JP6834679B2 - フィルム積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明はまた、このフィルム積層体の製造方法を用いたタッチパネル用カバーなどのディスプレー前面カバーの製造方法に関する。
また、オン/オフ等の操作ボタンをタッチパネル内に組み込むために、これらの操作ボタン部分を凸部としたり又は反対に凹部としたりすることが行われている。
このような凸部又は凹部を形成したタッチパネル用カバーを射出成形により製造しようとすると、凸部又は凹部の段差部分において、溶融樹脂の流動状態に変化が生じ、せん断によりさらに複屈折を生じやすくなり、表示像のカラーバランスやコントラストの低減といった問題を引き起こす。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
ポリカーボネート樹脂組成物(A):下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂(i)100質量部に対して、α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物又はその誘導体を共重合成分とするスチレン系樹脂(ii)30〜230質量部を含有するポリカーボネート系樹脂組成物
ポリカーボネート樹脂組成物(B):下記一般式(2)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂(iii)を樹脂成分中に90質量%以上含有するポリカーボネート樹脂組成物
本発明のフィルム積層体の製造方法は、特にタッチパネル等のディスプレイ用カバーの製造に好適である。
よって、以下の説明において、「フィルム」は「シート」であってもよい。
また、本明細書において、「ポリカーボネート樹脂」を「PC」と略記する場合がある。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂組成物(A),(B)の組成等については後述する。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)の射出成形温度(ここで、射出成形温度とは、射出成形時に射出成形機のシリンダーから射出される溶融樹脂の温度である。)が300℃を超えると(即ち、aが20以上で、280+a)、ポリカーボネート樹脂組成物(A)中の特にα,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物又はその誘導体を共重合成分とするスチレン系樹脂やポリカーボネート樹脂が劣化することで、形成されるポリカーボネート樹脂層(A)に黄変等の問題が生じ、高品質のフィルム積層体を得ることができない。
射出成形温度が260℃より低いと(即ち、aが20より大きく、280−a)、層間接着性に優れたフィルム積層体を得ることができない。従って、射出成形温度は(280±a)℃(但し、aは0〜20の数)とする。
このため、射出成形時のフィルム(B)の表面温度は、(120−a/2)℃以上で、ポリカーボネート樹脂組成物(B)のTg以下の所定温度とする。
1.射出成形中の射出保圧時に金型を加熱し、金型からの加熱により、フィルム(B)の表面温度を調節する方法、
2.フィルム(B)を金型を介さずに直接加熱する方法
等が挙げられ、上記1及び2のいずれか一方または双方の方法を採用することができる。
熱媒と冷媒を瞬時に切り替える方法としては、加圧した熱水と冷水、蒸気と冷水、加熱オイルと冷却オイルを切り替える方式などがあり、フィルム(B)のインサート部分の金型を直接温める方法としては、金型のフィルム(B)が接する部分を高周波誘導加熱する方法や、金型に埋め込んだヒータで加熱する方法、金型表面に導電層を設け、この導電層に通電することにより加熱する方法などがある。
TA:ポリカーボネート樹脂組成物(A)の射出成形温度(溶融樹脂温度)(℃)
ρA:ポリカーボネート樹脂組成物(A)の密度(kg/m3)
CA:ポリカーボネート樹脂組成物(A)の比熱(J/kg・K)
λA:ポリカーボネート樹脂組成物(A)の熱伝導率(W/m・K)
TM:金型の表面温度(℃)
ΡM:金型の密度(kg/m3)
CM:金型の比熱(J/kg・K)
λM:金型の熱伝導率(W/m・K)
として求める計算式は、下記式(I)の通りとなる。なお、ここで、フィルム(B)の厚さはごく薄いため、金型の表面温度=フィルム(B)の表面温度とする。また、金型(通常SUS等の金属製)のρMCMλMは1.0×107〜1.0×109程度であり、ポリカーボネート樹脂のρACAλAは4.24×106程度である。
一方、フィルム(B)の表面温度は、ポリカーボネート樹脂組成物(B)のTg以下である必要があることから、フィルム(B)の表面温度は(120−a/2)℃以上、ポリカーボネート樹脂組成物(B)のTg以下となる。なお、後述のポリカーボネート樹脂組成物(B)のTgはDSCにより測定することができ、通常、このTgは130〜150℃程度である。
