(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る自動販売機を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明が対象とする自動販売機の一例である缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の概略側面図、図2は図1の商品収納ラック4を右斜め上方から俯瞰した斜視図である。なお、左右とは、自動販売機の前面から見た場合の左右を指すものである。
図1に示すように、この自動販売機は、前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネット1と、本体キャビネット1の前面開口を閉塞する態様で本体キャビネット1の前面に開閉可能に支持された外扉2とを備え、この外扉2には商品取出口2aが設けられている。本体キャビネット1は鋼板製の外箱の内側、すなわち、上壁1a,左右側壁1b,背壁1cおよび底壁1dにウレタンフォームからなる断熱パネルを配設して断熱筐体として構築され、上壁1a,左右側壁1b,背壁1cおよび底壁1dに配設された断熱パネルで囲まれた空間が商品収納庫として形成され、商品収納庫の下部が機械室8として形成されている。本体キャビネット1における商品収納庫の前面は開閉可能な断熱内扉3によって閉塞され、この断熱内扉3には商品収納庫内から送出される商品によって押し開かれるフラッパ3bを有する商品搬出口3aが設けられている。前記本体キャビネット1の断熱パネルで囲まれた商品収納庫内には上下方向に多段に配設された商品収納棚10を有する商品収納ラック4が、左右方向に複数収納設置されている。商品収納ラック4は、矩形平板状の薄板鋼板製になる左右一対のラック側板41,41を備えており、この左右一対のラック側板41に商品収納棚10が架設される。
商品収納棚10は、商品投入口44となる前方側が高く、商品搬出口45となる後方側が低くなるように所定の勾配をもって傾斜する態様で左右一対のラック側板41,41に架設されている。商品収納棚10と左右のラック側板41、若しくは必要に応じて商品収納棚10にセットされる仕切部材42(図2,図3参照)に囲まれた内部空間が複数の商品を横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収容する商品収納通路43(商品コラム)として画成され、この商品収納通路43(商品コラム)が上下多段(この実施の形態では10個の商品コラム)に形成されている。前記商品収納棚10の商品搬出口45の近傍であって各商品収納通路43の上部、この実施の形態においては上段側の商品収納棚10の下面に当該商品収納通路43に収容された商品Sを一個ずつ切り出して搬出する商品搬出装置BMが配設されている。商品搬出装置BMは、周知(例えば、特許文献1)のとおり、商品収納通路43に出没自在であって販売順位一番の商品(最後端の商品であり、販売商品ともいう)を保持する態様で商品収納通路43に突出する突出位置と前記販売商品の保持を解放する態様で商品収納通路43から退避する退避位置との間を移動可能に設けたペダル部材BM1、商品収納通路43に出没自在であって商品収納通路43から退避する退避位置と販売商品に続く販売順位二番の商品(最後端の商品に続く商品であり、次販売商品ともいう)を保持する態様で商品収納通路43に突出する突出位置との間を移動可能に設けたストッパ部材、前記ペダル部材BM1およびストッパ部材を突出位置と退避位置とに移動させるリンク機構、このリンク機構を駆動する駆動手段(ソレノイド,モータ)等の構成部材が薄い箱形の基板に取付けられ、販売待機時にペダル部材が商品収納通路43に突出して販売商品を保持し、ストッパ部材が商品収納通路から退避した状態にあり、販売指令に基づいて前記駆動手段を駆動することによりリンク機構を介してストッパ部材を商品収納通路43に突出させて次販売商品を保持した上でペダル部材を商品収納通路43から退避させて販売商品を払い出すように構成されたものである。なお、最上段の商品収納通路43に収納された商品を一個ずつ切り出す商品搬出装置BMを取付けるために、最上段の商品収納通路43の上方にダミーの商品収納棚10からなるメック係止部材100が左右一対のラック側板41,41に架設されている。
そして、メック係止部材100の後端上方位置に庫内上部ファンF2が配備されている。メック係止部材100の後端上方域は、メック係止部材100が前方側に対して後方側が低くなるように所定の勾配をもって傾斜して配されることによりデッドスペースとなる
部位であり、このデッドスペースを利用して庫内上部ファンF2が配備されている。庫内上部ファンF2は、商品収納庫内の奥側の空気を前方に向けて送風するものである。また、庫内上部ファンF2の前方側であって、商品収納庫の奥行方向の略中間位置には風向転換部材WCが設けられている。この風向転換部材WCは、後述するラック側フック金具40(図2参照)に固定されており、庫内上部ファンF2から送風される前方に向かう空気を下方へ方向転換させるものである。
