JP6931428B2 - 細胞を収集して準備するデバイス及び方法 - Google Patents

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Description

〔関連出願への相互参照〕
この出願は、「細胞の収集及び準備のための処理」という名称の2017年10月27日出願の米国仮特許出願第62/578,127号明細書、及び「細胞の収集及び準備のための処理」という名称の2017年12月20日出願の米国仮特許出願第62/608,027号の利益及び優先権を主張するものであり、これらの出願の開示全体は、本明細書に引用によって明示的に組み込まれている。
本開示は、一般的に、患者の細胞を収集して準備するためのシステム及び処理に関連し、特に、卵管を含む場合がある身体内腔から細胞を収集して準備するためのシステム及び処理に関する。
一例として、卵巣癌は、米国で72人に1人の女性が生涯にこの病気と診断される女性の有意な疾患である。2012年には、米国で22,000人を越える女性が卵巣癌と診断された。卵巣癌の早期検出は、有効なスクリーニング検査の欠如に起因して困難であり、卵巣がんは、疾患が進んだステージに達するまで診断されず、治療オプションを制限している。
卵巣癌のためのスクリーニングは、典型的に、診断のための細胞サンプルを得るための手術手順を含む。例えば、卵巣は腹腔内にあるので、腹腔鏡検査又は開腹手術(開腹切開術)を行って、卵巣にアクセスする。いずれの手術手順も、患者へのリスクを増大させ、かかるリスクは、以下に限定されないが、有害反応を体験すること及び/又は十分な回復時間を必要であることを含む。これに加えて、卵巣生検は、患者を、病的(例えば、癌)細胞を潜在的に拡散させる追加のリスクに晒すことがある。
米国特許出願第14/764,710号明細書 米国特許出願第15/053,568号明細書 米国特許出願第15/998,507号明細書 米国特許出願第15/998,501号明細書
異なる臨床病理学的特性を有する患者間において、卵巣悪性遺伝子発現の基本的な生物学的差異を決定することは困難である。経路レベルの分子異常のより深い理解は、卵巣癌腫瘍形成の複合機構を理解するのに有益であり、生存率の差に寄与する生物学的基礎に光を当て、及び/又は個別化した治療戦略に対してより受容可能であると考えられる患者の特定の群を識別することを更に支援する。すなわち、卵巣癌及びその他の病状を有する例において、癌及びその他の悪性腫瘍又は異常の評価のために卵管及びその他の脆弱であり且つ進行することが解剖学的に困難である身体内腔からそのような内腔に損傷を与えることなく細胞サンプルが得られることを可能にする低侵襲性処理に対する必要性が存在する。卵管及びその他の身体内腔から代表的な細胞のサンプルを確保して早期ステージ癌に関して検査し、癌が存在すると決定された時に更に分析する必要性が更に存在する。
本発明による改善が有用であると考えられるものは、これら及びその他の考慮に関連している。
この「発明の概要」は、「発明を実施するための形態」で以下に更に説明する概念の抜粋を簡単な形式で紹介するために提供するものである。この「発明の概要」は、主張する主題の重要な特徴又は不可欠な特徴を識別することを必ずしも意図しておらず、主張する主題の範囲を決定する際の支援としても意図していない。
本開示の例示の実施形態によれば、細胞を患者の身体内腔から収集して分析するためのシステムは、診断デバイスを含み、診断デバイスは、遠位端部及び近位端部を有するチューブと、チューブの遠位端部に結合された第1の端部を有するバルーンを含む。バルーンは、反転した第1の位置においてチューブ内に配置され、裏返した第2の位置まで移動可能である。プッシュワイヤが、バルーンの第2の端部に結合された遠位端部を有する。バルーンは、プッシュワイヤの作動によって、反転した第1の位置から裏返した第2の位置まで移動可能である。システムは、更に、バルーンサンプルを処理するための1又は2以上のレセプタクルと、サンプル準備流体及びサンプル保存液のうちの少なくとも一方又はその両方を含む。バルーンサンプルは、細胞学的分析のための準備が可能である。
本開示の上述した及びその他の実施形態の様々なものにおいて、バルーンの表面は、裏返した第2の位置において、複数の細胞を収集するために身体内腔の内面と接触可能であるのがよい。バルーン及び収集した細胞は、バルーンサンプルの処理のために診断デバイスから分離可能であるのがよい。診断デバイスは、チューブと同軸のシースを更に含むのがよく、シースは、裏返した第2の位置のバルーンにおいてチューブの遠位端部から外方に延びる少なくとも第1の長さを覆うように、チューブに対して摺動自在に調節可能である。診断デバイスは、更に、バルーンの第1の端部の遠位側に延長可能なフィラメントを含むのがよい。バルーン、シース、フィラメント、又はその組合せは、収集した細胞の細胞学的分析のためにバルーンサンプル、シースサンプル、フィラメントサンプル、又はその組合せを処理するために、1又は2以上のレセプタクル内に分離可能であるのがよい。バルーンサンプル、シースサンプル、フィラメント、又はその組合せは、遠心分離機内の1又は2以上のレセプタクル内で回転させられる。システムは、悪性腫瘍、又は異常、又はその両方のために、バルーンサンプル、シースサンプル、フィラメント、又はその組合せを評価するのがよい。システムは、細胞の遺伝子検査に適した条件の下でバルーンサンプル、シースサンプル、フィラメント、又はその組合せからの細胞を保持するのがよい。システムは、蓄積された細胞ライブラリを更に含むのがよい。収集した細胞の細胞学的分析は、蓄積された細胞ライブラリを参照して分析可能であるのがよい。収集した細胞の細胞学的分析は、複数の患者に対して実施可能であり、かつ細胞ライブラリに蓄積可能であるのがよい。複数の患者からの細胞は、順番に並べることが可能であり、複数の患者の各々のために順番に並べられた細胞から、遺伝子コード情報が決定可能であり、複数の患者のための遺伝子コード情報は、遺伝子コードライブラリに蓄積可能であるのがよい。複数の患者から選択された患者の治療、臨床転帰、又はその両方が、選択された患者から収集した細胞及び細胞ライブラリを用いて決定可能であるのがよい。複数の患者から収集した細胞は、アレイを形成するのがよい。
本開示の例示の実施形態により、患者内の身体内腔から細胞を収集して準備する方法は、バルーンを身体内腔の中に裏返す段階と、バルーンが裏返される時に細胞を身体内腔からバルーンの外面上に収集する段階とを含むのがよい。バルーン上の患者から収集した細胞を取出すのがよい。バルーンの少なくとも第1の部分を分離するのがよい。第1の細胞サンプルを、バルーンの第1の部分上の細胞から準備するのがよい。
本開示の上述した及びその他の実施形態の様々なものにおいて、バルーンの第1の部分を、第1のレセプタクルに分離するのがよい。身体内腔は、卵管であるのがよく、バルーンは、裏返し中に卵管の中に膨張可能かつ長手方向に延長可能であるのがよい。バルーンの外面は、テクスチャ加工されるのがよい。バルーンの少なくとも第2の部分を、第2のレセプタクルに分離するのがよく、第2の細胞サンプルをバルーンの第2の部分上の細胞から準備するのがよい。患者の病状を治療する方法は、細胞ライブラリを維持する段階を含むのがよく、細胞ライブラリのための細胞は、バルーンを身体内腔の中に裏返す段階とバルーンが裏返される時にバルーンの外面上に身体内腔から細胞を収集する段階とを含む上述のような選択された患者内の身体内腔から細胞を収集して準備する方法によって複数の患者から収集した細胞を含むのがよい。バルーン上に患者から収集した細胞は取出すのがよい。バルーンの少なくとも第1の部分は分離するのがよい。バルーンの第1の部分上の細胞から第1の細胞サンプルを準備するのがよい。細胞サンプルは、選択された患者から受入れることができ、選択された患者からの細胞サンプルは、細胞ライブラリと比較するのがよい。比較に基づいて治療勧告を提供するのがよい。細胞ライブラリは、細胞ライブラリの細胞に相関付けされた複数の患者の治療及び臨床転帰に関する情報を含むのがよい。診断デバイスは、患者の身体内腔からの細胞の収集及び分析のためのシステムの一部として、患者の身体内腔から細胞を収集及び準備する方法の一部として、及び/又は細胞ライブラリのために複数の患者から及び/又は細胞ライブラリと比較するために選択された患者から細胞を収集する段階を含む病状を治療する方法の一部として、チューブが、遠位端部及び近位端部を有し、かつバルーンがチューブの遠位端部に結合された第1の端部を有すること、バルーンが、反転した第1の位置でチューブ内に配置され、かつ裏返した第2の位置まで移動可能であるのがよいこと、プッシュワイヤが、バルーンの第2の端部に結合された遠位端部を有するのがよいこと、バルーンが、プッシュワイヤの作動によって反転した第1の位置から裏返した第2の位置まで移動可能であるのがよいこと、システムが、バルーンサンプルを処理するための1又は2以上のレセプタクルとサンプル準備流体、サンプル保存液、又はその両方のうちの少なくとも1つとを含むのがよいことのうちのいずれかを更に含むのがよい。シースは、チューブと同軸であり、かつ裏返した第2の位置でチューブの遠位端部から外方に延びるバルーンの少なくとも第1の長さを覆うようにチューブに対して摺動自在に調節可能であり、フィラメントは、バルーンの第1の端部の遠位側に延長可能であるのがよい。バルーン、シース、又はフィラメント、又はその組合せは、収集細胞の細胞学的分析のためにバルーンサンプル、シースサンプル、フィラメントサンプル、その組合せを処理するための1又は2以上のレセプタクル内に分離可能であるのがよい。