フィルムの表面温度は金型温度により目標の温度に設定できるが、射出樹脂のTgに近い温度、あるいは溶融樹脂温度が低い場合にはTgを超えることもありうるため、射出保圧時のみ金型温度を加熱し、冷却時にTgより小さくする成形の工程に合わせて金型の加熱冷却を用いたり、射出の直前にフィルムのみ加熱する方法などを実施する方法が望ましい。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂組成物(A)は、以下に示すポリカーボネート樹脂(i)(以下「ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂」と称す場合がある。)100質量部に対し、α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物或いはその誘導体を共重合成分とするスチレン系樹脂(ii)を30〜230質量部含有するものである。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)に含まれるポリカーボネート樹脂(i)は、下記一般式(1)で表される構造単位(以下「構造単位(1)」と称す場合がある。)を有するポリカーボネート樹脂である。
イ)2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに由来する構造単位。即ち一般式(1)において、R1がメチル基、R2とR3が水素原子、Xがイソプロピリデン基である構造単位。
ロ)2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンに由来する構造単位。即ち一般式(1)において、R1がメチル基、R2とR3が水素原子、Xがシクロドデシリデン基である構造単位。
ハ)2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに由来する構造単位。即ち一般式(1)において、R1がメチル基、R2とR3がメチル基、Xがイソプロピリデン基である構造単位。
ニ)2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンに由来する構造単位。即ち一般式(1)において、R1がメチル基、R2とR3が水素原子、Xがシクロヘキシリデン基である構造単位。
これらの中で、構造単位(1)としてはより好ましくは上記イ)、ロ)またはハ)、さらに好ましくは上記イ)またはロ)、特には上記イ)が好ましい。
α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物或いはその誘導体(以下、これらを「α,β−不飽和ジカルボン酸成分」と称す場合がある。)を共重合成分とするスチレン系樹脂(ii)は、スチレン系単量体とα,β−不飽和ジカルボン酸成分を共重合したスチレン系樹脂である。共重合の形態は制限はなく、例えばランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等、いかなるものであってもよい。
なお、ここで、スチレン系樹脂(ii)の質量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の値である。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)中のスチレン系樹脂(ii)の好ましい含有量は、ポリカーボネート樹脂(i)100質量部に対し、40質量部以上であり、より好ましくは60質量部以上、また、好ましくは200質量部以下であって、より好ましくは170質量部以下、さらに好ましくは150質量部以下、特に好ましくは110質量部以下、最も好ましくは90質量部以下である。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)中のα,β−不飽和ジカルボン酸成分の量は、より好ましくは3質量%以上であり、4質量%以上であることがさらに好ましく、また、より好ましくは12質量%以下であり、10質量%以下であることがさらに好ましい。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)は、落球衝撃等の耐衝撃性やヘイズ等の透明性の点から、上記ポリカーボネート樹脂(i)以外のその他のポリカーボネート樹脂を含有することが好ましく、ポリカーボネート樹脂(i)以外のその他のポリカーボネート樹脂としては、後述のフィルム(B)を構成するポリカーボネート樹脂組成物(B)に含まれるポリカーボネート樹脂(iii)の1種又は2種以上が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)は、ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂(ii)以外のその他の樹脂を含有してもよい。その他の樹脂としては、例えば、α,β−不飽和ジカルボン酸成分が共重合していないスチレン系樹脂が好ましく挙げられる。このようなスチレン系樹脂としては、ポリスチレン樹脂が好ましい。また、表面硬度の点から、本発明の効果を損なわない範囲で、アクリル系樹脂を含有してもよい。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)がこれらその他の樹脂を含有する場合の含有量は、ポリカーボネート樹脂(i)100質量部に対し、好ましくは70質量部以下であり、より好ましくは60質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)は、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上記以外のその他成分、例えば各種樹脂添加剤を含有していてもよい。
熱安定剤としては、例えばリン系化合物が挙げられる。リン系化合物としては、公知の任意のものを使用できる。具体例を挙げると、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸;酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族または第2B族金属のリン酸塩;有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物、有機ホスホナイト化合物などが挙げられるが、有機ホスファイト化合物が特に好ましい。
酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。その具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド]、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
離型剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルなどが挙げられる。
また、前記の脂肪族炭化水素の数平均分子量は、好ましくは5,000以下である。
なお、脂肪族炭化水素は単一物質であってもよいが、構成成分や分子量が様々なものの混合物であっても、主成分が上記の範囲内であれば使用できる。
紫外線吸収剤としては、例えば、酸化セリウム、酸化亜鉛などの無機紫外線吸収剤;ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、サリシレート化合物、シアノアクリレート化合物、トリアジン化合物、オギザニリド化合物、マロン酸エステル化合物、ヒンダードアミン化合物などの有機紫外線吸収剤などが挙げられる。これらの中では有機紫外線吸収剤が好ましく、ベンゾトリアゾール化合物がより好ましい。有機紫外線吸収剤を選択することで、ポリカーボネート樹脂組成物(A)の透明性や機械物性が良好なものになる。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、ポリカーボネート樹脂(i)及びスチレン系樹脂(ii)、並びに、必要に応じて配合されるポリカーボネート樹脂(iii)等のその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。
なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
上記のポリカーボネート樹脂組成物(A)の射出成形で形成されるポリカーボネート樹脂層(A)の厚さは、1〜10mm、特に2〜5mmであることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂層(A)の厚さが上記下限以上であると、十分な機械的強度を得ることができ、また、低複屈折化の観点から好ましい。ポリカーボネート樹脂層(A)の厚さが上記上限以下であると、軽量化、コストの観点から好ましい。
本発明で用いるフィルム(B)を構成するポリカーボネート樹脂組成物(B)は、下記一般式(2)で表される構造単位(構造単位(2))を有するポリカーボネート樹脂(iii)を樹脂成分中に90質量%以上含有するものである。
なお、粘度平均分子量(Mv)の定義は、前述の通りである。
また、ポリカーボネート樹脂組成物(B)は、前述のポリカーボネート樹脂組成物(A)と同様の方法で製造することができる。
フィルム(B)は、上記のポリカーボネート樹脂組成物(B)を用いて、常法、例えばTダイ成形等により製造される。
本発明により製造されるフィルム積層体は、特にタッチパネル用カバーとして有用であり、例えば、スマートホン等のタブレット型の各種携帯端末、タブレット型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーションやカーオーディオ等のタッチパネル用カバーなど、ディスプレイの樹脂カバーとして有用である。
以下の実施例及び比較例に使用した各原料成分は、以下のとおりである。
粘度平均分子量(Mv):26,000
スチレン系樹脂(ii−1):スチレン−無水マレイン酸共重合体(POLYSCOPE社製、商品名:XIRAN 15170)
質量平均分子量(Mw):170,000
無水マレイン酸単位含有量:15質量%
ポリカーボネート樹脂(iii−1):ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名:ユーピロン(登録商標)S−3000)
粘度平均分子量(Mv):21,000
Tg=145℃
熱安定剤:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(ADEKA社製、商品名:アデカスタブ2112)
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「BPC」と記す。)26.14モル(6.75kg)と、ジフェニルカーボネート26.79モル(5.74kg)を、撹拌機及び溜出凝縮装置付きのSUS製反応器(内容積10リットル)内に入れ、反応器内を窒素ガスで置換後、窒素ガス雰囲気下で220℃まで30分間かけて昇温した。
次いで、反応器内の反応液を撹拌し、溶融状態下の反応液にエステル交換反応触媒として炭酸セシウム(Cs2CO3)を、BPC1モルに対し1.5×10−6モルとなるように加え、窒素ガス雰囲気下、220℃で30分、反応液を撹拌醸成した。次に、同温度下で反応器内の圧力を40分かけて100Torrに減圧し、さらに、100分間反応させ、フェノールを溜出させた。
次に、溶融状態のままの反応液を2軸押出機に送入し、炭酸セシウムに対して4倍モル量のp−トルエンスルホン酸ブチルを2軸押出機の第1供給口から供給し、反応液と混練し、その後、反応液を2軸押出機のダイを通してストランド状に押し出し、カッターで切断して、粘度平均分子量(Mv)26,000のビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂(i−1)のペレットを得た。
