JP6852811B2 - 異常判定方法及び異常判定装置 - Google Patents
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Description
本発明は、回転機構の駆動源としてモータを備えた生産機器において、生産機器の状態を検出するセンサのセンサデータを取得して生産機器の異常を判定する異常判定方法及び異常判定装置に関する。
従来では、モータに異常な負荷がかかったことを検出する異常負荷検出装置として、特許文献1が開示されている。特許文献1に開示された異常負荷検出装置では、モータの運転停止時や運転開始時若しくは低速運転時のようなモータの回転速度が基準速度を下回ったときに、誤検出が発生しやすいので、異常負荷の検出を行わずに正常と判定していた。
しかしながら、生産ロボットのような生産機器では、モータの速度等の作動状態とは関係なく異常を誤検出する場合があり、そのような場合には上述した特許文献1に開示された方法では、誤検出を防止することができないという問題点があった。例えば、長期間稼働を停止していた生産機器を起動すると、起動した直後に、生産機器に異常が発生していないにも関わらず異常が発生していると誤検出してしまう場合がある。このような生産機器が長期間稼働を停止しているような状況については、モータの作動状態とは関係ないので、上述した特許文献1に開示された方法では、誤検出を防止することはできなかった。
そこで、本発明は上記実情に鑑みて提案されたものであり、モータの作動状態とは関係ない状況、例えば生産機器が長期間稼働を停止しているような状況によって生じる異常の誤検出を防止することのできる異常判定方法及びその装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る異常判定方法及びその装置は、生産機器の稼働履歴に基づいて生産機器が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定する。そして、稼働停止期間がある場合には、稼働停止期間の長さに応じて、生産機器の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定し、異常判定休止期間以外の期間において、生産機器が異常であるか否かを判定する。
本発明によれば、モータの作動状態とは関係ない状況、例えば生産機器が長期間稼働を停止しているような状況によって生じる異常の誤検出を防止することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を適用した第1実施形態について図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
以下、本発明を適用した第1実施形態について図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
[異常判定システムの構成]
図1は、本実施形態に係る異常判定装置を備えた異常判定システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る異常判定システム100は、生産ロボット1と、異常判定装置3と、ユーザインターフェース5を備えている。
図1は、本実施形態に係る異常判定装置を備えた異常判定システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る異常判定システム100は、生産ロボット1と、異常判定装置3と、ユーザインターフェース5を備えている。
生産ロボット1は、関節軸として複数のモータ駆動系を備えた生産機器である。モータ駆動系は、ロボットアーム等の回転機構の駆動源としてモータを備えている。このモータが減速機を介してロボットアームを駆動する。生産ロボット1は、センサ11と、演算部13と、通信部15とを備えている。
センサ11は、生産ロボット1の状態を検出しており、生産ロボット1の異常を判定するために必要となるモータ駆動系のさまざまなデータを検出する。例えば、モータの回転角位置や速度、トルク値、減速機等の回転機構の振動値等を検出する。演算部13は、センサ11で検出されたトルク値とモータ制御値との差を求めて外乱トルク値を演算する。通信部15は、例えばLAN等によって、異常判定装置3との間で必要なデータの送受信を行う機能を有する。特に、通信部15は、生産ロボット1の状態を示すセンサデータを送信している。センサデータは、例えばモータの回転角位置や速度、トルク値、回転機構の振動値、外乱トルク値等である。
異常判定装置3は、生産ロボット1の状態を検出するセンサ11のセンサデータを取得して生産ロボット1の異常を判定する。異常判定装置3は、通信部21と、稼働状態判定部23と、休止期間設定部25と、異常判定部27と、センサ情報データベース29と、保全履歴データベース31と、稼働履歴データベース33とを備えている。ここで、異常判定装置3は、マイクロコンピュータ、マイクロプロセッサ、CPUを含む汎用の電子回路とメモリ等の周辺機器から構成されている。そして、特定のプログラムを実行することにより、上述した通信部21、稼働状態判定部23、休止期間設定部25、異常判定部27として動作する。このような異常判定装置3の各機能は、1または複数の処理回路によって実装することができる。処理回路は、例えば電気回路を含む処理装置等のプログラムされた処理装置を含み、また実施形態に記載された機能を実行するようにアレンジされた特定用途向け集積回路(ASIC)や従来型の回路部品のような装置も含んでいる。