概略的であって縮尺通りに示すように意図していない添付図面を参照して、本開示の非限定的な実施形態を一例として説明する。これらの図では、例示する各同一又はほぼ同一の構成要素は、典型的に単一数字で表している。明瞭化の目的で、当業者が本開示を理解するのを可能にするのに例示が必要でない場合に、全ての構成要素を全ての図においてラベル付けしているとは限らず、各実施形態の全ての構成要素を示しているとも限らない。
子宮を卵巣に接続する子宮卵管接合部(UTJ)を有する卵管の断面図である。 本開示によるバルーンの展開前におけるボール先端部裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の側面断面図である。 本開示による展開状態の図2Aのボール先端部裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の側面断面図である。 本開示による展開状態の裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の部分側面断面図である。 本開示による後退状態の裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の部分側面断面図である。 本開示による展開状態の裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の部分側面断面図である。 本開示による反転位置の図5Aの裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の部分側面断面図である。 本開示による裏返し式バルーンカテーテルの例示の実施形態の断面図である。 本開示によるバルーンの外面のテクスチャの例示の実施形態を示す図である。 本開示によるバルーンの外面のテクスチャの例示の実施形態を示す図である。 本開示によるバルーンの外面のテクスチャの例示の実施形態を示す図である。 本開示によるバルーンの外面のテクスチャの例示の実施形態を示す図である。 本開示によりサンプルを収集して準備する例示の実施形態を示す図である。 本開示による作動環境の例示の実施形態を示すブロック図である。 本開示による作動環境の例示の実施形態を示すブロック図である。
本開示は、本明細書に説明する特定の実施形態に限定されない。本明細書に使用する用語は、特定の実施形態を説明する目的のために過ぎず、添付の特許請求の範囲を越えるのを制限する意図はない。別途定めない限り、本明細書に使用する全ての技術用語は、本開示が属する当業技術の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。
値の範囲を提供する場合に、状況が別途明確に指定しない限り、当該範囲の上限値と下限値の間で下限値の単位の10分の1までの各介在値も明確に開示していることを理解すべきである。言及範囲にある任意の言及値又は介在値と当該言及範囲にある任意その他の言及値又は介在値の間にある各小範囲は、本開示の範囲に含まれる。これらの小範囲の上限値及び下限値は、当該範囲に独立に含まれる又はそこから除外することができ、言及範囲にあるいずれかの特定的に除外される限界値に依存してこれらの小範囲にこれらの限界のいずれかが含まれる、いずれも含まれない、又はその両方が含まれる各範囲も本開示の範囲に含まれる。言及範囲がこれらの限界値のうちの一方又はその両方を含む場合に、含まれるこれらの限界値のうちのいずれか又はその両方を除外する範囲も本開示に含まれる。
本明細書に使用する場合に、状況が明らかに別途示さない限り、単数形「a」、「an」、及び「the」は、複数形を含むように意図している。本明細書に使用する場合に、用語「comprises」及び/又は「comprising」又は「includes」及び/又は「including」は、言及する特徴、領域、段階要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1又は2以上の他の特徴、領域、整数、段階、作動、要素、構成要素、及び/又はこれらの群の存在又は追加を除外しないことは更に理解されるであろう。
上述したように、卵巣癌を理解する際の課題は、患者から取出したサンプルにある。研究者は、卵巣癌に対して、特に、卵巣内の高悪性度漿液性癌腫と呼ばれる最も一般的で最も侵攻性で最も致死的なサブタイプに対して前駆病変を見つけることが困難であった。過去において、研究者は、卵管の遠位端部又は采状端の上皮内での異形成又は腫瘍性病変の発見を報告し始めたが、予防的両側卵管卵巣摘出術(BSO)を受けた乳がん感受性遺伝子(BRCA)突然変異保因者から取出された卵巣内でのものではなかった。免疫組織化学的染色を受けた時に、漿液性卵管上皮内癌腫(STIC)と呼ばれるこれらの前駆病変は、漿液性癌腫の特質であるp53蓄積を示した。転移した卵巣腫瘍の遺伝子変異分析を伴う追加の研究は、同じ固有のTP53突然変異が卵管内の卵巣癌細胞と前癌細胞の両方で頻繁に見出されることを見出し、実際に卵管が多くの場合に出現部位であったことを明らかにしている。
これらの発見を支持する多くの研究により、大多数の場合に高悪性度漿液性癌腫は卵管に由来し、その後に卵巣と采状端卵管の間の細胞の接触及び交換を通して卵巣に広がる場合があることは、腫瘍学と婦人科コミュニティの間で今日広く受入れられている。この理解により、卵管内の細胞を悪性腫瘍に関して安全に検査する機能は、そのような癌の早期検出及び治療に有益であると考えられる。
繊細な身体内腔(例えば、卵管)の中への診断デバイスの導入は、身体内腔を進行することが困難である場合があり、かつほとんどのデバイスの通過中に穿孔しやすいという課題を有する。例えば、卵管に関して、穿孔が、子宮卵管接合部(UTJ)のところで、すなわち、子宮内の卵管の近位開口(os)の約1cm遠位側に生じる狭窄部で生じる場合がある。この狭窄部での内腔サイズは、約0.3mm〜0.5mmほどに小さく、子宮卵管接合部に隣接する卵管の内腔サイズは、約1mmである。ここで図1を参照すると、患者の卵管1は、子宮への近位開口(os)3から子宮卵管接合部(UTJ)に接続し、更に遠位開口(os)5まで延びて卵巣6に接続する。穿孔は、卵管の近位開口(os)3の遠位側に生じる狭窄部である子宮卵管接合部(UTJ)2に生じる場合がある。例えば、一部の患者では、子宮卵管接合部(UTJ)2は、近位開口(os)3の約1cm遠位側にある。
本説明は、卵管から取出した細胞のサンプルの収集及び分析に言及するが、サンプルの収集及び分析のシステム及び方法は、本開示により、以下に限定されないが、胆管、肝管、胆嚢管、膵管、リンパ管、涙管、血管、及び循環器、並びに血管系を含む任意その他の身体内腔、管、及びダクトに適用可能であることを理解すべきである。例えば、潜在的に癌性又は他の異常細胞を収集及び分析することに加えて、細胞は、プラーク蓄積及び/又は内皮細胞のレベルを分析するために収集されてもよい。
本開示による例示の実施形態は、診断目的及び分析のために身体内腔の中を進行することが解剖学的に困難である卵管又は他の脆弱な内壁から細胞を収集して準備する。細胞学、組織学、遺伝子検査及び配置決定、及び/又は細胞培養のために低侵襲性手順でそのような細胞を収集し、かつそのような細胞を準備するための処理を提供する。
本開示の様々な実施形態は、被験者の内腔から細胞を収集して準備する処理を提供する。被験者は、ヒトの患者又は動物の患者であるのがよい。患者の内腔は、患者の身体内の任意の内腔、例えば、身体内腔である。本開示の実施形態は、患者の身体を通して見られる脆弱な内腔、例えば、脳、血管系、リンパ系、涙管、及び/又は卵管に見られるものからの細胞収集に適切である。上述したように、図1は、子宮4を卵巣6に接続し且つ子宮卵管接合部(UTJ)を有する卵管1を示し、かつ本開示の実施形態を実施するのがよい環境を示しており、本開示の範囲を制限するようには意図していない。処理は、医師、獣医師、又は他の適切な臨床医によって実施するのがよい。
