詳細な説明
以下の節は、様々な態様についてさらに詳細に記載している。各態様は、明らかに反対に指示されない限り、任意の他の態様(1つ又は複数)と組み合わせることができる。特に、好ましい又は有利であると示されている任意の特徴は、好ましい又は有利であるとして示されている任意の他の特徴と組み合わせることができる。
特定の実施形態において、カプシド、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、及びE1ALPHA並びに非構造タンパク質(例えば、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4)などのアルファウイルス抗原を、例えば、アデノウイルスベクターを含むワクチン組成物又は組成物において使用することができる。
例えば、E2ALPHA及びE1ALPHA抗原を用いることができる。アルファウイルスワクチンについては、防御の臨床的相関物は確立されていないが、中和抗体力価と防御との間の相関関係を裏付けるデータが存在する(Smalley, L., et al. Vaccine. (2016): 34(26): 2976-2981;Garcia-Arriaza, J. et al. Journal of Virology (2014): 88(6):3527-47)。
非構造的アルファウイルス抗原はまた、特定の態様において使用することもできる。研究は、ゲノムの複製に関与する非構造的タンパク質が、実験的ワクチン(例えばAd5ベクターを用いる実験的ワクチンなど)において使用された場合に広範囲のアルファウイルス防御を提供し得る保存領域を含むことを示した。
別段に指示されない限り、本明細書中で使用される冠詞「a」は、別段に明確に規定されない限り1つ又はそれ以上を意味する。
別段に指示されない限り、本明細書中で使用される「含有する(contain)」、「含有している(containing)」、「包含する(include)」「包含している(including)」などの用語は、「含んでいる(comprising)」を意味する。
別段に指示されない限り、本明細書中で使用される「又は(or)」という用語は、接続語又は離接語であり得る。
別段に指示されない限り、本明細書中で使用される任意の実施形態は、任意の他の実施形態と組み合わせることができる。
別段に指示されない限り、本明細書中で用いられる本明細書中の発明の実施形態の一部は、数値範囲を想定する。本発明の様々な態様は、範囲形式で示され得る。範囲形式での記載は単に便宜上及び簡潔さのためにすぎず、本発明の範囲についての柔軟性のない限定として解釈すべきではないことが理解されるべきである。従って、範囲の記載は、全ての可能なサブ範囲並びにその範囲内の個々の数値を、あたかも明確に記載されているかのように具体的に開示したものと考えられるべきである。例えば、1〜6などの範囲の記載は、例えば1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6等のサブ範囲、並びにその範囲内の個々の数字(例えば、1、2、3、4、5、及び6)を具体的に開示したものと考えられるべきである。これは、範囲の幅に関わらず当てはまる。範囲が示される場合、この範囲は範囲の端点を包含する。
「アデノウイルス」又は「Ad」という用語は、アデノウイルス(Adenoviridae)科に属する未封入DNAウイルスの群を指し得る。ヒト宿主に加えて、これらのウイルスは、限定するものではないが、トリ、ウシ、ブタ及びイヌの種において見出され得る。本明細書中に記載されるE2b欠失ウイルスベクター又は他の欠失を含むベクターのベースとして、アデノウイルス科の4つの属(例えば、アビアデノウイルス(Aviadenoウイルス)、マストアデノウイルス(Mastadenoウイルス)、アタデノウイルス(Atadenoウイルス)及びシアデノウイルス(Siadenoウイルス))のいずれかに属する任意のアデノウイルスの使用が想定され得る。さらに、各種において幾つかの血清型が見出される。「Ad」は、これらのウイルス血清型のいずれかの遺伝子誘導体(例えば、限定するものではないが、遺伝子変異、同種又は異種のDNA配列の欠失又は転位など)にも関する。
「ヘルパーアデノウイルス」又は「ヘルパーウイルス」は、特定の宿主細胞は供給し得ないウイルス機能を供給することができるAdを指し得る(宿主は、E1タンパク質などのAd遺伝子産物を提供することができる)。このウイルスを利用して、逆に、第2のウイルス、すなわちヘルパー依存性ウイルス(例えば、guttedウイルス又はgutlessウイルス、すなわちE2b又は本明細書中に記載される他の領域などの特定の領域が欠失したウイルス)には欠如している機能(例えば、タンパク質)を与えることが可能であり;第一の複製不能ウイルスは、第2のヘルパー依存性ウイルスを「ヘルプ(助ける)」し、これにより細胞における第2ウイルスのゲノムの産生を可能にすると言うことができる。
本明細書中で使用される「アデノウイルス5 ヌル(Ad5null)」という用語は、発現用の任意の異種核酸配列を含まない非複製Adを指し得る。
本明細書中で使用される「第一世代アデノウイルス」という用語は、初期領域1(E1)が欠失されているAdを指し得る。さらなる場合、非必須の初期領域3(E3)も欠失され得る。
本明細書中で使用される「gutted(内部欠失された)」又は「gutless(完全欠失された)」という用語は、全てのウイルスコーディング領域が欠失されているアデノウイルスベクターを指し得る。
本明細書中で用いられる「トランスフェクション」という用語は、真核細胞への外来核酸の導入を指し得る。トランスフェクションは、当技術分野で公知の様々な手段、例えばリン酸カルシウム-DNA共沈殿法、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション法、ポリブレン媒介トランスフェクション法、エレクトロポレーション法、マイクロインジェクション法、リポソーム融合法、リポフェクション法、プロトプラスト融合法、レトロウイルス感染法、及び遺伝子銃法などにより達成することができる。
「安定なトランスフェクション」又は「安定的にトランスフェクトされた」という用語は、外来核酸、DNA又はRNAの、トランスフェクトされた細胞のゲノムへの導入及び組み込みを指し得る。「安定なトランスフェクタント」という用語は、外来DNAをゲノムDNAに安定的に組み込んだ細胞を指し得る。
「レポーター遺伝子」という用語は、レポーター分子(酵素を含む)をコードするヌクレオチド配列を示し得る。「レポーター分子」は、様々な検出系、例えば、限定するものではないが、酵素ベースの検出アッセイ(例えば、ELISA、並びに酵素ベースの組織化学的アッセイ)、蛍光系、放射線系、及び発光系などのいずれかにおいて検出することができる。
一実施形態において、大腸菌β-ガラクトシダーゼ遺伝子(Pharmacia Biotech(ピスカタウェイ、ニュージャージー州)から入手可能)、緑色蛍光タンパク質(GFP)(Clontech(パロアルト、カリフォルニア州)から市販)、ヒト胎盤アルカリホスファターゼ遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子又は当技術分野で公知の他のレポーター遺伝子を利用することができる。
本明細書中で使用される、「をコードする核酸分子」、「をコードするDNA配列」、及び「をコードするDNA」という用語は、デオキシリボ核酸の鎖に沿ったデオキシリボヌクレオチドの順番又は配列を指し得る。これらのデオキシリボヌクレオチドの順番は、ポリペプチド(タンパク質)鎖に沿ったアミノ酸の順番を決定し得る。核酸配列はこのようにしてアミノ酸配列をコードし得る。
本明細書中で使用される「異種核酸配列」という用語は、天然には結合していないか又は天然には異なる位置に結合している核酸配列に、結合しているか又は結合するように操作されているヌクレオチド配列を指し得る。異種核酸は、それが導入される細胞中で天然に見出されるヌクレオチド配列を含んでいてもよく、又は異種核酸は、天然配列に対する幾つかの改変を含んでいてもよい。
「導入遺伝子」という用語は、試験対象の細胞又はゲノム中に導入された、天然核酸配列若しくは異種核酸配列、又は融合した同種核酸配列若しくは異種核酸配列のいずれかの、任意の遺伝子コーディング領域を指し得る。本発明において、導入遺伝子は、導入遺伝子を対象の細胞に導入するために用いられる任意のウイルスベクター上で運ばれる。
本明細書中で使用される「第2世代アデノウイルス」という用語は、E1、E2、E3、また特定の実施形態においてはE4のDNA遺伝子配列の全て又は一部がウイルスから欠失されている(除去されている)Adを指し得る。
本明細書中で使用される「対象」又は「個体」という用語は、任意の動物、例えば哺乳動物又は有袋動物を指し得る。対象としては、例えば、限定するものではないが、ヒト、非ヒト霊長類(例えば、アカゲザル又は他の種類のマカク)、マウス、豚、ウマ、ロバ、牛、ヒツジ、ラット及び任意の種類の家禽などが挙げられる。
特定の態様において、アルファウイルスに対して広範に反応性の免疫応答を生成するためのワクチン接種を可能とするアデノウイルスベクターを用いて、様々なアルファウイルスに対する免疫応答を生成するワクチンを製造するための組成物及び方法が提供され得る。
一つの態様は、個体において1つ以上のアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法であって、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 1つ以上のアルファウイルス標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを個体に投与し、さらに上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回以上上記個体に再投与し、これによりアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成することを含む、上記方法を提供する。
別の態様は、アデノウイルスに対する既存免疫を有する個体において幾つかのアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法であって、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 複数のアルファウイルス標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを個体に投与し、さらに上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回以上上記個体に再投与し、これによりアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成することを含む、上記方法を提供する。
I. 標的抗原
特定の態様において、標的抗原は、様々なアルファウイルスタンパク質に由来する抗原を含む。これに関して、アルファウイルスタンパク質は、任意のアルファウイルスに由来し得、例えば、限定するものではないが、チクングニアウイルス(CHIKV)、オニョンニョンウイルス(ONNV)、ロスリバーウイルス(RRV)、マヤロ熱ウイルス(MAYV)、ベネズエラ馬脳炎ウイルス(VEEV)、西部馬脳脊髄炎ウイルス(WEEV)、及び東部馬脳炎ウイルス(EEEV)などが挙げられる。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、若しくはnsP4、又はこれらの任意の組み合わせを含むアルファウイルスタンパク質であり得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、若しくはE1ALPHA、又はこれらの任意の組み合わせを含む群から選択される構造タンパク質を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、nsP1、nsP2、nsP3、若しくはnsP4、又はこれらの任意の組み合わせを含む群から選択される非構造タンパク質を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、又はE1ALPHAを含む群から選択される構造タンパク質、nsP1、nsP2、nsP3、又はnsP4を含む群から選択される非構造タンパク質、又はこれらの組み合わせを含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4からなる群から選択されるアルファウイルスタンパク質であり得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、及びE1ALPHAからなる群から選択される構造タンパク質を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4からなる群から選択される非構造タンパク質を含み得る。特定の実施形態において、少なくとも1つのアルファウイルスのウイルスタンパク質は、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、又はE1ALPHAからなる群から選択される構造タンパク質、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4からなる群から選択される非構造タンパク質、又はこれらの組み合わせを含み得る。
エンベロープ糖タンパク質であるE1ALPHAとE2ALPHAはヘテロ二量体を形成することが可能であり、これが会合してビリオンの表面に三量体のスパイクを形成する。アルファウイルスの複製周期は、三量体のスパイクが宿主細胞の受容体に結合するとき開始し得、ビリオンのエンドサイトーシスを惹起することができる。エンドソームの低pHは、ウイルスとエンドソーム膜との融合を誘導することが可能であり、これによりウイルスのゲノムを細胞の細胞質ゾル中に放出する。
アルファウイルスのゲノムRNAはmRNAとしての役割を果たすことが可能であり、このゲノムRNAは、細胞mRNAと同様に、7-メチルグアノシンでキャップしポリアデニル化することができる。このゲノムの最初の約7kBは、ウイルスのレプリカーゼ及びトランスクリプターゼを含む非構造タンパク質をコードし得る。このゲノムの最後の約5kBは、構造タンパク質をコードし得る。ウイルスのレプリカーゼタンパク質、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4はアンチゲノムを生成し、このアンチゲノムがその後、ゲノム及び2つのmRNA(1つは非構造タンパク質用であり、1つは構造タンパク質用である)の生成のための鋳型としての役割を果たし得る。
非構造タンパク質はポリタンパク質として翻訳され得、これがその後、nsP2によりプロセシングされ得る。アンチゲノム及びゲノムの合成/サブゲノムmRNA合成の間の切替には、ポリタンパク質の示差的プロセシングが必要とされ得ると考えられている。
構造タンパク質は、ポリタンパク質として翻訳され得、これがカプシドタンパク質に対するセリンプロテアーゼ活性と分泌系における細胞性酵素(例えば、シグナルペプチダーゼ及びフューリン)との組み合わせによりプロセシングされ得る。エンベロープ糖タンパク質であるE1ALPHA及びE2ALPHAは、分泌系から細胞膜へと移行され得、細胞膜で、E1ALPHA及びE2ALPHAは完全にプロセシングされた成熟形態で見出され得る。E1ALPHA及びE2ALPHAはヌクレオカプシド(内部にゲノムRNAを有するカプシドタンパク質殻)を動員し、細胞膜から出芽することによりビリオンが形成され得る。
標的抗原としては、アルファウイルスに関連するタンパク質、又はそれらの変異体若しくはフラグメント、例えばC、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4などが挙げられる。
一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、アルファウイルスの構造及び/又は非構造抗原である。特定の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、アルファウイルスのタンパク質又はポリタンパク質の任意のフラグメントである。例えば、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するCHIKV構造抗原、配列番号3に示されるアミノ酸配列を有するCHIKV非構造抗原、又はこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号1に示されるヌクレオチド配列によりコードされるCHIKV抗原である。一部の実施形態において、本明細書中に記載される組成物中の核酸配列は、遺伝子記号CHHIKVgp2を有し、C、E3、E2、6K、及びE1タンパク質を含むポリタンパク質をコードする、遺伝子ID 956308を有するCHIKV遺伝子(配列番号1のヌクレオチド7567〜11313)を含む。一部の実施形態において、本明細書中に記載される組成物中の核酸配列は、遺伝子記号CHHIKVgp1を有する(nsp1、nsp2、nsp3、及びnsp4タンパク質を含むポリタンパク質をコードする)、遺伝子ID 953609を有するCHIKV遺伝子(配列番号1のヌクレオチド77〜7501)を含む。一部の実施形態において、本明細書中に記載される組成物中の核酸配列は、チクングニアウイルス構造ポリタンパク質(例えば、NP_690589)又はそれらのフラグメントをコードする核酸配列を含む。一部の実施形態において、本明細書中に記載される組成物中の核酸配列は、チクングニアウイルス非構造ポリタンパク質(例えば、NP_690588)又はそれらのフラグメントをコードする核酸配列を含む。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号1に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるCHIKV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号2、配列番号3、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるCHIKV抗原である。
例えば、一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号4に示されるヌクレオチド配列によりコードされるONNV抗原である。一部の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号5に示されるアミノ酸配列を有するONNV構造抗原、配列番号6に示されるアミノ酸配列を有するONNV非構造抗原、又はこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号4に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるONNV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号5、配列番号6、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるONNV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号7に示される配列によりコードされるMAYV抗原である。他の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号8に示されるアミノ酸配列を有するMAYV構造抗原、配列番号9に示されるアミノ酸配列を有するMAYV非構造抗原、又はこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号7に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるMAYV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号8、配列番号9、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるMAYV抗原である。他の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号10に示される配列によりコードされるRRV抗原である。一部の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号11に示されるアミノ酸配列を有するRRV構造抗原、配列番号12に示されるアミノ酸配列を有するRRV非構造抗原、又はこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号10に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるRRV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号11、配列番号12、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるRRV抗原である。他の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号13に示される配列によりコードされるVEEV抗原である。他の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号14に示されるアミノ酸配列を有するVEEV構造抗原、配列番号15に示されるアミノ酸配列を有するVEEV非構造抗原、又はこれらの組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号13に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるVEEV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号14、配列番号15、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるVEEV抗原である。他の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号16に示される配列によりコードされるEEEV抗原である。一部の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号17に示されるアミノ酸配列を有するEEEV構造抗原、配列番号18に示されるアミノ酸配列を有するEEEV非構造抗原、又はこれらの組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号16に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるEEEV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号17、配列番号18、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるEEEV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号19に示される配列によりコードされるWEEV抗原である。他の実施形態において、本明細書中で使用される少なくとも1つの標的抗原は、配列番号20に示されるアミノ酸配列を有するWEEV構造抗原、配列番号21に示されるアミノ酸配列を有するWEEV非構造抗原、又はこれらの組み合わせである。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号19に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるWEEV抗原である。一部の実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、配列番号20、配列番号21、又はこれらの任意の組み合わせに対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を有する配列によりコードされるWEEV抗原である。