前記各商品収納ラック4に上下多段に配設された商品収納棚10の後端(商品搬出口45)は同一の鉛直線上に位置しており、前記商品搬出口45と商品収納庫背面(本体キャビネット1の背壁1c)との間が商品Sの落下する商品落下通路46として形成されている。そして、各商品収納棚10の後端部には、前記商品落下通路46に突出する突出位置と、落下する商品Sにより押し開かれて商品落下通路46から退避する退避位置との間を回動する姿勢制御板47が配備されている。この姿勢制御板47は、不図示のコイルばねにより商品落下通路46に向けて突出するように付勢されており、商品落下通路46を落下する商品Sにより押し開かれて商品落下通路46から退避する際、当該商品Sの姿勢を横倒し姿勢に矯正するとともに当該商品Sの落下エネルギーを吸収してその落下速度を低減させる機能を有している。姿勢制御板47の板面には複数の通気孔47a(図2参照)が穿設されている。また、姿勢制御板47は、商品落下通路46に突出する突出位置(商品落下通路46に突出した状態)において、その先端と本体キャビネット1の背壁1cとの間に所定の隙間Lを有しているものである。
商品収納ラック4の下部には、商品落下通路46の下方域と断熱内扉3に設けた商品搬出口3aとを連繋する態様で前下がりの姿勢に傾斜して配されるとともにその板面に複数の通気孔5a(図6参照)が穿孔された商品搬出シュータ5と、商品収納ラック4に収納した商品Sを冷却若しくは加熱してコールド若しくはホット状態に保存する冷却/加熱ユニット6が配設され、商品収納庫内に商品収納ラック4と商品搬出シュータ5と冷却/加熱ユニット6とが上下の順に配備されている。前記冷却/加熱ユニット6が商品収納通路に収納された商品Sを販売に適した温度に冷却若しくは加熱する冷却・加熱手段を構成する。
冷却/加熱ユニット6は、前下がりの姿勢に傾斜して配された商品搬出シュータ5の背後の空間に配設されている。冷却/加熱ユニット6は、蒸発器6aとヒータ6bと庫内下部ファンF1とが、前方側から蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bの順に前後方向に並置されている。蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bは、それぞれを囲繞して保護する風洞内に配されており、ヒータ6bの風洞に連ねてスペーサー用の風洞60が設けられている。前記蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bにおけるそれぞれの風洞と風洞60は全体としてトンネル状に連続したものであり、以下では風洞60を蒸発器6a,庫内下部ファンF1,ヒータ6bにおけるそれぞれの風洞を代表するもの、すなわち、冷却/加熱ユニット6の風洞60と称するものとする。そして、この冷却/加熱ユニット6の風洞60に連ねてダクト7が設けられている。このダクト7は、商品落下通路46の下方域まで延在する態様で商品収納庫背面(本体キャビネット1の背壁1c)に沿って配設され、風洞60の出口に対峙する入口側開口74(図7参照)と商品落下通路46の下方域に連通する出口側開口78(図7参照)を備えている。このダクト7が直進安定化手段を構成する。
さらに、本体キャビネット1の下部の機械室8には、冷却/加熱ユニット6の蒸発器6aと冷凍サイクルを形成する冷凍機コンデンシングユニット9が配設されている。冷凍機コンデンシングユニット9は、圧縮機9a,凝縮器9b,庫外ファン9c,膨張弁(不図示)などからなり、商品収納庫外に配された凝縮器9bと商品収納庫内に配された蒸発器6aとが膨張弁を介して冷媒配管により接続されている。
なお、外扉2の前面には、図示は省略するが、商品コラムに対応した複数の商品見本を展示した商品展示室、購入する商品Sを指定する商品選択ボタン、代価としての硬貨を投入する硬貨投入口、代価としての紙幣を挿入する紙幣挿入口、釣銭硬貨若しくは返却指令により返却される硬貨を取り出すための硬貨返却口、釣銭若しくは投入硬貨の返却を指示する返却レバーなど、貨幣の投入により商品Sの自動販売に必要な部品が配設され、さらに、外扉2を本体キャビネット1に閉止鎖錠する扉ロック機構のハンドルなどが設けられている。
前記商品収納ラック4は、商品収納棚10が架設される左右一対のラック側板41,41を備えている。この左右のラック側板41,41は、図2に示すように、矩形平板状の薄板鋼板製になる。この左右一対のラック側板41,41に商品収納棚10が上下方向に多段に架設されている。この左右一対のラック側板41,41の上端には、サーペンタイン式商品収納ラックと同様のラック側フック金具40が前後に2個架設され、このラック側フック金具40,40を商品収納庫の天井に敷設された本体側フック金具(不図示)に係止固定することにより、商品収納ラック4が商品収納庫に収設されるものである。
そして、左右一対のラック側板41,41の後端上方位置には、薄板鋼板製の取付部材410が架設され、この取付部材410に庫内上部ファンF2が固着されている。さらに、左右一対のラック側板41,41の上端に設けた前後2個のラック側フック金具40のうちの後方側のラック側フック金具40の背後に風向転換部材WCが取付けられている。
前記商品収納棚10には、図2に示すように、複数の仕切部材42を必要に応じて装着可能に構成されている。これらの仕切部材42は、複数の商品を横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路43(商品コラム)を画成するものである。なお、商品収納通路43(商品コラム)の左右方向の幅は、商品補充(ローディング)時の商品の投入を容易にする一方、商品収納棚10の上を転動若しくは滑動する商品の姿勢(軸線)が前後方向に直角の姿勢から前後方向に一致する姿勢となるのを防止するため、商品の対角線の長さよりも若干小さい幅に定められており、商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品と仕切板42(若しくはラック側板41)との間には若干の隙間が形成されるものである。
