JP6881018B2 - pHセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、pHセンサに関するものであり、より詳細には、非ガラスpH計(ガラスレスpH計)に関する。
近年、発酵物の発酵状態を管理する手段として、発酵物の原料に含まれる特定イオンの濃度検出を可能とする、イオンセンサの研究開発が盛んに行われている。特許文献1では、発酵物の製造法として、発酵過程における発酵物を一旦取り出し、発酵タンク外に設けたセンサーを用いて分析する工程を有するものが開示されている。この製造法は、センサーに由来する異物が発酵物中に混入するのを防ぐことを特徴としている。特許文献2には、鉛フリー化を目的とし、ガラス製支持管の先端にガラス応答膜を接合したガラス電極について開示されている。
一方、被測定液中の特定イオンの濃度検出を行うセンサが、特許文献3〜5に開示されている。特許文献3のセンサは、標準pH計とpNaガラス電極(比較電極)とを有する差動式pH計であり、pHの変化量からNa濃度を算出することを可能としている。
特許文献4のセンサ(イオンセンサ)は、MOS型の2つの作用極用FETおよび1つの参照極用FETによって構成されており、内部液を有していない全固体形であることを特徴としている。
特許文献5のセンサ(イオンセンサ)は、2つのpチャネル型の電界効果トランジスタで検出対象を挟持するように構成されており、一方の電界効果トランジスタが作用極として機能し、他方の電界効果トランジスタが参照極として機能するものである。それぞれのチャネル表面には、電位を安定化する目的でダイヤモンド薄膜が設けられている。
特開2011−024530号公報 特開2005−49190号公報 特開2012−233818号公報 特開平06−288971号公報 特開2012−168120号公報 特開2007−089511号公報
特許文献1で開示されている発酵物の製造法では、発酵タンク外にセンシング用の容器を設ける必要があり、その分、製造装置の構造とその制御が複雑になる。また、測定したpH値は、発酵タンク外でのものであり、発酵タンク内における発酵物の実際のpH値と乖離している虞がある。
特許文献3に開示されているセンサでは、作用極、参照極のいずれもガラス電極であり、ガラス製の容器に内部液が収容された構成(含液タイプ)となっている。こうしたガラス電極や特許文献2で開示されているガラス電極は、ガラス製容器が破損した場合に、被測定液中にガラスの破片や内部液が拡散することになるため、例えばコンタミリスクを重視する食品の製造工程等において、原料、中間品、製品等の測定にそのまま用いることは難しい。
特許文献4、5で開示されているイオンセンサは、作用極、参照極のいずれも電界効果トランジスタの構造を有しており、それぞれ3因子(ゲート電圧、ドレインソース電圧、ドレインソース電流)での制御が必要となっており、制御回路の構成、駆動方法が複雑化している。特に特許文献4のイオンセンサでは、イオン感応膜の材料として無アルカリガラスが用いられているため、食品の製造工程等の被測定液の測定に、そのまま用いることは難しい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、全体構成を複雑化することなく、作用極のガラス破損リスクを回避し、溶液のpHを電気的に安定して計測することが可能な、pHセンサを提供することを目的とする。
本発明のイオンセンサは、導電性を有する固体材料からなる作用極と、参照極と、前記作用極と前記参照極との電位差を測定する電圧計と、を備え、前記作用極が電気的に接地されていることを特徴としている。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記固体材料が、炭素を含む材料であってもよい。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記固体材料が、ボロンドープダイヤモンドであってもよい。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記固体材料が、イオン選択性電極材料であってもよい。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記作用極に、抵抗体が、電圧源を介して接続されていてもよい。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記作用極に、電界効果トランジスタ素子が、電圧源を介して接続されていてもよい。
また、本発明のイオンセンサにおいて、前記固体材料が、被測定物を収容する容器を構成していてもよい。
