JP6846103B2 - リン酸化キチンとチタンとの複合体を製造する方法、および複合体 - Google Patents
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Description
[2]前記非プロトン性溶媒はヘキサンの単一溶媒である、[1]に記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[3]前記非プロトン性溶媒はヘキサンとジメチルホルムアミドとの混合溶媒であり、前記混合溶媒におけるヘキサンとジメチルホルムアミドとの体積比(ヘキサン:ジメチルホルムアミド)は、25:75〜100:0の範囲内(ただし、100:0を含まない)である、[1]に記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[4]前記分離する工程は、水に対する透析および遠心分離をこの順に行う、[1]〜[3]のいずれかに記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[5]前記分離する工程において、前記透析の後に、透析内液に残った水に不溶性の成分を有機溶媒に溶解させ、さらに、アルコールを加えて水に対する透析を行う、[4]に記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[6]上記リン酸化する工程を、不溶性のコラーゲンが分散した分散液の液温を40℃以上50℃以下にして行い、さらに、前記分離する工程の後に、残存した不溶性のコラーゲンを再分散させる工程と、触媒の存在下で、再分散した前記不溶性のコラーゲンを含む分散液の液温を60℃以上90℃以下にして、前記再分散した不溶性のコラーゲンをリン酸化させ、リン酸化ゼラチンとする工程と、前記リン酸化ゼラチンを分離する工程を行う、[1]〜[5]のいずれかに記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[7]さらに、前記分離する工程の後に、前記リン酸化したキチンまたは前記リン酸化した不溶性のコラーゲンをその性質ごとに分離する工程を含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[8]前記リン酸化したキチンまたは前記リン酸化した不溶性のコラーゲンをその性質ごとに分離する工程は、チタンビーズを固定相とするアフィニティクロマトグラフィーを行う工程である、[7]に記載の可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の方法で製造した可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを含む溶液と、チタン基材と、を接触させる工程を含む、リン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンとチタンとの複合体を製造する方法。
[10]さらに、前記可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを含む溶液に接触させたチタン基材を、石灰化溶液に浸漬する工程を含む、[9]に記載のリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンとチタンとの複合体を製造する方法。
[11]チタンまたはチタン合金からなる基材と、前記基材の表面の少なくとも一部を被覆するリン酸化キチン含有層またはリン酸化コラーゲン含有層とを有する、複合体。
[12]前記リン酸化キチン含有層またはリン酸化コラーゲン含有層はヒドロキシアパタイトを含む、[11]に記載の複合体。
[13][1]〜[8]のいずれかに記載の方法で製造した可溶性のリン酸化キチン、ポリオール類およびポリイソシアネート類を含有する混合液を調製する工程と、前記混合液に発泡剤を混和して撹拌および混合する工程とを含む、ポリウレタン発泡体を製造する方法。
[14]ポリオール類とポリイソシアネート類とを反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを製造する工程と、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法で製造した可溶性のリン酸化キチン、前記プレポリマー、過剰の水およびポリオール類を含有する混合液を調製する工程と、前記混合液に発泡剤を混和して撹拌および混合する工程とを含む、ポリウレタン発泡体を製造する方法。
[15]濃度が0.5mol/L以上1.0mol/L以下であるリン酸緩衝液の中に可溶性のコラーゲンを分散させる工程と、触媒の存在下で、分散した前記可溶性のコラーゲンをリン酸化する工程と、リン酸化した前記可溶性のコラーゲンを分離する工程とを含む、リン酸化コラーゲンを製造する方法。