通信部21は、例えばLAN等によって、生産ロボット1の通信部15との間で必要なデータの送受信を行う機能を有する。特に、通信部21は、生産ロボット1の状態を示すセンサデータを受信している。
稼働状態判定部23は、生産ロボット1の稼働履歴に基づいて、生産ロボット1が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定する。具体的に、稼働状態判定部23は、稼働履歴データベース33から生産ロボット1の稼働開始日時と稼働停止日時とを取得して稼働停止期間を算出する。そして、算出した稼働停止期間と予め設定された閾値とを比較することによって、生産ロボット1が所定期間以上稼働を停止していた期間があるか否かを判定する。例えば、稼働状態判定部23は、6時間以上、2日間以上、10日間以上、20日間以上の稼働停止期間があるか否かを判定する。
休止期間設定部25は、生産ロボット1に稼働停止期間がある場合に、稼働停止期間の長さに応じて、生産ロボット1の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定する。異常判定休止期間は、稼働停止期間が終了して生産ロボット1が稼働を開始した時点から設定される。異常判定休止期間では、異常判定部27による生産ロボット1の異常判定を休止する。
一般的に、生産機器は長期間稼働を停止していると、潤滑油等が固くなることが考えられる。これにより、長期間稼働を停止した後に生産機器を起動すると、生産機器に異常が発生していないにも関わらず、外乱トルク値等に異常に大きな値が出力され、異常が発生していると誤検出する場合がある。そこで、休止期間設定部25は、稼働停止期間の直後に、稼働停止期間の長さに応じた異常判定休止期間を設定して、異常の誤検出を防止している。また、稼働停止期間が長くなるのにしたがって、潤滑油等はより固くなるので、休止期間設定部25は、稼働停止期間が長くなるのにしたがって異常判定休止期間も長くなるように設定している。
異常判定部27は、生産ロボット1の状態を示すセンサデータを用いて生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。具体的に、異常判定部27は、センサ情報データベース29から所定期間内のセンサデータを取得して、生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。異常の判定方法としては、外乱トルクの差分比率等の異常判定値を算出し、この異常判定値が所定の閾値以上であるか否かによって、生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。
特に、異常判定部27は、生産ロボット1に所定期間以上の稼働停止期間がある場合には、異常判定休止期間以外の期間において、生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。すなわち、異常判定部27は、異常判定休止期間以外のセンサデータを用いて、生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。
センサ情報データベース29は、生産ロボット1の状態を示すセンサデータを蓄積している。例えば、センサ11で検出されたモータの回転角位置や速度、トルク値、回転機構の振動値等のデータや演算部13で演算された外乱トルクのデータを、通信部15、21を介して取得して蓄積している。
保全履歴データベース31は、生産ロボット1の保全履歴データを蓄積している。例えば、減速機を交換した日付やグリス交換を実施した日時等の保全記録を蓄積している。
稼働履歴データベース33は、生産ロボット1が稼働を開始した日時や稼働を停止した日時等の稼働履歴データを蓄積している。
ユーザインターフェース5は、モニタやタブレット端末等の表示装置であり、異常の判定結果やアラート画面を表示したり、警報を発したりする機能を有する。
[異常判定処理]
次に、図2を参照して、本実施形態に係る異常判定装置3による異常判定方法を説明する。図2は、異常判定装置3による異常判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る異常判定装置3による異常判定方法を説明する。図2は、異常判定装置3による異常判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、ステップS101において、異常判定部27は、センサ情報データベース29に蓄積されているセンサデータを取得する。このとき、異常判定部27は、予め一定期間毎に区切られた期間のうちの1つの期間のデータを取得する。取得するデータには、外乱トルクや回転機構の振動値等が含まれている。また、異常判定部27は、保全履歴データベース31から生産ロボット1の保全履歴データを取得する。取得する保全履歴には、減速機の交換日やグリス交換の実施日時等が含まれている。ただし、異常判定部27は、センサデータをセンサ情報データベース29から取得せずに、生産ロボット1からリアルタイムで取得してもよい。
