最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る電波センサは、電波センサであって、対象エリアへ電波を送信する送信部と、電波を受信する受信部と、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを算出する算出部とを備える。
このように、参照物体への方向を測定し、測定方向の基準方向に対するずれを算出する構成により、算出結果から電波センサの向きのずれを認識することができるので、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整したり、また、電波センサの測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサに行わせたり等の処置を行うことができる。これにより、測定方向の基準方向に対するずれをより小さくすることができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
(2)好ましくは、前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて複数の前記測定方向を測定し、前記算出部は、前記測定部によって測定された前記複数の測定方向の、対応の複数の前記基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各前記ずれを統計処理する。
このように、複数の位置における参照物体の測定結果を用いて複数のずれを算出し、算出した各ずれを統計処理する構成により、ずれの算出精度を高めることができる。
(3)好ましくは、前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定方向と前記電波センサおよび前記参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定し、前記算出部は、前記基準方向と前記電波センサおよび前記参照物体の間の距離との複数の組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線と、前記測定部によって測定された複数の前記測定組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線との位置関係に基づいて前記ずれを算出する。
このように、1もしくは複数の直線同士または1もしくは複数の曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する構成により、電波センサの測定時における参照物体の位置と基準用の方向および距離の実測時における参照物体の位置とを対応させることなくずれを算出することができる。これにより、より精度の高いずれを簡易に算出することができる。また、曲がっている道路を検知対象エリアに設定する場合においても、たとえば、道路に施された路側帯および中央線等を基準として用いることで、簡易にずれを算出することができる。
(4)好ましくは、前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける対象物への方向である対象方向を測定し、前記電波センサは、さらに、前記測定部によって測定された前記対象方向を、前記算出部によって算出された前記ずれに基づいて補正する補正部を備える。
このような構成により、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整する作業を行うことなく、より正しい対象方向を簡易に算出することができる。
(5)本発明の実施の形態に係る電波センサは、電波センサであって、対象エリアへ電波を送信する送信部と、電波を受信する受信部と、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、前記測定部によって測定された前記測定方向を示す方向情報を出力する出力部と、前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを補正するための補正情報を取得する取得部とを備え、前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける対象物への方向である対象方向を測定し、前記電波センサは、さらに、前記測定部によって測定された前記対象方向を、前記取得部によって取得された前記補正情報に基づいて補正する補正部を備える。
このように、方向情報を出力する構成により、たとえば、電波センサの設置者は、電波センサ101の向きのずれを算出することができるので、より正しい内容の補正情報を作成することができる。また、補正情報を取得し、取得した補正情報に基づいて、測定した対象方向を補正する構成により、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整する作業を行うことなく、より正しい対象方向を簡易に算出することができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
