提供することである。
本発明に係る屋根構造は、水平に対してそれぞれ傾斜して互いに平行に延在されるとともに水平方向に互いに離間して配置された複数の垂木と、複数の垂木を支える横架材とを備え、横架材は、ウェブとウェブによって互いに連結された上フランジ及び下フランジとを有し、上フランジの少なくとも一部が下フランジの延在面に対して傾斜して延在された変形H形鋼からなり、上フランジの少なくとも一部が垂木の傾斜に沿って延在されており、上フランジの少なくとも一部が下フランジの延在面に対して傾斜して延在されるように、上フランジに屈曲部が設けられており、上フランジには、ウェブと上フランジとの接続位置を挟んで配置されるとともに、上面又は上面の延長面が接続位置よりも上方で互いに交差する第1及び第2傾斜部と、第1及び第2傾斜部の間に介在され、下フランジの延在面と平行に延在された平行部とが設けられており、屈曲部は、第1及び第2傾斜部と平行部との境界であり、側面で見たとき、平行部の延在幅が下フランジの延在幅よりも狭い
本発明の屋根構造によれば、上フランジの少なくとも一部が下フランジの延在面に対して傾斜して延在されており、上フランジの少なくとも一部が垂木の傾斜に沿って延在されるので、上フランジの少なくとも一部の上面を垂木の下面と平行とすることができる。これにより、複雑な構成の固定具を不要とすることができ、建築物の建築コストを低減できる。
本発明の実施の形態1による屋根構造を示す斜視図である。 図1の母屋を示す側面図である。 図2の母屋の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2による屋根構造に用いられる横架材を示す側面図である。 本発明の実施の形態3による屋根構造に用いられる横架材を示す側面図である。 本発明の実施の形態4による屋根構造に用いられる横架材を示す側面図である。 図6の横架材の変形例を示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による屋根構造を示す斜視図である。図1に示す屋根構造は、例えば家屋等の建築物の傾斜屋根を構成するものである。図1に示すように、屋根構造には、複数の梁材1、束2、母屋3及び垂木4が含まれている。
梁材1は、図示しない柱に支持される長手状の部材であり、水平方向を長手方向とするように延在されている。束2は、梁材1に立設された長手状の部材であり、鉛直方向を長手方向とするように延在されている。これら梁材1及び束2としては、例えばH形鋼等の鋼材又は木材を使用することができる。
母屋3は、束2を介して又は直接的に梁材1に支持された長手状の部材である。各母屋3は、水平方向を長手方向とするように軒方向5に沿ってそれぞれ延在されている。軒方向5とは、梁材1をつなぐ軒桁(図示せず)の延在方向であり、梁材1の延在方向に直交する水平方向である。また、各母屋3は、軒棟方向6に互いに間隔を置いて配置されている。軒棟方向6とは、軒桁と平行に屋根の頂部に配置される棟木(図示せず)と軒桁との離間方向であって、水平に対して傾斜された方向である。本発明では、後に図を用いて説明するように、母屋3として変形H形鋼が使用される。
垂木4は、母屋3に支持された長手状の部材である。各垂木4は、軒棟方向6に延在されている。また、各垂木4は、軒方向5に互いに間隔を置いて配置されている。垂木4としては、例えば軽溝型鋼等の鋼材又は木材を使用することができる。周知のように、垂木4の上面には野地板が張られる。野地板上には、例えば金属屋根材、コロニアル又は瓦等の屋根材が防水シートを介して載置される。
本実施の形態の屋根構造では、垂木4が、水平に対して傾斜して延在された斜材に相当し、母屋3が、斜材を支える横架材に相当する。
次に、図2は、図1の母屋3を示す側面図である。図に示すように、母屋3は、変形H形鋼7からなる。変形H形鋼7とは、ウェブ70と、ウェブ70によって互いに連結された上フランジ71及び下フランジ72とを有するH形鋼であって、上フランジ71の少なくとも一部が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在するように変形されたH形鋼である。通常のH形鋼では、上フランジ71及び下フランジ72が互いに平行に延在されている。