図2A、図2B、図3、図4、図5A、及び図5Bは、本開示の例示の実施形態による処理を実施するのに使用するのがよい診断デバイスの例示の実施形態を示している。図2A、図2B、図3、図4、図5A、及び図5Bに対して図示して説明する特徴は、本開示の例示の実施形態を形成するように互いに組合せてもよいことを理解すべきである。これらの例は、本開示の範囲を限定するように意図していない。
図2A及び図2Bをここで参照すると、幾つかの実施形態では、ボール先端部裏返し式バルーンカテーテル20は、本開示による処理の例示の実施形態を実施するために使用される。カテーテル20は、導入器カテーテル又はチューブ26と、裏返し式バルーン30と、プッシュロッドと、プッシュワイヤ34を含む。「チューブ」及び「カテーテル」26は、同義的に使用することがあることを理解すべきである。カテーテル26は、バルーン30を保護する及び/又はバルーン30をターゲット身体内腔(例えば、卵管)の中に送出するためのシースであるのがよい。幾つかの実施形態では、カテーテル26は、全体的に可撓性のチューブ又は全体的に剛性のチューブ、例えば、カニューレであるのがよい。幾つかの実施形態では、反転位置のバルーン30は、カテーテル26の主内腔32の内側に延び、バルーン30の近位端部は、プッシュワイヤ34に取付けられる。プッシュワイヤ34は、例えばカテーテル26の近位端部を通過することにより、カテーテル26に対して移動可能である。使用の際、カテーテル26は、ターゲット内腔の接合部まで前進可能であり、プッシュワイヤ34は、カテーテル26の近位端部を貫くように前進する。プッシュワイヤ34の前進により、カテーテル26からのバルーン30の制御された裏返しを、患者の身体内腔(例えば、卵管)の長さにわたって生じさせるのがよい。
図2A及び図2Bは、本開示によるボール先端部裏返し式バルーンカテーテル20の例示の実施形態の断面図を示し、それはまた、引用によってその全体が本明細書に組み込まれている「卵管診断の方法及びデバイス」という名称の2015年7月30日出願の特許文献1、「卵管診断の方法及びデバイス」という名称の2016年2月25日出願の特許文献2、及び「卵管診断のためのシステム、方法、及びデバイス」という名称の2018年8月16日出願の特許文献3及び特許文献4に説明されている。球形のボール22が、チューブ又はカテーテル26に固定されたバネ先端部24の遠位端部に取付けられる。球形のボール22は、子宮卵管接合部(UTJ)の側壁の不注意な穿孔を最小にし及び/又は回避するために、患者の子宮卵管接合部(UTJ)をうまく通り抜けるように設けられる。バネ先端部24により、ボール22を有する遠位端部がコーナーを曲がり、子宮卵管接合部(UTJ)の中を進行することを可能にする。バネ先端部24及び球形のボール22は、バネ先端部24及び球形のボール22を貫通し且つ延長可能な開放内腔28を有する。バネ先端部24に設けられた球形のボール22の直径は、約0.8〜1.0mmであり、中空のバネ先端部24の長さ及び外径はそれぞれ、約1.5〜2cm及び約0.6mmである。中空のバネ先端部24は、金属(ステンレス鋼、又は、ニチノール等の超弾性金属)のコイルバネで形成され、かかる金属の外側は、薄肉ポリマーの熱収縮チューブによって覆われ、薄肉ポリマーは、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、又はそれらと類似の材料で作られる。幾つかの実施形態では、バネ先端部24は、管状ポリマー本体の中に共押出しされた金属コイルバネであってもよい。中空のバネ先端部24は、可撓性のポリマーチューブであってもよく、幾つかの実施形態では、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルブロックアミド、又はそれらと類似する材料で作られる。裏返し式バルーン30は、中空のバネ先端部24の内側にある。裏返し式バルーン30は、導入器カテーテル26(例えば、全体的に可撓性の管状構造)又はカニューレ(例えば、全体的に剛性の管状構造)の主内腔32の内側を近位側に延びるのがよい。
裏返し式バルーン30の近位端部は、カテーテル26又はカニューレの近端端部のシール36を貫通可能なプッシュワイヤ34に取付けられる。患者に手術で使用するとき、可撓性のボール先端部22を子宮卵管接合部(UTJ)の中に手動で前進させる。子宮卵管接合部(UTJ)の中を通る可撓性のボール先端部22及びバネ先端部24を通行させたら、プッシュワイヤ34を、予め加圧した導入器カテーテル26又はカニューレのシール36を貫くように前進させる。プッシュワイヤ34の前進により、中空のバネ先端部24から外へのバルーン30の制御された裏返しを、身体内腔(例えば、卵管)の長さ全体にわたって生じさせる。
幾つかの実施形態では、最初にカテーテル内腔の中に反転されているバルーンを展開させるとき、バルーンを、カテーテルの内側の加圧により裏返すのがよい。裏返しの展開機構は、身体内腔の捩れ又は狭窄に関係なしに、身体内腔(例えば、卵管)の中を通る経路を生成する。幾つかの実施形態では、バルーンは、10%よりも小さいエラストマー性線形拡張部を有し、その結果、接触細胞を滑って通り過ぎることはできず、その代わりに、完全膨張圧力未満でバルーン表面の各部分を折り畳む又は重ねるのがよい。幾つかの実施形態では、バルーンを、加圧と調和するのがよいプッシュワイヤ前進によって裏返すのがよい。バルーンの長さの大部分は、実質的に非弾性であり、その結果、バルーンは、実質的に拡張せず、かつそれを裏返すときに身体内腔を広げない。バルーン拡張は、身体内腔を破裂させるか又は他に損傷を与える又は傷つける場合がある。
幾つかの実施形態では、例えば、図4に示すようなバルーンカテーテル23は、フィラメント又は縫合糸38を含み、フィラメント又は縫合糸38は、最初にバルーン30内に少なくとも部分的に配置され、バルーン30を越えて遠位側に延長可能である。フィラメント38は、ストリング又は縫合糸であり、この用語は、同義的に本開示を通して使用される。幾つかの実施形態では、縫合糸38は、1又は2以上のノットを含むのがよい。細胞は、フィラメント又は縫合糸38によって収集可能であり、例えば、細胞は、フィラメント38がバルーン裏返し中に卵管の中に延びるとき、身体内腔(例えば、卵管)の内面からフィラメント又は縫合糸38へ移動する。更に、縫合糸の長さは予め決定され、フィラメント又は縫合糸38に沿って延長部の長さを示す増分式しるしを含むのがよい。増分式しるしは、バルーン30の制御された裏返しを支援するように、卵管内の収集デバイスの範囲を測定する。幾つかの実施形態では、フィラメント又は縫合糸38で収集した細胞は、卵管内に由来する所与の細胞がどこでサンプリングされるかに関して物理的相関を提供するのがよい。
図3、図4、図5A、図5B、及び図6に示すように、カテーテル21、23、25の幾つかの実施形態は、カテーテル26、バルーン30、シース42、又は縫合糸38、又はその組合せの少なくとも一部分に沿って配置された複数の基準マーカ40を含むのがよい。図3、図4、図5A、及び図5Bは、カテーテルの部分的な図であり、説明する特徴のいずれも図6に示すようにデバイス全体に含まれることを理解すべきである。マーカは、刻み線、被覆物質、又は材料のバンド、又はその組合せとして形成されるのがよい。マーカ40は、X線不透過性マーカ、X線不透過性マーキング材料(例えば、CT走査、X線、又はMRI走査によって見えるマーカを含む)、X線不透明マーカ、同位体マーカ、及び/又は無線周波数マーカのいずれかであるのがよい。幾つかの実施形態では、マーカは、医療専門家が視覚計数器又は測定デバイスとしてマーカを使用し、裏返されているバルーン、シース、及び/又は縫合糸の大体の長さを検証するのがよいように、既知の予め決められた距離で互いから増分式に離間されるのがよい。幾つかの実施形態では、カテーテル26、バルーン30、及び/又はシース42は、マーカ40がユーザに見えるように透明材料で少なくとも部分的に形成される。これは、バルーンが裏返されている、例えば、デバイスが展開されていることを検証するのにユーザを支援するのがよい。
ここで図6を参照すると、本開示によるバルーン先端部カテーテル又はデバイス160の側面断面図が示されている幾つかの実施形態では、バルーン130は、約0.8〜1.0mmの外径を有し、カテーテル126又はカニューレの遠位端部から延びる約1〜3cm、例えば、約1.2〜1.5cmの初期裏返し長さを有する。バルーン130は、例えば、約7〜12cm延びる身体内腔又は卵管の中に完全に裏返し可能である。バルーン130は、参照番号117に示すようにカテーテルシャフト又はチューブ126の遠位端部に固定可能であり、参照番号118に示すようにプッシュワイヤ134の遠位端部に固定可能である。例えば、プッシュワイヤ134の遠位端部118は、バルーン130の端部を形成する。幾つかの実施形態では、バルーン130は、プッシュワイヤ134の遠位端部118に結合される。プッシュワイヤ134は、参照番号119によって示すカテーテル126とバルーン130の間のバルーンの内部が加圧されるとき、バルーン130をカテーテル26内の反転位置から裏返し位置まで作動させるのがよい。幾つかの実施形態では、裏返し位置において、チューブ126の遠位端部を越えて延びるバルーン130の少なくとも一部がある。幾つかの実施形態では、バルーン130は、最初に部分的に裏返されてカテーテル126に固定され、丸い端部130aを形成するのがよい。幾つかの実施形態では、バルーン130は、約14−24atm(206−353psi、1.42−2.43×106Pa)の圧力まで流体で膨らまし可能であるのがよい。