(6)より好ましくは、前記電波センサは、さらに、前記補正部によって補正された前記対象方向に基づいて、前記対象エリアにおける前記対象物を検知する検知部を備える。
このように、より正しい対象方向に基づいて上記対象物を検知する構成により、対象物の検知精度を高めることができる。
(7)本発明の実施の形態に係る調整方法は、対象エリアへ電波を送信し、電波を受信する電波センサにおいて用いられる調整方法であって、受信した電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定するステップと、測定した前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを算出するステップとを含む。
このように、参照物体への方向を測定し、測定方向の基準方向に対するずれを算出する構成により、算出結果から電波センサの向きのずれを認識することができるので、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整したり、また、電波センサの測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサに行わせたり等の処置を行うことができる。これにより、測定方向の基準方向に対するずれをより小さくすることができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
(8)より好ましくは、前記測定方向を測定するステップにおいては、受信した電波に基づいて複数の前記測定方向を測定し、前記ずれを算出するステップにおいては、測定した前記複数の測定方向の、対応の複数の前記基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各前記ずれを統計処理する。
このように、複数の位置における参照物体の測定結果を用いて複数のずれを算出し、算出した各ずれを統計処理する構成により、ずれの算出精度を高めることができる。
(9)より好ましくは、前記測定方向を測定するステップにおいては、受信した電波に基づいて、前記測定方向と前記電波センサおよび前記参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定し、前記ずれを算出するステップにおいては、前記基準方向と前記電波センサおよび前記参照物体の間の距離との複数の組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線と、測定した複数の前記測定組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線との位置関係に基づいて前記ずれを算出する。
このように、1もしくは複数の直線同士または1もしくは複数の曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する構成により、電波センサの測定時における参照物体の位置と基準用の方向および距離の実測時における参照物体の位置とを対応させることなくずれを算出することができる。これにより、より精度の高いずれを簡易に算出することができる。また、曲がっている道路を検知対象エリアに設定する場合においても、たとえば、道路に施された路側帯および中央線等を基準として用いることで、簡易にずれを算出することができる。
(10)より好ましくは、前記調整方法は、さらに、算出した前記ずれに基づいて前記電波センサの向きを調整するステップを含む。
このような構成により、電波センサの測定方向を基準方向に合わせることができるので、たとえば、電波センサの測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサに行わせることなく、正しい測定方向を測定することができる。これにより、電波センサの内部処理を簡易化することができる。
(11)本発明の実施の形態に係る調整プログラムは、対象エリアへ電波を送信し、電波を受信する電波センサにおいて用いられる調整プログラムであって、コンピュータを、受信した電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを算出する算出部、として機能させるためのプログラムである。
このように、参照物体への方向を測定し、測定方向の基準方向に対するずれを算出する構成により、算出結果から電波センサの向きのずれを認識することができるので、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整したり、また、電波センサの測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサに行わせたり等の処置を行うことができる。これにより、測定方向の基準方向に対するずれをより小さくすることができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
