JP6849662B2 - 研磨用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨用組成物に関する。
近年、LSI(Large Scale Integration)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(chemical mechanical polishing;CMP)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線(ダマシン配線)形成において頻繁に利用される技術である。
当該CMPは、半導体製造における各工程に適用されてきており、その一態様として、例えばトランジスタ作製におけるゲート形成工程への適用が挙げられる。トランジスタ作製の際には、金属、シリコン、酸化ケイ素、多結晶シリコン(ポリシリコン)、シリコン窒化物(窒化ケイ素)といった材料を研磨することがあり、トランジスタの構造によっては、各材料の研磨レートを制御することが求められている。
例えば、近年、より低誘電率で強度の小さい膜(Low−k膜)が使用されるようになってきた。これは、最先端のデバイスでは配線間の距離が近いために、誘電率の高い絶縁膜を使用した際には配線間での電気的な不良が発生することがあるためである。しかし、このようなLow−k膜は強度が非常に小さいため、CMPの加工時に過剰に削られてしまう問題があった。そこで、バリア層を研磨する際の被研磨膜に対する研磨速度を高く維持し、かつLow−k膜に対しての研磨速度を十分に抑制しうる技術が求められてきた。
かような要求に応える技術として、特許文献1がある。特許文献1には、酸化剤と、重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物とを含む研磨用組成物が開示されている。
国際公開第2014/041991号
他方、Low−k膜等の各材料の研磨レートを制御したいとの要求の中には、他にも、窒化ケイ素膜などのケイ素−窒素結合を含む材料を選択的に研磨する方がよい場合があることを着想した。
しかしながら、特許文献1には、窒化ケイ素膜などのケイ素−窒素結合を含む材料を選択的に研磨する技術についての開示はなく、また、窒化ケイ素膜などのケイ素−窒素結合を含む材料の研磨速度の高選択性を発揮することはできなかった。
よって、本発明は、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を積み重ねた。その結果、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む研磨対象物を研磨するために用いられる研磨用組成物であって、有機酸固定シリカと;前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;を含み、前記選択比向上剤が、(i)下記式1および下記式2:
Figure 0006849662
Figure 0006849662
上記式1、式2中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜20のアリール基である、の少なくとも一方で示される、(ii)不飽和カルボン酸由来の構成単位を有するポリマーである、または、(iii)下記式3:
Figure 0006849662
上記式3中、Rは、置換または非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、あるいは、
Figure 0006849662
であり、Eは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは、置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、または、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基であり、nが、2〜100で示される、ただし、複数のEは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよい、研磨用組成物によって上記課題が解決されることを見出した。
本発明によれば、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させることができる技術を提供することができる。
また、本発明によれば、窒化ケイ素膜などの(a)ケイ素−窒素結合を含む材料の、(b)その他材料(例えば、金属材料、絶縁材料、低誘電率材料など)に対する研磨速度の高選択性を発揮することができるので、デバイス製造工程における加工を所望の状態にせしめることが可能となる。
以下、本発明を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。
(研磨用組成物)
本発明は、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む研磨対象物を研磨するために用いられる研磨用組成物であって、有機酸固定シリカと;前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;を含み、前記選択比向上剤が、(i)下記式1および下記式2:
Figure 0006849662
Figure 0006849662
上記式1、式2中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜20のアリール基である、の少なくとも一方で示される、(ii)不飽和カルボン酸由来の構成単位を有するポリマーである、または、(iii)下記式3:
Figure 0006849662
上記式3中、Rは、置換または非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、あるいは、
Figure 0006849662
