JP6899267B2 - バッグインボックス用内袋及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、バッグインボックスに関し、特にバッグインボックスの外箱に収容される内袋及びその製造方法に関する。
バッグインボックスは、段ボール等で出来た外箱と、その内部に収容された内袋とを有している(特許文献1等参照)。内袋は、袋状シートと、筒状の注出口部とを含む。一般に、袋状シートは、複数枚の柔軟な樹脂シートをヒートシール等によって貼り合わせて袋状にしたものである。袋状シートの一箇所に開口部が形成され、該開口部に注出口部が取り付けられている。注出口部は、袋状シートとは別体の射出成形品であり、袋状シートとヒートシール等によって接合されている。
内袋の内部に飲料、洗剤、薬品等の液体が充填される。必要に応じて、注出口部から前記液体を注出して利用できる。
特開2001−348065号公報
従来のバッグインボックスの内袋を製造する際は、袋状シートの複数枚の樹脂シートをヒートシール等で接合したり、袋状シートと注出口部をヒートシール等で接合したりする必要があり、煩雑で工数が多く、製造に時間がかかっていた。また、接合不良があると、そこから液漏れが起きるおそれがあった。さらに、接合部分にはシワができやすく、見映えがわるかった。
本発明は、かかる事情に鑑み、簡易に製造でき、接合不良のおそれがなく、さらには見映えが良好なバッグインボックス用内袋を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明物は、バッグインボックスの外箱に収容される内袋であって、
1の開口部を除いて閉じられた相対的に薄肉かつ柔軟な一枚物の袋状シートと、前記開口部に設けられた相対的に厚肉かつ硬質の筒状の注出口部とを有し、これら袋状シート及び注出口部が、互いの間に接合部分を持たずに同一の樹脂材料により同体に形成された連続体であることを特徴とする。
「1の開口部を除いて閉じられた」とは、前記1の開口部を閉塞した場合、袋状シートの内部が完全に閉鎖されることを言う。
「一枚物」とは、袋状シートの全体が1つのシートによって構成されており、袋状シートに複数のシートをヒートシール、接着、縫製等で接合した物理的ないしは機械的な接合部分が存在しないことを言う。
更に、当該内袋においては、袋状シート及び注出口部どうしの間にもヒートシール、接着、縫製などの物理的ないしは機械的な接合部分が存在しない。このため、接合不良が起きるおそれがなく、さらには内袋の見映えを良くすることができる。
前記袋状シートが、前記注出口部の軸線を含む1の仮想面に関して対称形状であることが好ましい。そうすることで、袋状シートをブロー成形等する場合、袋状シートの厚みを全体的に均一にできる。
前記袋状シートの1の面に前記注出口部が設けられ、前記注出口部の軸線が、前記1の面に対して傾斜されていることが好ましい。そうすることで、内容液を注出口部から注出しやすくできる。
前記袋状シートと前記注出口部との間に連続部が介在され、前記連続部が、前記注出口部へ向かって突出されるにしたがって縮径された円錐形状であることが好ましい。これによって、袋状シートと注出口部を形状的に滑らかに連ねることができる。
前記袋状シートと前記注出口部との間に連続部が介在され、前記連続部における前記袋状シートとの第1連続部分の厚みが前記注出口部の厚みと同等であり、前記連続部における前記注出口部との第2連続部分の厚みが前記注出口部の厚みと同等であることが好ましい。これによって、袋状シートと連続部とが互いに同等の厚みで一体に連続し、かつ注出口部と連続部とが互いに同等の厚みで一体に連続するようにでき、ひいては薄肉の袋状シートと厚肉の注出口部とが、連続部を介して一体に連続するようにできる。
前記連続部の軸線は、前記注出口部の軸線と同軸をなして前記1の面に対して傾斜されていることが好ましい。
本発明方法は、バッグインボックスの外箱に収容される内袋の製造方法であって、
一端部に注出口部が形成され、反対側の端部が塞がれた試験管形状の樹脂からなるプリフォームを用意し、
前記プリフォームにおける前記注出口部と同体に連続するプリフォーム部分を加熱するとともに流体圧によって膨張させることによって、前記プリフォーム部分から前記注出口部よりも薄肉かつ柔軟な一枚物の袋状シートを形成することを特徴とする。