前記商品収納棚10は、図3に示すように、矩形の板面の左右側縁から下方に折り曲げられたフランジ11,11を形成して補強が図られている。商品収納棚10の前端には中空円筒形状(カール状)に丸めて形成された中空状部12が形成されている。フランジ11,11の前部には切欠きによりピン挿通部11aが形成され、また、フランジ11の略中間部位および後端にも切欠きにより円弧状のピン係合部11b,11cが形成されている。このフランジ11,11に設けたピン挿通部11aおよびピン係合部11b,11cを、左右のラック側板41,41に架設されるピン部材P0〜P2(図2参照)に対峙させる態様で商品収納棚10を配置することにより商品収納棚10が左右のラック側板41,41に取付けられるように構成されている。
前記商品収納棚10は、この実施の形態ではロングサイズの商品に対応する幅に定めた板面の幅方向中央には前後方向に3連のスリット状の係合溝14が穿設されている。前記係合溝14は仕切部材42を係止固着するものであり、その幅が仕切部材42の板厚よりも大きく形成されている。そして、商品収納棚10の板面には複数の通気孔10aが穿孔されている。この通気孔10aは、商品収納棚10の前後方向で穿孔比率が異なるように穿設されている。この実施の形態では、商品収納棚10の前後方向の中間領域MTにおける穿孔比率が最も高く、中間領域MTを挟んだ前方領域FT,後方領域RTの穿孔比率が小さくなるように構成されている。
仕切部材42は、薄板鋼板製になり、前後方向に延在する態様で商品収納棚10に装着されて商品収納通路43を画成するものである。仕切部材42は、図3に示すように、その下部に下方に突出する3連の爪421が形成され、これらの爪421は商品収納棚10の板面に形成した3連の係合溝14にそれぞれ係合可能に構成されている。前記仕切部材42のセットは、を係合溝14から引き外した状態で仕切部材42の3連の爪421を対応する3連の係合溝14に対峙させた後、仕切部材42を下降させると、3連の爪421が対応する3連の係止溝14に落ち込んで係合することによりセットされる。このように、仕切部材42を商品収納棚10にセットした場合、仕切部材42の両側に2列のショートサイズ(ロングサイズの商品の幅の半分のサイズ)の商品の商品収納通路(商品コラム)が形成される一方、前記仕切部材42を取り外した場合にはロングサイズの商品の商品収納通路(商品コラム)が形成される。つまり、この商品収納ラック4は、長さの異なる種類の商品(ロングサイズの商品とショートサイズの商品)の販売に兼用されるものである。この場合、商品搬出装置BMは、ショートサイズの商品収納通路に対応してその商品搬出口45の近傍にそれぞれ配設され、仕切部材42がセットされた場合には2個の商品搬出装置BMを個別に制御し、仕切部材42がセットされていない場合には2個の商品搬出装置BMを同期制御するように構成されている。
庫内上部ファンF2は、図4に示すように、ボックス型ファンからなり、薄板鋼板製の取付部材410を介して左右一対のラック側板41,41に架設されている。取付部材410は、左右一対のラック側板41,41の間の幅に対応する基台411の略中央位置に開口412が設けられている。基台411の上下両端には折り曲げによりフランジが形成され、その左右両端には上下のフランジに跨るL字状の係合片413,414と、係合片413,414の間に配したフック状の係止片415(右端側には2個、左端側には1個)が外方に突出して形成されている。これらのL字状の係合片413,414に対応して左右一対のラック側板41,41にはL字状の係合片413,止片414の形状に一致した貫通孔OP1,OP2(図2の右端側のラック側板41に引出線を点線で示している箇所)と、フック状の係止片415に対応して左右一対のラック側板41,41にはフック状の係止片415の形状に一致した貫通孔OP3(図2の右端側のラック側板41に引出線を点線で示している箇所)が形成されている。庫内上部ファンF2は、取付部材410における基台411の開口412に位置を合せてねじ止め固定した後、取付部材410のL字状の係合片413,414およびフック状の係止片415を左右一対のラック側板41,41のそれぞれの貫通孔OP1〜OP3に差し込んだうえで左右一対のラック側板41,41から外方に突出したフック状の係止片415のフックをラック側板41に係止することにより左右一対のラック側板41,41に取付けられる。
風向転換部材WCは、図5に示すように、左右一対のラック側板41,41の間の長さに略一致する長さを有する短冊状の矩形平板を長手方向に沿って折り曲げたL字状に形成されている。この実施の形態では、L字状の一方の脚片WC1を本体キャビネット1の上壁1a(図1参照)に沿わせることにより他方の脚片WC2が下方に延在する態様で配したうえで他方の脚片WC2を、前後2個のラック側フック金具40のうちの後方側のラック側フック金具40の背後に固着している。これにより、風向転換部材WCは他方の脚片WC2が鉛直方向を向く態様で左右一対のラック側板41,41の上端の前後方向略中間位置に配されている。
