JP6868340B2 - バターケーキの冷蔵保存時の硬化抑制剤、これを含んでなるバターケーキ用プレミックス及びこれを用いた冷蔵保存時の硬化が抑制されたバターケーキの製造方法 - Google Patents
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Description
(A)グルコースを構成糖とし、
(B)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有し、
(C)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり25質量%以上50質量%以下生成し、かつ
(D)高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により求めた水溶性食物繊維含量が40質量%以上である。
(E)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:0.6乃至1:4の範囲にあり、
(F)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の60%以上を占める。
(G)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の0.5%以上10%未満であり、
(H)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の0.5%以上である。
バターケーキの代表例として、小麦粉、バター、砂糖及び卵をそれぞれ等量配合して調製されるパウンドケーキを選択し、パウンドケーキの冷蔵保存時の硬化に及ぼす各種水溶性多糖配合の影響を調べる実験を行った。
実験1において特定の重量平均分子量のデキストリンにパウンドケーキの冷蔵保存時の硬化を抑制する効果が認められたので、本実験では、実験1で調製し、4℃で保存したパウンドケーキ(被験試料1乃至6)について、パネラー5人による官能試験を行い、その食感について評価した。食感としては、軟らかさ及びしっとり感について調べ、各種デキストリンを配合した被験試料2乃至6を、デキストリンを含まない被験試料1(対照)と比較し、対照と比べ「非常に悪い」、「悪い」、「やや悪い」、「変化なし」、「やや良い」、「良い」、「非常に良い」の7段階で評価した。結果を表3に示す。
実験3において特定の水溶性食物繊維にパウンドケーキの冷蔵保存時の硬化を抑制する優れた効果が認められたので、本実験では、実験3で調製したパウンドケーキ(被験試料7乃至12)を4℃で保存したものの食感について、官能試験を実験2と同様にして行った。結果を表6に示す。
実験1乃至4の結果から、水溶性多糖の内、分岐α−グルカン混合物がパウンドケーキの冷蔵保存時の硬化を抑制する上で最も高い効果を奏するだけでなく、冷蔵保存したパウンドケーキの食感(しっとり感)の維持にも優れていることが認められたので、本実験では、分岐α−グルカン混合物の配合量がパウンドケーキの冷蔵保存時の硬化に及ぼす影響を調べた。すなわち、表7に示されるとおり、実施例1で調製した分岐α−グルカン混合物(重量平均分子量4,700)からなる硬化抑制剤を用い、小麦粉100質量部に対する配合量(固形物)として、それぞれ3、10、15、20及び30質量部に変えた以外は実験1と同様にしてパウンドケーキ(被験試料13〜18)を調製した。分岐α−グルカン混合物を配合していない被験試料13を対照とした。
本実験では、実験5で調製したパウンドケーキ(被験試料13乃至18)を4℃で保存した場合の食感について、官能試験を実験2と同様にして行った。結果を表9に示す。
国際公開第WO2008/136331号パンフレットの実施例5記載の方法に順じて、27.1質量%トウモロコシ澱粉液化液(加水分解率3.6%)に、最終濃度0.3質量%となるように亜硫酸水素ナトリウムを、また最終濃度1mMとなるように塩化カルシウムを加えた後、50℃に冷却し、これに、国際公開第WO2008/136331号パンフレットの実施例1に記載された方法で調製したバチルス・サーキュランス PP710(FERM BP−10771)由来のα−グルコシル転移酵素の濃縮粗酵素液を固形物1グラム当たり11.1単位加え、さらに、50℃、pH6.0で48時間作用させた。その反応液を80℃で60分間保った後、冷却し、濾過して得られる濾液を常法に従って、活性炭で脱色し、H型及びOH型イオン樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮、噴霧乾燥して分岐α−グルカン混合物を製造した。なお、得られた分岐α−グルカン混合物を、国際公開第WO2008/136331号パンフレットの段落0080に記載されたα−グルコシダーゼ及びグルコアミラーゼ消化試験法、同段落0076乃至0078に記載されたメチル化分析法、及び、同段落0079に記載されたイソマルトデキストラナーゼ消化試験法によりそれぞれ分析したところ、以下の(ア)乃至(ウ)の特徴を有していた。
(ア)グルコースを構成糖とし、
(イ)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有し、
(ウ)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり38質量%生成した。
(エ)水溶性食物繊維含量が81質量%である。
(オ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:2.6である。
(カ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の70.2%である。
(キ)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の2.7%である。
(ク)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の7.1%である。
(ケ)重量平均分子量が4,700である。
(コ)Mw/Mnが2.2である。
国際公開第WO2008/136331号パンフレットの実施例3に記載された方法に従い、分岐α−グルカン混合物粉末を調製した。なお、得られた分岐α−グルカン混合物粉末は、以下の(ア)乃至(コ)の特徴を有していた。
(ア)グルコースを構成糖とする。
(イ)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有する。