(12)本発明の実施の形態に係る調整プログラムは、対象エリアへ電波を送信し、電波を受信する電波センサにおいて用いられる調整プログラムであって、コンピュータを、受信した電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、前記測定部によって測定された前記測定方向を示す方向情報を出力する出力部と、前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを補正するための補正情報を取得する取得部、として機能させるためのプログラムであり、前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける対象物への方向である対象方向を測定し、さらに、コンピュータを、前記測定部によって測定された前記対象方向を、前記取得部によって取得された前記補正情報に基づいて補正する補正部、として機能させるためのプログラムである。
このように、方向情報を出力する構成により、たとえば、電波センサの設置者は、電波センサ101の向きのずれを算出することができるので、より正しい内容の補正情報を作成することができる。また、補正情報を取得し、取得した補正情報に基づいて、測定した対象方向を補正する構成により、たとえば、電波センサの向きを物理的に調整する作業を行うことなく、より正しい対象方向を簡易に算出することができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る安全運転支援システムの構成を示す図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る安全運転支援システムの交差点における設置例を斜め上方から見た状態を示す図である。
図1および図2を参照して、安全運転支援システム301は、電波センサ101と、端末装置111と、中継装置141と、信号制御装置151と、無線送信装置152と、アンテナ153と、歩行者用信号灯器161とを備える。安全運転支援システム301における信号制御装置151および歩行者用信号灯器161は、交通信号機を構成し、たとえば交差点CS1の近傍に設置される。
[交差点付近について]
たとえば、図2に示すように、交差点CS1付近において横断歩道PC1が設けられている。ここで、横断歩道PC1が設けられている道路を対象道路Rd1と定義する。対象道路Rd1は、交差点CS1を形成する。また、交差点CS1において対象道路Rd1と交差する道路を交差道路Rd2と定義する。
すなわち、対象道路Rd1および交差道路Rd2が交差する部分が交差点CS1である。言い換えると、交差点CS1は、対象道路Rd1と重複し、かつ交差道路Rd2と重複している。なお、交差点CS1において、さらに多数の道路が交差してもよい。
対象道路Rd1は、交差点CS1から流出する図示しない自動車Tgt1が走行する流出道路Rdeと、交差点CS1へ流入する自動車Tgt1が走行する流入道路Rdiとを含む。流出道路Rdeおよび流入道路Rdiの間に、たとえば車線TLが設けられている。
流出道路Rdeに対する流入道路Rdiの反対側の端には、たとえば対象道路Rd1に沿って延伸するように歩道Pv1が設けられている。歩道Pv1は、交差点CS1の近傍において円弧形状の隅切りCCeに沿って延伸することにより対象道路Rd1に沿う方向から交差道路Rd2に沿う方向へ延伸方向を変える。
また、流入道路Rdiに対する流出道路Rdeの反対側の端には、たとえば対象道路Rd1に沿って延伸するように歩道Pv2が設けられている。歩道Pv2は、交差点CS1の近傍において円弧形状の隅切りCCiに沿って延伸することにより対象道路Rd1に沿う方向から交差道路Rd2に沿う方向へ延伸方向を変える。
たとえば、電波センサ101の設置者であるセンサ設置者は、横断歩道PC1を用いて道路を横断する横断対象物の検知対象エリアとして、複数のサブエリアを設定する。ここで、横断対象物は、たとえば歩行者Tgt2である。また、歩行者Tgt2は、歩いている人間に限定されず、自転車等を含む。
具体的には、センサ設置者は、たとえば、サブエリアSAes、SAer、SAirおよびSAisの4つのサブエリアを設定する。なお、サブエリアの個数は、4つに限らず、2つ、3つまたは5つ以上でもよい。
サブエリアSAesは、たとえば歩道Pv1の一部であって横断歩道PC1に隣接する部分を含む。サブエリアSAesは、たとえば歩行者Tgt2の待機エリアである。
サブエリアSAesは、たとえば四角形状を有している。以下、サブエリアSAesにおける四隅のうち、対象道路Rd1の反対側における2つの隅の位置を、交差点CS1側から順に指標位置C1,C2とも称する。また、サブエリアSAesにおける四隅のうち、対象道路Rd1側における2つの隅の位置を、交差点CS1側から順に指標位置C3,C4とも称する。
サブエリアSAerは、たとえば、横断歩道PC1および流出道路Rdeが重複するエリアを含む。サブエリアSAerは、たとえば、歩行者用信号灯器161が「すすめ」を点灯しているときに、歩行者Tgt2が横断歩道PC1に沿って通過するエリアであり、かつ交差道路Rd2から右折または左折した図示しない自動車Tgt1が対象道路Rd1に沿って通過するエリアである。