ステップS103において、異常判定部27は、センサデータを用いて異常判定値を演算する。異常判定値は、生産ロボット1の異常を判定するために算出される統計値である。例えば、センサデータのうち外乱トルクのデータを用いる場合には、外乱トルクの差分比率を異常判定値として使用する。また、回転機構の振動値の差分比率を異常判定値として用いてもよい。ただし、生産ロボット1の異常を判定することができれば、差分比率以外に平均値等の別の統計値を使用してもよい。
差分比率は、予め設定された基準値に対する測定値の変化率であり、外乱トルクの差分比率は基準値を用いて式(1)のように表される。
差分比率=(外乱トルクの測定値−基準値)/基準値 (1)
基準値は、例えば前年同月の外乱トルクの平均値を用いることができる。ただし、生産ロボット1の異常を判定するために基準となる数値であれば、その他の数値を基準値として使用してもよい。例えば、季節や温度が変化しない地域であれば、稼働停止期間の平均値を基準値として使用してもよい。
基準値は、例えば前年同月の外乱トルクの平均値を用いることができる。ただし、生産ロボット1の異常を判定するために基準となる数値であれば、その他の数値を基準値として使用してもよい。例えば、季節や温度が変化しない地域であれば、稼働停止期間の平均値を基準値として使用してもよい。
ステップS105において、異常判定部27は、異常判定値と所定の閾値とを比較して、生産ロボット1に異常があるか否かを判定する。例えば、図3に示すように、異常判定値として外乱トルクの差分比率を用いた場合には、閾値を20%に設定し、外乱トルクの差分比率が20%以上となった場合に生産ロボット1に異常があると判定する。異常ありと判定された場合には、ステップS107に進む。一方、差分比率が20%未満の場合には、生産ロボット1を異常なしと判定する。異常なしと判定された場合には、ステップS101に戻り、現在異常を判定した期間の次の期間のセンサデータを取得して再び異常の判定を実施する。
ステップS107において、稼働状態判定部23は、稼働履歴データベース33から生産ロボット1の稼働履歴データを取得する。取得する稼働履歴データには、生産ロボット1の稼働開始日時と稼働停止日時が含まれている。
ステップS109において、稼働状態判定部23は、取得した稼働履歴データに基づいて、生産ロボット1が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定する。具体的に、稼働状態判定部23は、稼働履歴データベース33から生産ロボット1の稼働開始日時と稼働停止日時とを取得して稼働停止期間を算出し、稼働停止期間が所定期間以上であるか否かを判定する。所定期間としては、例えば、6時間、2日間、10日間、20日間が設定されている。したがって、稼働状態判定部23は、生産ロボット1が6時間以上稼働を停止していた期間がある場合には、稼働停止期間ありと判定する。稼働停止期間ありと判定された場合には、ステップS111に進む。一方、稼働停止期間なしと判定された場合には、ステップS115に進む。
ステップS111において、休止期間設定部25は、稼働停止期間の長さに応じて、生産ロボット1の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定する。図4に示すように、休止期間設定部25は、生産ロボット1の稼働停止期間が6時間以上2日未満の場合には異常判定休止期間を1時間に設定する。同様に、稼働停止期間が2日以上10日未満の場合には異常判定休止期間を0.5日に設定し、稼働停止期間が10日以上20日未満の場合には異常判定休止期間を2日に設定し、稼働停止期間が20日以上の場合には異常判定休止期間を5日に設定する。このように、休止期間設定部25は、稼働停止期間が長くなるのにしたがって、異常判定休止期間が長くなるように設定する。ただし、異常判定休止期間の長さには上限を設け、稼働停止期間が長くなったとしても異常判定休止期間が上限を超えて長く設定されることがないようにする。例えば、稼働停止期間が1カ月を超えるような場合であっても、異常判定休止期間は5日に設定される。
また、異常判定休止期間は、稼働停止期間の直後、すなわち稼働停止期間が終了して生産ロボット1が稼働を開始した時点から設定される。例えば、図3では、2日間の稼働停止期間が終了して、7月4日に生産ロボット1が稼働を開始した時点から0.5日の間、異常判定休止期間L1が設定される。
ステップS113において、異常判定部27は、異常判定休止期間以外の期間において、異常判定値と所定の閾値とを比較して、生産ロボット1に異常があるか否かを判定する。例えば、図3では、異常判定休止期間L1が設定されているので、異常判定部27は、異常判定休止期間L1以外の期間において、生産ロボット1に異常があるか否かを判定する。すなわち、異常判定部27は、異常判定休止期間L1以外の期間に検出されたセンサデータを用いて、生産ロボット1が異常であるか否かを判定する。