本発明のpHセンサでは、作用極が電気的に接地されているため、作用極を構成する固体の電極材料(固体材料)を被測定液に直接浸漬しても、その表面の電位が、被測定液の影響によって変動する問題を回避することができる。したがって、本発明の作用極は、従来方式(含液タイプ)のように電極材料をガラス容器で覆う必要がなく、電極材料のみで構成することが可能となる。接地して電極材料の表面電位の変動が抑えられることにより、被測定液のpH値に応じた参照極と作用極との電位差が正確に得られ、この電位差に対応した被測定液のpH値を高い精度で求めることができる。
本発明のpHセンサによれば、従来方式の作用極の構成材料による被測定液の汚染の問題、すなわち、破損したガラスや内部液が被測定液中に拡散する問題を回避することができる。そのため、本発明のpHセンサは、ガラス材料を用いることができない環境や、内部液の拡散汚染にシビアな環境、例えば食品の製造工程等における被測定液中のpHの測定に、そのまま用いることが可能である。
また、本発明のpHセンサは、作用極が導電性を有する固体材料のみで構成されており、その電極電位を容易に制御することが可能であるため、特定の形状、積層構造を有している必要がない。したがって、本発明のpHセンサは、従来のイオンセンサのように、三因子で制御する電界効果トランジスタを作用極として機能させる場合に比べて、構成が大幅に簡略化されたものとなる。
本発明の第一実施形態に係るpHセンサについて、その概略構成および使用形態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るpHセンサについて、その概略構成および使用形態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るpHセンサについて、その概略構成および使用形態を示す図である。 本発明の第四実施形態に係るpHセンサについて、その概略構成および使用形態を示す図である。 本発明の適用例に係る洗浄液回収システムの構成の概略図である。 本発明の実施例のpHセンサによる、被測定液のpHの測定結果を示すグラフである。 従来技術のpHセンサについて、その概略構成および使用形態を示す図である。 本発明の比較例のpHセンサによる、被測定液のpHの測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態によるpHセンサについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係るpHセンサ(pH計)100の概略構成および使用形態を示す図である。pHセンサ100は、導電性を有する固体材料からなる作用極111と、参照極120と、作用極111と参照極120との電位差を測定する電圧計130と、を備えている。図1では、pHセンサ100の使用形態として、pHセンサの作用極111および参照極120を、容器Vに収容された被測定液Lに浸漬した形態を示している。
作用極111を構成する固体材料としては、例えば、白金、銀、鉄、ステンレス、金などの金属、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、ボロンドープダイヤモンなどの炭素系材料(炭素を含む材料)、イオン選択性電極材料を用いることができる。
本実施形態においては、この固体材料の形状について特に限定されることはない。
参照極120は、筒状部材からなり、所定の電極材料を内部電極121として含み、KClを内部液122として含む構成(含液タイプ)となっている。参照極120として用いる電極材料には、被測定液Lの含有成分に対する反応性が低いこと、すなわち化学的安定性が求められ、かつ、高温、低温、高圧、低圧下で安定であること、すなわち環境耐性が求められ、さらに、表面への物理吸着や化学吸着が起こりにくいことが求められる。
作用極111として用いることができるイオン選択性電極には、固体膜型イオン選択性電極、液膜型イオン選択性電極、隔膜型イオン選択性電極がある。固体膜型イオン選択性電極としては、例えば、塩化物イオンCl-、臭素イオンBr-、ヨウ素イオンI-、シアン化物イオンCN-、カドミウムイオンCd2+、銅イオンCu2+、銀イオンAg+、硫化物イオンS2-、フッ化物イオンF-などに対して選択性を有する材料で形成された電極が挙げられる。液膜型イオン選択性電極としては、例えば、カルシウムイオンCa2+、カリウムイオンK+、硝酸イオンNO3- に対して選択性を有する材料で形成された電極が挙げられる。隔膜型イオン選択性電極としては、例えばアンモニウムイオンNH4+などに対して選択性を有する材料で形成された電極が挙げられる。
