以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
先ず、本発明の実施例に係る検眼装置の概略構成を説明する。
検眼装置は、被検者の右眼と左眼の眼屈折力等をそれぞれ測定する検眼光学系を具備する。図1は、例えば右眼の眼屈折力等を測定する為の検眼光学系1を示す概略構成図である。尚、左眼の眼屈折力等を測定する検眼光学系は、前記検眼光学系1と同様の構成であるので説明を省略する。
該検眼光学系1は、前眼部観察光学系2と、パターン光束投影光学系(測定光学系)3と、受光光学系(測定光学系)4と、XYアライメント光学系5と、第2視標投影手段としての視標光投影光学系6と、第1視標投影手段としてのクロスシリンダ視標光投影光学系(CC視標光投影光学系)7とを有している。尚、10は被検眼Eの前眼部を照明するLEDを示している。
前記前眼部観察光学系2は、被検眼Eの前眼部の観察等の為、前眼部を撮影する光学系となっている。前記前眼部観察光学系2は、主光軸O1を有し、該主光軸O1上に被検眼E側から対物レンズ8、ダイクロイックミラー9、ハーフミラー11、リレーレンズ12,13、ダイクロイックミラー14、結像レンズ15、CCD16(撮像手段)が配置されている。前記前眼部観察光学系2は、被検眼Eの前眼部の観察等を行なう際に、前記CCD16の撮像面に前眼部像を形成する。
尚、前記ダイクロイックミラー9と前記ダイクロイックミラー14は、例えば前記前眼部観察光学系2や前記XYアライメント光学系5等で使用される950nmの赤外光のみを透過し、可視光及び、例えば前記パターン光束投影光学系3で使用される850nmの近赤外光を反射する光学特性を有している。
該パターン光束投影光学系3は、被検眼Eの眼屈折力を測定する為のリング状のパターン光束を眼底に投影する光学系となっている。該パターン光束投影光学系3は、光軸O2を有し、該光軸O2上に被検眼Eに向ってLED17、コリメータレンズ18、円錐プリズム19、リング指標板21、結像レンズ22、瞳絞り23、フィールドレンズ24、穴あき三角プリズム25、回転可能なロータリプリズム26、ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9、前記対物レンズ8が配置されている。尚、光軸O2は、前記穴あき三角プリズム25、前記ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9に順次偏向され、主光軸O1と合致する。
前記LED17は、近赤外光であり、該LED17、前記コリメータレンズ18、前記円錐プリズム19、前記リング指標板21は、一体として駆動モータ(図示せず)により、光軸O2に沿って進退駆動される。又、前記瞳絞り23の一面には、エッチング等により前記LED17からの光束を透過させるリング状の透過部が形成され、該透過部は被検眼Eの瞳孔と共役又は略共役な位置となっている。従って、被検眼Eの瞳孔上には、リング状の投影像が投影される。
尚、前記ダイクロイックミラー27は、前記視標光投影光学系6及び前記CC視標光投影光学系7で使用される可視光を透過し、前記パターン光束投影光学系3で使用される近赤外光を反射する光学特性を有している。
前記受光光学系4は、光軸O3を有し、該光軸O3上に被検眼E側から前記対物レンズ8、前記ダイクロイックミラー9、前記ダイクロイックミラー27、前記ロータリプリズム26、前記穴あき三角プリズム25の穴部25a、フィールドレンズ28、ミラー29、リレーレンズ31、合焦レンズ32、ミラー33、前記ダイクロイックミラー14、前記結像レンズ15、前記CCD16が配置されている。
尚、光軸O3は、前記ミラー29、前記ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9に順次偏向され、主光軸O1と合致すると共に、前記ミラー33、前記ダイクロイックミラー14に順次偏向され、主光軸O1と合致する。
前記穴あき三角プリズム25の底面、即ち前記穴部25aの下端には絞りを配置し、被検眼Eの瞳孔と共役又は略共役な位置となっている。又、前記合焦レンズ32は、駆動モータ(図示せず)により、光軸O3に沿って進退駆動される。尚、前記合焦レンズ32と前記LED17、前記コリメータレンズ18、前記円錐プリズム19、前記リング指標板21は、一体に移動する構造になっていてもよい。