幾つかの実施形態では、デバイス160は、シース162を含むのがよい。シース162は、カテーテル126と同軸であるのがよい。シース162は、チューブ126の遠位端部から外方に延びる裏返し位置のバルーン130の少なくとも第1の長さを覆うように、カテーテル126に対して摺動自在に調節可能である。シース162は、バルーン130と、カテーテルが挿入される内視鏡の内部との間に物理的障壁を形成し、バルーンを保護する。例えば、バルーン130の初期長さ、例えば、約1.5cmが、内視鏡に挿入中のカテーテル126から延びていてもよい。バルーンを作動させると(例えば、プッシュワイヤ134及び/又はバルーン加圧により)、シース162は、反転位置、部分的な裏返し位置、又は完全な裏返し位置、又はその組合せのうちの少なくとも1つにおいて、バルーンを保護するのがよい。
シースはまた、バルーンを裏返したときにバルーンに長手方向の強さを与えるように作用するのがよい。幾つかの実施形態では、シース162の一部分は、参照番号162aに示すように、少なくとも部分的に半透明、光学的に透明、又はその組合せであるのがよい。幾つかの実施形態では、シース162の透明部分162aは、カテーテル126の透明部分167と少なくとも部分的に重なる。例えば、医療専門家は、子宮鏡20を用いて、シース162及び/又はカテーテル126の少なくとも一部分を通してバルーン130を可視化する(例えば、位置決め及び/又は完全なバルーン延長を確認する)ことが可能である。幾つかの実施形態では、カテーテルは、シース162の近位端部に位置するシースノブ164を含み、シース162をチューブ126に接続するのがよい。
加圧されたバルーン130は、身体内腔内の非外傷性カニューレの挿入及び前進(例えば、近位開口(os)へのカニューレの挿入及び卵管内の前進)のために及びバルーン130の長さに沿った可撓性の程度のために丸い端部130aを有するのがよい。バルーン130は、少なくとも部分圧又は無圧の下で、例えば、プッシュワイヤ134を用いて、バルーン130を子宮卵管接合部(UTJ)の中に手動で前進させる進めることを可能にするのに十分な長手方向の強さを有するのがよい。幾つかの実施形態では、バルーン130は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ナイロン、ポリマー、又はそれらと類似する材料等の薄肉ポリマー材料で構成される。バルーン130は、約0.0001〜0.001インチ(0.00254〜0.0254ミリメートル)の肉厚を有し、幾つかの実施形態では約0.00019〜0.00031インチ(0.004826〜0.007874ミリメートル)の肉厚を有するのがよい。幾つかの実施形態では、バルーン130は、0.005インチ(0.127ミリメートル)よりも小さい厚さを有するのがよい。バルーンの材料及び/又は厚さは、それが展開される時に細胞収集に対してバルーンがどのように作用するかに影響を与えるバルーンの重要な特性である。例えば、バルーン壁が薄すぎると、十分な長手方向の強さを欠く(必要に応じてより柔軟に又は弾力的に作用する)バルーンが提供され、バルーン壁が厚すぎると、バルーンが裏返されることに抵抗する又は一貫しない仕方の裏返しになることがある。材料の厚さは、バルーンの表面の輪郭、皺に影響を与える場合があり、その程度は、バルーンをカテーテルに装着するときの反転作用によって、表面の特徴が作り出され又は強化される程度であり、このことは、細胞を収集して保持する機能に影響を与える。バルーンの材料はまた、バルーンの裏返し中又はすぼませてカテーテルと一緒に取出した後、それ自体に接着したり貼りついたりする傾向があるか否かに影響を与える。
幾つかの実施形態では、カテーテル126の少なくとも一部分の上に第1のマーカ171を配置する。第1のマーカ171は、シースノブ164の望ましい位置を示す準備マーカである。シースノブ164が第1のマーカ171に位置合わせされるとき、シース162の近位端部は、準備中及び身体内腔(例えば、卵管)へのバルーン130の初期カニューレ挿入中のバルーン延長のための医療専門家に対する基準点である。幾つかの実施形態では、カテーテル126の少なくとも一部分、例えば、透明部分167に接続された近位部分は、ステンレス鋼のような金属、又は複合材又はポリマーのような他の材料、又はそれらの組合せで形成される。第1のマーカ171は、例えば、バルーンが完全に裏返される前に近位開口(os)にアクセスするのに使用される裏返し式バルーン130の約10〜20mmの長さを覆うために、準備段階としてシース162を遠位に初期長さだけ延ばすようなシース162内のバルーン130に対する雄型ルアーロック継手又はシースノブ164の適切な箇所をユーザに示す。
シースが適所、例えば、卵管の近位開口(os)の位置にあるとき、シースを第1のマーカ171から最初の位置に引き戻し、身体内腔へのアクセス及びその中への配置のために部分的に裏返されたバルーン先端部を露出させる。幾つかの実施形態では、シース162は、長手軸線に沿ってカテーテル126の遠位端部を越える点まで延長可能である。シース162がカテーテル126の遠位側に延ばされるとき、シース162の遠位先端部は、バルーンの前進のためのインジケータである。第1のマーカ171は、切込み線、コーティング物質、又は選択的酸化領域を含む。幾つかの実施形態では、第1のマーカ171は、カテーテル126の少なくとも一部分(例えば、金属部分又はハイポチューブ138)に例えば接着処理、結合処理、又は溶接処理を用いて取付け可能な材料の不透明バンド(例えば、ポリマー、金属、又はそれらの組合せを含むがこれに限定されない)である。そのような準備マーカは、初期準備段階で医療専門家がどの程度までバルーン130を展開するかを知ることを可能にし、それにより、外側測定ツールに対する必要性が排除されることでデバイスの使い易さが改善され、更にユーザ側での任意の推測及び目測も排除されることによって手順の安全性が改善される。
幾つかの実施形態では、複数のマーカは、既知の予め決められた距離で互いから増分式に離間され、それにより、療専門家は、裏返されているバルーンの大体の長さを確認するために、マーカを視覚カウンター又は測定デバイスとして使用する。本明細書に説明する任意の内側カニューレ又はカテーテルは、患者の生体構造の中を進行する際の支援のための上述のようなしるしを含むのがよいことを理解すべきである。
幾つかの実施形態では、第2のマーカ173が、カテーテル126、例えば、ハイチューブ138上に配置され、カテーテル126は、幾つかの実施形態では金属で形成され、シースノブ164の望ましい位置を示し、デバイス取出し中、シース162が子宮鏡20の中に展開された裏返し部分(バルーン、縫合糸、その他)を覆うことを確認するのがよい。例えば、第2のマーカ173は、後退マーカである。これは、バルーン130の取出し処理中、バルーン130がシース162によって完全に保護され、バルーン及び/又は延長部分に収集した細胞の損失を回避することをユーザが可視化して確認することを可能らする。例えば、膨張流体中の血液又は組織によって子宮鏡視野が不明瞭であるとき、第2のマーカ173による追加のユーザ可視化が有利である。第2のマーカ173は、第1のマーカ171を形成するのに使用される技術と同じ技術によって形成されるのがよい。第2のマーカ173はまた、本明細書に説明する任意の内側カニューレ又はカテーテル上に含まれてもよい。
