JP6865177B2 - 医薬組み合わせおよびその使用 - Google Patents

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Description

本発明の分野は、癌の治療のための医薬組み合わせに関する。本発明は、さらに、それを必要とする患者に医薬組み合わせを投与することによって癌を治療する方法に関する。
無傷で機能する血管ネットワークは、ほとんどの固形腫瘍の発生、増殖、および生存にとって重要である。適切な血流がなければ、腫瘍は数ミリメートル以上増殖することができず、休止する。正常組織血管系の構造は、組織化された規則的な構造で洗練されているが、腫瘍内の血管系は比較的無秩序であり、無秩序な血流を生じるランダムな接続を有する。腫瘍内の血管は、血管の増殖および生存に影響を及ぼす可能性のある病巣を提供する異常な内皮細胞の生理機能を含む。したがって、腫瘍血管系は抗腫瘍療法の魅力的な標的となり、腫瘍血管系の成分を標的とするいくつかの新規薬剤が現在臨床開発中である。
血管破壊剤(VDA)は、腫瘍血管系を標的とし、腫瘍血管の急速な崩壊および退行を誘発し、その結果、血液および酸素が不足し腫瘍の壊死を引き起こす種類の薬物である。抗血管新生薬物とは異なり、VDAは腫瘍の既存の血管を閉塞して、虚血および広範な壊死による細胞死を引き起こす。
血管破壊剤は、特に癌化学療法剤と組み合わせて、異なる腫瘍タイプにおいて前臨床および臨床活性の徴候を示しているが、多くの試行は、無作為化患者集団における主要エンドポイントを満たすことができなかった。結果として、血管破壊剤による治療から最も恩恵を得るであろう患者亜集団を定義するための調査が行われている。臨床試験における併用薬の使用が、特定の血管破壊剤の抗腫瘍作用を損なう可能性があるというエビデンスもある。したがって、血管破壊剤で癌を治療する方法にさらなる改善が依然として必要とされている。
概要
本発明者らは、血管破壊剤または免疫治療剤の単独治療と比較した場合、血管破壊剤と免疫療法剤との組み合わせが癌を治療する効力を増加させることを見出した。
したがって、第1の態様は、
(i)血管破壊剤、および
(ii)免疫療法剤
を含む医薬組み合わせを提供する。
第2の態様は、癌患者に血管破壊剤および免疫療法剤を投与することを含む、癌の治療方法を提供する。
第3の態様は、血管破壊剤による治療を受けている癌患者に免疫療法剤を投与することを含む、癌の治療方法を提供する。
第4の態様は、免疫療法剤による治療を受けている癌患者に血管破壊剤を投与することを含む、癌の治療方法を提供する。
第1の態様の1つの実施形態は、血管破壊剤および免疫療法剤を含む医薬組成物を提供する。
第2の態様の1つの実施形態は、癌治療のための医薬の製造における血管破壊剤および免疫療法剤の使用を提供する。
第3の態様の1つの実施形態は、血管破壊剤による治療を受けている患者の癌治療のための医薬の製造における免疫療法剤の使用を提供する。
第4の態様の1つの実施形態は、免疫療法剤で治療を受けている患者の癌治療のための医薬の製造における血管破壊剤の使用を提供する。
第2の態様の別の実施形態では、癌の治療に使用するための血管破壊剤および免疫療法剤が提供される。
第3の態様の別の実施形態では、血管破壊剤と組み合わせて治療が行われる、癌の治療に使用するための免疫療法剤が提供される。
第4の態様の別の実施形態では、免疫療法剤で治療されている患者の癌の治療に使用するための血管破壊剤が提供される。
第1の態様の1つの実施形態において、癌の治療のための医薬組み合わせは以下を含む:
(i)血管破壊剤を含む第1の医薬組成物、および
(ii)免疫療法剤を含む第2の医薬組成物。
第1の態様の別の実施形態において、癌の治療のための医薬組み合わせは以下を含む:
血管破壊剤、免疫療法剤、および医薬的担体または賦形剤を含む単一の医薬組成物。
第1および第2の態様の1つの実施形態において、血管破壊剤は、免疫治療剤にコンジュゲートされる。
当業者は、いずれの公知の好適な血管破壊剤も選択することができるが、第1〜第11の態様のそれぞれの1つの実施形態において、血管破壊剤はチューブリン重合阻害剤である。
第1〜第4の態様の1つの特定の実施形態において、チューブリン重合阻害剤は、ABT−751、MPC−6827、AEZS−112、CYT997、MN−029、EPC2407、ZIO−301、ビンフルニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、CA4、Oxi4503、AVE8062、エリブリンメシレート、ドラスタチン、タシドチン、2−メトキシエストラジオール、E7974および/またはNPI−2358から選択される。
1つの実施形態において、チューブリン重合阻害剤は、式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグである
Figure 0006865177
(式中、
Xは、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、またはNR(式中、Rは、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、および置換されていてもよいスルホニルから選択される)を表し;
1AおよびR1Bは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノを表す、またはR1AおよびR1Bは、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;
1Cは、C1−3アルコキシ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルアミノ、またはC1−3ジアルキルアミノを表し;
1Dは、ヒドロキシまたはアミノを表し;
Lは、C=O、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、C=NZ’またはNR’(式中、Z’は、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいアミノ;およびR’は、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、もしくは置換されていてもよいスルホニルから選択される);
2A−R2Eは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノ、または置換されていてもよいチオアシルオキシを表す;または、R2AおよびR2B、R2BおよびR2C、R2CおよびR2D、ならびにR2DおよびR2Eのいずれかが、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成する;ならびに、
Qは、H、CN、ハロゲン、トリアルキルシリル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアミノアシルアミノ、OR’’、SR’’、もしくはNR’’R’’(式中、R’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアシル、および置換されていてもよいオキシアシルを表す)、または、NR’’’NR’’’(式中、R’’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールを表す)を表す。
1つの実施形態において、式(I)の化合物は、エステル、酢酸エステル、リン酸エステルまたはアミドプロドラッグから選択されるプロドラッグである。別の実施形態において、式(I)の化合物は、リン酸エステルプロドラッグである。特定の実施形態において、R1Dはヒドロキシであり、プロドラッグはヒドロキシ基のリン酸エステルである。好ましくは、リン酸エステルはリン酸二ナトリウムエステルである。
さらに別の実施形態において、チューブリン重合阻害剤は、式(III)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグである
Figure 0006865177
1つの特定の実施形態では、チューブリン重合阻害剤は、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウムエステル(BNC105P)から選択される。
第1〜第4の態様の1つの実施形態において、免疫療法剤は、免疫チェックポイント阻害剤、抗癌抗体療法、または細胞療法である。
1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、プログラム死リガンド1(PD−L1)、CTLA−4、PD−L2、LAG3、TIM3、2B4、A2aR、B7H1、B7H3、B7H4、BTLA、CD2、CD27、CD28、CD30、CD40、CD70、CD80、CD86、CD137、CD160、CD226、CD276、DR3、GAL9、GITR、HAVCR2、HVEM、IDO1、IDO2、ICOS(誘導性T細胞共刺激分子)、KIR、LAIR1、LIGHT、MARCO(コラーゲン構造を有するマクロファージ受容体)、PS(ホスファチジルセリン)、OX−40、SLAM、TIGHT、VISTA、VTCN1またはそのいずれかのコンビネーションから選択される免疫チェックポイントタンパク質の阻害剤である。
1つの特定の実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−L1、PD−1、またはCTLA−4の阻害剤である。
第1〜第4の態様の1つの実施形態では、医薬組み合わせは、さらなる免疫療法剤をさらに含むか、または該方法は、さらなる免疫療法剤を投与することを含む。
1つの実施形態では、さらなる免疫療法剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。
1つの特定の実施形態において、医薬組み合わせは、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体を含む、または該方法は、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体の投与を含む。
1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、抗免疫チェックポイント阻害剤抗体である。特定の1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、イピリムマブである。さらに別の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブである。
1つの実施形態では、癌は固形腫瘍である。例えば、1つの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、大腸癌、消化器癌、腎臓癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、近位または遠位胆管癌、またはメラノーマから選択される。
1つの特定の実施形態では、癌は大腸癌である。
当技術分野で理解されるように、併用療法としては、疾患の治療のために、別々に複数の薬剤を投与することが挙げられる、あるいは、組み合わせ製剤、すなわち、複数の医薬活性成分を含有する製剤として複数の薬物を投与することが挙げられる。さらに、併用療法における薬物が別個の製剤として提供される場合、薬物は、同時にまたは逐次的に投与され得る。したがって、本明細書に記載の医薬組み合わせ、方法または使用の1つの実施形態において、血管破壊剤および免疫療法剤は、同時に、逐次的にまたは別々に投与される。
別の実施形態において、血管破壊剤および免疫療法剤は、単一組成物中に共製剤化される。
第6〜第8の態様の1つの実施形態において、医薬は以下を含む:
(a)血管破壊剤(免疫療法剤と組み合わせて投与するための医薬)、または
(c)免疫療法剤(血管破壊剤と組み合わせて投与するための医薬)。
第2〜第4の態様の1つの実施形態において、BNC105Pは、約8mg/m〜約16mg/mの用量で投与される。1つの特定の実施形態において、BNC105Pは、16mg/mの用量で投与される。
第2〜第4の態様のさらに別の実施形態では、該方法は、さらなる治療剤の投与および/または患者への腫瘍照射を含む。
明らかであるように、本発明の1つの態様の好ましい特徴および特性は、本発明の多くの他の態様に適用可能である。
本明細書を通じて、「含む(comprise)」という単語、または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、記載された要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群を含むことを意味するが、いずれの他の要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群も排除しないことを意味するものと理解される。
本発明は、以下の非限定的な実施例および添付の図面を参照して以下に記載される。
MC38結腸直腸癌モデルにおけるBNC105Pと抗PD1の組み合わせの評価。A)対照群と比較して、併用群で第8日目に早くも見られた腫瘍増殖阻害を伴う治療期間にわたる腫瘍増殖を示す線グラフ(p<0.05)。B)17日目の各処置群における個々の動物の腫瘍体積を示すドットプロット。BNC105P処置腫瘍では40%TGI、抗PD−1処置腫瘍では74%TGI、およびBNC105P+抗PD1の組み合わせで処置した腫瘍では97%TGIが確認された。
CT26結腸直腸癌モデルにおけるBNC105Pと抗CTLA4の組み合わせの評価。A)対照群と比較して、併用群においては処置期間にわたって有意な腫瘍増殖阻害を示す線グラフ(p<0.001)。B)11日目の各処置群における個々の動物の腫瘍体積を示すドットプロット。BNC105P処置動物では27%の腫瘍増殖阻害、抗CTLA4処置動物では14%の腫瘍増殖阻害、BNC105+抗CTLA4の組み合わせで処置した動物では74%の腫瘍増殖阻害が観察された。
生理食塩水または16mg/kgのBNC105を投与した動物におけるIFNγの腫瘍レベル。
BNC105投与後のIL−12p40およびIL−10レベルの変化。フェーズII中皮腫試験BNC105(16mg/m2)患者数=19。採血はあらかじめ指定され、オプションであった。BNC105のみを投与された患者は、BNC105投与前および投与後3時間に採血された。Multi−Analyte Profile(MAP)技術(Myriad RBM)を使用して、血漿試料を用いて探索的分析物を決定した。ベースラインからの%変化を示すグラフ。パーセント変化は、分析物血漿濃度(ベースライン後)/ベースライン*100として計算した。グラフ上に示された平均±SEM。
BNC105による治療後の腫瘍浸潤マクロファージ(CD11b+)の数の減少(単独療法および併用)。
詳細な説明
一般技術と定義
他に特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有すると解釈される(例えば、化学、生化学および免疫学において)。