図3の場合、異常判定休止期間L1では、異常判定値である外乱トルクの差分比率が閾値の20%を超えている。しかし、異常判定休止期間L1以外の期間では、異常判定値が閾値の20%以上になることはない。したがって、異常判定部27は、生産ロボット1に異常はないと判定する。このように異常なしと判定された場合には、ステップS101に戻り、現在異常を判定した期間の次の期間のセンサデータを取得して継続して異常の判定を実施する。一方、異常ありと判定された場合には、ステップS115に進む。
尚、異常判定部27は、生産ロボット1に異常があるか否かを判定する際に、図3に示した異常判定値の波形分析だけではなく、その他の要因についても分析し、その結果を考慮して生産ロボット1の異常を判定してもよい。例えば、別の誤報防止ロジックを用いて異常判定を行い、その結果に応じて生産ロボット1の異常を判定してもよい。
ステップS115において、異常判定部27は、ユーザインターフェース5を介して警報を出力する。例えば、ユーザインターフェース5の表示画面に異常の判定結果やアラート画面を表示したり、警告音を出力したりする。そして、異常判定部27が、異常の判定結果や警報の出力記録をデータベースに記録すると、本実施形態に係る異常判定装置3による異常判定処理は終了する。
[第1実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、生産機器の稼働履歴に基づいて生産機器が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定する。そして、稼働停止期間がある場合には、稼働停止期間の長さに応じて、生産機器の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定し、異常判定休止期間以外の期間において、生産機器が異常であるか否かを判定する。これにより、モータの作動状態とは関係ない状況、例えば生産機器が長期間稼働を停止しているような状況によって生じる異常の誤検出を防止することができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、生産機器の稼働履歴に基づいて生産機器が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定する。そして、稼働停止期間がある場合には、稼働停止期間の長さに応じて、生産機器の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定し、異常判定休止期間以外の期間において、生産機器が異常であるか否かを判定する。これにより、モータの作動状態とは関係ない状況、例えば生産機器が長期間稼働を停止しているような状況によって生じる異常の誤検出を防止することができる。
一般的に、生産機器は長期間稼働を停止していると、潤滑油等が固くなることが考えられる。そのため、長期間稼働を停止した後に生産機器を起動すると、生産機器に異常が発生していないにも関わらず、異常が発生していると誤検出する場合がある。しかし、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、異常判定休止期間以外の期間において、生産機器が異常であるか否かを判定するので、上述したような異常の誤検出を防止することができる。さらに、誤検出を防止したことにより、生産機器の保全作業工数を減少させることができ、保全コストについても低下させることができる。
また、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、過去のセンサデータに基づいて基準値を決定し、基準値に対するセンサデータの変化率が所定の閾値以上であるか否かによって、生産機器の異常を判定する。これにより、過去の生産機器の状態から大きく変化した場合に、生産機器が異常であると判定できるので、生産機器の異常をより正確に判定することができる。その結果、生産機器における異常の誤検出をより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、センサデータをデータベースに記憶させておき、データベースに記憶されたセンサデータを取得して、生産機器の異常を判定する。これにより、任意のタイミングで異常判定を行うことができるので、異常判定に必要なデータがすべて揃ってから異常判定を行うことができる。したがって、生産機器の異常をより正確に判定することができ、その結果、生産機器における異常の誤検出を確実に防止することができる。
また、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、生産機器の異常判定に用いるセンサデータとして、モータにかかる外乱トルクのデータを用いている。これにより、モータ自体をセンシングした結果から生産機器の異常を判定するので、より正確に生産機器の異常を判定することができる。その結果、生産機器における異常の誤検出をより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、生産機器の異常判定に用いるセンサデータとして、回転機構の振動値のデータを用いている。これにより、モータの出力側をセンシングした結果から生産機器の異常を判定するので、より正確に生産機器の異常を判定することができる。その結果、生産機器における異常の誤検出をより確実に防止することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明を適用した第2実施形態について図面を参照して説明する。図面の記載において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
