本発明の典型的な実施形態の幾つかの例を説明する。なお、この明細書にて引用された文献の内容及び任意の公知技術を実施形態に援用することができる。
実施形態の眼科検査システムは、各種の施設に設置された眼科検査装置や、可搬型の眼科検査装置を用いた遠隔検査に用いられる。実施形態における遠隔検査では、各種の検者が検査をアシストする。検者の種別として、内部検者や外部検者がある。
内部検者は、眼科検査装置が設置された施設の内部にて検査をアシストする検者である。典型的には、内部検者は、タブレット端末やウェアラブルデバイス(例えば無線型イヤフォン)を用いて、当該施設内にて検査を受けている全て又は一部の被検者の状況を把握して指示を送る。被検者は、内部検者からの指示に基づいて検査を進めることができる。内部検者により使用される情報処理装置を内部検者端末と呼ぶ。
外部検者は、眼科検査装置が設置された施設の外部から検査をアシストする検者である。典型的には、外部検者は、検査を管理するための施設(管理センタ)から、又は、管理センタの外部から、アシストを行うよう構成することができる。管理センタの外部の例として、外部検者の自宅がある。外部検者は、管理センタや自宅等に設置された情報処理装置を用いて、現在検査を受けている全て又は一部の被検者の状況を把握して指示を送る。被検者は、外部検者からの指示に基づいて検査を進めることができる。外部検者により使用される情報処理装置を外部検者端末と呼ぶ。
なお、内部検者端末及び/又は外部検者端末は、検者の評価や指導を行う者により使用される情報処理装置を含んでもよい。このような者を評価担当者と呼ぶことにする。評価担当者は、検者としての役割を担う者であってもよいし、担わない者であってもよい。検者としての役割を担わない評価担当者は、検者の評価者・指導者としての役割や、過去に実施された検査や現在行われている検査の評価者・検証者としての役割を担う。
眼科検査装置が設置される施設の例として、医療機関、眼鏡店、健康診断会場、検診会場、患者の自宅、福祉施設、公共施設、検診車などがある。つまり、眼科検査装置が設置される施設には、医療機関等の固定型施設と、検診車等の移動型施設との少なくとも一方が含まれてよい。また、検者から被検者に送られる指示には、検査の進め方に関する支援や、眼科検査装置の操作や、被検者への助言などが含まれてよい。また、検者が他の検者に指示等を送ることや、評価担当者が検者に指示等を送ることもできる。典型的には、非熟練者である内部検者を、熟練者である外部検者(評価担当者)がアシストすることができる。
眼科検査装置は、被検眼の検査に用いられる任意の装置であってよく、眼科測定装置としての機能及び眼科撮影装置としての機能の少なくとも一方を備えてよい。眼科測定装置は、被検眼の特性を測定するための装置である。眼科測定装置の例として、視力検査装置(視標呈示装置、フォロプタ等)、眼屈折検査装置(レフラクトメータ、ケラトメータ等)、眼圧計、スペキュラーマイクロスコープ、ウェーブフロントアナライザ、視野計、マイクロペリメータなどがある。また、眼科撮影装置は、被検眼を画像化するための装置である。眼科撮影装置の例として、OCT、眼底カメラ、SLOなどがある。更に、眼科検査装置は、測定データや撮影画像を処理及び/又は解析するためのアプリケーションを備えていてもよい。
〈眼科検査システムの構成〉
実施形態に係る眼科検査システムの構成の例を説明する。図1Aに例示された眼科検査システム1は、検査が行われるN個の施設(第1施設〜第N施設)と管理装置4と外部検者端末5m(m=1〜M:Mは1以上の整数)とを結ぶネットワーク(通信回線100)を利用して構築されている。
各施設(第n施設:n=1〜N、Nは1以上の整数)には、1以上の眼科検査装置2−in(in=1〜Kn、Knは1以上の整数)が設置されている。眼科検査装置2−inは、眼科検査システム1に含まれる。なお、眼科検査システム1は、眼科以外の検査を実施可能な検査装置を含んでいてもよい。
本例の眼科検査装置2−inは、被検者(被検眼)の検査を実施する「検査装置」としての機能と、各種データ処理や外部装置との通信を行う「コンピュータ」としての機能の双方を備えている。他の例において、検査装置とコンピュータとを別々に設けられていてよい。この場合、検査装置とコンピュータとは互いに通信可能に構成される。検査装置の数とコンピュータの数とはそれぞれ任意である。例えば、単一のコンピュータと複数の検査装置とが設けられていてよい。
N個の施設(第1施設〜第N施設)のうちの少なくとも一部には、内部検者により使用される情報処理装置(内部検者端末)が設置されている。図1Aに示す例では、第1施設及び第N施設には内部検者端末が設置されておらず、第n施設には内部検者端末3−nが設置されている。
内部検者端末3−nは、第n施設において使用されるコンピュータである。内部検者端末3−nは、例えば、タブレット端末やスマートフォン等のモバイル端末、無線型イヤフォン等のウェアラブルデバイス、及び、第n施設に設置されたサーバ(施設内サーバ等)のうちの少なくとも1以上を含んでいてよい。なお、内部検者端末3−nは、第n施設においてその機能を実現可能なコンピュータであれば十分であり、例えば、第n施設の外部に設置されたコンピュータ(クラウドサーバ等)を含んでいてもよい。
眼科検査装置2−inと内部検者端末3−nとは、第n施設内に構築されたネットワーク(施設内LAN等)や、広域ネットワーク(インターネット等)や、近距離通信技術を介して通信を行えるように構成されてよい。
眼科検査装置2−inは、サーバとしての機能を備えていてよい。この構成が適用される場合、眼科検査装置2−inと内部検者端末3−nとが直接に通信を行うように構成することができる。この場合、内部検者端末3−nと管理装置4との間で通信を行う機能を設ける必要はない。つまり、管理装置4と内部検者端末3−nとの間の通信を眼科検査装置2−inを経由して行うように構成することが可能である。
眼科検査システム1は、管理装置4を含んでいてよい。典型的には、管理装置4は管理センタに設置される。管理装置4は、通信回線100(LAN、広域ネットワーク等)を介して外部検者端末5mと通信が可能である。更に、管理装置4は、第1〜第N施設に設置された眼科検査装置2−inと、通信回線100(広域ネットワーク等)を介して通信が可能である。
管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inの少なくとも1つと、複数の検者端末(内部検者端末3−n及び外部検者端末5mが含まれる)の少なくとも1つと間の通信を制御する。第1の例において、管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inのうちの1つと、内部検者端末3−nとの間の通信を制御する。第2の例において、管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inのうちの1つと、外部検者端末5mとの間の通信を制御する。第3の例において、管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inのうちの1つと、内部検者端末3−nと、外部検者端末5mとを含む3つの装置の間の通信を制御する。第4の例において、管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inのうちの1つと、2つの内部検者端末3−nとを含む3つの装置の間の通信を制御する。第5の例において、管理装置4は、複数の眼科検査装置2−inのうちの1つと、2つの外部検者端末5mとを含む3つの装置の間の通信を制御する。
このような通信態様に加え、管理装置4は、1つ以上の内部検者端末3−nと1つ以上の外部検者端末5mとの間の通信の制御、2つ以上の内部検者端末3−nの間、2つ以上の外部検者端末5mの間の通信の制御、及び、2つ以上の眼科検査装置2−inの間の通信の制御のうちの少なくとも1つを実行可能である。
管理装置4は、眼科検査装置2−inと検者端末との間の通信を中継する機能と、2つの検者端末の間の通信を中継する機能と、2つの眼科検査装置2−inの間の通信を中継する機能とを備えていてよい。
管理装置4は、眼科検査装置2−inと検者端末との間でやりとりされた情報の少なくとも一部を記録する機能を含んでいてよい。記録された情報を検査情報と呼ぶ。検査情報は、眼科検査装置2−inから検者端末に送信された情報の少なくとも一部を含んでよい。また、検査情報は、検者端末から眼科検査装置2−inに送信された情報の少なくとも一部を含んでよい。
検査情報は、眼科検査装置2−inと検者端末との間のやりとりに関する任意の情報を含んでよい。このような情報の例として、眼科検査装置2−inと検者端末との間の通信が確立されているときに眼科検査装置2−inの内部又は検者端末の内部において処理された任意の情報がある。その典型的な例として、当該装置の内部要素又は外部装置を制御するための情報(制御情報)と、当該装置に入力された情報(入力情報)と、入力情報を処理して得られた情報(処理結果)とがある。
制御情報は、例えば、被検眼の検査において当該装置を制御するための制御情報、当該装置に設けられた出力装置(表示装置、印刷装置等)に情報を出力させるための制御情報、当該装置に接続された出力装置に情報を出力させるための制御情報などを含む。
入力情報は、例えば、ユーザが当該装置に入力した情報、ユーザが当該装置を操作するために入力した指示を表す情報、外部装置が当該装置に入力した情報などを含む。
処理結果は、例えば、被検眼の過去の検査で得られた結果の処理結果、被検眼の過去の画像の処理結果、ユーザが当該装置に入力した指示の適否の判定結果などを含む。
管理装置4は、眼科検査装置2−inと検者端末とを対応付ける機能、つまり、眼科検査装置2−inのそれぞれに検者を割り当てる機能を備えていてよい。眼科検査装置2−inと検者端末との間の対応付けは、一対一対応、多対一対応、及び、一対多対応のいずれでもよい。また、管理装置4は、眼科検査装置2−inと検者端末との間の通信の内容に既定のミスが発生したことを検知する機能と、これを記録する機能と、当該検者端末及び/又は他の検者端末に警告を通知する機能とを備えていてよい。
管理装置4は、1以上のコンピュータを含む。管理装置4が複数のコンピュータを含む場合の例を図1Bに示す。図1Bに示す管理装置4は、マスター管理装置6とR個のローカル管理装置7−rとを含む(Rは2以上の整数)。マスター管理装置6と各ローカル管理装置7−rとは、通信回線100を介して通信が可能である。また、2以上のローカル管理装置6が通信回線100を介して通信可能であってもよい。
マスター管理装置6は、第1〜第N施設のそれぞれに設置された装置(少なくとも眼科検査装置2−inが含まれる。内部検者端末3−nが更に含まれてもよい。)と、通信回線100を介して通信が可能である。マスター管理装置6は、管理センタの内部又は外部に設置される。また、マスター管理装置6は、2以上の情報処理装置を含んでいてよい。
1つの例において、2以上の管理センタが設けられていてよい。ローカル管理装置7−rは、例えば、いずれかの管理センタに設置される。当該管理センタ内に1以上の外部検者端末5mが設置されている場合、ローカル管理装置7−rは、当該外部検者端末5mのそれぞれを管理することができる。マスター管理装置6は、ローカル管理装置7−rのそれぞれを管理する。
管理装置4の構成については後述する。管理装置4が複数のコンピュータを含む場合、後述の管理装置4の構成要素が複数のコンピュータに分散配置される。また、任意の構成要素を2以上のコンピュータに重複的に設けることができる。それにより、例えば分散処理や冗長化が実現される。
検者端末(内部検者端末3−n、外部検者端末5m等)のそれぞれは、複数の眼科検査装置2−inのいずれかを用いて実施されている検査を指導・管理する検者が使用するコンピュータを含む。
〈眼科検査装置の構成〉
眼科検査装置2−inの構成について説明する。図2に例示された眼科検査装置2は、図1Aに示す複数の眼科検査装置2−inのそれぞれに相当する。同様に、内部検者端末3−nのそれぞれを内部検者端末3と記載し、外部検者端末5mのそれぞれを外部検者端末5と記載することがある。
眼科検査装置2は、制御部20と、検査部21と、検査状況情報生成部22aと、通信要求生成部22bと、ユーザインターフェイス(UI)部23と、通信部24とを備える。これら構成要素は、一体的に(つまり単一の筐体内に)設けられていてもよいし、2以上の筐体内に分散配置されていてもよい。前者の例として、レフラクトメータ、ケラトメータ、眼圧計、スペキュラーマイクロスコープ、ウェーブフロントアナライザ、視野計、マイクロペリメータ、OCT、眼底カメラ、SLOなどがある。後者の例として、視標呈示装置とフォロプタとを含む視力検査装置がある。また、制御部20の一部又は全部をパーソナルコンピュータや携帯端末に設けることができる。また、ユーザインターフェイス部23の一部又は全部を、パーソナルコンピュータ、携帯端末、テレビ受像機、スマートテレビなどに設けることができる。
〈制御部20〉
制御部20は、各種の制御や演算を実行する。制御部20はプロセッサを含む。なお、本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。制御部20は、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。制御部20は、更に、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブなどを含んでいてよい。
〈出力制御部201〉
制御部20は出力制御部201を備える。出力制御部201は、内部検者端末3又は外部検者端末5から眼科検査装置2に送信された情報を出力するための制御を行う。出力される情報の例として視覚情報と音声情報がある。視覚情報は、視覚系により認識される情報であり、文字列情報や画像情報を含む。文字列情報は、例えば、検者の指示を表す文字メッセージを含む。画像情報は、例えば、検者の顔や手の動画像や、検者の指示を表すマークを含む。出力制御部201は、後述の液晶ディスプレイ(LCD)214や表示装置231を制御することにより視覚情報を出力させる。音声情報は、聴覚系により認識される情報であり、警告音や音声メッセージを含む。出力制御部201は、後述の音声出力装置233を制御することにより聴覚情報を出力させる。出力制御部201が実行する処理の具体例は後述される。