他に示されない限り、本発明で利用される化学、生化学および免疫学的技術は、当業者に周知の標準的な手順である。このような技術は、例えば、J, Perbal, A Practical Guide to Molecular Cloning, John Wiley and Sons (1984), J. Sambrook and Russell., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd edn, Cold Spring Harbour Laboratory Press (2001), R. Scopes, Protein Purification-Principals and Practice, 3rd edn, Springer (1994), T.A. Brown (editor), Essential Molecular Biology: A Practical Approach, Volumes 1 and 2, IRL Press (1991), D.M. Glover and B.D. Hames (editors), DNA Cloning: A Practical Approach, Volumes 1-4, IRL Press(1995および1996),およびF.M. Ausubel et al. (editors), Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Associates and Wiley-Interscience (1988,現在までのすべてのアップデートを含む), Ed Harlow and David Lane (editors) Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbour Laboratory, (1988),およびJ.E. Coligan et al. (editors) Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons(現在までのすべてのアップデートを含む)などの原典中の文献を通して記載され説明される。
用語「および/または」、例えば「Xおよび/またはY」は、「XおよびY」または「XまたはY」を意味すると理解され、両方の意味またはいずれかの意味のための明示的な支持を提示すると解釈される。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、反対の記載がない限り、指定された値の+/−10%を指す。
本明細書で使用される用語「治療する(treating)」、「治療する(treat)」または「治療(treatment)」は、血管破壊剤および免疫療法剤を投与されていない患者と比較して、疾患の進行が抑制もしくは遅延および/または進行しない生存期間を増加させるのに十分な量の血管破壊剤および免疫療法剤を患者に投与することを含む。
本明細書で使用する「応答(response)」、「応答(responding)」、「治療への応答(response to treatment)」または「治療への応答(responding to treatment)」という用語は、血管破壊剤と免疫療法剤との組み合わせによる治療を受けていない患者に比べた場合に、血管破壊剤と免疫療法剤との組み合わせによる治療を受けている間および/または受けた後に、疾患の1つもしくは複数の症状もしくは徴候の減少および/または疾患の進行が遅延または抑制、および/または疾患の進行が無い期間がより長くなる患者に関連する。
本明細書で使用される「投与する(Administering)」とは、広く解釈されるべきであり、本明細書に記載の組成物または治療剤を被験体または患者に投与すること、ならびに、例えば患者にプロドラッグを提供することによる組成物または治療剤を細胞に提供することも含む。
併用治療
血管破壊剤による癌の治療の有効性を高めるために、血管破壊剤による治療から最も恩恵を得るであろう患者亜集団を定義するための研究が行われている。しかしながら、現在の技術水準では、特に、免疫療法剤が免疫チェックポイント阻害剤である場合に、それを血管治療剤と組み合わせることによって血管破壊剤による癌を治療する効力が増強されることは期待されていない。本発明者らは、癌治療における血管破壊剤と免疫治療剤を含む組み合わせ治療の有効性を今までに実証している。特に、本発明者らは、血管破壊剤の投与後の腫瘍およびその微小環境への変化から生じる免疫活性化が、そうでなければ免疫系に耐性がある腫瘍において免疫療法剤からの応答を活用する重要な機会を提供すると判断した。したがって、これにより、免疫療法剤の治療価値が、より深く患者集団を駆り立ててより多くの治療「応答者」を生み出させることを可能にする。
血管破壊剤
内皮細胞は、それらの運動性、浸潤、付着、アライメントおよび増殖に関して、チューブリン細胞骨格に高度に依存している。血管破壊剤(VDA)は、すでに確立された腫瘍血管系の内皮細胞および血管周囲細胞を標的とする。ほとんどのVDAは、細胞骨格および細胞間接合の破壊によって内皮細胞の形状に変化を誘発する。これは、血管径を減少させるのに十分なタンパク質の透過性を増加させ、間質液圧を増加させる。血漿漏出はまた、血液粘度の増加をもたらし、血流減少およびルロー形成をもたらす。
血管閉鎖に寄与する別の因子は、露出している基底膜成分との接触による血小板の活性化である。同時にこの事象のカスケードは、正常な内皮よりも腫瘍内皮においてより選択的に血管閉塞をもたらす。前述のように、血流の阻害およびその後の酸素や栄養素の供給が損なわれることが、多くの腫瘍細胞の壊死を下流に誘導することが示唆されている。
血管破壊剤は、低分子VDAおよびリガンド指向性VDAの2種類に分類されている。低分子VDAは臨床開発のより進んだ段階にある。低分子VDAとしては、チューブリン結合剤およびフラボノイドが挙げられる。チューブリン結合剤は、内皮細胞チューブリンのβサブユニットのコルヒチン結合部位に作用し、微小管の脱重合およびアクチンおよびチューブリンの分解をもたらすことが提示されている(例えばCA4(コンブレタスタチン))。
内皮細胞骨格の破壊は、細胞形態の変化をもたらし、血流の減少または停止を導く。腫瘍関連内皮細胞は、正常内皮細胞よりもチューブリン結合剤の活性に対してはるかに感受性が高い。ASA404は、核転写因子NfκBをアップレギュレートする経路の阻害およびTNF−αおよび他のサイトカインの産生などの活性を有する低分子フラボノイドVDAである。
したがって、1つの実施形態では、血管破壊剤は、チューブリン重合阻害剤(TPI)である。本明細書で使用される場合、用語「チューブリン重合阻害剤」は、チューブリンと直接相互作用し、チューブリン重合を阻害および/またはチューブリンを脱重合させ、結果として微小管の生理学的機能を妨害するあらゆる化合物または分子を指す。チューブリン重合阻害剤(TPI)は、微小管「不安定化」剤とも呼ばれる。かかる化合物は、チューブリンポリマーを安定化させ、チューブリン脱重合を阻害するタキサンおよびエポチロンのようなチューブリン相互作用化合物(すなわち、微小管安定化剤)とは対照的でなければならない。
微小管は、細胞の細胞骨格の重要な構成成分である繊維状ポリマーである。これらは、重合状態と脱重合状態との間で変動する動的構造である。この特性により微小管は、細胞の形状、接着、遊走および増殖を調節することが可能になる。TPIは、微小管の完全性を妨害し、腫瘍の血管に沿って並ぶ内皮細胞の細胞骨格変化を導く。結果として、これらの平らな細胞はより丸くなり、細胞と細胞の接触を失う。これらの事象は、腫瘍血管の狭窄をもたらし、最終的に血管を通る血流の閉塞をもたらす。TPIは、微小管重合プロセスを直接破壊し、その結果、細胞形状の変化を引き起こし、細胞増殖を阻害する能力を有する。これらの特性が、癌の治療のための治療薬として、TPIを用いることの中核を成すものである。
TPIはまた、それらの特異的なチューブリン結合部位に基づいて分類され得る。ビンカアルカロイドのチューブリンへの結合は、これらの化合物で見られるチューブリン不安定化活性を媒介する部位を定める。「ビンカ」部位は、チューブリンの不安定化を引き起こす多数の化合物と直接結合することが示されている。ビンカ部位に結合するTPIの例としては、ビンフルニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ドラスタチン、タシドチンおよびE7974が挙げられる。
チューブリンと結合するコルヒチンは、「ビンカ」部位の場合と同様に、チューブリンの不安定化を引き起こす独立した結合部位を定める。「ビンカ」部位へ結合するTPIは、抗癌化学療法剤として成功してきたが、おそらくはコルヒチンが提供する治療的余裕が欠如しているために、「コルヒチン」部位結合剤は比較的軽視されてきた。しかし、より最近では、固形腫瘍内で血管の破壊を引き起こす能力を有する多くの「コルヒチン」部位結合剤が記載されてきた。「コルヒチン」部位結合剤の多くは、コンフルタスタチン(CA4P、OXi−4503、AVE−8062)、コルヒチン(ZD6126)およびフェニルヒスチジン(NPI−2358)などの天然産物を主体とするものであるが、コルヒチン部位に結合する低分子もある(ABT−751、MPC−6827、AEZS−112、CYT−997、MN−029、EPC2407、ZIO−301,2ME2、ZD6126およびNPI−2358)。
TPI化合物は、腫瘍の血流を選択的に遮断するという能力のために、主に癌の治療において重要である。チューブリン重合阻害を標的とすることは、化学療法用TPIの開発および現在の広範な臨床的使用を通じて、非常によく有効性が確認されている抗癌アプローチである。
本発明における使用に適したTPIの例としては、ABT−751(E7010、Abbott)、MPC−6827(AzixaTM、Myriad Pharmaceuticals)、AEZS−112(ZEN−012、Eterna Zentaris)、CYT997(Cytopia)、MN−029(デニブリン、MediciNova/Angiogene)、EPC2407(EpiCept)、ZIO−301(インジブリン Ziopharm Oncology)、ビンフルニン(Javlor、Pierre Fabre Medicament)、並びに他のビンカアルカロイド(例:ビンブラスチン、ビンクリスチンおよびビノレルビン)、コンブレスタチン(CA4(Zybrestat(登録商標)、OXiGENE)、Oxi4503(OXiGENE)、およびAVE8062(AC7700、Sanofi Aventis))、エリブリンメシレート(E7389、Eisai)、ドラスタチン10(NCI)、タシドチン(synthadotin、Genzyme)、2−メトキシエストラジオール(2ME2またはPanzem(登録商標)、EntreMed)、E7974(Eisai)、およびNPI−2358(Nereus Pharmaceuticals)が挙げられる。TPI構造の例を表1に示す。
Figure 0006865177
Figure 0006865177
Figure 0006865177
1つの実施形態では、TPIは、式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグから選択される
Figure 0006865177
(式中、
Xは、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、またはNR(式中、Rは、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、および置換されていてもよいスルホニルから選択される)を表し;
1AおよびR1Bは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノを表す、またはR1AおよびR1Bは、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;
1Cは、C1−3アルコキシ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルアミノ、またはC1−3ジアルキルアミノを表し;
1Dは、ヒドロキシまたはアミノを表し;
Lは、C=O、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、C=NZ’、もしくはNR’(式中、Z’は、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、もしくは置換されていてもよいアミノであり;およびR’は、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、もしくは置換されていてもよいスルホニルから選択される)を表し;
2A−R2Eは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノ、または置換されていてもよいチオアシルオキシを表す;または、R2AおよびR2B、R2BおよびR2C、R2CおよびR2D、ならびにR2DおよびR2Eのいずれかが、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;ならびに、
Qは、H、CN、ハロゲン、トリアルキルシリル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアミノアシルアミノ、OR’’、SR’’、もしくはNR’’R’’(式中、R’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアシル、および置換されていてもよいオキシアシルを表す)、または、NR’’’NR’’’(式中、R’’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールを表す)を表す。
いくつかの実施形態では、Xは、
O、
S、
SO、
SO
Se、
SeO、
SeOまたはNR(式中、Rは、以下から選択される:
H、
O、
H−C(O)−、C−C10アルキル−C(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−C(O)−、C−C14アリール−C(O)−、環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール−C(O)、または環内に1〜8個の炭素原子および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリル−C(O)−である)から選択される置換されていてもよいアシル。好適なアシル基の例としては、ホルミルアセチル、プロピオニル、ベンゾイル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチルまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられ;
少なくとも1または1〜2個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖状または分枝鎖状(好ましくは、C−Cアルケニル)であってもよい置換されていてもよい1価のC−C10アルケニル基。好適な置換されてもよいアルケニル基の例としては、エテニル、n−プロペニル、iso−プロペニル、but−2−エニル、1−プロペニル、ビニル、ニトロビニル、シアノビニル、またはトリフルオロビニルおよびスチリル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
置換されてもよいC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)。好適なアルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、n−ヘキシル、1−ヒドロキシエチル、1−チオエチル、メトキシイミノメチル、エトキシイミノメチル、1−(ヒドロキシイミノ)エチル、1−(ヒドロキシイミノ)プロピル、1−ヒドラジノエチル、1−ヒドラジノプロピル、ヒドロキシイミノメチル、2−オキソプロピル、2−オキソブチル、3−オキソブチル、3−オキソペンチル、ニトロメチル、1−ニトロメチルおよび2−ニトロエチルが挙げられ;
置換されていてもよいC−C14アリール;
置換されていてもよいC−Cシクロアルケニル;
置換されていてもよいC−Cシクロアルキル;
環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する置換されていてもよいヘテロアリール;
環内に1〜8個の炭素原子および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよいヘテロシクリル;および
H−S(O)−、C−C10アルキル−S(O)2−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−S(O)−、C−C14アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−(ここで、ヘテロアリール基は環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいスルホニル基。スルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンゼンスルホニル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)、メトキシカルボ、トリフルオロメタンが挙げられる)。
