JP6865635B2 - 液圧式アクチュエータ - Google Patents
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Description
チューブ及びスリーブによって構成されるアクチュエータ本体部の両端は、金属で形成された封止部材を用いてかしめられる。
スリーブは、ポリアミド繊維などの高張力繊維または金属のコードを編み込んだ筒状の構造体であり、チューブの膨張運動を所定範囲に規制する。
このような空気圧式アクチュエータは、様々な分野で用いられているが、特に、介護・福祉用機器の人工筋肉として好適に用いられている。
ここで、作動流体として、油や水等の液体を用いる液圧式アクチュエータでは、例えば50MPaという高い圧力が印加されるため、従来のアクチュエータでは、耐久性、特には、チューブの耐亀裂進展性が十分でなかった。
前記チューブが、内層と、該内層の径方向外側に位置する外層と、を有し、
前記内層は、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及び水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化NBR)からなる群から選択される少なくとも1種を含むゴム成分を含み、且つ切断時伸び(Eb)が500%以上であり、
前記外層は、100%伸長時の引張応力(M100)が1.0MPa以上であることを特徴とする。
かかる本発明の液圧式アクチュエータは、チューブの耐亀裂進展性が向上しており、アクチュエータとしての耐久性が高い。
なお、本発明において、前記切断時伸び(Eb)及び前記100%伸長時の引張応力(M100)は、JIS K 6251に従って測定した値である。
図1は、本実施形態に係る液圧式アクチュエータ10の側面図である。図1に示すように、液圧式アクチュエータ10は、アクチュエータ本体部100、封止機構200及び封止機構300を具える。また、液圧式アクチュエータ10の両端には、連結部20がそれぞれ設けられる。
フィッティング400は、液圧式アクチュエータ10の駆動圧力源、具体的には、作動流体のコンプレッサと接続されたホース(管路)を取り付けられるように突出している。フィッティング400を介して流入した作動流体は、通過孔410を通過してアクチュエータ本体部100の内部、具体的には、チューブ110の内部に流入する。
アクチュエータ本体部100は、前述したように、チューブ110とスリーブ120とによって構成される。
ここで、チューブ110は、内周側に配置された円筒状の内層111と、この内層111の外周面に接合された外層112と、から2層構造体に一体形成されている。
但し、このような種類の繊維コードに限定されるものではなく、例えば、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維などの高強度繊維や、極細のフィラメントによって構成される金属製のコードを用いてもよい。
なお、熱硬化性樹脂とラテックスとの混合物中の固形分率は、15質量%以上50質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下が更に好ましい。また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、ラテックスとしては、ビニルピリジン(VP)ラテックス、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)ラテックス等が挙げられる。
次に、図3〜図10を参照して、封止機構200の実施形態について説明する。
図3は、実施形態1−1に係る封止機構200を含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。
なお、本発明においては、接着層240は、必須ではなく、第1折り返し部120aは、スリーブ本体部120bと接着されていなくてもよい。
図4は、実施形態1−2に係る封止機構200を含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。以下、実施形態1−1との相違点について主に説明する。
実施形態1−2では、スリーブ120の第1折り返し部120aと、かしめ部材230との間には、シート状の弾性部材が設けられる。具体的には、第1折り返し部120aとかしめ部材230との間には、ゴムシート250が設けられる。ゴムシート250は、円筒状の第1折り返し部120aの外周面を覆うように設けられる。ゴムシート250の種類は特に限定されないが、チューブ110と同様の種類のゴム等を用いることができる。かしめ部材230は、ゴムシート250も含めて、アクチュエータ本体部100を封止部材210と共にかしめる。
図5は、実施形態1−3に係る封止機構200を含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。
実施形態1−3では、実施形態1−1の接着層240に代えてゴムシート260が用いられる。ゴムシート260は、シート状の弾性部材であり、スリーブ本体部120bと、第1折り返し部120aとの間に設けられる。ゴムシート260には、ゴムシート250と同様の種類のゴムを用いることができる。
図6は、実施形態2−1に係る封止機構200Aを含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。
封止機構200Aは、封止部材210A、第1係止リング220A及びかしめ部材230Aによって構成される。
図7は、実施形態2−2に係る封止機構200Aを含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。以下、実施形態2−1との相違点について主に説明する。