[16]さらに、前記分離する工程の後に、前記リン酸化した可溶性のコラーゲンをその性質ごとに分離する工程を含む、[15]に記載のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[17]前記リン酸化した可溶性のコラーゲンをその性質ごとに分離する工程は、チタンビーズを固定相とするアフィニティクロマトグラフィーを行う工程である、[16]に記載のリン酸化コラーゲンを製造する方法。
[18][15]〜[17]のいずれかに記載の方法で製造した可溶性のリン酸化コラーゲンを含む溶液と、チタン基材と、を接触させる工程を含む、リン酸化コラーゲンとチタンとの複合体を製造する方法。
本発明の第1の実施形態は、可溶性のリン酸化キチンおよび可溶性のリン酸化コラーゲンを製造する方法に係る。本実施形態は、特定の分散媒の中にキチンまたはコラーゲンを分散させる工程と、触媒の存在下で、前記分散したキチンまたはコラーゲンをリン酸化する工程と、リン酸化したキチンまたはコラーゲンを分離する工程と、を含む。本実施形態は、さらに、リン酸化したキチンまたはコラーゲンを、その性質ごとに分離する工程を含んでもよい。なお、可溶性とは、水または有機溶媒への溶解度が生体由来のキチンまたはコラーゲンよりも高くなった状態を意味する。本実施形態は、分散したキチンまたはコラーゲンを触媒の存在下で少なくとも部分的にリン酸化することで、可溶性のリン酸化したキチンまたはコラーゲンを製造するものである。なお、リン酸化コラーゲンとは、グリシンが3塩基ごとに繰り返すいわゆるコラーゲン配列を有する3本のペプチド鎖がらせん構造を形成しているタンパク質が、少なくとも部分的にリン酸化しているものを意味する。この限りにおいて、リン酸化コラーゲンを構成するコラーゲンは、ゼラチン等に変性してもよい。
本工程では、特定の分散媒の中にキチンまたはコラーゲンを分散させる。上記特定の分散媒とは、キチンまたは不溶性のコラーゲンの場合は非プロトン性溶媒であり、可溶性のコラーゲンの場合は濃度が0.5mol/L以上1.0mol/L以下であるリン酸緩衝液である。
生体内で高分子をリン酸化する方法として知られているリン酸化酵素(キナーゼ)を触媒とする方法は、この種の酵素の特異性が高いために一般に困難である。そのため非酵素的触媒を用いた化学的なリン酸化法が追究されているが、いまだに十分有効な方法が開発されていない。
上記方法でリン酸化したキチンまたはコラーゲンは、水または有機溶媒に可溶である。そのため、上記方法でリン酸化したキチンまたはコラーゲンを、水または有機溶媒に分離することで、可溶性のリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンを含む溶液を得ることができる。
上記方法でリン酸化したキチンまたはコラーゲンには、おそらくはリン酸基の結合量やリン酸基間の距離などの違いによる、様々な性質を有するキチン誘導体またはコラーゲン誘導体が含まれる。本実施形態は、これらの性質の異なるリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンを、その性質ごとに分離する工程を含んでもよい。たとえば、アフィニティクロマトグラフィーを行うことで、前記リン酸化したキチンまたはリン酸化したコラーゲンから、カラムの固定相に結合または吸着する化合物を分離することができる。
このようにして製造した、可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンは、水または有機溶媒に可溶であるため、他の物質との混合または反応、および生体への投与等を容易に行うことが可能であり、工業的、医学的な応用に適している。また、この可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンは、もとのキチンまたはコラーゲンの性質を損なうことなく有しているため、生体への悪影響が少なく、医学的な応用に適している。
本発明の第2の実施形態は、リン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンとチタンとの複合体、およびこのような複合体を製造する方法に係る。本実施形態に係る方法は、前記第1の実施形態に係る方法で製造した可溶性のリン酸化キチンまたは可溶性のリン酸化コラーゲンを含む溶液と、チタン基材と、を接触させる工程を含む。本実施形態に係る方法によって製造されるリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンとチタンとの複合体は、チタンまたはチタン合金からなる基材と、前記基材の表面の少なくとも一部を被覆するリン酸化キチン含有層またはリン酸化コラーゲン含有層とを有する。
このようにして製造した複合体は、チタン基材の表面がチタンおよび骨に含まれる各種細胞の両方に対して親和性が高いリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンで被覆されている。したがって、本実施形態に係る方法で製造された複合体を生体インプラント(例えば、人工骨や人工歯根など)として使用した場合には、短期間でかつ強固に骨と結合させることができる。また、本実施形態に係る方法で製造された複合体を細胞培養基材として使用した場合には、骨に含まれる各種細胞を好適に培養することができる。