〈検査部21〉
検査部21は、制御部20による制御を受けて被検眼の検査を実行する。検査部21は、眼科検査装置2の種別に応じた構成を備える。検査部21の構成は、公知の構成の少なくとも一部であってよく、或いは公知の構成を含んでよい。検査部21は、以下のような光学系と、図示しない機構(アクチュエータ、動力伝達機構等)を含む。
検査部21が被検眼Eの特性を測定する機能を備える場合、検査部21は、例えば、被検眼に光を投射するための光学系を少なくとも備え、被検眼に投射された光の戻り光を検出するための光学系を更に備える。更に、検査部21は、被検眼に固視標を投影するための光学系や、アライメントを行うための光学系や、フォーカシングを行うための光学系など、各種機能の光学系を備えていてよい。また、検査部21は、戻り光の検出結果(画像信号、映像信号等)を処理するためのプロセッサを含んでよい。
検査部21が被検眼Eを撮影する機能を備える場合、検査部21は、例えば、被検眼に光を投射するための光学系と、被検眼に投射された光の戻り光を検出するための光学系とを含む。更に、検査部21は、測定機能の場合と同様に、各種の光学系を含んでよい。また、検査部21は、戻り光の検出結果(画像信号、映像信号等)を処理するためのプロセッサを含んでよい。
以上のような光学系は検査光学系211に相当する。検査光学系211は、光学素子212と投射系213とを含む。光学素子212は、投射系213から出力された光束を被検眼Eに導くために被検眼Eに適用される。光学素子212は、例えば、レンズ(対物レンズ等)、プリズム(対物プリズム等)、凹面鏡(放物面鏡等)、ガラス板などの各種光学素子のいずれかを含んでよい。
投射系213は、被検眼Eを検査するための光束(検査光束)を光学素子212を介して被検眼Eに投射する。投射系213にはLCD214が設けられている。LCD214は、制御部20の制御を受けて動作する。LCD214は、検査に用いられる情報(検査情報:視標、固視標等)を表示する機能と、内部検者端末3又は外部検者端末5から送信された情報を表示する機能とを担う。後者は情報提示光学系の機能であり、LCD214は情報提示光学系の表示部に相当する。更に、投射系213は、内部検者端末3又は外部検者端末5から送信された情報に相当するLCD214からの光束(表示光束)を光学素子212を介して被検眼Eに導く導光系の機能を奏する。つまり、本実施形態の検査部21では、検査光学系と情報提示光学系とが共通の構成となっている。これに対し、検査光学系と情報提示光学系とを別々に構成することも可能であり、その例は後述される。
〈検査状況情報生成部22a〉
検査状況情報生成部22aは、被検眼Eの検査の状況を表す検査状況情報を生成する。検査状況情報は、検査の進行状況(検査のフェーズ)、検査の途中結果(例えば、視力検査における視標の呈示履歴)、検査時間(例えば、検査開始時刻、経過時間)などを含む。眼科検査装置2が被検眼Eや被検者を撮影する機能を備える場合、検査状況情報は、被検眼E等の撮影画像(静止画像、動画像)を含んでよい。また、検査状況情報は、音声入力装置234を介して入力された被検者の音声情報を含んでよい。生成された検査状況情報は、例えば、内部検者端末3及び/又は外部検者端末5に送信され、検者によって参照される。また、本実施形態では、生成された検査状況情報は通信要求生成部22bに送られる。検査状況情報生成部22aは、例えば、プロセッサと、検査を実施するためのコンピュータプログラム又はこれを監視するコンピュータプログラムとを含む。
なお、眼科検査装置2から内部検者端末3及び/又は外部検者端末5に向けて送信される情報の全てが検査状況情報生成部22aに処理される必要はない。例えば、被検眼Eの動画像や被検者の音声情報をそのまま内部検者端末3及び/又は外部検者端末5に向けて送信することができる。それにより、被検眼Eの状態や被検者の状態や被検者のリクエストを実質的にタイムラグなく検者に提供することができる。
〈通信要求生成部22b〉
通信要求生成部22bは、内部検者及び/又は外部検者を読み出すための要求(通信要求)を生成する。通信要求生成部22bは、被検者からの指示に対応して通信要求を生成する処理と、検査状況情報生成部22aにより生成された検査状況情報に基づいて通信要求を生成する処理との少なくとも一方を実行可能に構成される。
被検者からの指示はユーザインターフェイス部23を用いて入力される。指示の入力は、例えば、後述の操作装置232及び/又は音声入力装置234を介して行われる。具体例として、被検者は、操作装置232を用いて、内部検者及び/又は外部検者を呼び出すための所定の操作(ボタンの押下、レバーの傾倒など)を行う。また、被検者は、後述の表示装置231により表示されているソフトウェアキーを操作装置242を用いて操作することにより、或いは、タッチパネルディスプレイに表示されているソフトウェアキーを指で操作することにより、呼び出し要求を入力することができる。また、検査内容を把握していない旨のメッセージや、内部検者及び/又は外部検者の指示を必要とする旨のメッセージを被検者が発声すると、その音声情報を音声入力装置234により検出することができる。本例によれば、被検者の要望に応じてアシストを提供することが可能である。
検査状況情報に基づき通信要求を生成する場合の例を説明する。検査状況情報生成部22aは、検査状況を監視しつつ検査状況情報を逐次に生成する。通信要求生成部22bは、生成された検査状況情報が所定の条件に該当するか否か判定する。所定の条件としては、例えば、検査が進行していないこと、検査の途中結果(例えば、視力検査における視標の呈示履歴)が不適当であること、検査開始からの経過時間が長いこと、瞼が閉じている時間が長いこと、被検眼Eの固視が不適用であることなどがある。検査が進行していないことは、例えば、検査フェーズが所定時間以上移行していないこと(例えば同じ視標が提示されていること)を検出することによって認識される。検査の途中結果が不適当であることは、例えば、視標の提示順序が不適当であること(例えば、応答内容が収束していかないこと)を検出することによって認識される。瞼が閉じていることや被検眼Eの固視状態は、被検眼Eの撮影画像を解析することにより認識される。この画像解析は、例えば瞳孔の検出を含む。本例によれば、アシストが必要な状況を自動で検出することが可能である。
通信要求生成部22bにより生成された通信要求は通信部24によって他装置(管理装置4、内部検者端末3、外部検者端末5等)に送信される。
〈ユーザインターフェイス部23〉
ユーザインターフェイス部23は、被検者(及び内部検者)に向けた情報を出力する機能と、情報入力や操作指示を行うための機能とを備える。ユーザインターフェイス部23は、前者の機能のための表示装置231及び音声出力装置233と、後者の機能のための操作装置232及び音声入力装置234とを含む。
表示装置231は、フラットパネルディスプレイ等の表示デバイスを含む。操作装置232は、眼科検査装置2の筐体や外部に設けられたボタン、キー、ジョイスティック、ノブ、操作パネル等の操作デバイスを含む。また、操作装置232は、眼科検査装置2に接続されたパーソナルコンピュータ等の操作デバイス(マウス、キーボード、トラックパッド、ボタン、タッチパネル等)を含んでよい。ユーザインターフェイス部23は、表示装置231と操作装置232とが一体化されたタッチパネル等のデバイスや、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を含んでよい。また、ユーザインターフェイス部23は、音声入力装置234から入力された被検者の音声に基づき操作や入力を行うためのプロセッサ及びコンピュータプログラムを含んでもよい。
音声出力装置233は、例えば、出力される音声情報(音声信号)を処理する回路と、処理された音声情報を出力するスピーカとを含む。また、音声入力装置234は、音声情報を電気信号に変換するマイクロフォンと、この電気信号を処理する回路とを含む。
〈通信部24〉
通信部24は、他装置(管理装置4、内部検者端末3、外部検者端末5等)との間でデータ通信を行う。データ通信の方式は任意である。例えば、通信部24は、インターネットに準拠した通信インターフェイス、LANに準拠した通信インターフェイス、近距離通信に準拠した通信インターフェイスなどを含む。データ通信は有線通信でも無線通信でもよい。通信部24により送受信されるデータは暗号化されてよい。その場合、例えば、制御部20は、送信データを暗号化する暗号化処理部と、受信データを復号化する復号化処理部とを含む。
眼科検査装置2は、管理装置4に記録される検査情報に含まれる情報、又は、その候補を、少なくとも一時的に記録するように構成されてよい。例えば、被検眼Eの検査が行われているときに、各種情報を記録することができる。記録される情報の例として、眼科検査装置2に入力された情報、眼科検査装置2の内部の情報、及び、眼科検査装置2が出力した情報などがある。
眼科検査装置2は、例えば、検査中に各種情報を逐次に記録し、蓄積された情報を所定のタイミングで管理装置4に送信するように構成される。このとき、眼科検査装置2は、予め設定されたルールにしたがって、記録される情報を選択することができる。
情報の送信タイミングは、例えば、被検眼Eの検査が終了したタイミング、所定期間が終了したタイミング、所定回数の検査が終了したタイミング、又は、ユーザ、他の検者、評価担当者若しくは外部装置(管理装置4等)から送信指示を受けたタイミングなどであってよい。
このような記録処理を眼科検査装置2が実行しない場合においては、被検眼Eの検査が行われているときに、眼科検査装置2は、各種情報をリアルタイムで管理装置4に送信する。この場合、眼科検査装置2は、予め設定されたルールにしたがって、管理装置4に送信する情報を選択するように構成されてよい。例えば、眼科検査装置2は、検者が入力した情報と被検者が入力した情報とを選択して管理装置4に送信するように構成される。
〈内部検者端末の構成〉
内部検者端末3の構成について説明する。図3に例示された内部検者端末3は、制御部30と、ユーザインターフェイス(UI)部31と、送信情報生成部32と、通信部33とを備える。
〈制御部30〉
制御部30は、内部検者端末3の各部の制御と、各種の演算処理とを実行する。制御部30はプロセッサを含む。制御部30は、更に、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブなどを含んでいてよい。
〈出力制御部301〉
制御部30は出力制御部301を含む。出力制御部301は、管理装置4に記録された検査情報に基づいてユーザインターフェイス部31を制御する。特に、出力制御部301は、検査情報に基づく情報を表示装置311及び/又は音声出力装置313に出力させる。出力制御部301が実行する処理の詳細については後述する。
〈ユーザインターフェイス部31〉
ユーザインターフェイス部31は、ユーザに向けた情報を出力する機能と、ユーザが情報入力や操作指示を行うための機能とを備える。ユーザインターフェイス部31は、眼科検査装置2のユーザインターフェイス23と同様に、表示装置311、操作装置312、音声出力装置313、及び音声入力装置314を含む。
制御部30は、例えば、眼科検査装置2から逐次に送信される検査状況情報を表示し、かつ、被検者への指示を入力するための画面(GUI等)を表示装置311に表示させる。また、制御部30は、被検者の音声情報を音声出力装置313に出力させる。検者は、表示情報や音声情報を参照して指示の内容を決定し、操作装置312を用いてそれを入力する。また、音声による指示は、音声入力装置314を介して入力される。
また、制御部30は、例えば、他の検者端末(他の内部検者端末3、外部検者端末5等)から送信される情報を表示し、かつ、他の検者端末に送信される情報を入力するための画面(GUI等)を表示装置311に表示させる。また、制御部30は、他の検者端末に入力された音声情報を音声出力装置313に出力させる。検者は、他の検者端末から送信された表示情報や音声情報を参照して被検者や他の検者へのメッセージを決定し、操作装置312を用いてメッセージを入力する。また、音声によるメッセージは、音声入力装置314を介して入力される。
〈送信情報生成部32〉
送信情報生成部32は、検者がユーザインターフェイス31を用いて入力した情報に基づいて、他装置のユーザ(眼科検査装置2を使用している被検者、他の検者端末を使用している検者等)に向けた情報(送信情報)を生成する。送信情報生成部32は、例えば、プロセッサと、上記画面(GUI)に連係して実行される送信情報生成プログラムとを含む。
なお、内部検者端末3から他装置に向けて送信される情報の全てが送信情報生成部32に処理される必要はない。例えば、検者の動画像や音声情報をそのまま他装置に向けて送信することができる。それにより、検者のメッセージを実質的にタイムラグなく被検者や他の検者に提供することができる。
〈通信部33〉
通信部33は、他装置(眼科検査装置2、管理装置4、外部検者端末5等)との間でデータ通信を行う。データ通信の方式や暗号化については、眼科検査装置2の通信部24と同様であってよい。
内部検者端末3は、管理装置4に記録される検査情報に含まれる情報、又は、検査情報に含まれる情報の候補を、少なくとも一時的に記録するように構成されてよい。例えば、内部検者端末3を用いて被検眼Eの検査、又は、他の検者への指示等を行っているときに、各種情報を記録することができる。記録される情報の例として、内部検者端末3に入力された情報、内部検者端末3の内部の情報、及び、内部検者端末3が出力した情報などがある。
内部検者端末3は、例えば、検査中に各種情報を逐次に記録し、蓄積された情報を所定のタイミングで管理装置4に送信するように構成される。このとき、内部検者端末3は、予め設定されたルールにしたがって、記録される情報を選択することができる。