であり、Eは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは、置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、または、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基であり、nが、2〜100で示される、ただし、複数のEは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよい、研磨用組成物である。
かかる構成によって、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させることができる。また、窒化ケイ素膜などの(a)ケイ素−窒素結合を含む材料の、(b)その他材料(例えば、金属材料、絶縁材料、低誘電率材料など)に対する研磨速度の高選択性を発揮することができるので、デバイス製造工程における加工を所望の状態にせしめることが可能となる。
(研磨対象物)
本発明の研磨対象物は、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む。
((a)ケイ素−窒素結合を有する材料)
(a)ケイ素−窒素結合を有する材料(本明細書中、単に「(a)材料」とも称する)としては、窒化ケイ素、SiCN(炭窒化ケイ素)などが挙げられる。
((b)その他材料)
(b)その他材料(本明細書中、単に「(b)材料」とも称する)としては、ケイ素−窒素結合を有する材料以外であれば特に制限されず、含ケイ素材料(ケイ素−窒素結合を有する材料以外)、各種絶縁材料、各種金属材料等などが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態によれば、(b)その他の材料が、タングステン、タンタル、チタン、コバルト、ルテニウム、ハフニウムまたはアルミニウムである金属材料;前記金属材料と、窒素、酸素、ケイ素、炭素またはリンとを複合させてなる合金材料;ケイ素−ケイ素結合を有する材料;低誘電率材料(Low−k材料);および絶縁材料;からなる群から選択される少なくとも一種である。かかる研磨対象物であれば研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。
ここで、ケイ素−ケイ素結合を有する材料としては、ポリシリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコン、n型ドープ単結晶シリコン、p型ドープ単結晶シリコンなどが挙げられる。
低誘電率材料(Low−k材料)は、酸化ケイ素(k=4.0)よりも比誘電率kが低い材料であり、好ましくは比誘電率kが3.0以下の材料であり、具体的には、SiOC、メチル基を含有する酸化ケイ素、フッ素化酸化ケイ素(SiOF)、ベンゾシクロブテン(BCB)、HSQ(ハイドロゲンシルセスキオキサン)、MSQ(メチルシルセスキオキサン)、HMSQ(ハイドライド−メチルシルセスキオキサン)、ポリイミド系ポリマー、アリレンエーテル系ポリマー、シクロブテン系ポリマーおよびパーフロロシクロブテン(PFCB)からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
絶縁材料は、1×1010Ω・cm以上の体積抵抗率を有する材料であって、上記以外の材料を言い、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂、ポリパラキシレン等の有機材料や、TEOS(酸化ケイ素)、Al等の無機材料を挙げることができる。
(選択比向上剤)
本発明では、研磨用組成物に、選択比向上剤を含有させることによって、(a)材料の選択比を向上させる。
当該選択比向上剤は、以下の(i)、(ii)または(iii)であり、これらは適宜組み合わせて用いてもよい。
(i)
本発明の好ましい実施形態の選択比向上剤は、下記式1および下記式2:
Figure 0006849662
Figure 0006849662
上記式1、式2中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜20のアリール基である、の少なくとも一方で示される。
当該選択比向上剤を、研磨用組成物に添加することによって、(a)材料の選択比が向上するメカニズムは明らかではないが、以下のように推測される。すなわち、当該選択比向上剤が有するリン原子と(a)材料中の窒素原子との親和性、および、当該選択比向上剤が有するアルキル基またはアリール基と(a)材料中のケイ素原子との親和性が高いからではないか等が考えられる。この際、RおよびRならびにRおよびRが、例えば、1つでも水素原子であると、親和性が向上せず本発明の所期の効果を有することはできない。ただし、かかるメカニズムによって本発明の技術的範囲が制限されないのは言うまでもない。
本発明の実施形態によれば、前記アルキル基の炭素数は、2〜15であることが好ましく、2〜14であることがより好ましく、2〜13であることがさらに好ましい。かかる実施形態によれば、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。
ここで、炭素数1〜20のアルキル基の具体例については特に制限はないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基(ラウリル基)、トリデシル基、テトラデシル基(ミリスチル基)、ペンタデシル基、ヘキサデシル基(パルミチル基)、ヘプタデシル基、オクタデシル基(ステアリル基)、ノナデシル基、イコシル基などを挙げることができる。
一実施形態において、R、R、RおよびRが、非置換の炭素数1〜20のアルキル基である場合、当該アルキル基の炭素数は、より好ましくは3〜14であり、さらに好ましくは4〜13である。このような範囲であることによって、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。
他方、一実施形態において、R、R、RおよびRが、置換の炭素数1〜20のアルキル基である場合、置換基は、炭素数1〜10のアルコキシ基または炭素数6〜20のアリール基であると好ましい。かかる実施形態によれば、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。