本発明の第3の実施形態は、リン酸化キチンとチタンとの複合体またはリン酸化コラーゲンとチタンとの複合体、およびこのような複合体を製造する別の方法に係る。本実施形態は、前記第2の実施形態に係る方法において、前記リン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンに、細胞接着性のタンパク質またはその部分ペプチドを結合させる工程を含む。
このようにして製造した複合体は、チタン基材の表面を被覆する前記リン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンが、さらに上記細胞接着性のタンパク質と結合している。そのため、細胞接着性のタンパク質がチタン基材と骨との間での骨形成をさらに促進して、チタン基材をさらに短期間で、かつ強固に、骨に結合させることができる。本発明者らの知見によれば、本実施形態に係る方法で製造した複合体は、前記複合体を形成しないチタン基材と比較して、100倍近い速さで、骨に結合することができる。
本発明の第4の実施形態は、表面にヒドロキシアパタイトが析出したリン酸化キチンとチタンとの複合体、およびこのような複合体を製造する方法に係る。本実施形態は、前記第2の実施形態または第3の実施形態に係る方法で可溶性のリン酸化キチンを含む溶液に接触させたチタン基材を、石灰化溶液に浸漬する工程を含む。この工程により、前記複合体の表面を被覆するリン酸化キチンまたはリン酸化コラーゲンにヒドロキシアパタイトが結合し、ヒドロキシアパタイトを析出させることができる。
このようにして製造した、表面にヒドロキシアパタイトが析出したチタン基材は、生体に対して親和性の高いヒドロキシアパタイトが均等に析出している。そのため、ヒドロキシアパタイトがチタン基材と骨との間で骨形成をさらに促進して、チタン基材をさらに短期間で、かつ強固に、骨に結合させることができる。
本発明の第5の実施形態は、発泡材料の製造方法に係る。本実施形態は、前記第1の実施形態で得られた可溶性のリン酸化キチンを含有するポリウレタン発泡体を製造する工程と、発泡材料を製造する工程とを含む。本実施形態は、さらに、上記ポリウレタン発泡体を石灰化溶液に浸漬する工程を含んでもよい。
上記リン酸化キチンを含有するポリウレタン発泡体を製造する工程では、ワンショット法およびプレポリマー法を含む、従来の方法により、ポリウレタン発泡体を製造することができる。
石灰化溶液は、前記第4の実施形態と同様のものを用いることができる。浸漬も、前記第4の実施形態と同様に行い得る。
このようにして製造したポリウレタン発泡体は、従来のポリウレタン発泡体よりもヒドロキシアパタイトの付着率が高い。そのため、ヒドロキシアパタイトがポリウレタン発泡体と骨との間で骨形成をさらに促進して、ポリウレタン発泡体を従来よりも短期間で、かつ強固に、骨に結合させることができる。また、このようにして製造したポリウレタン発泡体は、従来のポリウレタン発泡体よりもより多くのヒドロキシアパタイトを析出させることができる。また、ポリウレタン発泡体にキチン由来の官能基を付与することにより、環境汚染物質の吸着材としても、従来の吸着材よりも高い吸着能を有することが期待される。
乾燥粉末状のキチン10gを、100mLのヘキサンとジメチルフォルムアミド(DMF)の比が体積比で50/50である混合液の中に分散させた。分散による分散媒の濁りが目視で認められた後、分散液を25℃にて撹拌しつつ、1gのメタンスルフォン酸を触媒として加え、10分間隔で、エタノールに溶解させた5gの5酸化リンを3回にわたり加えて、2時間、反応させた。その後、反応液に蒸留水を加えて、1M NaOHを加えてpHを中性にしてから蒸留水に対する透析を繰り返した。透析後の外液の電気伝導度に変化がなくなるまで透析を行った後、内液を凍結乾燥した。
ウシ皮膚由来のコラーゲン1gを300mLの1Mリン酸カリウム緩衝液(pH3)に溶解し、昇温を避けるため氷冷または循環冷却装置を利用し(25℃以下)撹拌しつつ、1gのメタンスルフォン酸を触媒として加えた後、10分間隔で、1gの5酸化リンを3回にわたり加えて3時間、反応させた。その後も、反応物を冷却しつつ、pHが7になるまで1M NaOHを添加した。その後、反応液に蒸留水を加えて、蒸留水に対する透析を行って反応試薬を除去したのち凍結乾燥した。