II. アデノウイルスベクター
特定の態様において、アデノウイルスベクターは、アルファウイルス抗原の送達のための組成物及び方法において使用することができる。
組換えAd5[E1-、E2b-]ベクターワクチンプラットフォームは、初期遺伝子2b(E2b)領域中にウイルスDNAポリメラーゼ(pol)及び/又は前末端タンパク質(pTP)遺伝子を除去する付加的な欠失を有し得、E.C7ヒト細胞系において増殖することができる(Amalfitano A, Begy CR, Chanberlain JS, Proc Natl Acad Sci U S A. 1996 93:3352-6;Amalfitano A, Chanberlain JS, Gene Ther. 1997 4:258-63;Amalfitano A et al. J Virol. 1998 72:926-33;Seregin SS and Amalfitano A Expert Opin Biol Ther. 2009 9:1521-31)。このベクターは、現在のAd5[E1-]ベクターの7kbの容量と比較して、複数遺伝子の包含を可能とするのに十分であり得る12kbまで拡張された遺伝子運搬/クローニング容量であり得る(Amalfitano A et al. J Virol. 1998 72:926-33;Seregin SS及びAmalfitano A, Expert Opin Biol Ther. 2009 9:1521-31)。E2b領域の付加的な欠失は、Ad5ウイルスタンパク質に対する免疫応答を最小限に抑えながら特定の抗原に対して強力な免疫応答を誘発するなどの有利な免疫特性を付与し得る。
動物における前臨床研究及び癌における臨床研究は、Ad5[E1-、E2b-]-ベースのベクターが、Ad5免疫の存在下であっても、ベクター化された抗原に対して強力なCMI及び抗体(Ab)応答を誘導し得ることを実証する。
新型の組換えアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクタープラットフォームは、アルファウイルスに対する新規な、広く交差反応性のワクチンを開発する機会を与え得る。このベクターは、強力な免疫応答を誘導する抗原提示細胞(APC)に対する規定のアルファウイルス抗原の曝露のための皮下注射により、直接送達することができる。重要なことに、Ad5組換えベクターはエピソーム的に複製することができるが、そのゲノムを宿主細胞ゲノムに挿入することはできず、これにより、遺伝子組み込み又は生命維持に必要な細胞遺伝子機能の破壊が生じないことを確実にする(Imler JL Vaccine. 1995 13:1143-51;Ertl HC, Xiang Z J Immunol. 1996 156:3579-82;Amalfitano, A Curr Opin Mol Ther. 2003 5:362-6)。
残念ながら、現在のAd5-ベースのベクターが直面している主な課題は、Ad5に対する既存免疫の存在である。大部分の人々は、ヒト用ワクチンに最も広く用いられているサブタイプであるAd5に対する中和Abを示し、研究された人々の3分の2は、Ad5に対してリンパ増殖応答を有する(Chirmule N et al. Gene Ther. 1999 6:1574-83)。この免疫は、アルファウイルスワクチンのプラットフォームとしての現在の初期遺伝子1(E1)領域欠失Ad5ベクター(Ad5[E1-])の使用を妨げ得る。Ad5免疫は、組換えAd5ベクターを用いた免疫化、特に再免疫化を阻害し、15ittereの、第2の疾患抗原に対する免疫化も妨げ得る。既存のAd5ベクター免疫の問題を克服することは、集中的な研究の主題であった。しかしながら、他のAd血清型又はさらに非ヒト形態のAdの使用は、重要なケモカイン及びサイトカインの産生の変化、遺伝子調節異常に直接つながる可能性があり、また有意に異なる生体内分布及び組織毒性を有し得る(Appledorn DM et al. Gene Ther. 2008 15:885-901;Hartman ZC et al. Virus Res. 2008 132:1-14)。これらのアプローチが初期免疫化においては成功したとしても、後続のワクチン接種には、上記のAdサブタイプに対して誘導された免疫応答により問題が生じる可能性がある。現在のAd5[E1-]ベクターについてAd免疫化バリアの回避を補助し、また有害な症状を回避するため、改善されたAd5ベクタープラットフォームを上記のとおりに構築した。
さらに、Ad5[E1-、E2b-]ベクターは、注射後最初の24時間〜72時間中に、現在のAd5[E1-]ベクターと比較して炎症の低下を示し得る(Nazir SA, Metcalf JP J Investig Med. 2005 53:292-304;Schaack J Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 101:3124-9;Schaack J Viral Immunol. 2005 18:79-88)。Ad5[E1-、E2b-]後期遺伝子発現の欠如は、感染細胞の抗Ad5活性に対する影響の受けやすさを低下させ得、感染細胞が導入遺伝子を長時間産生及び発現することを可能とし得る(Gabitzsch ES, Jones FR J Clin Cell Immunol. 2011 S4:001. Doi:10.4172/2155-9899. S4-001;Hodges BL J Gene Med. 2000 2:250-9)。Ad5[E1-、E2b-]ウイルスタンパク質に対する炎症性応答の低下及びその結果として得られる既存のAd5免疫の回避は、Ad5[E1-、E2b-]がAPC細胞に感染する能力を高めることが可能であり、被接種者(inoculee)のより高い免疫化をもたらす。さらに、他の細胞型の感染の増加は、強力なCD4+及びCD8+T細胞応答に必要とされる高レベルの抗原提示を提供し、メモリーT細胞の発達をもたらし得る。従って、E2b領域の欠失は、既存のAd5免疫の存在下でもAd5タンパク質に対する免疫応答を最小限に抑えながら、特定の抗原に対して強力な免疫特性を誘発することなどの有利な免疫特性を付与することができると考えられる。
結果は、組換えAd5[E1-、E2b-]プラットフォーム-ベースのワクチンの、既存免疫及び/又はAd5ベクター誘導性の免疫を克服し、顕著な防御免疫応答を誘導する能力を実証した。これらの研究は、新たなAd5[E1-、E2b-]ベクターベースのワクチンが、1) 現在のAd5[E1-]ベクターと比較して有意に高いCMI応答を誘導することが可能であり、2) 強力なCMI応答を誘導するために設計された複数回免疫化レジメンに利用することが可能であり、3) 既存のAd5免疫を有する動物において有意な抗原特異的CMI応答を誘導することが可能であり、4) 高レベルの既存のAd5免疫を有する動物において有意な抗腫瘍応答又は感染性疾患に対する防御を誘導することができることを確立した。
特定の態様は、アルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法及びアデノウイルスベクターに関する。特に、特定の態様は、2つ以上の抗原性標的実体に対する複数回ワクチン接種を達成し得るように改善されたAd-ベースのワクチンを提供し得る。重要なことに、ワクチン接種は、Adに対する既存免疫の存在下で実施することが可能であり、及び/又は本明細書中に記載されるアデノウイルスベクター又は他のアデノウイルスベクターを用いて以前に複数回免疫化した対象に投与することができる。アデノウイルスベクターを、対象に複数回投与して、様々なアルファウイルス抗原に対する免疫応答、例えば、限定するものではないが、多関節痛又は脳炎を引き起こすアルファウイルスに対する幅広い抗体の産生及び細胞媒介性免疫応答の生成などを誘導することができる。
特定の態様は、E2b欠失アデノウイルスベクター、例えば米国特許第6,063,622号;第6,451,596号;第6,057,158号:及び第6,083,750号(全て、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているE2b欠失アデノウイルスベクターなどの使用を提供する。‘622特許に記載されているとおり、ウイルスタンパク質発現をさらに無能にするため、また複製可能Ad(RCA)の生成の頻度を低下させるためにも、E2b領域に欠失を含むアデノウイルスベクターを特定の態様で提供することができる。これらのE2b欠失アデノウイルスベクターの増殖は、欠失E2b遺伝子産物を発現し得る細胞系を必要とする。
さらなる態様において、パッケージ細胞系;例えばHEK-203細胞系に由来するE.C7(正式にはC-7と呼ばれる)(Amalfitano A et al. Proc Natl Acad Sci USA 1996 93:3352-56;Amalfitano A et al. Gene Ther. 1997 4:258-63)が提供され得る。
さらに、E2b遺伝子産物、DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質は、E.C7又は類似の細胞中で、E1遺伝子産物と共に構成的に発現され得る。Adゲノム由来の遺伝子セグメントの産生細胞系への移行は、即時の利益:(1) 組換えDNAポリメラーゼと前末端タンパク質が欠失されたアデノウイルスベクターの運搬能力の増加(理論上欠失され得るDNAポリメラーゼと前末端タンパク質の合わせたコーディング配列が4.6kb近いため);(2) RCA生成の可能性の低下(RCAを生成するために2つ以上の独立した組換え事象が必要とされ得るため)、を有し得る。
従って、E1、Ad DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質発現細胞系は、ヘルパーウイルスの混入を必要とすることなく、13kb近い運搬能力を有するアデノウイルスベクターの増殖を可能とし得る(Mitani et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1995 92:3854;Hodges et al. J Gene Med. 2000 2:250-259;Amalfitano and Parks Curr Gene Ther. 2002 2:111-133)。
さらに、ウイルスの生活環には重要な遺伝子(例えば、E2b遺伝子)が欠失されている場合、Adが他のウイルス遺伝子タンパク質を複製又は発現することのさらなる無能化が起こり得る。このことは、ウイルスに感染細胞の免疫認識を低下させる可能性があり、また外来導入遺伝子の発現期間の延長を可能とし得る。
しかしながら、E1、DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質欠失ベクターの重要な特性としては、それらがE1及びE2b領域に由来する各タンパク質を発現することができないこと、並びに大部分のウイルス構造タンパク質の発現の欠如が予測されることなどが挙げられる。例えば、Adの主要後期プロモーター(MLP)は、後期構造タンパク質L1〜L5の転写に関与している(Doerfler, In Adenovirus DNA, The Viral Genome and Its Expression (Martinus Nijhoff Publishing Boston, 1986))。MLPは、Adゲノム複製前は活性が最小であるが、ウイルスゲノム複製が起こった後に初めて、MLPから毒性の高いAd後期遺伝子が主として転写及び翻訳される。この後期遺伝子転写のcis-依存性活性化はDNAウイルスの一般的な(例えばポリオーマ及びSV-40の増殖における)特徴である。DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質は、(E4又はタンパク質IXタンパク質とは異なり)Ad複製に絶対的に必要とされ、このためこれらの欠失は、APCなどの細胞におけるアデノウイルスベクターの後期遺伝子発現、及びその発現の毒性作用に極めて有害である。
特定の実施形態において、使用のために想定されるアデノウイルスベクターとしては、例えば、AdゲノムのE2b領域及びE1領域に欠失を有するが、Adゲノムの任意の他の領域は欠失されていないE2b欠失アデノウイルスベクターなどが挙げられる。別の実施形態において、使用のために想定されるアデノウイルスベクターとしては、例えば、AdゲノムのE2b領域における欠失並びにE1領域及びE3領域における欠失を有するが、他の領域は欠失されていないE2b欠失アデノウイルスベクターなどが挙げられる。さらなる実施形態において、使用のために想定されるアデノウイルスベクターとしては、例えば、AdゲノムのE2b領域における欠失及びE1領域、E3領域における欠失並びにE4領域の部分的な又は完全な除去を有するが、他の欠失は有さないアデノウイルスベクターなどが挙げられる。
別の実施形態において、使用のために想定されるアデノウイルスベクターとしては、例えば、AdゲノムのE2b領域における欠失並びにE1領域及びE4領域における欠失を有するが、他の欠失は有さないアデノウイルスベクターなどが挙げられる。さらなる実施形態において、使用のために想定されるアデノウイルスベクターとしては、AdゲノムのE2a領域、E2b領域及びE4領域における欠失を有するが、他の欠失は有さないアデノウイルスベクターなどが挙げられる。
一実施形態において、本明細書における使用のためのアデノウイルスベクターは、E1、及びE2b領域のDNAポリメラーゼ機能は欠失されているが、他の欠失は有さないベクターを含む。さらなる実施形態において、本明細書における使用のためのアデノウイルスベクターは、E1、及びE2b領域の前末端タンパク質機能は欠失されているが、他の欠失は有さない。
別の実施形態において、本明細書における使用のためのアデノウイルスベクターは、E1、DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質機能は欠失されているが、他の欠失は有さない。一つの特定の実施形態において、本明細書における使用のために想定されるアデノウイルスベクターは、E2b領域及びE1領域の少なくとも一部が欠失されているが、「(内部を抜かれた)gutted」アデノウイルスベクターではない。これに関連して、ベクターは、DNAポリメラーゼ及びE2b領域の前末端タンパク質機能の両方が欠失され得る。
本明細書中で使用される「E2b欠失」という用語は、少なくとも1つのE2b遺伝子産物の発現及び/又は機能を妨げるような方法で変異されている特定のDNA配列を指し得る。従って、特定の実施形態において、「E2b欠失」とは、Adゲノムから欠失された(除去された)特定のDNA配列を指し得る。E2b欠失された、又は「E2b領域中に欠失を含む」は、AdゲノムのE2b領域中の少なくとも1個の塩基対の欠失を指し得る。従って、特定の実施形態においては、2個以上の塩基対が欠失され、さらなる実施形態においては、少なくとも20個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、110個、120個、130個、140個、又は150個の塩基対が欠失されている。別の実施形態において、欠失は、AdゲノムのE2b領域中の、150個超、160個超、170個超、180個超、190個超、200個超、250個超、又は300個超の塩基対の欠失である。E2b欠失は、少なくとも1つのE2b遺伝子産物の発現及び/又は機能を妨げる欠失であり得、従って、E2b特異的タンパク質のエクソンコーディング部分中の欠失並びにプロモーター配列及びリーダー配列中の欠失を包含し得る。特定の実施形態において、E2b欠失は、E2b領域のDNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質の1つ又は両方の発現及び/又は機能を妨げる欠失である。さらなる実施形態において、「E2b欠失」は、1つ以上のコードされるタンパク質が非機能的であるような、Adゲノムのこの領域のDNA配列中の1つ以上の点変異を指し得る。このような変異は、非機能的タンパク質を生じさせるアミノ酸配列中の変化をもたらす、異なる残基で置換されている残基を包含し得る。
本開示を読めば当業者には理解され得るとおり、Adゲノムの他の領域を欠失させることができる。従って、本明細書中で使用される、Adゲノムの特定の領域において「欠失された」とは、その領域によりコードされる少なくとも1つの遺伝子産物の発現及び/又は機能を妨げるような方法で変異された特定のDNA配列を指し得る。特定の実施形態において、特定の領域において「欠失される」とは、その領域によりコードされる発現及び/又は機能(例えば、DNAポリメラーゼのE2b機能又は前末端タンパク質機能)を妨げるような方法でAdゲノムから欠失された(除去された)特定のDNA配列を指し得る。特定の領域中で「欠失された」又は特定の領域中に「欠失を含む」とは、Adゲノムのその領域中の少なくとも1個の塩基対の欠失を指し得る。従って、特定の実施形態においては、特定の領域から2個以上の塩基対が欠失され、さらなる実施形態においては、少なくとも20個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、110個、120個、130個、140個、又は150個の塩基対が欠失される。別の実施形態において、欠失は、Adゲノムの特定の領域中の、150個超、160個超、170個超、180個超、190個超、200個超、250個超、又は300個超の塩基対である。一部の実施形態において、上記の欠失のいずれか1つは、2個以上の塩基対の転位の結果でもあり得る。
これらの欠失は、その領域によりコードされる遺伝子産物の発現及び/又は機能が妨げられ得るような欠失である。従って、欠失は、タンパク質のエクソンコーディング部分中の欠失並びにプロモーター配列及びリーダー配列中の欠失を包含し得る。さらなる実施形態において、Adゲノムの特定の領域において「欠失された」とは、1つ以上のコードされるタンパク質が非機能的であるような、Adゲノムのこの領域のDNA配列中の1つ以上の点変異を指し得る。このような変異は、非機能的タンパク質を生じさせるアミノ酸配列中の変化をもたらす、異なる残基で置換されている残基を包含し得る。
1つ以上の欠失を含むアデノウイルスベクターは、当技術分野で公知の組換え技術を用いて生成することができる(例えば、Amalfitano et al. J. Virol. 1998 72:926-33;Hodges、Et al., J Gene Med. 2000 2:250-59を参照)。当業者に認識され得るとおり、使用のためのアデノウイルスベクターは、E2b遺伝子産物及び、欠失され得る必要遺伝子のいずれかの産物を構成的に発現する適切なパッケージ細胞系を用いて、首尾よく高力価に増殖させることができる。特定の実施形態において、E1及びDNAポリメラーゼタンパク質を構成的に発現するだけでなく、Ad-前末端タンパク質も発現するHEK-293-由来細胞を使用することができる。一実施形態において、アデノウイルスベクターの高力価ストックを首尾よく増殖させるためにE.C7細胞が使用される(例えば、Amalfitano et al. J. Virol. 1998 72:926-33;Hodges et al. J Gene Med. 2000 2:250-59を参照)。
自己増殖アデノウイルスベクターから重要な遺伝子を欠失させるために、標的化遺伝子によりコードされるタンパク質を、最初にHEK-293細胞又は類似の細胞中でE1タンパク質と一緒に共発現させなければならない。これにより、構成的に共発現させた場合に非毒性であるタンパク質(又は誘導的に発現される毒性タンパク質)のみを利用することができる。HEK-293細胞における(誘導性、非構成的プロモーターを利用した)E1遺伝子及びE4遺伝子の共発現が実証されている(Yeh et al. J. Virol. 1996 70:559;Wang et al. Gene Ther. apy 1995 2:775;及びGorziglia et al. J. Virol. 1996 70:4173)。E1遺伝子及びタンパク質IX遺伝子(ビリオン構造タンパク質)が共発現されており(Caravokyri及びLeppard, J. Virol. 1995 69:6627)、E1、E4、及びタンパク質IXの遺伝子の共発現も記載されている(Krougliak及びGraham Hum. Gene Ther. 1995 6:1575)。E1遺伝子及び100k遺伝子は、E1遺伝子及びプロテアーゼ遺伝子と同様に、トランス相補細胞系において首尾よく発現された(Oualikene et al. Hum Gene Ther. 2000 11:1341-53;Hodges et al. J. Virol 2001 75:5913-20)。
高力価のE2b欠失Ad粒子の増殖において使用するための、E1遺伝子産物及びE2b遺伝子産物を共発現する細胞系は、米国特許第6,063,622号に記載されている。このE2b領域は、Adゲノム複製に絶対的に必要とされるウイルス複製タンパク質をコードし得る(Doerfler(上記参照)及びPronk et al. Chromosoma 1992 102:S39-S45)。有用な細胞系は、約140kDaのAd-DNAポリメラーゼ及び/又は約90kDaの前末端タンパク質を構成的に発現する。特に、高レベルのE1、DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質の構成的共発現を有する毒性のない細胞系(例えば、E.C7)が、複数回ワクチン接種における使用のためのAdの増殖における使用に望ましい場合がある。これらの細胞系は、E1、DNAポリメラーゼ及び前末端タンパク質が欠失されたアデノウイルスベクターの増殖を可能とし得る。