幾つかの実施形態では、カテーテル126の一部分167及び/又はシース162の遠位部分は、使用条件下でその長さに沿った透明セクション又は半透明部分、光学的に透明、又はその組合せを有するのがよい。本開示の実施形態により、チューブ又はカテーテル126は、少なくとも1つの視覚マーカを含むのがよい。他の実施形態では、カテーテル126上の視覚マーカは、カテーテル126上に配置された第3の視覚マーカ179を含むのがよい。第3の視覚マーカ179は、バルーン130がカテーテル126に接続されたカテーテル126シャフトの遠位端部の近く又は遠位端部に配置されるのがよい。幾つかの実施形態では、第3のマーカ179は、X線不透過性である。第3のマーカ179は、カテーテル126シャフトの端部をユーザに視覚的に示すことができ、それによってカテーテル126の制御を改善する。カテーテル126の端部を可視化する機能は、バルーン130が身体内腔の中にシース162を越えて進むときのカニューレ挿入中に望ましい。第3のマーカ179は、カニューレ挿入段階が進行する時にユーザがカテーテル126の遠位端部を可視化することを可能にする。ユーザは、カニューレ挿入段階が完了した時、例えば、第3のマーカ179が開口(os)のところでシース162の端部と整列したときに見ることができ、それによって使い易さを改善する。第3のマーカ179は、第1のマーカ171及び/又は第2のマーカ173を形成するのに使用される技術と同じ技術によって形成されるのがよい。第3のマーカ179は、見やすくするために、例えば、黒色又は青色の色を有するのがよい。
幾つかの実施形態では、バルーン130がその延長可能な部分の形態に裏返されるとき、ストリング、編組、及び/又は縫合糸121が、バルーン130の遠位側に延長可能である。幾つかの実施形態では、ストリング又は縫合糸は、例えば参照番号118のところで、結合剤又は接着剤によってプッシュワイヤの遠位端部に又はバルーン先端部に取付けられる。バルーン130の反転位置では、ストリング、編組、及び/又は縫合糸121は、図6に示すようにバルーン130内に、例えば、カテーテル126のチューブ内に配置される。バルーン130の裏返しにより、例えば、プッシュワイヤの作動により、ストリング、編組、及び/又は縫合糸は、バルーンの外部の位置に延び、バルーン130の遠位先端部から遠位側に延びるか又はバルーンの外面と並んでバルーン先端部から近位側に延びるかのいずれかである。
裏返し式バルーン130の近位端部は、プッシュワイヤ134に取付けられ、プッシュワイヤ134は、カテーテル126又はカニューレの近位端部のシール135を貫通する。患者の卵管上での手術使用では、カニューレ又はカテーテル126は、子宮卵管接合部(UTJ)の中を手動で進めるのがよい。子宮卵管接合部(UTJ)を通るカニューレ又はカテーテル126の通過が生じた状態で、プッシュワイヤ134は、予め加圧された導入器カテーテル126又はカニューレのシール135を貫いて進むのがよい。プッシュワイヤ134の前進により、バルーン130の制御された裏返しを身体内腔(例えば、卵管)の長さにわたって生じさせるのがよい。
幾つかの実施形態によれば、シール137がチューブ/カテーテルシャフト126内に配置され、プッシュワイヤ134がバルーンを作動させるとき、プッシュワイヤ134がチューブ/カテーテルシャフト126の中を通る。幾つかの実施形態では、シール137は、加圧チャンバ116とプッシュワイヤ134の間に配置された円錐シールである。円錐シール137は、圧力を維持しながらバルーン130を反転位置と裏返し位置の間で作動させるように、プッシュワイヤ134がカテーテル126の中を通って前進することを可能にする。本開示の様々な実施形態は、円錐シール137の近くに配置された調節可能なシール135を提供する。プッシュワイヤ134と円錐シール137の間に生じる漏出に応答して、バルーンを反転した第1の位置と裏返した第2の位置の間で移動させるのに必要とされる圧力を維持するように、調節可能なシール135を調節する。調節可能なシール135は、回転止血弁、例えば、同軸デバイスの間のシールを維持するためのデバイスであり、ノブ(図示せず)によって調節可能である。幾つかの実施形態では、止血弁をシール135として使用する。止血弁は、望ましい程度のシールを設けるための圧縮性ガスケットを含んでもよい。
ノブ133は、シール135を調節するように回転可能に調節可能である。使用の際、ユーザがノブ133を締め付ける又は緩めることによって、ノブ133を調節することが可能である。ノブ133を締め付けることにより、シール135を圧縮し、それによって、シール135をプッシュワイヤ134の周りで潰す。回転可能なノブ133は、シールに対する改善された制御及び円錐シール137から任意の漏出があった場合に反応する機能をユーザに与える。
上述したように、シース162の近位端部には、Tuohy−Borstシール136のコネクタを有する雄型ルアーロック継手又はシースノブ164が含まれる。シール136を含むTuohy−Borstアダプタは、デバイスの間にシールを生成してカテーテルを他のデバイスに取付けるために使用される医療デバイスである。Tuohy−Borstシール136は、シース162を適所に保持するカテーテル又はカニューレとの滑り勘合を有するように締め付けられる。シースノブ164は、子宮鏡20の作業チャネル上の器具接続ポートにおいて雌型ルアーロック継手(存在する場合)に係合する。
図3に示すように、マーカ40は、縫合糸38の長さに沿って配置されるのがよい。幾つかの実施形態では、マーカ40は、約1mmの長さであり、5mmの増分でカテーテルに沿って配置される。例えば、図4は、シース42の少なくとも一部分の長手方向長さに沿って配置された複数のマーカ40を示している。バルーン30は、デバイス20、21、23、25を患者から取出すとき、収集した細胞を保護するためにシース42の中に後退可能であるのがよい。幾つかの実施形態では、マーカ40は、シース42上に配置され、サンプルを分析のために分離させる潜在的箇所を示すのがよい。カテーテル20、21、23、25の外側にマーカ40を設けることは、ユーザがサンプルを分析のために分離させる箇所を検証することを可能にする。これに加えて又はこれに代えて、1又は2以上のマーカ40をバルーン30上に配置してもよい。
ここで図5A及び図5Bを参照すると、マーカ40は、カテーテル26上に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、図5Aに示すように、バルーン30は、カテーテル26に対して約2cmまで展開可能である。図5Bは、バルーン30に対して延長位置にあるシース42を示し、患者からの取出し中、バルーン30は、その表面上に収集した細胞を保護する。幾つかの実施形態では、細胞の収集後、バルーン30をカテーテル26の中に再び反転させるのがよい。幾つかの実施形態では、バルーン30を裏返して少なくとも部分的に膨らませたままにしてもよく、シース42は、その取出し中を保護するために、バルーンにわたって延びる。幾つかの実施形態では、カテーテル26は、それを患者から取出した後、ガイドとしてのカテーテル26に沿って予め決められたマーカ40のところで切断されるように構成される。このように、ユーザは、身体内腔の特定の箇所(例えば、点「A」又は「B」)からのサンプルを容易に識別することができる。
本開示の例示の実施形態によれば、患者の身体内腔(例えば、卵管)から細胞を収集して準備するための処理は、バルーンを患者の卵管の近くに配置すること及びバルーンを卵管の中に延ばすことを含む。幾つかの実施形態では、バルーンは、裏返しによって、卵管の中に長手方向に延長可能であり、その結果、バルーンを裏返し、即ち、身体内腔(例えば、卵管)の中に延長させるとき、バルーンは、内腔を実質的に膨張させたり拡張させたりしない。幾つかの実施形態では、バルーンは、身体内腔の中に長手方向に延長可能であり、膨らませたバルーンの直径は、卵管の直径よりも約10〜15%まで大きくなることがある。バルーンの半径方向拡張は、実質的に非弾性であるバルーンの長さの大部分にわたって制限され又は制御される。内腔構造の中に挿入することを意図していないバルーンの部分は、エラストマー性であり、従って、直径が拡張可能であり、実質的に非弾性ではなく柔軟であるであることを認識すべきである。そのようなハイブリッドバルーンは、子宮卵管接合部(UTJ)とのシールが望ましいときの実施形態に適している。シールが望ましいときの状況の例は、内腔の潅注、画像造影剤による内腔の充填、診断障害、及び/又は化学療法剤又は抗生物質のような治療薬との局所接触を含む。
処理は、身体内腔(例えば、卵管)からの細胞収集を、バルーン30と卵管の壁又は内面を接触させることによってバルーン30の外面上に行うこと、並びに、存在する場合にはフィラメント又は縫合糸などのバルーンからの延長部分上に行うことを含む。卵管の内面からの細胞収集は、バルーン表面、フィラメント、縫合糸、又はこれらと接触させることによって行うのがよいことを理解すべきである。バルーン表面は、折り畳み、重なり、皺、又はその組合せを含むのがよいが、幾つかの実施形態では、バルーン表面は実質的にテクスチャフリーであるのがよい。幾つかの実施形態では、卵管内のカテーテルに対するバルーン30の少なくとも部分的な回転、及び/又は内腔内のバルーンの軸線方向平行移動は、バルーン及び/又はフィラメントへの追加の細胞移動をもたらすのがよい。細胞収集はまた、処理の最初にバルーンを卵管の中に裏返すこと、及び/又は処理の終わりにバルーンを後退させること(例えば、シースの中に)によって行うのがよい。幾つかの実施形態では、バルーンは、裏返し、後退、及び/又は回転又は軸線方向平行移動中に細胞収集を支援するのがよい材料で形成されるのがよい。