情報の送信タイミングは、例えば、被検眼Eの検査が終了したタイミング、他の検査への指示等が終了したタイミング、所定期間が終了したタイミング、所定回数の検査が終了したタイミング、又は、ユーザ、他の検者、評価担当者若しくは外部装置(管理装置4等)から送信指示を受けたタイミングなどであってよい。
このような記録処理を内部検者端末3が実行しない場合においては、被検眼Eの検査が行われているときに、内部検者端末3は、各種情報をリアルタイムで管理装置4に送信する。この場合、内部検者端末3は、予め設定されたルールにしたがって、管理装置4に送信する情報を選択するように構成されてよい。例えば、内部検者端末3は、検者が入力した情報を選択して管理装置4に送信するように構成される。
〈外部検者端末の構成〉
外部検者端末5の構成について説明する。図4に例示された外部検者端末5は、制御部50と、撮影部51と、ユーザインターフェイス(UI)部52と、送信情報生成部53と、通信部54とを備える。
〈制御部50〉
制御部50は、外部検者端末5の各部の制御と、各種の演算処理とを実行する。制御部50はプロセッサを含む。制御部50は、更に、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブなどを含んでいてよい。
〈出力制御部501〉
制御部50は出力制御部501を含む。出力制御部501は、管理装置4に記録された検査情報に基づいてユーザインターフェイス部52を制御する。特に、出力制御部501は、検査情報に基づく情報を表示装置521及び/又は音声出力装置523に出力させる。出力制御部501が実行する処理の詳細については後述する。
〈撮影部51〉
撮影部51は、検者を動画撮影するために使用され、例えばビデオカメラを含む。撮影対象は、被検者への指示を表現するために用いられる身体部位(例えば、顔、上半身、手など)を含む。
〈ユーザインターフェイス部52〉
ユーザインターフェイス部52は、検者に向けた情報を出力する機能と、検者が情報入力や操作指示を行うための機能とを備える。ユーザインターフェイス部52は、眼科検査装置2のユーザインターフェイス23と同様に、表示装置521、操作装置522、音声出力装置523、及び音声入力装置524を含む。
制御部50は、例えば、眼科検査装置2から逐次に送信される検査状況情報を表示し、かつ、被検者への指示を入力するための画面(GUI等)を表示装置521に表示させる。また、制御部50は、被検者の音声情報を音声出力装置523に出力させる。検者は、表示情報や音声情報を参照して指示の内容を決定し、操作装置522を用いてそれを入力する。また、音声による指示は、音声入力装置524を介して入力される。
また、制御部50は、例えば、他の検者端末(内部検者端末3、他の外部検者端末5等)から送信される情報を表示し、かつ、他の検者端末に送信される情報を入力するための画面(GUI等)を表示装置521に表示させる。また、制御部50は、他の検者端末に入力された音声情報を音声出力装置523に出力させる。検者は、他の検者端末から送信された表示情報や音声情報を参照して被検者や他の検者へのメッセージを決定し、操作装置522を用いてメッセージを入力する。また、音声によるメッセージは、音声入力装置524を介して入力される。
〈送信情報生成部53〉
送信情報生成部53は、検者がユーザインターフェイス52を用いて入力した情報に基づいて、他装置のユーザ(眼科検査装置2を使用している被検者、他の検者端末を使用している検者等)に向けた情報(送信情報)を生成する。送信情報生成部53は、例えば、プロセッサと、上記画面(GUI)に連係して実行される送信情報生成プログラムとを含む。
なお、外部検者端末5から他装置に向けて送信される情報の全てが送信情報生成部53に処理される必要はない。例えば、検者の動画像や音声情報をそのまま他装置に向けて送信することができる。それにより、検者のメッセージを実質的にタイムラグなく被検者に提供することができる。
〈通信部54〉
通信部54は、他装置(眼科検査装置2、内部検者端末3、管理装置4等)との間でデータ通信を行う。データ通信の方式や暗号化については、眼科検査装置2の通信部24と同様であってよい。
外部検者端末5は、管理装置4に記録される検査情報に含まれる情報、又は、検査情報に含まれる情報の候補を、少なくとも一時的に記録するように構成されてよい。例えば、外部検者端末5を用いて被検眼Eの検査、又は、他の検者への指示等を行っているときに、各種情報を記録することができる。記録される情報の例として、外部検者端末5に入力された情報、外部検者端末5の内部の情報、及び、外部検者端末5が出力した情報などがある。
外部検者端末5は、例えば、検査中に各種情報を逐次に記録し、蓄積された情報を所定のタイミングで管理装置4に送信するように構成される。このとき、外部検者端末5は、予め設定されたルールにしたがって、記録される情報を選択することができる。
情報の送信タイミングは、例えば、被検眼Eの検査が終了したタイミング、他の検査への指示等が終了したタイミング、所定期間が終了したタイミング、所定回数の検査が終了したタイミング、又は、ユーザ、他の検者、評価担当者若しくは外部装置(管理装置4等)から送信指示を受けたタイミングなどであってよい。
このような記録処理を外部検者端末5が実行しない場合においては、被検眼Eの検査が行われているときに、外部検者端末5は、各種情報をリアルタイムで管理装置4に送信する。この場合、外部検者端末5は、予め設定されたルールにしたがって、管理装置4に送信する情報を選択するように構成されてよい。例えば、外部検者端末5は、検者が入力した情報を選択して管理装置4に送信するように構成される。
〈管理装置4の構成〉
管理装置4の構成について説明する。図5に例示された管理装置4は、制御部40と、通信確立部41と、通信部42と、再生処理部43とを備える。これら構成要素の少なくとも1つは、例えば、図1Bに示すマスター管理装置6及び/又はローカル管理装置7−rに含まれるハードウェア資源とソフトウェアとの協働によって実現される。
〈制御部40〉
制御部40は、管理装置4の各部を制御する。例えば、制御部40の一部(マスター制御部)はマスター管理装置6に設けられており、このマスター制御部が各ローカル管理装置7−rの制御を行う。制御部40は、その他の演算処理を実行可能であってよい。制御部40はプロセッサを含む。制御部40は、更に、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブなどを含んでいてよい。
制御部40は、通信制御部401と、転送制御部402と、出力制御部403とを含む。
通信制御部401は、眼科検査装置2と内部検者端末3との間、眼科検査装置2と外部検者端末5の間、内部検者端末3と外部検者端末5との間、2以上の眼科検査装置2の間、2以上の内部検者端末3の間、2以上の外部検者端末5の間における、通信の確立に関する制御を実行する。例えば、通信制御部401は、複数の眼科検査装置2、1以上の内部検者端末3、及び1以上の外部検者端末5を含む複数の装置のうちから後述の選択部412によって選択された装置のそれぞれに向けて、通信を確立するための制御信号を送信することができる。
転送制御部402は、通信確立部41(及び通信制御部401)により通信が確立された装置の間における情報のやりとりに関する制御を行う。例えば、転送制御部402は、通信確立部41(及び通信制御部401)により通信が確立された少なくとも2つの装置のうちの1つの装置から送信された情報を、他の1以上の装置の少なくとも一部に転送する。
転送制御部402が実行する処理の具体例を説明する。眼科検査装置2と外部検者端末5との間の通信が確立された場合、転送制御部402は、眼科検査装置2(又は外部検者端末5)から送信された情報を外部検者端末5(又は眼科検査装置2)に転送する。このとき、転送制御部402は、眼科検査装置2等から送信された情報を加工して得られた情報を外部検者端末5等に送信するようにしてもよい。例えば、転送制御部402は、眼科検査装置2等から送信された情報の一部を抽出して外部検者端末5等に送信することができる。また、眼科検査装置2等から送信された情報(例えば被検眼Eの画像データ)を管理装置4又は他装置によって解析し、その解析結果(及び元の情報)を外部検者端末5等に送信するようにしてもよい。なお、情報の加工は、このような抽出や解析には限定されず、任意のデータ処理を含んでいてよい。
転送制御部402が実行する処理の他の具体例を説明する。2つの検者端末の間の通信が確立された場合、転送制御部402は、一の検者端末から送信された情報を他の検者端末に転送する。このとき、転送制御部402は、一の検者端末から送信された情報を加工して得られた情報を他の検者端末に送信するようにしてもよい。例えば、転送制御部402は、一の検者端末から送信された情報の一部を抽出して他の検者端末に送信することができる。また、一の検者端末から送信された情報(例えば撮影部51により得られた画像データ)を管理装置4又は他装置によって解析し、その解析結果(及び元の情報)を他の検者端末に送信するようにしてもよい。なお、情報の加工は任意のデータ処理を含んでいてよい。
〈出力制御部403〉
出力制御部403は、管理装置4に記録された検査情報に基づき内部検者端末3を制御するための処理と、検査情報に基づき外部検者端末5を制御するための処理とを実行するように構成される。
出力制御部403は、例えば、内部検者端末3の出力制御部301と協働することによって、検査情報に基づく情報を表示装置311及び/又は音声出力装置313に出力させる。
同様に、出力制御部403は、例えば、外部検者端末5の出力制御部501と協働することによって、検査情報に基づく情報を表示装置521及び/又は音声出力装置523に出力させる。出力制御部501が実行する処理の詳細については後述する。
本実施形態では、検査情報に基づく情報の出力制御を実行する要素(出力制御手段)が、内部検者端末3、外部検者端末5、及び管理装置4のそれぞれに設けられている。ただし、実施形態はこのような構成に限定されない。例えば、内部検者端末3、外部検者端末5、及び管理装置4のうちのいずれか1つ又はいずれか2つに出力制御手段が設けられた構成を適用することができる。2以上の装置に出力制御手段が設けられている場合、当該2以上の出力制御手段が協働するように構成してもよいし、各出力制御手段が独立に動作するように構成してもよい。
〈通信確立部41〉
通信確立部41は、少なくとも1つの眼科検査装置2と少なくとも1つの検者端末とを含む少なくとも2つの装置の間の通信を確立するための処理を実行することができる。本実施形態において「通信の確立」とは、例えば、(1)通信が切断された状態から一方向通信を確立すること、(2)通信が切断された状態から双方向通信を確立すること、(3)受信のみが可能な状態から送信も可能な状態に切り替えること、(4)送信のみが可能な状態から受信も可能な状態に切り替えること、のうちの少なくとも1つを含む概念である。
具体例として、「通信の確立」には、眼科検査装置2を使用して実施されている検査を内部検者端末3又は外部検者端末5を用いて検者が監視している状態(受信のみ可能な状態)から、被検者に指示を送信可能な状態に切り替えることが含まれてよい。他の具体例として、「通信の確立」には、一の検者端末を用いた検査のアシストの状況を他の検者端末を用いて監視している状態から、一の検者端末にメッセージを送信可能な状態に切り替えることが含まれてよい。
更に、通信確立部41は、確立されている通信を切断する処理を実行可能である。本実施形態において「通信の切断」とは、例えば、(1)一方向通信が確立された状態から通信を切断すること、(2)双方向通信が確立された状態から通信を切断すること、(3)双方向通信が確立された状態から一方向通信に切り替えること、(4)送信及び受信が可能な状態から受信のみが可能な状態に切り替えること、(5)送信及び受信が可能な状態から送信のみが可能な状態に切り替えること、のうちの少なくとも1つを含む概念である。
具体例として、「通信の切断」には、外部検者端末5を用いて外部検者が被検者に指示を送信可能な状態(送信及び受信が可能な状態)から、検査の監視のみが可能な状態(受信のみ可能な状態)に切り替えることが含まれてよい。他の具体例として、「通信の切断」には、2つの検者端末の間の通信状態を、双方向通信から一方向通信又は無通信に切り替えることが含まれてよい。
眼科検査装置2及び検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)のそれぞれは、他装置(そのユーザ)を呼び出すための通信要求(呼び出し要求)を他装置に送信することができる。また、眼科検査装置2及び検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)のそれぞれは、他の2つの装置の間の通信に割り込むための通信要求(割り込み要求)を他装置に送信することができる。眼科検査装置2及び検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)のそれぞれは、他種別の通信要求を送信可能であってもよい。通信要求は、手動又は自動で発信される。
本例では、眼科検査装置2及び検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)のそれぞれは、管理装置4に通信要求を送信することができる。管理装置4(通信部42)は、眼科検査装置2又は検者端末から送信された通信要求を受信し、この通信要求に応じた処理を実行する。
実施形態において、通信確立部41は選択部412を含んでいてよい。選択部412は、受信された通信要求に基づいて、眼科検査装置2、内部検者端末3、及び外部検者端末5のうち、通信要求を送信した装置以外の1以上の装置を選択する。
例えば、眼科検査装置2からの通信要求を受けた場合、選択部412は、例えば、この眼科検査装置2が設置されている施設の内部検者端末3と、外部検者端末5のいずれかとを含む、2以上の検者端末を選択する。通信確立部41は、選択された2以上の検者端末と、通信要求を発信した眼科検査装置2との間の通信を確立する。なお、眼科検査装置2と内部検者端末3との間の双方向通信等が既に確立されている場合、通信確立部41は、例えば、この内部検者端末3以外の検者端末(当該施設又は他施設に設置された内部検者端末3、外部検者端末5等)と眼科検査装置2との間の通信の確立のみを実行してもよい。このような通信確立処理により、眼科検査装置2の被検者の要求に応じて検者を自動で選択して検査支援を提供することができる。