組換えAdは、当技術分野で公知の技術を用いて増殖させることができる。例えば、特定の実施形態において、E.C7細胞を含む組織培養プレートに、アデノウイルスベクターのウイルスストックを適切なMOI(例えば、5)で感染させ、37.0℃で40〜96時間インキュベートする。感染細胞は回収され、10mM トリス-CI(pH8.0)に再懸濁され、超音波処理され得、ウイルスは2ラウンドの塩化セシウム密度遠心分離により精製され得る。特定の技術においては、ウイルス含有バンドをSephadex CL-6Bカラム(Pharmacia Biotech(ピスカタウェイ、ニュージャージー州))で脱塩し、スクロース又はグリセロールを添加し、複数アリコートを-80℃で保存する。一部の実施形態においては、ウイルスを、A195(Evans et al. J Pharm Sci 2004 93:2458-75)のような、ウイルスの安定性を高めるように設計された溶液中に入れることができる。このストックの力価は、(例えばSDS溶解後の1アリコートのウイルスの、260nmでの光学的密度の測定により)測定することができる。別の実施形態において、組換えE2b欠失アデノウイルスベクター全体を包含する直鎖又は環状のプラスミドDNAを、E.C7細胞、又は類似の細胞にトランスフェクトし、ウイルス産生の証拠が示されるまで37.0℃でインキュベートすることができる(例えば、細胞変性作用)。次いで、精製前に、これらの細胞から調製した培地を用いてさらなるE.C7又は類似の細胞を感染させ、産生されるウイルスの量を増加させるとができる。
精製は、2ラウンドの塩化セシウム密度遠心分離又は選択的濾過により達成することができる。特定の実施形態において、ウイルスは、市販製品(例えば、Puresyn, Inc.(マルバーン、ペンシルバニア州)製のAdenopure)又は特注のクロマトグラフィーカラムを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製することができる。
特定の実施形態において、組換えAdは、感染対象の細胞が一定数のウイルスと遭遇することを確実にするのに十分なウイルスを含み得る。従って、組換えAdのストック、特に組換えAdのRCA非含有ストックが提供され得る。Adストックの調製及び分析は、当技術分野で周知である。ウイルスストックは、主にウイルスの遺伝子型並びにそれらを調製するためのプロトコル及び細胞系に応じて、力価が相当変動し得る。ウイルスストックは、少なくとも約106、107、又は108ウイルス粒子(VP)/mLの力価を有し得、このようなストックの多くは、少なくとも約109、1010、1011、又は1012VP/mlなどのさらに高い力価を有し得る。
III. 異種核酸
特定の実施形態において、本明細書中に記載されるアデノウイルスベクターは、それらに対して免疫応答を生成することが望ましい1つ以上の目的の標的抗原(例えばアルファウイルス標的抗原)、それらのフラグメント又は融合体をコードする異種核酸配列を含む。一部の実施形態において、アデノウイルスベクターは、免疫応答を調節し得る幾つかのタンパク質、それらの融合体又はそれらのフラグメントをコードする異種核酸配列を含む。特定の態様は、アルファウイルス標的抗原などの異種核酸配列を含む第2世代のE2b欠失アデノウイルスベクターを提供する。
従って、特定の態様は、本明細書中で「幾つかの目的のアルファウイルス標的抗原をコードするポリヌクレオチド」とも呼ばれ得る核酸配列を提供する。従って、特定の態様は、本明細書中でさらに記載される任意の源由来の標的抗原をコードするポリヌクレオチド、かかるポリヌクレオチドを含むベクター、及びかかる発現ベクターで形質転換又はトランスフェクトされた宿主細胞を提供する。用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、本明細書中で本質的に互換的に用いられる。当業者にも認識されるとおり、ポリヌクレオチドは、一本鎖(コーディング鎖又はアンチセンス鎖)であっても二本鎖であってもよく、DNA分子(ゲノムDNA分子、cDNA分子又は合成DNA分子)であってもRNA分子であってもよい。RNA分子は、イントロンを含み1対1様式でDNA分子に対応するhnRNA分子、及びイントロンを含まないmRNA分子を含み得る。付加的なコーディング配列又は非コーディング配列は、必ずしもではないが、ポリヌクレオチド中に存在していてよく、ポリヌクレオチドは、必ずしもではないが、他の分子及び/又は支持物質に結合されていてもよい。本明細書中で使用される「単離されたポリヌクレオチド」は、ポリヌクレオチドが他のコーディング配列から実質的に離れていることを意味し得る。例えば、本明細書中で用いられる「単離されたDNA分子」は、大染色体フラグメント又は他の機能的遺伝子若しくはポリペプチドコーディング領域などの、無関係コーディングDNAの大部分を含まない。当然のことながら、この用語は、最初に単離されたDNA分子を指し得、実験室において後で組換え的にセグメントに付加された遺伝子又はコーディング領域を除外しない。
当業者に理解されるとおり、ポリヌクレオチドは、ゲノム配列、ゲノム外配列及びプラスミドコード配列並びに本明細書中に記載される標的抗原、抗原のフラグメント、ペプチドなどを発現するか又は発現するように適応させ得るより小さな操作された遺伝子セグメントを包含し得る。かかるセグメントは、天然に単離されていてもよく、人手で合成的に改変されていてもよい。
ポリヌクレオチドは、天然配列(すなわち標的抗原ポリペプチド/タンパク質/エピトープ又はそれらの一部をコードする内在性配列)を含み得るか、又はかかる配列の変異体又は誘導体をコードする配列を含み得る。特定の実施形態において、本明細書中に示されるポリヌクレオチド配列は、本明細書中に記載される標的抗原タンパク質をコードする。一部の実施形態において、ポリヌクレオチドは、特定の細胞型(すなわち、ヒト細胞系)における発現のために最適化されており、天然のヌクレオチド配列又は変異体とは実質的に異なるが、類似のタンパク質抗原をコードし得る新規な遺伝子配列を表す。
他の関連実施形態において、本明細書中に記載されるタンパク質(例えば、目的の標的抗原)をコードする天然配列に対して実質的な同一性を有するポリヌクレオチド変異体、例えば、本明細書中に記載される方法(例えば、以下に記載される標準的なパラメータを用いるBLAST分析)を用いて本ポリペプチドをコードする天然のポリヌクレオチド配列と比較して、少なくとも70%の配列同一性、特に少なくとも75%〜99%以上の配列同一性を含むポリヌクレオチド変異体が提供され得る。当業者であれば、コドン縮重、アミノ酸類似性、リーディングフレームの配置などを考慮に入れることにより、これらの値を適切に調整して、2つのヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質の対応同一性を決定し得ることを認識するであろう。
特定の態様において、ポリヌクレオチド変異体は、特に、変異体ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのエピトープの免疫原性又は異種標的タンパク質の免疫原性が、天然ポリヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドに対して実質的に減少し得ないような1つ以上の置換、付加、欠失及び/又は挿入を含み得る。本明細書中の他の箇所に記載されるとおり、ポリヌクレオチド変異体は、標的抗原の変異体、又はそのフラグメント(例えばエピトープ)をコードすることが可能であり、ここで変異体ポリペプチド又はそのフラグメント(例えばエピトープ)が抗原特異的抗血清及び/又はT細胞系若しくはクローンと反応する傾向は、天然ポリペプチドに対して実質的に減少し得ない。「変異体」という用語は、異種由来の相同遺伝子も包含し得る。
特定の態様は、本明細書中に記載される標的タンパク質抗原並びにそれらの間の全ての中間長さを含むポリペプチドをコードする少なくとも約5個〜1000個以上の連続ヌクレオチドを含むか、又はこれらからなるポリヌクレオチドを提供する。この文脈において、「中間長さ」は、引用される値の間の任意の長さ、例えば16、17、18、19等;21、22、23等;30、31、32等;50、51、52、53、等;100、101、102、103等;150、151、152、153等;例えば200〜500;500〜1,000を通した全整数などを意味し得ることが容易に理解されるであろう。本明細書中に記載されるポリヌクレオチド配列は、エピトープ又は異種標的タンパク質などの、本明細書中に記載されるポリペプチドをコードする天然配列には見いだされない付加ヌクレオチドにより、一端又は両端で伸長することができる。この付加配列は、本開示配列のいずれかの末端又は本開示配列の両端の1個〜20個以上のヌクレオチドからなり得る。
特定の実施形態において、ポリヌクレオチド又はそれらのフラグメントは、コーディング配列自体の長さに関係なく、プロモーター、発現制御配列、ポリアデニル化シグナル、付加的な制限酵素部位、複数のクローニング部位、他のコーディングセグメントなどの他のDNA配列と、それらの全長が相当変動し得るように組み合わせることができる。従って、ほぼあらゆる長さの核酸フラグメントを利用することが可能であり、全長は、意図される組換えDNAプロトコルにおける調製及び使用のしやすさにより制限され得ることが想定される。例えば、長さ約1000塩基対、2000塩基対、3000塩基対、4000塩基対、5000塩基対、6000塩基対、7000塩基対、8000塩基対、9000塩基対、10,000塩基対、約500塩基対、約200塩基対、約100塩基対、約50塩基対などの全長(全ての中間長さを含む)を有する例示的ポリヌクレオチドセグメントが、多くの実施において有用であると想定される。
ポリヌクレオチド配列を比較する場合、以下に記載される最大対応について整列させたときに2つの配列中のヌクレオチドの配列が同一である場合、2つの配列は「同一である」と言うことができる。2つの配列間の比較は、配列類似性の局所領域を同定及び比較するための比較窓上で配列を比較することにより実施することができる。本明細書中で使用される「比較窓」は、少なくとも約20個、通常は30〜約75個、40〜約50個の連続位置のセグメントを参照し、このセグメント中では、2つの配列を最適に整列させた後、1つの配列を同数の連続位置の参照配列に対して比較することができる。
比較用の配列の最適なアラインメントは、バイオインフォマティクスソフトウェアのLasergene suite(DNASTAR, Inc.(マディソン、ウィスコンシン州))中のMegalignプログラムを使用し、デフォルトパラメータを用いて実行することができる。このプログラムは、以下の参考文献に記載されている幾つかのアラインメントスキームを具体化する:Dayhoff MO(編) Atlas of Protein Sequence and Structure, National Biomedical Research Foundation, Washington DC Vol. 5, Suppl. 3, pp. 345-358中、Dayhoff MO (1978) A model of evolutionary change in proteins - Matrices for detecting distant relationships;Hein J Unified Approach to Alignment and Phylogenes, pp. 626-645 (1990);Methods in Enzymology vol.183, Academic Press, Inc., San Diego, CA;Higgins DG and Sharp PM CABIOS 1989 5:151-53;Myers EW及びMuller W, CABIOS 1988 4:11-17;Robinson ED Comb. Theor 1971 11A 05;Saitou N, Nei M MoI. Biol. Evol. 1987 4:406-25;Sneath PHA and Sokal RR Numerical Taxonomy-the Principles and Practice of Numerical Taxonomy, Freeman Press, San Francisco, CA (1973);Wilbur WJ及びLipman DJ, Proc. Natl. Acad., Sci. USA 1983 80:726-30)。
あるいは、Smith及びWaterman, Add. APL. Math 1981 2:482の局所同一性アルゴリズムにより、Needleman及びWunsch, J. MoI. Biol. 1970 48:443の同一性アラインメントアルゴリズムにより、Pearson及びLipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1988 85:2444の類似性検索法により、これらのアルゴリズムのコンピュータ化された実行(Wisconsin Geneticsソフトウェアパッケージ中のGAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、及びTFASTA(Genetics Computer Group(GCG)(サイエンスドクター575名)、マディソン、ウィスコンシン州))により、又は検査により、比較用の配列の最適なアラインメントを実行することができる。
パーセント配列同一性及び配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの一例は、BLAST及びBLAST 2.0アルゴリズムであり、これらは、それぞれAltschul et al., Nucl. Acids Res. 1977 25:3389-3402、及びAltschul et al. J. MoI. Biol. 1990 215:403-10に記載されている。BLAST及びBLAST 2.0は、例えば、本明細書中に記載されるパラメータを用いて、ポリヌクレオチドについてのパーセント配列同一性を決定するために使用することができる。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)を通して公的に入手可能である。1つの例示的な例において、ヌクレオチド配列についての累積スコアは、パラメータM(一対のマッチング残基についての報酬スコア;常に>0)及びパラメータN(ミスマッチング残基についてのペナルティスコア;常に<0)を用いて計算することができる。各方向へのワードヒットの伸長は、以下の場合に停止し得る:累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ低下した場合;1つ以上のネガティブスコアリング残基アラインメントの蓄積により累積スコアがゼロ以下になった場合;又はいずれかの配列の末端に到達した場合。BLASTアルゴリズムパラメータW、T及びXは、アラインメントの感度及び速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列について)は、ワード長(W)11、期待値I 10、及びBLOSΜM62スコアリングマトリックス(Henikoff及びHenikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1989 89:10915を参照)、アラインメント(B)50、期待値I 10、M=5、N=-4及び両鎖の比較をデフォルトとして使用する。
特定の態様において、「配列同一性のパーセント」は、2つの最適に整列された配列を、少なくとも20位置の比較窓上で比較することにより決定され、ここで2つの配列の最適なアラインメントのため、比較窓中のポリヌクレオチド配列の部分は、参照配列(付加又は欠失を含まない)と比較して20パーセント以下、通常は5〜15パーセント、又は10〜12パーセントの付加又は欠失(すなわちギャップ)を含み得る。このパーセントは、両配列中で同一の核酸塩基が存在する位置の数を決定して一致位置の数を得、一致位置の数を参照配列中の位置の総数(すなわち比較窓サイズ)で割り、その結果に100を掛けて配列同一性のパーセントを得ることによって計算することができる。
遺伝子コードの縮重の結果として、本明細書中に記載される特定の目的の抗原又はそのフラグメントをコードする多くのヌクレオチド配列があり得ことは、当技術分野において通常の技能を有する者により認識されるであろう。これらのポリヌクレオチドの一部は、任意の天然遺伝子のヌクレオチド配列に対して最小限の相同性を有し得る。それにも関わらず、特定の態様において、コドン使用頻度の差により変動するポリヌクレオチドが具体的に想定される。さらに、本明細書中で提供されるポリヌクレオチド配列を含む遺伝子のアレルも同様に想定される。アレルは、ヌクレオチドの欠失、付加及び/又は置換などの1つ以上の変異の結果として変化し得る内在性遺伝子であり得る。結果として得られたmRNA及びタンパク質は、必ずしもではないが、変化した構造又は機能を有し得る。アレルは、標準的な技術(例えばハイブリダイゼーション、増幅及び/又はデータベース配列比較)を用いて同定することができる。
従って、別の実施形態において、本明細書中に記載される標的抗原配列又はそれらのフラグメントの変異体及び/若しくは誘導体の調製のため、部位特異的変異誘発などの変異誘発アプローチが用いられる。このアプローチにより、ポリペプチド配列中の特異的改変を、それらをコードする基礎となるポリヌクレオチドの変異誘発を通して行うことができる。これらの技術は、例えば、前述の考察の1つ以上を組み込んで、1つ以上のヌクレオチド配列変化をポリヌクレオチドに導入することにより、配列変異体を調製及び試験するための直接的なアプローチを提供し得る。
部位特異的変異誘発は、所望の変異のDNA配列をコードし得る特異的オリゴヌクレオチド配列、並びに十分なサイズのプライマー配列及び横断される欠失接合部の両側に安定な二本鎖を形成するための配列複雑性を提供する十分な数の隣接ヌクレオチドの使用を通して、変異体の産生を可能とし得る。突然変異は、選択されたポリヌクレオチド配列において、ポリヌクレオチド自体の特性を改善し、変更し、低下させ、改変し、あるいは変化させるため、及び/又はコードされるポリペプチドの特性、活性、組成、安定性、又は一次配列を変更するために利用することができる。
ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドセグメント又はフラグメントは、例えば、自動オリゴヌクレオチド合成器を用いて一般的に実施されているとおり、化学的手段によりフラグメントを直接合成することによって容易に調製することができる。同様に、フラグメントは、米国特許第4,683,202号のPCR(商標)技術などの核酸再生産技術の応用により、組換え産生のため選択された配列を組換えベクターに導入することにより、また分子生物学の当業者に一般的に知られている他の組換えDNA技術(例えば、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, NY, NYを参照)によって得ることができる。
本明細書中に記載される所望の標的抗原ポリペプチド若しくはそのフラグメント、又は上記のいずれかを含む融合タンパク質を発現するために、当技術分野で公知の組換え技術を用いて、上記のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列又は機能的等価物を、本明細書中の他の箇所に記載される適切なAdに挿入することができる。適切なアデノウイルスベクターは、挿入されるコーディング配列の転写及び翻訳に必要なエレメント及び任意の所望のリンカーを含み得る。当業者に周知の方法を用いて、目的のポリペプチドをコードする配列並びに適切な転写及び翻訳制御エレメントを含むこれらのアデノウイルスベクターを構築することができる。これらの方法としては、例えば、in vitro組換えDNA技術、合成技術、及びin vivo遺伝子組換えなどが挙げられる。このような技術は、例えば、Amalfitano et al. J. Virol. 1998 72:926-33;Hodges et al. J Gene Med. 2000 2:250-259;Sambrook J et al. (1989) Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Plainview, N.Y.、及びAusubel FM et al. (1989) Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York. N.Y.に記載されている。
様々なベクター/宿主系を利用して、ポリヌクレオチド配列を含有及び産生させ得る。これらのベクター/宿主系としては、例えば、限定するものではないが、組換えバクテリオファージ、プラスミド、又はコスミドDNAベクターを用いて形質転換された細菌などの微生物;酵母ベクターを用いて形質転換された酵母;ウイルスベクター(例えば、バキュロウイルス)を感染させた昆虫細胞系;ウイルスベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルスTMV)、又は細菌ベクター(例えば、Tiプラスミド又はpBR322プラスミド)を用いて形質転換された植物細胞系;又は動物細胞系などが挙げられる。
アデノウイルスベクター中に存在する「制御エレメント」又は「調節配列」は、宿主細胞のタンパク質と相互作用して転写及び翻訳を実行するベクターの非翻訳領域(エンハンサー、プロモーター、5’及び3’非翻訳領域)であり得る。このようなエレメントは、それらの強度及び特異性において異なり得る。利用されるベクター系及び宿主に応じて、任意の数の好適な転写エレメント及び翻訳エレメント、例えば構成的プロモーター及び誘導性プロモーターなどを用いることができる。例えば、目的のポリペプチドをコードする配列を、後期プロモーター及びトリパータイトリーダー配列からなるAd転写/翻訳複合体にライゲートすることができる。ウイルスゲノムの非必須E1又はE3領域における挿入を用いて、感染した宿主細胞中でポリペプチドを発現することができる生存可能ウイルスを得ることができる(Logan J及びShenk T (1984) Proc. Natl. Acad. Sci 1984 87:3655-59)。さらに、ラウス肉腫ウイルス(RSV)エンハンサーなどの転写エンハンサーを用いて、哺乳動物宿主細胞における発現を増加させることができる。転写エンハンサーは、1つのエレメント、少なくとも2つのエレメント、少なくとも3つのエレメント、少なくとも4つのエレメント、少なくとも5つのエレメント、又は少なくとも6つのエレメントを含み得る。
特異的開始シグナルを用いて、目的のポリペプチドをコードする配列のより効率的な翻訳を達成することもできる。このようなシグナルは、ATG開始コドン及び隣接配列を含み得る。ポリペプチド、その開始コドン、及び上流配列をコードする配列が適切な発現ベクター中に挿入される場合、付加的な転写制御シグナル又は翻訳制御シグナルは必要とされ得ない。しかしながら、コーディング配列又はその一部のみが挿入される場合、ATG開始コドンを含む外因性翻訳制御シグナルを提供することができる。さらに、開始コドンは、インサート全体の翻訳を確実にするために正しいリーディングフレーム中に存在し得る。外因性翻訳エレメント及び開始コドンは、天然及び合成の両方の様々な起源由来の翻訳エレメント及び開始コドンであり得る。使用される特定の細胞系に適したエンハンサー(例えば文献(Scharf D. et al. Results Probl. Cell Differ. 1994 20:125-62)に記載されているもの)を含めることにより、発現の効率を増大させることができる。選択されたポリペプチドをコードする配列の効率的な翻訳を達成するため、転写又は翻訳のいずれかのための特異的終結配列も組み込むことができる。