前記XYアライメント光学系5は、LED34、リレーレンズ35、前記ハーフミラー11を有している。前記XYアライメント光学系5は、被検眼Eに向けてアライメント指標光束を投影し、主光軸O1と垂直な2方向(X軸方向、Y軸方向)のアライメント状態を検出する機能を有している。
尚、図示はしないが、前記検眼光学系1は、被検眼Eに向けてアライメント指標光束を投影し、主光軸O1と平行な方向(Z軸方向)のアライメント状態を検出するZアライメント光学系を有している。主光軸O1と垂直な2方向のアライメント状態を検出する前記XYアライメント光学系5と、主光軸O1と平行な方向のアライメント状態を検出するZアライメント光学系により、アライメント手段が構成される。
前記視標光投影光学系6は、被検眼Eを固視、雲霧させる為に第2の視標である固視標等を投影し、眼底に呈示する光学系となっている。前記視標光投影光学系6は、光軸O4を有し、該光軸O4上に検眼視標LCD36、結像レンズ37、呈示位置変更部材としての合焦レンズ38、リレーレンズ39、ビームスプリッタ41、フィールドレンズ42、バリアブルクロスシリンダ(VCC)レンズ43、ミラー44、前記ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9、前記対物レンズ8が配置されている。
尚、光軸O4は、前記ミラー44、前記ダイクロイックミラー9に順次偏向され、主光軸O1と合致する。
前記検眼視標LCD36は、他覚検査及び自覚検査を実施する際に、固視及び雲霧を行う風景チャートの他、ランドルト環やE文字視標等、検眼視標や、後述するCC視標像を識別する為の複数の視標等を表示する。
又、前記合焦レンズ38は、駆動モータ(図示せず)により、光軸O4に沿って進退駆動される。前記合焦レンズ38を被検眼E側に移動させることで、屈折力をマイナス側に変位させることができると共に、前記合焦レンズ38を被検眼Eから離反する方向に移動させることで、屈折力をプラス側に変位させることができる。従って、前記合焦レンズ38の進退駆動により、前記検眼視標LCD36に表示された視標の呈示距離を変更可能、即ち視標像の呈示位置を変更可能であると共に、被検眼Eを固視、雲霧させることができる。
前記VCCレンズ43は、互いに正負の屈折力を有し、凸曲面を有するシリンダレンズと、凹曲面を有するシリンダレンズとから構成されている。2つのシリンダレンズは、図示しないパルスモータ等の駆動機構により、光軸O4を中心にそれぞれ独立して回転する様になっている。2つのシリンダレンズを相対的に回転させることで乱視量を調整でき、2つのシリンダレンズを一体に回転させることで乱視軸角度を調整することができる。従って、前記VCCレンズ43は、被検眼Eの乱視を打消す様に作用する。尚、前記VCCレンズ43は、例えば被検眼E上で0〜8Dの乱視量を発生させることができ、前記対物レンズ8を介して被検眼Eの瞳孔と略共役な位置に配置される。
前記CC視標光投影光学系7は、第1の視標であるCC視標像を眼底に呈示する光学系となっている。前記CC視標光投影光学系7は、光軸O5を有し、該光軸O5上に被検眼Eに向ってLED45、拡散板46、CC視標板47、結像レンズ48、光束分割部材としてのプリズム付クロスシリンダ(CC)レンズ49、ミラー51、リレーレンズ52、前記ビームスプリッタ41、前記フィールドレンズ42、前記VCCレンズ43、前記ミラー44、前記ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9、前記対物レンズ8が配置されている。
尚、光軸O5は、前記ミラー51、前記ビームスプリッタ41、前記ミラー44、前記ダイクロイックミラー9に順次偏向され、主光軸O1と合致する。又、前記ビームスプリッタ41、前記フィールドレンズ42、前記VCCレンズ43、前記ミラー44、前記ダイクロイックミラー27、前記ダイクロイックミラー9、前記対物レンズ8は前記視標光投影光学系6と共通して使用される。即ち、該視標光投影光学系6と前記CC視標光投影光学系7とは、前記ビームスプリッタ41を介して光路が合致される。
前記CC視標板47は、ガラス基板にCC検査用の点群状のドット視標パターンを描画したものである。前記LED45から白色光が照射され、白色光が前記CC視標板47を透過し、被検眼EにCC視標像が呈示される。又、前記CC視標板47に隣接して前記拡散板46が配置されている。該拡散板46により、前記CC視標板47を透過する白色光の照明ムラが低減される。