不溶性コラーゲンが大部分を成すコラーゲン、たとえば、ウシ骨コラーゲン、成牛の皮膚コラーゲンのリン酸化は、キチンのリン酸化法を大部分そのまま用いる必要がある。すなわち、1〜5gの不溶性コラーゲンを、300mLのヘキサンとジメチルフォルムアミド(DMF)の比が、体積比で50/50である混合液の中に分散させた。分散液を25℃以下にて撹拌しつつ、1gのメタンスルフォン酸を触媒として加えた後、10分間隔で、エタノールに溶解させた5gの5酸化リンを3回にわたり加えて、2時間、反応させた。溶解した成分を不溶性成分と遠心分離し、上清には、反応液に蒸留水を加えて、1M NaOHを加えてpHを中性にしてから蒸留水に対する透析を行った。透析後の外液の電気伝導度に変化がなくなるまで透析を行った後、内液を凍結乾燥した。
実施例1で製造したリン酸化キチンを水に溶解した水溶液を用意した。直径45μmのチタン粒子(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ)を詰めたカラム(内径16mm×高さ5cm)を準備した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)で平衡化したカラムに50mLの上記水溶液を添加した後、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)を添加して非吸着成分を溶出させた。次いで、25mM水酸化ナトリウム水溶液を添加して、吸着成分(リン酸化キチン)を溶出させた。図4は、本実施例における溶出パターンを示すクロマトグラムである。図4中の矢印は、左からそれぞれ、上記水溶液、PBS、水酸化ナトリウム水溶液および洗浄用のPBSを添加したタイミングを示す。上記クロマトグラムの面積比から測定した、チタンへの非吸着成分(水溶液の添加後、水酸化ナトリウム水溶液の添加の直前まで)と吸着成分(水酸化ナトリウム水溶液の添加後、2回目のPBSの添加の直前まで)との量比は、50:50だった。
実施例2および実施例3で製造したリン酸化コラーゲンを水に溶解した水溶液を用意した。直径45μmのチタン粒子(株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ)を詰めたカラム(内径16mm×高さ5cm)を準備した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)で平衡化したカラムに4mgの上記水溶液を添加した後、塩酸(pH4.0)を添加して非吸着成分を溶出させた。次いで、25mM水酸化ナトリウム水溶液を添加して、吸着成分(リン酸化キチン)を溶出させた。同様に、本発明の方法でリン酸化しなかったコラーゲンについて、同様の操作を行った。図5は、リン酸化を行ったコラーゲンにおける溶出パターンを示すクロマトグラムである。図6は、リン酸化を行わなかったコラーゲンにおける溶出パターンを示すクロマトグラムである。図5および図6中の矢印は、それぞれ、上記水溶液および水酸化ナトリウム水溶液を添加したタイミングを示す。上記クロマトグラムの面積比から測定した、チタンへの非吸着成分(水溶液の添加後、水酸化ナトリウム水溶液の添加の直前まで)と吸着成分(水酸化ナトリウム水溶液の添加後)との量比は、図5で60:40であり、図6で85:15だった。
直径50μmのチタン細繊維からなるチタン製不織布を、直径2mm、高さ3mmの円盤状に切り出した。また、リン酸化キチン(実施例4のクロマトグラフィーにおける吸着成分)をPBSに溶解させて、0.1%リン酸化キチン溶液を調製した。チタン製不織布の成形体をリン酸化キチン溶液に一定時間浸漬した後、乾燥させて、各チタン細繊維の表面をリン酸化キチンでコーティングして、実施例の生体インプラントである、リン酸化キチンとチタンとの複合体を製造した。一方、比較例の生体インプラントとして、リン酸化キチンでコーティングしていないチタン製不織布の成形体も準備した。
15mM/Lの塩化カルシウム(CaCl2)、9mM/Lのリン酸二カリウム(K2HPO4)、0.7M/Lの塩化ナトリウム(NaCl)および0.02M/Lの炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を含有する石灰化溶液を用意した。二酸化炭素ガスのバブリングによりpHを6.01に調整した上記石灰化溶液に、前記実施例6で得られたリン酸化キチンとチタンとの複合体を浸漬し、37℃で48時間インキュベートした。その後、チタン基材を取り出して脱塩水で洗浄し、凍結乾燥させた。凍結乾燥したチタン基材を、新しい上記石灰化溶液に再び浸漬し、1日おきに石灰化溶液を交換しつつ、2週間インキュベートした。その後、チタン基材を取り出して脱塩水で洗浄し、凍結乾燥させた。このようにして得られたヒドロキシアパタイトが析出したチタン基材を、無菌容器内において、乾燥状態かつ10℃以下で保存した。
以下の成分を用いて、ポリウレタン発泡体を製造した。
ポリエーテルポリオール、Mw3000、水酸基価56mgKOH/g、官能基数3、品番:サンニックス GP−3050NS、三洋化成工業株式会社(「サンニックス」は同社の登録商標)
(イソシアネート類)
トルエンジイソシアネート(TDI)、2−4TDI/2−6TDIの混合物。比率は2−4TDI/2−6TDI=80/20、品番:コスモネート T−80、三井化学株式会社(「コスモネート」は同社の登録商標)