産物に特異的なポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体のいずれかを用いて、ポリヌクレオチドにコードされる産物(例えば、目的の標的抗原)の発現を検出及び測定するための様々なプロトコルが、当技術分野において公知である。例としては、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、及び蛍光活性化細胞選別(FACS)などが挙げられる。所与のポリペプチド上の2つの非干渉エピトープに反応するモノクローナル抗体を利用する2部位、モノクローナルベースの免疫アッセイを幾つかの適用に使用することができるが、競合結合アッセイも利用することができる。これらの及び他のアッセイは、他の場所の中でもとりわけ、Hampton R et al. (1990; Serological Methods, a Laboratory Manual, APS Press, St Paul. Minn.)及びMaddox DE et al. (J. Exp. Med. 1983 758:1211-16)に記載されている。アデノウイルスベクターは、幾つかの目的のアルファウイルス抗原をコードする核酸配列を含み得る。
特定の実施形態において、本明細書中に記載されるアデノウイルスベクターの核酸配列中に、所望の標的抗原の発現を増加させるエレメントが組み込まれる。このようなエレメントは、内部リボソーム結合部位を含む(IRES;Wang及びSiddiqui, Curr. Top. Microbiol. Immunol 1995 203:99;Ehrenfeld及びSemler, Curr. Top. Microbiol. Immunol. 1995 203:65;Rees et al., Biotechniques 1996 20:102;Sugimoto et al. Biotechnology 1994 2:694)。IRESは翻訳効率を増加させることができる。他の配列も発現を高めることができる。一部の遺伝子については、特に5'末端の配列が転写及び/又は翻訳を妨げる可能性がある。これらの配列は、ヘアピン構造を形成することができるパリンドロームであり得る。送達される核酸中の任意のこのような配列は、欠失されていてもよいし、欠失されていなくてもよい。
転写産物又は翻訳産物の発現レベルをアッセイして、どの配列が発現に影響を与えるのかを確認又は確定することができる。転写レベルは、例えば、ノーザンブロットハイブリダイゼーション、Rnaseプローブ保護などの任意の公知の方法によりアッセイすることができる。タンパク質レベルは、ELISAなどの任意の公知の方法によりアッセイすることができる。当業者に認識され得るとおり、異種核酸配列を含むアデノウイルスベクターは、当技術分野で公知の組換え技術、例えば、Maione et al. Proc Natl Acad Sci USA 2001 98:5986-91;Maione et al. Hum Gene Ther. 2000 1:859-68;Sandig et al. Proc Natl Acad Sci USA, 2000 97:1002-07;Harui et al. Gene Ther. apy 2004 11:1617-26;Parks et al. Proc Natl Acad Sci USA 1996 93:13565-570;Dello Russo et al. Proc Natl Acad Sci USA 2002 99:12979-984;Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, NY, NY)に記載されている組換え技術を用いて生成することができる。
上記のとおり、アデノウイルスベクターは、幾つかのアルファウイルス標的タンパク質又は目的の抗原をコードし得る核酸配列を含み得る。これに関して、ベクターは、1〜4つ又はそれ以上の異なる目的の標的抗原をコードする核酸を含み得る。標的抗原は全長タンパク質であってもよく、又はそのフラグメント(例えばエピトープ)であってもよい。アデノウイルスベクターは、1つの目的の標的タンパク質に由来する複数のフラグメント又はエピトープをコードする核酸配列を含んでいてもよく、又は多数の異なる目的のアルファウイルス標的抗原タンパク質に由来する1つ以上のフラグメント又はエピトープを含んでいてもよい。
一部の態様において、核酸配列は複数のアルファウイルス標的抗原をコードする。複数のアルファウイルス標的抗原をコードする核酸配列は、それぞれが1つの標的抗原に対応する複数の遺伝子インサートを含んでいてよく、ここで各遺伝子インサートは、自己切断2Aペプチドをコードする核酸配列により分離されている。一部の態様において、自己切断2Aペプチド(すなわち切断可能リンカー)は、豚テシオウイルス-1若しくはトセア・アシグナウイルスなどに由来する。
切断可能リンカーの例としては、2Aリンカー(例えば、T2A)、2A様リンカー又はそれらの機能的等価物及びそれらの組み合わせなどが挙げられる。一部の実施形態において、リンカーとしては、例えば、ピコルナウイルス2A様リンカー、豚テシオウイルスのCHYSEL配列(P2A)、トセア・アシグナウイルス(T2A)又はそれらの組み合わせ、変異体及び機能的等価物などが挙げられる。
特定の実施形態において、免疫原性フラグメントは、MHCクラスI又はクラスII分子に結合する。本明細書中で使用される免疫原性フラグメントは、結合が、当技術分野で公知の任意のアッセイを用いて検出可能な場合、MHCクラスI又はクラスII分子に「結合する」ことができる。例えば、ポリペプチドがMHCクラスIに結合する能力は、125I標識されたβ2-ミクログロブリン(β2m)のMHCクラスl/β2m/ペプチドヘテロ三量体複合体への組み込みを促進する能力をモニターすることにより、間接的に評価することができる(Parker et al., J. Immunol. 752:163, 1994を参照)。あるいは、当技術分野で公知の機能的ペプチド競合アッセイを用いることができる。ポリペプチドの免疫原性フラグメントは、一般的に、Paul, Fundamental Immunology, 第3版, 243-247 (Raven Press, 1993)及びその中で引用されている参考文献にまとめられている技術などの、周知の技術を用いて同定することができる。免疫原性フラグメントを同定するための代表的な技術としては、例えば、抗原特異的抗血清及び/又はT細胞系若しくはクローンと反応する能力についてポリペプチドをスクリーニングすることなどが挙げられ得る。特定の標的ポリペプチドの免疫原性フラグメントは、(例えば、ELISA及び/又はT細胞反応性アッセイにおいて)このような抗血清及び/又はT細胞と、全長標的ポリペプチドの反応性を実質的に下回らないレベルで反応し得るフラグメントであり得る。言い換えれば、免疫原性フラグメントは、このようなアッセイにおいて、全長ポリペプチドの反応性と同様の又はこれを上回るレベルで反応し得る。このようなスクリーニングは、一般的に当技術分野において通常の技能を有する者に周知の方法、例えば、Harlow及びLane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, 1988に記載されている方法を用いて実施することができる。
標的抗原としては、例えば、限定するものではないが、アルファウイルスのいずれかに由来する抗原などが挙げられる。標的抗原としては、例えば、本明細書中に記載される感染性アルファウイルスのいずれかにより産生されるタンパク質、例えばC、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4などが挙げられる。本明細書中で使用される「感染因子」は、宿主に感染することができる任意の種であり得る。感染因子としては、例えば、アルファウイルス属内の任意のウイルスなどが挙げられる。
アデノウイルスベクターは、標的抗原の免疫原性を増加させるタンパク質をコードする核酸配列も含み得る。これに関して、このようなタンパク質を含有するアデノウイルスベクターを用いた免疫化の後に産生されるタンパク質は、目的の標的抗原の免疫原性を増加させるタンパク質に融合した目的の標的抗原を含む融合タンパク質であり得る。
IV. 組み合わせ療法
特定の実施形態は、感染性疾患の治療及び予防のための組み合わせ免疫療法及びワクチン組成物を提供する。一部の実施形態は、複数標的ワクチン、免疫療法、及び感染性疾患などの複雑な疾患に対する治療応答を高める方法の組み合わせを提供する。組み合わせ療法の各成分は、チクングニア感染又は任意のアルファウイルスによる感染の予防のためのワクチン組成物に独立して含めることができる。
「治療」は、治療上有効用量の本開示のワクチンの対象への投与を指し得る。治療は、医薬組成物において対象に投与することができる。対象は治療時に健康且つ無病であってもよく、この場合、治療を予防的ワクチン接種と呼ぶことができる。対象は治療時に疾患症状に罹患していてもよく、この場合、治療を治療的ワクチン接種と呼ぶことができる。
「対象」は、任意の動物、例えば、限定するものではないが、ヒト、非ヒト霊長類(例えば、アカゲザル又は他の種類のマカク)、マウス、豚、ウマ、ロバ、牛、ヒツジ、ラット及び家禽などを指し得る。「対象」は、本明細書中で「個体」又は「患者」と互換的に用いることができる。
一部の態様において、ベクターは少なくとも1つの抗原を含む。一部の態様において、ベクターは少なくとも2つの抗原を含む。一部の態様において、ワクチン製剤は、1:1の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:2の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:3の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:4の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:5の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:6の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:7の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:8の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:9の比のベクターと抗原を含む。一部の態様において、ワクチンは、1:10の比のベクターと抗原を含む。
一部の態様において、ワクチンは組み合わせワクチンであり、ここでワクチンは、それぞれが少なくとも単一の抗原を含む少なくとも2つのベクターを含む。
対象において、異なる抗原の混合物が同時に投与されるか、又は同一の若しくは異なるベクターから発現される場合、これらは互いに競合し得る。結果として、組み合わせ免疫療法又はワクチンにおける異なる濃度及び比の発現抗原を含む製剤を評価し、対象又は対象群に合わせて調整し、投与後に確実に有効且つ持続的な免疫応答が生じるようにしなければならない。
複数の抗原を含む組成物は、様々な比で存在し得る。例えば、2つ以上のベクターを有する製剤は、様々な比を有し得る。例えば、免疫療法又はワクチンは、2つの異なるベクターを、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:15、1:20、1:30、2:1、2:3、2:4、2:5、2:6、2:7、2:8、3:1、3:3、3:4、3:5、3:6、3:7、3:8、3:1、3:3、3:4、3:5、3:6、3:7、3:8、4:1、4:3、4:5、4:6、4:7、4:8、5:1、5:3、5:4、5:6、5:7、5:8、6:1、6:3、6:4、6:5、6:7、6:8、7:1、7:3、7:4、7:5、7:6、7:8、8:1、8:3、8:4、8:5、8:6、又は8:7の化学量論比で有し得る。
一部の実施形態において、組換え核酸ベクターの少なくともの1つは、第一の同一性値を含む複製欠損アデノウイルス5ベクターを含む、複製欠損ウイルスベクターである。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスベクターは、E2b遺伝子領域に欠失を含む。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスベクターは、E1遺伝子領域における欠失をさらに含む。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスベクターは、E1遺伝子領域、及びE2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]ワクチンと組み合わせて使用し得る具体的な治療法は、以下にさらに詳細に記載されている。
A. 共刺激分子
アルファウイルス標的抗原(特にチクングニア抗原)などの標的抗原を含む組換えアデノウイルスベースのベクターワクチンの使用に加えて、共刺激分子を前記ワクチンに組み込んで免疫原性を増加させることができる。
免疫応答の開始は、APCによるIT細胞の活性化のための少なくとも2つのシグナルを必要とし得る(Damle, et al. J Immunol 148:1985-92 (1992);Guinan, et al. Blood 84:3261-82 (1994);Hellstrom, et al. Cancer Chemother Pharmacol 38:S40-44 (1996);Hodge, et al. Cancer Res 39:5800-07 (1999))。抗原特異的第1シグナルは、ペプチド/主要組織適合複合体(MHC)を介してT細胞受容体(TCR)を通じて送達され得、T細胞を細胞周期に入れることができる。第2の(すなわち共刺激性の)シグナルは、サイトカインの産生及び増殖のために送達され得る。
通常はプロフェッショナル抗原提示細胞(APC)の表面上に見られる少なくとも3つの別個の分子:B7-1(CD80)、ICAM-1(CD54)、及びLFA-3(ヒトCD58)は、T細胞活性化のために重要な第2のシグナルを提供することが可能であり得る(Damle, et al. J Immunol 148:1985-92 (1992);Guinan, et al. Blood 84: 3261-82 (1994);Wingren, et al. Crit Rev Immunol 15: 235-53 (1995);Parra, et al. Scand. J Immunol 38: 508-14 (1993);Hellstrom, et al. Ann NY Acad Sci 690: 225-30 (1993);Parra, et al. J Immunol 158: 637-42 (1997);Sperling, et al. J Immunol 157: 3909-17 (1996);Dubey, et al. J Immunol 155: 45-57 (1995); Cavallo, et al. Eur J Immunol 25: 1154-62 (1995)。
これらの共刺激分子は、別個のT細胞リガンドを有し得る。B7-1はCD28分子及びCTLA-4分子と相互作用することが可能であり、ICAM-1はCD11a/CD18(LFA-1/ベータ-2インテグリン)複合体と相互作用することが可能であり、LFA-3はCD2(LFA-2)分子と相互作用することが可能である。従って、特定の実施形態において、アルファウイルス抗原などの標的抗原をコードする1つ以上の核酸を含む組換えアデノウイルスベースのベクターワクチンと組み合わせた場合に、特異的標的抗原に向けられた抗アルファウイルス免疫応答をさらに増加/増強することができる、B7-1、ICAM-1、及びLFA-3をそれぞれ含む組換えアデノウイルスベクターを有することが望ましい場合があり得る。
V. 免疫学的融合パートナー
本明細書中に記載されるウイルスベクター又は組成物は、チクングニアウイルス抗原などの標的抗原、又は本開示の任意の標的抗原の免疫原性を増加させ得るタンパク質、すなわち「免疫学的融合パートナー」をコードする核酸配列をさらに含み得る。これに関して、かかるタンパク質を含むウイルスベクターを用いた免疫化の後に産生されるタンパク質は、目的の標的抗原の免疫原性を増加させるタンパク質に融合した目的の標的抗原を含む融合タンパク質であり得る。さらに、チクングニアウイルス抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、両治療的部分の組み合わせが、チクングニアウイルス抗原単独をコードするAd5[E1-、E2b-]ベクター、又は免疫学的融合パートナー単独をコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターのいずれか一方を上回る免疫応答を相乗的にブーストするように作用するような、免疫応答のブースティングをもたらし得る。例えば、チクングニアウイルス抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、抗原特異的エフェクターCD4+及びCD8+T細胞の刺激、感染細胞の殺傷に向けられたNK細胞応答の刺激、抗体依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)機構又はこれらの任意の組み合わせを介した感染細胞の殺傷に向けられた好中球又は単球細胞応答の刺激、の相乗的増強をもたらし得る。この相乗的ブーストは、それを必要とする対象への投与後の生存転帰を大きく改善し得る。特定の実施形態において、チクングニアウイルス抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的抗原特異的CTL活性の増加を含む、免疫応答の生成をもたらし得る。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、チクングニアウイルス抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的特異的CTL活性の増加を含む。さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)、インターロイキン-2(IL-2)、腫瘍壊死因子-アルファ(TNF-α)又は他のサイトカインなどのサイトカイン分泌を測定するELISpotアッセイにより測定される標的抗原特異的細胞媒介性免疫活性の、約1.5〜20倍、又はそれ以上の増加を含む。さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、適切な対照と比較して、本明細書中に記載されるチクングニアウイルス抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを投与された対象における1.5〜5倍の標的特異的抗体産生の増加を含む。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20、又はそれ以上の標的特異的抗体産生の増加を含む。
さらなる例として、標的エピトープ抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、抗原特異的エフェクターCD4+及びCD8+T細胞の刺激、感染細胞の殺傷に向けられたNK細胞応答の刺激、抗体依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)機構又はこれらの任意の組み合わせを介した感染細胞の殺傷に向けられた好中球又は単球細胞応答の刺激、の相乗的増強をもたらし得る。この相乗的ブーストは、それを必要とする対象への投与後に生存転帰を大きく改善し得る。特定の実施形態において、標的エピトープ抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的抗原特異的CTL活性の増加を含む、免疫応答の生成をもたらし得る。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、標的エピトープ抗原及び免疫学的融合パートナーをコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的特異的CTL活性の増加を含む。さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)、インターロイキン-2(IL-2)、腫瘍壊死因子-アルファ(TNF-α)又は他のサイトカインなどのサイトカイン分泌を測定するELISpotアッセイにより測定される標的抗原特異的細胞媒介性免疫活性の、約1.5〜20倍又はそれ以上の増加を含む。さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、適切な対照と比較して、本明細書中に記載されるアデノウイルスベクターを投与された対象における1.5〜5倍の標的特異的抗体産生の増加を含む。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的特異的抗体産生の増加を含む。
一実施形態において、このような免疫学的融合パートナーは、マイコバクテリウム(Mycobacterium)種に由来する(例えばマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)-由来のRa12フラグメント)。マイコバクテリウム種に由来する免疫学的融合パートナーは、配列番号22〜配列番号30及び配列番号93〜配列番号98に示される配列のいずれか1つであり得る。これらのマイコバクテリウム(Mycobacterium)種由来のRa12配列を構築するために使用し得るオリゴヌクレオチド、Met-Hisタグ、及びエンテロキナーゼ認識部位は、表2に示される配列番号99〜配列番号106のいずれか1つに示される。Ra12組成物、並びに異種ポリヌクレオチド/ポリペプチド配列の発現及び/又は免疫原性の増強におけるそれらの使用方法は、米国特許第7,009,042号に記載されており、これは参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる。手短に言えば、Ra12は、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)MTB32A核酸のサブ配列であるポリヌクレオチド領域を指す。MTB32Aは、マイコバクテリウム・ツベルクローシスの病原性株及び非病原性株中の遺伝子によりコードされる32kDaのセリンプロテアーゼである。MTB32Aのヌクレオチド配列及びアミノ酸配列が報告されている(例えば、米国特許第7,009,042号;Skeiky et al., 感染 and Immun. 67:3998-4007(1999)を参照、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる)。MTB32Aコーディング配列のC末端フラグメントは、高レベルで発現させることが可能であり、精製工程全体を通して可溶性ポリペプチドとして残る。さらに、Ra12は、それが融合している異種免疫原性ポリペプチドの免疫原性を増強することができる。Ra12融合ポリペプチドは、MTB32Aのアミノ酸残基192〜323に対応する14kDaのC末端フラグメントを含み得る。他のRa12ポリヌクレオチドは、一般的に、Ra12ポリペプチドの一部をコードする少なくとも約15個、30個、60個、100個、200個、300個又はそれ以上のヌクレオチドを含み得る。Ra12ポリヌクレオチドは、天然配列(すなわちRa12ポリペプチド又はそれらの一部をコードする内在性配列)を含んでいてもよく、又はかかる配列の変異体を含んでいてもよい。Ra12ポリヌクレオチド変異体は、コードされる融合ポリペプチドの生物学的活性が天然Ra12ポリペプチドを含む融合ポリペプチドに対して実質的に減少しないような、1つ以上の置換、付加、欠失及び/又は挿入を含み得る。変異体は、天然Ra12ポリペプチド又はその一部をコードするポリヌクレオチド配列に対して少なくとも約70%、80%、又は90%以上の同一性を有し得る。