以下、本発明を適用した第2実施形態について図面を参照して説明する。図面の記載において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
[異常判定システムの構成]
図5は、本実施形態に係る異常判定装置を備えた異常判定システムの構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態に係る異常判定装置3は、環境温度データベース51をさらに備えたことが、第1実施形態と相違している。
図5は、本実施形態に係る異常判定装置を備えた異常判定システムの構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態に係る異常判定装置3は、環境温度データベース51をさらに備えたことが、第1実施形態と相違している。
環境温度データベース51は、生産ロボット1の環境温度データを蓄積している。この環境温度データは生産ロボット1の温度であるが、必ずしも生産ロボット1の温度である必要はなく、生産ロボット1が設置されている施設内の温度でもよい。また、施設が立地している地域の気温を、インターネットなどの外部から収集して蓄積してもよい。
休止期間設定部25は、生産ロボット1に稼働停止期間がある場合に、稼働停止期間の長さと生産ロボット1の環境温度とに応じて、生産ロボット1の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定する。第1実施形態では稼働停止期間の長さだけに基づいて異常判定休止期間を設定していたが、本実施形態では稼働停止期間の長さと生産ロボット1の環境温度の両方に基づいて異常判定休止期間を設定している。異常判定休止期間の設定に使用される生産ロボット1の環境温度は、稼働停止期間における生産ロボット1の平均温度である。例えば、生産ロボット1の平均温度でもよいし、施設内の平均温度や施設が立地している地域の平均気温でもよい。
一般的に、生産機器は長期間稼働を停止していると、潤滑油等が固くなる。このとき環境温度が低いと、さらに潤滑油は固くなる。したがって、環境温度が低いときに長期間稼働を停止し、その後に生産機器を起動すると、生産機器に異常が発生していないにも関わらず異常が発生していると誤検出する可能性が高まることになる。そこで、休止期間設定部25は、稼働停止期間の長さと生産機器の環境温度とに応じて、異常判定休止期間を設定している。したがって、休止期間設定部25は、稼働停止期間が長くなるにしたがって異常判定休止期間が長くなるように設定するとともに、環境温度が低くなるのにしたがって異常判定休止期間が長くなるように設定する。
異常判定休止期間は、図6に示すように、生産ロボット1の稼働停止期間が6時間以上2日未満で環境温度が10℃の場合には2時間に設定され、環境温度が30℃の場合には1時間に設定される。同様に、異常判定休止期間は、稼働停止期間が2日以上10日未満で環境温度が10℃の場合には1日に設定され、30℃の場合には0.5日に設定される。また、稼働停止期間が10日以上20日未満で環境温度が10℃の場合には5日に設定され、30℃の場合には2日に設定される。さらに、稼働停止期間が20日以上で環境温度が10℃の場合には10日に設定され、30℃の場合には5日に設定される。このように、休止期間設定部25は、稼働停止期間が長くなるにしたがって異常判定休止期間が長くなるように設定し、さらに環境温度が低くなるのにしたがって異常判定休止期間が長くなるように設定する。
例えば、図7では、稼働停止期間が2日で環境温度が30℃前後になるので、異常判定休止期間L1は0.5日間に設定される。また、図8では、稼働停止期間が2日で環境温度が10℃前後なので、異常判定休止期間L2は1日に設定される。
尚、図6では、環境温度が10℃の場合と30℃の場合で、異なる異常判定休止期間を設定しているが、環境温度の代わりに季節毎に異なる異常判定休止期間を設定してもよい。例えば、夏と冬で異なる異常判定休止期間を設定してもよいし、春、夏、秋、冬のそれぞれに異なる異常判定休止期間を設定してもよい。
[異常判定処理]
次に、本実施形態に係る異常判定装置3による異常判定方法を説明する。本実施形態の異常判定処理は、図2に示す第1実施形態の異常判定処理と同様の処理が行われる。ただし、第1実施形態では、ステップS107において、稼働状態判定部23が稼働履歴データだけを取得していた。しかし、本実施形態では、ステップS107において、稼働状態判定部23が稼働履歴データベース33から生産ロボット1の稼働履歴データを取得するとともに、休止期間設定部25が環境温度データベース51から生産ロボット1の環境温度データを取得する。
次に、本実施形態に係る異常判定装置3による異常判定方法を説明する。本実施形態の異常判定処理は、図2に示す第1実施形態の異常判定処理と同様の処理が行われる。ただし、第1実施形態では、ステップS107において、稼働状態判定部23が稼働履歴データだけを取得していた。しかし、本実施形態では、ステップS107において、稼働状態判定部23が稼働履歴データベース33から生産ロボット1の稼働履歴データを取得するとともに、休止期間設定部25が環境温度データベース51から生産ロボット1の環境温度データを取得する。