本発明方法によれば、バッグインボックス用内袋を簡易に製造できる。製造方法が、従来のバッグインボックス用内袋とはまったく異なるにも拘わらず、従来のバッグインボックス用内袋に近い使い勝手のバッグインボックス用内袋を実現できる。
本発明によれば、簡易に製造でき、接合不良のおそれがなく、さらには見映えが良好なバッグインボックス用内袋を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るバッグインボックス用内袋を示し、図2のI−I線に沿って矢視した正面図である。 図2は、図1のII−II線に沿う、前記内袋の平面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿う、前記内袋の側面図である。 図4は、前記内袋の斜視図である。 図5は、図1のV−V線に沿う、前記内袋の注出口部と袋状シートの連続部分の拡大断面図である。 図6(a)〜図6(e)は、前記内袋の製造工程を示す解説図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜図4は、バッグインボックス用内袋10を示したものである。内袋10は、段ボール製の外箱(図示省略)に収容され、かつ内部に飲料、洗剤、薬品等の液体が充填されて使用に供される。
内袋10の材質は、例えばポリエチレン(PE)等の樹脂によって構成されている。なお、内袋10の材質は、ポリエチレンに限られず、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの他の樹脂であってもよい。
バッグインボックス用内袋10は、袋状シート11と、注出口部12を備えている。
袋状シート11は、1の開口部11eを除いて閉じられた一枚物になっている。一枚物の袋状シート11には、ヒートシール、接着などの物理的ないしは機械的な接合部分が存在しない。
図4に示すように、袋状シート11の設計形状は、例えば直方体形状ないしは立方体形状になっているが、これに限られるものではない。設計形状とは、内圧が作用することで膨らんだ状態における袋状シート11の形状を言う。
図1及び図2に示すように、袋状シート11の設計形状は、或る1つの仮想面15に関して左右対称形状であることが好ましい。ここでは、仮想面15は、内袋10の左右方向の中央部に配置され、かつ左右方向と直交している。
袋状シート11は、薄肉かつ柔軟である。このため、袋状シート11は、自立保形性がほとんどなく、前記内圧や前記外箱による外側からの支持が無いと、形状をほとんど保持し得ない。
袋状シート11の厚みt11(図5)は、t11=数μm〜数百μm程度である。
袋状シート11の開口部11eに、連続部13を介して注出口部12が設けられている。注出口部12は、筒状に形成されており、その外周面にはネジ部12c(図5)が形成されている。注出口部12は、袋状シート11よりも厚肉かつ硬質であり、十分な自立保形性を有している。注出口部12のネジ部12cを除く部分の周壁の厚みt12(図5)は、例えばt12=1mm〜数mm程度である。
図1〜図3に示すように、注出口部12は、例えば袋状シート11の上面11a(1の面)における、正面11b側の辺11cの中央部に配置されている。なお、注出口部12の配置場所は適宜設定できる。
図3に示すように、注出口部12の軸線12xは、袋状シート11の上面11aから突出されるにしたがって、袋状シート11の前方(背面11dから正面11bへ向かう方向)へ傾斜されている。好ましくは、注出口部12の軸線12xは、前記仮想面15上に配置されている。言い換えると、仮想面15は軸線12xを含んでいる。
図5において二点鎖線にて示すように、注出口部12のネジ部12cにキャップ14が取り付けられる。これによって、注出口部12が塞がれ、ひいては袋状シート11の内部が完全に閉鎖される。
バッグインボックスの利用時には、キャップ14を外すことで、内袋10から内容液を注出できる。図示は省略するが、バッグインボックスの利用時には、キャップ14を外した後、内容液注出用の開閉可能なレバー付きコックやノズルを注出口部12に取り付けてもよい。
図1〜図3に示すように、袋状シート11と注出口部12との間に連続部13が設けられている。連続部13を介して、袋状シート11と注出口部12とが一体に連なっている。すなわち、袋状シート11と連続部13とが一体に連なり、かつ連続部13と注出口部12とが一体に連なっている。袋状シート11と連続部13と注出口部12とは、互いの間に接合部分を持たずに、ポリエチレン(PE)等の同一の樹脂材料により同体に形成された連続体である。