いくつかの実施形態では、R1A−R1BおよびR2A−R2Eは、以下の群から独立して選択される:
水素;
−C10アルキル、好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル。好適なアルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチルおよびn−ヘキシルが挙げられる;
置換されたC−C10アルキル基、好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル。置換されたアルキル基の例としては、1−ヒドロキシエチル、1−チオエチル、メトキシイミノメチル、エトキシイミノメチル、1−(ヒドロキシイミノ)エチル、1−(ヒドロキシイミノ)プロピル、1−ヒドラジノエチル、1−ヒドラジノプロピル、ヒドロキシイミノメチル、2−オキソプロピル、2−オキソブチル、3−オキソブチル、3−オキソペンチル、ニトロメチル、1−ニトロメチルおよび2−ニトロエチルが挙げられる;
H−C(O)−、C−C10アルキル−C(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−C(O)−、C−C14アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−(環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、またはヘテロシクリル−C(O)−(環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいアシル。好適なアシル基の例としては、ホルミルアセチル、プロピオニル、ベンゾイル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチルまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
置換されていてもよいC−C10アルコキシ基、好ましくは、C−Cアルコキシ、より好ましくは、C−Cアルコキシ。好適なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる;
HOC(O)−、C−C10アルキル−OC(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−OC(O)−、C−C10アリール−OC(O)、ヘテロアリール−OC(O)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−OC(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択された置換されてもよいオキシアシル基。オキシアシル基の例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニルが挙げられる;
−OC(O)−(C−C10アルキル)(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、−OC(O)−(C−C14アリール)、−C(O)O−ヘテロアリール(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、および−C(O)O−ヘテロシクリル(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択された置換されてもよいアシルオキシ基。アシルオキシ基の例としては、アセトキシおよびプロピオキシが挙げられる;
置換されていてもよい(C−C14アリール)−(C−C10アルキル)基。好ましくは、アリール基はC−C10アリールである。好ましくは、アルキル基はC−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキルである。置換されたアリールアルキル基の例としては、ベンジル、フェネチル、1−ヒドロキシベンジルおよび1−チオベンジルが挙げられる;
H−S(O)−、C−C10アルキル−S(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−S(O)−、C−C14アリール−S(O)−(好ましくは、アリール基は6〜14個の炭素原子を有する)、ヘテロアリール−S(O)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択されたスルフィニル基。スルフィニル基の例としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ベンゼンスルフィニル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)、メトキシスルフィニル、エトキシスルフィニルが挙げられる;
H−S(O)−、C−C10アルキル−S(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−S(O)−、C−C14アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択された置換されていてもよいスルホニル基。スルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンゼンスルホニル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)、メトキシカルボ、トリフルオロメタンが挙げられる;
式−NRC(O)OR(各Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである)の置換されていてもよいオキシアシルアミノ基。オキシアシルアミノ基の例としては、メトキシカルボニルアミドおよびエトキシカルボニルアミドが挙げられる;
HO−C(S)−、C−C10アルキルO−C(S)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−CシクロアルキルO−C(S)−、C−C14アリールO−C(S)、ヘテロアリールO−C(S)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリルO−C(S)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されてもよいオキシチオアシル。オキシチオアシル基の例としては、メトキシチオカルボニルおよびエトキシチオカルボニルが挙げられる;
H−C(S)−O−、C−C10アルキル−C(S)−O−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−C(S)−O−、C−C14アリール−C(S)−O−、ヘテロアリール−C(S)−O−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−C(S)−O−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択されるチオアシルオキシ基。チオアシルオキシ基の例としては、チオノアセトキシおよびチオノプロピオンオキシが挙げられる;
H−S(O)−NR−、C−C10アルキル−S(O)−NR−(好ましくは、アルキル基はC−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキルである)、C−Cシクロアルキル−S(O)−NR−、C−C14アリール−S(O)−NR−、ヘテロアリール−S(O)−NR−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−NR−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいスルフィニルアミノ基。Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。スルフィニルアミノ基の例としては、メチルスルフィニルアミノ、エチルスルフィニルアミノおよびベンゼンスルフィニルアミノ(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
アミノ基;
式−NR(式中、各Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである)の置換されたアミノ基。置換されたアミノ基の例としては、L−バリン、D−バリン、L−アラニン、D−アラニン、アスパラギン酸、およびアラニルセリン、N−メチルアミノおよびN、N’−ジメチルアミノの残基が挙げられる;
H−S(O)−NR−、C−C10アルキル−S(O)−NR−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−S(O)−NR−、C−C14アリール−S(O)−NR−、ヘテロアリール−S(O)−NR−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)2−NR−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子と窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されてもよいスルホニルアミノ基。Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。スルホニルアミノ基の例としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノおよびベンゼンスルホニルアミノ(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
HO−S(O)−NR−、C−C10アルキル−O−S(O)−NR−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−O−S(O)−NR−、C−C14アリールO−S(O)−NR−、ヘテロアリールO−S(O)−NR−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリルO−S(O)−NR−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ基。Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。好適なオキシスルフィニルアミノ基の例としては、メトキシスルフィニルアミノおよびエトキシスルフィニルアミノが挙げられる;
HO−S(O)−NR−、C−C10アルキルO−S(O)−NR−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−CシクロアルキルO−S(O)−NR−、C−C14アリールO−S(O)−NR−、ヘテロアリールO−S(O)−NR−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−NR−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ基。Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、および環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである。オキシスルホニルアミノ基の例としては、メトキシスルホニルアミノおよびエトキシスルホニルアミノが挙げられる;
少なくとも1または1〜2個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖状または分枝鎖状であってもよい置換されていてもよいC−C10アルケニル基。好ましくは、置換されていてもよいC−Cアルケニル。好適な置換されてもよいアルケニル基の例としては、エテニル、n−プロペニル、iso−プロペニル、but−2−エニル、1−プロペニル、ビニル、ニトロビニル、シアノビニル、またはトリフルオロビニルおよびスチリル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
少なくとも1個または1〜2個の炭素−炭素三重結合を有する置換されていてもよいC−C10アルキニル基。好ましくは、C−Cアルキニル。好適なアルキニル基の例としては、1−プロピニル、エチニル、プロパルギル、ペント−2−イニルおよびトリメチルシリルエチニルが挙げられる。
いくつかの実施形態では、R1Cは、以下の群から選択される:
1−3アルコキシ。好適なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシおよびiso−プロポキシが挙げられる。
1−3アルキルチオ。好適なアルキルチオ基の例としては、メチル−S−、エチル−S−、1−チオ−プロピル、2−チオ−プロピルおよびiso−プロピル−S−が挙げられる。
1−3アルキルアミノ。好適なアルキルアミノ基の例としては、メチルアミノ、エチルアミノ、1−アミノ−プロピル、2−アミノ−プロピル、およびiso−プロピル−アミノが挙げられる;および
1−3ジアルキルアミノ。好適なアルキルアミノ基の例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、エチルメチルアミノ、プロピルメチルアミノおよびプロピルメチルアミノが挙げられ、ここでアルキル基は直鎖状または分枝鎖状であってよい。
いくつかの実施形態において、R1Dは、ヒドロキシ基およびアミノ基から選択される。
いくつかの実施形態において、Lは、以下の群から選択される:
C=O、
O、
S、
SO、
SO
Se、
SeO、
SeO
C=NZ’(式中、Z’はH、置換されていてもよいC−C10アルキル(好ましくは、C−C、より好ましくは、C−C)、置換されていてもよいC−C14アリールまたは置換されていてもよいアミノ)、または
NR’(式中、R’は、
H、
O、
H−C(O)−、C−C10アルキル−C(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−C(O)−、C−C14アリール−C(O)−、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール−C(O)−、および環内に1〜8個の炭素原子および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリル−C(O)−から選択される置換されていてもよいアシル。好適なアシル基の例としては、ホルミルアセチル、プロピオニル、ベンゾイル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチルまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられ;
少なくとも1または1〜2個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖状または分枝鎖状であってもよい置換されていてもよいC−C10アルケニル基。好ましくは、置換されてもよいC−Cアルケニルである。好適な置換されてもよいアルケニル基の例としては、エテニル、n−プロペニル、iso−プロペニル、but−2−エニル、1−プロペニル、ビニル、ニトロビニル、シアノビニル、またはトリフルオロビニルおよびスチリル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