他の例を説明する。検者端末(内部検者端末3又は外部検者端末5)からの通信要求を受けた場合、選択部412は、例えば、この内部検者端末3が設置されている施設の眼科検査装置2と、外部検者端末5のいずれかとを含む、2以上の検者端末を選択する。通信確立部41は、選択された1以上の眼科検査装置2と1以上の検者端末と、通信要求を発信した検者端末との間の通信を確立する。例えば、通信要求を発信した検者端末と眼科検査装置2との間の双方向通信等が既に確立されている場合、通信確立部41は、この検者端末以外の検者端末と眼科検査装置2との間の通信の確立のみを実行してもよい。このような通信確立処理により、検者の要求に応じて他の検者又は被検者を自動で選択して支援を提供することができる。
通信要求に応じた装置の選択は、例えば、予め設定された属性に基づいて実行される。この属性の例として、検査の種別や、検査のアシストに要求される専門度・熟練度や、言語の種別や、ユーザの種別(例:評価担当者であるか否か)などがある。本例を実現するために、通信確立部41は、予め作成された属性情報が記憶された記憶部411を含んでいてよい。
本実施形態において、属性情報は、内部検者端末3及び/又はそのユーザ(内部検者)の属性を表す情報と、外部検者端末5及び/又はそのユーザ(外部検者)の属性を表す情報と、ユーザが評価担当者であるか否かを表す情報(及び/又は、当該ユーザが使用する検者端末が評価に用いられるか否かを表す情報)とを含んでよい。ここで、検者は、例えば、事前に割り当てられた検者IDによって識別される。また、検者端末は、例えば、事前に割り当てられた装置IDやネットワークアドレスによって識別される。典型的な例において、属性情報は、各検者(各ユーザ)の属性として、当該検者が支援可能な検査の種別と、当該検者の専門度・熟練度と、当該検者が使用可能な言語の種別とを含む。更に、典型的な属性情報は、ユーザが評価担当者であることを表す情報(及び、ユーザが評価担当者でないことを表す情報)を含む。
他の例において、属性情報は、内部検者端末3及び/又はそのユーザ(内部検者)の属性を表す情報と、外部検者端末5及び/又はそのユーザ(外部検者)の属性を表す情報とのうちの一方を含んでいてよい。或いは、属性情報は、検者端末の種別を問わず、所定の検者端末又はそのユーザ(検者)の属性を示す情報を含んでいてもよい。属性情報に含まれる情報(検者端末、検者、属性等)を編集することができる。
選択部412が属性情報を参照する場合、眼科検査装置2、内部検者端末3、又は外部検者端末5から送信される通信要求は、属性に関する情報を含んでいてよい。例えば、眼科検査装置2から送信される通信要求(例えば呼び出し要求)は、次のいずれかを含んでいてよい:(1)眼科検査装置2により実施されている検査の種別を示す情報;(2)検査支援の難易度を示す情報(検査が困難な被検眼又は被検者であることを示す情報、検査の進行状況を示す情報など);(3)被検者の疾患名や年齢等を示す情報;(4)被検者の使用言語を示す情報。選択部412は、受信された通信要求と属性情報とに基づいて、いずれかの内部検者端末3及びいずれかの外部検者端末5の少なくとも一方を選択する。このとき、選択部412は、通信要求に含まれる属性に関する情報と、属性情報に含まれる情報とを照合する。それにより、選択部412は、例えば次のいずれかの検者に対応する内部検者端末3及び/又は外部検者端末5を選択する:(1)当該検査種別の支援が可能な検者;(2)当該難易度の検査の支援が可能な検者;(3)当該疾患や当該年齢の被検者の支援が可能な検者;(4)当該言語の使用が可能な検者。ここで、内部検者と内部検者端末3との対応、及び、外部検者と外部検者端末5との対応は、例えば、システムへのログイン時に検者端末(装置IDが付与されている)に入力された検者IDによってなされる。
本実施形態において、2以上の検者を含むグループを設定することができる。グループは、例えば、検者又は他の者(例:評価担当者)によって設定される。グループの設定は、例えば、事前の登録により、又は、その都度の登録により行われる。
複数のグループを設定可能である場合などには、各グループにIDが割り当てられる。このようなグループIDは、当該グループに含まれる検者のIDに関連付けられる。選択部412は、グループIDによってグループを識別することができる。また、選択部412は、グループIDと検者IDとによって、グループと検者との組み合わせを認識することができる。より具体的には、選択部412は、グループIDと検者IDとによって、特定のグループに含まれる検者を認識することができ、且つ、特定の検者が属するグループを認識することができる。なお、単一のユーザが2以上のグループに属していてもよい。
〈通信部42〉
通信部42は、他装置(眼科検査装置2、内部検者端末3、外部検者端末5等)との間でデータ通信を行う。データ通信の方式や暗号化については、眼科検査装置2の通信部24と同様であってよい。
〈再生処理部43〉
再生処理部43は、前述した検査情報に基づいて情報を出力するための処理を実行する。それにより、過去に実施された検査の状況を再生(再現、リプレイ)することが可能となる。再生処理部43は、記録処理部431と、記憶装置432と、検索部433とを含む。
〈記録処理部431及び記憶装置432〉
記録処理部431及び記憶装置432は、眼科検査装置2と検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)との間でやりとりされた情報の少なくとも一部を含む検査情報を、当該検者端末の装置ID又は当該検者の検者IDと関連付けて記録するよう構成される。
前述したように、検者端末からの指示の下に眼科検査装置2を用いて被検眼Eの検査を行っているとき、又は、検査の後、検者端末及び眼科検査装置2のそれぞれから各種情報が管理装置4に送信される。
また、管理装置4は、被検眼Eの検査に関与した眼科検査装置2及び検者端末について、眼科検査装置2の装置IDと、検者端末の装置ID又は当該検者の検者IDとを認識している。これら識別情報(ネットワークアドレス等、他の識別情報であってもよい)は、例えば、通信確立部41から記録処理部431に供給される。
なお、眼科検査装置2は、その装置IDを各種情報とともに管理装置4に送信するように構成されてよい。この場合、記録処理部431は、被検眼Eの検査に関与した眼科検査装置2の装置IDを、眼科検査装置2から取得することができる。同様に、検者端末は、その装置ID又は検者IDを各種情報とともに管理装置4に送信するように構成されてよい。この場合、記録処理部431は、被検眼Eの検査に関与した検者端末の装置ID、又は、当該検者の検者IDを、検者端末から取得することができる。
記録処理部431は、被検眼Eの検査に関する情報をまとめて記憶装置432に格納する。この処理の例を説明する。記録処理部431は、被検眼Eの検査に関与した眼科検査装置2及び検者端末について、眼科検査装置2から送信された情報と、検者端末から送信された情報と、検者端末の装置ID(又は当該検者の検者ID)とを関連付ける。
この関連付け処理において、又はその前若しくは後に、記録処理部431は、予め設定されたルールにしたがって、眼科検査装置2から送信された情報及び検者端末から送信された情報のうちから、検査情報に含まれる情報を選択することができる。なお、眼科検査装置2が情報選択処理を事前に実行した場合、眼科検査装置2から送信された情報からの選択を行う必要はない。同様に、検者端末が情報選択処理を事前に実行した場合、検者端末から送信された情報からの選択を行う必要はない。
眼科検査装置2から送信された情報(又は、これから選択された情報)と、検者端末から送信された情報(又は、これから選択された情報)とを含む情報が、検査情報として定義される。
記録処理部431は、検査情報と、検者端末の装置ID(又は当該検者の検者ID)とを、記憶装置432内に作成されたデータフォルダに格納する。このようなデータフォルダを検査フォルダと呼ぶ。検査フォルダは、例えば、1の被検眼又は1の被検者(左右両眼)の検査に関する情報が格納されたデータフォルダである。
或いは、2以上の被検眼又は2以上の被検者の検査に関する情報を1つの検査フォルダに格納してもよい。例えば、検者端末の装置ID(又は当該検者の検者ID)毎に検査フォルダを作成することができる。この場合、検査フォルダ内にサブフォルダを作成してよい。サブフォルダは、例えば、被検眼毎、被検者毎、所定期間毎、検査種別毎など、所定の属性毎に作成される。
他の例において、単一の検者端末の装置ID(又は単一の検者ID)について、所定期間毎に検査フォルダを作成することができる。この場合、検査フォルダ内にサブフォルダを作成してよい。サブフォルダは、例えば、被検眼毎、被検者毎、検査種別毎など、所定の属性毎に作成される。
更に他の例において、複数の検者が属するグループ毎に検査フォルダを作成することができる。この場合、検査フォルダ内にサブフォルダを作成してよい。サブフォルダは、例えば、検者毎、被検眼毎、被検者毎、所定期間毎、検査種別毎など、所定の属性毎に作成される。
各検査フォルダには識別情報(検査ID)が割り当てられる。サブフォルダが作成された場合には、サブフォルダにも識別情報が割り当てられる。更に、検査種別を示す識別情報、検査日、検査条件等を、検査フォルダに格納したり、検査フォルダに関連付けたりすることができる。
このようなデータ構成を採用することで、眼科検査システム1において実施された複数の検査に関する情報を体系的且つ統合的に管理することができる。なお、検査情報及びIDを管理するための構成は上記の例に限定されず、眼科検査装置と検者端末との間でやりとりされた情報の少なくとも一部を含む検査情報を、当該検者端末の識別情報又は当該検者の識別情報と関連付けて記録するように構成されていればよい。
〈検索部433〉
過去に実施された検査の状況を再生する際には、まず、所望の検者端末の装置ID、所望の検者の検者ID、又は所望のグループのグループIDが、眼科検査システム1に入力される。
典型的には、評価担当者又は検者がIDを入力する。また、例えばセカンドオピニオンを得るために、これら以外の者(例:被検者、外部の医師、外部のオプトメトリスト)がIDを入力できるように、眼科検査システム1を構成することも可能である。
IDの入力は、典型的には、検者端末を用いて行われる。なお、検者端末以外の任意の装置(コンピュータ、眼科装置、医用装置等)を用いてIDを入力してもよい。入力されたIDは、管理装置4に送られる。管理装置4の制御部40は、通信部42を介して受け付けたIDを検索部433に送る。
検索部433は、制御部40から入力されたIDに関連付けられた検査情報を記憶装置432から検索する。上記したデータ構成が適用される場合、検索部433は、例えば、入力されたID(装置ID、検者ID)を記憶装置432内において探索し、このIDが含まれる検査フォルダを特定する。特定された検査フォルダに格納されている検査情報が、入力されたIDに関連付けられた検査情報である。なお、入力されたIDが記憶装置432内に存在しない場合、管理装置4は、例えば、検索エラーが発生したことを、IDが入力された装置に通知する。
IDを入力した者又は他の者は、検査状況の再生の提供を受ける者、又は、検査状況を再生出力する装置を指定することができる。この指定は、例えば、次のいずれかを含んでよい:グループIDを入力すること;複数の検者等を逐次に指定すること(例:複数の検者ID等を逐次に入力又は指定すること);複数の検者端末等を逐次に指定すること(例:複数の検者端末の装置ID等を逐次に入力又は指定すること)。
検査状況の再生の提供を受ける検者等の指定結果は、管理装置4に送信される。通信確立部41は、指定された検者等に対応する検者端末等のそれぞれと、管理装置4との間の通信を確立する。これにより確立された通信によって、これら検者端末等を用いて検査状況を再生することが可能となる。
〈使用形態〉
本実施形態の眼科検査システム1の使用形態の典型的な例を説明する。
まず、眼科検査システム1の使用形態の例として、被検者が検者にアシストを要求するための処理を説明する。本例では図6を参照する。
(S1:検査開始)
複数の眼科検査装置2−inのいずれかである眼科検査装置2を用いた被検眼Eの検査が開始される。なお、眼科検査装置2と1以上の検者端末(内部検者端末3及び/又は外部検者端末5)との間の通信(一方向通信又は双方向通信)をこの段階から開始するようにしてもよい。また、検査の開始を受けて、眼科検査装置2の制御部20は、検査状況情報生成部22aに検査状況情報の生成を開始させる。
(S2:検者呼び出し要求)
被検者は、検者のアシストが必要なとき、ユーザインターフェイス部23を利用して検者を呼び出す。検者のアシストが必要なときの例として、検査のやり方が分からないとき、使用言語を理解できないとき、疲れたとき、検査のステップを戻したいときなどがある。また、呼び出し要求を入力するためのユーザインターフェイス部23の利用方法の例として、操作装置232による所定の操作の実施や、音声入力装置234による音声の入力がある。
(S3:要求・情報の送信)
制御部20は、ステップS2で入力された検者呼び出し要求(通信要求)を所定の情報とともに管理装置4に送信するよう通信部24を制御する。検者呼び出し要求とともに送信される情報の例として、眼科検査装置2に予め割り当てられた識別情報(装置ID)、被検者に予め割り当てられた識別情報(被検者ID)、眼科検査装置2が設置された施設に予め割り当てられた識別情報(施設ID)、現時点までに生成された検査状況情報の少なくとも一部、検者呼び出し要求の内容などがある。
(S4:検者端末の選択)
管理装置4は、ステップS3で眼科検査装置2から送信された検者呼び出し要求及び情報を通信部42によって受信する。選択部412は、当該被検者をアシストする検者を選択する。つまり、選択部412は、当該被検者が検査を行っている施設に設置された内部検者端末3、他の施設に設置された内部検者端末3、及び、外部検者端末5のうち、少なくとも1つを選択する。