図4に示すように、連続部13は、袋状シート11の上面11aから突出されるとともに、突出方向の先端側へ向かって漸次縮径する円錐形状となっている。連続部13の先端部に注出口部12が設けられている。図3に示すように、連続部13の軸線は、注出口部12の軸線12xと同軸をなし、袋状シート11の上面11aから突出されるにしたがって正面11b側(図3において右側)へ傾斜されている。連続部13の正面11b側の部分は、極めて狭くなっている。該正面11b側においては、注出口部12と袋状シート11とが近接ないしは略直接的に連なっている。
図5に示すように、連続部13は、袋状シート11よりも厚肉で、かつ注出口部12よりも薄肉になっている。このため、連続部13は、袋状シート11と注出口部12の中間程度の硬さないしは軟らかさを有し、袋状シート11よりも保形性が高い。
なお、連続部13が、袋状シート11と同程度の厚みになっていて袋状シート11と同程度の柔軟性を有していてもよい。
或いは、連続部13が、注出口部12と同程度の厚みになっていて注出口部12と同程度の硬さを有していてもよい。
連続部13が、袋状シート11から注出口部12へ向かうにしたがって厚みが増し、漸次硬くなっていてもよい。
何れにせよ、連続部13の厚みは、袋状シート11との第1連続部分13aでは袋状シート11と同等ないしは同程度の厚みになり、注出口部12との第2連続部分13bでは注出口部12と同等ないしは同程度の厚みになっている。これによって、薄肉の袋状シート11と厚肉の注出口部12とが連続部13を介して一体に連続している。
バッグインボックスの内袋10は、次のようにして製造される。
<プリフォーム製造工程>
図6(a)に示すように、射出成形部21によって、内袋10の材料となる樹脂を射出成形することによって、プリフォーム19を製造する。
<プリフォーム19>
図6(b)に示すように、プリフォーム19は、プリフォーム部分19aと、注出口部12を一体に含む試験管形状になっている。プリフォーム19の一端部(図6(b)において上端部)は開口され、そこに注出口部12が形成されている。つまり、内袋10の注出口部12は、プリフォーム製造工程時の射出成形によって作製される。
プリフォーム19における注出口部12を除く部分(図6(b)において注出口部12より下側の部分)が、プリフォーム部分19aを構成している。プリフォーム部分19aは、注出口部12と接合部分を介さず同体に連続している。プリフォーム部分19aにおける注出口部12とは反対側の端部(図6(b)において下端部)は塞がれている。
<二軸延伸ブロー成形>
前記プリフォーム19を二軸延伸ブロー成形することで、内袋10を形成する。
<加熱工程>
詳しくは、図6(c)に示すように、まずプリフォーム19のプリフォーム部分19aを加熱部22に導入して加熱する。
例えば、加熱部22は、互いに対向する一対の加熱プレート22a,22aを有している。これら加熱プレート22a,22aの間にプリフォーム19のプリフォーム部分19aを通す。これによって、プリフォーム部分19aが軟化される。
プリフォーム19の注出口部12については、プリフォーム部分19aより低温にし、好ましくは常温に保持することで硬さを維持する。
<膨張工程>
続いて、図6(d)に示すように、プリフォーム19をブロー成形部23に導入してブロー成形型24にセットする。図示は省略するが、ブロー成形部23には、上下に進退可能な延伸ロッドが設けられている。該延伸ロッドを注出口部12からプリフォーム19の内部に挿し入れることによって、プリフォーム部分19aを軸方向(図6(d)において下方)に延伸させる。かつ、ブローエアーノズル(図示省略)からのブローエアー(流体圧)を、注出口部12からプリフォーム19の内部に導入することで、プリフォーム部分19aを前記軸方向と直交する径方向に膨張させる。
図6(d)に示すように、プリフォーム部分19aは、ブロー成形型24の型面24aに押し付けられるまで膨張され、注出口部12よりも薄肉かつ柔軟な一枚物の袋状シート11となる。かつ袋状シート11は、連続部13を介して注出口部12と同体に連続する。