サブエリアSAerは、たとえば、四角形状を有しており、指標位置C3,C4を結ぶ線を介してサブエリアSAesと隣接している。以下、サブエリアSAerにおける四隅のうち、歩道Pv1の反対側における2つの隅の位置を、交差点CS1側から順に指標位置C5,C6とも称する。
サブエリアSAirは、たとえば、横断歩道PC1および流入道路Rdiが重複するエリアを含む。サブエリアSAirは、たとえば、歩行者用信号灯器161が「すすめ」を点灯しているときに、歩行者Tgt2が横断歩道PC1に沿って通過するエリアである。
サブエリアSAirは、たとえば、四角形状を有しており、指標位置C5,C6を結ぶ線を介してサブエリアSAerと隣接している。以下、サブエリアSAirにおける四隅のうち、歩道Pv1の反対側における2つの隅の位置を、交差点CS1側から順に指標位置C7,C8とも称する。
サブエリアSAisは、たとえば歩道Pv2の一部であって横断歩道PC1に隣接する部分を含む。サブエリアSAisは、たとえば歩行者Tgt2の待機エリアである。
サブエリアSAisは、たとえば、四角形状を有しており、指標位置C7,C8を結ぶ線を介してサブエリアSAirと隣接している。以下、サブエリアSAisにおける四隅のうち、対象道路Rd1の反対側における2つの隅の位置を、交差点CS1側から順に指標位置C9,C10とも称する。
電波センサ101は、横断歩道PC1を含む対象エリアA1における対象物Tgtを検知することが可能である。たとえば、電波センサ101は、サブエリアSAes、SAer、SAirおよびSAisを含む対象エリアA1における対象物Tgtを検知することが可能である。ここで、対象物Tgtには、上述の横断対象物の他に、対象道路Rd1に沿って走行して横断歩道PC1を通過する自動車Tgt1が含まれる。
また、対象エリアA1には、参照物体の一例として、電波センサ101により送信された電波のレーダ反射断面積が大きい物体である反射体R1がセンサ設置者によって一時的に設けられている。反射体R1は、人に保持されてもよいし、地面に固定されてもよい。なお、参照物体は、一時的に設けられる反射体R1に限らず、たとえば、交差点CS1付近に設けられた、図2に示す支柱PVのような信号灯器柱、ならびに図示しない照明柱およびガードレール等の恒久的に固定された構造物であってもよい。
[電波センサの設置位置]
電波センサ101は、たとえば対象道路Rd1付近に設置されている。具体的には、電波センサ101は、たとえば歩道Pv1に対して対象道路Rd1の反対側に設置された支柱PWに固定されている。より詳細には、電波センサ101は、たとえば、横断歩道PC1の歩道Pv1側への延長線上に設けられている。
中継装置141は、たとえば支柱PWに固定されている。電波センサ101および中継装置141は、図2では図示していないがたとえば信号線で接続されている。中継装置141は、たとえば、電波センサ101から受信した情報を信号制御装置151へ送信する中継処理を行う。
信号制御装置151および無線送信装置152は、たとえば歩道Pv2に対して対象道路Rd1の反対側に設置された支柱PVに固定されている。また、アンテナ153は、たとえば支柱PVの頂部に固定されている。
2つの歩行者用信号灯器161は、支柱PWおよびPVにそれぞれ固定されている。信号制御装置151と、無線送信装置152、中継装置141および2つの歩行者用信号灯器161とは、図2では図示していないがたとえば信号線でそれぞれ接続されている。無線送信装置152およびアンテナ153は、図2では図示していないがたとえば信号線で接続されている。
電波センサ101は、対象エリアA1へ電波を送信する。対象エリアA1内に位置する対象物Tgtは、たとえば電波センサ101から送信される電波を反射する。電波センサ101は、対象物Tgtにより反射された電波を受信する。
電波センサ101は、受信した電波に基づいて、サブエリアごとに対象物Tgtを検知し、たとえば検知結果を中継装置141経由で信号制御装置151へ送信する。
歩行者用信号灯器161は、信号制御装置151の制御に従って、たとえば横断歩道PC1を横断する歩行者Tgt2に対して「すすめ」または「とまれ」を点灯して表示する。
たとえば、信号制御装置151は、歩行者用信号灯器161において「すすめ」を点灯する残り時間が少ない場合において、サブエリアSAirおよびSAerの少なくともいずれか一方において歩行者Tgt2を検知したことを検知結果が示すとき、残り時間の延長を行う。なお、信号制御装置151は、たとえば、「すすめ」を点灯する残り時間が少ない旨を歩行者Tgt2に音声で通知してもよい。
また、信号制御装置151は、たとえば、歩行者用信号灯器161において「とまれ」を点灯している場合において、サブエリアSAirおよびSAerの少なくともいずれか一方において歩行者Tgt2を検知したことを検知結果が示すとき、危険である旨を歩行者Tgt2に音声で警告する。