ここで、当該アルコキシ基の炭素数は、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる観点から、2〜8が好ましく、3〜6がより好ましく、4〜6であることがさらに好ましい。また、当該アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基(アントリル基)などが挙げられる。このように、当該置換基が、アルコキシ基、アリール基などの炭素原子を有するとき、前記アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4であり、より好ましくは2〜3である。
本形態で、R、R、RおよびRが、置換の炭素数1〜20のアルキル基である場合、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ヘキシルオキシエチル基、ヘプチルオキシエチル基、オクチルオキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基等のアルコキシアルキル基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基が好適である。このように、鎖状構造や脂環構造に、芳香環構造を有していてもよい。
一方、一実施形態において、R、R、RおよびRが、非置換の炭素数6〜20のアリール基である場合、当該アリール基としては、上記で掲げたものが好適に適用できる。
他方、一実施形態において、R、R、RおよびRが、置換の炭素数6〜20のアリール基である場合、当該置換基は、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基であることが好ましい。
当該炭素数1〜20のアルキル基、当該炭素数1〜10のアルコキシ基についての具体的説明は、上記が同様に妥当する。
本形態で、R、R、RおよびRが、置換の炭素数6〜20のアリール基である場合、例えば、トリル基、キシリル基、メシチル基、メチルナフチル基、メチルアントリル基等、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基等が好適である。このように、芳香環構造のみならず、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。
以上を鑑みると、本発明の好ましい実施形態は、前記選択比向上剤が、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ブチルアシッドホスフェート、モノブトキシエチルアシッドホスフェートおよびジフェニルハイドロゲンホスファイトからなる群から選択される少なくとも一種である。かかる実施形態によれば、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。
(ii)
本発明の好ましい実施形態の選択比向上剤は、不飽和カルボン酸由来の構成単位を有するポリマーである(本明細書において、単に「ポリマー」とも称する。)。
当該選択比向上剤を研磨用組成物に添加することによって、メカニズムは明らかではないが、(a)材料の選択比が向上する。
本発明のポリマーは、不飽和カルボン酸由来の構成単位を含めば、ホモポリマー(単一重合体)であっても、コポリマー(共重合体)であってもよい。ただし、本発明の所期の目的を効率よく達成する観点から、共重合体であることが好ましい。
ここで、当該共重合体の構造も特に制限されず、ランダム共重合体、交互共重合体、周期的共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。また、構成単位の種類も2種類以上であれば特に制限されず、3種類であっても、4種類であっても、それ以上であってもよい。
不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。また、当該不飽和カルボン酸は、エステルの形態となっていてもよく、不飽和カルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸エステル、クロトン酸エステル、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル等が挙げられる。かかる不飽和カルボン酸エステルは、上記不飽和カルボン酸のカルボキシル基に、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ポリアルキレングリコール由来の基等が導入されている形態を言う。
ここで、アルキル基、ヒドロキシアルキル基におけるアルキル基の炭素数にも特に制限はないが、好ましくは1〜10である。かかるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが好ましい。
また、ポリアルキレングリコールは、アルキレンオキサイドを付加重合して合成することができ、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
上記のうち、本発明の所期の効果を効率よく奏するために、本発明の好ましい実施形態によれば、前記不飽和カルボン酸由来の構成単位が、(メタ)アクリル酸由来の構成単位、あるいは、マレイン酸由来の構成単位である。
また、本発明のポリマーは、不飽和カルボン酸由来の構成単位の他に、他の構成単位を含んでもよく、例えば、α−オレフィン由来の構成単位;不飽和ニトリル由来の構成単位;不飽和アミド由来の構成単位;芳香族ビニル由来の構成単位;脂肪族ビニル由来の構成単位;および不飽和結合含有複素環類由来の構成単位等が挙げられる。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブタジエン等が挙げられ;
不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられ;
不飽和アミドとしては、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドが挙げられ;
