JP6848441B2 - 冷媒r32用の冷凍機油およびこれを含む組成物 - Google Patents
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Description
(A)クエン酸トリエステル
(B)アルキルビニルエーテル系ポリマー
[2] 成分(B)が、以下のモノマー(b1)およびモノマー(b2)からなるか、または以下のモノマー(b1)からなるアルキルビニルエーテル系ポリマーであり、前記アルキルビニルエーテル系ポリマー中のモノマー(b1)単位とモノマー(b2)単位とのモル比(モノマー(b1)単位/モノマー(b2)単位)が、70/30〜100/0である前記[1]に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
(b1)エチルビニルエーテル
(b2)イソブチルビニルエーテル
[3] 成分(A)が、クエン酸および炭素数2〜10の脂肪族1価アルコールからなるクエン酸トリエステルである前記[1]または[2]に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
[4] 成分(A)が、クエン酸と、以下の成分(a1)および成分(a2)とからなるクエン酸トリエステルであり、前記クエン酸トリエステルを構成する成分(a1)と成分(a2)とのモル比(成分(a1)/成分(a2))が、60/40〜95/5である前記[1]または[2]に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
(a1)炭素数2〜5の脂肪族1価アルコール
(a2)炭素数6〜10の脂肪族1価アルコール
[6] 前記添加剤が、トリフェニルホスフェートおよび/またはグリセリンモノオレートである前記[5]に記載の冷媒R32用の冷凍機油組成物。
[8] 前記[5]または[6]に記載の冷媒R32用の冷凍機油組成物および冷媒R32を含む冷凍機用作動流体組成物。
なお、本明細書において記号「〜」を用いて規定された数値範囲は「〜」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば「2〜10」は2以上10以下を表す。
本発明で用いる成分(A)は、クエン酸トリエステルである。成分(A)は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。クエン酸トリエステルを製造するためのクエン酸としては、工業的に入手可能なクエン酸を使用することができる。また、クエン酸トリエステルの製造にクエン酸無水物を使用してもよい。
なお、本発明ではクエン酸由来のヒドロキシル基が無水酢酸等によりアセチル化されたものも使用することができる。
本発明で用いる成分(B)は、アルキルビニルエーテルを重合させて得られるアルキルビニルエーテル系ポリマーである。成分(B)は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。アルキルビニルエーテルとしては、例えば、エチルビニルエーテル、1−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、1−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、1−ヘキシルビニルエーテル、1−オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、1−デシルビニルエーテル、イソデシルビニルエーテル等が挙げられる。アルキルビニルエーテルのアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6である。
(b1)エチルビニルエーテル
(b2)イソブチルビニルエーテル
本発明の冷凍機油は、上述の成分(A)および成分(B)を含んでなる。なお、成分(A)および成分(B)の混合物を、以下「混合物(AB)」と略称することがある。冷凍機油における成分(A)と成分(B)との質量比(成分(A)/成分(B))は、1/99〜30/70である。前記質量比が、この範囲にあることで、目的の優れた添加剤溶解性が得られる。成分(A)と成分(B)とを混合する方法は、特に限定されないが、例えば成分(A)と成分(B)とをビーカーへ任意の量を測り採り、攪拌羽を用いて攪拌混合する方法が挙げられる。成分(A)と成分(B)との質量比(成分(A)/成分(B))は、1/99〜25/75が好ましく、3/97〜20/80がより好ましい。成分(A)と成分(B)との質量比(成分(A)/成分(B))が1/99〜30/70の範囲を離れて、成分(A)の割合が少ない場合、優れた添加剤溶解性が得られ難くなり、成分(A)の割合が多くなると、性能が頭打ちとなり、成分(A)の含有量に見合った添加剤溶解性およびフロンを溶解させる性能(フロン溶解性)が得られ難くなる場合がある。
本発明は、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンと酢酸エチルとの質量比(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン/酢酸エチル)が75/25である、これらの混合溶媒中に10質量%の濃度で溶解させたときの曇り点が−30℃以上である添加剤、および上述の冷媒R32用の冷凍機油(即ち、上述の混合物(AB)を含む冷凍機油)を含む冷媒R32用の冷凍機油組成物も提供する。
製造例1
