JP6867559B2 - 仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法と、仮締切り体を構成する箱体搬送用のフロート台船 - Google Patents
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ところで、河口部に設けられる堰は、河川を締め切り、海水の遡上を遮蔽することにより、農業用水や工業用水等の確保のために利用されるとともに、洪水や高潮を防止する治水を目的として利用される。この堰は、間隔を置いて立設されている複数の堰柱と、隣接する堰柱と堰柱の間において上下に昇降自在に配設されている本設ゲート(門扉)とを備えている。堰柱は、水底にある例えば鉄筋コンクリート製のフーチング体の上方において水上まで立設しており、堰柱に設けられている昇降機構により本設ゲートが昇降されるようになっている。
堰柱と本設ゲートを備えた堰において、堰柱の耐震補強を含む補修工事や改修工事を行う場合、例えば本設ゲートにて海水の遡上を防止した状態で堰柱の周囲を気中作業環境下に置くべく、仮締切りが行われる。
一般には、堰柱の周囲に鋼矢板を打設したり、築堤を造成することにより仮締切りを構築して堰柱を囲った後、これら仮締切りの内部の水を排水することにより、気中作業環境を形成している。しかしながら、これらの仮締切りの構築方法では、仮設である仮締切りが大掛かりなものとなり、仮締切り構築作業とその後の仮締切り撤去作業に多くの時間と費用を要する。そのため、補修工事等が渇水期に限定され得る河川工事においては、補修工事等のための作業時間が制約を受けるといった課題がある。
しかしながら、特許文献1,2には、箱体の姿勢調整を可能とした、仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法や、仮締切り体を構成する箱体搬送用のフロート台船に関する記載はない。
堰柱と、該堰柱の側方に延設する昇降自在な本設ゲートと、を有する堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体を構成し、該堰柱の周囲に配設される、箱体の搬送・設置方法であって、
入り江を備えるフロート台船の該入り江に前記箱体を仮固定し、前記フロート台船を前記堰柱の設置位置の近傍まで自走もしくは曳航させる、箱体搬送工程と、
前記入り江には、送り出しウインチと引き戻しウインチが設けられており、該送り出しウインチ及び該引き戻しウインチと、前記箱体との間に取り付けられているワイヤを利用して前記箱体の姿勢調整を行い、該箱体の備える開口を介して前記堰柱の一部を該箱体の内部に収容しながら、該箱体を該堰柱に設置する、箱体設置工程と、を有することを特徴とする。
前記箱体設置工程では、前記堰柱の側面に複数の前記ガイドローラを当接させ、複数の該ガイドローラを回転させながら該堰柱に対して前記箱体の水平姿勢の調整を行い、次いで、複数の該ガイドローラを回転させながら該堰柱に対して該箱体を沈設することを特徴とする。
前記箱体搬送工程では、前記外管の内部に前記内管が収容されており、
前記箱体設置工程では、前記外管と前記内管のいずれか一方を相対的に張り出させて前記ガイドローラを前記堰柱の側面に当接させることを特徴とする。
中空部と、該中空部と外部水を連通する注排水管と、注排水バルブと、給排気管と、給排気バルブと、該給排気管に圧力空気を供給する圧力空気供給部とを備え、
前記注排水バルブと前記給排気バルブの少なくとも一方の開閉により、前記箱体が浮沈されるようになっており、
前記箱体搬送工程における前記入り江に対する前記箱体の仮固定では、桟橋の側方に前記フロート台船を位置決めし、該桟橋から重機を利用して前記箱体を前記入り江に吊り下ろし、前記フロート台船を作業床として、前記箱体を前記入り江に仮固定することを特徴とする。
下段に配設される、下段箱体と、
前記下段箱体の上に搭載される、1段もしくは複数段の上段箱体とを有し、
前記上段箱体と前記下段箱体の少なくとも一方が、中空部と、該中空部と外部水を連通する注排水管と、注排水バルブと、給排気管と、給排気バルブと、該給排気管に圧力空気を供給する圧力空気供給部とを備え、
前記注排水バルブと前記給排気バルブの少なくとも一方の開閉により、前記箱体が浮沈されるようになっており、
前記箱体搬送工程における前記入り江に対する前記箱体の仮固定では、桟橋の側方に前記フロート台船を位置決めし、該桟橋から重機を利用して前記下段箱体を該入り江に吊り下ろし、次に、前記上段箱体を該下段箱体の上に吊り下ろし、該フロート台船を作業床として該下段箱体と該上段箱体を接続することにより、前記箱体を水上にて組み立てることを特徴とする。