典型的な例では、当該被検者が検査を行っている施設に設置された内部検者端末3と眼科検査装置2とはステップS1の段階で通信が開始されており、ステップS4の段階では、当該内部検者端末3と異なる1以上の検者端末(同施設又は他施設に設置された内部検者端末3、及び/又は、外部検者端末5)が選択される。
検者端末を選択する処理の例を説明する。選択部412は、例えば、それぞれの検者端末(内部検者端末3、各外部検者端末5)の稼動状態(通信の確立情報)を監視する機能を備えていてよい。選択部412は、この監視機能により、現在稼働していない検者端末(アシストを現在行っていない検者、アシストを行っているが余裕のある検者、アシストの予約が入っていない検者など)のいずれかを選択することができる。それにより、他の被検者に対するアシストを現在行っていない検者を、呼び出し要求を送った被検者のアシストに割り当てることができる。
なお、上記監視機能は、例えば、定期的又は非定期的に検者端末から入力される情報や、検者端末に送信した情報に対する反応などに基づいて、各検者端末の稼動状態をフラグ等で管理することにより実現可能である。
他の例において、選択部412は、内部検者端末3及び外部検者端末5を含む複数の検者端末のうち、通信要求に対応する検者端末について、通信が現に確立されているか否か判定することができる。当該検者端末の通信が確立されていない場合、選択部412は、当該検者端末と眼科検査装置2との間の通信を確立することができる。他方、当該検者端末の通信が既に確立されている場合、選択部412は、他の検者端末と眼科検査装置2との間の通信を確立することができる。
具体例を説明する。当該施設内の全ての内部検者端末3が稼働中である場合、つまり、当該施設内の内部検者端末3のそれぞれと、他の眼科検査装置2及び/又は外部検者端末5との間の通信が確立されている場合、選択部412は、例えば、他施設内に設置された内部検者端末3及び/又は外部検者端末5のうち、稼働中でない検者端末のいずれかを選択することができる。
他方、当該施設内のいずれかの内部検者端末3が稼働中でない場合、選択部412は、稼働中でない内部検者端末3のいずれかを選択することができる。
本例によれば、複数の検者端末の稼働状態を総合的に勘案することで、被検者へのアシストを迅速に提供することができる。なお、本例についても、例えば、各検者端末の稼動状態をフラグ等により管理することで実現される。
(S5:通信確立のための制御信号の送信)
通信制御部401は、ステップS4で選択された検者端末のそれぞれに、当該検者端末と眼科検査装置2との間の通信を確立するための制御信号を送信する。図6の例において、検者端末は、内部検者端末3又は外部検者端末5であってよい。
(S6:双方向通信の開始)
ステップS5で送信された制御信号により、検者端末と眼科検査装置2との間の双方向通信が確立される。このとき、更に、2以上の検者端末の間の通信を確立することもできる。なお、前述したように、これ以前の段階で通信を確立するように構成してもよい。
(S7:撮影開始)
ステップS5で眼科検査装置2と外部検者端末5との間の通信が確立された場合、管理装置4の転送制御部402は、ステップS3で眼科検査装置2から送信された情報をこの外部検者端末5に送る。外部検者端末5の制御部50は、撮影部51を制御して検者の動画撮影を開始させる。このとき、検者が発する音声の入力も開始される。撮影部51により逐次に取得されるフレームは、リアルタイムで管理装置4を介して眼科検査装置2に転送される。この処理は転送制御部402によって実行される。
ステップS5で眼科検査装置2と内部検者端末3との間の通信が確立された場合においても、同様の撮影を行うことができる。例えば、眼科検査装置2と他施設に設置された内部検者端末3との間の通信が確立された場合であって、この内部検者端末3が撮影部(図4に示す撮影部51と同様の構成を有する)を備えている場合、同様の処理を実行することができる。具体例において、管理装置4の転送制御部402は、ステップS3で眼科検査装置2から送信された情報をこの内部検者端末3に送る。内部検者端末3の制御部30は、図示しない撮影部を制御して検者の動画撮影を開始させる。このとき、検者が発する音声の入力も開始される。撮影部により逐次に取得されるフレームは、リアルタイムで管理装置4を介して眼科検査装置2に転送される。この処理は転送制御部402によって実行される。
ステップS4で選択された2以上の検者端末の間の通信が確立された場合においても、同様の撮影を行うことができる。例えば、眼科検査装置2と同じ施設に設置された内部検者端末3と、外部検者端末5(又は他施設に設置された内部検者端末3)との間の通信が確立された場合、同様の処理を実行することができる。具体例において、外部検者端末5の制御部50は、撮影部51を制御して検者の動画撮影を開始させる。このとき、検者が発する音声の入力も開始される。撮影部51により逐次に取得されるフレームは、リアルタイムで管理装置4を介して内部検者端末3に転送される。この処理は転送制御部402によって実行される。
(S8:動画表示・音声出力の開始)
眼科検査装置2は、外部検者端末5(及び/又は内部検者端末3)から逐次に送信されるフレーム及び音声情報を受信する。出力制御部201は、逐次に受信されるフレームをLCD214にリアルタイムで表示させる。それにより、検者の動画像がリアルタイムで表示される。また、出力制御部201は、逐次に受信される音声情報を音声出力装置233にリアルタイムで出力させる。それにより、検者の音声がリアルタイムで出力される。
このような連係動作により、被検者は、検者の顔や身振り手振りや音声をリアルタイムで把握することができる。逆に、検者も、被検者の音声や操作をリアルタイムで把握することができる。このような双方向の情報のやりとりは、主として管理装置4の転送制御部402によって実現される。
同様に、ステップS4で選択された2以上の検者端末の間の通信が確立された場合、2以上の検者端末のうちの一の検者端末は、他の検者端末から逐次に送信されるフレーム及び音声情報を受信する。典型例では、眼科検査装置2と同じ施設に設置された内部検者端末3が「一の検者端末」であり、外部検者端末5又は他施設に設置された内部検者端末3が「他の検者端末」である。この場合、眼科検査装置2と同じ施設に設置された内部検者端末3の制御部30は、外部検者端末5(又は他施設に設置された内部検者端末3)から逐次に受信されるフレームを表示装置311にリアルタイムで表示させる。それにより、外部検者端末5(又は他施設に設置された内部検者端末3)を使用する検者の動画像がリアルタイムで表示される。また、制御部30は、外部検者端末5(又は他施設に設置された内部検者端末3)から逐次に受信される音声情報を音声出力装置313にリアルタイムで出力させる。それにより、外部検者端末5(又は他施設に設置された内部検者端末3)を使用する検者の音声がリアルタイムで出力される。
このような連係動作により、他の検者のサポートを受けたい検者に対してリアルタイムでサポートを提供することができる。このような双方向の情報のやりとりは、主として管理装置4の転送制御部402によって実現される。
(S9:情報の表示開始)
検者によるアシスト作業を容易化するために、検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5等)の制御部(制御部30、50等)は、前述した画面(GUI等)を表示装置(表示装置311、521等)に表示させる。更に、検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5等)の制御部(制御部30、50等)は、眼科検査装置2から管理装置4を介して転送された情報(特に検査状況情報)をこの画面に表示させることができる。新たな検査状況情報を受けると、制御部(制御部30、50等)は表示内容を更新する。それにより、検者は、眼科検査装置2を用いて行われている検査の状況を実質的にリアルタイムで把握することができ、視覚情報や音声情報を利用して適切なタイミングで適切なアシストを提供することができる。
(S10:指示の入力開始)
検者は、操作装置(操作装置312、522等)及びGUI等を利用して、所望の指示を入力する。指示の内容の例として、検査の変更、文字列情報の提示、画像情報の提示などがある。また、GUI以外の手段を利用した指示として、身振り手振りによる指示や、音声による指示などがある。
(S11:情報の生成開始)
外部検者端末5の送信情報生成部53は、ステップS10で入力された内容(指示)に基づいて、被検者に向けた送信情報を生成する。送信情報の生成は、例えば、検者が指示の入力を行う度に実行される。
また、内部検者端末3の送信情報生成部32は、ステップS10で入力された内容(指示)に基づいて、被検者に向けた送信情報を生成する。送信情報の生成は、例えば、検者が指示の入力を行う度に実行される。
ステップS4で選択された2以上の検者端末の間の通信が確立された場合、外部検者端末5の送信情報生成部53は、他の検者端末に向けた送信情報を生成することができる。同様に、内部検者端末3の送信情報生成部32は、他の検者端末に向けた送信情報を生成することができる。
(S12:情報の送信開始)
検者端末(外部検者端末5、内部検者端末3)は、ステップS11で生成された送信情報を管理装置4を介して眼科検査装置2に送信する。この処理は転送制御部402によって実現される。
同様に、ステップS4で選択された2以上の検者端末の間の通信が確立された場合、一の検者端末は、ステップS11で生成された送信情報を管理装置4を介して他の検者端末に送信する。この処理は転送制御部402によって実現される。
(S13:アシスト開始)
眼科検査装置2は、ステップS12で検者端末から送信された送信情報を受信する。出力制御部201は、送信情報に基づいて、検者の動画像や指示をLCD214に表示させる。
同様に、ステップS12で一の検者端末から他の検者端末に送信情報が送信された場合、他の検者端末は、一の検者端末から送信された送信情報を受信し、この送信情報に基づいてメッセージを表示する。
次に、眼科検査システム1の使用形態の例として、検者のアシストを受けつつ検査が行われるときに実行される処理を説明する。本例では図7を参照する。
上記した処理により、被検眼Eの検査を検者がアシストすることが可能となる。まず、検者から被検者に提供される指示の具体例を説明する。前述したように、検者は、検者端末(例えば外部検者端末5)を使用して、被検者に向けた指示(検査の変更、文字列情報の提示、画像情報の提示等)を入力する。また、外部検者端末5には撮影部51及び音声入力装置524が設けられているので、外部検者は、身振り手振りによる指示や、音声による指示を行うことができる。
眼科検査の例として不等像視検査がある。不等像視検査には、ニューアニセイコニア検査(New Aniseikonia Test)や、コの字型視標を用いた検査(コの字検査)がある。ニューアニセイコニア検査は、不同視の可能性のある被検者に対して、近見での不等像視が許容範囲を超えているか否か、つまり、両眼での融像が有効に行われているか否かを知るために行われる。一方、コの字検査は、遠見での不等像視が許容範囲を超えているか否かを知るために行われる。本例では、コの字検査が行われる場合について説明する。
コの字検査において眼科検査装置2が被検者に提示する情報の例を図8A及び図8Bに示す。眼科検査装置2は、被検者の左眼及び右眼に対して異なる情報を同時に提示することができる。そのための構成の例として、単一のディスプレイ(例:LCD214)と、偏光部材との組み合わせがある。他の例では、眼科検査装置2は、左眼用ディスプレイ214Lと右眼用ディスプレイ214Rとを別々に備える。
図8A及び図8Bに示す例では、左眼用視標600Lが左眼用ディスプレイ214Lに表示され、且つ、右眼用視標600Rが右眼用ディスプレイ214Rに表示される。左眼用視標600Lは、右方に開放したコの字型視標601Lと、融像刺激602Lとを含む。右眼用視標600Rは、左方に開放したコの字型視標601Rと、融像刺激602Rとを含む。
眼科検査装置2を用いたコの字検査をアシストするための検者端末に表示される画面の例を図9に示す。画面1000には、提示情報表示領域1010L及び1010Rと、通信内容表示領域1020と、利用状況表示領域1030と、ユーザ情報表示領域1040と、提示情報操作領域1050とが設けられている。
提示情報表示領域1010L及び1010Rには、それぞれ、被検者の左眼及び右眼に提示されている情報が表示される。本例では、眼科検査装置2は、被検者の左右両眼に同時に情報を提示可能に構成されている。
眼科検査装置2には、例えば、左眼用の検査光学系及び情報提示光学系と、右眼用の検査光学系及び情報提示光学系とが互いに独立に設けられている(例えば、左眼用光学ヘッドと右眼用光学ヘッドとが設けられている)。
他の例として、眼科検査装置2は、単一の検査光学系からの光束を二分割し、一方を左眼に、他方を右眼にそれぞれ導くように構成されていてもよい。
更に他の例として、この眼科検査装置2は、単一の情報提示光学系からの光束を二分割し、一方を左眼に、他方を右眼にそれぞれ導くように構成されていてもよい。左右両眼に同時に情報を提示可能な構成はこれらに限定されず、任意の構成であってよい。
図9に示す提示情報表示領域1010L及び1010Rには、コの字検査用の視標が表示されている。これらは、眼科検査装置2により被検者に現在提示されている視標である。現在提示されている視標を示す情報(視標情報)は、眼科検査装置2から管理装置4に送信され、更に、転送制御部402により検者端末(例えば外部検者端末5。内部検者端末3でもよい。)に転送される。
外部検者端末5の制御部50は、管理装置4から転送された視標情報に基づいて、眼科検査装置2が現在提示している視標の種別を特定し、特定された視標を表す画像を提示情報表示領域1010L及び1010Rに表示させる。
視標を表す画像は、例えばサムネイルとして制御部50内の記憶装置(図示せず)に予め記憶されている。或いは、視標情報が、視標を表す画像を含んでいてもよい。
眼科検査装置2により提示される視標が変更されると、上記転送処理をリアルタイムで実行する。それにより、外部検者端末5を使用する検者は、眼科検査装置2により提示されている視標を実質的にリアルタイムで認識することができる。