クエン酸無水物(282g、1.47mol)、1−ブタノール(294g、3.97mol)、および2−エチル−1−ヘキサノール(114g、0.87mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、200℃で反応水を留去しつつ常圧で5時間反応を行なった。その後、200℃で酸価が2mgKOH/g以下となるまで反応を継続した。次いで、1〜5kPaの減圧下にて200℃で過剰なアルコールを留去し、粗エステルを得た。粗エステルを冷却し、これに酸性白土およびシリカ−アルミナ系の吸着剤を、それぞれ理論上得られるエステル量の1.0質量%となるように添加して、吸着処理した(吸着処理温度:100℃、圧力:1〜5kPa、および吸着処理時間:2時間)。最後に1ミクロンのフィルターを用いてろ過を行い、目的のクエン酸トリエステル(酸価0.1mgKOH/g以下)(以下「エステルA1」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(295g、1.53mol)、1−ブタノール(326g、4.40mol)、および1−オクタノール(86g、0.66mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、200℃で反応水を留去しつつ常圧で5時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA2」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(307g、1.60mol)、2−プロパノール(206g、3.43mol)、および1−ヘキサノール(189g、1.85mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、200℃で反応水を留去しつつ常圧で6時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA3」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(269g、1.40mol)、2−ブタノール(247g、3.33mol)、および3,5,5−トリメチルヘキサノール(187g、1.29mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、200℃で反応水を留去しつつ常圧で6時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA4」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(346g、1.80mol)、エタノール(137g、2.97mol)、および1−ブタノール(220g、2.97mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、180℃で反応水を留去しつつ常圧で7時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA5」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(307g、1.60mol)および1−ブタノール(391g、5.28mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、200℃で反応水を留去しつつ常圧で5時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA6」と記載する。)を得た。
クエン酸無水物(218g、1.13mol)および2−エチル−1−ヘキサノール(487g、3.74mol)を四つ口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下、220℃で反応水を留去しつつ常圧で5時間反応を行なった。以降の工程は製造例1と同様にして行い、目的のクエン酸トリエステル(以下「エステルA7」と記載する。)を得た。
製造例8
エタノール(22.5g)、イソブチルアルコール(4.0g)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.21g)およびトルエン(150mL)を1Lの反応容器に仕込んだ後、混合物を45℃に加熱し、この温度で保持した。この反応容器へエチルビニルエーテル(415g)とイソブチルビニルエーテル(64g)の混合物を5時間かけて連続的に供給し、ポリマーを得た。
エタノール(10.0g)、イソブチルアルコール(4.0g)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.11g)およびトルエン(80mL)を1Lの反応容器に仕込んだ後、混合物を45℃に加熱し、この温度で保持した。この反応容器へエチルビニルエーテル(185g)とイソブチルビニルエーテル(64g)の混合物を5時間かけて連続的に供給し、ポリマーを得た。
エステルA1〜A7のいずれか(0.1g)を、質量比が80/20であるトルエン/メタノールの混合溶媒(5g)で希釈し、次いで28質量%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)(0.3g)を加え、常温にて30分静置することにより、エステルを加メタノール分解した。得られたエステル分解溶液を、ガスクロマトグラフィーで分析し、得られたアルコールのピーク面積比から、エステルを構成するアルコールのモル比を算出した。
JIS C2101に準拠して、エステルA1〜A7、ポリマーP11およびP12、並びに後述の冷凍機油1〜11の酸価を測定した。
JIS K2269に準拠して、エステルA1〜A7、ポリマーP11およびP12、並びに後述の冷凍機油1〜11の流動点を測定した。
以下の装置および条件を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリマーP11およびP12の数平均分子量を測定した。
装置:TOSOH製HLC−8220
測定カラム:shodex KF−805L
ガードカラム:shodex KF−G
溶剤:THF
流速:1mL/min
カラムオーブン温度:40℃
標準試料:ポリスチレン
以下の装置および条件を使用する1H−NMRによって、ポリマーP11およびP12におけるモノマー(b1)単位とモノマー(b2)単位とのモル比を算出した。
装置:JEOL製 FT NMR System AL400(400MHz)
溶媒:重クロロホルム
基準:テトラメチルシラン