商品収納ラック4の下部に配された商品搬出シュータ5と冷却/加熱ユニット6の風洞60を図6に示している。図6は、冷却/加熱ユニット6の風洞60のうえに商品搬出シュータ5を配した状態の斜視図である。図6に示すように、商品搬出シュータ5は、そのシュータ面に複数の通気孔5aが設けられている。この通気孔5aは、商品搬出シュータ5の後段側を除いた中段および前段側に穿孔されている。商品搬出シュータ5の前端には「く」字状に屈曲した取付片51が形成されている。この取付片51における下方に延在する鉛直部511は、本体キャビネット1の前壁に沿うものであって、その板面にはねじ挿通穴511aが形成されて本体キャビネット1の前壁にねじ止めされる。また、商品搬出シュータ5の後端には下方に延在する係止片512が形成され、この係止片512をダクト7に係止する態様で配設されるとともに商品搬出シュータ5の後部側背面がダクト7に取り付けたコイルスプリングSPにより保持されている。
ダクト7は、図7に示すように、横断面凹状に形成した薄板鋼板製になり、矩形平板状の前面壁71と左右側壁72,72と背壁73,73とからなる。前面壁71の略中央下部寄りには風洞60の出口に連通する入口側開口74が形成されるとともに前面壁71の上方側の左右両端寄りには上下一対のねじ穴75が形成されている。また、前記入口側開口74の左右両端には風洞60を係止するスリット状の係止溝76,77がそれぞれ形成されている。前面壁71の上方側の左右両端寄りに形成した上下一対のねじ穴75,75には、図7の(b)に示すように、「く」字状のばね固定片50がねじ止めされる。ばね固定片50にはコイルスプリングSPが係止されており、このコイルスプリングSPが前述した商品搬出シュータ5の後部側背面を保持しており、商品搬出シュータ5の後端側に落下する商品の衝撃を緩和するように構成されている。
このダクト7は、その下端を本体キャビネット1の底壁1dに載置するとともに背壁73,73を本体キャビネット1の背壁1cに当接させる態様で配設され、ダクト7の前面壁71と左右側壁72,72と本体キャビネット1の背壁1c(図7の(a)に点線で示す)で囲まれた空間が空気の流れる通路となり、その上端が商品落下通路46(図1参照)の下方に対峙する出口側開口78となる。ここで、左右側壁72,72の幅は、姿勢制御板47の先端と本体キャビネット1の背壁1cとの間に形成される所定の隙間L(図1参照)と略同一の寸法Lとなるように定められている。これにより、出口側開口78の上方の鉛直空間は姿勢制御板47などの障害物のない通路となり、出口側開口78から上方に向かう空気はその流れを妨げられることなく商品落下通路46の上方(商品収納庫の上端)にまで達することが可能となる。また、ダクト7の入口側開口74と出口側開口78の面積は、入口側開口74の面積に対して出口側開口78の面積が小さくなるように形成されている。これにより、入口側開口74から空気を流入させて出口側開口78から流出させる場合、入口側開口74近傍の圧力に対して出口側開口78の圧力が高くなるような圧力差が生じ、入口側開口74に流入する空気の速度に対して出口側開口78から流出する空気の速度が速くなり、出口側開口78から流出する空気は直進性を有するものとなる。なお、ダクト7の背壁73,73は、本体キャビネット1の背壁1cとの密着性を高めるとともに断熱パネルとして形成された背壁1cのシール材の傷付きを防止する役目を果たすものである。
図8は、ダクト7と冷却/加熱ユニット6の風洞60との接続状態を示すものであり、(a)はダクト7に風洞60を接続した状態を示し、(b)はダクト7と風洞60とを分解した状態を示している。
風洞60は、図8に示すように、ダクト7の入口側開口74を囲う態様の大きさを有し、左右側壁61の後縁には後方側に突出した係止片611,612を備えている。係止片611は、ダクト7の前面壁71に形成したスリット状の係止溝76に挿入される台形状の突起として形成されるとともにその板面に膨出部611aが設けられている。係止片612は、ダクト7の前面壁71に形成したスリット状の係止溝77に挿入されるフック状の突起として形成されている。なお、係止片611,612の板厚は、ダクト7の前面壁71に形成したスリット状の係止溝76,77の溝幅より小さく、係止片611に設けた膨出部611aの高さは、係止片611の板厚と膨出部611aの膨出量とが係止溝76の溝幅よりも僅かに大きくなるように定められている。
風洞60は、左右側壁61に設けた係止片611,612をダクト7の前面壁71に形成したスリット状の係止溝76,77に差し込んだうえで下方にスライドさせることにより、係止片612のフックがダクト7の前面壁71の背面に係合してダクト7と一体化される(図8の(a)参照)。なお、風洞60の係止片611をダクト7の係止溝76に差し込む際、係止片611の膨出部611aが係止溝76を通過する際に抵抗となるとともに係止溝76を通過した際にクリック感が得られるものである。