作用極111は、電気的に接地され、その電位が固定されている。そのため、作用極111を構成する電極部材の表面電位が、不純物等による電極と液との状態の変化によって不規則に変動するのを抑えることができる。一方、参照極を構成する電極部材は、固体材料からなる容器で覆われているため、電極部材の表面電位に対して、不純物等による電極と液との状態の変化による不規則な変動成分の影響が及ぶことはなく、被測定液のpHに応じた電位変動のみが容量成分として加わることになる。したがって、電圧計130で測定される作用極111と参照極120との電位差は、電極と液との状態の変化による不規則な変動成分の影響を含まず、被測定液LのpHを正確に反映したものとなる。
本実施形態に係るpHセンサでは、作用極が電気的に接地されているため、作用極を構成する固体の電極材料(固体材料)を被測定液に直接浸漬しても、その表面の電位が、被測定液の影響によって変動する問題を回避することができる。したがって、本実施形態の作用極は、従来方式(含液タイプ)のように電極材料をガラス容器で覆う必要がなく、電極材料のみで構成することが可能となる。接地して電極材料の表面電位の変動が抑えられることにより、被測定液のpH値に応じた参照極と作用極との電位差が正確に得られ、この電位差に対応した被測定液のpH値を高い精度で求めることができる。
本実施形態のpHセンサによれば、従来方式の作用極の構成材料による被測定液の汚染の問題、すなわち、破損したガラスや内部液が被測定液中に拡散する問題を回避することができる。そのため、本実施形態のpHセンサは、ガラス材料を用いることができない環境や、内部液の拡散汚染にシビアな環境、例えば食品の製造工程等における被測定液中のpHの測定に、そのまま用いることが可能である。
また、本実施形態のpHセンサは、作用極が導電性を有する固体材料のみで構成されており、その電極電位を容易に制御することが可能であるため、特定の形状、積層構造を有している必要がない。したがって、本実施形態のpHセンサは、従来のイオンセンサのように、三因子で制御する電界効果トランジスタを作用極として機能させる場合に比べて、構成が大幅に簡略化されたものとなる。
<第二実施形態>
図2は、第二実施形態に係るpHセンサ200の概略構成および使用形態を示す図である。pHセンサ200は、作用極211に、電圧源240、抵抗体250が順に接続(結線)されている。pHセンサ200の他の部分の構成については、第一実施形態に係るpHセンサ100の構成と同様であり、pHセンサ200においてもpHセンサ100と同様の効果を得ることができる。
さらに、pHセンサ200では、接地されている作用極211に対し、電圧源240を介して抵抗体250が接続されていることによって、電流パスとして液に関連しない部分が含まれることになり、状態変化の影響を小さく抑えることができるため、作用極211の電位の安定性がさらに向上する。
<第三実施形態>
図3は、第三実施形態に係るpHセンサ300の概略構成および使用形態を示す図である。pHセンサ300は、作用極311に、電界効果トランジスタ素子(FET)340が接続(結線)されている。具体的には、電界効果トランジスタ素子340を構成するソース電極343、ドレイン電極344が、それぞれ電圧源350、360を介して、作用極311と駆動回路330との間に結線されている。pHセンサ300の他の部分の構成については、第一実施形態に係るpHセンサ100の構成と同様であり、pHセンサ300においてもpHセンサ100と同様の効果を得ることができる。
さらに、pHセンサ300では、接地されている作用極311に対し、電圧源を介して電界効果トランジスタ素子340が接続されていることによって、Igsを流して状態を安定化させることができ、また、FETとしての機能を利用して、水素イオン以外のイオンについても計測することができるため、作用極311の電位の安定性がさらに向上する。
電界効果トランジスタ素子340としては、例えば、イオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET)を用いることができる。イオン感応性電界効果トランジスタには、シリコンタイプのもの(Si−ISFET)、ダイヤモンドタイプのもの(ダイヤISFET)などがある。
<第四実施形態>
図4は、第四実施形態に係るpHセンサ400の概略構成および使用形態を示す図である。pHセンサ400は、接地された作用極410として機能する固体材料が、被測定液Lを収容する容器(作用極410)を構成している。被測定物Mおよび参照極420は、この容器内に収容されている。pHセンサ400の他の部分の構成については、第一実施形態に係るpHセンサ100の構成と同様であり、pHセンサ400においてもpHセンサ100と同様の効果を得ることができる。