上述のエステルA1〜A7、ポリマーP11およびP12を、下記表4に示す配合比率で混合し、冷凍機油1〜9(実施例1〜9)並びに冷凍機油10および11(比較例1および2)を調製した。また、冷凍機油1〜11の酸価および流動点を上述のようにして測定した。また、冷凍機油1〜11の二層分離温度を以下のようにして測定した。結果を下記表4に示す。
冷凍機油1〜11のいずれか(1g)と冷媒R32(6g)とを耐圧ガラス管に封入し、ドライアイスを入れたエタノール浴を用いて、1℃/分の速度で40℃から冷却した。冷凍機油と冷媒R32とが二層分離する温度を−20℃〜+40℃の範囲で目視により測定した。なお、40℃にて既に二層分離し白濁していたもの、または二層分離温度が10℃〜40℃であったものを、×と評価とした。
冷凍機油1〜11のいずれか(1g)、トリフェニルホスフェート(0.02g)、および冷媒R32(6g)を耐圧ガラス管に封入し、40℃にて配合して、冷凍機用作動流体組成物1〜9(実施例10〜18)並びに冷凍機用作動流体組成物10および11(比較例3および4)を調製した。
得られた冷凍機用作動流体組成物1〜11を、−5℃/時間の速度で+40℃から+5℃まで冷却し、析出物の有無を目視で確認した。析出物が確認された温度を1℃刻みで記録した。
+5℃で析出のないものを、○と評価した。なお、冷凍機用作動流体組成物10は、+15℃で二層分離しており、+5まで冷却したとき冷凍機油層が白濁した状態であった。冷凍機用作動流体組成物11は、冷凍機油が+40℃でトリフェニルホスフェートおよび冷媒R32と溶解せず、二層分離しており、+5℃まで冷却したとき冷凍機油層が白濁した状態であった。これら冷凍機用作動流体組成物10および11(比較例3および4)は×と評価した。結果を下記表5に示す。
冷凍機油1〜11のいずれか(1g)、グリセリンモノオレート(0.01g)、および冷媒R32(6g)を耐圧ガラス管に封入し、40℃にて配合して、冷凍機用作動流体組成物12〜20(実施例19〜27)並びに冷凍機用作動流体組成物21および22(比較例5および6)を調製した。
得られた冷凍機用作動流体組成物12〜22を、−5℃/時間の速度で+40℃から+5℃まで冷却し、析出物の有無を目視で確認した。析出物が確認された温度を1℃刻みで記録した。
+5℃で析出のないものを、○と評価した。なお、冷凍機用作動流体組成物21は、+15℃で二層分離しており、+5まで冷却したとき冷凍機油層が白濁した状態であった。冷凍機用作動流体組成物22は、冷凍機油と+40℃でグリセリンモノオレートおよび冷媒R32とが二層分離しており、+5℃まで冷却したとき冷凍機油層が白濁した状態であった。これら冷凍機用作動流体組成物21および22(比較例5および6)は×と評価した。結果を下記表6に示す。
得られた冷凍機用作動流体組成物12〜22を、−25℃に設定した恒温槽にて24時間静置することによって、混合物中のグリセリンモノオレートを析出させた。次いで、この混合物を、速やかに10℃の恒温槽へ移し、混合物中の析出物が溶解し、透明になるまでに要する時間を測定した。なお、冷凍機用作動流体組成物21および22は、冷凍機油が10℃でもグリセリンモノオレートおよび冷媒R32と溶解せず、白濁した状態であった。これら冷凍機用作動流体組成物21および22(比較例5および6)は×と評価した。結果を下記表6に示す。
Claims (8)
- 以下の成分(A)および成分(B)からなる冷凍機油であって、成分(A)と成分(B)との質量比(成分(A)/成分(B))が、1/99〜30/70である冷媒R32用の冷凍機油。
(A)クエン酸トリエステル
(B)アルキルビニルエーテル系ポリマー - 成分(B)が、以下のモノマー(b1)およびモノマー(b2)からなるか、または以下のモノマー(b1)からなるアルキルビニルエーテル系ポリマーであり、前記アルキルビニルエーテル系ポリマー中のモノマー(b1)単位とモノマー(b2)単位とのモル比(モノマー(b1)単位/モノマー(b2)単位)が、70/30〜100/0である請求項1に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
(b1)エチルビニルエーテル
(b2)イソブチルビニルエーテル - 成分(A)が、クエン酸および炭素数2〜10の脂肪族1価アルコールからなるクエン酸トリエステルである請求項1または2に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
- 成分(A)が、クエン酸と、以下の成分(a1)および成分(a2)とからなるクエン酸トリエステルであり、前記クエン酸トリエステルを構成する成分(a1)と成分(a2)とのモル比(成分(a1)/成分(a2))が、60/40〜95/5である請求項1または2に記載の冷媒R32用の冷凍機油。
(a1)炭素数2〜5の脂肪族1価アルコール
(a2)炭素数6〜10の脂肪族1価アルコール - 1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンと酢酸エチルとの質量比(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン/酢酸エチル)が75/25である、これらの混合溶媒中に10質量%の濃度で溶解させたときの曇り点が−30℃以上である添加剤、および請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷媒R32用の冷凍機油を含み、前記添加剤の含有量が、0.01〜5質量%である冷媒R32用の冷凍機油組成物。
- 前記添加剤が、トリフェニルホスフェートおよび/またはグリセリンモノオレートである請求項5に記載の冷媒R32用の冷凍機油組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷媒R32用の冷凍機油および冷媒R32を含む冷凍機用作動流体組成物。
- 請求項5または6に記載の冷媒R32用の冷凍機油組成物および冷媒R32を含む冷凍機用作動流体組成物。
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