芳香族ビニルとしては、スチレン、α−メチルスチレンが挙げられ;
脂肪族ビニルとしては、酢酸ビニルが挙げられ;
不飽和結合含有飽和複素環としては、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリンが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明のポリマーは共重合体であることが好ましく、芳香族ビニル由来の構成単位を含むことが好ましい。
なお、本発明の所期の効果を効率的に発揮する観点から、本発明の選択比向上剤は、マレイン酸の単一重合体(ポリマレイン酸)ではないことが好ましい。
なお、不飽和カルボン酸由来の構成単位におけるカルボキシル基は、塩基性物質によって中和されていてもよい。かかる塩基性物質としては、例えば炭酸(水素)塩、ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、有機アミン等の公知の塩基性物質を適宜用いればよい。また中和率についても特に限定されず、任意の中和率、例えば30〜100モル%、あるいは50〜80モル%の任意の値となるように調整すればよい。中和の方法は、ポリマーに塩基性物質を添加することによって行ってもよいし、一部または全部中和のモノマーを用いて重合させることによって行ってもよい。
本発明のポリマーの重量平均分子量については特に制限はないが、2,000以上であることが好ましく、4,000以上であることがより好ましく、8,000以上であることがさらに好ましく、15,000以上であってもよく、80,000以上であってもよい。また、60万以下であることが好ましく、40万以下であることがより好ましく、20万以下であることがさらに好ましく、15万以下であることがよりさらに好ましい。
なお、重量平均分子量の測定方法は、実施例の方法に従う。
(iii)
本発明の好ましい実施形態の選択比向上剤は、下記式3:
Figure 0006849662
上記式3中、Rは、置換または非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、あるいは、
Figure 0006849662
であり、Eは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは、置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、または、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基であり、nが、2〜100、で示される。複数のEは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ここで、nは、好ましくは3〜50であり、より好ましくは4〜25である。
本発明の実施形態によれば、前記分岐状アルキル基の炭素数は、3〜15であることが好ましく、4〜13であることがより好ましく、5〜11であることがさらに好ましく、6〜10であることがよりさらに好ましく、7〜10であることが特に好ましい。かかる実施形態によれば、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。前記置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基における置換基としては、特に制限はないが、炭素数1〜10のアルコキシ基または炭素数6〜20のアリール基などが挙げられる。
ここで、炭素数3〜20の分岐状アルキル基の具体例については特に制限はないが、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、イソデシル基などが挙げられる。これらの中でも、2−エチルヘキシル基、イソデシル基が好ましい。本発明の実施形態によれば、炭素数1〜3のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられ、エチレン基、プロピレン基が好ましい。
本発明の実施形態によれば、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基における、炭素数3〜20の分岐状アルキル基は、上記で掲げたものが好適であり、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
なお、直鎖状のアルキル基を有する添加剤を使用したとしても、本発明の所期の効果を期待することができないと考えられる。その理由は不明であるが、研磨環境は研磨中の瞬間毎に変わり得り、例えば添加剤の濃度分布等を含めた環境が変動し得る。分岐状アルキル基を持たない添加剤(直鎖状アルキル基や分岐型置換基を持たないアリール基を有するもの)では、その環境毎に効果を発揮できる瞬間が存在し得るとも推測されるが、その時点が極めて限定的かつ狭小だからではないかと考えられる。
なお、前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよい。塩の種類にも特に制限はないが、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、また、1〜4級のアミン塩などが好適ではあるが、塩の種類に限定はない。
本発明の研磨用組成物中、選択比向上剤の含有量の下限は、1質量ppm以上であることが好ましく、10質量ppm以上であることがより好ましく、80質量ppm以上であることがさらに好ましく、90質量ppm以上であることはよりさらに好ましい。下限がこのようであると、本発明の効果をより効果的に発揮する。
また、本発明の研磨用組成物中、選択比向上剤の含有量の上限は、10000質量ppm以下であることが好ましく、1000質量ppm以下であることがより好ましく、500質量ppm以下であることがさらに好ましく、300質量ppm以下がよりさらに好ましい。上限がこのようであると、コスト面、ウェハへの残留防止の観点から有利である。
(砥粒:有機酸固定シリカ)