上述したように、バルーンの外面は、身体内腔(例えば、卵管)の壁、例えば内面と接触する図7A〜図7Dに示すテクスチャ面等を有するのがよい。テクスチャ面700、705、710、715は、接触によるバルーン表面への細胞移動を改善するのがよい。例えば、図7Bに示すように、バルーン表面の皺、折り畳み、及び/又は重なりは、細胞収集を支援するのがよい。例えば、バルーンの表面積の増加は、細胞移動のための身体内腔(例えば、卵管)への接触を支援する。更に、幾つかの実施形態では、テクスチャバルーン表面はまた、より滑らかなバルーン表面と比較してバルーンの外面上での収集細胞の保持を支援する。例えば、細胞はバルーン表面に移動され、皺、折り畳み、及び/又は重なりに捕捉され、その結果、細胞は、患者からデバイスを取出した後まで保持される。幾つかの実施形態では、バルーン表面上における収集した所与の細胞の箇所は、身体内腔の細胞の元の位置と相関するのがよいことを理解すべきである。その結果、バルーン及び/又は縫合糸上の位置の関数としての細胞病理学の精査は、そこでの異常の箇所を補助するように身体内腔の領域と相関するのがよい。位置決め相関は、患者に対するその後の治療手順をターゲットにするのを支援する。幾つかの実施形態では、治療は、健康な患者組織への潜在的に有害な露出を低減する又は制限するのがよいターゲット区域により正確に送出されるのがよい。幾つかの実施形態では、診断及び/又は治療は、収集した細胞の箇所に基づいて決定可能であるのがよい。
処理は、身体内腔の内面から収集されてバルーン及び/又はフィラメントの外面上に堆積した細胞を取出すことを更に含む。幾つかの実施形態では、細胞を患者から取出すことは、バルーンを身体内腔及び患者から取出すことを含む。幾つかの実施形態では、細胞を収集することはまた、患者からの取出し中に収集した細胞を汚染から保護するために、シースをバルーンの上に延ばすこと、又は、バルーンをそれ自体の上に又はカテーテルの中に再び反転させることを含み、バルーンを患者から引出す前にバルーン表面上のセルの保持を支援し、それにより、バルーン表面から採取された細胞が身体内腔の内面を代表することを確保する。
デバイスを患者から取出したとき、バルーン、フィラメント、及び/又はシースの任意のものを切断して、平らなピースを形成するのがよく、かかる平らなピースは、細胞評価のために固定されて染色され、又は、細胞診、例えば、癌検診のために組織細胞が固定されて染色される溶液中に懸濁される。図8に示すように、バルーン又はフィラメントのうちの少なくとも一方を、少なくとも2つの部分に分割する。幾つかの実施形態では、患者から取出した後にバルーンを覆っているシースは、サンプル分析のために分割されるが、他の実施形態では、バルーンを分割のためにシースから露出させ、シースを切断しない。バルーン及び/又はシースを横断方向に分割してもよいし、長手方向に分割してもよいことを理解すべきである。幾つかの実施形態では、バルーン、シース、及び/又はフィラメントを分割することは、バルーン、シース、及び/又はフィラメントを少なくとも第1の部分及び第2の部分に分離させることを含む。幾つかの実施形態では、バルーン、シース、及び/又はフィラメントの第1の部分を、第1のレセプタクル(例えば、収集バイアル50)の中に分離し、例えば、切断し又は切離し、第2の部分を、第2のレセプタクル(例えば、収集バイアル52)の中に分離し、例えば、切断し又は切離す。図8は、レセプタクルを収集バイアルとして示しているが、レセプタクルは、バイアル、容器、ビーカー、レポジトリ、スライド、及び/又は皿などの任意の組合せであってもよいことを理解すべきである。バルーン、シース、及び/又はフィラメントを追加の箇所で分離して、追加の部分を生成してもよい。幾つかの実施形態では、バルーン、シース、及び/又はフィラメントを、所望の(例えば、予め決められた)マーカ箇所で分離するのがよい。
レセプタクルのうちの1つは、細胞診のためのサンプル準備流体を含むの。異なるサンプル準備及び/又は保存のためのレセプタクル(例えば、収集バイアル)は、より広範な選択のための様々な分析方法を提供することができ、これは、より多数の医療専門家が患者ケアのための専門知識及び/又は機器を有することを可能にする。「第1」及び「第2」の部分のような指定は、理解を明確にするために本明細書に使用される場合があり、開示を各部分の特定の順序又は数に限定するものではないことを理解すべきである。
幾つかの実施形態では、処理は、細胞診のために、バルーンの少なくとも一部分の上の細胞から第1の細胞サンプルを準備することを更に含む。第1の細胞サンプルは、任意の数の一般的なスライド準備技術によって準備される顕微鏡下で検査するためのスライドであるのがよい。スライド準備は、細胞染色及び可視化に続くスライドの準備を伴う場合がある。スライドの準備は、細胞診漏斗で互いにスライドを保持する細胞クリップを利用することができ、その結果、バルーン表面の自由に浮遊する細胞を含む細胞懸濁液を漏斗の中に落とすのがよい。スライド漏斗複合体は、細胞遠心分離機内の遠心分離に対して設定され、細胞を漏斗からスライドの上に均等に濃縮して堆積させるのがよい。しかし、幾つかの実施形態は、細胞クリップの必要なくスライドを準備するためのより速くてより易しい方法を提供するのがよい。バルーン、シース、及び/又はフィラメントは、より低い質量を有することができ、かつ遠心分離機内の収集バイアルに残される場合があり、これは、細胞クリップの必要なくスライドを準備することを可能にする。従って、本開示の実施形態による細胞サンプルの処理は、迅速に行うことができ、汚染又はオペレータエラーの可能性を低減又は排除するのがよい。
遠心分離後に、スライドを、様々な染色及び洗浄段階で浸漬し、可視化のためにスライドを準備するのがよい。幾つかの実施形態は、悪性腫瘍又は他の異常に関して第1の細胞サンプルを評価することを含むのがよい。評価は、例えば、細胞サンプルに関する医療専門家の評価によって手動で行うのがよい。幾つかの実施形態では、自動プログラムが、少なくとも部分的に細胞サンプルを評価する。例えば、プログラムは、患者の細胞サンプルの初期評価を行って更に別の評価のための1又は2以上の区域を示すのがよい。医療専門家は、更に別の評価及び必要に応じて治療勧告に関する報告又は他の評価分析を受入れるのがよい。
幾つかの実施形態では、細胞は、遺伝子検査及び/又は配置決定に適する条件下でバルーンの少なくとも1つの部分から保持するのがよい。遺伝子検査及び配置決定は、保持細胞に対してその後に行うのがよい。そのような遺伝子検査及び/又は配置決定から収集細胞の遺伝子コードを評価し、収集細胞に存在する特定の癌又は悪性腫瘍のより良好な理解を提供するのがよい。幾つかの実施形態では、患者から収集した細胞の一部分から細胞培養を準備するのがよい。準備した細胞培養を使用して、更に別の研究及び分析を収集細胞に存在する特定の癌、異常、又は悪性腫瘍、又はその組合せに対する薬物療法及び治療の開発及び試験と共に行うのがよい。
幾つかの実施形態では、例えば図9A、9Bを参照すると、細胞の収集及び/又は遺伝子分析処理は、複数の患者に対して実施され、「n」が患者の任意の数である場合、患者データ910a、910b,…910nを生成する。患者データ910a、910b,…910nは、細胞診画像、収集細胞に関する遺伝子情報、又は治療反応性、又はその組合せを含むのがよい。幾つかの実施形態では、追加の患者パラメータは、患者の年齢、性別、人種、及び採取組織箇所のようなデータを含む。図9Aの概略図900に示すように、患者データ910a、910b,…910nは、細胞ライブラリ905、すなわち、患者組織細胞、データライブラリ、又はその両方の集合内に蓄積可能であるのがよい。幾つかの実施形態では、細胞ライブラリ内の細胞は、収集細胞の遺伝子コードを得るために遺伝子検査及び配置決定を受けるのがよい。それぞれの細胞の遺伝子コードも、記録して遺伝子コードライブラリ内に蓄積するのがよい。幾つかの実施形態では、細胞ライブラリ及び/又は遺伝子コードライブラリは、各細胞サンプルが収集された患者の病歴、各細胞サンプルが収集された患者の成功及び失敗治療、及び/又は各細胞サンプルが収集された各患者の臨床転帰に関する更に別の情報を含有するのがよい。この情報は、各患者から収集した細胞と相関付けするのがよい。細胞サンプルと細胞及び/又は遺伝子コードライブラリ内の相関情報とは、疾患及び癌の分析及び研究に有用であり、治療の原因及び進歩の更なる理解を支援するのがよい。
図9A〜9Bに示すように、幾つかの実施形態では、細胞ライブラリ905は、通信リンク935を介してネットワーク920に接続される。ネットワーク920は、例えば、細胞ライブラリ905のメモリ915に記憶される患者データ910a、910b,…910nを受入れるために、1又は2以上の外部システム1015と通信状態にある及び/又はそれに接続可能である。