(ウ)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり36.5質量%生成する。
(エ)高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により求めた水溶性食物繊維含量が75.4質量%である。
(オ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:1.5である。
(カ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の68.1%を占める。
(キ)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の3.4%である。
(ク)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の4.4%である。
(ケ)重量平均分子量が6,400である。
(コ)Mw/Mnが2.3である。
国際公開第WO2008/136331号パンフレットの実施例4に記載された方法に従い、分岐α−グルカン混合物粉末を調製した。なお、得られた分岐α−グルカン混合物粉末は、以下の(ア)乃至(コ)の特徴を有していた。
(ア)グルコースを構成糖とする。
(イ)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有する。
(ウ)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり42質量%生成する。
(エ)高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により求めた水溶性食物繊維含量が67.5質量%である。
(オ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:1.8である。
(カ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の78.6%を占める。
(キ)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の1.8%である。
(ク)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の2.1%である。
(ケ)重量平均分子量が10,200である。
(コ)Mw/Mnが2.7である。
国際公開第WO2008/136331号パンフレットの実施例6に記載された方法に従い、分岐α−グルカン混合物粉末を調製した。なお、得られた分岐α−グルカン混合物粉末は、以下の(ア)乃至(コ)の特徴を有していた。
(ア)グルコースを構成糖とする。
(イ)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有する。
(ウ)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり39.9質量%生成する。
(エ)高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により求めた水溶性食物繊維含量が84質量%である。
(オ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:3.7である。
(カ)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の66.4%を占める。
(キ)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の2.5%である。
(ク)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の5.7%である。
(ケ)重量平均分子量が3,100である。
(コ)Mw/Mnが2.1である。
室温に戻した全卵50質量部にグラニュー糖60質量部及び実施例2で調製した硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で15質量部加え、泡立て器で混ぜ、融かしたバター60質量部と牛乳60質量部を加え、混ぜ合わせた。これに篩った薄力粉120質量部を加え、切るように混ぜ合わることによりマフィン生地を得た。次いで、マフィン生地を、コンベクション(熱対流式)オーブンを用い160℃で20分間焼成してマフィンを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記マフィンと同様にして対照のマフィンを調製した。得られたマフィンを4℃で6日間保存後、食感について官能試験を実験2と同様に行ったところ、硬化抑制剤を配合して得たマフィンは、対照のマフィンより軟らかく、しっとり感に優れ、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
硬化抑制剤として、分岐α−グルカン混合物に替えて難消化性デキストリン(商品名『ニュートリオースFB06』、ロケットジャパン株式会社販売、重量平均分子量4,610)を水溶性多糖として固形物換算で15質量部用いた以外は実施例5と同様にしてマフィンを調製した。また、難消化性デキストリンを配合しない以外は上記マフィンと同様にして対照のマフィンを調製した。得られたマフィンを4℃で6日間保存後、食感について官能試験を実験2と同様に行ったところ、硬化抑制剤を配合して得たマフィンは、対照のマフィンより軟らかく、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
実施例3で調製した硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で15質量部溶解した全卵170質量部、グラニュー糖85質量部、コーンスターチ20質量部、ベーキングパウダー1質量部、食塩1質量部、バター80質量部をミキサーボウルに投入し、タテ型ミキサーにセットし、ワイヤーホイッパーを使用して、低速にて30秒混合した。ついで、薄力粉100質量部を添加し、低速にて1分混合後、比重が0.55になるまで中速でホイップし、バウムクーヘン生地を得た。250mm×330mmの鉄製の展板に、上記バウムクーヘン生地を均質に160g流し込み、上火200℃、下火150℃に設定した固定オーブンで7分焼成した。続けて上記バウムクーヘン生地を同様に160g流し込み同様に焼成し、これを3回繰り返し、合計4層からなる平板状のバウムクーヘンを得た。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記バウムクーヘンと同様にして対照のバウムクーヘンを製造した。得られたバウムクーヘンを4℃で6日間保存後、バウムクーヘンの食感について官能試験を実験2と同様に行ったところ、硬化抑制剤を配合して得たバウムクーヘンは、対照のバウムクーヘンより軟らかく、しっとり感に優れ、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