また、信号制御装置151は、電波センサ101から受信する検知結果に基づいて自動車Tgt1に対してサービスを提供する。
具体的には、信号制御装置151は、たとえば、SAerにおいて歩行者Tgt2を検知したことを検知結果が示すとき、またはサブエリアSAirまたはSAesにおける歩行者Tgt2がサブエリアSAerへ進入し得ることを検知結果が示すとき、横断歩道PC1における歩行者Tgt2に注意すべき旨を示す歩行者警戒情報を作成し、作成した歩行者警戒情報を無線送信装置152へ送信する。
無線送信装置152は、たとえば、信号制御装置151から歩行者警戒情報を受信すると、受信した歩行者警戒情報を含む電波を生成し、生成した電波をアンテナ153経由で送信することにより、交差点CS1周辺に位置する自動車Tgt1へ歩行者警戒情報を報知する。
たとえば、交差道路Rd2から右折または左折して横断歩道PC1を通過しようとする図示しない自動車Tgt1は、無線送信装置152から送信された電波を受信すると、受信した電波に含まれる歩行者警戒情報を取得し、取得した歩行者警戒情報に基づいて、横断歩道PC1における横断対象物に注意すべき旨を当該自動車Tgt1の運転者に通知する。
また、電波センサ101および端末装置111は、図2では図示していないがたとえば信号線で接続することが可能である。
端末装置111は、センサ設置者の操作を受け付けることが可能である。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容を示す操作情報を作成し、作成した操作情報を信号線経由で電波センサ101へ送信する。
具体的には、センサ設置者は、たとえば、端末装置111を操作することにより、電波センサ101のモード設定、電波センサ101の測定開始、および電波センサ101へのパラメータ入力等を行う。
また、端末装置111は、たとえば、表示部としてのディスプレイを有し、電波センサ101の測定結果を示す測定結果情報を信号線経由で電波センサ101から受信すると、受信した測定結果情報の内容をディスプレイに表示する。
[電波センサの構成]
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサの構成を示す図である。
図3を参照して、電波センサ101は、送信部1と、受信部2と、差分信号生成部3と、制御部4と、信号処理部5と、設定部6と、検知部7と、通信部(取得部および出力部)8と、補正部9とを備える。
送信部1は、送信アンテナ21と、パワーアンプ22と、方向性結合器23と、VCO(Voltage−Controlled Oscillator)24と、電圧発生部25とを含む。
受信部2は、受信アンテナ31A,31B,31C,31Dと、ローノイズアンプ32A,32B,32C,32Dとを含む。以下、受信アンテナ31A,31B,31C,31Dの各々を、受信アンテナ31とも称する。ローノイズアンプ32A,32B,32C,32Dの各々を、ローノイズアンプ32とも称する。
ローノイズアンプ32は、たとえば受信アンテナ31に対応して設けられている。図3では、受信アンテナ31および対応のローノイズアンプ32の4つの組を代表的に示しているが、2つ、3つまたは5つ以上の当該組が設けられてもよい。
差分信号生成部3は、ミキサ33A,33B,33C,33Dと、IF(Intermediate Frequency)アンプ34A,34B,34C,34Dと、ローパスフィルタ35A,35B,35C,35Dと、A/Dコンバータ(ADC)36A,36B,36C,36Dとを含む。
以下、ミキサ33A,33B,33C,33Dの各々を、ミキサ33とも称する。IFアンプ34A,34B,34C,34Dの各々を、IFアンプ34とも称する。ローパスフィルタ35A,35B,35C,35Dの各々を、ローパスフィルタ35とも称する。ADコンバータ36A,36B,36C,36Dの各々を、ADコンバータ36とも称する。
ミキサ33、IFアンプ34、ローパスフィルタ35およびA/Dコンバータ36は、たとえば受信アンテナ31に対応して設けられている。図3では、ミキサ33、IFアンプ34、ローパスフィルタ35およびA/Dコンバータ36の4つの組を代表的に示しているが、2つ、3つまたは5つ以上の当該組が設けられてもよい。
電波センサ101は、たとえば、非特許文献1(四分一 浩二、外2名、”拡大するミリ波技術の応用”、島田理化技報、2011年、第21号、P.37−48)および非特許文献2(稲葉 敬之、桐本 哲郎、”車載用ミリ波レーダ”、自動車技術、2010年2月、第64巻、第2号、P.74−79)に記載されたFM−CW(Frequency Modulated−Continuous Wave)方式に従って、対象物Tgtを検知するレーダである。なお、電波センサ101は、FM−CW方式に限らず、パルス方式等の他の方式に従って対象物Tgtを検知するレーダであってもよい。
電波センサ101における通信部8は、端末装置111と情報の送受信を行う。
制御部4は、たとえば、自己の電波センサ101の動作モードを、初期調整モードおよび通常動作モードのいずれか一方に設定する。