特定の態様において、免疫学的融合パートナーは、タンパク質D(グラム陰性細菌であるb型インフルエンザ菌(Haemophilus 34ittered34 B)の表面タンパク質)に由来し得る。タンパク質Dに由来する免疫学的融合パートナーは、配列番号47に示される配列であり得る。一部の場合において、タンパク質D誘導体は、タンパク質の約3分の1(例えば、N末端の最初の100〜110アミノ酸)を含む。タンパク質D誘導体は、34ittered34であってもよい。特定の実施形態の範囲内で、リポタンパク質D融合パートナーの最初の109残基はN末端側に含まれて付加的な外因性T細胞エピトープを有するポリペプチドを提供し、これが大腸菌中で発現レベルを増加させ、発現エンハンサーとして機能し得る。この脂質尾は、抗原提示細胞に対する抗原の最適な提示を確実にし得る。他の融合パートナーとしては、インフルエンザウイルス由来の非構造タンパク質、NS1(ヘマグルチニン)などが挙げられる。典型的には、N末端の81アミノ酸が用いられるが、T-ヘルパーエピトープを含む異なるフラグメントを使用することができる。
特定の態様において、免疫学的融合パートナーは、LYTAとして知られるタンパク質、又はその一部(特にC末端部分)であり得る。LYTAに由来する免疫学的融合パートナーは、配列番号32に示される配列であり得る。LYTAは、アミダーゼLYTAとして知られるN-アセチル-L-アラニンアミダーゼ(Lyt遺伝子によりコードされる)を合成する肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)に由来する。LYTAは、ペプチドグリカン骨格中の特定の結合を特異的に分解する自己溶菌酵素(オートリシン)である。LYTAタンパク質のC末端ドメインは、コリンに対する、又はDEAEなどの一部のコリン類似体に対する親和性に関与し得る。この特性は、融合タンパク質の発現に有用な大腸菌C-LYTA発現プラスミドの開発に利用することができる。アミノ末端にC-LYTAフラグメントを含むハイブリッドタンパク質の精製を利用することができる。別の実施形態の範囲内において、LYTAの反復部分を融合ポリペプチドに組み込むことができる。反復部分は、例えば、残基178において開始するC末端領域中に見出すことができる。1つの特定の反復部分は、残基188〜305を組み込み得る。
一部の実施形態において、標的抗原は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの群から選択されるサイトカインを含む免疫学的融合パートナー(本明細書中で「免疫原性成分」とも呼ばれる)に融合している。標的抗原融合物は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの1つ以上に対して実質的な同一性を有するタンパク質を産生し得る。標的抗原融合物は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの1つ以上に対して実質的な同一性を有するタンパク質をコードする核酸をコードし得る。一部の実施形態において、標的抗原融合物は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの群から選択されるサイトカインを含む1つ以上の免疫学的融合パートナー(本明細書中で「免疫原性成分」とも呼ばれる)をさらに含む。IFN-γの配列は、限定されるものではないが、配列番号33に示される配列であり得る。TNFαの配列は、限定されるものではないが、配列番号34に示される配列であり得る。IL-2の配列は、限定されるものではないが、配列番号35に示される配列であり得る。IL-8の配列は、限定されるものではないが、配列番号36に示される配列であり得る。IL-12の配列は、限定されるものではないが、配列番号37に示される配列であり得る。IL-18の配列は、限定されるものではないが、配列番号38に示される配列であり得る。IL-7の配列は、限定されるものではないが、配列番号39に示される配列であり得る。IL-3の配列は、限定されるものではないが、配列番号40に示される配列であり得る。IL-4の配列は、限定されるものではないが、配列番号41に示される配列であり得る。IL-5の配列は、限定されるものではないが、配列番号42に示される配列であり得る。IL-6の配列は、限定されるものではないが、配列番号43に示される配列であり得る。IL-9の配列は、限定されるものではないが、配列番号44に示される配列であり得る。IL-10の配列は、限定されるものではないが、配列番号45に示される配列であり得る。IL-13の配列は、限定されるものではないが、配列番号46に示される配列であり得る。IL-15の配列は、限定されるものではないが、配列番号47に示される配列であり得る。IL-16の配列は、限定されるものではないが、配列番号74に示される配列であり得る。IL-17の配列は、限定されるものではないが、配列番号75に示される配列であり得る。IL-23の配列は、限定されるものではないが、配列番号76に示される配列であり得る。IL-32の配列は、限定されるものではないが、配列番号77に示される配列であり得る。
一部の実施形態において、標的抗原は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの群から選択されるサイトカインを含む免疫学的融合パートナー(本明細書中「免疫原性成分」とも呼ばれる)に融合又は結合している。一部の実施形態において、標的抗原は、IFN-γ、TNFα、IL-2、IL-8、IL-12、IL-18、IL-7、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、IL-15、IL-16、IL-17、IL-23、IL-32、M-CSF(CSF-1)、IFN-α、IFN-β、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、IL-11、IL-17A、IL-17F、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-24、IL-25、IL-26、IL-27、IL-28A、B、IL-29、IL-30、IL-31、IL-33、IL-34、IL-35、IL-36α,β,λ、IL-36Ra、IL-37、TSLP、LIF、OSM、LT-α、LT-β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4-1BBL、Trail、OPG-L、APRIL、LIGHT、TWEAK、BAFF、TGF-β1、及びMIFの群から選択されるサイトカインを含む免疫学的融合パートナー(本明細書中「免疫原性成分」とも呼ばれる)と、細胞中で共発現している。
一部の実施形態において、標的抗原は、CpG ODN(例えば、クラスA、B、又はCのCpG ODN;非限定的な例となる配列は配列番号108〜配列番号119に示されており、ここでホスホジエステル塩基は大文字で、ホスホロチオエート塩基は小文字で、パリンドロームは下線付きで示され、コロンは反射点を示す)、コレラ毒素(非限定的な例となる配列は、配列番号49に示される)、細菌ADPリボシル化外毒素に由来する切断Aサブユニットコーディング領域(非限定的な例となる配列は、配列番号50に示される)、細菌ADPリボシル化外毒素に由来する切断Bサブユニットコーディング領域(非限定的な例となる配列は、配列番号51に示される)、Hp91(非限定的な例となる配列は、配列番号52に示される)、CCL20(非限定的な例となる配列は、配列番号53及び配列番号107に示される)、CCL3(非限定的な例となる配列は、配列番号54に示される)、GM-CSF(非限定的な例となる配列は、配列番号55に示される)、G-CSF(非限定的な例となる配列は、配列番号56に示される)、LPSペプチド模倣物(非限定的な例となる配列は、配列番号57〜配列番号68に示される)、志賀毒素(非限定的な例となる配列は、配列番号69に示される)、ジフテリア毒素(非限定的な例となる配列は、配列番号70に示される)、又はCRM197(非限定的な例となる配列は、配列番号73に示される)を含む、免疫学的融合パートナーに融合又は結合している。
一部の実施形態において、標的抗原は、IL-15スーパーアゴニストを含む免疫学的融合パートナーに融合又は結合している。インターロイキン15(IL-15)は、ウイルス感染後に分泌される天然の炎症性サイトカインである。分泌されたIL-15は、エフェクター免疫細胞上のその同族受容体を介してシグナル伝達することによりその機能を実施することが可能であり、このようにして、エフェクター免疫細胞活性の全体的な増強をもたらし得る。
細胞性免疫応答を刺激して維持するというIL-15の広範な能力に基づいて、IL-15は有望な免疫治療薬であると考えられている。しかし、IL-15の臨床開発における主な制限として、例えば、標準的な哺乳動物細胞発現系における低い生産収率及び短い血清半減期などが挙げられる。さらに、同一細胞により共発現されるタンパク質を含むIL-15:IL-15Rα複合体の方が、フリーのIL-15サイトカインよりもむしろ、L-15βγc受容体を有する免疫エフェクター細胞の刺激に関与し得る。
これらの欠点に対応するため、IL-15Rβγcに結合する能力が増加し且つ生物学的活性が増強された、新規なIL-15スーパーアゴニスト変異体(IL-15N72D)が同定された。マウス又はヒトのいずれかのIL-15Rα及びFc融合タンパク質(免疫グロブリンのFc領域)を、等モル濃度のIL-15N72Dへ添加すると、IL-15N72D:IL-15Rα/Fcスーパーアゴニスト複合体が、フリーのIL-15サイトカインより10倍超低いIL-15-依存性細胞増殖を支持する半有効濃度(EC50)を示すような、IL-15生物学的活性のさらなる増加を提供し得る。
一部の実施形態において、IL-15スーパーアゴニストは、新規なIL-15スーパーアゴニスト変異体(IL-15N72D)であり得る。特定の実施形態において、マウス又はヒトのいずれかのIL-15Rα及びFc融合タンパク質(免疫グロブリンのFc領域)の、等モル濃度のIL-15N72Dへの添加は、IL-15N72D:IL-15Rα/Fcスーパーアゴニスト複合体が、フリーのIL-15サイトカインより10倍超低い場合があり得るIL-15-依存性細胞増殖を支持する半有効濃度(EC50)を示すような、IL-15生物学的活性のさらなる増加を提供し得る。
従って、一部の実施形態において、本開示は、フリーのIL-15サイトカインのIL-15依存性細胞増殖を支持するEC50より、2倍超低い、3倍超低い、4倍超低い、5倍超低い、6倍超低い、7倍超低い、8倍超低い、9倍超低い、10倍超低い、15倍超低い、20倍超低い、25倍超低い、30倍超低い、35倍超低い、40倍超低い、45倍超低い、50倍超低い、55倍超低い、60倍超低い、65倍超低い、70倍超低い、75倍超低い、80倍超低い、85倍超低い、90倍超低い、95倍超低い、又は100倍超低い、IL-15依存性細胞増殖を支持するEC50を有するIL-15N72D:IL-15Rα/Fcスーパーアゴニスト複合体を提供する。
一部の実施形態において、IL-15スーパーアゴニストは、2つのIL-15N72D分子と二量体の可溶性IL-15Rα/Fc融合タンパク質との生物学的に活性なタンパク質複合体であり、ALT-803としても知られている。ALT-803の組成物及びALT-803を製造及び使用する方法は、米国特許出願公開2015/0374790に記載されており、この文献は参照により本明細書中に組み込まれる。N末端にいわゆる「スシ」ドメイン(Su)を含む可溶性IL-15Rαフラグメントは、高親和性サイトカイン結合に関与する構造エレメントの大部分を有することが知られている。可溶性融合タンパク質は、ヒトIL-15RαSuドメイン(成熟ヒトIL-15Rαタンパク質のアミノ酸1〜65)を、Fcドメインを含むヒトIgG1 CH2-CH3領域(232アミノ酸)と結合させることにより生成することができる。このIL-15RαSu/IgG1 Fc融合タンパク質は、IgG1ドメインを介したジスルフィド結合による二量体形成及び標準的なタンパク質Aアフィニティークロマトグラフィー法を用いた精製の容易性という利点を有し得る。
一部の実施形態において、ALT-803は、二量体のIL-15Rαスシドメイン/ヒトIgG1 Fc融合タンパク質に対する高い親和性を伴うヒトIL-15変異体の2つのタンパク質サブユニットからなる可溶性複合体を有し得る。IL-15変異体は、へリックスCの72位にアスパラギン(Asn)からアスパラギン酸(Asp)への置換(N72D)を有する成熟ヒトIL-15サイトカイン配列を含む114アミノ酸のポリペプチドである。ヒトIL-15Rスシドメイン/ヒトIgG1 Fc融合タンパク質は、Fcドメインを含むヒトIgG1 CH2-CH3領域(232アミノ酸)と結合したIL-15Rサブユニットのスシドメイン(成熟ヒトIL-15Rαタンパク質のアミノ酸1〜65)を含む。N72D置換を除いて、全てのタンパク質配列はヒト配列である。サブユニットのアミノ酸配列に基づくと、2つのIL-15N72Dポリペプチド(例となるIL-15N72D配列は、配列番号71に示される)及びジスルフィド結合したホモ二量体のIL-l5RαSu/IgG1 Fcタンパク質(例となるIL-15RαSu/Fcドメインは、配列番号72に示される)を含む複合体の計算分子量は92.4kDaである。一部の実施形態において、標的抗原及びALT-803をコードする組換えベクターは、標的抗原をコードするための本明細書中に記載される任意の配列を有し得、さらにALT-803をコードする配列番号71、配列番号71、配列番号72、及び配列番号72を任意の順序で有し得る。
各IL-15N720ポリペプチドは約12.8kDaの計算分子量を有し得、IL-15RαSu/IgG 1 Fc融合タンパク質は、約33.4kDaの計算分子量を有し得る。IL-15N72D及びIL-15RαSu/IgG 1 Fcタンパク質はいずれもグリコシル化されていてよく、サイズ排除クロマトグラフィーにより、ALT-803の見かけの分子量約114kDaを生じる。ALT-803について決定された等電点(pI)は、約5.6〜6.5の範囲であり得る。従って融合タンパク質は、pH7では負に荷電し得る。
チクングニアウイルス抗原及びALT-803をコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、両治療的部分の組み合わせが、いずれかの治療法単独を上回る免疫応答を相乗的にブーストするように作用するような、免疫応答のブースティングをもたらし得る。例えば、チクングニアウイルス抗原及びALT-803をコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、抗原特異的エフェクターCD4+及びCD8+T細胞の刺激、感染細胞の殺傷に向けられたNK細胞応答の刺激、抗体依存性細胞媒介細胞毒性(ADCC)、又は抗体依存性細胞貪食(ADCP)機構を介した感染細胞の殺傷に向けられた好中球又は単球細胞応答の刺激、の相乗的増強をもたらし得る。チクングニアウイルス抗原及びALT-803をコードするAd5[E1-、E2b-]ベクターを用いた組み合わせ療法は、上記の応答のいずれか1つ、又は上記の応答の組み合わせを相乗的にブーストし、それを必要とする対象への投与後に、生存転帰を大きく改善することができる。
本明細書中に記載される免疫原性増強剤のいずれかは、本明細書中に記載される任意の組換えベクターを用いて、免疫原性増強剤と標的抗原とを同じ組換えベクター中で発現させることにより、標的抗原に融合又は結合させることができる。
かかる免疫原性増強剤をコードする核酸配列は、配列番号22〜配列番号47、配列番号49〜配列番号77及び配列番号93〜配列番号119のいずれか1つであり得、表1にまとめられる。
一部の実施形態において、標的抗原及び免疫学的融合パートナーについての核酸配列は、任意の核酸により分離されていない。他の実施形態において、リンカーをコードする核酸配列を、本明細書中に記載される任意の標的抗原をコードする核酸配列と、本明細書中に記載される任意の免疫学的融合パートナーをコードする核酸配列との間に挿入することができる。従って、特定の実施形態において、標的抗原、リンカー、及び免疫学的融合パートナーを含むウイルスベクターを用いた免疫化の後に産生されるタンパク質は、目的の標的抗原、その後に続くリンカーを含み、免疫学的融合パートナーで終了する融合タンパク質であり得、このようにして、標的抗原を、目的の標的抗原の免疫原性を増加させる免疫学的融合パートナーに、リンカーを介して結合させる。一部の実施形態において、リンカー核酸の配列は、長さ約1〜約150核酸長、約5〜約100核酸長、又は約10〜約50核酸長であり得る。一部の実施形態において、核酸配列は、1つ以上のアミノ酸残基をコードし得る。一部の実施形態において、リンカーのアミノ酸配列は、長さ約1〜約50アミノ酸残基、又は約5〜約25アミノ酸残基であり得る。一部の実施形態において、リンカーの配列は、10個未満のアミノ酸を含む。一部の実施形態において、リンカーは、ポリアラニンリンカー、ポリグリシンリンカー、又はアラニン及びグリシンの両方を有するリンカーであり得る。
かかるリンカーをコードする核酸配列は、配列番号78〜配列番号92のいずれか1つであり得、表3にまとめられる。
VI. 使用方法
本アデノウイルスベクターは、本明細書中に記載される1つ以上のアルファウイルス標的抗原(とりわけチクングニアウイルス標的抗原)に対する免疫応答を生成するための多数のワクチン設定において使用することができる。本アデノウイルスベクターは、アデノウイルス又はアデノウイルスベクターに対する既存免疫を有する対象において免疫応答を生成するためにそれらを使用することが可能であり、またアデノウイルスベクターを用いる複数ラウンドの免疫化を含むワクチン接種レジメン(前世代のアデノウイルスベクターを用いて可能でなかったレジメン)において使用し得るという発見により、特に重要である。
一般的に、免疫応答の生成は、体液性応答及び/又は細胞媒介性応答の誘導を含み得る。特定の実施形態において、目的の標的抗原に対する免疫応答を増加させることが望ましい。従って、「免疫応答を生成する」又は「免疫応答を誘導する」は、任意の統計的に有意な変化、例えば、1種以上の免疫細胞(T細胞、B細胞、抗原提示細胞、樹状細胞、好中球など)の数の増加、又は1種以上のこれらの免疫細胞の活性(CTL活性、HTL活性、サイトカイン分泌、サイトカイン分泌のプロファイルの変化等)の増加を含み得る。
当業者であれば、免疫応答の変化が生じたか否かを確立するための多くの方法が利用可能であることを容易に認識し得る。免疫応答における変化(例えば、細胞数、サイトカイン発現、細胞活性)を検出するための様々な方法が当技術分野において知られており、本発明の文脈において有用である。例示的な方法は、Current Protocols in Immunology, John E. Coligan, Ada M. Kruisbeek, David H. Margulies、Ethan M. Shevach, Warren Strober(編) (2001 John Wiley & Sons, NY, NY) Ausubel et al. (2001 Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publ. Assoc. Inc. & John Wiley & Sons, Inc., NY, NY);Sambrook et al. (1989 Molecular Cloning, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory, Plainview, NY);Maniatis et al. (1982 Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory, Plainview, NY)及びその他の箇所に記載されている。この文脈において有用な例示的方法としては、細胞内サイトカイン染色法(ICS)、ELISpot法、増殖アッセイ法、クロミウム放出を含む細胞毒性T細胞アッセイ又は同等のアッセイ、及び任意の数のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)又はRT-PCRベースのアッセイを用いる遺伝子発現分析などが挙げられる。
特定の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍以上、少なくとも、約、又は最大1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19(又はそれらから導出される任意の範囲又は数字)倍の、標的抗原特異的CTL活性の増加を含む。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的特異的CTL活性の増加を含む。さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、約1.5〜20倍、又はそれ以上の、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)、インターロイキン-2(IL-2)、腫瘍壊死因子-アルファ(TNF-α)、グランザイム又は他のサイトカインなどのサイトカイン分泌を測定するELISpotアッセイにより測定される標的抗原特異的細胞媒介性免疫活性の増加を含む。
さらなる実施形態において、免疫応答の生成は、適切な対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における1.5〜5倍の標的特異的抗体産生の増加を含む。別の実施形態において、免疫応答の生成は、対照と比較して、アデノウイルスベクターを投与された対象における約1.5〜20倍、又はそれ以上の標的特異的抗体産生の増加を含む。