堰柱と、該堰柱の側方に延設する昇降自在な本設ゲートと、を有する堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体を構成し、該堰柱の周囲に配設される箱体を搬送する、仮締切り体を構成する箱体搬送用のフロート台船であって、
前記フロート台船は、前記箱体が仮固定される入り江を備え、
前記入り江には、送り出しウインチと引き戻しウインチが設けられており、
前記入り江に前記箱体を仮固定した状態で、前記堰柱の設置位置の近傍まで自走もしくは曳航されるようになっており、
前記送り出しウインチ及び前記引き戻しウインチと、前記箱体との間に取り付けられているワイヤが利用されて前記箱体の姿勢調整が行われ、該箱体の備える開口を介して前記堰柱の一部が該箱体の内部に収容されながら、該箱体が該堰柱に設置されるようになっていることを特徴とする。
はじめに、図1乃至図5を参照して、実施形態に係る仮締切り体の一例と閉塞型の仮締切り体構築方法の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る仮締切り体の一例に含まれる、開放型の仮締切り体の一例の斜視図であり、図2は、実施形態に係る仮締切り体の一例に含まれる、閉塞型の仮締切り体の一例の斜視図であり、図3は、閉塞型の仮締切り体の側方に仮設ゲートが取り付けられている状態を示す斜視図である。また、図4(a)から(c)、及び図5(a)から(c)は順に、実施形態に係る閉塞型の仮締切り体構築方法の一例を説明する工程図である。
次に、図6を参照して、実施形態に係る仮締切り体を構成する箱体の一例と、箱体の喫水調整方法の一例について説明する。ここで、図6Aは、実施形態に係る箱体の一例を示す縦断面図であり、図6Bは、図6AのB部の拡大図であり、かつ、実施形態に係る箱体の喫水調整方法を説明する図である。尚、以下、上流側箱体20を取り上げてその構成を説明するが、下流側箱体30の構成も実質的には上流側箱体20の構成と同様である。
次に、図7乃至図11を参照して、実施形態に係る箱体の搬送・設置方法の一例と箱体搬送用のフロート台船の一例について説明する。ここで、図7は、(a)から(c)の順に、実施形態に係る箱体の搬送・設置方法の一例を説明する工程図であり、かつ、実施形態に係る箱体搬送用のフロート台船の一例を説明する図である。また、図8Aは、箱体の内部に設けられているガイドユニットを説明する斜視図であり、図8Bは、図8AのB部の拡大図である。また、図9乃至図11は順に、実施形態に係る箱体の搬送・設置方法の一例のうち、箱体設置工程を詳細に説明する工程図である。尚、図示例では、フロート台船330にて上流側箱体20を搬送し、堰柱10に設置する方法を示すが、下流側箱体30も、作業ヤードとなる桟橋は相違するものの、実質的に同様の方法で搬送され、堰柱10に設置される。
次に、図12乃至図18を参照して、実施形態に係る箱体の沈設固定方法の一例と箱体の固定構造の一例、箱体と底盤の止水構造の一例と箱体と堰柱の止水構造の一例について説明する。ここで、図12は、実施形態に係る箱体の沈設固定方法の一例を説明する工程図であり、かつ、実施形態に係る箱体の固定構造(箱体と底盤の固定構造)の一例と、箱体と底盤の止水構造の一例を示す図である。また、図13は、(a)から(d)の順に、底盤の目地開き部の処理方法を示す工程図であり、図14は、(a)から(e)の順に、底盤の目地段差・欠損部の処理方法を示す工程図である。また、図15は、実施形態に係る箱体の固定構造(箱体と堰柱の固定構造)の一例と、箱体と堰柱の止水構造の一例を示す図である。また、図16Aは、壁体と仮設ゲートの接続部を示す斜視図であり、図16Bは、図16AのB部を拡大した平面図である。また、図17Aは、箱体と壁体のヒンジ機構の一例を示す側面図であり、図17Bは、図17AのB−B矢視図であって、ヒンジ機構における止水構造をともに示す平面図であり、図17Cは、図17AのC−C矢視図であって、ヒンジ機構における止水構造をともに示す平面図である。さらに、図18は、上流側壁体と下流側壁体が閉塞した際の双方の外部水側の端部側面の止水構造を示す平面図である。
次に、図19乃至図22を参照して、実施形態に係る仮設ゲートの一例と仮設ゲート昇降システムの一例について説明する。ここで、図19は、実施形態に係る仮設ゲートの一例の斜視図であり、図20は、実施形態に係る仮設ゲートの正面図である。また、図21は、ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図であり、図22は、実施形態に係る仮設ゲート昇降システムの一例の全体構成を示すとともに、仮設ゲート昇降システムを構成する牽引具とユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