かかる構成の自動販売機は、図1に示す外扉2および断熱内扉3を開放して商品投入口44から商品収納棚10に画成された商品収納通路43(商品コラム)に商品Sがローディングされる。商品収納通路43(商品コラム)に最初にローディングされた商品は、商品収納通路43に突出した商品搬出装置BMのペダル部材BM1に保持されて販売順位一番の商品(販売商品ともいう)となり、次にローディングされる商品は、ペダル部材BM1により保持された販売商品の前方側に積み重ねられて次販売商品となり、引き続いてローディングされる商品は、次販売商品の前方に順次積み重ねられる。このようにして商品収納ラック4に収納した商品Sは冷却/加熱ユニット6により冷却若しくは加熱されて販売に適したコールド若しくはホット状態に保存されて販売可能な状態(販売待機状態)となる。
ここで、商品収納ラック4に収納した商品を冷却/加熱ユニット6により冷却若しくは加熱する際に商品収納庫内を循環する空気(冷気若しくは暖気)の流れを図9、図10を参照して説明する。図9は、商品収納通路43(商品コラム)に収納された販売順位の早い商品(例えば、販売商品から4番目までの商品)を集中して冷却若しくは加熱する際の循環気流の状態を示し、図10は商品収納通路43(商品コラム)に収納された全体の商品を冷却若しくは加熱する際の循環気流の状態を示すものである。なお、図9のように、販売順位の早い商品を集中して冷却若しくは加熱する場合をゾーン冷却若しくはゾーン加熱とも称し、図10のように、全体の商品を冷却若しくは加熱する場合を全体冷却若しくは全体加熱とも称する。
なお、図示は省略したが、自動販売機の全体の制御を司る主制御部を有するものであり、この主制御部には各種の実行プログラムを記憶したROM,各種データを格納するRAM,各種入力信号により各種実行プログラムを実行するCPUなどを備え、庫内下部ファンF1,庫内上部ファンF2はゾーン冷却若しくはゾーン加熱、全体冷却若しくは全体加熱するプログラムに従って駆動制御されるものである。
図9に示すように、ゾーン冷却若しくはゾーン加熱する場合、冷却/加熱ユニット6の庫内下部ファンF1を駆動させる一方、庫内上部ファンF2を停止させる。この場合、庫内下部ファンF1は高速回転よりも速度の遅い中速で回転するように駆動制御される。庫内下部ファンF1が駆動されると、冷却器6aにより冷却された冷気若しくはヒータ6bにより加熱された暖気(以下、冷却器6aにより冷却された冷気若しくはヒータ6bにより加熱された暖気を庫内空気という)が冷却/加熱ユニット6の風洞60からダクト7の入口側開口74を介してダクト7内部に進入した後、ダクト7の出口側開口78から商品落下通路46に吹き出される。ここで、ダクト7は、入口側開口74の面積に対して出口側開口78の面積が小さくなるように形成され、入口側開口74近傍の圧力に対して出口側開口78の圧力が高くなるような圧力差が生じるように構成されていることから、入口側開口74からダクト7内に進入する庫内空気の速度に対して出口側開口78から吹き出される庫内空気の速度が速くなり、出口側開口78から吹出される庫内空気は直進性を有している。そして、ダクト7の出口側開口78は商品落下通路46における姿勢制御板47の先端と本体キャビネット1の背壁1cとの間に形成される隙間Lの通路に対峙して配されていることから、出口側開口78から商品落下通路46に吹き出された直進性を有する庫内空気は、多段の各商品収納棚10の間に循環気流Bとなって分流しつつ、姿勢制御板47の先端と本体キャビネット1の背壁1cとの間に形成される隙間Lを通過して商品落下通路46の上方(商品収納庫の上端)にまで達する循環気流Aとなる。なお、循環気流Bは、ダクト7により循環気流Aが直進性を有するものとなって商品落下通路46の上方(商品収納庫の上端)にまで達する結果、多段の商品収納棚に略均等に分流されることが発明者らの実験(シミュレーション)により確認されている。
また、庫内下部ファンF1の駆動により商品収納庫内の庫内空気が商品搬出シュータ5の通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に吸引されることとなるが、商品搬出シュータ5の後段側には通気孔5aが穿孔されていないので、ダクト7の出口側開口78から吹き出された庫内空気がショートカットして庫内下部ファンF1に直接戻ることはないものである。
そして、各商品収納棚10の間に分流した循環気流Bが商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品を洗流して冷却若しくは加熱する。そして、商品を洗流した各商品収納棚10の間に分流した循環気流Bは、庫内下部ファンF1の吸引により商品収納棚10に穿孔した通気孔10aを介して庫内下部側に循環する循環気流C,Dとなって商品搬出シュータ5の通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。
ここで、商品収納棚10に商品Sが載置されている場合、循環気流C,Dの流れ方向上流側から見た商品Sの投影箇所の通気孔10aは商品Sに塞がれるものの、商品Sの投影箇所の外側の隙間、つまり、商品収納通路43(商品コラム)の幅が商品Sの長さよりも若干長く定められていることにより生じる商品と仕切板42(若しくはラック側板41)との間の隙間に対応する通気孔10aは開放されている。従って、商品収納棚10に商品Sが載置されている場合にも循環気流C,Dが形成されるものである(商品Sを和風建築の障子に例えるならば、循環気流C,Dは隙間風に相当するものである)。この場合、循環気流Cの通り道の箇所における商品収納棚10の背面には、商品収納通路43に収納された商品Sを一個ずつ搬出する商品搬出装置BMが配されており、この商品搬出装置BMによっても商品収納棚10の通気孔10aが閉塞されている。これにより、循環気流Cの風量は少ないものとなる一方、商品収納棚10に穿孔した穿孔率の高い通気孔10aが通り道となる循環気流Dの風量は多くなり、循環気流Dが庫内下部ファンF1に戻る気流の本流となる。このように、ゾーン冷却若しくはゾーン加熱する場合、庫内下部ファンF1を中間速度となるように駆動制御することにより、ダクト7を経由して庫内空気が循環気流A〜Dとなって商品収納ラック4に収納された販売順位の早い商品Sを集中的に販売に適した温度に冷却若しくは加熱することができる。