硬化抑制剤として、分岐α−グルカン混合物に替えてデキストリン(商品名『サンデック#250』、三和澱粉株式会社販売、重量平均分子量4,250)を水溶性多糖として固形物換算で15質量部用いた以外は実施例7と同様にしてバウムクーヘンを調製した。また、デキストリンを配合しない以外は上記バウムクーヘンと同様にして対照のバウムクーヘンを調製した。得られたバウムクーヘンを4℃で6日間保存後、食感について官能試験を実験2と同様に行ったところ、硬化抑制剤を配合して得たバウムクーヘンは、対照のバウムクーヘンより軟らかく、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
薄力粉100質量部、グラニュー糖100質量部、バター100質量部(バターは70℃に加温し液状にして使用した。)、加糖練乳20質量部、ベーキングパウダー2質量部を全て大型縦型ミキサー(容量90リットル、ビーター使用)に投入し低速にて30秒間、中速にて1分間混合し前生地を調製した。なお、薄力粉は篩わず、加糖練乳とベーキングパウダーは液状のバターに簡単に分散させた。次いで、実施例4で調製した硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で10質量部溶解した全卵100質量部、牛乳20質量部を一度に投入し、低速にて1分間、高速にて2分間混合し生地を調製した。仕込み時間(仕込み開始から終了まで)は7分間であった。敷き紙を敷いたパウンド型(長さ175mm、幅70mm、高さ60mm)にこの生地を390g注入して、180℃のオーブンで43分焼成しミルクパウンドケーキを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記ミルクパウンドケーキと同様にして対照のミルクパウンドケーキを調製した。得られたミルクパウンドケーキを4℃で6日間保存後、ミルクパウンドケーキの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のミルクパウンドケーキより軟らかく、しっとり感に優れ、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
硬化抑制剤として、分岐α−グルカン混合物に替えてデキストリン(商品名『サンデック#300』、三和澱粉株式会社販売、重量平均分子量3,190)を水溶性多糖として固形物換算で15質量部用いた以外は実施例9と同様にしてミルクパウンドケーキを調製した。また、デキストリンを配合しない以外は上記ミルクパウンドケーキと同様にして対照のミルクパウンドケーキを調製した。得られたミルクパウンドケーキを4℃で6日間保存後、食感について官能試験を実験2と同様に行ったところ、硬化抑制剤を配合して得たミルクパウンドケーキは、対照のミルクパウンドケーキより軟らかく、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
薄力粉100質量部、グラニュー糖100質量部、実施例1で調製した硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で15質量部、ポマード状のバター95質量部、乳化剤3質量部、ベーキングパウダー2質量部を、ミキサー(『ハイフレックスグラル HF−GS−2J』、深江パウテック製)に投入し、5分間混合して、パウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、バターの風味が感じられ、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地のつながりに優れるものであった。
硬化抑制剤の配合量を水溶性多糖として固形物換算で15質量部から10質量部に替えた以外は実施例11と同様にしてパウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、バターの風味が感じられ、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地のつながりに優れるものであった。
硬化抑制剤の配合量を水溶性多糖として固形物換算で15質量部から3質量部に替えた以外は実施例11と同様にしてパウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、バターの風味が感じられ、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地のつながりに優れるものであった。
硬化抑制剤の配合量を水溶性多糖として固形物換算で15質量部から10質量部、ポマード状のバターを95質量部から150質量部に替えた以外は実施例11と同様にしてパウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、バターの風味が感じられ、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地のつながりに優れるものであった。
グラニュー糖60質量部、デキストリン(商品名『サンデック#300』、三和澱粉株式会社販売、重量平均分子量3,190)を水溶性多糖として固形物換算で15質量部、融かしたバター60質量部、牛乳60質量部、薄力粉120質量部を、ミキサー(『ハイフレックスグラル HF−GS−2J』、深江パウテック製)に投入し、5分間混合して、マフィン用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、バターの風味が感じられ、全卵50質量部を配合して生地にした時に生地のつながりに優れるものであった。