通信内容表示領域1020には、検者と被検者との間の通信内容、特に、検者から被検者に提供された支援の内容が表示される。また、検者同士の通信内容を通信内容表示領域1020に表示することもできる。
表示される情報は、外部検者により提供された情報、内部検者により提供された情報、及び、被検者からの情報(質問内容、応答内容等)のうちの少なくともいずれかを含んでよい。
また、ユーザ(外部検者、内部検者、被検者)毎の情報を通信内容表示領域1020に切り替え表示できるようにしてもよい。また、1以上のユーザからの情報を時系列順に表示させることも可能である。
図9に示す例では、検者ID「0001」で特定される検者(画面1000を使用している本人)が発した質問の内容と、それに対する被検者の応答の内容とが、通信内容表示領域1020に表示されている。
検者や被検者が発した音声情報を公知の音声認識技術を用いてテキスト化して表示することも可能である。また、所定の操作に対して予め関連付けられたテキスト情報を表示するようにしてもよい。
利用状況表示領域1030には、眼科検査装置2が設置されている複数の施設の名称「店舗A」、「店舗B」等が表示されている。更に、これら施設のうちから検者又は管理装置4等が選択した施設(例えば店舗B)に設置された複数の眼科検査装置2の識別情報「装置1」、「装置2」等が表示されている。
図9に示す例では、施設の名称の左側に提示されたマークが選択の有無を示している。例えば、店舗A及び店舗Cに付された白星マークは、その施設が選択されていないことを示し、且つ、店舗Bに付された黒星マークは、その施設が選択されていることを示す。なお、このような星マーク群をラジオボタンとして構成することができる。この場合、検者は、これら施設のうちから所望の1つを選択することができる。
更に、選択された店舗Bに設置された装置の識別情報の左側に提示されたマークも同様に、検者又は管理装置4等による選択の有無を示している。図9に示す例では、白丸マークは選択されていないことを示し、且つ、黒丸マークは選択されていることを示している。図9に示す例では、この検者が支援を担当する眼科検査装置2(被検者)として、店舗Bに設置された識別情報「装置1」の眼科検査装置2が選択されている。なお、このような丸マーク群をラジオボタンとして構成することができる。この場合、検者は、これら眼科検査装置2のうちから所望の1つを選択することができる。
眼科検査装置2の識別情報の右側には、時間情報(例えば、支援を開始した時刻、支援開始からの経過時間等)と、眼科検査装置2に関する通信確立状態(通信モード)とが提示されている。
ここで通信モードについて説明する。本実施形態では、4つの通信モードを選択的に適用することができる。また、一の通信モードから他の通信モードへの移行を任意に行うことが可能である。
通信モード1は、眼科検査装置2による検査を被検者が単独で行っている状態を示す。通信モード1では、被検者は、内部検者からも外部検者からも支援を受けていない。更に、眼科検査装置2は、内部検者端末3との間の通信も、外部検者端末5との間の通信も確立されていない。なお、前述したように、通信モード1が適用されているときであっても、眼科検査装置2からの情報(検査状況情報、画面1000に表示される情報等)をいずれかの検者端末に送信することができる。それにより、眼科検査装置2による検査を監視することができ、検者は、必要に応じて通信要求を発して支援を開始することができる。また、被検者が支援を要請したとき、その要請に迅速に対応することができる。
通信モード2は、外部検者(又は、他施設に居る内部検者)からの支援を受けながら検査を行っている状態を示す。通信モード2では、眼科検査装置2と外部検者端末5(又は、他施設に設置された内部検者端末3)との間の通信が確立されている。なお、前述したように、通信モード2が適用されているときであっても、眼科検査装置2からの情報を、眼科検査装置2と同じ施設に設置された内部検者端末3に送信することができる。それにより、同施設に居る内部検者は、例えば、直接アシストする必要が生じたときに迅速に対応することができる。
通信モード3は、眼科検査装置2と同じ施設に居る内部検者からの支援を受けながら検査を行っている状態を示す。通信モード3では、眼科検査装置2と、同施設内に設置された内部検者端末3との間の通信が確立されている。なお、前述したように、通信モード3が適用されているときであっても、眼科検査装置2からの情報を外部検者端末5(又は、他施設に設置された内部検者端末3)に送信することができる。それにより、外部検者(又は、他施設に居る内部検者)は、例えば、眼科検査装置2と同じ施設に居る内部検者が手に負えないような状況が発生したときに迅速に対応することができる。
通信モード4は、眼科検査装置2と同じ施設に居る内部検者と、外部検者(又は、他施設に居る内部検者)との双方に支援を受けながら検査を行っている状態を示す。通信モード4では、眼科検査装置2と2以上の検者端末とを含む3以上の装置の間で通信が確立されている。典型的な例においては、眼科検査装置2と、眼科検査装置2と同じ施設に設置された内部検者端末3と、外部検者端末5(又は、他施設に設置された内部検者端末3)との三者間の通信が確立される。
通信モード4は、例えば、2以上の検者が話し合う必要がある場合や、一の検者が他の検者に教育を施す場合などに適用される。なお、管理装置4の転送制御部402は、検者同士の間での通信内容を眼科検査装置2に送信しないように制御を行うことが可能である。例えば、転送制御部402は次のような制御を行うことができる:眼科検査装置2が設置された施設に居る内部検者から外部検者に向けた情報を外部検者端末5のみに転送する;外部検者から内部検者に向けた情報を内部検者端末3のみに転送する;内部検者から被検者に向けた情報を外部検者端末5及び眼科検査装置2に転送する;外部検者から被検者に向けた情報を内部検者端末3及び眼科検査装置2に転送する;眼科検査装置2から出力された情報を外部検者端末5及び内部検者端末3に転送する。
通信モードの切り替えは、例えば、被検者又は検者からの通信要求(呼び出し要求、割り込み要求)を受けた管理装置4によって実行される。具体例において、通信モード1のときに被検者からの呼び出し要求が発生すると、通信モード2、3又は4に切り替えられる。どの通信モードに切り替えられるかは、例えば、被検者又は検者による指定や、検査状況情報の内容や、前述した属性などに応じて決定される。
通信モード1のときに、同施設内に居る内部検者からの割り込み要求が発生すると、通信モード3又は4に切り替えられる。同様に、通信モード1のときに外部検者(又は、他施設に居る内部検者)からの割り込み要求が発生すると、通信モード2又は4に切り替えられる。また、通信の切断(通信確立状態からの離脱)は、例えば、本人の選択や、被検者の選択や、検査の終了などに応じて行われる。
ユーザ情報表示領域1040には、眼科検査システム1のユーザ(被検者、検者)に関する情報が提示される。図9に示す例では、測定データ表示部1041と、顔画像表示部1042と、被検眼画像表示部1043L及び1043Rとが、ユーザ情報表示領域1040に設けられている。
測定データ表示部1041には、被検者の各眼の測定値(屈折度、乱視度、乱視軸角度、加入度、視力値等)等、各種測定データが表示される。
眼画像表示部1042には、撮影部51により取得された検者の顔画像、眼科検査装置2により取得された被検者の顔画像などが表示される。
被検眼画像表示部1043Lには左被検眼の前眼部像が表示され、且つ、被検眼画像表示部1043Rには右被検眼の前眼部像が表示される。
更に、氏名、年齢、性別、疾患名、使用言語、検査困難度など、ユーザに関する任意の情報を、ユーザ情報表示領域1040に提示することも可能である。
提示情報操作領域1050には、被検者に提示される情報を操作するためのGUI(ソフトウェアキー等)が設けられている。図9に示す例では、視標選択操作部1051と、選択視標提示部1052と、操作ダイヤル1053と、操作ボタン部1054とが設けられている。
視標選択操作部1051は、被検者に提示される視標を選択するためのGUIである。本例の視標選択操作部1051は、視標の選択肢(例:リスト、サムネイル等)が提示される。選択視標提示部1052には、現在選択されている視標が提示される。
操作ダイヤル1053は、視標の選択、度数等のパラメータの設定などに用いられる。操作ボタン部1054には、各種の操作ボタンが設けられている。本例の操作ボタン部1054には、度数等のパラメータの正負(プラス、マイナス)を切り替えるためのボタン、印刷ボタン、エクスポートボタン、確認検査に移行するためのボタン、検査を終了するためのボタンが設けられている。
外部検者端末5を使用する検者は、操作装置522を用いることで、提示情報操作領域1050に設けられたソフトウェアキー等を操作する。同様に、内部検者端末3を使用する検者は、操作装置312を用いることで、提示情報操作領域1050に設けられたソフトウェアキー等を操作する。
以上の準備に基づき、図7に示す処理を説明する。
(S20:記録開始)
管理装置4は、検査情報を記録するための処理を所定のタイミングで開始する。このタイミングは、例えば、眼科検査装置2と外部検者端末5との間の通信を確立するための制御信号を送信するタイミング(図6のステップS5)、又は、眼科検査装置2と外部検者端末5との間の双方向通信を開始したタイミング(ステップS6)であってよい。
或いは、検査の開始(ステップS1)に対応して記録処理を開始することができる。この場合において、検者のアシストに移行しなかったときには、その段階までに記録された情報を破棄してもよい。
ステップS20において、記録処理部431は、当該検査に対応する検査フォルダを作成することができる。以下、この検査フォルダに情報が記録される。
記録処理部431は、計時機能(タイマー)を備えていてよい。タイマーは、例えば、記録開始タイミングを基準として計時を開始する。或いは、記録処理部431は、時計機能を備えていてよい。タイマー又は時計機能により得られる情報を時間情報と呼ぶ。
以下、眼科検査システム1において処理される情報のうち、少なくとも記憶装置432に記録される情報に対し、記録処理部431は、それに対応する時間情報を関連付けることができる。それにより、情報が生成された時間や、情報が処理された時間や、情報が記録された時間等を記録することが可能となる。
なお、眼科検査装置2及び/又は検者端末が時間情報を生成するようにしてもよい。その場合、眼科検査装置2は、時間情報を生成する機能と、情報に時間情報を関連付ける機能を含んでよい。これら機能は、例えば、制御部20又は検査状況情報生成部22a等により実現される。眼科検査装置2は、時間情報が関連付けられた情報を管理装置4に送信する。
同様に、外部検者端末5は、時間情報を生成する機能と、情報に時間情報を関連付ける機能を含んでよい。これら機能は、例えば、制御部50又は送信情報生成部53等により実現される。外部検者端末5は、時間情報が関連付けられた情報を管理装置4に送信する。内部検者端末3についても同様の構成を備えていてよい。
タイマー及び時計機能が使用されない場合において、記録処理部431は、情報を順序付けて記録するように構成されてよい。例えば、検査時に眼科検査装置2及び/又は検査端末からリアルタイムで情報が入力される場合、記録処理部431は、その入力順序を示す順序情報を、記録される情報に関連付けることができる。時間情報は、このような順序情報であってもよい。
(S21:指示等の入力)
外部検者は、画面1000、ユーザインターフェイス部52、撮影部51等によって、眼科検査装置2を制御するための指示等、被検者に向けた指示等を入力する。入力された指示等は、管理装置4に送られる。また、管理装置4は、この指示等を眼科検査装置2に転送する。
(S22:指示内容等の記録)
記録処理部431は、外部検者端末5から送信された指示等の少なくとも一部を記憶装置432に記録することができる。このとき、記録処理部431は、指示等と所定のルールとを照合して、この指示等を記録するか否か判定することができる。
(S23:指示等に応じた制御)
眼科検査装置2の制御部20は、外部検者端末5から送信され、管理装置4により転送された指示等に基づいて、検査部21、ユーザインターフェイス部23等を制御する。典型的には、制御部20は、検査の変更、視標の変更、音声出力、表示出力等のための制御を実行する。
(S24:検査を進める)
ステップS23の制御に応じて検査が進められる。眼科検査装置2は、制御の内容、被検者の応答内容、取得されたデータ等を管理装置4に送る。管理装置4は、眼科検査装置2から受信した情報の少なくとも一部を外部検者端末5に転送する。
具体例を説明する。ステップS21において検者が「(現在提示されているコの字視標について)右と左の大きさはどうですか?」と音声等で質問を入力した場合、ステップS23において眼科検査装置2は、この質問を音声又は表示により出力する。被検者は、出力された質問に対し、音声又は操作により応答する。
(S25:制御内容等の記録)
記録処理部431は、眼科検査装置2から送信された情報の少なくとも一部を記憶装置432に記録することができる。このとき、記録処理部431は、眼科検査装置2から送信された情報と所定のルールとを照合して、この情報を記録するか否か判定することができる。
(S26:検査状況の出力)
外部検者端末5の制御部50は、眼科検査装置2から送信され、管理装置4により転送された情報に基づいて、ユーザインターフェイス部52等を制御する。典型的には、制御部50は、被検者の応答内容、検者の指示によらずに眼科検査装置2が実行した制御の内容などに基づいて、検査状況を示す情報を出力する。
具体例を説明する。コの字検査における「右と左の大きさはどうですか?」という質問に対して被検者が「同じ大きさです」と応答した場合、制御部50は、この応答内容に応じた文字列を通信内容表示領域1020に表示することができる。このときの画面1000の状態が図9に表されている。また、制御部50は、被検者の応答内容を、被検者の音声又は合成音声で出力することができる。
(S27:記録終了?)
