JP6847754B2 - 顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物 - Google Patents
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Description
高色彩化が図れる。
本実施の形態に係る顔料組成物は、酸化チタン(TiO2)粒子、及び/又は表面が二酸化ケイ素の水和物により親水化されていない酸化亜鉛(ZnO)粒子からなる顔料と、顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとを少なくとも含む顔料分散体の組成物である(以下、「酸化チタン粒子、及び/又は表面が二酸化ケイ素の水和物により親水化されていない酸化亜鉛粒子を「酸化チタン粒子等」といい、酸化チタン粒子等からなる顔料を「顔料」という場合がある。)。
本実施の形態に係るインクジェット用水性インク組成物(以下、「水性インク組成物」という。)は、少なくとも前記顔料組成物を含み、主溶媒が水である水性インクである。また、本実施の形態の水性インク組成物は可食性を有し、インクジェット記録用として好適に用いられるものである。さらに、水性インク組成物は色材として顔料が用いられることから、染料を用いたインク組成物と比較して発色性や耐光性、耐水性等の点で優れている。
本実施の形態の錠剤は、前記水性インク組成物からなるインクジェット用水性インクを用いて、インクジェット記録方法により、その表面に直接印刷されたものである。上述の通り、水性インク組成物は耐光性に優れ、滲みの発生もないので、錠剤には、製品情報など使用者の識別性を向上させるための各種情報を印刷することでき、その結果、調剤ミスや誤飲の防止が可能になる。
本実施の形態においては、顔料組成物をインクジェット用水性インク組成物に適用する場合を例にして説明したが、本発明はこの適用例に限定されるものではない。本実施の形態の顔料組成物は、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合した成分で全て構成することができ、生体為害性が低いため、例えば、本実施の形態の顔料組成物を化粧料等に適用することもできる。具体的には、前記酸化チタンや酸化亜鉛は紫外線遮蔽剤としても機能するため、本実施の形態の顔料組成物をO/W(Oil in Water)処方の日焼け止め剤等に配合することができる。さらに、本実施の形態の顔料組成物を、紫外線遮蔽機能を備えた経口投与剤として適用することも可能である。
各実施例及び比較例では、顔料として各種の酸化チタンナノ粒子又は酸化亜鉛ナノ粒子を用いた。それらの詳細は下記表1及び表2に示す通りである。尚、酸化チタンナノ粒子1においては、形状が棒状のものを用いた。また、酸化チタンナノ粒子2〜9及び酸化亜鉛ナノ粒子1〜5においては、形状が略球状のものを用いた。また、酸化亜鉛ナノ粒子4及び5における含水シリカとは、親水化処理により酸化亜鉛の表面に形成された二酸化ケイ素の水和物からなる膜を意味し、これにより酸化亜鉛ナノ粒子4及び5においては表面が親水性となっている。
実施例1〜8においては、顔料、顔料分散剤及び分散媒としての純水が下記表3に示す配合割合となる様に、各材料を容器に入れ、分散機(ペイントシェーカー、浅田鉄工株式会社製)にて、常温下で24時間(分散時間)分散させた。また、分散の際にはジルコニアビーズを混合させて行った。尚、顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとしては、Evonik社製のTEGO Dispers 715W(質量平均分子量3000)を用いた。また、下記表3中の数値は、特に表記がない限り、顔料組成物の全質量に対する質量%で表したものである。さらに、各材料は何れも薬事法等の基準に適合するものである。
本比較例においては、顔料、顔料分散剤及び分散媒としての純水が下記表3に示す配合割合となる様にした。それ以外は前記実施例1等と同様にして、本比較例に係る顔料組成物を作製した。
実施例9〜11においては、顔料、顔料分散剤及び分散媒としての純水が下記表4に示す配合割合となる様に、各材料を容器に入れ、分散機(ペイントシェーカー、浅田鉄工株式会社製)にて、常温下で24時間(分散時間)分散させた。また、分散の際にはジルコニアビーズを混合させて行った。尚、顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとしては、Evonik社製のTEGO Dispers 715W(質量平均分子量3000)を用いた。また、下記表4中の数値は、特に表記がない限り、顔料組成物の全質量に対する質量%で表したものである。さらに、各材料は何れも薬事法等の基準に適合するものである。
比較例2及び3においては、顔料、顔料分散剤及び分散媒としての純水が下記表4に示す配合割合となる様にした。それ以外は前記実施例9等と同様にして、これらの比較例に係る顔料組成物を作製した。