従って、特定の態様は、目的のアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法であって、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを対象に投与すること、及び上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回上記対象に再投与し、これにより標的抗原に対する免疫応答を生成することを含む、上記方法を提供することができる。特定の他の態様は、目的のアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法であって、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを対象に投与すること、及び上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回上記対象に再投与し、これにより標的抗原に対する免疫応答を生成することを含む、上記方法を提供することができる。特定の実施形態において、投与されるベクターがguttedベクターではない方法が提供され得る。
さらなる実施形態において、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを対象に投与し;上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回上記対象に再投与し、これによりアルファウイルスのウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成することにより、Adに対する既存免疫を有する対象においてアルファウイルスのウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法が提供され得る。なおさらなる実施形態において、a) E2b領域に欠失を有する複製欠損アデノウイルスベクター、及びb) 標的抗原をコードする核酸を含むアデノウイルスベクターを対象に投与し;上記アデノウイルスベクターを少なくとも1回上記対象に再投与し、これによりアルファウイルスのウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成することにより、対象(その個体はAdに対する既存免疫を有する)においてアルファウイルスのウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法が提供され得る。
Adに対する既存免疫に関しては、Ad抗体の存在について試験するための抗体ベースのアッセイなどの当技術分野で公知の方法を用いてこれを決定することができる。さらに、特定の実施形態において、上記方法は、最初に個体がAdに対する既存免疫を有することを決定し、その後本明細書中に記載されるE2b欠失アデノウイルスベクターを投与することを含み得る。
特定の態様において、本明細書中の他の箇所に記載されているような、アルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法が提供され得る。
特定の態様において、本明細書中の他の箇所に記載されているような、アルファウイルスに対する免疫応答を生成する方法が提供される。
VII. 医薬組成物
本明細書中の他の箇所で述べられているとおり、アデノウイルスベクターは、それに対する免疫応答が生成される任意の1つ以上の感染因子に由来する1つ以上の目的の標的抗原をコードする核酸配列を含み得る。例えば、標的抗原としては、限定するものではないが、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4などのウイルス抗原タンパク質が挙げられる。
投与のために、アデノウイルスベクターストックを、適切なバッファー、生理学的に許容可能な担体、賦形剤等と組み合わせることができる。特定の実施形態において、適切な数のアデノウイルスベクター粒子が、滅菌PBSなどの適切なバッファー中で投与される。
特定の状況において、本明細書に開示されるアデノウイルスベクター組成物を、非経口的に、静脈内に、筋肉内に、又はさらに腹腔内に送達することが望ましい場合がある。特定の実施形態において、遊離塩基又は薬理学的に許容可能な塩としての活性化合物の溶液を、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合した水中で調製することができる。分散液も、グリセロール、液体ポリエチレングリコール及びそれらの混合物中、並びに油中で調製することができる。他の実施形態において、E2b欠失アデノウイルスベクターは丸薬形態で、嚥下により又は坐剤により送達することができる。
注射可能用途に適した例示的な医薬品形態としては、滅菌水溶液又は分散液及び、滅菌注射可能溶液又は分散液の即席調製のための滅菌粉末剤(例えば米国特許5,466,468号を参照)などが挙げられる。この医薬品形態は無菌であり得、また注射針通過容易性が存在する程度に流動性であり得る。医薬形態は、製造及び保存の条件下で安定であり得、細菌、かび及び真菌などの微生物の夾雑作用に対抗して保存され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの好適な混合物、及び/又は植物油を含有する溶媒又は分散媒体であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散液の場合には所要の粒径の維持により、及び/又は界面活性剤の使用により維持することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗細菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどにより容易に行うことができる。多くの場合、医薬品形態は、等張剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含み得る。注射可能組成物の持続的吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物中での使用によりもたらされ得る。
一実施形態において、水溶液中での非経口投与については、溶液は必要であれば適切に緩衝されるべきであり、液体希釈剤は、最初に十分な生理食塩水又はグルコースで等張化されるべきである。これらの特定の水溶液は、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、及び腹腔内投与に特に好適であり得る。これに関連して、利用し得る滅菌水性媒体は、本開示の観点から当業者に公知であろう。例えば、1回投与量を1mLの等張NaCl溶液に溶解させてから、1000mLの皮下注入液に添加するか又は点滴の提案部位に注射することができる(例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences” 第15版, 1035-1038頁及び1570-1580頁を参照)。投与量の幾らかの変動は、治療対象の対象の症状に応じて必然的に生じるであろう。さらに、ヒト投与について、調製物は、生物学標準のFDA事務局によって要求される滅菌性、発熱性、及び一般的安全性及び純度標準を満たす必要性があり得る。
担体は、任意の及び全ての溶媒、分散媒体、ビヒクル、コーティング剤、希釈剤、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、緩衝剤、担体溶液、懸濁液、コロイドなどをさらに含み得る。このような媒体及び薬剤の、医薬用活性物質への使用は当技術分野で周知である。任意の従来の媒体又は薬剤が活性成分と不適合である限りを除き、治療用組成物におけるその使用が想定される。補足的な活性成分も、組成物中に組み込むことができる。「製薬上許容可能な」という表現は、ヒトに投与された場合にアレルギー性又は類似の有害な反応を生じ得ない分子実体及び組成物を指し得る。
本明細書中に記載される治療用組成物の投与の経路及び頻度、並びに投与量は、個体間及び疾患間で変動し、標準的な技術を用いて容易に確立することができる。一般的に、医薬組成物及びワクチンは、注射により(例えば、皮内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、静脈内注射、又は皮下注射)、鼻腔内に(例えば吸引により)、丸薬形態で(例えば、嚥下、膣内送達又は直腸送達用の坐剤)投与することができる。特定の実施形態において、1〜3回用量を6週間の期間をかけて投与することが可能であり、その後定期的にさらなるブースターワクチン接種を与えることができる。
様々な実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、本明細書中に記載される免疫応答を生じさせるのに適した用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x108ウイルス粒子〜約5x1013ウイルス粒子の用量で投与される。一部の場合、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x109〜約5x1012ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x108ウイルス粒子〜約5x108ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約5x108ウイルス粒子〜約1x109ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x109ウイルス粒子〜約5x109ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約5x109ウイルス粒子〜約1x1010ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1010ウイルス粒子〜約5x1010ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約5x1010ウイルス粒子〜約1x1011ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1011ウイルス粒子〜約5x1011ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約5x1011ウイルス粒子〜約1x1012ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1012ウイルス粒子〜約5x1012ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約5x1012ウイルス粒子〜約1x1013ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1013ウイルス粒子〜約5x1013ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x108ウイルス粒子〜約5x1010ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1010ウイルス粒子〜約5x1012ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1011ウイルス粒子〜約5x1013ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x108ウイルス粒子〜約1x1010ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1010ウイルス粒子〜約1x1012ウイルス粒子の用量で投与される。一部の実施形態において、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり約1x1011ウイルス粒子〜約5x1013ウイルス粒子の用量で投与される。一部の場合、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり1x109、2x109、3x109、4x109、5x109、6x109、7x109、8x109、9x109、1x1010、2x1010、3x1010、4x1010、5x1010、6x1010、7x1010、8x1010、9x1010、1x1011、2x1011、3x1011、4x1011、5x1011、6x1011、7x1011、8x1011、9x1011、1x1012、1.5x1012、2x1012、3x1012以上、又はそれを超えるウイルス粒子(VP)の用量で投与される。一部の場合、複製欠損アデノウイルスは、1回の免疫化当たり1x109、2x109、3x109、4x109、5x109、6x109、7x109、8x109、9x109、1x1010、2x1010、3x1010、4x1010、5x1010、6x1010、7x1010、8x1010、9x1010、1x1011、2x1011、3x1011、4x1011、5x1011、6x1011、7x1011、8x1011、9x1011、1x1012、1.5x1012、2x1012、3x1012以下、又はそれを超えるウイルス粒子の用量で投与される。様々な実施形態において、本明細書中に記載される所望の用量は、好適な体積(例えば約0.1〜10ml、0.2〜8mL、0.3〜7mL、0.4〜6ml、0.5〜5ml、0.6〜4ml、0.7〜3ml、0.8〜2ml、0.9〜1.5ml、0.95〜1.2ml、又は1.0〜1.1mLの体積)の製剤バッファー中で投与される。当業者は、この体積が、これらの値のいずれかにより境界づけられる任意の範囲内(例えば、約0.5mL〜約1.1mL)に入り得ることを認識する。
好適な用量は、上記のように投与される場合、本明細書中の他の箇所に記載される標的抗原免疫応答を促進することができるアデノウイルスベクターの量であり得る。特定の実施形態において、免疫応答は、基底(すなわち未治療)レベルを少なくとも10〜50%上回る。このような応答は、患者における標的抗原抗体を測定することにより、又はin vitroでアルファウイルス感染細胞を殺傷することができる細胞溶解性エフェクター細胞のワクチン依存性生成により、あるいは免疫応答をモニターするための当技術分野で公知の他の方法によってモニターすることができる。
一般的には、適切な投与量レジメンは、予防的利益を提供するのに十分な量でアデノウイルスベクターを提供する。防御免疫応答は、一般的に、免疫化(ワクチン接種)の前及び後に患者から得られるサンプルを用いて実施し得る標準的な増殖アッセイ、細胞毒性アッセイ又はサイトカインアッセイを用いて評価することができる。
1つの利点は、特にAdに対する既存免疫を有する個体において、同じアデノウイルスベクターを用いる複数回ワクチン接種を投与する可能性であるが、アデノウイルスワクチンをプライムブーストレジメンの一部として投与することも可能である。混合様式のプライミング及びブースター接種スキームは、免疫応答の増強をもたらし得る。
従って、一態様は、目的の標的抗原を含むプラスミドベクターなどのプラスミドワクチンを用いて、プラスミドワクチンを少なくとも1回投与することにより対象をプライミングし、所定の長さの時間を経過させ、その後アデノウイルスベクターを投与することによりブースティングする方法である。複数回のプライミング(例えば1〜3回)を用いることができるが、さらに多く用いてもよい。プライミングとブーストの間の時間の長さは約6ヶ月〜1年で変動し得るが、他の時間枠を用いてもよい。
キット
本明細書中に記載される組成物、免疫療法、又はワクチンは、キットの形態で供給することができる。本開示のキットは、投与量及び/又は投与レジメン情報に関する使用説明書をさらに含み得る。
一部の実施形態において、キットは、本明細書中に記載されるワクチンを提供するための組成物および方法を含む。一部の実施形態において、キットは、キットの構成成分の投与に有用な成分、及び成分の調製法に関する使用説明書をさらに含み得る。一部の実施形態において、キットは、適切な実験室試験によるワクチン接種の前及び後に患者のモニタリングを行うため、又は結果及び患者データについて医療スタッフと連絡をとるためのソフトウェアをさらに含み得る。
キットの成分は、乾燥形態又は液体形態であり得る。キットは、これらが乾燥形態である場合、このキットは、乾燥材料を可溶化するための溶液を含み得る。キットは、液体形態又は乾燥形態のトランスファーファクターも含み得る。一部の実施形態において、トランスファーファクターが乾燥形態である場合、キットは、トランスファーファクターを可溶化するための溶液を含む。キットは、成分を混合及び調製するための容器も含み得る。キットは、投与を補助する器具、例えば、針、チューブ類、アプリケーター、吸入剤、シリンジ、ピペット、鉗子、計量スプーン、点眼ドロッパー、又は任意のこのような医療上認可された送達ビヒクルなども含み得る。本明細書中に記載されるキット又は薬物送達系は、本開示の組成物を市販及び流通のための閉鎖限局中に収容するための手段も含み得る。
上記の様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。本明細書中で言及される及び/又は出願データシートにリストされる全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願及び非特許公開は、その全体が、それぞれ個々の公開、特許、又は特許出願が具体的且つ個別に示されて参照により組み込まれるかのように、参照により本明細書中に組み込まれる。
実施形態の態様は修正することが可能であり、必要であれば様々な特許、出願及び公開のコンセプトを利用してなおさらなる実施形態を提供することができる。
上記の詳細な説明を考慮して、これらの及び他の変更を実施形態に加えることができる。一般的には、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を本明細書及び特許請求の範囲中に開示される具体的な実施形態に限定するものと解されるべきではなく、かかる特許請求の範囲が権利付与される均等物の全範囲に沿った全ての可能な実施形態を包含すると解されるべきである。従って、特許請求の範囲は本開示により限定されるものではない。
本発明の様々な実施形態を以下に示す。
1.アルファウイルス標的抗原をコードする配列を含む複製欠損ウイルスベクターを含む組成物。
2.アルファウイルス標的抗原をコードする配列が、複数のアルファウイルス標的抗原をコードする配列を含む、上記1の組成物。
3.複数のアルファウイルス標的抗原をコードする配列が、それぞれが標的抗原に対応する複数の遺伝子インサートを含み、各遺伝子インサートは、自己切断2Aペプチドをコードする核酸配列により分離されている、上記2の組成物。
4.自己切断2Aペプチドが、豚テシオウイルス-1又はトセア・アシグナウイルスに由来する、上記3の組成物。
5.複製欠損ウイルスベクターがアデノウイルスベクターである、上記1〜4のいずれかの組成物。
6.複製欠損ウイルスベクターがアデノウイルス5(Ad5)ベクターである、上記1〜5のいずれかの組成物。
7.複製欠損ウイルスベクターが、E1遺伝子領域、E2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせを有するアデノウイルスベクターを含む、上記1〜6のいずれかの組成物。
8.E2b遺伝子領域における欠失が、E2b領域における複数の欠失を含む、上記7の組成物。
9.E1遺伝子領域、E2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせが、それぞれ少なくとも1個の塩基対を含む、上記7〜8のいずれかの組成物。
10.E1遺伝子領域、E2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせが、2個以上の塩基対の転位から生じる、上記7〜9のいずれかの組成物。
11.E1遺伝子領域、E2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせが、それぞれ少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも110個、少なくとも120個、少なくとも130個、少なくとも140個、又は少なくとも150個の塩基対を含む、上記7〜10のいずれかの組成物。
12.E1遺伝子領域、E2b遺伝子領域、E3遺伝子領域、E4遺伝子領域における欠失、又はこれらの任意の組み合わせが、それぞれ150個超、160個超、170個超、180個超、190個超、200個超、250個超、又は300個超の塩基対を含む、上記7〜11のいずれかの組成物。
13.アルファウイルス標的抗原が、チクングニアウイルス(CHIKV)、オニョンニョンウイルス(ONNV)、ロスリバーウイルス(RRV)、マヤロ熱ウイルス(MAYV)、ベネズエラ馬脳炎ウイルス(VEEV)、西部馬脳脊髄炎ウイルス(WEEV)、及び東部馬脳炎ウイルス(EEEV)、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるウイルスの抗原を含む、上記1〜12のいずれかの組成物。
14.アルファウイルス標的抗原が、チクングニアウイルス(CHIKV)、オニョンニョンウイルス(ONNV)、ロスリバーウイルス(RRV)、及びマヤロ熱ウイルス(MAYV)、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるウイルスの抗原を含む、上記1〜13のいずれかの組成物。
15.アルファウイルス標的抗原がチクングニアウイルス(CHIKV)の抗原を含む、上記1〜14のいずれかの組成物。
16.アルファウイルス標的抗原が、C、E3ALPHA、E2ALPHA、6K、E1ALPHA、nsP1、nsP2、nsP3、及びnsP4、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される抗原を含む、上記1〜15のいずれかの組成物。
17.アルファウイルス標的抗原が、C、E3ALPHA、E2ALPHA、及び6K、E1ALPHA、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される抗原を含む、上記1〜16のいずれかの組成物。
18.アルファウイルス標的抗原が、E1ALPHA及びE2ALPHA、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される抗原を含む、上記1〜17のいずれかの組成物。
19.アルファウイルス標的抗原をコードする配列が、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、及び配列番号21、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を含む、上記1〜18のいずれかの組成物。