置換されてもよいC−C10アルキル、好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル。好適なアルキル基の例としては、メチル、エチル、1−ヒドロキシエチル、1−チオエチル、メトキシイミノメチル、エトキシイミノメチル、1−(ヒドロキシイミノ)エチル、1−(ヒドロキシイミノ)プロピル、1−ヒドラジノエチル、1−ヒドラジノプロピル、ヒドロキシイミノメチル、2−オキソプロピル、2−オキソブチル、3−オキソブチル、3−オキソペンチル、ニトロメチル、1−ニトロメチルおよび2−ニトロエチルが挙げられ;
置換されていてもよいC−C14アリール;
置換されていてもよいC−Cシクロアルケニル;
置換されていてもよいC−Cシクロアルキル;
環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する置換されていてもよいヘテロアリール;
環内に2〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する置換されていてもよいヘテロシクリル;または
H−S(O)−、C−C10アルキル−S(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−S(O)−、C−C14アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−(ヘテロアリール基は環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−S(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいスルホニル。スルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンゼンスルホニル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい)、メトキシカルボ、トリフルオロメタンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、Qは、以下の群から選択される:
H;
CN;
ハロゲン、好ましくは、BrまたはCl;
トリアルキルシリル(各アルキル基は独立してC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル);
置換されていてもよいC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)。好適なアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミノアルキル、オキシアシルアミノアルキルおよびオキシスルホニルアミノアルキルが挙げられる;
少なくとも1または1−2個の炭素−炭素二重結合を有する、直鎖状または分枝状であってもよい置換されていてもよいC−C10アルケニル基。好ましくは、置換されていてもよいC−Cアルケニル。好適な置換されていてもよいアルケニル基の例としては、エテニル、n−プロペニル、iso−プロペニル、but−2−エニル、1−プロペニル、ビニル、ニトロビニル、シアノビニル、またはトリフルオロビニルおよびスチリル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメタンまたはシアノで置換されていてもよい);
少なくとも1個または1〜2個の炭素−炭素三重結合を有する置換されていてもよいC−C10アルキニル基。好ましくは、C−Cアルキニル。好適なアルキニル基の例としては、1−プロピニル、エチニル、プロパルギル、ペント−2−イニル、トリメチルシリルエチニルおよび2−アルキルエチニルが挙げられる。
HOC(O)−、C−C10アルキル−OC(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−OC(O)−、C−C14アリール−OC(O)−、ヘテロアリール−OC(O)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−OC(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択された置換されてもよいオキシアシル基。オキシアシル基の例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニルが挙げられる;
H−C(O)−、C−C10アルキル−C(O)−(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル−C(O)−、C−C14アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−(ヘテロアリール基は、環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有する)、およびヘテロシクリル−C(O)−(ヘテロシクリル基は、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する)から選択される置換されていてもよいアシル。好適なアシル基の例としては、ホルミルアセチル、プロピオニル、ベンゾイル(メチル、メトキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチルまたはシアノで置換されていてもよい)が挙げられる;
式−NRC(O)R(式中、各Rは、独立して、水素、C−C10アルキル
(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、ならびに環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである)の置換されていてもよいアシルアミノ;
式−NRC(O)NR(式中、各Rは、独立して、水素、C−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル、C−C14アリール、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、ならびに環内に1〜8個の炭素原子および窒素、硫黄、酸素、セレンまたはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルである)の置換されていてもよいアミノアシルアミノ;
OR’’(式中、R’’は、Hまたは置換されていてもよいC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−C3アルキル)から選択される。好適なOR’’基の例としては、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシが挙げられる;
NR’’R’’、好ましくは、R’’は、H、環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレンおよび硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、アミノ、アミノC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、ヒドロキシル、ヒドロキシC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−C10アルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ、より好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−C10アルコキシC−C10アルキル、オキシアシル、オキシアシルアルキル、オキシアシルアミノ、オキシアシルアミノアルキル、グアニジン、グアニジノアルキルまたは置換されていてもよいC−C10アルキル基(好ましくは、C−Cアルキル、C−Cアルキル)から選択される。好適なNR’’R’’基の例としては、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ、オキシアシルアルキルアミノ、オキシアシルアミノアルキルアミノ、グアニジノアルキルアミノが挙げられる;
SR’’、好ましくは、R’’は、H、環内に2〜10個の炭素原子および酸素、窒素、セレン、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレンおよび窒素の酸化物を含む)を有するヘテロアリール、アミノ、アミノC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、ヒドロキシル、ヒドロキシC−C10アルキル(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)、C−C10アルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ、より好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−C10アルコキシC−C10アルキル、オキシアシル、オキシアシルアルキル、オキシアシルアミノ、オキシアシルアミノアルキル、グアニジン、グアニジノアルキル、または置換されていてもよいC−C10アルキル基(好ましくは、C−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル)である。好適なS’R’’基の例としては、アルキルチオ、アミノアルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アミノアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、アルコキシアルキルチオ、オキシアシルアルキルチオ、オキシアシルアミノアルキルチオ、グアニジノアルキルチオが挙げられる;
ヒドラジン。
基X、R1A−R1B、Q、LおよびR2A−R2Eの定義において、「置換されていてもよい(optionally substituted)」とは、基が、ヒドロキシ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、アミノ、アミノアシル、チオ、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルホ、ホスホノ、ホスホリルアミノ、ホスフィニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、オキシアシル、オキシム、オキシムエーテル、ヒドラゾン、−NHC(NH)NH、オキシアシルアミノ、オキシスルホニルアミノ、アミノアシルオキシ、トリハロメチル、トリアルキルシリル、ペンタフルオロエチル、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメタンチオ、トリフルオロエテニル、モノ−およびジ−アルキルアミノ、モノ−およびジ−(置換アルキル)アミノ、モノ−およびジ−アリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロアリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロシクリルアミノ、ならびにアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される異なる置換基を有する非対称二置換アミンなどから選択される1または複数の基でさらに置換または融合されて(縮合多環式基を形成し)いても、されていなくてもよい基を意味する。
1つの実施形態では、R2D、R2CおよびR2Bはメトキシであり、Lはカルボニル基(C=O)である。
したがって、この実施形態では、TPIは、式(Ia)またはその塩、溶媒和物、またはプロドラッグで表される:
Figure 0006865177
式中、Xは、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、またはNR(式中、ここで、Rは、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、および置換されていてもよいスルホニルから選択される)を表し;
1AおよびR1Bは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノを表す、またはR1AおよびR1Bは、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;
1Cは、C1−3アルコキシ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルアミノ、またはC1−3ジアルキルアミノを表し;
1Dは、ヒドロキシまたはアミノを表し;
2AおよびR2Eは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノ、または置換されていてもよいチオアシルオキシを表し;および
Qは、H、CN、ハロゲン、トリアルキルシリル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアミノアシルアミノ、OR’’、SR’’、もしくはNR’’R’’(式中、R’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアシル、および置換されていてもよいオキシアシルを表す)、または、NR’’’NR’’’(ここで、R’’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールを表す)を表す。
別の実施形態において、R1A、R1B、R2AおよびR2EはHを表し、R1C、R2B、R2CおよびR2DはC1−3アルコキシを表す。
したがって、この実施形態では、TPIは、式(Ib)またはその塩、溶媒和物またはプロドラッグを表す;
Figure 0006865177
式中、
Xは、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、またはNRを表し、ここで、Rは、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、および置換されていてもよいスルホニルから選択され;
1Cは、C1−3アルコキシを表し;
1Dは、ヒドロキシまたはアミノを表し;
Qは、H、CN、ハロゲン、トリアルキルシリル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアミノアシルアミノ、OR’’、SR’’、もしくはNR’’R’’(ここで、R’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアシル、および置換されていてもよいオキシアシルを表す)を表す、または、NR’’’NR’’’(ここで、R’’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールを表す)を表す。
好ましい実施形態では、R1Cはメトキシを表す。
式I、IaおよびIbで表される化合物について、Xは好ましくは、O、SおよびNRから選択される。より好ましくは、XはOまたはNRであり、最も好ましくは、XはOである。
したがって、別の実施形態では、TPIは式IIで表される:
Figure 0006865177
式中
1AおよびR1Bは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノを表す、またはR1AおよびR1Bは、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;
1Cは、C1−3アルコキシ、C1−3アルキルチオ、C1−3アルキルアミノ、またはC1−3ジアルキルアミノを表し;
1Dは、ヒドロキシまたはアミノを表し;
Lは、C=O、O、S、SO、SO、Se、SeO、SeO、C=NZ’、もしくはNR’を表し、ここで、Z’は、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、もしくは置換されていてもよいアミノであり;およびR’は、H、O、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、もしくは置換されていてもよいスルホニルから選択され;