細胞ライブラリ905は、コンピュータデバイス940を含むのがよい。コンピュータデバイス940は、プロセッサ925、メモリ915、通信リンク935、及び/又はディスプレイ930を含むのがよい。プロセッサ925は、メモリ915、通信リンク935、及び/又はディスプレイ930と通信的に結合されるのがよい。
プロセッサ925は、幾つかの実施形態によって処理を実施するための様々な論理部を含み、及び/又は、それにアクセス可能である。プロセッサ925又はその一部は、ハードウエア、ソフトウエア、又はその組合せで実施される。本出願に使用する時に、用語「論理部」、「構成要素」、「層」、「システム」、「回路」、「復号器」、「符号器」、及び/又は「モジュール」は、ハードウエア、ハードウエア及びソフトウエアの組合せ、ソフトウエア、又は実行中のソフトウエアのいずれかに関わらず、コンピュータ関連設備を指すことを意図している。例えば、論理部、回路、又は層は、以下に限定されないが、プロセッサ上で稼働する処理、プロセッサ、ハードディスクドライブ、複数のストレージドライブ(光学及び/又は磁気ストレージ媒体)、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、コンピュータ、ハードウエア回路、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、メモリユニット、論理ゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセット、ソフトウエア構成要素、プログラム、アプリケーション、ファームウエア、ソフトウエアモジュール、コンピュータコード、及び/又は上述のいずれかの組合せなどであり、及び/又はそれらを含む。
プロセッサ925の構成要素は、ソフトウエアアプリケーションなどとして完全に実施されたアクセラレータ、プロセッサコア、インタフェース、個々のプロセッサダイ内に位置付けられてもよいことを理解すべきである。
メモリ920は、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的RAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、同期DRAM(SDRAM)、静的RAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電体ポリマーメモリのようなポリマーメモリ、オボニックメモリ、相変化又は強誘電体メモリ、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS)メモリ、磁気又は光カード、独立ディスク(RAID)ドライブの冗長アレイのようなデバイスのアレイ、半導体メモリデバイス(例えば、USBメモリ)、半導体ドライブ(SSD)、及び任意その他のタイプの情報を記憶するのに適したストレージ媒体のような1又は2以上の高速メモリユニットの形態の様々なタイプのコンピュータ可読ストレージ媒体及び/又はシステムを含む。更に、メモリユニット430は、内部(又は外部)ハードディスクドライブ(HDD)、磁気フロッピーディスクドライブ(FDD)、及び光ディスクドライブを含む1又は2以上の低速メモリユニットの形態の様々なタイプのコンピュータ可読ストレージ媒体を含み、着脱可能光ディスク(例えば、CD−ROM又はDVD)及び/又は半導体ドライブ(SSD)などから読取る又はそれらに書き込むことができるのがよい。
メモリ920は、様々な情報、例えば、患者データ910a、910b,…910n、並びに1又は2以上のプログラムを記憶し、例えば、異常及び悪性腫瘍、及び/又は遺伝子情報を識別するなどの細胞の細胞評価を分析するための様々な機能を果たすのがよい。幾つかの実施形態では、メモリ920は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)及び/又はグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を有する論理部を含み、ディスプレイ930、ウェブインタフェース、及び/又はモバイルアプリケーション(「モバイルアプリケーション」、「モバイルアプリ」、又は「アプリ」など)などを通じて情報を読取り、書込み、及び/又はアクセス可能である。このように、幾つかの実施形態では、オペレータは、細胞ライブラリ905に関連付けられた情報を検索し、可視化し、読取り、これに加えて又は他にこれにアクセス可能である。幾つかの実施形態では、メモリユニット920は、患者データ910a、910b,…910nを受入れて記憶するのがよい。幾つかの実施形態では、例えば、参照番号945として識別される追加のプログラム、アルゴリズム、データベース、又はその組合せも細胞分析のためにメモリ920に記憶させるのがよい。
幾つかの実施形態では、細胞のアレイは、2000ダルトン未満の分子量を有する有機分子、抗体、又は小さい干渉RNA、又はその組合せのような様々な治療候補に露出され、治療としての潜在的候補の有効性を評価するのがよい。幾つかの実施形態では、新しい患者からの組織細胞は、細胞診画像比較によって遺伝子型又は表現型によって評価され、新しい被験者細胞がライブラリエントリに符合するか又は新しいタイプの病理を表すか否かを決定するのがよい。ライブラリ内のものと新しい患者細胞との照合は、ライブラリ符合患者に対して行われるが、承認された治療が存在しない時に可能な試験登録を示唆する臨床医の成功又は失敗治療を識別することによって迅速に治療を通知するのがよい。
細胞ライブラリは、保存条件下で記憶された物理的細胞及び/又は収集された内腔細胞に関する電子データ(例えば、細胞ライブラリ905)を含むのがよい。細胞の電子コピーも、各細胞の遺伝子コード及び患者の履歴、治療、及び/又は臨床転帰に関する任意の追加の情報を有する細胞ライブラリ905に記憶させるのがよい。
本開示の実施形態により複数の患者から収集した細胞の細胞ライブラリを蓄積及び維持することは、患者に関する情報を有利に提供するのがよい。幾つかの実施形態は、本開示の様々な実施形態によって複数の患者から収集した細胞の細胞ライブラリを維持すること、及びユーザから細胞サンプルを受入れることを含むのがよい。受入れた細胞サンプルは、医師、獣医、又は他の臨床医から、例えば、外部システム1015から細胞ライブラリ905に送られる又は伝達するのがよい。外部システム1015は、細胞ライブラリ905と通信状態にあるであるのがよい任意の数の外部システムを代表することを理解すべきである。
幾つかの実施形態では、受入れたサンプルは、本開示に従ってユーザにより、又は分析のためにそのような細胞を収集して準備するための任意その他の適切な処理によって収集して準備するのがよい。幾つかの実施形態では、保存された細胞は、培地の上に固定して液体培地内で培養し、調査に対して追加の細胞を生成するのがよい。幾つかの実施形態では、所与の収集細胞からの遺伝子は、従来の技術によってそのようなポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を増幅し、調査及び試験アレイの形成のために追加のコピーを生成するのがよい。
幾つかの実施形態では、処理は、細胞サンプルでの遺伝子検査及び配置決定の実行を含むのがよい。次に、受入れた細胞サンプルは、細胞ライブラリによって比較するのがよい。比較は、遺伝子コード及び/又は細胞サンプルの細胞の細胞ライブラリ905及び/又は遺伝子コードライブラリ1005との比較を含むのがよい。比較は、受入れた細胞サンプルと細胞ライブラリ内の細胞との間の類似点と相違点を識別するのがよい。細胞サンプルと細胞ライブラリの細胞との比較は、細胞ライブラリ内の細胞及び/又は細胞の遺伝子コードのデータベースを通じて手動で又は電子的に達成するのがよい。
処理は、細胞サンプルがそこから収集された臨床医、研究者、又は患者に細胞サンプルに関して報告して戻すことを更に含むのがよい。そのような報告は、細胞ライブラリ内で識別された細胞と細胞サンプルの類似点及び/又は相違点に関する情報を含むのがよい。更に、そのような報告は、受入れた細胞サンプルに類似していることが見出されたライブラリ内の細胞に関連付けられる任意の追加の情報を含むのがよい。例えば、ユーザ又は患者への報告は、細胞サンプルに類似している細胞に過去に使用した成功及び/又は失敗治療、及びそのような治療の臨床転帰に関する情報を含むのがよい。そのような情報は、患者の診断及び/又は予後のためのツールであるのがよい。これに加えて、報告は、診断及び予後情報を含むのがよい。