図10に示すように、全体冷却若しくは全体加熱する場合、冷却/加熱ユニット6の庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2を駆動させる。この場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2は高速回転するように駆動制御される。庫内下部ファンF1が高速回転駆動されることによりダクト7を介して商品落下通路46に吹き出される庫内空気は、ダクト7の機能により一段と直進性の強い循環気流Aとなって商品落下通路46の上方(商品収納庫の上端)にまで達する。この場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2の高速回転駆動により、ダクト7を介して商品落下通路46に吹き出される庫内空気の直進性と庫内上部ファンF2の高速回転駆動による吸引力とが相俟って循環気流Aの直進性が増強されるので、図9に示したような循環気流Bは生じない。
庫内上部ファンF2の駆動により吸引された循環気流A(庫内空気)は庫内上部ファンF2によって商品収納庫の前方に向かって吹き出されて循環気流Fとなる。庫内上部ファンF2により商品収納庫の前方に向かって吹き出された庫内空気(循環気流F)は、風向転換部材WCにより下方に方向転換されて庫内下部ファンF1に戻る循環気流Dとなる一方、商品収納庫の前方に向かう循環気流Eおよび商品収納庫の後方に向かう循環気流Gに分流される。循環気流E,Gは、庫内上部ファンF2により商品収納庫の前方に向かって吹き出された庫内空気(循環気流F)の風量が循環気流Dの風量よりも多く、循環気流Dが商品に吹き付けられて拡散し、商品収納庫の前後方向に広がることで発生する。循環気流Eは、商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品を洗流して冷却若しくは加熱したうえで内扉3の庫内側壁面に沿って下降した後、商品搬出シュータ5の通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。また、循環気流Eからは、商品収納棚10の中間領域MTに穿孔された通気孔10aを介して循環気流Hが生じ、この循環気流Hはラック側板41若しくは仕切部材42の壁面に沿って下降した後、商品搬出シュータ5の通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。前記商品収納庫の後方に向かう循環気流Gは、商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品を洗流したうえで循環気流Aに合流する。循環気流Gは、庫内上部ファンF2が配された商品収納棚10の上段側でのみ生じ(すなわち、庫内上部ファンF2に吸引される)、その下段側では循環気流Cとなる。
このように、全体冷却若しくは全体加熱する場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2を高速回転するように駆動制御することにより、ダクト7を経由して庫内空気が循環気流A〜Hとなって商品収納ラック4に収納された全ての領域の商品を販売に適した温度に冷却若しくは加熱することができる。
前述したように、この実施の形態1に係る自動販売機によれば、断熱筐体として構築された本体キャビネット1の商品収納庫内に、複数の商品Sを横倒し姿勢で前後方向に一列に整列して収納する商品収納通路43を画成する商品収納棚10が上下方向に複数段配設された商品収納ラック4と前下がりに傾斜した商品搬出シュータ5と前記商品収納通路43に収納された商品Sを販売に適した温度に冷却若しくは加熱する冷却・加熱手段(冷却/加熱ユニット6)とが上下の順に配備され、前記商品収納棚10は、商品投入口44となる前方側に対し商品搬出口45となる後方側が低くなるように傾斜するとともに商品搬出口45近傍には商品収納通路43に横倒し姿勢で収納された商品Sを一個ずつ切り出して搬出する商品搬出装置BMが設けられ、前記商品収納棚10の後端と本体キャビネット1の背壁1cとの間に上下方向に延在する商品落下通路46が形成され、前記商品搬出装置BMから搬出された商品が前記商品落下通路46を介して商品搬出シュータ5上に送出されてなる自動販売機において、前記冷却・加熱手段(冷却/加熱ユニット6)により冷却された冷気若しくは加熱された暖気を送風する庫内下部ファンF1と前記商品落下通路46の下方との間を連繋し、前記庫内下部ファンF1により送風される冷気若しくは暖気を商品落下通路46の下方に案内するとともに商品落下通路46の下方から上方に向けて直進させる直進安定化手段(ダクト7)とを備えてなることにより、商品落下通路46の下方から上方に向けて循環する冷気若しくは暖気が直進性を有することによって上段側の商品収納棚10にまで十分に行き届き、下段側から上段側のそれぞれの商品収納棚10に画成された商品収納通路43に収納された所定領域の商品Sを万遍なく冷却若しくは加熱し、下段側から上段側のそれぞれの商品収納棚10に画成された商品収納通路43に収納された商品Sの間で温度差を極小に抑えることが可能な自動販売機を提供することができるという効果を奏する。