2A−R2Eは、各々独立して、H、カルボキシ、シアノ、ジハロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、ペンタハロエチル、ホスホリルアミノ、ホスホノ、ホスフィニル、スルホ、トリハロエテニル、トリハロメタンチオ、トリハロメトキシ、トリハロメチル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアシルイミノ、置換されていてもよいアシルイミノキシ、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアミノアシル、置換されていてもよいアミノアシルオキシ、置換されていてもよいアミノスルホニル、置換されていてもよいアミノチオアシル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいオキシアシルアミノ、置換されていてもよいオキシアシルイミノ、置換されていてもよいオキシアシルオキシ、置換されていてもよいオキシスルフィニルアミノ、置換されていてもよいオキシスルホニルアミノ、置換されていてもよいオキシチオアシル、置換されていてもよいオキシチオアシルオキシ、置換されていてもよいスルフィニル、置換されていてもよいスルフィニルアミノ、置換されていてもよいスルホニル、置換されていてもよいスルホニルアミノ、置換されていてもよいチオ、置換されていてもよいチオアシル、置換されていてもよいチオアシルアミノ、または置換されていてもよいチオアシルオキシを表す;または、R2AおよびR2B、R2BおよびR2C、R2CおよびR2D、ならびにR2DおよびR2Eのいずれかが、一緒になって、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、もしくは置換されていてもよいシクロアルケニルを形成し;ならびに、
Qは、H、CN、ハロゲン、トリアルキルシリル、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいオキシアシル、置換されていてもよいアシルアミノ、置換されていてもよいアミノアシルアミノ、OR’’、SR’’、もしくはNR’’R’’(式中、R’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアシル、および置換されていてもよいオキシアシルを表す)、または、NR’’’NR’’’(ここで、R’’’は、各々独立して、H、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールを表す)を表す。
この実施形態では、Lがカルボニル基(C=O)であることが好ましい。また、R2D、R2CまたはR2Bの少なくとも1つは、ヒドロキシ基またはC1−3アルコキシ基を表すことが好ましい。より好ましくは、X=Oであり、Lがカルボニル基であり、R2D、R2CおよびR2Bがメトキシを表す。さらにより好ましくは、X=Oであり、Lがカルボニル基であり、R2D、R2CおよびR2Bがメトキシを表し、R1A、R1B、R2A、R2EがHである。
さらに、式(I)、(Ia)、(Ib)および(II)の化合物について、Qは、H、CN、置換されていてもよいC2−4アルキニル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいC1−4アルキル、ヒドロキシ、置換されていてもよいオキシアシル、NR’’R’’、SR’’(各R’’は、独立して、H、置換されていてもよいC1−4アルキル、置換されていてもよいヘテロシクリル、置換されていてもよいヘテロアリールである)、NR’’’NR’’’(各R’’’は独立してH、C1−3アルキルである)、置換されていてもよいアシルアミノまたはハロゲンを表す。
いくつかの実施形態では、Qは、以下の群から独立して選択される:
H;
CN;
ハロゲン、好ましくは、BrまたはCl;
アルキル基、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル;
置換されたアルキル基、好ましくは、アミノ、オキシアシルアミノアルキルおよびオキシスルホニルアミノアルキル;
置換されていてもよいアルケニル、好ましくは、エテニル、2−アルキルエテニル、2−オキシアシルエテニル、2−アミノアシルエテニル;
置換されていてもよいアルキニル、好ましくは、エチニル、2−アルキルエチニルであり;
置換されていてもよいオキシアシル;
OR’’、好ましくは、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ;
NR’’R’’、好ましくは、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アルコキシアルキルアミノ、オキシアシルアルキルアミノ、オキシアシルアミノアルキルアミノ、グアニジノアルキルアミノ;
SR’’、好ましくは、アルキルチオ、アミノアルキルチオ、ヘテロアリールチオ、アミノアルキルチオ、ヒドロキシアルキルチオ、アルコキシアルキルチオ、オキシアシルアルキルチオ、オキシアシルアミノアルキルチオ、グアニジノアルキルチオ;
ヒドラジン。
さらに好ましい実施形態において、TPIは、式(III)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグである:
Figure 0006865177
1つの実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)または(III)の化合物は、エステル、アセテート、ホスフェートエステルまたはアミドプロドラッグから選択されるプロドラッグである。 別の実施形態において、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)または(III)の化合物は、ホスフェートプロドラッグである。特定の実施形態において、R1Dはヒドロキシであり、プロドラッグはヒドロキシ基のリン酸エステルである。好ましくは、リン酸エステルはリン酸二ナトリウムエステルである。
式(III)の化合物(2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン)は、PCT/AU2007/000101(WO07/087684)に記載されている合成方法によって製造することができる。
式I、Ia、Ib、IIまたはIIIの化合物は、強力なチューブリン重合阻害剤(TPI)であることが確認されている。式I、Ia、Ib、IIおよびIIIの化合物の重要な局面は、特定のC−6およびC−7置換基とC−2 Q−基(特にC−2メチル)との組み合わせであり、他の構造的に関連するTPI化合物と比較した場合、より高い効力および選択性を付与すると思われる。これらの化合物において、選択性は、VDAにより攻撃を受けた場合腫瘍血管系の壊れやすい性質にのみ依存するのではなく、腫瘍内皮細胞と正常内皮細胞を区別するVDAの能力に依存する。健康な組織に見出される正常内皮細胞は「静止」状態にあり、腫瘍内皮細胞は「活性化」状態にある。ほとんどのVDAは、これらの2つの状態を区別しない。例えば、コンブレタスタチンA4(CA4)は、静止内皮細胞および活性化内皮細胞に対して同等の効力がある。しかしながら、式I、Ia、Ib、IIおよび特にIIIの化合物は、正常な内皮細胞(静止)よりも腫瘍内皮細胞(活性化)に対して選択性を示す。
いくつかの実施形態において、本発明の方法における使用のためのTPIは、式I、Ia、IbまたはIIの化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグであり、R1CはC1−3アルコキシであり、R1Dはヒドロキシであり、Qは、置換されていてもよいC1−10(またはC1−6またはC1−3)アルキルである。
式I、Ia、Ib、IIまたはIIIのTPI化合物は、WO02/060872およびWO07/087684に開示されたものなどの既知の方法によって製造することができ、これは参照により本明細書に組み込まれる。
TPIおよび式I、Ia、Ib、IIまたはIIIの化合物は、その薬学的に許容される塩として被験体に投与され得ることが理解されるであろう。好適な薬学的に許容される塩としては、限定されるものではないが、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸、および臭化水素酸などの薬学的に許容される無機酸の塩、または酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、ムチン酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベネゼンスルホン酸、サリチル化スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸および吉草酸などの薬学的に許容される有機酸の塩が挙げられる。
塩基性塩としては、限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウムのような薬学的に許容されるカチオンとともに形成されるものが挙げられる。特に、本発明は、その範囲内にリン酸基のカチオン性塩、例えばナトリウムもしくはカリウム塩、またはアルキルエステル(例えばメチル、エチル)を含む。
TPIまたは式I、Ia、Ib、IIおよびIIIの化合物のプロドラッグであるいずれの化合物も本発明の範囲内にあることも理解されよう。用語「プロドラッグ」は、その最も広い意味で使用され、in vivoで化合物(例えば、式I、Ia、Ib、IIおよびIIIの化合物)に変換される誘導体を包含する。かかる誘導体としては、例えば、酢酸エステルもしくはリン酸エステルなど、遊離ヒドロキシ基(例えば、C−7位、またはR1D)がエステルに変換された化合物、または遊離アミノ基(例えば、C−7位、またはR1D)がアミド(例えば、α−アミノ酸アミド)に変換された化合物が挙げられる。化合物のエステル化、例えば、アシル化手法は、当技術分野で周知であり、好適な触媒または塩基の存在下での適当なカルボン酸、無水物または塩化物による化合物の処理を挙げることができる。特に好ましいプロドラッグはリン酸二ナトリウムエステルである。本発明の化合物のリン酸二ナトリウムエステル(特に、式IIIの化合物のC−7 リン酸二ナトリウムエステル)は、化合物の溶解度を向上させるのに有用であり得る。このことは、例えば、生理食塩水などの無害のビヒクルによる化合物の送達を可能にし得るものである。リン酸二ナトリウムエステルは、Pettit et al. (1995)に記載されている方法に従って調製することができる。プロドラッグ(およびその調製)を概説する他の文書としては:Design of Prodrugs, 1985, H. Bundgaard (Elsevier); The Practice of Medicinal Chemistry, 1996, Camille G. Wermuth et al., Chapter 31 (Academic Press); and A Textbook of Drug Design and Development, 1991, Bundgaard et al., Chapter 5, (Harwood Academic Publishers)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、TPIは、式(IV)の化合物であり、
Figure 0006865177
式中、X、R1A−R1CおよびR2A−R2E、LおよびQは、式I、Ia、Ib、IIまたはIIIで定義した通りであり、R1DはORまたはNHRであり、RはHまたはエステルである。Rがエステルである場合、エステルは、エーテル結合に隣接するカルボニル(酢酸エステルなど)からなり得るか、または無機エステル(例えば、リン酸エステル、硫酸エステル、硝酸エステルまたはホウ酸エステル)であり得る。いくつかの実施形態では、エステルは酢酸エステルまたはリン酸エステルである。特に好ましいエステルは、リン酸二ナトリウムエステルである。
式I、Ia、Ib、IIおよびIIIの化合物(またはその塩もしくはプロドラッグ)は、遊離化合物または溶媒和物(例えば、水和物)のいずれかとしての結晶形態であってもよい。溶媒和の方法は、当技術分野において一般的に知られている。
化学的定義
「アルキル」とは、直鎖状または分岐鎖状であってよく、ならびに好ましくは、1から10個の炭素原子、またはより好ましくは、1〜6個の炭素原子、およびさらにより好ましくは、1〜3個の炭素原子を有する一価のアルキル基を意味する。そのようなアルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、n−ヘキシルなどが挙げられる。
「アルキレン」とは、好ましくは、1〜10個の炭素原子、より好ましくは、1〜6個の炭素原子、さらにより好ましくは、1〜3個の炭素原子を有する二価のアルキル基を意味する。そのようなアルキレン基の例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、およびプロピレン異性体(例:−CHCHCH−および−CH(CH)CH−)などが挙げられる。
「アリール」とは、単一の環(例:フェニル)または複数の縮合環(例:ナフチルまたはアントリル)を有し、好ましくは、6〜14個の炭素原子を有する不飽和芳香族炭素環式基を意味する。アリール基の例としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
「アリーレン」とは、二価のアリール基を意味し、ここでアリール基は、上述の通りである。
「アリールオキシ」とは、アリール−O−の基を意味し、ここでアリール基は、上述の通りである。
「アリールアルキル」とは、アルキレン部分に1〜10個の炭素原子を、アリール部分に6〜10個の炭素原子を有することが好ましい、−アルキレン−アリール基を意味する。そのようなアリールアルキル基は、ベンジル、フェネチルなどで例示される。
「アリールアルコキシ」とは、アリールアルキル−O−の基を意味し、ここでアリールアルキル基は、上述の通りである。そのようなアリールアルコキシ基は、ベンジルオキシなどで例示される。
「アルコキシ」とは、アルキル−O−の基を意味し、ここでアルキル基は、上述の通りである。例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが挙げられる。
「アルケニル」とは、直鎖状または分岐鎖状であってよく、および好ましくは、2〜10個の炭素原子、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有し、および少なくとも1個、好ましくは、1〜2個の炭素−炭素二重結合を有する一価のアルケニル基を意味する。例としては、エテニル(−CH=CH)、n−プロペニル(−CHCH=CH)、iso−プロペニル(−C(CH)=CH)、but−2−エニル(−CHCH=CHCH)などが挙げられる。
「アルケニルオキシ」とは、アルケニル−O−の基を意味し、ここでアルケニル基は、上述の通りである。
「アルケニレン」とは、好ましくは、2〜8個の炭素原子、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有する二価のアルケニル基を意味する。例としては、エテニレン(−CH=CH−)およびプロペニレン異性体(例:−CHCH=CH−および−C(CH)=CH−)などが挙げられる。
「アルキニル」とは、好ましくは、2〜10個の炭素原子、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有し、および少なくとも1個、好ましくは、1〜2個の炭素−炭素三重結合を有するアルキニル基を意味する。アルキニル基の例としては、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CHC≡CH)、ペント−2−イニル(−CHC≡CCH−CH)などが挙げられる。
「アルキニルオキシ」とは、アルキニル−O−の基を意味し、ここでアルキニル基は、上述の通りである。