本明細書に示す任意の特許又は文献は、各個々の文献が引用によって組み込まれるように具体的かつ個々に示されるかのように同じ程度に引用によって本明細書に組み込まれている。以上の説明は、開示の特定の実施形態の例示であるが、その実施に対して制限を意味しない。
多数の特定の詳細が本明細書に示されて実施形態の徹底的な理解を提供する。しかし、これらの具体的詳細なしに実施形態を実施するのがよいことは、当業者によって理解されるであろう。他の事例では、公知の作動、構成要素、及び回路は、実施形態を曖昧にしないように特に説明されていない。本明細書に開示した特定の構造及び機能の詳細は、代表的なものであり、必ずしも実施形態の範囲を制限するものではないことを認めるのがよい。
幾つかの実施形態は、表現「結合された」及び「接続された」をこれらの派生語と共に使用して説明するのがよい。これらの用語は、互いの同義語を意図するものではない。例えば、幾つかの実施形態は、2又は3以上の要素が互いに直接に物理又は電気接触することを示すように用語「接続された」及び/又は「結合された」を使用して説明するのがよい。しかし、用語「結合された」はまた、2又は3以上の要素が互いに直接に接触状態になく、それでも依然として互いに協働又は相互作用することを意味する場合がある。
本明細書に説明する方法は、説明する順序で又は任意の特定の順序で実行する必要はないことに注意しなければならない。更に、本明細書で識別された方法に関して説明する様々な活動は、直列又は並列様式で実行するのがよい。
開示したシステムの幾つかの実施形態は、機械(すなわち、プロセッサ又はマイクロコントローラ)によって実行する場合に開示の実施形態により機械に方法及び/又は作動を行わせるのがよい命令又は命令セットを記憶するのがよい例えばストレージ媒体、コンピュータ可読媒体、又は製造物品を使用して実施するのがよい。更に、サーバ又はデータベースサーバは、機械実行可能プログラム命令を記憶するように構成された機械可読媒体を含むのがよい。そのような機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピュータプラットフォーム、コンピュータデバイス、処理デバイス、コンピュータシステム、処理システム、コンピュータ、又はプロセッサなどを含むことができ、かつハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、又はその組合せの任意の適切な組合せを使用して実施され、システム、サブシステム、構成要素、又はその部分構成要素に利用するのがよい。コンピュータ可読媒体又は物品は、例えば、任意の適切なタイプのメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、ストレージデバイス、ストレージ物品、ストレージ媒体及び/又はストレージユニット、例えば、メモリ(非一時的メモリを含む)、着脱可能又は着脱不能媒体、消去可能又は消去不能媒体、書込可能な又は書き換え可能媒体、デジタル又はアナログ媒体、ハードディスク、フロッピーディスク、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク記録可能(CD−R)、コンパクトディスク書き換え可能(CD−RW)、光ディスク、磁気媒体、光磁気媒体、着脱可能メモリカード又はディスク、様々なタイプのデジタル多用途ディスク(DVD)、テープ、又はカセットなどを含むのがよい。命令は、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、ビジュアル、蓄積及び/又は解釈済みプログラミング言語を使用して実施されたソースコード、蓄積されたコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、及び暗号化コードなどのような任意の適切なタイプのコードを含むのがよい。
具体的にそれ以外に定めた場合を除き、「処理」、「演算」、「計算」、又は「決定」などのような用語は、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、又は他のそのような情報記憶、伝達、又は表示デバイス内に物理量(例えば、電子)として表されたデータを操作及び/又は変形するコンピュータ又はコンピュータシステム、又は類似の電子コンピュータデバイスの活動及び/又は処理を指すことを認めるのがよい。実施形態は、この状況に制限されない。
具体的実施形態を本明細書に図示して説明したが、同じ目的を達成するために計算された任意の配置を図示した具体的実施形態に対して置換するのがよいことを認めなければならない。この開示は、様々な実施形態の任意の及び全ての適応又は変形を包含するように意図している。上記説明は、例示の様式で行われており、制限的なものではないことを理解しなければならない。本明細書で具体的に説明していない上記実施形態及びその他の実施形態の組合せは、上記説明を精査すると当業者には明らかであろう。従って、様々な実施形態の範囲は、上記組成、構造、及び方法を使用する任意その他の用途を含む。
本発明の主題を構造上の特徴及び/又は方法論的行為に特定の言語で説明したが、特許請求の範囲に定める主題は、必ずしも上述の特定の特徴又は行為に限定されないことを理解しなければならない。むしろ、上述の特定の特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施する例示の形態として開示したものである。

Claims (8)

  1. 細胞を患者の身体内腔から収集し分析するためのシステムであって、
    診断デバイスを含み、前記診断デバイスは、遠位端部及び近位端部を有するチューブと、前記チューブ上に配置された後退マーカと、バルーンと、プッシュワイヤを含み、前記バルーンは、前記チューブの遠位端部に結合された第1の端部を有し、前記プッシュワイヤは、前記バルーンの第2の端部に結合された遠位端部を有し、前記バルーンは、反転した第1の位置において前記チューブ内に配置され、前記プッシュワイヤの作動によって、反転した第1の位置から裏返した第2の位置まで移動可能であり、前記診断デバイスは、更に、前記チューブと同軸のシースを含み、前記シースは、少なくとも部分的に裏返した位置にあり且つ前記チューブの遠位端部から外方に延びる前記バルーンの少なくとも第1の長さを覆うように、前記チューブに対して摺動自在に調節可能であり、前記後退マーカは、前記バルーンが前記シースによって保護されていることをユーザが可視化し且つ確認することを可能にするように位置決めされ、
    更に、バルーンで収集した細胞サンプルを処理するための1又は2以上のレセプタクルと、
    サンプル準備流体及びサンプル保存液のうちの少なくとも一方又はその両方と、を含み、
    バルーンで収集した細胞サンプルは、細胞学的分析のための準備が可能である、システム。
  2. 前記バルーンの表面は、裏返した第2の位置において、複数の細胞を収集するために身体内腔の内面と接触可能であり、前記バルーン及び収集した細胞は、バルーンで収集した細胞サンプルの処理のために前記診断デバイスから分離可能である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記診断デバイスは、更に、前記バルーンの第1の端部の遠位側に延長可能なフィラメントを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記バルーン、前記シース、前記フィラメント、又はその組合せは、収集した細胞の細胞学的分析のためにバルーンで収集した細胞サンプル、シースで収集した細胞サンプル、フィラメントで収集した細胞サンプル、その組合せを処理するために、前記1又は2以上のレセプタクル内に分離可能である、請求項に記載のシステム。
  5. 更に、バルーンで収集した細胞サンプル、シースで収集した細胞サンプル、フィラメントで収集した細胞サンプル、又はその組合せ、前記1又は2以上のレセプタクル内で回転させる遠心分離機を含む、請求項に記載のシステム。
  6. 更に、蓄積された細胞ライブラリを含み、
    収集した細胞の細胞学的分析は、蓄積された細胞ライブラリを参照して分析可能である、請求項2〜のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記収集した細胞の細胞学的分析は、複数の患者に対して実行可能であり、前記細胞ライブラリは、前記細胞学的分析を蓄積可能である、請求項に記載のシステム。
  8. 複数の患者からの細胞は、順番に並べることが可能であり、複数の患者の各々のために順番に並べられた細胞から、遺伝子コード情報が決定可能であり、
    更に、遺伝子コードライブラリを含み、複数の患者のための遺伝子コード情報は、前記遺伝子コードライブラリ内に蓄積可能である、請求項に記載のシステム。
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