ポリカーボネート樹脂(i−1)、スチレン系樹脂(ii−1)、ポリカーボネート樹脂(iii−1)、及び熱安定剤を、以下の割合で配合し、タンブラーミキサーにて均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製TEX30HSST)を用いて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量20kg/hrにて押出機上流部のバレルより押出機にフィードし、溶融混練してポリカーボネート樹脂組成物(A)のペレットを得た。
ポリカーボネート樹脂(i−1):100質量部
スチレン系樹脂(ii−1):100質量部
ポリカーボネート樹脂(iii−1):86質量部
熱安定剤:0.03質量部
ポリカーボネート樹脂(iii−1)を用いて、Tダイ成形法により、厚さ200μmのフィルム(B)を成形した。
図1に示すように、金型にフィルム(B)をセットし、この状態でポリカーボネート樹脂組成物(A)を射出成形することで、厚み3mmのポリカーボネート樹脂組成物(A)よりなるポリカーボネート樹脂層(A)をフィルム(B)に積層一体成形して、ポリカーボネート樹脂層(A)とポリカーボネート樹脂層(B)のフィルム積層体を製造した。
このとき、ポリカーボネート樹脂組成物(A)の溶融樹脂温度(シリンダー温度)は280℃とし、金型温度を130℃としたところ、金型内のフィルム(B)の表面温度は120℃であった。なお、ポリカーボネート樹脂組成物(A)の射出速度は15mm/sec、保圧力は25MPa、保圧時間は20secとした。
結果を表1に示す。
ポリカーボネート樹脂組成物(A)の溶融樹脂温度(シリンダー温度)と、金型温度を表1に示す温度としたこと以外は、実施例1と同様にインサート成形を行い、得られたフィルム積層体について同様に剥離試験を行って結果を表1に示した。
2 フィルム(B)
2A ポリカーボネート樹脂層(B)
3 溶融樹脂
3A ポリカーボネート樹脂層(A)
10 フィルム積層体
Claims (6)
- 溶融した下記ポリカーボネート樹脂組成物(A)を、下記ポリカーボネート樹脂組成物(B)からなるフィルム(以下、「フィルム(B)」と称す。)が装填された金型内の該フィルム(B)表面に射出成形することにより、該ポリカーボネート樹脂組成物(A)よりなる層とポリカーボネート樹脂組成物(B)よりなる層とが積層されたフィルム積層体を製造する方法において、
該ポリカーボネート樹脂組成物(A)の射出成形温度を(280+a)℃(但し、aは0〜20の数)とし、かつ、該フィルム(B)の表面温度を(120−a/2)℃以上で、該ポリカーボネート樹脂組成物(B)のガラス転移温度(Tg)以下の所定温度として射出成形することを特徴とするフィルム積層体の製造方法。
ポリカーボネート樹脂組成物(A):下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂(i)100質量部に対して、α,β−不飽和ジカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物又はその誘導体を共重合成分とするスチレン系樹脂(ii)30〜230質量部を含有するポリカーボネート系樹脂組成物
(一般式(1)中、R1はメチル基、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Xは、
のいずれかを示し、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Zは、炭素原子(C)と結合し、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の脂環式炭化水素を形成する基を示す。)
ポリカーボネート樹脂組成物(B):下記一般式(2)で表される構造単位を有するポリカーボネート樹脂(iii)を樹脂成分中に90質量%以上含有するポリカーボネート樹脂組成物
(一般式(2)中のXは、前記一般式(1)におけると同義である。) - 前記フィルム(B)を、前記金型面に接するように装填することを特徴とする請求項1に記載のフィルム積層体の製造方法。
- 射出成形中の射出保圧時に前記金型を加熱することにより、該金型からの加熱で前記フィルム(B)の表面温度を前記所定範囲に調節することを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム積層体の製造方法。
- 加熱手段で前記金型を介さずに直接前記フィルム(B)を加熱することにより、前記フィルム(B)の表面温度を前記所定範囲に調節することを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム積層体の製造方法。
- 射出成形中の射出保圧時に前記金型を加熱することにより、該金型からの加熱で前記フィルム(B)を加熱すると共に、加熱手段により前記金型を介さずに直接前記フィルム(B)を加熱することにより、前記フィルム(B)の表面温度を前記所定範囲に調節することを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム積層体の製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のフィルム積層体の製造方法によりフィルム積層体を製造する工程を有するディスプレイ用カバーの製造方法。
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