「アルキニレン」とは、好ましくは、2〜8個の炭素原子、より好ましくは、2〜6個の炭素原子を有する二価のアルキニル基を意味する。例としては、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(−CH−C≡C−)などが挙げられる。
「アシル」とは、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、シクロアルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、ヘテロアリール−C(O)−、およびヘテロシクリル−C(O)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「オキシアシル」とは、HOC(O)−、アルキル−OC(O)−、シクロアルキル−OC(O)−、アリール−OC(O)−、ヘテロアリール−OC(O)−、およびヘテロシクリル−OC(O)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「アミノ」とは、−NRの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アミノアシル」とは、−C(O)NRの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アミノアシルアミノ」とは、−NRC(O)NRの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アシルアミノ」とは、−NRC(O)Rの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アシルオキシ」とは、−OC(O)−アルキル、−OC(O)−アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、および−C(O)O−ヘテロシクリルの基を意味し、ここで、アルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「アミノアシルオキシ」とは、−OC(O)NR−アルキル、−OC(O)NR−アリール、−OC(O)NR−ヘテロアリール、および−OC(O)NR−ヘテロシクリルの基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「オキシアシルアミノ」とは、−NRC(O)O−アルキル、−NRC(O)O−アリール、−NRC(O)O−ヘテロアリール、およびNRC(O)O−ヘテロシクリルの基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「オキシアシルオキシ」とは、−OC(O)O−アルキル、−O−C(O)O−アリール、−OC(O)O−ヘテロアリール、および−OC(O)O−ヘテロシクリルの基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「アシルイミノ」とは、−C(NR)−Rの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アシルイミノキシ」とは、−O−C(NR)−Rの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「オキシアシルイミノ」とは、−C(NR)−ORの基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「シクロアルキル」とは、好ましくは、3〜8個の炭素原子を組み込んだ、単一の環または複数の縮合した環を有する環状アルキル基を意味する。そのようなシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルなどの単一環構造、またはアダマンタニルなどの多環構造が挙げられる。
「シクロアルケニル」とは、単一の環および少なくとも1つの内部不飽和点を有し、好ましくは、4〜8個の炭素原子を組み込んだ、環状アルケニル基を意味する。好適なシクロアルケニル基の例としては、例えば、シクロブト−2−エニル、シクロペント−3−エニル、シクロへキサ−4−エニル、シクロオクト−3−エニルなどが挙げられる。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
「ヘテロアリール」とは、芳香族性のヒュッケル則を満たし(すなわち、4n+2個のπ電子を含有)、好ましくは、環内に2〜10個の炭素原子、および酸素、窒素、セレニウム、および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子(硫黄、セレニウム、および窒素の酸化物を含む)を有する、一価の芳香族ヘテロ環式基を意味する。そのようなヘテロアリール基は、単一の環を有していても(例:ピリジル、ピロリル、もしくはこれらのN−オキシド、またはフリル)、または複数の縮合した環を有していてもよい(例:インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、クマリニル、キノリニル、イソキノリニル、またはベンゾチエニル)。
「ヘテロシクリル」とは、単一の環または複数の縮合した環を有し、好ましくは、環内に1〜8個の炭素原子、および窒素、硫黄、酸素、セレニウム、またはリンから選択される1〜4個のヘテロ原子を有する、一価の飽和または不飽和の基を意味する。最も好ましいヘテロ原子は、窒素である。
ヘテロシクリルおよびヘテロアリール基の例としては、これらに限定されないが、オキサゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、イソチアゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、テトラゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリノ、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニル、トリアゾールなどが挙げられる。
「ヘテロアリーレン」とは、二価のヘテロアリール基を意味し、ここで、ヘテロアリール基は、上述の通りである。
「ヘテロシクリレン」とは、二価のヘテロシクリル基を意味し、ここで、ヘテロシクリル基は、上述の通りである。
「チオ」とは、H−S−、アルキル−S−、シクロアルキル−S−、アリール−S−、ヘテロアリール−S−、およびヘテロシクリル−S−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「チオアシル」とは、H−C(S)−、アルキル−C(S)−、シクロアルキル−C(S)−、アリール−C(S)−、ヘテロアリール−C(S)−、およびヘテロシクリル−C(S)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「オキシチオアシル」とは、HO−C(S)−、アルキルO−C(S)−、シクロアルキルO−C(S)−、アリールO−C(S)−、ヘテロアリールO−C(S)−、およびヘテロシクリルO−C(S)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「オキシチオアシルオキシ」とは、HO−C(S)−O−、アルキルO−C(S)−O−、シクロアルキルO−C(S)−O−、アリールO−C(S)−O−、ヘテロアリールO−C(S)−O−、およびヘテロシクリルO−C(S)−O−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「ホスホリルアミノ」とは、−NR−P(O)(R**)(OR***)の基を意味し、ここで、Rは、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、もしくはアリールを表し、R**は、OR***を表す、またはヒドロキシもしくはアミノであり、R***は、アルキル、シクロアルキル、アリール、もしくはアリールアルキルであり、ここで、アルキル、アミノ、アルケニル、アリール、シクロアルキル、およびアリールアルキルは、本明細書で述べる通りである。
「チオアシルオキシ」とは、H−C(S)−O−、アルキル−C(S)−O−、シクロアルキル−C(S)−O−、アリール−C(S)−O−、ヘテロアリール−C(S)−O−、およびヘテロシクリル−C(S)−O−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「スルフィニル」とは、H−S(O)−、アルキル−S(O)−、シクロアルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、およびヘテロシクリル−S(O)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「スルホニル」とは、H−S(O)−、アルキル−S(O)−、シクロアルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、およびヘテロシクリル−S(O)−の基を意味し、ここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、本明細書で述べる通りである。
「スルフィニルアミノ」とは、H−S(O)−NR−、アルキル−S(O)−NR−、シクロアルキル−S(O)−NR−、アリール−S(O)−NR−、ヘテロアリール−S(O)−NR−、およびヘテロシクリル−S(O)−NR−の基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「スルホニルアミノ」とは、H−S(O)−NR−、アルキル−S(O)−NR−、シクロアルキル−S(O)−NR−、アリール−S(O)−NR−、ヘテロアリール−S(O)−NR−、およびヘテロシクリル−S(O)−NR−の基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「オキシスルフィニルアミノ」とは、HO−S(O)−NR−、アルキルO−S(O)−NR−、シクロアルキルO−S(O)−NR−、アリールO−S(O)−NR−、ヘテロアリールO−S(O)−NR−、およびヘテロシクリルO−S(O)−NR−の基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「オキシスルホニルアミノ」とは、HO−S(O)−NR−、アルキルO−S(O)−NR−、シクロアルキルO−S(O)−NR−、アリールO−S(O)−NR−、ヘテロアリールO−S(O)−NR−、およびヘテロシクリルO−S(O)−NR−の基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アミノチオアシル」とは、RN−C(S)−の基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「チオアシルアミノ」とは、H−C(S)−NR−、アルキル−C(S)−NR−、シクロアルキル−C(S)−NR−、アリール−C(S)−NR−、ヘテロアリール−C(S)−NR−、およびヘテロシクリル−C(S)−NR−の基を意味し、ここで、Rは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルであり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アミノスルフィニル」とは、RN−S(O)−の基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロ環式であり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
「アミノスルホニル」とは、RN−S(O)−の基を意味し、ここで、Rは、各々独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロ環式であり、ならびにここで、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルの各々は、本明細書で述べる通りである。
本明細書にて、「置換されていてもよい」とは、基が、ヒドロキシ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、アミノ、アミノアシル、チオ、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルホ、ホスホノ、ホスホリルアミノ、ホスフィニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、オキシアシル、オキシム、オキシムエーテル、ヒドラゾン、−NHC(NH)NH、オキシアシルアミノ、オキシスルホニルアミノ、アミノアシルオキシ、トリハロメチル、トリアルキルシリル、ペンタフルオロエチル、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメタンチオ、トリフルオロエテニル、モノ−およびジ−アルキルアミノ、モノ−およびジ−(置換アルキル)アミノ、モノ−およびジ−アリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロアリールアミノ、モノ−およびジ−ヘテロシクリルアミノ、ならびにアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される異なる置換基を有する非対称二置換アミン、などから選択される1もしくは2つ以上の基によってさらに置換または縮合(縮合多環式基を形成するように)されていても、されていなくてもよいことを意味するものと理解される。置換されていてよいアミノ基はまた、アミノ酸およびペプチドの残基も含んでよい。
免疫療法剤
本明細書中で使用される場合、用語「免疫療法剤」は、癌を治療するために患者の免疫系を動員し、操作し、アップレギュレートし、または阻害することを意図したいずれの治療アプローチも意味する。1つの実施形態では、免疫療法は、抗体などの受動的に転写された免疫分子または、腫瘍細胞に特異的な抗原またはエピトープの局在化領域を認識する抗体またはTリンパ球(T細胞)を誘導するように設計された癌ワクチン調製物のいずれかを利用することによって達成され得る、前記腫瘍細胞によって発現される免疫原性タンパク質または抗原の認識による腫瘍細胞の標的化を含む。
別の実施形態では、免疫療法としては、患者自身の免疫細胞が患者の癌細胞を攻撃するように再プログラミングされる細胞療法が挙げられる。一例として、樹状細胞療法は、樹状細胞に腫瘍抗原を提示させることによって抗腫瘍応答を引き起こす。FDA承認の細胞療法は、Sipuleucel−T(Provenge、Dendreon、USA)である。腫瘍抗原を提示するために樹状細胞を誘導する1つの方法は、短いペプチドによるワクチン接種である。これらのペプチドは、強力な免疫応答および免疫系による活発な抗腫瘍応答を誘導するためにアジュバントと共に送達され得る。別の戦略は、患者の血液から樹状細胞を除去し、腫瘍抗原の存在下で、体外(ex vivo)で活性化することである。腫瘍抗原は、単一の腫瘍特異的ペプチド/タンパク質または腫瘍細胞溶解物であり得る。これらの活性化樹状細胞は体内に戻され、癌細胞に対する免疫応答を誘発する。樹状細胞療法としては、樹状細胞の表面に結合する抗体の使用が挙げられる。抗原を抗体に添加することができ、樹状細胞を成熟させ、腫瘍に免疫を与えることができる。免疫応答を生じるための抗体による標的として使用されている樹状細胞受容体として、TLR3、TLR7、TLR8およびCD40が挙げられる。
別の実施形態では、免疫療法剤は抗体療法である。癌の治療のために承認された多くの抗体療法がある。細胞表面レセプターは、抗体療法の一般的な標的であり、非限定的な例として、表皮成長因子レセプターおよびHER2が挙げられる。一旦癌抗原に結合すると、抗体は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性を誘導し、補体系を活性化し、そのリガンドと相互作用する受容体を防止し、および/または化学療法または放射線のペイロードを送達することができ、それらのすべては細胞死につながりうる。1つの実施形態では、抗体療法は、ベバシズマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、およびトラスツズマブから選択される。