20.アルファウイルス標的抗原をコードする配列がアミノ酸配列であり、該アミノ酸配列が、配列番号2、配列番号3、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号11、及び配列番号12、配列番号14、配列番号15、配列番号17、配列番号18、配列番号20、及び配列番号21、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を含む、上記1〜19のいずれかの組成物。
21.アルファウイルス標的抗原をコードする配列がヌクレオチド配列であり、該ヌクレオチド配列が、配列番号1、配列番号4、配列番号7、配列番号10、配列番号13、配列番号16、及び配列番号19、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を含む、上記1〜19のいずれかの組成物。
22.アルファウイルス標的抗原をコードする配列が、配列番号1、配列番号2、及び配列番号3、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%の配列同一性を含む、上記1〜19のいずれかの組成物。
23.複製欠損ウイルスベクターが、アルファウイルス標的抗原の発現を増加させるエレメントをさらに含む、上記1〜22のいずれかの組成物。
24.エレメントが、少なくとも1つのエレメント、少なくとも2つのエレメント、少なくとも3つのエレメント、少なくとも4つのエレメント、又は少なくとも5つのエレメントを含む、上記23の組成物。
25.エレメントが内部リボソーム結合部位を含む、上記23又は24の組成物。
26.エレメントが構成的プロモーターを含む、上記23〜25のいずれかの組成物。
27.エレメントが誘導性プロモーターを含む、上記23〜26のいずれかの組成物。
28.エレメントが転写エンハンサーを含む、上記23〜27のいずれかの組成物。
29.転写エンハンサーがラウス肉腫ウイルス(RSV)エンハンサーである、上記28の組成物。
30.エレメントがパリンドローム配列を含まない、上記23〜29のいずれかの組成物。
31.複製欠損ウイルスベクターが、アルファウイルス標的抗原の免疫原性を増加させるタンパク質をコードする核酸配列をさらに含む、上記1〜30のいずれかの組成物。
32.複製欠損ウイルスベクターがguttedベクターではない、上記1〜31のいずれかの組成物。
33.組成物又は複製欠損ウイルスベクターが、共刺激分子又は免疫学的融合パートナーをコードする配列をさらに含む、上記1〜32のいずれかの組成物。
34.共刺激分子が、B7、ICAM-1、LFA-3、又はこれらの任意の組み合わせを含む、上記33の組成物。
35.上記1〜34のいずれかの組成物及び製薬上許容可能な担体を含む医薬組成物。
36.上記1〜34のいずれかに記載の組成物又は上記35の医薬組成物を含む細胞。
37.細胞が宿主細胞である、上記36の細胞。
38.細胞が樹状細胞(DC)である、上記36〜37のいずれかの細胞。
39.上記1〜34のいずれかの組成物又は上記35に記載の医薬組成物を調製することを含む、ワクチンを調製する方法。
40.対象においてアルファウイルス標的抗原に対する免疫応答を生成する方法であって、上記1〜34のいずれかに記載の組成物又は上記35の医薬組成物を対象に投与することを含む、前記方法。
41.対象がアルファウイルスに感染していない、上記40の方法。
42.アルファウイルス標的抗原がアルファウイルス由来であり、該アルファウイルスが、チクングニアウイルス(CHIKV)、オニョンニョンウイルス(ONNV)、ロスリバーウイルス(RRV)、マヤロ熱ウイルス(MAYV)、ベネズエラ馬脳炎ウイルス(VEEV)、西部馬脳脊髄炎ウイルス(WEEV)、及び東部馬脳炎ウイルス(EEEV)、又はこれらの任意の組み合わせを含む、上記40〜41のいずれかの方法。
43.対象においてチクングニアウイルス感染を予防する方法であって、該方法が、以下:
E2b遺伝子領域に欠失を含む複製欠損ウイルスベクター;及び
少なくとも1つのチクングニア標的抗原をコードする核酸配列
を含む組成物を対象に投与することを含む、前記方法。
44.対象が、アデノウイルス又はアデノウイルスベクターに対する既存免疫を有する、上記40〜43のいずれかの方法。
45.対象がヒト又は非ヒト動物である、上記40〜44のいずれかの方法。
46.投与が、静脈内投与、皮下投与、リンパ内投与、腫瘍内投与、皮内投与、筋肉内投与、腹腔内投与、直腸内投与、膣内投与、鼻腔内投与、経口投与、膀胱点滴による投与、又は乱刺による投与である、上記40〜45のいずれかの方法。
47.対象への組成物の投与が、少なくとも1回であるか、少なくとも2回反復されるか、又は少なくとも3回反復される、上記40〜46のいずれかの方法。
48.対象への投与が、1回用量当たり、1x109〜5x1012ウイルス粒子を含む、上記40〜47のいずれかの方法。
49.対象への投与が、1回用量当たり、少なくとも109ウイルス粒子、少なくとも1010ウイルス粒子、又は少なくとも1011ウイルス粒子を含む、上記40〜48のいずれかの方法。
50.複製欠損ウイルスベクターがアデノウイルスベクターである、上記40〜49のいずれかの方法。
51.複製欠損ウイルスベクターがアデノウイルス5(Ad5)ベクターである、上記40〜50のいずれかの方法。
以下の実施例は、本開示の一部の態様をさらに説明するために包含され、本開示の範囲を限定するために用いられるべきではない。
実施例1
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVワクチンの製造
この実施例は、CHIKV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築及び発現の結果を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVワクチンは、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去並びにCHIKV遺伝子の挿入により改変されたアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
この実施例において、相同組換えベースのアプローチを用いた、CHIKV構造タンパク質C、E3、E2、6K、及びE1を含むCHIKV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号2に示される)をコードする核酸配列を、Ad5[E1-、E2b-]-ベースのプラットフォームにクローン化し、Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVstrを製造した。
Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVstrを、E.C7細胞中で製造した(図2)。複製欠失ウイルスを、E.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、62ittered。ウイルス感染力価を、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定した。ウイルス粒子(VP)濃度を、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定した。
Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVstrを用いたE.C7細胞の感染は、CHIKV構造タンパク質の発現をもたらした。CHIKV構造タンパク質発現は、抗CHIKV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出可能であった(図3)。
実施例2
Ad5[E1-、E2b-]-CHIKVstrの複数回注射はCHIKV感染に対する防御免疫を生成した
この実施例は、CHIKV感染に対する防御免疫を生成するためのAd5[E1-、E2b-]-CHIKVstrの注射の結果を示す。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-CHIKVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化した。対照マウスにはPBSを注射した。次いで、マウスを、足蹠へのウイルスの注射により致死用量のCHIKVに曝露した。対照マウスは、7日以内に感染で死亡し(図4A)、体重減少し(図4B)、また足蹠の持続的な炎症を示した(図4C)。対照的に、ワクチン接種したマウスは、CHIKV感染を生き延び(図4A)、体重を喪失せず(図4B)、また足蹠の炎症の急速な消散を示した(図4C)。
実施例3
複数標的Ad5[E1-、E2b-]-CHIKV抗原インサートの製造
この実施例は、複数のCHIKV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築を示す。
複数のCHIKV遺伝子を含むAd5[E1-、E2b-]を製造するため、3つの個別のアルファウイルス抗原遺伝子配列((1) C、E3、E2、6K、及びE1遺伝子((配列番号1のヌクレオチド7567〜11313);(2) NS遺伝子1;(3) NS遺伝子2)を、豚テシオウイルス-1及びトセア・アシグナウイルスにそれぞれ由来する「自己切断」2Aペプチドにより分離する(図5A)(de Felipe P及びRyan M, Traffic 2004 5(8)、616-26;Holst J et al. Nature Immunol. 2008 9:658-66;Kim JH et al. PloS One, 2011 6(4)、e18556. Doi:10.1371/journal.pone.0018556)。2Aペプチドがリボソーム上で翻訳されるとき、2Aペプチドの最後の2つの残基間にペプチド結合は全く形成されず、1回のリボソーム通過で別個に発現されたタンパク質を生じさせる(図5B)。3つの遺伝子を分離する2つの2Aペプチド配列の使用は、3つのタンパク質の近化学量論的発現において見られる(図5B)。
実施例4
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-ONNVワクチンの製造及び試験
この実施例は、ONNV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-ONNVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにONNV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号5に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されるアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-ONNVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、63ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
ONNV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-ONNVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。ONNV構造タンパク質発現は、抗ONNV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-ONNVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のONNVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答、及び体重を比較する。
実施例5
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-MAYVワクチンの製造及び試験
この実施例は、MAYV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-MAYVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにMAYV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号8に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されるアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-MAYVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、64ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
MAYV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-MAYVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。MAYV構造タンパク質発現は、抗MAYV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-MAYVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のMAYVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答及び体重を比較する。
実施例6
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-RRVワクチンの製造及び試験
この実施例は、RRV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-RRVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにRRV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号11に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されるアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-RRVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、65ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
RRV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-RRVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。RRV構造タンパク質発現は、抗RRV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-RRVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のRRVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答及び体重を比較する。
実施例7
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-VEEVワクチンの製造及び試験
この実施例は、VEEV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-VEEVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにVEEV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号14に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されるアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-VEEVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、65ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
VEEV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-VEEVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。VEEV構造タンパク質発現は、抗VEEV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-VEEVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のVEEVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答及び体重を比較する。
実施例8
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-EEEVワクチンの製造及び試験
この実施例は、EEEV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-EEEVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにEEEV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号17に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されるアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-EEEVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、66ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
EEEV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-EEEVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。EEEV構造タンパク質発現は、抗EEEV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-EEEVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のEEEVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答及び体重を比較する。
実施例9
単一標的Ad5[E1-、E2b-]-WEEVワクチンの製造及び試験
この実施例は、WEEV抗原を含むAd5[E1-、E2b-]ベクターの構築、並びに上記ベクターの複数回注射による発現及び防御免疫についての試験を示す。
Ad5[E1-、E2b-]-WEEVstrワクチンは、相同組換えベースのアプローチを用いた、E1、E2b、及びE3遺伝子領域の除去、並びにWEEV構造ポリタンパク質(アミノ酸配列は配列番号20に示される)をコードする核酸配列の挿入により改変されているアデノウイルス血清型5(Ad5)ベクターである。
Ad5[E1-、E2b-]-WEEVstrは、E.C7細胞中で製造される。複製欠失ウイルスをE.C7パッケージング細胞系中で増殖させ、超遠心分離又はイオン交換カラム精製により精製し、66ittered。ウイルス感染力価は、E.C7細胞単層上のプラーク形成単位(PFU)として決定される。VP濃度は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)破壊並びに260nm及び280nmの分光分析により決定される。
WEEV構造タンパク質は、Ad5[E1-、E2b-]-WEEVstrを用いたE.C7細胞の感染の結果として発現される。WEEV構造タンパク質発現は、抗WEEV抗体を用いたウェスタンブロットにより検出される。
各10匹のマウスの群を、109VPのAd5[E1-、E2b-]-WEEVstrの用量を用いて、1週間間隔で2回皮下免疫化する。対照マウスには、PBS又は109VPのAd5-nullを注射する。次いで、マウスを、ウイルスの注射により致死用量のWEEVに曝露する。ワクチンを注射されたマウスと対照群との間で、生存率、免疫応答及び体重を比較する。
実施例10
マウスにおけるAd5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンの前臨床研究
この実施例は、細胞媒介性免疫(CMI)応答、細胞溶解性Tリンパ球(CTL)応答、細胞内サイトカイン発現、及び抗体分泌の評価を含む、マウスにおけるAd5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンの前臨床研究を示す。前臨床研究は、マウスにおけるAd5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンの投与、対照との比較、及び免疫応答の評価を包含していた。
Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンの前臨床評価
CMI応答及びCTL応答。マウスにおけるCMI応答及びCTL応答を、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイにより評価した。図6は、ELISpotアッセイを用いた、免疫化マウス又は対照マウス由来の脾細胞におけるCMI応答(IFN-γ)及びCTL応答並びにグランザイムB応答を示す。C57BL/6マウスを、1x1010VPの配列番号1を含むAd5[E1-、E2b-]-CHIKワクチン、又は1x1010VPのAd5[E1-、E2b-]-null(空ベクター対照)を用いて、2週間間隔で2回免疫化した。最終免疫化の一週間後、個々のマウス由来の脾細胞を、チクングニアウイルスペプチドに対する細胞の曝露後の免疫応答の誘導について試験した。データは、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール(チクングニアのペプチド数は、アッセイにおいて使用するために3つの別個のプールに分割するに値するだけ十分に多かった。CHIKVペプチドプール1はペプチド1〜103を含み、CHIKVペプチドプール2はペプチド104〜207を含み、ペプチドプール3はペプチド208〜310を含む)に対する曝露後の、106個の脾細胞当たりのスポット形成細胞(SFC)の累積数を示す。アッセイ測定の前に、さらなる脾細胞を、陰性対照としてのSIV-nefペプチドプールに対して別個に曝露した。図6Aは、ELISpotアッセイを用いてIFN-γ分泌SFCにより測定された、Ad5[E1-、E2b-]-CHIK免疫化C57BL/6マウス及び対照C57BL/6マウスにおけるCMI応答を示す。応答の特異性は、陰性対照であるSIV-nefペプチドプールに対する脾細胞の反応性の欠如により証明される。対照マウスと比較して多数のIFN-γ分泌SFCが、Ad5[E1-、E2b-]-CHIK免疫化マウスにおいて誘導された。図6Bは、ELISpotアッセイを用いてグランザイムB(Gr-B)分泌SFCにより測定された、Ad5[E1-、E2b-]-CHIK免疫化C57BL/6マウス及び対照C57BL/6マウスにおけるCTL応答を示す。応答の特異性は、陰性対照であるSIV-nefペプチドプールに対する脾細胞の反応性の欠如により証明される。対照マウスと比較して多数のグランザイムB分泌SFCが、Ad5[E1-、E2b-]-CHIK免疫化マウスにおいて誘導された。