前記LED45、前記拡散板46、前記CC視標板47は、駆動モータ(図示せず)により、光軸O5に沿ってCC視標ユニットとして一体に進退駆動される。前記LED45、前記拡散板46、前記CC視標板47の進退駆動により、前記CC視標板47から投影されるCC視標像の呈示距離を変更可能とすることができる。
尚、前記LED45、前記拡散板46、前記CC視標板47を固定とし、合焦レンズを追加し、該合焦レンズを光軸O5に沿って進退駆動する構成としてもよい。又、前記LED45、前記拡散板46、前記CC視標板47に替えて、前記視標光投影光学系6と同様にLCDを用いてもよい。
前記プリズム付CCレンズ49は、プリズムとクロスシリンダレンズとが一体化されたものである。前記プリズム付CCレンズ49は、例えば±0.5D等のシリンダレンズが光軸O5と直交し、母線が光軸O5に対して45°傾斜したプリズム49a,49b(図3参照)を有している。又、前記プリズム付CCレンズ49は、前記リレーレンズ52に対して前記VCCレンズ43と略共役であり、即ち被検眼Eの瞳孔と略共役な位置となっている。
又、前記プリズム付CCレンズ49の周囲には、例えばリングギア54が形成されている。該リングギア54は、駆動モータの出力軸に形成された駆動ギア55と噛合し、前記駆動モータを介して前記プリズム付CCレンズ49が回転される。尚、前記駆動モータは、回転角を検出できるもの、或は駆動入力値に対応した回転をするもの、例えばパルスモータ56が用いられる。
図3は、前記プリズム付CCレンズ49の作用例を示したものである。図3に示される様に、該プリズム付CCレンズ49に前記CC視標板47からのCC視標像53の光束が入射すると、該光束は前記プリズム49aを透過した光束と前記プリズム49bを透過した光束に分割される。分割された光束は軸角度が90°異なった2つのCC視標像53a,53bとして被検眼Eに分離した状態で呈示される。従って、前記プリズム付CCレンズ49を設けることで、軸角度が90°異なる2つの前記CC視標像53a,53bを同時に観察できる。
又、図1に示される様に、前記検眼光学系1は、制御部57を有している。該制御部57は、前記LED10、前記LED17、前記LED34、前記検眼視標LCD36、前記LED45の発光や表示を制御し、前記LED17と前記コリメータレンズ18と前記円錐プリズム19と前記リング指標板21とからなる光源ユニット、前記合焦レンズ32、前記合焦レンズ38と、前記LED45、前記拡散板46、前記CC視標板47の進退駆動を制御し、前記VCCレンズ43、前記プリズム付CCレンズ49、前記ロータリプリズム26の回転を制御すると共に、被検眼Eに対するアライメントを制御する。
又、前記制御部57は、前記プリズム付CCレンズ49の回転角の変化に基づき、前記検眼視標LCD36の視標の呈示位置を変更可能となっている。即ち、被検眼Eに対する前記CC視標像53a,53bの呈示位置の変化に追従させて、前記検眼視標LCD36から投影された視標の呈示位置を変更可能となっている。尚、前記制御部57により、前記VCCレンズ43で発生させる軸角度に連動させ、前記プリズム付CCレンズ49を回転させてもよい。
更に、前記制御部57は、前記CCD16に反射光束が受光された際の受光信号を基に、眼屈折力を演算すると共に、視力検査やレッドグリーンテスト、CCテスト等の自覚検査を実施する様になっている。
次に、前記検眼光学系1を有する検眼装置を用いた被検眼Eの検眼について説明する。尚、以下の説明では、右眼を被検眼Eとして説明している。又、左眼の検眼については、右眼と同様であるので説明を省略する。
先ず始めに、被検者が検眼装置の顎受け(図示せず)に顎を乗せ、被検眼Eを所定の位置に配置する。又、前記検眼視標LCD36に風景等の固視標を表示させ、被検眼Eを固視させる為の固視標を被検眼Eに投影する。
固視が完了すると、被検眼Eに対するアライメントが行われる。被検眼Eのアライメントは、前記XYアライメント光学系5及びZアライメント光学系(図示せず)により行われる。前記LED34を点灯し、前記XYアライメント光学系5を介して被検眼EにXYアライメント用の光束を投影する。又、LED(図示せず)を点灯し、前記Zアライメント光学系を介して被検眼EにZアライメント用の光束を投影する。更に、LED10を点灯し、被検眼Eの前眼部に照明光を照射する。