ステップS21〜S26の処理は、記録完了の指示まで繰り返される(S27:No)。
記録完了の指示があったとき(S27:Yes)、処理はステップS28に進む。記録完了の指示は、自動又は手動で入力される。例えば、当該検者、当該被検者、他の検者(評価担当者等)が、記録完了の指示を入力することができる。他の例は、当該被検者の検査が完了したとき、眼科検査装置2又は当該検者端末から管理装置4に、記録完了の指示を入力する。更に他の例は、当該検者によるアシストが終了したとき(通信が切断されたとき、他の検者による割り込みがあったとき等)、眼科検査装置2、当該検者端末、他の検者端末、又は、管理装置4が、記録完了の指示を生成することができる。
(S28:検査情報の保存)
記録完了の指示を受け(S27:Yes)、記録処理部431は、今回の検査に関する検査情報を作成して保存する。このとき、記録処理部431は、ステップS22、S25で(暫定的に)記録された情報、所定のタイミングで眼科検査装置2又は外部検者端末5から送信された情報などに基づいて、検査情報を作成することができる。
眼科検査システム1は、以上のようにして検査情報を記録することができる。次に、検査情報に基づく情報の再生処理の例を説明する。本例では図10を参照する。
(S40:再生要求の入力)
まず、過去に実施された検査状況の再生を所望する検者等が、検者端末(内部検者端末3、外部検者端末5)を用いて要求を入力する。なお、検者端末以外のコンピュータを用いて再生要求の入力や検査状況の再生を行ってもよい。
再生要求は、少なくとも、再生を所望する検査に関与した検者又は検者端末の識別情報(検者ID又は装置ID)を含む。或いは、再生要求は、グループIDを含んでもよい。また、検査状況の再生が行われる1以上の検査端末(コンピュータ)を任意に指定することも可能である。
他の例において、所望の検査を検索するためのクエリを入力するようにしてもよい。典型的には、検査種別、検査日、検者の属性、疾患名等、任意のクエリを入力することができる。
更に他の例において、検査状況の再生のためのGUIを用いることができる。このGUIには、例えば、検査リスト、検査種別リスト、検者リスト、検査日リスト、グループリスト等が提示される。検者は、提示されたリストのうちから所望の選択肢を指定することができる。再生要求は、指定された選択肢を示す情報を含む。
検者端末に入力された再生要求は、管理装置4に送信される。管理装置4は、この検者端末との間における通信を確立する。
(S41:検査情報の検索)
管理装置4は、ステップS40で検者端末から送られた再生要求を受信する。検索部433は、この再生要求に含まれる検者ID又は装置ID(或いはグループID)に関連付けられた検査情報を記憶装置432から検索する。
(S42:再生制御の開始)
ステップS41で検索された検査情報は出力制御部403に送られる。出力制御部403は、この検査情報に基づく再生処理の制御を開始する。
前述したように、再生処理の制御は、管理装置4の出力制御部403、及び、検者端末の出力制御部(301、501)の少なくともいずれかによって実行される。
(S43:検査情報の送信)
出力制御部403は、ステップS41で検索された検査情報を検者端末等に送信するように通信部42を制御する。
検査情報の送信先は、例えば、ステップS40で検者が再生要求を入力した検査端末を含む。
ステップS40で他の検査端末(コンピュータ)が指定された場合、管理装置4は、指定された検査端末それぞれとの間における通信を確立し、且つ、これら検者端末それぞれに検査情報を送信する。このとき、検査情報とともに、再生処理の実行指示等を送信することができる。
(S44:再生制御の開始)
検者端末等(内部検者端末3、外部検者端末5等)は、ステップS43で送信された検査情報等を受信する。出力制御部(301、501等)は、受信された検査情報に基づく情報を、表示装置(231、521等)及び/又は音声出力装置(233、523等)に出力させる。検査情報に基づく再生処理については後述する。
(S45:再生終了?)
検者等が再生処理の終了を指示するまで(S45:No)、再生処理が継続される。検者等が再生処理の終了を指示すると(S45:Yes)、処理はステップS46に進む。
(S46:再生制御の終了)
検者等が検者端末を用いて再生処理の終了を指示すると(S45:Yes)、これに対応する信号が管理装置4に送られる。管理装置4の出力制御部403は、ステップS42で開始された再生制御を終了する。
検者端末等を用いて実行される再生制御について説明する。典型的な例において、検査時にユーザが実際に知覚した情報の少なくとも一部を再現しつつ検査状況の再生を実行することができる。例えば、検者が実際に見た画面や、検者が実際に聞いた音声や、被検者が実際に見た情報や、被検者が実際に聞いた音声などを再現することができる。
ここで、検査時の出力態様と再生時の出力態様とは同じでなくてよい。例えば、視覚情報を音声情報に変換して再生することや、音声情報を視覚情報に変換して再生することができる。
検者端末が、検査のアシストのためのユーザインターフェイス(例:画面1000)を含む場合、出力制御部(301、501等)は、このユーザインターフェイスの少なくとも一部を表すユーザインターフェイス情報とともに検査情報に基づく情報を表示装置(311、521等)に表示させることができる。ユーザインターフェイス情報は、任意の情報を含んでよく、例えば、表示画面、表示情報、ソフトウェアキー、ハードウェアキーの画像などを含む。
ユーザインターフェイス情報が表示される場合、出力制御部(301、501等)は、現在再生中のフェーズにおいて操作中のキーや入力中の情報を識別できるように、ユーザインターフェイス情報の表示制御と検査情報に基づく情報の表示制御とを同期的に実行することができる。
以下、例示として、図9の画面1000の一部がユーザインターフェイス情報として表示される場合について説明する。画面1000は、コの字検査をアシストするための検者端末に表示される画面である。
図11に示す画面2000は、画面1000の一部と同様の表示領域が設けられている。具体的には、画面1000と同一又は類似の表示領域として、画面2000は、提示情報表示領域2010L及び2010Rと、通信内容表示領域2020と、ユーザ情報表示領域2040と、提示情報操作領域2050の一部とを含む。
更に、画面1000と異なる表示領域として、画面2000は、試験情報表示領域2025と、支援状況表示領域2030と、提示情報操作領域2050の一部とを含む。
提示情報表示領域2010L及び2010Rには、それぞれ、現在再生中のフェーズにおいて被検者の左眼及び右眼に提示されていた情報が表示される。被検眼に適用されている屈折度数等(ユーザ情報表示領域2040に表示されている屈折度数等)の影響を、提示情報表示領域2010L及び2010Rに表示される視標等に反映することができる。例えば、屈折度数等に応じてボケた視標を表示させることができる。
現在再生中のフェーズにおいて被検者に提示された情報が変更された場合、提示情報表示領域2010L及び2010Rの表示態様を変更することができる。例えば、提示情報表示領域2010L及び2010Rの枠の色を切り替えることができる。
通信内容表示領域2020には、現在再生中のフェーズ又はその直前のフェーズにおいて検者と被検者との間でやりとりされた内容が表示される。また、現在再生中のフェーズ又はその直前のフェーズにおいて検者同士の間でやりとりされた内容を通信内容表示領域2020に表示することもできる。
現在再生中のフェーズにおいて検者と被検者との間でやりとりされている場合、通信内容表示領域2020の表示態様を変更することができる。例えば、通信内容表示領域2020の枠の色を切り替えることができる。
試験情報表示領域2025には、検査状況の再生中に検者と検者との間でやりとりされる情報が表示される。典型的には、遠隔地にいる評価担当者から当該検者端末を使用している検者に向けた質問と、この質問に対する検者の回答とが、試験情報表示領域2025に表示される。例えば、図11に示す例では、被検者の実際の応答が通信内容表示領域2020に表示されているが(「同じ大きさです」)、これとは異なる応答がなされた場合について評価担当者が質問している(「左が大きいと言ったら?」)。この質問に対し、検者は、ユーザインターフェイス部(31、52等)を用いて回答することができる。
なお、2以上の検者端末(コンピュータ)で並行して検査状況の再生を行う場合、眼科検査システム1は、これら検者端末に同期的に情報を出力させることができる。この同期制御は、例えば、2以上の検者端末の出力制御部(301、501等)を、管理装置4の出力制御部403で統括的に制御することによって実現される。このような機能は、遠隔指導、遠隔教育、カンファレンス等のために使用可能である。
検者と検者との間でやりとりがなされているとき、試験情報表示領域2025の表示態様を変更することができる。例えば、試験情報表示領域2025の枠の色を切り替えることができる。
支援状況表示領域2030には、再生中の検査に関与した検者及び眼科検査装置2に関する情報が表示される。図11に示す例において、検者に関する情報は、検者ID「0001」と、検者端末の設置店舗の識別情報「C」と、検者端末の識別情報「1」とを含む。更に、眼科検査装置2に関する情報は、眼科検査装置2の設置店舗の識別情報「B」と、眼科検査装置2の識別情報「2」とを含む。
支援状況表示領域2030には、各種操作を行うためのソフトウェアキーが設けられている。図11に示す例では、メニューボタン2031と、リプレイボタン2032と、Q&Aボタン2033とが設けられている。メニューボタン2031は、画面2000により提供可能な各種メニューを選択するために操作される。リプレイボタン2032は、検査状況の再生を開始するために操作される。Q&Aボタン2033は、質問や回答やメッセージを入力するためのウインドウを表示させるために操作される。
ユーザ情報表示領域2040には、再生中の検査に関与したユーザ(被検者、検者)に関する情報が提示される。画面1000と同様に、ユーザ情報表示領域2040は、測定データ表示部2041と、顔画像表示部2042と、被検眼画像表示部2043L及び2043Rとを含む。
測定データ表示部2041には、現在再生中のフェーズにおいて被検眼に適用されている度数(屈折度、乱視度、乱視軸角度、加入度、視力値等)等が表示される。顔画像表示部2042には、現在再生中のフェーズにおいて撮影部51により取得された検者の顔画像が表示される。被検眼画像表示部2043L及び2043Rには、現在再生中のフェーズにおいて眼科検査装置2により取得された前眼部像が表示される。
現在再生中のフェーズにおいてユーザ情報が変化した場合、ユーザ情報表示領域2040の表示態様を変更することができる。例えば、被検眼に適用される度数が変更されているとき、測定データ表示部2041中の当該度数の欄の色を変更することができる。
提示情報操作領域2050には、画面1000と同様に、視標選択操作部2051と、選択視標提示部2052と、操作ダイヤル2053とが設けられている。
視標選択操作部2051には、現在再生中のフェーズにおいて視標選択操作部1051に提示されていた視標群が表示される。選択視標提示部2052には、現在再生中のフェーズにおいて選択されていた視標が提示される。操作ダイヤル2053は、現在再生中のフェーズにおける操作ダイヤル1053の状態を提示する。現在再生中のフェーズにおいて操作ダイヤル1053が操作されているときと操作されていないときとで、操作ダイヤル2053の表示態様を変更することができる。
更に、提示情報操作領域2050には再生操作部2054が設けられている。再生操作部2054は、映像データを操作するためのインターフェイスと同様の構成を有するソフトウェアキーである。具体的には、再生操作部2054は、再生フェーズを示すバー、再生ボタン、停止ボタン、早送りボタン、巻き戻しボタン等を含む。