本発明において、研磨用組成物の砥粒として作用する有機酸固定シリカは、シリカに有機酸が固定化されてなるものである(本明細書中、「有機酸固定シリカ」を単に「砥粒」とも称する場合がある)。また、シリカとしては、研磨傷の発生を抑制する観点から、コロイダルシリカを用いることが好ましい。
本発明において、砥粒は、有機酸固定シリカであることを必須とする。ここで、有機酸が固定化されていないシリカなどの砥粒を使用しても、本発明の所期の目的は達成できない。
ここで、コロイダルシリカは、例えば、ゾルゲル法によって製造されたものでありうる。ゾルゲル法によって製造されたコロイダルシリカは、半導体中に拡散性のある金属不純物や塩化物イオン等の腐食性イオンの含有量が少ないため好ましい。ゾルゲル法によるコロイダルシリカの製造は、従来公知の手法を用いて行うことができ、具体的には、加水分解可能なケイ素化合物(例えば、アルコキシシランまたはその誘導体)を原料とし、加水分解・縮合反応を行うことにより、コロイダルシリカを得ることができる。
ところで、有機酸の固定化は、シリカと有機酸とを単に共存させただけでは果たされない。例えば、有機酸の一種であるスルホン酸をシリカに固定化するのであれば、例えば、 “Sulfonic acid−functionalized silica through of thiol groups”, Chem. Commun. 246−247 (2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのチオール基を有するシランカップリング剤をシリカにカップリングさせた後に過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸が表面に固定化されたシリカを得ることができる。実施例で使用したコロイダルシリカも、このようにしてスルホン酸基が修飾されている。
あるいは、有機酸の一種であるカルボン酸をシリカに固定化するのであれば、例えば、 “Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2−Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”, Chemistry Letters,3, 228−229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸が表面に固定化されたシリカを得ることができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記有機酸固定シリカが、スルホン酸固定シリカである。かかる実施形態によって、シリカの分散性がより優れる。
本発明の研磨用組成物中、砥粒の平均一次粒子径の下限は、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。また、本発明の研磨用組成物中、砥粒の平均一次粒子径の上限は、60nm以下が好ましく、40nm以下がより好ましく、25nm以下がさらに好ましく、20nm以下がよりさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にスクラッチなどのディフェクトを抑えることができる。なお、砥粒の平均一次粒子径は、例えば、BET法で測定される砥粒の比表面積に基づいて算出される。
本発明の研磨用組成物中、砥粒の平均二次粒子径の下限は、15nm以上であることが好ましく、18nm以上であることがより好ましく、26nm以上であることがさらに好ましい。また、砥粒の平均二次粒子径の上限は、90nm以下であることが好ましく、70nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましく、45nm以下であることがよりさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面に表面欠陥が生じるのをより抑えることができる。なお、ここでいう二次粒子とは、砥粒が研磨用組成物中で会合して形成する粒子をいい、この二次粒子の平均二次粒子径は、例えばレーザー回折散乱法に代表される動的光散乱法により測定することができる。
本発明の研磨用組成物中の砥粒における、レーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子質量が全粒子質量の90%に達するときの粒子の直径D90と、全粒子の全粒子質量の10%に達するときの粒子の直径D10との比(本明細書中、単に「D90/D10」とも称する)の下限は、1.3以上であることが好ましく、1.4以上であることがより好ましく、1.5以上であることがさらに好ましく、1.9以上であることがよりさらに好ましい。また、D90/D10の上限は特に制限はないが、5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.0以下であることがさらに好ましく、2.3以下であることがよりさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面に表面欠陥が生じるのをより抑えることができる。
本発明の研磨用組成物中、砥粒の含有量の下限は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。また、本発明の研磨用組成物中、砥粒の含有量の上限は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以下であることがよりさらに好ましく、0.5質量%以下であることがよりさらに好ましい。上限がこのようであると、研磨用組成物のコストを抑えることができ、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面に表面欠陥が生じるのをより抑えることができる。
(分散媒)
本発明の研磨用組成物は、研磨用組成物を構成する各成分の分散のために分散媒が用いられうる。分散媒としては、有機溶媒、水が考えられるが、その中でも水を含むことが好ましい。