前記XYアライメント光学系5、前記Zアライメント光学系、前記LED10から被検眼Eに入射された光束は、角膜に反射される。角膜からの反射光は、前記前眼部観察光学系2を介して前記CCD16に結像され、プルキンエ像(輝点)や前眼部の画像等が取得される。
前記制御部57は、前記CCD16で撮像された前記LED34からの投影像に基づき、XY方向のアライメントを実施すると共に、Zアライメント光学系のLEDからの投影像に基づきZ方向のアライメントを実施する。尚、アライメントは、図示しない表示部に表示されたプルキンエ像を基に検者が行ってもよい。
アライメントが完了すると、他覚検査が実施される。先ず、前記LED17を点灯させ、前記円錐プリズム19、前記リング指標板21等を介し、前記瞳絞り23の透過部を透過したリング状の光束を被検眼Eに投影する。リング状の光束は、被検眼Eの眼屈折力により形状を歪められた状態で、被検眼Eの眼底で反射される。眼底で反射されたリング状の光束は、前記受光光学系4を介して前記CCD16に結像される。
前記制御部57は、前記CCD16で撮像したリング像の形状と、前記LED17、前記コリメータレンズ18、前記円錐プリズム19、前記リング指標板21及び前記合焦レンズ32の移動量を基に、被検眼Eの眼屈折力を演算する。
被検眼Eの眼屈折力の演算により、他覚検査が終了する。他覚検査の終了後は、他覚検査で求められた測定結果に基づき自覚検査が実施される。尚、他覚検査の方法は上記の方法に限らない。例えば、被検眼Eの眼底に小輝点を投影し、該眼底から反射した光束を受光経路内に配置した光学素子によりリングや複数の点像からなるパターンとして検出し、眼屈折力を演算するものでもよい。
他覚検査結果より得られた遠点での眼屈折力SCA値に基づき、被検眼Eの屈折異常を矯正する様に前記合焦レンズ38を光軸O4に沿って移動し、前記VCC43の各々のシリンダレンズを相対的に回転しセットする。又、前記検眼視標LCD36には視力検査用の視標(ランドルト環やE文字視標等)を表示し、被検眼Eへ呈示する。
被検者は呈示されたランドルト環の切れ目やE文字の向きを口答もしくはレバー等の傾倒方向等で応答する。
視力検査用の視標に対する応答で充分な視力(例えば視力値1.0以上)が得られない場合は前記合焦レンズ38や前記VCC43の角度を変更する。乱視量や軸角度のズレは、放射線状の視標を呈示して経線方向に於いて「見え」の差異の有無でも概略の確認が可能である。乱視量、軸角度のズレの詳細を確認する為に図2のフローチャートで示されるCCテストを実施する。
STEP:01〜STEP:04 前記CC視標ユニットを一体的に前記合焦レンズ38に相当する位置へ移動する。前記プリズム付CCレンズ49は前記VCC43によって発生されている乱視の軸角度に合わせて回転する。尚、本実施例では、STEP:01、STEP:02の処理は、事前に行われているので省略されている。
STEP:05 次に、前記LED45が点灯される。該LED45から発せられた白色光は、前記CC視標板47を透過し、前記プリズム付CCレンズ49で分割され、分離された点群状の前記CC視標像53a,53bとして被検眼Eに呈示される。
この時、被検者は、例えば図4(A)に示される様に、所定の位置関係で配置された(図4(A)中では斜めに並んで配置された)前記CC視標像53a,53bを確認することができる。配置の角度は前記プリズム付CCレンズ49の回転角度、即ち被検眼Eの軸角度に一致する。尚、前記CC視標像53a,53bは前記プリズム付CCレンズ49の影響でボケた状態で呈示されている。前記CC視標像53a,53bのボケ具合を比較し双方のボケがほぼ同じになるように前記VCC43の相対角度を調整することで、正確な乱視量、軸角度を決定することができる。
STEP:06 該CC視標像53a,53bの呈示後、前記検眼視標LCD36が所定の位置に所定の視標(以下固視LCDマークと称す)を表示し、被検眼Eに呈示する。例えば、図4(B)に示される様に、前記CC視標像53aに対応する位置に算用数字からなる固視LCDマーク58a(図4(B)中では1)が表示され、前記視標像53bに対応する位置に前記固視LCDマーク58aとは異なる算用数字からなる固視LCDマーク58b(図4(B)中では2)が表示される。
