JP6871008B2 - リチウムイオン二次電池用電解質及びそれを用いたリチウムイオン二次電池用電解液並びにリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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しかしながら、リチウムイオン二次電池においては、充放電を繰り返して行うことができるサイクル数(サイクル特性)を向上させることが求められている。
[1]一般式(I)で表される非水二次電池用電解質。
[3]前記X1及び前記X2がOであることを特徴とする、[1]または[2]に記載の非水二次電池用電解質。
[4]前記rが、下記式(1)を満たすことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の非水二次電池用電解質。
2.0×10−6≦r≦1.0×10−2・・・(1)
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の非水二次電池用電解質と、非水溶媒とを含有する電解液。
[6]前記非水二次電池用電解質の濃度が0.005〜1.5mol/Lであることを特徴とする、[5]に記載の電解液。
[7]さらに、LiPF6を含むことを特徴とする、[5]または[6]に記載の電解液。
[8]正極、負極及び[5]〜[7]のいずれかに記載の電解液を有することを特徴とする電池。
R1に付してある定数qは0又は1の整数を表す。qが1の場合、一般式(I)中のR1は、上述した構造等を有するが、qが0の場合は、2つのカルボニル炭素が直接結合した構造を有する(例えば、化学式(II)の化合物)。qが0の場合は、Mを含む環状構造が五員環になるため、後述するキレート効果が最も強く発揮され、化学的安定性が増すため好ましい。
2.0×10−6≦r≦1.0×10−2・・・(1)
rが前記下限値以上であれば、高い容量維持率、高い容量発現率、あるいはその両方を可能とすることができるという利点があり、前記上限値以下であると、高い容量発現率を可能とするという利点がある。
電解質と呼ばれる塩類は、無数に存在するが、大部分は水には溶解、解離してイオン伝導をする。しかし、水以外の有機溶媒等には溶解すらしない場合が多い。このような水溶液も電解液に使用することは可能であるが、溶媒である水の分解電位が低く、酸化還元に弱いため、制約が多い。例えば、リチウム電池などでは、そのデバイスの電極間の電位差が3V以上になるため、水は水素と酸素に電気分解されてしまう。一方、有機溶媒や高分子はその構造により、水よりも酸化還元に強いものも多いため、リチウム電池や電気二重層キャパシタといった高電圧を必要とするデバイスに用いられる。
電解質中のナトリウムの存在比率rは、例えば、一般式(I)の電解質を上述した方法で合成する際に、添加するNaBF4の添加量によって調整される。
ナトリウム源としては、ナトリウム源となるナトリウムを含む電解質を用いることができる。例えば、上記のNaBF4の他、(COO)2Na2、NaClO4等が挙げられる。
本実施形態の電解液は、一般式(I)の電解質と、非水溶媒とを含有する。
本実施形態の電池は、一般式(I)の電解質を用いること以外は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の構成とすることができ、例えば、イオン伝導体、正極、負極、セパレータ及び容器等を備えて構成される。
この方法によれば、電解液中に別途ナトリウムイオンを添加する必要がなく、容易に、適切なナトリウムイオン濃度の電解液を調製することができる。
電解液中のナトリウムイオン濃度としては、0.01〜15000μMが好ましく、0.02〜15000μMがより好ましく、0.2〜10000μMがさらに好ましい。電解液中のナトリウムイオン濃度が、前記範囲内であると、電池のサイクル特性をより向上しやすい。
テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF4)27.4g、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(NaBF4)0.013mgをアセトニトリルに室温で溶解して200gとした溶液を溶液Yとした。溶液Yを調整する際、NaBF413mgを200gのアセトニトリルに溶解した溶液を100μL量り取り、アセトニトリルを加え100mLとしたNaBF41000倍希釈溶液を用いた。以下、NaBF4を用いた製造例においても同様とした。溶液Y10gにリチウムヘキサフルオロイソプロポキシド(LiOCH(CF3)2)5.09gをゆっくりと添加した。その後、60℃で3時間撹拌して反応させた。このとき、フッ化リチウムが析出した。こうして得られた反応液にシュウ酸1.31gを添加して、60℃で1時間撹拌して反応させた。