研磨対象物の汚染や他の成分の作用を阻害するという観点から、不純物をできる限り含有しない水が好ましい。具体的には、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去した後フィルタを通して異物を除去した純水や超純水、または蒸留水が好ましい。
(pH調整剤)
本発明の研磨用組成物は、酸性領域、中性領域、塩基性領域のいずれかに調整されうるが、窒化膜等の(a)材料の研磨速度向上の観点から、酸性領域に調製されていることが好ましい。
本発明において酸性領域とは、pHが7.0未満を意味し、好ましくはpH0.5〜6.0であり、より好ましくは1.5〜4.5であり、さらに好ましくは2.0〜4.0である。よって、本発明の好ましい実施形態によれば、pHが、0.5〜6.0である。かかる実施形態によれば、研磨速度の高選択性をより効果的に発揮できる。また、中性領域とは、pH7.0を意味する。また、塩基性領域とは、pH7.0超を意味し、好ましくはpH8.0〜13.0である。なお、本発明におけるpHの値は、実施例に記載の条件で測定した値を言うものとする。
酸性の領域に調整するためのpH調整剤の具体例としては、無機化合物および有機化合物のいずれであってもよいが、例えば、硫酸、硝酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸およびリン酸等の無機酸;クエン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、および乳酸などのカルボン酸、ならびにメタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびイセチオン酸等の有機硫酸等の有機酸等が挙げられる。また、上記の酸で2価以上の酸(たとえば、硫酸、炭酸、リン酸、シュウ酸など)の場合、プロトン(H)が1つ以上放出できるようであれば、塩の状態でもよい。具体的には、例えば、炭酸水素アンモニウム、リン酸水素アンモニウム(カウンター陽イオンの種類は基本的に何でもよいが、弱塩基の陽イオン(アンモニウム、トリエタノールアミンなど)が好ましい)。
塩基性の領域に調整するためのpH調整剤の具体例としては、無機化合物および有機化合物のいずれであってもよいが、アルカリ金属の水酸化物またはその塩、第四級アンモニウム、水酸化第四級アンモニウムまたはその塩、アンモニア、アミン等が挙げられる。
アルカリ金属の具体例としては、カリウム、ナトリウム等が挙げられる。塩の具体例としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。
第四級アンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
水酸化第四級アンモニウムまたはその塩としては、具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
中でも、研磨用組成物には、塩基として、金属汚染防止や半導体デバイス構造中への金属イオンの拡散のしやすさの観点から、アンモニア、アミン、カリウムを含むことがさらに好ましい。具体的には水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、硫酸カリウム、酢酸カリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
(研磨用組成物の製造方法)
本発明は、前記(a)材料と;前記(b)材料と;を含む研磨対象物を研磨するために用いられる研磨用組成物の製造方法であって、前記有機酸固定シリカと、前記選択比向上剤とを、分散媒に含有することを有する、製造方法も提供される。
研磨用組成物の製造方法は、特に制限されないが、前記有機酸固定シリカと、前記選択比向上剤と、必要に応じて他の成分とを、分散媒中で攪拌混合することにより得ることができる。
(a)材料、(b)材料、有機酸固定シリカ、選択比向上剤、分散媒の具体的な説明は、上記の説明が妥当する。
なお、他の成分としては、pH調整剤、酸化剤、還元剤、界面活性剤、水溶性高分子、防カビ剤等の成分が挙げられる。
各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10〜40℃が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も特に制限されない。
(研磨方法、基板の製造方法)
本発明においては、本発明の研磨用組成物を使って研磨対象物を研磨する、研磨方法も提供される。また、本発明においては、当該研磨方法を有する、基板の製造方法も提供される。
研磨装置としては、研磨対象物を有する基板等を保持するホルダーと回転数を変更可能なモータ等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用することができる。
前記研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨用組成物が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件にも特に制限はなく、例えば、研磨定盤の回転速度は、10〜500rpmが好ましく、キャリア回転速度は、10〜500rpmが好ましく、研磨対象物を有する基板にかける圧力(研磨圧力)は、0.1〜10psiが好ましい。研磨パッドに研磨用組成物を供給する方法も特に制限されず、例えば、ポンプ等で連続的に供給する方法が採用される。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に本発明の研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
(選択比の向上方法)
本発明の好ましい実施形態によれば、研磨用組成物を用いて、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる方法であって、前記研磨用組成物に、有機酸固定シリカと;選択比向上剤と;を含ませることを有する、方法が提供される。
(a)材料、(b)材料、有機酸固定シリカ、選択比向上剤の具体的な説明は、上記の説明が妥当する。