図5(A)〜図5(E)は、被検眼Eに前記CC視標像53a,53bと前記固視LCDマーク58a,58bとが同時に呈示された場合の呈示例を示している。
前記LED45と前記検眼視標LCD36とが同時に点灯されることで、図5(A)に示される様に、前記CC視標像53a,53bと、前記CC視標像53aの近傍に表示された前記固視LCDマーク58aと、前記CC視標像53bの近傍に表示された前記固視LCDマーク58bとが同時に被検眼Eに呈示され、視認することができる。
尚、前記固視LCDマーク58a,58bは、図5(B)に示される様に、LeftとRightの頭文字を取ったLとRとしてもよい。又、図5(C)、図5(D)に示される様に、左右、上下等、漢字を前記固視LCDマーク58a,58bとしてもよい。更に、図5(E)に示される様に、該固視LCDマーク58a,58bを例えば赤と緑の円とし、該円で前記CC視標像53a,53bを囲む様にしてもよい。
前記固視LCDマーク58a,58bの態様は、上記した5つのパターンに限られるものではなく、前記CC視標像53a,53bを識別可能となるものであればどの様なものでもよい。例えば、前記固視LCDマーク58a,58bを漢数字やローマ数字としてもよいし、形状の異なる図形としてそれぞれ前記CC視標像53a,53bを囲む様にしてもよい。更に、前記固視LCDマーク58a,58bは、形状の異なる矢印等の記号であってもよいのは言う迄もない。
STEP:07 前記固視LCDマーク58a,58bの呈示後、被検者が充分認識できる所定の時間が経過すると、前記固視LCDマーク58a,58bが消灯される。
該固視LCDマーク58a,58bは前記プリズム付CCレンズ49を透過しない為、双方とも同等の「見え」となる。又、前記CC固視標像53a,53bは前記プリズム付CCレンズ49の影響でいずれかの視標像もしくは双方が同じ様にボケて視認される。従って、被検眼Eが前記固視LCDマーク58a,58bに注目して調節してしまったり、前記CC視標像53a,53bではなく、前記固視LCDマーク58a,58bに着目して「両方ともはっきり見える」と誤認してしまう等の不具合を回避可能となる。
STEP:08 検者はどちらの像が明瞭に(はっきりと)見えるかを問いかけ、被検者は、前記CC視標像53a,53bのどちらが明瞭に視認できるかを判断する。該CC視標像53a,53bが同程度にボケて見える(明瞭である)と判断した場合には、被検者はその旨を検者に応答し、CCテストが完了する。尚、被検者の応答は、音声であってもよいし、傾動可能なレバー、或は前記固視LCDマーク58a,58bを指定可能なボタン等であってもよい。
又、前記CC視標像53a,53bの明瞭さが異なる場合には、被検者ははっきりと視認できた前記CC視標像53a,53bに対応する前記固視LCDマーク58a,58bを検者に応答する。
STEP:09 STEP:10 検者は、被検者の応答に基づき、条件を替えて再度被検者に確認する。即ち、前記VCCレンズ43を相対的に回転し、乱視量及び乱視軸角度を調整する。前記プリズム付CCレンズ49は、前記VCCレンズ43により発生する軸角度に合わせて回転する。又、前記検眼視標LCD36に前記固視LCDマーク58a,58bを表示させ、被検眼Eに呈示させる。
この時、図6(A)〜図6(D)に示される様に、前記プリズム付CCレンズ49の回転角に応じて、前記CC視標像53a,53bの位置関係も変化している。本実施例では、前記プリズム付CCレンズ49の回転角の変化に追従して、前記固視LCDマーク58a,58bの表示位置が変化する様になっているので、前記CC視標像53a,53bの位置関係に拘わらず、常に前記固視LCDマーク58a,58bが対応する前記CC視標像53a,53bの近傍に表示される。
STEP:11 前記固視LCDマーク58a,58bの呈示後、所定の時間が経過すると、該固視LCDマーク58a,58bが消灯され、再度被検者によりSTEP:08の判断が行われる。
被検者が、検者に対して該CC視標像53a,53bが同程度であると応答した場合には、CCテストを完了させる。又、被検者が検者に対して該CC視標像53a,53bのいずれかがはっきりと視認できると応答した場合には、被検者が該CC視標像53a,53bが同程度であると応答する迄STEP:09〜STEP:11の工程を繰返す。