実施例11で調製したパウンドケーキ用プレミックス315質量部に、全卵100質量部を投入し、低速にて1分間、高速にて2分間混合し生地を調製した。仕込み時間(仕込み開始から終了まで)は7分間であった。敷き紙を敷いたパウンド型(長さ175mm、幅70mm、高さ60mm)にこの生地を390g注入して、180℃のオーブンで43分焼成しパウンドケーキを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記パウンドケーキと同様にして対照のパウンドケーキを調製した。得られたパウンドケーキを4℃で6日間保存後、パウンドケーキの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のパウンドケーキより軟らかく、しっとり感に優れ、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
実施例12で調製したプレミックスを用いた以外は実施例16と同様にしてパウンドケーキを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記パウンドケーキと同様にして対照のパウンドケーキを調製した。得られたパウンドケーキを4℃で6日間保存後、パウンドケーキの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のパウンドケーキより軟らかく、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
実施例15で調製したマフィン用プレミックス315質量部に、全卵50質量部を投入し、低速にて1分間、高速にて2分間混合し生地を調製した以外は実施例5と同様にしてマフィンを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記マフィンと同様にして対照のマフィンを調製した。得られたマフィンを4℃で6日間保存後、マフィンの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のマフィンより軟らかく、冷蔵保存時の硬化が抑制されていた。
硬化抑制剤の配合量を水溶性多糖として固形物換算で15質量部から30質量部、バターを95質量部から90質量部に替えた以外は実施例11と同様にしてパウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地のつながりが悪かった。
硬化抑制剤の配合量を水溶性多糖として固形物換算で15質量部から20質量部、バターを95質量部から160質量部に替えた以外は実施例11と同様にしてパウンドケーキ用プレミックスを調製した。得られたプレミックスは、全卵100質量部を配合して生地にした時に生地がべたつき油っぽかった。
プレミックスとして、実施例11で調製したプレミックスに替えて比較例1で調製したプレミックスを用いた以外は実施例16と同様にしてパウンドケーキを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記パウンドケーキと同様にして対照のパウンドケーキを調製した。得られたパウンドケーキを4℃で6日間保存後、パウンドケーキの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のパウンドケーキより軟らかく、しっとり感に優れ、冷蔵保存時の硬化が抑制されていたものの、パウンドケーキとしては風味、及び、ボディー感に劣るものであった。
プレミックスとして、実施例11で調製したプレミックスに替えて比較例2で調製したプレミックスを用いた以外は実施例16と同様にしてパウンドケーキを調製した。また、硬化抑制剤を配合しない以外は上記パウンドケーキと同様にして対照のパウンドケーキを調製した。得られたパウンドケーキを4℃で6日間保存後、パウンドケーキの食感について官能試験を実験2と同様にして行ったところ、対照のパウンドケーキより硬く、冷蔵保存時の硬化は抑制されず、パウンドケーキがべとついて軟らかさやしっとり感は悪かった。
Claims (5)
- 小麦粉100質量部に対し、常温で固体の油脂を95質量部以上150質量部以下含むバターケーキの冷蔵保存時の硬化抑制剤であって、重量平均分子量が3,000以上12,000以下のデキストリン、難消化性デキストリン、又は、下記(A)乃至(I)の特性を有する分岐α−グルカン混合物を有効成分とするバターケーキの冷蔵保存時の硬化抑制剤:
(A)グルコースを構成糖とし、
(B)α−1,4結合を介して連結したグルコース重合度3以上の直鎖状グルカンの一端に位置する非還元末端グルコース残基にα−1,4結合以外の結合を介して連結したグルコース重合度1以上の分岐構造を有し、
(C)イソマルトデキストラナーゼ消化により、イソマルトースを消化物の固形物当たり25質量%以上50質量%以下生成し、
(D)高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により求めた水溶性食物繊維含量が40質量%以上であり、
(E)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基の比が1:0.6乃至1:4の範囲にあり、
(F)α−1,4結合したグルコース残基とα−1,6結合したグルコース残基との合計が全グルコース残基の60%以上を占め、
(G)α−1,3結合したグルコース残基が全グルコース残基の0.5%以上10%未満であり、
(H)α−1,3,6結合したグルコース残基が全グルコース残基の0.5%以上であり、かつ、
(I)重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除した値(Mw/Mn)が20未満である。 - 前記分岐α−グルカン混合物の水溶性食物繊維含量が、60質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の硬化抑制剤。
- 前記分岐α−グルカン混合物の水溶性食物繊維含量が、75質量%以上85質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化抑制剤。
- 小麦粉100質量部に対し、常温で固体の油脂95質量部以上150質量部以下、及び、請求項1乃至3のいずれかに記載の硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で3質量部以上20質量部以下含むことを特徴とするバターケーキ用プレミックス。
- 小麦粉、卵、糖質、常温で固体の油脂を含むバターケーキであって、小麦粉100質量部に対し、請求項1乃至3のいずれかに記載の硬化抑制剤を水溶性多糖として固形物換算で3質量部以上20質量部以下加えて生地を調製する工程と、得られた生地を焼成する工程とを含むことを特徴とする冷蔵保存時の硬化が抑制されたバターケーキの製造方法。
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