本発明の選択比の向上方法によれば、前記(b)材料に対する、前記(a)材料の選択比が、実施例の欄に記載のように、本発明の選択比向上剤を含有させない場合と比較して、向上する。
本発明の好ましい実施形態において、前記(b)材料が、ケイ素−ケイ素結合を有する場合、好ましい選択比は、10以上であり、より好ましくは11以上、さらに好ましくは15以上、よりさらに好ましくは20以上である。
本発明の好ましい実施形態において、前記(b)材料が、絶縁材料である場合、好ましい選択比は、23以上であり、より好ましくは25以上、さらに好ましくは35以上、よりさらに好ましくは50以上である。
本発明の好ましい実施形態において、前記(b)材料が、Low−k材料である場合、好ましい選択比は、3.2以上であり、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは6以上、よりさらに好ましくは8以上、よりさらに好ましくは12以上であり、よりさらに好ましくは30以上である。
ここで、同じ選択比向上剤を使用したとしても、(b)材料の種類に応じて、(a)材料の選択比の数値は変わりうる。そのため、選択比向上剤を含有することによって選択比が向上しているかどうかは、各(b)材料の種類毎に、選択比向上剤を含有させなかったときと比較することによって判断することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記選択比向上剤を、研磨用組成物に含有させることによって、2種類以上の(b)材料に対して、選択比を向上することができる。より好ましくは3種類以上、さらに好ましくは4種類以上の(b)材料に対して、選択比を向上することができる。このように多くの(b)材料に対して(a)材料の選択比を向上させることができるということは、その選択比向上剤は汎用性が高いと言える。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。また、下記実施例において、特記しない限り、操作は室温(25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件下で行われた。
<研磨用組成物の調製>
研磨用組成物を、砥粒(スルホン酸固定コロイダルシリカ;平均一次粒子径:14nm、平均二次粒子径:34nm、D90/D10:約2.1)と;pH調整剤と;下記表に示される各種の添加剤と;を、砥粒が0.2質量%となるように、また各種の添加剤が下記表に示される濃度となるように、またpH3.0となるように分散媒(純水)中で混合することにより調製した(混合温度:約25℃、混合時間:約10分)。
なお、クエン酸、水酸化カリウム(KOH)を適量選択して添加することによって、すべての研磨用組成物を、pH3.0に調製した。
研磨用組成物(液温:25℃)のpHは、pHメータ(株式会社 堀場製作所製 型番:LAQUA)により確認した。また、下記表に示される添加剤の重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)法により測定したポリスチレン換算の値を採用している。
<研磨性能評価>
研磨対象物として、
・200mmウェハ(Poly−Si(ポリシリコン膜):CVD法で成膜)、
・200mmウェハ(SiN(窒化ケイ素膜):CVD法で成膜)、
・200mmウェハ(TEOS(酸化ケイ素膜):CVD法で成膜)、
・200mmウェハ(Low−k材料(メチル基を含有する酸化ケイ素膜):SOD法で成膜)、
を準備し、上記で得られた研磨用組成物を用いて、各ウェハを以下の研磨条件で研磨し、研磨速度を測定した。また選択比を算出した。
(研磨条件)
研磨機:200mmウェハ用CMP片面研磨機
研磨パッド:ポリウレタン製パッド(IC1010:ロームアンドハース社製)
圧力:3psi(約20.7kPa)
プラテン(定盤)回転数:90rpm
ヘッド(キャリア)回転数:87rpm
研磨用組成物の流量:130ml/min
研磨時間:1分間
(研磨速度)
研磨速度(研磨レート)は、以下の式により計算した。
Figure 0006849662
膜厚は、光干渉式膜厚測定装置(ケーエルエー・テンコール(KLA)株式会社製 型番:ASET)によって求めて、その差を研磨時間で除することにより評価した。
(選択比)
選択比は、膜種(a)(SiN(窒化ケイ素膜))の研磨速度(Å/min)と、膜種(b)の研磨速度(Å/min)との割合をとったもので、(a)÷(b)の計算式にて求めた。研磨速度および選択比の測定結果を、それぞれ下記の表に示す。
なお、添加剤のCAS登録番号、ならびに、メーカ名および型番を下記の表に記載した。
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
Figure 0006849662
<考察>
実施例の研磨用組成物によれば、特定の選択比向上剤が含有されているため、各(b)材料毎に選択比を見ると、添加剤を何も含有させなかった比較例と比較し、選択比を向上させることができている。
これに対し、比較例の研磨用組成物では、すべての(b)材料に対し、(a)材料の選択比を向上することができなかった。
本出願は、2016年3月30日に出願された、日本国特許出願第2016−067146号、日本国特許出願第2016−067158号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

Claims (14)

  1. (a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む研磨対象物を研磨するために用いられる研磨用組成物であって、
    有機酸固定シリカと;
    前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;
    を含み、
    前記選択比向上剤が、
    (i)下記式1および下記式2:
    Figure 0006849662
    Figure 0006849662
    上記式1、式2中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜20のアリール基である、の少なくとも一方で示される、または