上記したSTEP:01〜STEP:11の工程が完了することで、前記制御部57は、前記VCCレンズ43の相対回転量と、該VCCレンズ43の一体回転量に基づき、被検眼Eの乱視量と乱視軸角度を演算することができる。これにより、乱視量と乱視軸角度を測定するCCテストが完了する。以降、レッドグリーンテスト、両眼開放検査等を実施し、自覚検査を終了する。
上述の様に、本実施例では、前記CC視標光投影光学系7を設け、該CC視標光投影光学系7から投影された前記CC視標像53a,53bを2つ同時に被検眼Eに呈示している。
従って、被検者は、軸角度が90°異なる前記CC視標像53a,53bを同時に視認することができ、一方の視標像がどの程度の明瞭さであったかを記憶し、他方の視標像と比較を行う必要がないので、被検者の負担を軽減することができる。
又、前記CC視標像53a,53bと共に、前記視標光投影光学系6から投影された前記固視LCDマーク58a,58bが被検眼Eに同時に呈示され、該固視LCDマーク58a,58bはそれぞれ対応する前記CC視標像53a,53bの近傍に呈示される様になっている。
従って、被検者は、前記CC視標像53a,53bの配置に拘わらず、明瞭に視認されている前記CC視標像53a,53bの近傍に位置する前記固視LCDマーク58a,58bを答えるだけでよいので、被検者の負担が軽減されると共に、被検者の誤答を抑制することができ、測定時間の短縮、作業性の向上を図ることができる。
又、前記固視LCDマーク58a,58bは、前記プリズム付CCレンズ49の回転により変化する前記CC視標像53a,53bの配置に対応して、呈示位置が変更される様になっているので、CCテストを繰返し、前記CC視標像53a,53bの配置が順次変更される場合であっても、前記CC視標像53a,53bに追従して前記固視LCDマーク58a,58bの呈示位置が変更される。
従って、該固視LCDマーク58a,58bは常に対応する前記CC視標像53a,53bの近傍に位置するので、被検者が答えを迷い、誤ることがなく、被検者の負担が軽減されると共に、測定時間の短縮、作業性の向上を図ることができる。
尚、本実施例では、STEP:01〜STEP:11の工程により、CCテストを実施しているが、CCテストの工程は上記に限られるものではない。
例えば、STEP:06で前記固視LCDマーク58a,58bを呈示する際、前記検眼視標LCD36に表示された前記固視LCDマーク58a,58bが前記CC視標像53a,53bの呈示位置よりも遠方に呈示される様、前記合焦レンズ38の位置を雲霧位置に調整する。これにより、固視標或は前記固視LCDマーク58a,58bは、被検眼Eが焦点調節できない距離に呈示され、前記CC視標像53a,53bと比べてボケた像(雲霧像)として被検者に視認される。従って、被検眼Eが前記固視LCDマーク58a,58bにピントを合わせてしまう調節刺激となり難くなり、検眼への影響を回避できる。
該固視LCDマーク58a,58bの明瞭さは、該固視LCDマーク58a,58bを認識可能であり、且つ前記CC視標像53a,53bよりもボケる程度とするのが望ましい。
前記固視LCDマーク58a,58bが被検眼Eが焦点調節できない位置(雲霧位置)に呈示されることで、該固視LCDマーク58a,58bが調節刺激となることがなくなるので、該固視LCDマーク58a,58bを消灯することなく呈示し続けることができる。
従って、STEP:07、STEP:11の、所定時間経過後に前記固視LCDマーク58a,58bを消灯するという工程が不要となるので、工程数の低減が図れ、測定時間の短縮、作業性の向上を図ることができる。
又、STEP:08に於いても、前記CC視標像53a,53bと前記固視LCDマーク58a,58bとが同時に呈示されているので、被検者は見たままを答えればよく、作業者の負担をより軽減させることができる。
尚、前記検眼視標LCD36は、前記固視LCDマーク58a,58bを被検眼Eに呈示する際、該固視LCDマーク58a,58bを黒、それ以外の部分を白として発光している。この為、被検眼Eには、前記CC視標像53a,53bに前記検眼視標LCD36からの白色光が重なった状態で呈示されるので、前記CC視標像53a,53bのコントラストが低下し、視認性が低下する虞れがある。
前記CC視標像53a,53bのコントラスト低下防止の為、例えば図7(B)に示される様に、前記固視LCDマーク58a,58bの周囲のみを白とし、それ以外の部分を黒として前記検眼視標LCD36を発光させてもよい。或は、該検眼視標LCD36がカラーLCDである場合には、前記固視LCDマーク58a,58bのみを赤や緑等、色付きで発光させてもよい。