袋状シート11は、仮想面15(図1、図2)に関して対称形状であるために、全体的に均一な厚みに形成でき、良好なブロー成形を行なうことができる。
このようにして、図6(e)に示すように、プリフォーム19から内袋10が作製される。
内袋10は、全体が一体物であり、袋状シート11及び注出口部12どうしの間にも、袋状シート11自体にも、ヒートシール、接着、縫製、その他の物理的ないしは機械的な接合部分が存在しない。したがって、接合不良が起きるおそれがない。さらには、内袋10の見映えを良くすることができる。
本発明形態によれば、製造方法が従来のバッグインボックス用内袋とはまったく異なるにも拘わらず、従来のバッグインボックス用内袋に近い使い勝手のバッグインボックス用内袋10を実現できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨に反しない限りにおいて種々の改変をなすことができる。
例えば、内袋10における注出口部12の配置箇所は、一辺11cの中央部に限られず、3つの面の角部であってもよく、1の面11aの中央付近であってもよい。
注出口部12の軸線12xが、当該注出口部12が配置された面11aに対して直交されていてもよい。
連続部13の軸線が、当該連続部13が配置された面11aに対して直交されていてもよい。
連続部13が省略され、注出口部12が袋状シート11に直接的に設けられていてもよい。
本発明は、例えば飲料水を充填するバッグインボックスに適用できる。
10 バッグインボックス用内袋
11 袋状シート
11a 上面(1の面)
11b 正面
11c 辺
11d 背面
11e 開口部
12 注出口部
12c ネジ部
12x 軸線
13 連続部
13a 第1連続部分
13b 第2連続部分
14 キャップ
15 仮想面
19 プリフォーム
19a プリフォーム部分
21 射出成形部
22 加熱部
22a 加熱プレート
23 ブロー成形部
24 ブロー成形型
24a 型面

Claims (4)

  1. バッグインボックスの外箱に収容される内袋であって、
    1の開口部を除いて閉じられた相対的に薄肉かつ柔軟な一枚物の袋状シートと、前記開口部に設けられた相対的に厚肉かつ硬質の筒状の注出口部とを有し、これら袋状シート及び注出口部が、互いの間に接合部分を持たずに同一の樹脂材料により同体に形成された連続体であり、
    前記袋状シートの1の面に前記注出口部が設けられ、前記注出口部の軸線が、前記1の面に対して傾斜されており、
    前記袋状シートと前記注出口部との間に連続部が介在され、前記連続部が、前記注出口部へ向かって前記軸線に沿って突出されるにしたがって縮径された円錐形状であり、
    前記連続部が、前記袋状シートよりも厚肉で、かつ前記注出口部よりも薄肉であることを特徴とするバッグインボックス用内袋。
  2. 前記袋状シートが、前記注出口部の軸線を含む1の仮想面に関して対称形状であることを特徴とする請求項1に記載のバッグインボックス用内袋。
  3. 前記袋状シートと前記注出口部との間に連続部が介在され、前記連続部における前記袋状シートとの第1連続部分の厚みが前記注出口部の厚みと同等であり、前記連続部における前記注出口部との第2連続部分の厚みが前記注出口部の厚みと同等であることを特徴とする請求項1又は2に記載のバッグインボックス用内袋。
  4. バッグインボックスの外箱に収容される内袋の製造方法であって、
    一端部に注出口部が形成され、反対側の端部が塞がれた試験管形状の樹脂からなるプリフォームを用意し、
    前記プリフォームにおける前記注出口部と同体に連続するプリフォーム部分を加熱するとともに流体圧によって膨張させることによって、前記プリフォーム部分から前記注出口部よりも薄肉かつ柔軟な一枚物の袋状シートを形成し、前記袋状シートの1の面に前記注出口部が設けられ、前記注出口部の軸線が、前記1の面に対して傾斜され、前記袋状シートと前記注出口部との間に連続部が介在され、前記連続部が、前記注出口部へ向かって前記軸線に沿って突出されるにしたがって縮径された円錐形状であり、前記連続部が、前記袋状シートよりも厚肉で、かつ前記注出口部よりも薄肉となるよう形成することを特徴とするバッグインボックス用内袋の製造方法。
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