10:堰柱
10a:第1隙間
11:側面
12:本設ゲート落とし込み溝
13:第1落とし込み溝
14:本設ゲート
15:底盤
15a:既設の凸部
16:昇降機構
17:脚部ガイドライナー(脚部ガイド鋼材)
17a:固定形鋼材
17b:ボルト
18:案内部(脚部ガイド鋼材)
18a:テーパー片
19:ライナープレート
20:上流側箱体(箱体)
20':開口接合部
20a:芯材(形鋼材)
20b、20c:鋼製スキンプレート
20d:脚部鋼板
20e:脚部用第1止水材(第1止水材)
20f:変形誘導孔
20g:第1長孔
20h:第1隙間保持ボルト
20i:第1押し込みボルト
21:下段箱体
21a:中空部
21b:注排水バルブ
21c:注排水管
21d:給排気バルブ
21e:給排気管
21f:圧力空気供給部
21g:脚部用第2止水材(第2止水材)
21h:袋体(第3止水材)
22:上段箱体(二段目箱体)
23:上段箱体(三段目箱体)
24:波圧抵抗用パネル
25:内部
26:開口
27:ガイドユニット
28:ガイド桟
28a:内管
28b:外管
29:ガイドローラ
30:下流側箱体(箱体)
30':開口接合部
31:下段箱体
32:上段箱体(二段目箱体)
33:上段箱体(三段目箱体)
34:波圧抵抗用パネル
35:内部
36:開口
40:上流側壁体(壁体)
41:ヒンジ機構
41a:第3隙間
42:箱体ヒンジ(第2水平ヒンジ片)
42a:ピン孔
43:壁体ヒンジ(第1水平ヒンジ片)
43a:ピン孔
44:ヒンジピン
45a:ヒンジ第1止水材(第1止水材)
45b:ヒンジ第2止水材(第2止水材)
46:端部支持鋼材
47:第3落とし込み溝
48:落とし込み溝形成用鋼材
49:仮設ゲート端部止水材
50:下流側壁体(壁体)
51:ヒンジ機構
60:仮設支保工
61:支柱
62:切梁
63:支柱
64:短尺切梁
65:開口補強支柱
66:開口補強短尺切梁
67:壁体支持用支柱
68:壁体支持用短尺切梁
69:第2隙間
71:仮支柱
71':筒材
71a:固定治具
71b:固定ボルト
72:第2落とし込み溝
73:仮設ゲート
74:既存角落とし材(角落とし材)
75:新設角落とし材(角落とし材)
75a:吊りフック
76:接続金物
77:支持梁
78:牽引具(電動チェーンブロック)
78a:第1通信部
78b:牽引駆動部
79:吊り材(チェーン)
80a:側部鋼板
80b:箱体端部第1止水板(第1止水板)
80c:第2長孔
80d:箱体端部第2止水板(第2止水板)
80e:丸孔
80f:第2隙間保持ボルト
80g:第2押し込みボルト
81:箱体端部第4止水材(第4止水材)
82:固定用治具
83,84:固定用ボルト
85:押し出し機構
86:フリーナット
87:ロッド
88:支圧板
91:壁体閉合端部第3止水材(第3止水材)
92:壁体閉合端部第4止水材(第4止水材)
95:ユーザ端末
95a:第2通信部
95b:操作部
98:ネットワーク
100:開放型の仮締切り体(仮締切り体)
120:箱体と底盤の固定構造(箱体の固定構造)
130:箱体と底盤の止水構造
140:箱体と堰柱の固定構造(箱体の固定構造)
150:箱体と堰柱の止水構造
200:閉塞型の仮締切り体(仮締切り体)
300:桟橋
310:トラック
320:重機
330,330A:フロート台船
331:入り江
332:引き戻しウインチ
333:送り出しウインチ
334,335:ワイヤ
336:係留ワイヤ
340:曳舟
400:空頭制限障害物(管理道路)
500:仮設ゲート昇降システム
W:外部水(海水、河川水)
G:水底地盤
M:目地
H:目地開き部
D:目地段差・欠損部
T:堆積物
SG:早強グラウト
Claims (7)
- 堰柱と、該堰柱の側方に延設する昇降自在な本設ゲートと、を有する堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体を構成し、該堰柱の周囲に配設される、箱体の搬送・設置方法であって、
入り江を備えるフロート台船の該入り江に前記箱体を仮固定し、前記フロート台船を前記堰柱の設置位置の近傍まで自走もしくは曳航させる、箱体搬送工程と、