上記の様な構成とすることで、前記CC視標像53a,53bと前記検眼視標LCD36からの白色光との重なりを防止でき、前記CC視標像53a,53bのコントラスト低下を防止できるので、該CC視標像53a,53bの視認性が向上され、被検者による応答の正確性を向上させることができる。
又、本実施例では、被検者の応答を基に、検者が前記プリズム付CCレンズ49の回転等、条件の変更を行い、CCテストを実施していたが、被検者単独でCCテストを実施できる様にしてもよい。
例えば、前記制御部57にマウスを接続し、図8(B)に示される様な、前記検眼視標LCD36にマウスと連動して動くマウスポインタ61と、例えば「変わらない」と表示されたアイコン62とを表示させる。この時、被検眼Eには、図8(C)に示される様な、図8(A)に示される前記CC視標像53a,53bと、図8(B)が合成されたものが呈示されている。
被検者は、前記CC視標像53a,53bのうち、はっきり見えるCC視標像の上に前記マウスポインタ61を移動させ、クリックする。或は、前記CC視標像53a,53bが同じように見える場合には、前記アイコン62上に前記マウスポインタ61を移動させ、クリックする。
又、図8(D)に示される様に、前記制御部57に入力パッドを接続し、前記検眼視標LCD36に入力位置と連動して移動する入力ポインタ63と、「変わらない」と表示された前記アイコン62とを表示させる様にしてもよい。
被検者は、前記CC視標像53a,53bのうち、はっきり見えるCC視標像の上に前記入力ポインタ63を移動させ、丸で囲む。或は、前記CC視標像53a,53bが同じように見える場合には、前記アイコン62を丸で囲むかタッチする。
前記制御部57は、クリック等により入力信号が発せられた際の前記マウスポインタ61、前記入力ポインタ63の前記検眼視標LCD36上の位置に基づき、条件の変更、CCテストの終了等、各種処理を自動で実施する。
上記の様な構成とすることで、被検者が単独でCCテストを実施可能となり、作業性を更に向上させることができる。尚、被検者が単独でCCテストを実施可能とする構成は上記のものに限られるものではない。
次に、本実施例の検眼装置を用い、両眼開放検査を実施する場合について説明する。尚、図9は、前記検眼装置と被検者との位置関係を示す概略図であり、左眼と右眼にそれぞれ検眼光学系1a,1bが設けられている。
図10(A)、図10(B)、図11(A)、図11(B)、図12(A)、図12(B)は、両眼開放検査に於いて、左眼のCCテストを行う場合の表示例を示している。
左眼の前記検眼光学系1aでは、図10(A)に示される様に、前記CC視標光投影光学系7は、前記CC視標像53a,53bが投影する。又、図10(B)に示される様に、前記視標光投影光学系6は、前記固視LCDマーク58a,58bの周囲、及び融像枠59の周囲のみが白となるよう、前記検眼視標LCD36を発光させる。
図10(A)と図10(B)とが合成されることで、被検者は図12(A)に示される様な、前記CC視標像53a,53bと前記固視LCDマーク58a,58bと前記融像枠59とが呈示された像を左眼で視認することができ、視認した像に基づき左眼についてのCCテストが実施される。尚、CCテストについては、前述と同様であるので説明を省略する。
又、右眼の前記検眼光学系1bでは、図11(A)に示される様に、前記CC視標光投影光学系7は、前記CC視標像53a,53bを投影していない。又、図11(B)に示される様に、前記視標光投影光学系6は、前記固視LCDマーク58a,58b、及び前記融像枠59のみが黒となる様、前記検眼視標LCD36を発光させる。
図11(A)と図11(B)とが合成されることで、被検者は図12(B)に示される様な、前記固視LCDマーク58a,58bと前記融像枠59とが呈示された像を視認することができる。
上記した様に、CCテストを実施しない右眼に対して、図12(B)に示される様な像、特に前記融像枠59を有する像を呈示することで、右眼に融像刺激を与え、両眼視状態を保つことができる。
尚、両眼に呈示される像の輝度差や輝度ムラの差を低減させる為、前記検眼光学系1aと前記検眼光学系1bとの間で、前記検眼視標LCD36の画素の輝度を調整することが望ましい。