実施形態2−2では、スリーブ120の第1折り返し部120aと、かしめ部材230Aとの間には、シート状の弾性部材が設けられる。具体的には、第1折り返し部120aとかしめ部材230Aとの間には、ゴムシート250Aが設けられる。ゴムシート250Aは、実施形態1−2のゴムシート250と同様に、円筒状の第1折り返し部120aの外周面を覆うように設けられる。
図8は、実施形態2−3に係る封止機構200Aを含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。
実施形態2−3では、実施形態2−1の接着層240に代えてゴムシート260が用いられる。ゴムシート260は、実施形態1−3と同様に、シート状の弾性部材であり、スリーブ本体部120bと、第1折り返し部120aとの間に設けられる。
図9は、実施形態3−1に係る封止機構200Bを含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。実施形態3(3−1及び3−2)では、2つの係止リングが用いられる。
具体的には、スリーブ120は、第1係止リング220Bを介して、アクチュエータ本体部100の軸方向DAXにおける中央側に折り返されることによって第1折り返し部120aを形成する。さらに、スリーブ120は、第1折り返し部120aがアクチュエータ本体部100の軸方向DAXにおける端部側に折り返されることによって第2折り返し部120cを形成する。
図10は、実施形態3−2に係る封止機構200Cを含む液圧式アクチュエータ10の軸方向DAXに沿った一部断面図である。以下、実施形態3−1との相違点について主に説明する。
チューブ110の内層111は、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及び水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化NBR)からなる群から選択される少なくとも1種を含むゴム成分を含み、且つ切断時伸び(Eb)が500%以上である。該内層111には、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及び水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化NBR)からなる群から選択される少なくとも1種を含むゴム成分を含むゴム組成物(以下、「内層用ゴム組成物」と称することがある。)が用いられる。
前記アクリロニトリル−ブタジエンゴム及び/又は水素化アクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニトリル単位の含有量が異なる2種類以上のアクリロニトリル−ブタジエンゴム及び/又は水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含むことが好ましい。2種類以上のアクリロニトリル−ブタジエンゴム及び/又は水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを使用することで、所望のニトリル含量を容易に達成できる。
前記アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及び水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(水素化NBR)の、内層用ゴム組成物のゴム成分中の含有割合は、50〜100質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることがより好ましい。
前記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが挙げられる。これらカーボンブラックは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記内層用ゴム組成物に用いるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積が70m2/g〜145m2/gであることが好ましい。内層用ゴム組成物に用いるカーボンブラックの窒素吸着比表面積がこの範囲であれば、内層111の強度が更に向上する。
前記外層用ゴム組成物に用いるカーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが挙げられる。これらカーボンブラックは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記外層用ゴム組成物に用いるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積が34m2/g〜155m2/gであることが好ましく、40m2/g〜155m2/gであることが好ましく、70m2/g〜145m2/gであることが更に好ましい。外層112に含まれるカーボンブラックの窒素吸着比表面積がこの範囲であれば、外層112の耐亀裂進展性、耐摩耗性、摺動性が更に向上する。
なお、チューブ110の総厚みは、目的に応じて適宜設定できるが、アクチュエータの耐久性と動作長の観点から、1mm〜6mmの範囲が好ましい。また、チューブ110の直径(外径)は、目的とする用途に応じて、適宜選択できる。
表1〜表2に示す配合処方に従い、ゴム成分と配合剤をバンバリーミキサーで混練りして内層用ゴム組成物1〜8と、外層用ゴム組成物1〜5を調製した。得られたゴム組成物に対して、以下の方法で、100%伸長時の引張応力(M100)及び切断時伸び(Eb)を測定した。
得られたゴム組成物を3インチロールにより押出し、さらに加硫プレスすることにより、幅75mm、長さ150mm、厚さ2mmの板状体を作製した。該板状体からJISダンベル状3号形サンプルを作製し、JIS K 6251に準拠して、25℃にて引っ張り試験を行い、100%伸長時の引張応力(M100)及び切断時伸び(Eb)を測定した。結果を表1〜表2に示す。