本実施の形態では、上フランジ71が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されるように、ウェブ70に屈曲部70aが設けられている。下フランジ72の延在面は、例えば平板状の下フランジ72の上面若しくは下面が延在されている平面、又は平板状の下フランジ72の板厚中心を通過する平面等として理解することができる。ウェブ70には、屈曲部70aを挟んで第1及び第2直線部70b,70cが設けられている。第1直線部70bは上フランジ71に直交して延在されており、第2直線部70cは下フランジ72に直交して延在されている。
図1に示す屋根構造において、下フランジ72は水平に延在されている。一方、上フランジ71は、垂木4(斜材)の傾斜に沿って延在されるように下フランジ72の延在面に対して傾斜されている。すなわち、上フランジ71の上面71aは、垂木4の下面4aと平行に延在されている。上フランジ71の上面71aには、垂木4の下面4aが載置されている。垂木4は、例えばボルト又は固定ビス等の固定部材8により、上フランジ71に直接的に固定されている。これにより、複雑な構成の固定具を不要とすることができ、建築物の建築コストを低減できる。但し、上フランジ71に対する垂木4の固定に、例えばL形ブラケット等の簡易な構成の固定具を使用してもよい。
次に、図3は、図2の母屋3の製造方法を示す説明図である。図3に示すように、母屋3は、グースネックパンチ90及びダイ91を有するベンダー金型9を用いて製造される。図3の(a)に示すように、グースネックパンチ90とダイ91との間にウェブ70が位置するように通常のH形鋼が配置される。そして、図3の(c)に示すように、グースネックパンチ90の先端部とともにウェブがダイ91の溝部に押込まれることで、ウェブ70に屈曲部70aが形成される。
このような屋根構造では、上フランジ71の少なくとも一部が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されており、上フランジ71の少なくとも一部が垂木4(斜材)の傾斜に沿って延在されるので、上フランジ71の少なくとも一部の上面を垂木4の下面と平行とすることができる。これにより、複雑な構成の固定具を不要とすることができ、建築物の建築コストを低減できる。
また、上フランジ71が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されるように、ウェブ70に屈曲部70aが設けられているので、通常のH形鋼に加工を加えることで容易に製造でき、製造コストを低く抑えることができる。
なお、実施の形態1では、1つの屈曲部70aがウェブ70に設けられるように説明しているが、2つ以上の屈曲部がウェブに設けられてもよい。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2による屋根構造に用いられる横架材(母屋3)を示す側面図である。実施の形態1では、ウェブ70に屈曲部70aが設けられることで上フランジ71が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されるように説明したが、図4に示すように、上フランジ71が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されるように、非直交の状態で上フランジ71がウェブ70に固定されてもよい。ウェブ70への上フランジ71の固定は、溶接により行うことができる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
このように構成することで、横架材の見た目と構造をシンプルにすることができる。また、通常のH形鋼の製造過程と同様に1工程で製造することができ、製造コストを低く抑えることができる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3による屋根構造に用いられる横架材(母屋3)を示す側面図である。図5に示すように、上フランジ71の一部が下フランジ72の延在面に対して傾斜して延在されるように、上フランジ71に屈曲部71bが設けられてもよい。このような変形H形鋼7は、ベンダー加工又はロールフォーミングにより製造することができる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
このように構成することで、通常のH形鋼に加工を加えることで容易に製造でき、製造コストを低く抑えることができる。但し、屈曲部71bが形成された上フランジ71をウェブ70に固定してもよい。
なお、実施の形態3では、1つの屈曲部71bが上フランジ71に設けられるように説明しているが、2つ以上の屈曲部が上フランジに設けられてもよい。