図4では、本実施形態の一適用例として、作用極410として機能する容器を、発酵物(被測定物M)を収容して発酵させるための発酵タンクTとして用いる場合の形態を示している。被測定物Mとなる発酵物、参照極420とともに測温器440が、接地された容器内の所望の位置に配置されている。作用極410と参照極420との電位差を測定する電圧計430として、ここではソースメジャーユニット(SMU)が用いられる。
例えば特許文献6に開示されているように、発酵食品のpHと発酵の進捗とは相関があるため、発酵タンクT内に発酵物Mを収容し、当該発明のpHセンサを用いてそのpHを測定することにより、発酵工程の進捗管理を行うことができる。
測定の対象となる発酵食品としては、特に限定されないが、例えばヨーグルト、酒、醤油、味噌等が挙げられる。一例として、ヨーグルトの製造工程で当該発明のpHセンサを用いる場合について説明する。
まず、牛乳、脱脂(粉)乳、生クリーム等のヨーグルト製造原料液を発酵タンクT内に収容し、タンクT内の1箇所または複数個所に当該発明のpHセンサを設置する。続いて、ヨーグルト発酵用乳酸菌スターターを添加し、使用した乳酸菌に適した発酵温度で発酵させる。乳酸発酵が進むとともに、原料液のpH値が低下し、酸性を示す所定の値となったところで、発酵工程が完了したものと判断することができる。
なお、第二、第三実施形態のように、作用極410、すなわち発酵タンクTに対して抵抗体、電界効果トランジスタが接続されていてもよい。
(適用例:CIP洗浄システム)
食品・飲料品・薬品の製造ラインでは、製造が終了する毎に、製造に用いたタンクや配管等の洗浄・殺菌が行われる。洗浄・殺菌に用いた薬品は、再利用によるコスト削減のために回収される。このような洗浄液の回収を実施するCIP(Clean−in−Place)システム(洗浄液回収システム)では、洗浄剤と洗浄水の入れ替えにおける識別等のために、センサが必要とされている。通常の場合、このセンサとして導電率計が用いられるが、導電率の変化量は洗浄液(CIP洗浄液)ごとに異なるものであり、導電率の変化量が小さい洗浄液の識別を、導電率計の出力値に基づいて行うことは難しい。
上記実施形態に係るpHセンサは、接地した作用極を用いることにより、作用極を構成する固体材料の表面電位の変動が抑えられ、作用極と参照極の電位差に高い精度で対応したpHを測定することができる。そのため、上記実施形態に係るpHセンサは、導電率の変化が小さい洗浄液を識別する際に有効であり、当該CIPシステムに好適なセンサとして用いることができる。
上記実施形態に係るpHセンサを用いる場合のCIPシステムについて説明する。図5は、pHセンサを用いたCIPプロセスの構成の概略図である。なお、図5に示すCIPシステムの構成は一例であり、使用する洗浄剤(薬品)とともに、食料、飲料品、薬品等の製品の各製造プロセスによって異なる。
図5のCIPシステムによる洗浄シーケンスについて説明する。まず、タンク、配管の内部を、真水等の洗浄水(4〜20℃、1MPa以下)で洗浄する。次に、タンク、配管の内部を、アルカリ溶液(例えば、1.5%NaOH、20〜30%次亜塩素酸ソーダ、10〜30%苛性ソーダ、80〜90℃、1MPa以下)で洗浄する。次に、タンク、配管の内部を、酸溶液(例えば、1.5%HNO、80〜90℃、1MPa以下)で洗浄する。
次に、タンク、配管の内部に残存する洗浄剤を、真水等の洗浄水(4〜20℃、1MPa以下)で洗い落とす。このとき洗浄剤を回収するが、回収される洗浄剤は、洗浄水が加わることによって次第に希釈されるので、その濃度をpH値で監視する。pH値が基準値まで達したところで洗浄剤の回収をやめ、残りは排水ラインに放出する。
同様にして、種類の異なる洗浄液での洗浄、真水による洗浄、洗浄液の回収・放出のサイクルを繰り返す。(サイクルは1回だけの場合もある。)なお、最後の工程で、蒸気(130〜140℃、1MPa以下)による殺菌、蒸留水または脱イオン水での洗浄を行うこともある。この場合、さらに、タンク、配管の内部を、20℃、1MPaで乾燥させ、真水等の洗浄水(4〜20℃、1MPa以下)で洗浄する。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
本発明の第一実施形態に係るpHセンサを用い、pH2、pH4、pH7、pH10となるように調製した4つのcarmodyワイドレンジ緩衝液(pH緩衝液)のサンプルについて、電位測定を行った。
pHセンサには、作用極を接地したボロンドープダイヤモンド電極(BDD電極)とし、参照極を銀塩化銀電極(Ag/AgCl電極)としたものを用いた。電位測定は、上記4つのpH緩衝液のサンプル(被測定液)のそれぞれに対し、当該作用極および参照極を浸して行った。
図6は、電位測定の結果を示すグラフである。グラフの横軸は、測定したpH緩衝液のpHを示し、グラフの縦軸は、サンプルごとに測定した参照極に対する作用極の電位[V]を示している。このグラフから、測定される電位が、サンプルのpHに対して高い精度での線形応答性を有していることが分かる。