*2 NBR2(中高ニトリル): アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル単位の含有量=35質量%、JSR株式会社製「N230S」、SP値=10.1(cal/cm3)1/2
*3 BR1: ビニルシス−ブタジエンゴム(VC−BR)、宇部興産株式会社製「UBEPOL(登録商標)BR150」、シス−1,4結合含有量98質量%、SP値=8.3(cal/cm3)1/2
*4 BR2: ブタジエンゴム、JSR株式会社製「BR01」、SP値=8.3(cal/cm3)1/2
*5 NR: 天然ゴム、RSS#3、SP値=8.2(cal/cm3)1/2
*6 カーボンブラック1: SAF級カーボンブラック、N134、東海カーボン株式会社製「シースト9H」、窒素吸着比表面積=145m2/g
*7 カーボンブラック2: HAF級カーボンブラック、N330、東海カーボン株式会社製「シースト3」、窒素吸着比表面積=79m2/g
*8 ステアリン酸: 新日本理化株式会社製「ステアリン酸50S」
*9 老化防止剤: 大内新興化学工業株式会社製「ノクラック6C」
*10 樹脂: 日本ゼオン株式会社製「クレイトン100」
*11 シリカ: 東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil AQ」
*12 シランカップリング剤: Evonic社製「Si69」
*13 可塑剤: 新日本理化株式会社製「サンソサイザーDOA」
*14 亜鉛華: ZnO、白水化学工業株式会社製「亜鉛華3号」
*15 硫黄: 鶴見化学工業株式会社製「Sulfax Z」
*16 加硫促進剤1: 加硫促進剤CBS、大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーCZ」
*17 加硫促進剤2: 加硫促進剤DPG、大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーD」
*18 加硫促進剤3: 加硫促進剤TOT、大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーTOT−N」
*19 加硫促進剤4: 加硫促進剤MTBS、大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーDM」
得られたゴム組成物を押出し成形機で心棒上に押出し、得られた内層用ゴム組成物と外層用ゴム組成物からなるチューブを加硫缶にて加硫することにより、長さ300mmの円筒形状のチューブを作製した。なお、作製したチューブは、図2に示すような内層と外層の2層構造のチューブである。内層と外層のそれぞれに使用したゴム組成物の配合、並びに、チューブの内径及び外径、チューブの厚みに占める内層及び外層の割合を表3に示す。
直径0.7mmのアラミド繊維コード64本を編み込んで作製した直径16mmの網目状のスリーブを用意した。このスリーブは、横断面において円周上にアラミド繊維コードが64本観察される網目状筒状体であった。具体的には、このスリーブは、等間隔、平行かつ螺旋状に配置された32本のアラミド繊維コードと、この32本のアラミド繊維コードと斜交するとともに、等間隔、平行かつ螺旋状に配置された他の32本のアラミド繊維コードとが交互に編み込まれてなる網目状筒状体であった。
前記チューブと前記網目状のスリーブとを用いて、図1及び図2に示す構造のアクチュエータを作製した。アクチュエータに組み込まれたチューブの作動油としては、コスモ石油ルブリカンツ株式会社製コスモスーパーエポックUF46を用いた。作製したアクチュエータの耐久性を、以下の方法で評価した。結果を表3に示す。
作動油をチューブ内に注入して、チューブ内の空気を作動油で十分に置換した。チューブ内の作動油の圧力が0MPaと5MPaとをそれぞれ3秒ごとに繰り返すように作動油の注入操作を行い、チューブに亀裂が入り、該亀裂が進展して、アクチュエータの機能を発現できなくなるまでの回数を測定した。実施例1の回数を100として、指数表示した。指数値が大きい程、耐久性が高いことを示す。
Claims (6)
- 油圧によって膨張及び収縮する筒状のチューブと、所定方向に配向されたコードを編み込んだ筒状の構造体であって前記チューブの外周面を覆うスリーブと、によって構成されるアクチュエータ本体部を具え、
前記チューブが、内層と、該内層の径方向外側に位置する外層と、を有し、
前記内層は、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及び水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化NBR)からなる群から選択される少なくとも1種を含むゴム成分を含み、且つ切断時伸び(Eb)が800%以上であり、
前記外層は、100%伸長時の引張応力(M100)が1.0MPa以上であることを特徴とする、液圧式アクチュエータ。 - 前記内層の厚さと、前記外層の厚さとの比率が、10:90〜90:10である、請求項1に記載の液圧式アクチュエータ。
- 前記外層が、少なくとも1種のゴム成分を含む、請求項1又は2に記載の液圧式アクチュエータ。
- 前記内層が、更に、前記ゴム成分100質量部に対して、シリカを5〜20質量部含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液圧式アクチュエータ。
- 前記内層が、更に、前記シリカ100質量部に対して、シランカップリング剤を0.1質量部以下含む、請求項4に記載の液圧式アクチュエータ。
- 前記内層が、更に、前記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを5〜50質量部含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液圧式アクチュエータ。
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