なお、前述した実施の形態においては、直進安定化手段としてダクト7を用いた例について説明したが、直進安定化手段として平板状の整流部材、ハニカム構造体、螺旋状の流れを形成する構造体の少なくとも一つ、若しくはその組合せにより構成することができるものであり、実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る自動販売機を図面に基づいて説明する。図11は本発明が対象とする実施の形態2に係る自動販売機の一例である缶入り飲料,ペットボトル入り飲料を販売する自動販売機の概略側面図、図12は図11の冷却/加熱ユニットと商品搬出シュータを右斜め上方から見た斜視図、図13は図11の商品収納ラックに収納された販売順位の早い商品を集中して冷却若しくは加熱する際の商品収納庫内を循環する空気(冷気若しくは暖気)の流れを示す説明図、図14は図11の商品収納ラックに収納された全体の商品を冷却若しくは加熱する際の商品収納庫内を循環する空気(冷気若しくは暖気)の流れを示す説明図である。この実施の形態2が実施の形態1と相違するのはダクトの高さ、商品搬出シュータの通気孔の領域が異なる点であり、その他の構成は実施の形態1と同一である。そこで、図11乃至図14と同一若しくは同一の機能を有するものには同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施の形態2に示すダクト7aは、図11に示すように、実施の形態1に示すダクト7(図1参照)に対し、最上段の商品収納棚10の後端にある商品落下通路46の上方域まで延在し、ダクト7aの上端部はダクト7と同様に開口され、全幅は商品収納庫と同一である。このダクト7aは、商品収納庫背面(本体キャビネット1の背壁1c)に沿って配設され、風洞60の出口に対峙する入口側開口74と商品落下通路46の下方域に連通し、上端部は出口側開口78aを備えている。このダクト7aが実施の形態2における直進安定化手段を構成する。
ここで、商品収納ラック4に収納した商品を冷却/加熱ユニット6により冷却若しくは加熱する際に商品収納庫内を循環する空気(冷気若しくは暖気)の流れを図13、図14を参照して説明する。図13は、商品収納通路43(商品コラム)に収納された販売順位の早い商品(例えば、販売商品から2番目までの商品)を集中して冷却若しくは加熱する際の循環気流の状態を示し、図14は商品収納通路43(商品コラム)に収納された全体の商品を冷却若しくは加熱する際の循環気流の状態を示すものである。なお、図13のように、販売順位の早い商品を集中して冷却若しくは加熱する場合をゾーン冷却若しくはゾーン加熱とも称し、図14のように、全体の商品を冷却若しくは加熱する場合を全体冷却若しくは全体加熱とも称する。
なお、図示は省略したが、自動販売機の全体の制御を司る主制御部を有するものであり、この主制御部には各種の実行プログラムを記憶したROM,各種データを格納するRAM,各種入力信号により各種実行プログラムを実行するCPUなどを備え、庫内下部ファンF1,庫内上部ファンF2はゾーン冷却若しくはゾーン加熱、全体冷却若しくは全体加熱するプログラムに従って駆動制御されるものである。
図13に示すように、ゾーン冷却若しくはゾーン加熱する場合、冷却/加熱ユニット6の庫内下部ファンF1を駆動させる一方、庫内上部ファンF2を停止させる。この場合、庫内下部ファンF1は高速回転よりも速度の遅い中速で回転するように駆動制御される。庫内下部ファンF1が駆動されると、冷却器6aにより冷却された冷気若しくはヒータ6bにより加熱された暖気(以下、冷却器6aにより冷却された冷気若しくはヒータ6bにより加熱された暖気を庫内空気という)が冷却/加熱ユニット6の風洞60からダクト7aの入口側開口74を介してダクト7a内部に進入した後、ダクト7aの出口側開口78aから庫内上部側に吹き出される。そして、出口側開口78aから庫内上部側に吹き出された空気は、駆動停止している庫内上部ファンF2、及び取付部材410(図4参照)が抵抗となって、商品落下通路46へ風向が転換されて、循環気流B1となる。循環気流B1は、姿勢制御板47により商品収納ラック4に収納された販売順位の早い商品S側へ分流する循環気流B11と、姿勢制御板47の板面に設けられた複数の通気孔47a(図2参照)を通る下方への循環気流B12となって、多段の商品収納棚に分流される。
また、庫内下部ファンF1の駆動により商品収納庫内の庫内空気は商品搬出シュータ5Aの通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に吸引されることとなるが、本実施の形態2のダクト7aは、最上段の商品収納棚の後端まで延在し、ダクト7a上端の出口側開口78aから庫内空気A1が吹き出されるため、庫内空気A1がショートカットして庫内下部ファンF1に直接戻ることはない。また、図12に示すように商品搬出シュータ5Aは商品が落下するシュータ面の全面に複数の通気孔5aが穿孔されていることから、循環気流B1の下向きの風速が増加し、商品収納棚10の間に分流した循環気流B11、及び姿勢制御板47の板面に設けられた複数の通気孔を通過する循環気流B12の風量が増大し、ゾーン冷却若しくはゾーン加熱が促進される。