その後、ステップS111において、休止期間設定部25は、上述したように稼働停止期間の長さと生産機器の環境温度とに応じて異常判定休止期間を設定する。その他のステップについては、第1実施形態と同様の処理が行われて、異常判定装置3による異常判定処理は終了する。
[第2実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、稼働停止期間の長さと生産機器の環境温度とに応じて異常判定休止期間を設定する。これにより、温度による影響を考慮して異常判定休止期間を設定できるので、より確実に生産機器における異常の誤検出を防止することができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、稼働停止期間の長さと生産機器の環境温度とに応じて異常判定休止期間を設定する。これにより、温度による影響を考慮して異常判定休止期間を設定できるので、より確実に生産機器における異常の誤検出を防止することができる。
また、本実施形態に係る異常判定方法及びその装置では、生産機器の環境温度として、稼働停止期間における生産機器の平均温度を用いる。これにより、稼働停止期間における生産機器の状態を反映させて異常判定休止期間を設定できるので、より確実に生産機器における異常の誤検出を防止することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 生産ロボット
3 異常判定装置
5 ユーザインターフェース
11 センサ
13 演算部
15、21 通信部
23 稼働状態判定部
25 休止期間設定部
27 異常判定部
29 センサ情報データベース
31 保全履歴データベース
33 稼働履歴データベース
51 環境温度データベース
100 異常判定システム
3 異常判定装置
5 ユーザインターフェース
11 センサ
13 演算部
15、21 通信部
23 稼働状態判定部
25 休止期間設定部
27 異常判定部
29 センサ情報データベース
31 保全履歴データベース
33 稼働履歴データベース
51 環境温度データベース
100 異常判定システム
Claims (8)
- 回転機構の駆動源としてモータを備えた生産機器において、前記生産機器の状態を検出するセンサのセンサデータを取得して前記生産機器の異常を判定する異常判定装置の異常判定方法であって、
前記生産機器の稼働履歴に基づいて前記生産機器が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定し、
前記稼働停止期間がある場合には、前記稼働停止期間の長さに応じて、前記生産機器の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定し、
前記異常判定休止期間以外の期間において、前記生産機器が異常であるか否かを判定することを特徴とする異常判定方法。 - 前記稼働停止期間の長さと前記生産機器の環境温度とに応じて前記異常判定休止期間を設定することを特徴とする請求項1に記載の異常判定方法。
- 前記生産機器の環境温度は、前記稼働停止期間における前記生産機器の平均温度であることを特徴とする請求項2に記載の異常判定方法。
- 前記生産機器の異常判定は、過去のセンサデータに基づいて基準値を決定し、前記基準値に対する前記センサデータの変化率が所定の閾値以上であるか否かによって行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の異常判定方法。
- 前記センサデータをデータベースに記憶させておき、前記データベースに記憶されたセンサデータを取得して、前記生産機器の異常判定を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の異常判定方法。
- 前記生産機器の異常判定に用いるセンサデータは、前記モータにかかる外乱トルクのデータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の異常判定方法。
- 前記生産機器の異常判定に用いるセンサデータは、前記回転機構の振動値のデータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の異常判定方法。
- 回転機構の駆動源としてモータを備えた生産機器において、前記生産機器の状態を検出するセンサのセンサデータを取得して前記生産機器の異常を判定する異常判定装置であって、
前記生産機器の稼働履歴に基づいて前記生産機器が所定期間以上稼働を停止した稼働停止期間があるか否かを判定し、
前記稼働停止期間がある場合には、前記稼働停止期間の長さに応じて、前記生産機器の異常判定を休止する異常判定休止期間を設定し、
前記異常判定休止期間以外の期間において、前記生産機器が異常であるか否かを判定することを特徴とする異常判定装置。
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