画面2000を用いた検査状況の再生に用いられる検査情報の例を図12に示す。検査情報3000は、検査において発生した複数のイベントに対応する複数の情報を、時間情報と関連付けて記録した情報である。
より具体的には、検査情報3000は、検者端末と眼科検査装置2との間の通信を確立した状態で実施された検査において、検者端末に関して発生した複数のイベントに対応する複数の情報Lα(α=1,2,・・・,A)と、眼科検査装置2に関して発生した複数のイベントに対応する複数の情報Mβ(β=1,2,・・・,B)とを、時間情報tに関連付けた情報である。情報Lαと時間情報t=tαとが関連付けられていることを「Lα(tα)」と表す。同様に、情報Mβと時間情報t=tβとが関連付けられていることを「Mβ(tβ)」と表す。
イベントは、検査に関連する任意のイベントであってよく、例えば、ユーザから他のユーザへのメッセージ(指示等)、装置の制御、検査前の準備、検査後の後処理等を含む。また、前述したように、予め設定されたルールにしたがって検査情報3000に記録されるイベントを選択することができる。
出力制御部(403、301、501等)は、検査情報3000に記録された複数のイベントの時間的順序にしたがって、これらイベント対応する複数の情報に基づくユーザインターフェイス部(31、52等)の制御を順次に実行することができる。それにより、複数のイベントの発生順序や発生タイミングに応じて、画面2000の表示状態を切り替えたり、画面2000とともに表示される情報を変化させたり、音声情報を出力させたりすることができる。
ユーザは、検査フェーズを指定することができる。例えば、再生操作部2054に設けられたバーやボタンを操作することによって所望の検査フェーズを指定できる。出力制御部は、例えば、指定された検査フェーズ(時間情報t)に発生したイベントに対応する情報、又は、指定された検査フェーズの直前又は直後に発生したイベントに対応する情報を表示することができる。或いは、出力制御部は、指定された検査フェーズに発生したイベントに対応する情報から、検査状況の再生を開始することができる。
なお、図12のようにイベントと検査フェーズとが関連付けられている場合、検査フェーズの指定とイベントの指定とは実質的に同じことである。
出力制御部は、検査の流れの概要を表す情報(検査概要情報)を表示させることができる。検査概要情報は、例えば、複数のイベント(検査項目、検査フェーズ等を含んでもよい)を示す情報が時系列順に配列されたリスト、フロー図、索引等であってよい。検査概要情報は、例えば、画面2000に付帯して表示される。
検査概要情報を表示することで、検査において不要な指示等がされたこと、指示すべき事項が抜けたこと等を、容易に把握することができる。また、現在再生されている検査フェーズが検査全体の中のどこに位置しているか、容易に把握することができる。
検査概要情報が表示される場合、ユーザは、ユーザインターフェイス部を用いることで、検査概要情報から所望のイベント(検査項目、検査フェーズ等)を指定することができる。出力制御部は、例えば、指定されたイベントに対応する情報を検査情報から特定し、特定された情報を表示することができる。或いは、出力制御部は、指定されたイベントに対応する情報から、検査状況の再生を開始することができる。
〈作用・効果〉
実施形態の作用及び効果について説明する。
実施形態の眼科検査システムは、複数の眼科検査装置(2)と、複数の検者端末(3、5)とを含む。更に、眼科検査システムは、記録手段と、検索手段と、出力制御手段とを含む。
記録手段は、眼科検査装置と検者端末との間でやりとりされた情報の少なくとも一部を含む検査情報を、当該検者端末の識別情報(装置ID)又は当該検者の識別情報(検者ID)と関連付けて記録する。上記の実施形態では、管理装置4に設けられた記録処理部431と記憶装置432との組み合わせが記録手段として機能している。
検索手段は、検者端末の識別情報(装置ID)又は検者の識別情報(検者ID)の入力を受け、当該識別情報に関連付けられた検査情報を記録手段から検索する。上記の実施形態では、検索部433が検索手段として機能している。
出力制御手段は、検索手段により検索された検査情報に基づいて出力手段に情報を出力させる。上記の実施形態では、出力制御部301、403及び501のうちのいずれか1つ又はいずれか2つ以上の組み合わせが、出力制御手段として機能している。
出力手段は、眼科検査システムに含まれてもよいし、含まれなくてもよい。複数の検者端末の少なくとも一部が出力手段を含んでいてよい。また、複数の検者端末の少なくとも一部に出力手段が接続されていてよい。
このような実施形態によれば、検査時に眼科検査装置と検者端末との間でやりとりされた情報を含む検査情報を検者毎(又は検者端末毎)に記録し、検者の指示等を事後的に再現することができる。したがって、検者の能力や癖を比較的容易に且つ詳細に把握することができる。それにより、検査の品質を担保・向上することができる。特に、遠隔検査の品質についても担保・向上することが可能である。
実施形態において、複数の検者端末のそれぞれはユーザインターフェイスを含んでよい。更に、出力手段は表示手段を含んでよい。加えて、出力制御手段は、ユーザインターフェイスの少なくとも一部を表すユーザインターフェイス情報とともに、検査情報に基づく情報を表示手段に表示させるよう構成されてよい。上記の実施形態では、ユーザインターフェイス部31、52がユーザインターフェイスとして機能している。また、表示装置311、521が表示手段として機能している。
このような実施形態によれば、検査時に検者が実際に見ていた画面や情報を用いて検査状況の再生を行うことができる。したがって、検査時の検者の状況を把握しやすい。それにより、検者の能力や癖を比較的容易に且つ詳細に把握することができる。
実施形態において、出力制御手段は、ユーザインターフェイス情報の表示制御と検査情報に基づく情報の表示制御とを同期的に実行するように構成されてよい。
このような実施形態によれば、現在再生されている検査フェーズにおいて操作中のキーや入力中の情報を容易に把握することができる。それにより、検者の能力や癖を評価する作業の容易化を図ることができる。
実施形態において、出力手段は表示手段を含んでいてよい。更に、出力制御手段は、検査情報に基づいて、当該検査における複数のイベントを時系列順に示すイベント情報を表示手段に表示させるように構成されてよい。上記の実施形態の検査概要情報は、イベント情報の例である。
このような実施形態によれば、検査の流れの概要を容易に把握することができる。それにより、検査において不要な指示等がされたこと、指示すべき事項が抜けたこと等を、容易に把握することができる。また、現在再生されている検査フェーズが検査全体の中のどこに位置しているか、容易に把握することができる。
実施形態の眼科検査システムは、イベント情報に示された複数のイベントのいずれかを指定するための第1操作手段を更に含んでいてよい。出力制御手段は、第1操作手段を用いて指定されたイベントに対応する情報を検査情報から特定し、特定された情報に基づいて出力手段を制御するように構成されてよい。上記の実施形態では、操作装置312、522が第1操作手段として機能している。
このような実施形態によれば、表示されたイベント情報に対して所望のフェーズを指定して検査状況を再現することができる。ここで、指定された検査フェーズのみを再現してもよいし、そこから再生を開始してもよい。
実施形態において、出力制御手段は、検査情報に基づく情報を複数の出力手段に同期的に出力させるように構成されてよい。上記の実施形態では、複数の検者端末の出力制御部(301、501等)を管理装置4の出力制御部403が統括的に制御することによって、複数の出力手段の動作を同期させている。
このような実施形態によれば、複数の出力手段で同時に検査状況の再生できる。したがって、この実施形態は、例えば、遠隔的な指導や教育、カンファレンス等において有効に利用できる。
実施形態において、記録手段は、眼科検査装置を用いた検査における複数のイベントに対応する複数の情報を時間情報と関連付けて記録することによって検査情報を生成するように構成されてよい。上記の実施形態の検査情報3000は、このような検査情報の例である。
このような実施形態によれば、検査の流れにしたがって時系列で情報を記録することができる。それにより、検査におけるイベントとその発生タイミングとを把握することが可能となる。
実施形態において、出力制御手段は、時間情報を参照することにより、複数のイベントの時間的順序にしたがって複数の情報に基づく出力手段の制御を順次に実行するように構成されてよい。
このような実施形態によれば、検査時に発生した複数のイベントの内容だけでなく、これらイベントの時間的な流れを把握することができる。
実施形態の眼科検査システムは、複数のイベントのいずれかを指定するための第2操作手段を更に含んでいてよい。出力制御手段は、第2操作手段を用いて指定されたイベントに対応する情報を複数の情報のうちから特定し、特定された情報に基づいて出力手段を制御するように構成されてよい。上記の実施形態では、操作装置312、522が第2操作手段として機能している。
このような実施形態によれば、検査時に発生した複数のイベントのうちから所望のイベントを指定して検査状況を再現することができる。ここで、指定された検査フェーズのみを再現してもよいし、そこから再生を開始してもよい。
実施形態の眼科検査システムは、再生の対象となる被検者が特定されないように、個人情報やそれに類する情報を削除する機能を備えていてよい。削除される情報項目は、例えば事前に設定されている。
〈眼科検査管理装置〉
実施形態の眼科検査管理装置は、複数の眼科検査装置のそれぞれ及び複数の検者端末のそれぞれと通信可能である。更に、眼科検査管理装置は、記録手段と、検索手段と、出力制御手段とを含む。上記の実施形態では、管理装置4が眼科検査管理装置として機能している。
記録手段は、眼科検査装置と検者端末との間でやりとりされた情報の少なくとも一部を含む検査情報を、当該検者端末の識別情報又は当該検者の識別情報と関連付けて記録する。上記の実施形態では、記録処理部431と記憶装置432との組み合わせが記録手段として機能している。
検索手段は、検者端末の識別情報又は検者の識別情報の入力を受け、当該識別情報に関連付けられた検査情報を記録手段から検索する。上記の実施形態では、検索部433が検索手段として機能している。
出力制御手段は、検索手段により検索された検査情報に基づいて出力手段に情報を出力させる。上記の実施形態では、出力制御部403が出力制御手段として機能している。なお、出力制御部403は、出力制御部301、501と連係的に動作するように構成されてもよい。
出力手段は、眼科検査管理装置に含まれてもよいし、含まれなくてもよい。複数の検者端末の少なくとも一部が出力手段を含んでいてよい。また、複数の検者端末の少なくとも一部に出力手段が接続されていてよい。
このような実施形態によれば、検査時に眼科検査装置と検者端末との間でやりとりされた情報を含む検査情報を検者毎(又は検者端末毎)に記録し、検者の指示等を事後的に再現することができる。したがって、検者の能力や癖を比較的容易に且つ詳細に把握することができる。それにより、検査の品質を担保・向上することができる。特に、遠隔検査の品質についても担保・向上することが可能である。
実施形態の眼科検査管理装置は、実施形態の眼科検査システムの任意の特徴(構成、動作、作用等)を備えていてよい。例えば、実施形態の眼科検査管理装置は、上記の実施形態の管理装置4が具備する任意の特徴を備えていてよい。
以上に説明した実施形態は本発明の典型的な例示に過ぎない。よって、本発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。