各商品収納棚10の間に分流した循環気流B11は商品収納通路43(商品コラム)に収納された販売順位の早い商品Sを洗流して冷却若しくは加熱する。商品Sを洗流し、各商品収納棚10の間に分流した循環気流B11は、庫内下部ファンF1の吸引により商品収納棚10に穿孔した通気孔10aを介して庫内下部側に向かう循環気流C1,D1となって商品搬出シュータ5Aの通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。
ここで、商品収納棚10に商品Sが載置されている場合、循環気流C1,D1の流れ方向を上流側から見た商品Sの投影箇所の通気孔10aは商品Sに塞がれるものの、商品Sの投影箇所の外側の隙間、つまり、商品収納通路43(商品コラム)の幅が商品Sの長さよりも若干長く定められていることにより生じる商品と仕切板42(若しくはラック側板41)との隙間に対応する通気孔10aは開放されている。従って、商品収納棚10に商品Sが載置されている場合にも循環気流C1,D1が形成される(商品Sを和風建築の障子に例えるならば、循環気流C1,D1は隙間風に相当するものである)。この場合、循環気流C1,D1の通り道の箇所における商品収納棚10の背面には、商品収納通路43に収納された商品Sを一個ずつ搬出する商品搬出装置BMが配されており、この商品搬出装置BMによっても商品収納棚10の通気孔10aが閉塞されている。これにより、循環気流C1の風量は少ないものとなる一方、商品収納棚10に穿孔した穿孔率の高い通気孔10aが通り道となる循環気流D1の風量は多くなり、循環気流D1が庫内下部ファンF1に戻る気流の本流となる。このように、ゾーン冷却若しくはゾーン加熱する場合、庫内下部ファンF1を中間速度となるように駆動制御することにより、ダクト7aを経由して庫内空気が循環気流A1〜D1となって商品収納ラック4に収納された販売順位の早い商品Sを集中的に販売に適した温度に冷却若しくは加熱することができる。
図14に示すように、全体冷却若しくは全体加熱する場合、冷却/加熱ユニット6の庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2を駆動させる。この場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2は高速回転するように駆動制御される。庫内下部ファンF1が高速回転駆動されることにより、ダクト7aを介して商品落下通路46に吹き出される庫内空気は、ダクト7aの機能により一段と直進性の強い循環気流A1となって商品落下通路46の上方(商品収納庫の上端)にまで達する。この場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2の高速回転駆動により、ダクト7aの上部開口78aを介して商品落下通路46に吹き出される庫内空気の直進性と庫内上部ファンF2の高速回転駆動による吸引力とが相俟って循環気流A1の直進性が増強されるので、図13に示したような循環気流B1は生じない。
庫内上部ファンF2の駆動により吸引された循環気流A1(庫内空気)は庫内上部ファンF2によって商品収納庫の前方に向かって吹き出されて循環気流F3となる。庫内上部ファンF2により商品収納庫の前方に向かって吹き出された庫内空気(循環気流F3)は、風向転換部材WCにより下方に方向転換されて庫内下部ファンF1に戻る循環気流D1となる一方、商品収納庫の前方に向かう循環気流E1および商品収納庫の後方に向かう循環気流G1に分流される。循環気流E1,G1は、庫内上部ファンF2により商品収納庫の前方に向かって吹き出された庫内空気(循環気流F3)の風量が循環気流D1の風量よりも多く、循環気流D1が商品に吹き付けられて拡散し、商品収納庫の前後方向に広がることで発生する。循環気流E1は、商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品を洗流して冷却若しくは加熱したうえで内扉3の庫内側壁面に沿って下降した後、商品搬出シュータ5Aの通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。また、循環気流E1からは、商品収納棚10の中間領域MTに穿孔された通気孔10a(図3参照)を介して循環気流H1が生じ、この循環気流H1はラック側板41若しくは仕切部材42の壁面に沿って下降した後、商品搬出シュータ5Aの通気孔5aを介して庫内下部ファンF1に戻る。前記商品収納庫の後方に向かう循環気流G1は、商品収納通路43(商品コラム)に収納された商品を洗流したうえで循環気流A1に合流する。循環気流G1は、庫内上部ファンF2が配された商品収納棚10の上段側でのみ生じ(すなわち、庫内上部ファンF2に吸引される)、その下段側では循環気流C1となる。
このように、全体冷却若しくは全体加熱する場合、庫内下部ファンF1および庫内上部ファンF2を高速回転するように駆動制御することにより、ダクト7aを経由して庫内空気が循環気流A1〜H1となって商品収納ラック4に収納された全ての領域の商品を販売に適した温度に冷却若しくは加熱することができる。