次にこの反応液をろ過して、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムを分離し、得られたろ液の溶媒を60℃、10−1Paの減圧条件で除去し、白色の固体が1.90g得られた。この固体を100℃、10−1Paの減圧条件で24時間乾燥することにより、化学式(II)で表されるジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウムナトリウム(以下、Li・NaDFOBと略記する。Li・Naの符号は、分子中にリチウムとナトリウムが併存していることを表す。)1.90g(収率:91%)を得た。本製造例で得られた電解質をA−1とする。得られた電解質A−1のナトリウムの存在比率rをカチオンクロマトグラフィー(ダイオネクス社製、商品名:ICS−1500)で測定したところ、2ppmであった。なお、本明細書におけるppmは、リチウムとナトリウムのモル基準の存在比率の合計を1とした場合のナトリウムの存在比率(固体の電解質におけるNa/Li比)を表す。
非水溶媒としてエチレンカーボネート(EC)及びジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC/DEC=3/7(体積比))をサンプル瓶に量り取り、製造例1で得られた電解質A−1を加えて、Li・NaDFOBの濃度が0.1M、LiPF6の濃度が1Mとなるようにし、23℃で混合し、攪拌することで、電解液E−1を得た。
添加するNaBF4の量を0.13mgとして、製造例1と同様にして電解質A−2を得た。得られた電解質A−2のナトリウムの存在比率rを測定したところ、20ppmであった。添加する電解質を電解質A−2に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液E−2を得た。
ヘキサフルオロリン酸リチウム200.0g、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム4.4mgをエチルメチルカーボネートに溶解して800gとした溶液Zを作成し、溶液Z80gに、シュウ酸を12.1g仕込み、攪拌した。次に四塩化ケイ素10.9gを1時間かけて導入した。導入終了後、1時間攪拌を継続したのち、反応器を減圧にし、溶媒を15g留去し、溶存する塩化水素、四フッ化ケイ素を除去した。得られた固体をエチルメチルカーボネート/ヘキサンで精製し、テトラフルオロ(オキサラト)リン酸リチウムナトリウム(以下、Li・NaTFOPと略記する。化学式(III)。)を得た。得られた電解質をB−1とする。得られた電解質B−1のナトリウムの存在比率rを測定したところ、20ppmであった。添加する電解質を電解質B−1に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液F−1を得た。
ヘキサフルオロリン酸リチウム200.0g、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム4.4mgをエチルメチルカーボネートに溶解して800gとした溶液Zを作成し、溶液Z80gに、シュウ酸を24.3g仕込み、攪拌した。次に四塩化ケイ素22.4gを1時間かけて導入した。導入終了後、1時間攪拌を継続したのち、反応器を減圧にし、溶媒を15g留去し、溶存する塩化水素、四フッ化ケイ素を除去した。得られた固体をエチルメチルカーボネート/ヘキサンで精製し、ジフルオロビス(オキサラト)リン酸リチウムナトリウム(以下、Li・NaDFOPと略記する。化学式(IV)。)を得た。得られた電解質をC−1とする。得られた電解質C−1のナトリウムの存在比率rを測定したところ、20ppmであった。添加する電解質を電解質C−1に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液G−1を得た。
添加するヘキサフルオロリン酸ナトリウムの量を22mgとして、製造例5と同様にして電解質C−2を得た。得られた電解質C−2のナトリウムイオンの存在比率(r)を測定したところ、100ppmであった。添加する電解質を電解質C−2に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液G−2を得た。
Li・NaDFOBの濃度が1Mとなるようにした以外は、製造例3と同様にして電解液E−3を得た。
製造例3で得られた電解質A−2を加えて、Li・NaDFOBの濃度が2M、LiPF6の濃度が1Mとなるようにし、製造例2と同様に、23℃で混合し、攪拌したが、未溶解分が残り、均一な電解液とならなかった。