さらに別の実施形態では、免疫療法剤は免疫チェックポイント阻害剤である。本明細書で使用される「免疫チェックポイント阻害剤」は、免疫チェックポイントタンパク質の活性を阻害するいずれの化合物または薬剤も意味する。免疫チェックポイント阻害剤としては、限定されないが、免疫チェックポイント分子結合タンパク質、免疫チェックポイント分子に結合する抗体(またはそのフラグメントまたはバリアント)、免疫チェックポイント分子の発現をダウンレギュレートする核酸、または免疫チェックポイント分子に結合するいずれか他の分子(すなわち、小有機分子、ペプチド模倣薬、アプタマーなど)が挙げられ、それらは、免疫チェックポイントタンパク質の機能および/または活性を阻害する。
1つの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、プログラム死リガンド1(PD−L1、B7−H1、CD274としても知られる)、プログラム死1(PD−1)、CTLA−4、PD−L2(B7−DC、CD273)、LAG3、TIM3、2B4、A2aR、B7H1、B7H3、B7H4、BTLA、CD2、CD27、CD28、CD30、CD40、CD70、CD80、CD86、CD137、CD160、CD226、CD276、DR3、GAL9、GITR、HAVCR2、HVEM、IDO1、IDO2、ICOS(誘導性T細胞共刺激分子)、KIR、LAIR1、LIGHT、MARCO(コラーゲン構造を有するマクロファージ受容体)、PS(ホスファチジルセリン)、OX−40、SLAM、TIGHT、VISTAおよび/またはVTCN1から選択される。
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD−1の阻害剤である。1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は抗PD−1抗体である。1つの特定の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はニボルマブである。例えば、米国特許第5,241,303号に開示されているPD−1生物活性(またはそのリガンド)の阻害剤は、米国特許第7,029,674;6,808,710号に開示され;または米国特許出願第20050250106号および第20050159351号は、本明細書において提供される方法において使用され得る。PD−1に対する例示的な抗体としては、BioXcellからの抗マウスPD−1抗体クローンJ43(カタログ番号BE0033−2);BioXcellの抗マウスPD−1抗体クローンRMP1−14(カタログ番号BE0146);マウス抗PD−1抗体クローンEH12;MerckのMK−3475抗マウスPD−1抗体(Keytruda、pembrolizumab、lambrolizumab)、およびANB011として知られるAnaptysBioの抗PD−1抗体;抗体MDX−1 106(ONO−4538);Bristol−Myers SquibbのヒトIgG4モノクローナル抗体nivolumab(Opdivo(登録商標)、BMS−936558、MDX1106);アストラゼネカのAMP−514、およびAMP−224;およびピデリズマブ(CT−011)、CureTech Ltd.が挙げられる。
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD−L1の阻害剤である。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、抗体(例、抗PD−L1抗体)、RNAi分子(例、抗PD−L1 RNAi)、アンチセンス分子(例、抗PD−L1アンチセンスRNA)、ドミナントネガティブタンパク質(例、ドミナントネガティブPD−L1タンパク質)および低分子阻害剤が挙げられる。例示的な抗PD−L1抗体としては、クローンEH12が挙げられる。例示的なPD−L1に対する抗体としては:GenentechのMPDL3280A(RG7446);BioXcellの抗マウスPD−L1抗体クローン10F.9G2(カタログ番号BE0101);Bristol−Meyer’s Squibbの抗PD−L1モノクローナル抗体MDX−1105(BMS−936559)およびBMS−935559;MSB0010718C;マウス抗PD−L1クローン29E.2A3;およびAstraZenecaのMEDI4736が挙げられる。
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD−L2の阻害剤である。他の実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1とPD−L2との間の相互作用を減少させる。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、抗体(例、抗PD−L2抗体)、RNAi分子(例、抗PD−L2 RNAi)、アンチセンス分子(例、抗PD−L2アンチセンスRNA)、ドミナントネガティブタンパク質(例、ドミナントネガティブPD−L2タンパク質)、および低分子阻害剤が挙げられる。抗体としては、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、脱免疫化抗体、およびIg融合タンパク質が挙げられる。
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA−4の阻害剤である。1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、抗CTLA−4抗体である。特定の1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はイピリムマブである。1つの実施形態では、抗CTLA−4抗体は、抗原提示細胞上に発現されたCD80(B7−1)および/またはCD86(B7−2)に対するCTLA−4の結合をブロックする。CTLA−4に対する例示的な抗体としては、Bristol Meyers Squibbの抗CTLA−4抗体イピリムマブ(Yervoy(登録商標)、MDX−010、BMS−734016およびMDX−101としても知られている);抗CTLA4抗体、Milliporeのクローン9H10;ファイザーのトレメリムマブ(CP−675,206、チシリムマブ);およびAbcamの抗CTLA4抗体クローンBNI3が挙げられる。
いくつかの実施形態では、抗CTLA−4抗体は、例えば、WO98/42752;米国特許第6,682,736号および第6,207,156号;Hurwitz et al(1998);Camacho et al(2004)(抗体CP−675206);Mokyr et al(1998)に開示されている(参照により本明細書に組み込まれる)。
いくつかの実施形態では、CTLA−4阻害剤は、WO1996040915に開示されるCTLA−4リガンドである。いくつかの実施形態において、CTLA−4阻害剤は、CTLA−4発現の核酸阻害剤である。
いずれの好適な免疫チェックポイント阻害剤も、本明細書に開示される組成物、剤形および方法と共に使用されることが意図される。免疫チェックポイント阻害剤の選択は、複数の要因に依存し、免疫チェックポイント阻害剤の選択は、当業者の技術の範囲内である。例えば、考慮すべき要因としては、いずれかの追加薬物の免疫チェックポイント阻害剤との相互作用、および免疫チェックポイント阻害剤を摂取することができる期間が挙げられる。特定の例では、免疫チェックポイント阻害剤は、長期間、例えば慢性的に摂取し得る免疫チェックポイント阻害剤である。
免疫チェックポイント阻害剤が抗体である実施形態において、抗体は、モノクローナル抗体、合成抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、一本鎖Fv(二重特異性scFvを含む)、一本鎖抗体、Fab断片、F(ab’)断片、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、および上記のいずれかのエピトープ結合断片であってよい。特に、本発明で使用する抗体としては、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわち免疫チェックポイント分子に免疫特異的に結合する免疫チェックポイント分子の結合部位を含む分子が挙げられる。本発明で使用する免疫グロブリン分子は、いずれのタイプ(例、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)または免疫グロブリン分子のサブクラスの分子でありうる。好ましくは、本発明で用いる抗体はIgG、より好ましくは、IgG1である。
1つの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤としては、限定はされないが、MEDI−4736(WO2011066389A1に開示)、MPDL328 OA(US8217149B2に開示)およびMIH1(eBioscienceで入手可能なAffymetrix(16.5983.82))および現在調査中の他のPD−L1阻害剤などPD−L1を阻害するヒト化または完全ヒト抗体が挙げられ得る。本発明によれば、免疫チェックポイント阻害剤は、好ましくは、例えば上記の公知のCTLA−4、PD−1またはPD−L1阻害剤(イピリムマブ、トレメリムマブ、ラブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP−244、MEDI−4736、MPDL328 OA、MIH1)から選択される、CTLA−4、PD−1またはPD−L1阻害剤である。
1つの実施形態において、血管破壊剤は、リンカーによって免疫治療剤にコンジュゲートされる。1つの特定の実施形態では、血管破壊剤は、アフィボディ、ドメイン抗体(dAb)、ナノボディ、ユニボディ、DARPin、アンチカリン、ヴァーサボディー(versabody)、デュオカリン、リポカリン、またはアビマーなどの、抗体、抗体断片または抗体模倣体である。抗体はまた、免疫療法剤であることに加えて、腫瘍標的機能を果たし得る。その抗原または受容体が位置する標的の腫瘍組織または細胞に結合することにより、抗体はそこでコンジュゲートを誘導する。好ましくは、抗原または受容体は腫瘍関連抗原、すなわち非癌性細胞と比較して癌性細胞によって唯一発現されるか、または癌細胞によって過剰発現される抗原である。
抗体上のいくつかの異なる反応性基のいずれか1つは、リジン残基のε−アミノ基、ペンダント(pendant)炭水化物部分、カルボン酸基、ジスルフィド基、およびチオール基を含むコンジュゲーション部位であり得る。各タイプの反応性基は、いくつかの利点およびいくつかの欠点を有するトレードオフを表す。コンジュゲーションに適した抗体反応性基についての総説については、例えばGarnett(2001)およびDubowchik and Walker(1999)を参照されたい、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。1つの実施形態では、抗体は、リシンε−アミノ基を介してコンジュゲートされる。別の実施形態では、多くの抗体がグリコシル化されるので、抗体は炭水化物側鎖を介してコンジュゲートされる。炭水化物側鎖は、過ヨウ素酸塩で酸化されてアルデヒド基を生成することができ、次いで、アミンと反応して、セミカルバゾン、オキシム、またはヒドラゾンなどのイミン基を形成することができる。所望であれば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、イミン基をより安定なアミン基に変換することができる。炭水化物側鎖を介するコンジュゲーションに関するさらなる開示については、例えば、Rodwell et al(1986)を参照;その開示は参照により本明細書に組み込まれる。さらに別の実施形態において、抗体は、カルボン酸基を介してコンジュゲートされ得る。1つの実施形態では、末端カルボン酸基を官能化してカルボヒドラジドを生成させ、これをアルデヒド含有コンジュゲーション部分と反応させる。さらに別の実施形態において、抗体は、抗体上のシステイン残基を架橋するジスルフィド基およびコンジュゲートの他の部分上の硫黄を介してコンジュゲートされ得る。いくつかの抗体は遊離のチオール(スルフヒドリル)基を欠くが、例えばヒンジ領域にジスルフィド基を有する。そのような場合、遊離チオール基は天然のジスルフィド基の還元によって生成することができる。
さらに別の実施形態では、リンカーは切断可能な基を含む。1つの実施形態では、切断可能な基は生理学的条件下で切断可能であり、好ましくは、コンジュゲートが一般に血漿中に循環している間は比較的安定であるが、いったんコンジュゲートが意図された作用部位、すなわち、標的腫瘍または腫瘍細胞の近く、標的腫瘍または腫瘍細胞に、または標的腫瘍または腫瘍細胞の中に到達すると容易に切断される。
併用療法−投与量と投与
当技術分野で理解されているように、用語「併用療法」、「併用治療」または「医薬組み合わせ」は、ひとつの病気を治療するために、2以上の薬物療法または他の療法(単一療法;単独で受けるいずれの治療に対する)の使用を意味する。例えば、「医薬組み合わせ」療法は、別々の薬剤、または利用可能な場合、複数の有効成分(固定用量組み合わせなど)を含む剤形を処方/投与することによって達成することができる。
本明細書に記載の方法および使用は、単一の患者に対する血管破壊剤(組み合わせパートナーa)および免疫療法剤(組み合わせパートナーb)の投与を包含し、薬剤が同じ投与経路または同時に必ずしも投与されない治療計画を含むことが意図される。したがって、組み合わせパートナー(a)および(b)は、1つの組み合わせ単位投与形または2つの別個の単位投与形で、一緒に、順番に、または別々に投与してもよい。また、単位投与形はパートナー(a)(またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグ)およびパートナー(b)の両方を含む医薬組成物などの固定された組み合わせであってもよい。
特に、組み合わせの各組み合わせパートナーの治療上有効な量は、同時または任意の順序で逐次に投与してもよく、成分は別々にまたは固定した組み合わせとして投与してもよい。
例えば、本発明の方法は、(i)遊離形態または薬学的に許容される塩形態のパートナー(a)の投与;および(ii)一緒になって治療上有効な量で、好ましくは、相乗的に有効な量で、例えば本明細書に記載の量に対応する1日用量または間欠用量で、同時にまたは任意の順序で逐次にパートナー(b)を投与することを含んでもよい。本発明の組み合わせの各組み合わせパートナーは、治療期間中の異なる時点で別々に投与、または分割されたもしくは単一の組み合わせ形態で同時に投与してもよい。さらに、投与という用語は、in vivoで組み合わせパートナー自体に変換される組み合わせパートナーのプロドラッグの使用も包含する。
組み合わせパートナーは、癌の治療に使用するための「各部分のキット」として提供してもよいことは理解されるであろう。キットは、組み合わせパートナーが、特定の療法での使用についての説明書と共に、共投与用に別々に提供されるパッケージを含んでもよい。
本発明の組み合わせにおいて使用される各組み合わせパートナーの有効量は、使用される特定の化合物または医薬組成物、投与様式、および治療される癌の重篤度/グレードに応じて変動し得る。
組み合わせパートナー(a)および(b)の1日投与量は、当然のことながら、選択される化合物、治療される特定の状態および所望の効果などの様々な要因に依存して変動する。しかし、一般的には、薬剤(a)を1日あたり、単回投与または分割投与として、1日あたり約0.05〜20mg/kg、特に1〜20mg/kg、例えば1日あたり0.4〜16mg/kgの1日投与量率で投与することで満足な結果が達成される。組み合わせパートナー(a)および(b)は、従来のいずれの経路、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤、カプセル、飲料溶液の形態で、または非経口的に、例えば注射溶液またはサスペンションの形態で投与してもよい。経口投与に好適な単位投与形は、約0.02〜50mgの有効成分、通常0.1〜30mgおよび2〜25mg、4〜20mgの、例えば、組み合わせパートナー(a)または(b)を、1つまたは複数の薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含む。