(リン酸化キチン)
実施例1で製造されたものを使用。
(触媒)
アミン触媒、品番:DABCO 33−LV、エアープロダクツジャパン株式会社(「DABCO」は同社の登録商標)
金属(スズ)触媒、品番:MRH−110、城北化学株式会社
(整泡剤)
シリコーン整泡剤、軟質用シリコーン整泡剤、品番:SZ−1136、東レ・ダウコーニング株式会社
100質量部の上記ポリオール類に対し、1質量部の上記リン酸化キチンを添加および撹拌して、ポリオール類にリン酸化キチンが分散した混合液1を調製した。上記リン酸化キチンの量を3質量部、5質量部に変更した以外は同様にして、それぞれ、混合液2および混合液3を調製した。
101質量部の上記混合液1に、4.4質量部の水(発泡剤)、1.0質量部のアミン触媒、1.5質量部の整泡剤および0.3質量部の金属(スズ)触媒を添加して、撹拌し、さらにイソシアネート52.8質量部を加えて、混合撹拌し、ポリウレタン発泡体1を製造した。混合液1を、103質量部の上記混合液2、105質量部の上記混合液3に変更した以外は同様にして、それぞれ、ポリウレタン発泡体2およびポリウレタン発泡体3を製造した。混合液1を、リン酸化キチンを添加しない上記ポリオール類に変更した以外は同様にして、ポリウレタン発泡体4を製造した。
以下の成分を用いて、ポリウレタン発泡体を製造した。
ポリエチレングリコール、品番:PEG#1000、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社
(イソシアネート類)
トルエンジイソシアネート(TDI)、2−4TDI/2−6TDIの混合物。比率は2−4TDI/2−6TDI=80/20、品番:コスモネート T−80、三井化学株式会社
(発泡剤)
精製水
(整泡剤)
アデカプルロニックL61、株式会社ADEKA製
(その他)
精製グリセリン、花王株式会社製
開始剤をエチレングリコールとし、上記ポリオール類を61.69質量部とグリセリンを3.32質量部配合し、上記イソシアネート類の35質量部とを反応容器に入れ、100℃で4時間混合反応させて、反応性イソシアネート基含有量8.58質量%のウレタンプレポリマーを得た。
100質量部の発泡剤に対し、5質量部の上記リン酸化キチンおよび1質量部の上記整泡剤を添加および撹拌して、水にリン酸化キチンが分散した混合液4を調製した。上記リン酸化キチンの量を10質量部に変更した以外は同様にして、混合液5を調製した。
100質量部の上記ウレタンプレポリマーに対して、106質量部の上記混合液4を、液温25℃で混合および撹拌し、その後、発泡容器へ注ぎ込んで、発泡体を得た。得られた発泡体をマイクロ波により1.5kWで10分間乾燥させて、ポリウレタン発泡体5を製造した。混合液4を、111質量部の上記混合液5に変更した以外は同様にして、ポリウレタン発泡体6を製造した。混合液4を、リン酸化キチンを添加しない発泡剤および上記界面活性剤の混合液に変更した以外は同様にして、ポリウレタン発泡体7を製造した。
実施例8−1におけるリン酸化キチンを含有しないポリウレタン発泡体4を試験片1、ポリウレタン発泡体4に実施例6方法の方法に準じてリン酸化キチンをコーティングしたポリウレタン発泡体4’を試験片2、実施例8−1における1.84%のリン酸化キチンを含有するポリウレタン発泡体2を試験片3とした。それぞれの試験片に対して、実施例7と同じ方法で、ヒドロキシアパタイトを析出させた。
Claims (4)
- 非プロトン性溶媒の中にキチンを分散させる工程と、
触媒の存在下で、分散した前記キチンをリン酸化する工程と、
前記リン酸化したキチンから、チタンビーズを固定相とするアフィニティクロマトグラフィーにより、チタンに結合または吸着するリン酸化キチンと、チタンに結合または吸着しないリン酸化キチンと、を分離する工程と、
前記分離されたチタンに結合または吸着するリン酸化キチンを含む溶液と、チタン基材と、を接触させて前記リン酸化キチンを前記チタン基材に結合または吸着させる工程と、
を含む、
リン酸化キチンとチタンとの複合体を製造する方法。 - さらに、前記リン酸化キチンを含む溶液に接触させたチタン基材を、石灰化溶液に浸漬する工程を含む、請求項1に記載のリン酸化キチンとチタンとの複合体を製造する方法。
- チタンまたはチタン合金からなる基材と、前記基材の表面の少なくとも一部を被覆するリン酸化キチン含有層とを有し、前記リン酸化キチン含有層は、リン酸化キチンとして、チタンに結合または吸着するリン酸化キチンのみを、前記基材の表面に結合または吸着させた層である、複合体。
- 前記リン酸化キチン含有層はヒドロキシアパタイトを含む、請求項3に記載の複合体。
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| JP2017036369A (ja) | 2017-02-16 |
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