前記入り江には、送り出しウインチと引き戻しウインチが設けられており、該送り出しウインチ及び該引き戻しウインチと、前記箱体との間に取り付けられているワイヤを利用して前記箱体の姿勢調整を行い、該箱体の備える開口を介して前記堰柱の一部を該箱体の内部に収容しながら、該箱体を該堰柱に設置する、箱体設置工程と、を有することを特徴とする、仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。 - 前記箱体の内部には、該箱体の内側側面から内部に延設するガイド桟と、該ガイド桟の先端において回転自在なガイドローラと、により構成される、複数のガイドユニットが設けられており、
前記箱体設置工程では、前記堰柱の側面に複数の前記ガイドローラを当接させ、複数の該ガイドローラを回転させながら該堰柱に対して前記箱体の水平姿勢の調整を行い、次いで、複数の該ガイドローラを回転させながら該堰柱に対して該箱体を沈設することを特徴とする、請求項1に記載の仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。 - 前記ガイド桟の先端には、相互に寸法の異なる外管と内管により構成される二重管が取り付けられ、該外管と該内管のいずれか一方の先端に前記ガイドローラが取り付けられており、
前記箱体搬送工程では、前記外管の内部に前記内管が収容されており、
前記箱体設置工程では、前記外管と前記内管のいずれか一方を相対的に張り出させて前記ガイドローラを前記堰柱の側面に当接させることを特徴とする、請求項2に記載の仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。 - 前記箱体は、
中空部と、該中空部と外部水を連通する注排水管と、注排水バルブと、給排気管と、給排気バルブと、該給排気管に圧力空気を供給する圧力空気供給部とを備え、
前記注排水バルブと前記給排気バルブの少なくとも一方の開閉により、前記箱体が浮沈されるようになっており、
前記箱体搬送工程における前記入り江に対する前記箱体の仮固定では、桟橋の側方に前記フロート台船を位置決めし、該桟橋から重機を利用して前記箱体を前記入り江に吊り下ろし、前記フロート台船を作業床として、前記箱体を前記入り江に仮固定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。 - 前記箱体は、
下段に配設される、下段箱体と、
前記下段箱体の上に搭載される、1段もしくは複数段の上段箱体とを有し、
前記上段箱体と前記下段箱体の少なくとも一方が、中空部と、該中空部と外部水を連通する注排水管と、注排水バルブと、給排気管と、給排気バルブと、該給排気管に圧力空気を供給する圧力空気供給部とを備え、
前記注排水バルブと前記給排気バルブの少なくとも一方の開閉により、前記箱体が浮沈されるようになっており、
前記箱体搬送工程における前記入り江に対する前記箱体の仮固定では、桟橋の側方に前記フロート台船を位置決めし、該桟橋から重機を利用して前記下段箱体を該入り江に吊り下ろし、次に、前記上段箱体を該下段箱体の上に吊り下ろし、該フロート台船を作業床として該下段箱体と該上段箱体を接続することにより、前記箱体を水上にて組み立てることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。 - 前記箱体が設置される前記堰柱の上空に、空頭制限障害物が存在する場合に、前記箱体設置工程では、該空頭制限障害物の前方において、前記箱体が該空頭制限障害物と干渉しないように該箱体を所定の沈降レベルに調整し、該箱体を該空頭制限障害物の下方を通過させ、前記堰柱に対して該箱体を設置することを特徴とする、請求項4又は5に記載の仮締切り体を構成する箱体の搬送・設置方法。
- 堰柱と、該堰柱の側方に延設する昇降自在な本設ゲートと、を有する堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体を構成し、該堰柱の周囲に配設される箱体を搬送する、仮締切り体を構成する箱体搬送用のフロート台船であって、
前記フロート台船は、前記箱体が仮固定される入り江を備え、
前記入り江には、送り出しウインチと引き戻しウインチが設けられており、
前記入り江に前記箱体を仮固定した状態で、前記堰柱の設置位置の近傍まで自走もしくは曳航されるようになっており、
前記送り出しウインチ及び前記引き戻しウインチと、前記箱体との間に取り付けられているワイヤが利用されて前記箱体の姿勢調整が行われ、該箱体の備える開口を介して前記堰柱の一部が該箱体の内部に収容されながら、該箱体が該堰柱に設置されるようになっていることを特徴とする、仮締切り体を構成する箱体搬送用のフロート台船。
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