細胞内サイトカイン発現。フローサイトメトリー分析は、細胞内サイトカイン発現を評価することにより測定されるリンパ球活性化のレベルを明らかにした。図7は、フローサイトメトリーにより分析されるIFN-γ又はIFN-γ/TNF-αの細胞内発現により測定された、免疫化C57BL/6マウス又は対照C57BL/6マウス由来の脾細胞におけるリンパ球活性化を示す。C57BL/6マウスを、1x1010VPの配列番号1を含むAd5[E1-、E2b-]-CHIKワクチン又は1x1010VPのAd5[E1-、E2b-]-null(空ベクター対照)を用いて、2週間間隔で2回免疫化した。最終免疫化の一週間後、個々のマウス由来の脾細胞を、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール(チクングニアのペプチド数は、アッセイにおいて使用するために3つの別個のプールに分割するに値するだけ十分に多かった。CHIKVペプチドプール1はペプチド1〜103を含み、CHIKVペプチドプール2はペプチド104〜207を含み、ペプチドプール3はペプチド208〜310を含んでいた)に対して曝露し、フローサイトメトリーにより細胞内サイトカイン発現の誘導について分析した。図7Aは、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール及び対照(培地及びSIV-nefペプチドプール)に対する免疫化マウス及び対照マウス由来の脾細胞の曝露後の、CD8+脾細胞におけるIFN-γの細胞内発現のフローサイトメトリー分析により測定されたリンパ球活性化を示す。陰性対照と比較してより高いパーセントの免疫化マウス由来のCD8+脾細胞が、細胞内IFN-γを発現した。図7Bは、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール及び対照(培地及びSIV-nefペプチドプール)に対する免疫化マウス及び対照マウス由来の脾細胞の曝露後の、CD4+脾細胞におけるIFN-γの細胞内発現のフローサイトメトリー分析により測定されたリンパ球活性化を示す。陰性対照と比較してより高いパーセントの免疫化マウス由来のCD4+脾細胞が、細胞内IFN-γを発現した。図7Cは、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール及び対照(培地及びSIV-nefペプチドプール)に対する免疫化マウス及び対照マウス由来の脾細胞の曝露後の、CD8+脾細胞におけるIFN-γ及びTNF-αの細胞内発現のフローサイトメトリー分析により測定されたリンパ球活性化を示す。陰性対照と比較してより高いパーセントの免疫化マウス由来のCD8+脾細胞が、細胞内IFN-γ及びTNF-αを発現した。図7Dは、3つの別個のチクングニアウイルスペプチドのプール及び対照(培地及びSIV-nefペプチドプール)に対する免疫化マウス及び対照マウス由来の脾細胞の曝露後の、CD4+脾細胞におけるIFN-γ及びTNF-αの細胞内発現のフローサイトメトリー分析により測定されたリンパ球活性化を示す。陰性対照と比較してより高いパーセントの免疫化マウス由来のCD4+脾細胞が、細胞内IFN-γ及びTNF-αを発現した。
抗原特異的抗体産生。酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)により、免疫化マウスの血清中でチクングニア特異的IgG抗体を測定した。図8は、定量的酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)により測定された、対照マウスと比較した、免疫化マウスにおける抗チクングニアエンベロープタンパク質-2抗体応答を示す。C57BL/6マウスを、1x1010VPの配列番号1を含むAd5[E1-、E2b-]-CHIKワクチン又は1x1010VPのAd5[E1-、E2b-]-null(空ベクター対照)を用いて、2週間間隔で2回免疫化した。最終免疫化の一週間後、マウス由来の血清を、抗体応答の誘導について評価した。麻酔下で頬袋に傷をつけることにより血液を回収した。対照マウスと比較して、免疫化マウスにおいて抗チクングニア特異的抗体応答がより高いレベルで誘導された。
実施例11
Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを用いたチクングニア感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン(例えば、チクングニア抗原(例えば、配列番号1〜配列番号3)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防によるチクングニア感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンは、単一標的チクングニアワクチンについては実施例1に記載されるとおりに構築され、又は複数標的チクングニアワクチンについては実施例3に記載されるとおりに構築される。Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。チクングニアウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにチクングニアウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例12
Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン及び共刺激分子を用いたチクングニア感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン(例えば、チクングニア抗原(例えば、配列番号1〜配列番号3)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を本明細書中に記載される任意の共刺激分子と組み合わせて用いた予防によるチクングニア感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンは、単一標的チクングニアワクチンについては実施例1に記載されるとおりに構築され、又は複数標的チクングニアワクチンについては実施例3に記載されるとおりに構築される。Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。このAdワクチンは、ワクチン製剤と混合された共刺激分子(例えばtoll様受容体(TLR)アゴニスト)と一緒に共投与される。チクングニアウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにチクングニアウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンと共刺激分子との組み合わせを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン及び共刺激分子を用いた予防による免疫が対象に付与される。
実施例13
Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン及び免疫学的融合パートナーを用いたチクングニア感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-CHIKワクチン(例えば、チクングニア抗原(例えば、配列番号1〜配列番号3)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)並びに同様に上記アデノウイルスベクターによりコードされる本明細書中に記載される任意の免疫学的融合パートナーを用いた予防によるチクングニア感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-CHIKワクチンは、単一標的チクングニアワクチンについては実施例1に記載されるとおりに構築され、又は複数標的チクングニアワクチンについては実施例3に記載されるとおりに構築され、上記Adベクターは、本明細書中に開示される任意の免疫学的融合パートナーをさらにコードする。Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。免疫学的融合パートナーを有するワクチンを、皮下、皮内、又は筋肉内に投与する。チクングニアウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにチクングニアウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン-免疫学的融合パートナー及び共刺激分子を用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-チクングニアワクチン-免疫学的融合パートナーを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例14
Ad5[E1-、E2b-]-オニョンニョンウイルス(ONNV)ワクチンを用いたオニョンニョンウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-ONNVワクチン(例えば、ONNV抗原(例えば、配列番号4〜配列番号6)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防によるオニョンニョンウイルス(ONNV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-ONNVワクチンは、単一標的ONNVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例4に記載されるとおりに構築され、又は複数標的ONNVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-ONNVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。ONNVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにONNVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-ONNVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-ONNVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例15
Ad5[E1-、E2b-]-ロスリバーウイルス(RRV)ワクチンを用いたロスリバーウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-RRVワクチン(例えば、RRV抗原(例えば、配列番号10〜配列番号12)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防によるロスリバーウイルス(RRV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-RRVワクチンは、単一標的RRVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例6に記載されるとおりに構築され、又は複数標的RRVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-RRVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。RRVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにRRVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-RRVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-RRVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例16
Ad5[E1-、E2b-]-マヤロ熱ウイルス(MAYV)ワクチンを用いたマヤロ熱ウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-MAYVワクチン(例えば、MAYV抗原(例えば、配列番号7〜配列番号9)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防によるマヤロ熱ウイルス(MAYV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-MAYVワクチンは、単一標的MAYVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例5に記載されるとおりに構築され、又は複数標的MAYVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-MAYVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。MAYVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにMAYVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-MAYVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-MAYVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例17
Ad5[E1-、E2b-]-ベネズエラ馬脳炎ウイルス(VEEV)ワクチンを用いたベネズエラ馬脳炎ウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-VEEVワクチン(例えば、VEEV抗原(例えば、配列番号13〜配列番号15)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防によるベネズエラ馬脳炎ウイルス(VEEV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-VEEVワクチンは、単一標的VEEVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例7に記載されるとおりに構築され、又は複数標的VEEVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-VEEVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。VEEVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにVEEVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-VEEVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-VEEVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例18
Ad5[E1-、E2b-]-西部馬脳脊髄炎ウイルス(WEEV)ワクチンを用いた西部馬脳脊髄炎ウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-WEEVワクチン(例えば、WEEV抗原(例えば、配列番号19〜配列番号21)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防による西部馬脳脊髄炎ウイルス(WEEV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-WEEVワクチンは、単一標的WEEVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例9に記載されるとおりに構築され、又は複数標的WEEVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-WEEVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。WEEVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにWEEVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-WEEVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-WEEVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例19
Ad5[E1-、E2b-]-東部馬脳炎ウイルス(EEEV)ワクチンを用いた東部馬脳炎ウイルス感染の予防
この実施例は、本開示の任意のAd5[E1-、E2b-]-EEEVワクチン(例えば、EEEV抗原(例えば、配列番号16〜配列番号18)のいずれか1つ又は任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]など)を用いた予防による東部馬脳炎ウイルス(EEEV)感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-EEEVワクチンは、単一標的EEEVワクチンについては実施例1から適合するように構築されるか若しくは実施例8に記載されるとおりに構築され、又は複数標的EEEVワクチンについては実施例3から適合するように構築される。Ad5[E1-、E2b-]-EEEVワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。EEEVウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにEEEVウイルスによる感染に対する防御が、Ad5[E1-、E2b-]-EEEVワクチンを用いた対象の免疫化後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-EEEVワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
実施例20
Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンを用いたアルファウイルス感染の予防
この実施例は、任意のAd5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンを用いた予防によるアルファウイルス感染の予防を示す。Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンは、以下のものの組み合わせのいずれかを含む:実施例15に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-ONNVベクター、実施例11に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-CHIKベクター、実施例16に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-RRVベクター、実施例17に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-MAYVベクター、実施例18に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-VEEVベクター、実施例19に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-WEEVベクター、実施例20に記載される単一標的又は複数標的Ad5[E1、E2b]-RRVベクター。あるいは、Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンは、異なるアルファウイルスに由来する少なくとも2つの抗原の任意の組み合わせがアデノウイルスベクターに挿入されているAd5[E1-、E2b-]を含む。例えば、上記の少なくとも2つの抗原は、ONNV抗原(例えば、配列番号4〜配列番号6のいずれか1つ)、CHIK抗原(例えば、配列番号1〜配列番号3のいずれか1つ)、EEEV抗原(例えば、配列番号16〜配列番号18のいずれか1つ)、WEEV抗原(例えば、配列番号19〜配列番号21のいずれか1つ)、VEEV抗原(例えば、配列番号13〜配列番号15のいずれか1つ)、MAYV抗原(例えば、配列番号7〜配列番号9のいずれか1つ)、及び/又はRRV抗原(例えば、配列番号10〜配列番号12のいずれか1つ)の任意の組み合わせを含む。Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンを、対象に対して、皮下、皮内、又は筋肉内に、1回、又は合計2回の免疫化については2週間毎に投与する。アルファウイルスに対する細胞性免疫応答及び体液性免疫応答並びにアルファウイルスによる感染に対する防御は、Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンを用いた対象の免疫化の後に誘導される。言い換えれば、Ad5[E1-、E2b-]-アルファウイルスワクチンを用いた予防による免疫が対象に付与される。対象は、ヒト、非ヒト霊長類、又は任意の他の非ヒト動物を含む任意の動物である。
本発明の好ましい実施形態が、本明細書中に示され且つ記載されているが、このような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。ここで本発明から逸脱することなく多数のバリエーション、変更及び置換が当業者に思い浮かぶであろう。本発明の実施において、本明細書中に記載される本発明の実施形態の様々な代替形態を利用し得ることが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義し、これによりこれらの特許請求の範囲の範囲内の方法及び構造並びにそれらの均等物が包含されることが意図される。