したがって、本発明のpHセンサを用いることにより、被測定液のpH値に応じた参照極と作用極との電位差が正確に得られ、この電位差に対応した被測定液のpH値を高い精度で求められることが分かる。
高精度な線形応答性が得られるのは、作用極を構成する固体材料が接地されていることにより、サンプルの影響による固体材料の表面電位の不規則な変動が抑えられているためであると考えられる。
(比較例1)
図7は、従来技術のpHセンサ500の概略構成および使用形態を示す図である。pHセンサ500では、作用極510が電気的に接地されていない。作用極510は、導電性を有する固体材料からなる容器であり、Ag/AgClを内部電極511として含み、内部液512を含む構成となっている。pHセンサ500の他の部分の構成については、第一実施形態に係るpHセンサの構成と同様である。
図7に示す従来技術のpHセンサ500pHセンサを用い、実施例1と同様に、pH2、pH4、pH7、pH10となるように調製した4つのcarmodyワイドレンジ緩衝液(pH緩衝液)のサンプルについて、電位測定を行った。
図8は、電位測定の結果を示すグラフである。グラフの横軸および縦軸については、図6と同様である。このグラフから、測定される電位が、サンプルのpHに対して線形応答性を有していることが分かる。ただし、複数回の測定結果において、各プロットが近似直線に対して大きくばらついており、線形応答性が実施例1と同等の精度では得られていないことが分かる。
したがって、従来技術のpHセンサを用いた場合には、被測定液のpH値に応じた参照極と作用極との電位差が正確に得られず、この電位差に対応した被測定液のpH値を高い精度では求められないことが分かる。
高精度な線形応答性が得られないのは、作用極を構成する固体材料が接地されていないことにより、サンプルの影響による固体材料の表面電位の不規則な変動が抑えられていないためであると考えられる。
100、200、300、400、500・・・pHセンサ
111、211、311、410、510・・・作用極
120、220、320、420、520・・・参照極
121、221、321、421、521・・・ガラス容器
122、222、322、522・・・内部電極
123、223、323、523・・・内部液
130、230、330、430、530・・・電圧計
240・・・電源
250・・・抵抗体
340・・・電界効果トランジスタ素子
341・・・基板
341a・・・基板の一方の主面
341A・・・ソース領域
341B・・・ドレイン領域
341C・・・チャネル領域
342・・・ゲート酸化膜
343・・・フィールド酸化膜
344・・・ソース電極
345・・・ドレイン電極
347・・・保護膜
350、360・・・電圧源
440・・・側温器
511・・・内部電極
512・・・内部液
L・・・被測定液
M・・・発酵物
V・・・容器

Claims (6)

  1. 導電性を有する固体材料からなる作用極と、
    参照極と、
    前記作用極と前記参照極との電位差を測定する電圧計と、を備え、
    前記作用極が電気的に接地されており、
    前記作用極に、抵抗体が、電圧源を介して接続されており、
    前記抵抗体および前記電圧源は、電流パスとして被測定液に関連しない部分をなす
    ことを特徴とするpHセンサ。
  2. 導電性を有する固体材料からなる作用極と、
    参照極と、
    前記作用極と前記参照極との電位差を測定する電圧計と、を備え、
    前記作用極が電気的に接地されており、
    前記作用極に、電界効果トランジスタ素子が、電圧源を介して接続されている、
    ことを特徴とするpHセンサ。
  3. 導電性を有する固体材料からなる作用極と、
    参照極と、
    前記作用極と前記参照極との電位差を測定する電圧計と、を備え、
    前記作用極が電気的に接地されており、
    前記固体材料が、被測定物を収容する容器を構成している、
    ことを特徴とするpHセンサ。
  4. 前記固体材料が、炭素を含む材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のpHセンサ。
  5. 前記固体材料が、ボロンドープダイヤモンドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のpHセンサ。
  6. 前記固体材料が、イオン選択性電極材料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のpHセンサ。
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