6.0gのシュウ酸を水で希釈して200mlの溶液とし、10.44gのホウ酸を水で希釈して130mlの溶液として、それぞれの溶液を混合した。そこへ2.8M水酸化ナトリウム水溶液60mlをゆっくりと添加した。その後、55℃で12時間攪拌して反応させた。こうして得られた反応液を冷却し、析出した固体をろ過して、ビス(オキサラト)ホウ酸ナトリウムを得た。得られたビス(オキサラト)ホウ酸ナトリウムをアセトニトリルで再結晶し、精製されたビス(オキサラト)ホウ酸ナトリウムを得た。これに、市販のビス(オキサラト)ホウ酸リチウムを加え、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウムナトリウム(以下、Li・NaBOBと略記する。化学式(V)。)を得た。得られた電解質をD−1とする。得られた電解質D−1のナトリウムの存在比率rを測定したところ、20ppmであった。添加する電解質を電解質D−1に変更し、Li・NaBOBの濃度が0.05Mとなるようにした以外は、製造例2と同様にして電解液H−1を得た。
添加するNaBF4の量を0.0007mgとして、製造例1と同様にして電解質A−3を得た。得られた電解質A−3のナトリウムの存在比率rを測定したところ、0.1ppmであった。添加する電解質を電解質A−3に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液E−4を得た。
添加するNaBF4の量を0.007mgとして、製造例1と同様にして電解質A−4を得た。得られた電解質A−4のナトリウムの存在比率rを測定したところ、1ppmであった。添加する電解質を電解質A−4に変更した以外は、製造例2と同様にして電解液E−5を得た。
正極活物質を含む固形成分100質量部と、導電助剤としてカーボンブラックを5質量部と、結着材としてポリフッ化ビニリデンを5質量部と、溶媒としてNMPからなるスラリーを混合し、固形分45%に調整後、アルミニウム箔に塗布し、予備乾燥後、120℃で真空乾燥した。電極を4kNで加圧プレスし、さらに電極寸法の40mm角に打ち抜き、正極を作製した。
負極活物質を含む固形成分100質量部と、結着材としてスチレンブタジエンゴム1.5質量部と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウムを1.5質量部と、水溶媒からなるスラリーを混合し、固形分50%に調整後、スラリーを銅箔に塗布し、100℃で乾燥した。電極を2kNで加圧プレスし、さらに電極寸法の42mm角に打ち抜き、負極を作製した。
正極、負極、セパレータを積層し、製造例2で得られた電解液E−1を注入し、封止してシート型のラミネート電池を作製した。電池評価を実施したところ、初期放電容量は50mAhであった。
表1〜2に記載の各電解液を用いて、実施例1と同様にしてラミネート電池を作製した。比較例1では、電解液を得ることができなかったため、ラミネート電池を作製することができなかった。
一方、一般式(I)のアニオンにハロゲンを含有しない電解質を用いた比較例2では、サイクル特性が66%、レート特性が70%と低い値だった。
ナトリウムの存在比率rが2ppm未満の比較例3〜4では、サイクル特性が71%以下だった。
Claims (6)
- 一般式(I)で表され、下記rが下記式(1)を満たすことを特徴とする、リチウムイオン二次電池用電解質。
[一般式(I)において、Mは、B、Al、Ga、P、As又はSbを表し、rは、0<r<1の数を表し、mは1〜2、nは1〜4、qは0又は1の整数を表し、R1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン又はC6〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持っていてもよい。)を表し、R2は、ハロゲンを表し、X1、X2は、O、S、Se又はNをそれぞれ表す。]
2.0×10−6≦r≦1.0×10−2・・・(1) - 前記qが0であることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電解質。
- 前記X1及び前記X2がOであることを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用電解質。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池用電解質と、非水溶媒とを含有し、
前記リチウムイオン二次電池用電解質の濃度が0.005〜1.5mol/Lであることを特徴とする、リチウムイオン二次電池用電解液。 - さらに、LiPF6を含むことを特徴とする、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
- 正極、負極及び請求項4または5に記載のリチウムイオン二次電池用電解液を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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