本発明の医薬組み合わせは、固形腫瘍の治療に使用することができる。固形腫瘍の例としては、副腎皮質癌、肛門腫瘍/癌、膀胱腫瘍/癌、骨腫瘍/癌(骨肉腫など)、脳腫瘍、乳腫瘍/癌、カルチノイド腫瘍、カルシノーマ、子宮頸腫瘍/癌、大腸腫瘍/癌、子宮内膜腫瘍/癌、食道腫瘍/癌、肝外胆管腫瘍/癌、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、眼腫瘍/癌、胆嚢腫瘍/癌、胃(gastric)腫瘍/癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、頭頸部腫瘍/癌、下喉頭腫瘍/癌、膵島細胞腫瘍、腎臓腫瘍/癌、喉頭腫瘍/癌、平滑筋肉腫、白血病、口腔および口腔腫瘍/癌、肝腫瘍/癌(例えば、肝細胞癌)、肺腫瘍/癌、リンパ腫、悪性中皮腫、メルケル細胞癌、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性障害、鼻咽頭腫瘍/癌、神経芽細胞腫、口腔腫瘍/癌、口腔咽頭腫瘍/癌、骨肉腫、卵巣上皮腫瘍/癌、卵巣胚芽細胞腫、膵臓腫瘍/癌、副鼻腔腫瘍/癌、副甲状腺腫瘍/癌、陰茎腫瘍/癌、下垂体腫瘍/癌、形質細胞新生物、前立腺腫瘍/癌、横紋筋肉腫、直腸腫瘍/癌、腎細胞腫瘍/癌、腎盂および尿管の転移性細胞腫瘍/癌、唾液腺腫瘍/癌、セザリー症候群、皮膚腫瘍(皮膚t細胞リンパ腫、カポジ肉腫、マスト細胞腫瘍およびメラノーマなど)、小腸腫瘍/癌、軟部組織肉腫、胃腫瘍/癌、精巣腫瘍/癌、胸腺腫、甲状腺腫瘍/癌、尿道腫瘍/癌、子宮腫瘍/癌、膣腫瘍/癌、外陰腫瘍/癌、およびウィルムス腫瘍が挙げられる。1つの実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、大腸癌、消化器癌、腎臓癌、非小細胞肺癌を含む肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、近位または遠位胆管癌、またはメラノーマである。
追加療法
本発明の方法は、血管破壊剤と免疫治療剤との組み合わせを、他の治療剤および腫瘍照射などの治療様式と組み合わせて利用してもよい。例えば、本発明の併用療法は、癌の治療のための患者への投与に適した別の化学療法剤、抗体および/または免疫療法剤と共に使用してもよい。
血管破壊剤と免疫治療剤との組み合わせと共に投与され得る治療剤の例としては、VEGF指向性チロシンキナーゼ阻害剤およびプロテアソーム阻害剤などのチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられる。一例として、チロシンキナーゼ阻害剤には、スニチニブ(Sutent)、ソラフェニブ(Nexavar)、アキシチニブ(Inlyta)およびパゾパニブ(Votrient)が挙げられる。腎臓癌の治療に用いられる別の治療剤は、選択的プロテアソーム阻害剤であるカルフィルゾミブ(Kyprolis)である。非限定的な例として、本発明において有用なサイトカインとしては、インターロイキン2(IL2)およびインターフェロンアルファー(IFNα)が挙げられる。
実施例1.抗PD1と組み合わせたBNC105
本発明者らは、シンジェニックMC38マウス大腸腫瘍モデルにおける免疫療法的抗PD1抗体と組み合わせたBNC105の有効性を決定するための検討を行った。BNC105Pを10mg/kg i.v.で1、8および15日目に投与し、抗PD1抗体(クローンRMP1−14)を3.5mg/kg i.p.で1、4、8、12および16日目に投与した。C57/BL6マウスにMC38細胞を皮下接種した。腫瘍が約100〜150mm3の体積に達したとき、動物をグループあたり10匹のマウスのグループに無作為化した。
グループ:
1.生理食塩水+PBS対照
2.生理食塩水+IgG2aアイソタイプ対照抗体
3.BNC105P+IgG2aアイソタイプ対照抗体
4.生理食塩水+抗PD1抗体
5.BNC105P+抗PD1抗体
この検討の生存パートは、対照群の腫瘍の大きさが倫理的限界に達するため、治療期間の18日目に終了した。FACS分析のために腫瘍および血液を採取し、また組織学的検査のために腫瘍を採取した。FACS分析および組織学的検査は現在進行中であり、治療後の免疫T細胞集団の変化を同定することを目的としている。
対照群と比較すると、特に組み合わせ群においては、処置期間の早くも8日目には、腫瘍増殖阻害は明らかになった(p<0.05)(図1A)。処置期間の17日目に、単独療法としてBNC105で処置した動物は、腫瘍増殖の40%阻害を経験したが、抗PD1処置動物は、腫瘍増殖において74%の阻害を経験した。BNC105+抗PD1療法の組み合わせで処置した動物は、腫瘍増殖において97%の阻害を経験した(図1B)。
実施例2.抗CTLA−4と組み合わせたBNC105
本発明者らは、シンジェニックCT26マウス大腸腫瘍モデルにおける免疫腫瘍治療抗体抗CTLA4と組み合わせたBNC105の有効性を決定するための別の検討を行った。1日および8日目にBNC105(10mg/kg)を投与し、2,5および9日目に抗CTLA4抗体(クローン9D9)を10mg/kg i.p.投与した。Balb/cマウスにCT26細胞を皮下接種した。腫瘍が約135mm3の平均体積に達したとき、動物をグループあたり10匹のマウスの5つの群に無作為化した。
グループ:
1.生理食塩水+PBS対照
2.生理食塩水+IgG2bアイソタイプ対照抗体
3.BNC105P+IgG2bアイソタイプ対照抗体
4.生理食塩水+抗CTLA4抗体
5.BNC105P+抗CTLA4抗体
この検討の生存パートは、対照群の腫瘍サイズが倫理的限界に達するため、治療期間の12日目に終了した。FACS分析および組織学的検査の両方のために腫瘍を採取した。FACS分析および組織学的検査は現在進行中であり、処置後の免疫T細胞集団の変化を同定することを目的とする。
BNC105+抗CTLA4の組み合わせで処置した動物は、BNC105単独または抗CTLA4単独のいずれかで処置した動物と比較して、腫瘍増殖のより大きな阻害を経験した(図2A)。処置期間の11日目に、単独療法としてBNC105で処置した動物は、腫瘍増殖において27%の阻害を経験し、抗CTLA4処置動物は、腫瘍増殖の14%阻害を経験した。BNC105+抗CTLA4の組み合わせで処置した動物は、腫瘍増殖において70%の阻害を経験した(図2B)。したがって、実施例1および2で概説した実験で得られた結果を考慮して、本発明者らは、癌の治療において血管破壊剤と免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせた相乗効果を実証した。
実施例3:BNC105は腫瘍微小環境の免疫ホメオスタシスを破壊する
免疫ホメオスタシスを変化させることによって初期免疫応答を刺激することは、より多くの患者に関連する免疫療法を行うための鍵となり得る。したがって、本発明者らは、BNC105処置患者からの主要な免疫臨床バイオマーカーを試験し、BNC105とPD−1またはCTLA−4を標的とするチェックポイント阻害剤とを組み合わせる潜在的な治療上の利点を前臨床的に調べる。
BNC105は急性腫瘍損傷を引き起こし、腫瘍性IFNγを増加させる
BNC105は、腫瘍血管系の急速な破壊を引き起こし、高度に選択的に正常な血管系をそのまま残す。腎臓癌(Renca)のマウスの同所性モデルにおいて、本発明者らは、血管腫の灌流を用いて、影響を受けていない正常組織と比較して、BNC105処置後に腫瘍血管が抹消されることを示した。
BNC105は、対照処置動物と比較して、腫瘍性IFNγ含量の増加を伴い腫瘍の免疫原性潜在能力に刺激を与える(図3)。IFNγは、CD4+Th1、CD8+およびTh0細胞および活性化されたNK細胞から分泌される。チェックポイント阻害剤が導入された場合、腫瘍特異的免疫活性化のための環境を賦与する相補的免疫細胞の成分の増加を示唆する腫瘍性CD3+/CD8+細胞の変化は見られなかった。
BNC105は免疫応答IL−12p40およびIL−10を臨床的に増強する
異なる免疫細胞集団によって提供される前炎症性シグナルと抗炎症性シグナルとの間のバランスは、正常な生理学および癌発生の抑制にとって重要である。このホメオスタシスを改変することにより、免疫系が応答する方法を変える機会が提供される。患者サンプルにおけるバイオマーカー分析は、フェーズII BNC105単独療法中皮腫試行から実施した。バイオマーカー分析は、血漿IL−12サブユニットp40がBNC105投与後に有意に増加し、投与後8日目に上昇したままであることを示した(図4)。IL−12サイトカインファミリーの重要なメンバーである免疫調節性サイトカインIL−12サブユニットp40は、抗腫瘍免疫の強力な誘導物質として出現した。IL−12サブユニットp40は、活性化されたマクロファージによって分泌され、Th1細胞発生の必須誘導物質として働く。
免疫調節性サイトカインIL−10のレベルにおいても有意な変化が見られた(図4)。腫瘍に対する適応免疫のIL−10媒介刺激が臨床的に観察されている。IL−10は、腫瘍における腫瘍常在CD8+T細胞の増殖を誘導し、その細胞傷害活性を増強することができる単球を増加させる。
BNC105処置は浸潤マクロファージの数を減少させる
腫瘍浸潤マクロファージ(CD11b+)の数の有意な減少が、BNC105(単独療法および併用)による処置後に見られた(図5)。この減少は、潜在的にマクロファージサブセットの免疫抑制効果を放出する免疫環境を劇的に変化させる。
本発明者らの知見は、BNC105と免疫療法剤、例えば免疫チェックポイント阻害剤との組み合わせの治療上の恩恵や、腫瘍および免疫系のBNC105駆動プライミングが、チェックポイント阻害剤の及ぶ範囲を拡大し、より多くの患者集団へ治療上の恩恵が活用されるはずであることを強くサポートしている。
当業者であれば、広範に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示すように本発明に対して多くの変形および/または修正を行うことができることが理解されよう。したがって、本実施形態は、すべての点で例示的であり、限定的ではないとみなされるべきである。
本明細書において議論および/または参照されるすべての刊行物は、その全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、AU2015902260の優先権も主張するものであり、これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に含まれる文書、作用、材料、装置、物品等の議論は、単に本発明の文脈を提供することを目的とするものである。これらの事項のいずれかまたはすべてが先行技術の基本の一部を形成するか、または本出願の各請求項の優先権の日以前に存在していた本発明に関連する分野において一般的な知識であることを認めるものではない。
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Claims (15)

  1. (i)血管破壊剤、および
    (ii)免疫療法剤
    を含む癌治療用医薬併用物であって、
    血管破壊剤が、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウム(BNC105P)から選択されるチューブリン重合阻害剤、および
    免疫療法剤が、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体から選択される免疫チェックポイント阻害剤である併用物。
  2. 血管破壊剤および免疫療法剤を含む、癌の治療剤であって、血管破壊剤が、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウム(BNC105P)から選択されるチューブリン重合阻害剤、および
    免疫療法剤が、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体から選択される免疫チェックポイント阻害剤である治療剤。
  3. 血管破壊剤による治療を受けている癌患者に使用するための、免疫療法剤を含む、癌の治療剤であって、
    血管破壊剤が、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウム(BNC105P)から選択されるチューブリン重合阻害剤、および
    免疫療法剤が、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体から選択される免疫チェックポイント阻害剤である治療剤。
  4. 免疫療法剤による治療を受けている癌患者に使用するための、血管破壊剤を含む、癌の治療剤であって、
    血管破壊剤が、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウム(BNC105P)から選択されるチューブリン重合阻害剤、および
    免疫療法剤が、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体から選択される免疫チェックポイント阻害剤である治療剤。
  5. 血管破壊剤および免疫療法剤を含む癌治療用医薬組成物であって、
    血管破壊剤が、2−メチル−7−ヒドロキシ−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−6−メトキシベンゾフラン(BNC105)および[6−メトキシ−2−メチル−3−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1−ベンゾフラン−7−イル]リン酸二ナトリウム(BNC105P)から選択されるチューブリン重合阻害剤、および
    免疫療法剤が、抗PD−1抗体および抗CTLA−4抗体から選択される免疫チェックポイント阻害剤である医薬組成物。
  6. 癌が、膀胱癌、乳癌、大腸癌、胃腸癌、腎癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、近位または遠位胆管癌、メラノーマから選択される、請求項1に記載の医薬併用物。
  7. 癌が大腸癌である、請求項6に記載の医薬併用物。
  8. 血管破壊剤および免疫療法剤が、同時に、逐次的に、または別々に投与される、請求項1、6および7のいずれか1項に記載の医薬併用物。
  9. 血管破壊剤および免疫療法剤が単一組成物中に共製剤化される、請求項1、6および7のいずれか1項に記載の医薬併用物。
  10. 癌が、膀胱癌、乳癌、大腸癌、胃腸癌、腎癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、近位または遠位胆管癌、メラノーマから選択される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の治療剤。
  11. 癌が大腸癌である、請求項10に記載の治療剤。
  12. 血管破壊剤および免疫療法剤が、同時に、逐次的に、または別々に投与される、請求項2〜4、10および11のいずれか1項に記載の治療剤。
  13. 血管破壊剤および免疫療法剤が単一組成物中に共製剤化される、請求項2〜4、10および11のいずれか1項に記載の治療剤。
  14. 癌が、膀胱癌、乳癌、大腸癌、胃腸癌、腎癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、近位または遠位胆管癌、メラノーマから選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
  15. 癌が大腸癌である、請求項14に記載の医薬組成物。
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