    (iii)下記式3:
    Figure 0006849662
    Figure 0006849662
    であり、Eは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは、置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、または、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基であり、nが、2〜100で示される、ただし、複数のEは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよい、研磨用組成物。
  2. 前記アルキル基の炭素数が、2〜15である、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記アルキル基における置換基が、炭素数1〜10のアルコキシ基または炭素数6〜20のアリール基である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記分岐状アルキル基の炭素数が、5〜11である、請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  5. (a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む研磨対象物を研磨するために用いられる研磨用組成物であって、
    有機酸固定シリカと;
    前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;
    を含み、
    前記選択比向上剤が、
    (ii)不飽和カルボン酸由来の構成単位を有するポリマーであり、
    前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよく、
    前記選択比向上剤の含有量は、1000質量ppm未満である、研磨用組成物。
  6. 前記不飽和カルボン酸由来の構成単位が、(メタ)アクリル酸由来の構成単位、あるいは、マレイン酸由来の構成単位である、請求項に記載の研磨用組成物。
  7. 前記有機酸固定シリカが、スルホン酸固定シリカである、請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  8. 前記(b)その他の材料が、
    タングステン、タンタル、チタン、コバルト、ルテニウム、ハフニウムまたはアルミニウムである金属材料;
    前記金属材料と、窒素、酸素、ケイ素、炭素またはリンとを複合させてなる合金材料;
    ケイ素−ケイ素結合を有する材料;
    低誘電率材料;および
    絶縁材料;
    からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  9. pHが、0.5〜6.0である、請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  10. 前記選択比向上剤の含有量は、1質量ppm以上500質量ppm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  11. 研磨用組成物を用いて、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる方法であって、
    前記研磨用組成物に、
    有機酸固定シリカと;
    前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;
    を含有させることを有し、
    前記選択比向上剤が、
    (i)下記式1および下記式2:
    Figure 0006849662
    Figure 0006849662
    上記式1、式2中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜20のアリール基である、の少なくとも一方で示される、または
    (iii)下記式3:
    Figure 0006849662
    Figure 0006849662
    であり、Eは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは、置換もしくは非置換の炭素数3〜20の分岐状アルキル基、または、炭素数3〜20の分岐状アルキル基を有するアリール基であり、nが、2〜100で示される、ただし、複数のEは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、前記選択比向上剤は塩の形態であってもよい、方法。
  12. 研磨用組成物を用いて、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む、研磨対象物を研磨するにあたり、前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる方法であって、
    前記研磨用組成物に、
    有機酸固定シリカと;
    前記(b)材料の研磨速度に対する、前記(a)材料の研磨速度の比を向上させる、選択比向上剤と;
    を含有させることを有し、
    前記選択比向上剤が、
    (ii)不飽和カルボン酸由来の構成単位を有するポリマーであり、
    前記選択比向上剤は、塩の形態であってもよく、
    前記選択比向上剤の含有量は、1000質量ppm未満である、方法。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の研磨用組成物を使って、(a)ケイ素−窒素結合を有する材料と;(b)その他材料と;を含む研磨対象物を研磨することを有する、研磨方法。
  14. 請求項13に記載の研磨方法を有する、基板の製造方法。
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