また、実施の形態1〜3では、斜材を支える横架材に母屋3が相当するように説明しているが、本発明における横架材は母屋3に限定されない。図2、図4及び図5に示すような変形H形鋼7からなる横架材は、例えば軒桁や片流れ屋根の棟木等の斜材を支える他の部材であってもよい。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4による横架材を示す側面図である。本実施の形態の横架材を構成する変形H形鋼7の上フランジ71には、下フランジ72の延在面に対してそれぞれ傾斜して延在されている第1及び第2傾斜部711,712が設けられている。第1及び第2傾斜部711,712は、ウェブ70と上フランジ71との接続位置73を挟んで配置されている。また、第1及び第2傾斜部711,712は、互いに隣接して配置されており、それらの上面711a,712aが接続位置73よりも上方で互いに交差するように設けられている。
次に、図7は、図6の横架材の変形例を示す側面図である。図7に示すように、第1及び第2傾斜部711,712の間に、下フランジ72の延在面と平行に延在された平行部713が介在されていてもよい。平行部713が介在される場合、第1及び第2傾斜部711,712の上面711a,712aの延長面が接続位置73よりも上方で互いに交差される。
図6及び図7に示すような形状の変形H形鋼7からなる横架材は、例えば切妻屋根等の棟から両側に傾斜屋根が形成される屋根構造における棟木を構成することできる。このような形状の変形H形鋼7は、通常のH形鋼にベンダー加工若しくはロールフォーミングを行うか、又は屈曲部71bが形成された上フランジ71をウェブ70に固定することにより製造することができる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
このように、上面又は上面の延長面が接続位置73よりも上方で互いに交差する第1及び第2傾斜部711,712を上フランジ71に設けることで、両側に傾斜屋根が形成される屋根構造の棟木としても本発明の横架材を利用することができる。
なお、実施の形態1〜4では、水平に対して傾斜して延在された斜材に垂木4が相当すると説明しているが、斜材は、垂木に限定されず、例えば枠体に野地板が張られた屋根パネルが施工に用いられる屋根構造における、屋根パネルの枠体等の他の部材であってもよい。
また、実施の形態1ではウェブ70に屈曲部70aが設けられる態様を示し、実施の形態2では非直交の状態で上フランジ71がウェブ70に固定される態様を示し、実施の形態3では上フランジ71に屈曲部71bが設けられる態様を示し、実施の形態4では上面又は上面の延長面が接続位置73よりも上方で互いに交差する第1及び第2傾斜部711,712が上フランジ71に設けられる態様を示しているが、本発明の屋根構造における横架材は、実施の形態1〜4の少なくとも2つの態様を備える構成であってもよい。
3 母屋(横架材)
4 垂木(斜材)
7 変形H形鋼
70 ウェブ
71 上フランジ
711,712 第1及び第2傾斜部
72 下フランジ

Claims (1)

  1. 水平に対してそれぞれ傾斜して互いに平行に延在されるとともに水平方向に互いに離間して配置された複数の垂木と、
    前記複数の垂木を支える横架材と
    を備え、
    前記横架材は、ウェブと前記ウェブによって互いに連結された上フランジ及び下フランジとを有し、前記上フランジの少なくとも一部が前記下フランジの延在面に対して傾斜して延在された変形H形鋼からなり、
    前記上フランジの少なくとも一部が前記垂木の傾斜に沿って延在されており、
    前記上フランジの少なくとも一部が前記下フランジの延在面に対して傾斜して延在されるように、前記上フランジに屈曲部が設けられており、
    前記上フランジには、
    前記ウェブと前記上フランジとの接続位置を挟んで配置されるとともに、上面又は上面の延長面が前記接続位置よりも上方で互いに交差する第1及び第2傾斜部と、
    前記第1及び第2傾斜部の間に介在され、前記下フランジの延在面と平行に延在された平行部
    が設けられており、
    前記屈曲部は、前記第1及び第2傾斜部と前記平行部との境界であり、
    側面で見たとき、前記平行部の延在幅が前記下フランジの延在幅よりも狭い、
    根構造。
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