実施例12〜22においては、顔料、顔料分散剤及び分散媒としての純水を容器に入れ、分散機(ペイントシェーカー、浅田鉄工株式会社製)にて、常温下で24時間(分散時間)分散させた。また、分散の際にはジルコニアビーズを混合させて行った。これにより、各実施例に係る顔料組成物を作製した。尚、顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとしては、Evonik社製のTEGO Dispers 715W(質量平均分子量3000)を用いた。
アルギン酸ナトリウムの質量平均分子量は、ポリエチレンオキサイド(PEO)/ポリエチレングリコール(PEG)を標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる値である。
各実施例及び比較例における酸化チタンナノ粒子及び酸化亜鉛ナノ粒子の平均一次粒子径、並びに平均分散粒子径D50及びD99は、マイクロトラックUPA−EX150(商品名、日機装(株)製)を用いて動的光散乱法により測定した。尚、実施例1及び9で用いた酸化チタンナノ粒子1については、その形状が棒状であるため、その平均一次粒子径は長軸の長さ(高さ)と短軸の長さ(幅)の相乗平均値とした。
実施例12〜22の水性インク組成物について、それぞれ粘度を測定した。粘度の測定には、粘度計(VISCOMATE MODEL VM−10A、(株)セコニック製)を用いて、測定温度25℃の条件下で行った。結果を前記表5及び6に示す。
記録媒体としてマット紙(商品名:スーパーファイン紙、エプソン(株)製)を用意し、実施例12〜22で調製した水性インク組成物をそれぞれ用いて印刷を行った。印刷は、インクジェットプリンタ(KC 600dpiヘッド搭載印字治具)を用いて、シングルパス(ワンパス)方式にて行った。
○:オープンタイム15分におけるノズル抜け増加数が0
×:オープンタイム15分におけるノズル抜け増加数が1本以上
○:オープンタイム15分における画像の書き出し部分の擦れが1mm未満
×:オープンタイム15分における画像の書き出し部分の擦れが1mm以上
表3に示す実施例1〜8の実験結果から分かる通り、表面が親水性の酸化チタンナノ粒子1〜8からなる顔料に対し、質量平均分子量が3000のポリアクリル酸ナトリウムを顔料分散剤として配合させた場合には、酸化チタンナノ粒子の平均一次粒子径の値や結晶構造に関わらず、酸化チタンナノ粒子の平均一次粒子径と分散した酸化チタンナノ粒子の平均分散粒子径との比が1:0.3〜1:3の範囲内となった。また、表4に示す実施例9〜11の実験結果から分かる通り、表面が親水化していない酸化亜鉛ナノ粒子1〜3からなる顔料に対しても、前記ポリアクリル酸ナトリウムを顔料分散剤として配合させると、酸化亜鉛ナノ粒子の平均一次粒子径の値に関わらず、酸化亜鉛ナノ粒子の平均一次粒子径と分散した酸化亜鉛ナノ粒子の平均分散粒子径との比が前記数値範囲内となった。これにより、本実施例1〜11に係る顔料組成物においては、平均一次粒子径に近いレベルで酸化チタンナノ粒子又は酸化亜鉛ナノ粒子を分散できることが示された。
Claims (8)
- 酸化チタン粒子からなる顔料と、質量平均分子量が10000以下の顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとを含み、
前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径と、分散した酸化チタン粒子の平均分散粒子径D50の比が、1:0.3〜1:3の範囲内であり、
前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径が20nm〜200nmの範囲であり、
前記分散した酸化チタン粒子の平均分散粒子径D50が20nm〜100nmの範囲である顔料組成物。 - 前記酸化チタン粒子の表面が親水性である請求項1に記載の顔料組成物。
- 前記酸化チタン粒子からなる顔料と前記ポリアクリル酸ナトリウムとの含有比が、質量基準で1:0.05〜1:1.5の範囲内である請求項1又は2に記載の顔料組成物。
- 表面が二酸化ケイ素の水和物により親水化されていない酸化亜鉛粒子からなる顔料と、質量平均分子量が10000以下の顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとを含み、
前記酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径と、分散した酸化亜鉛粒子の平均分散粒子径D50の比が、1:0.3〜1:3の範囲内である顔料組成物。 - 前記酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径が20nm〜400nmの範囲内である請求項4に記載の顔料組成物。
- 前記分散した酸化亜鉛粒子の平均分散粒子径D50が20nm〜500nmの範囲内である請求項4又は5に記載の顔料組成物。
- 前記酸化亜鉛粒子からなる顔料と前記ポリアクリル酸ナトリウムとの含有比が、質量基準で1:0.05〜1:1.5の範囲内である請求項4〜6の何れか1項に記載の顔料組成物。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の顔料組成物を含み、かつ、可食性を有するインクジェット用水性インク組成物。
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