より詳細には、制御部4は、たとえば、初期調整モードに設定するためのセンサ設置者の操作を示す操作情報Muを通信部8経由で端末装置111から受信すると、自己の電波センサ101の動作モードを初期調整モードに設定する。
また、制御部4は、たとえば、通常動作モードに設定するためのセンサ設置者の操作を示す操作情報Mcを通信部8経由で端末装置111から受信すると、自己の電波センサ101の動作モードを通常動作モードに設定する。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサが送信および受信する電波の周波数の時間変化の一例を示す図である。
なお、図4において、横軸は時間を示し、縦軸は周波数を示す。また、送信する電波の周波数Ftは実線で表され、また、受信する電波の周波数Frは破線で表されている。図4では、送信電波に対する受信電波の遅延が示されている。
図3および図4を参照して、制御部4は、初期調整モードにおいて、単位測定を行うためのセンサ設置者の操作を示す操作情報Mmを通信部8経由で端末装置111から受信すると、1つの単位シーケンスUSを設定する。
そして、制御部4は、受信電波に基づく測定結果を示す測定結果情報を通信部8経由で端末装置111へ送信する。測定結果情報の詳細については後述する。
また、制御部4は、通常動作モードにおいて、単位シーケンスUSを繰り返し設定する。ここで、単位シーケンスUSの長さは、たとえば100ミリ秒である。
図3および図4を参照して、制御部4は、FM−CW方式において用いる周波数掃引幅Δfおよび送信期間P1の長さである掃引時間Tsを初期設定値として送信部1および信号処理部5へ出力する。
制御部4は、送信期間P1の開始タイミングおよび終了タイミングにおいて、制御信号Ss1およびSe1をそれぞれ生成する。制御部4は、生成した制御信号Ss1およびSe1を送信部1および信号処理部5へ出力する。
送信部1は、対象エリアA1へ電波を送信する。より詳細には、送信部1におけるVCO24は、電圧発生部25から受ける電圧の大きさに応じた周波数を有する送信波RFtを生成する。
電圧発生部25は、制御部4から制御信号Ss1を受けると、初期設定値として予め制御部4から受けた周波数掃引幅Δfおよび掃引時間Tsを用いて、制御部4から制御信号Se1を受けるまで、大きさが一定の割合で増加する電圧すなわちFM変調電圧を生成してVCO24へ出力する。
VCO24は、電圧発生部25から受けるFM変調電圧に応じて、たとえば、周波数掃引幅Δfが180MHzである24GHz帯の送信波RFt3を生成して方向性結合器23へ出力する。
方向性結合器23は、VCO24から受ける送信波RFtをパワーアンプ22および差分信号生成部3へ分配する。
パワーアンプ22は、方向性結合器23から受ける送信波RFtを増幅し、増幅後の送信波RFtを送信アンテナ21経由で対象エリアA1へ送信する。ここで、送信アンテナ21は、受信アンテナ31と同じ高さHsに設けられる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る送信アンテナおよび受信アンテナを上方から見た場合における配置の一例を示す図である。
図3および図5を参照して、受信アンテナ31A〜31Dは、たとえば送信アンテナ21の近傍に位置する。より詳細には、受信アンテナ31A〜31Dは、たとえば、地面からの高さHsにおいて水平に並べて配置される。各受信アンテナ31は、送信アンテナ21側から受信アンテナ31A〜31Dの順番で間隔dを空けて並べられている。
ここで、センサ座標系を以下のように定義する。すなわち、センサ座標系は、たとえば、x軸およびy軸により表され、かつ電波センサ101が原点に位置する座標系である。y軸の方向は、電波センサ101が物体の方位を測定した結果において、電波センサ101の正面となる方向である。より具体的には、y軸の方向は、後述する位相スペクトルPS1〜PS4のすべてがほぼ一致する方向である。また、x軸は、y軸に垂直であり、地面に平行であり、かつ受信アンテナ31A〜31Dが受信アンテナ31D,31C,31B,31Aの順番に並ぶ方向に向いている。
なお、センサ座標系は、以下の定義を採用してもよい。すなわち、センサ座標系は、たとえば受信アンテナ31A〜31Dの中間位置が原点に位置する座標系である。x軸の方向は、受信アンテナ31A〜31Dが受信アンテナ31D,31C,31B,31Aの順番に並ぶ方向である。また、y軸は、x軸に垂直であり、地面に平行であり、かつ送信電波が伝搬する方向に向いている。
センサ座標系における原点から、反射体R1または対象物Tgtまでの距離を検出距離Ltと定義する。また、対象エリアA1を上方から見た平面視における、原点から反射体R1または対象物Tgtまでの距離を検出平面距離Lcと定義する。具体的には、たとえば、受信アンテナ31A〜31Dの地面からの高さがHsであり、かつ反射体R1または対象物Tgtの地面からの高さHrである場合、検出平面距離Lcは、{Lt×Lt−(Hs−Hw)×(Hs−Hw)}の平方根である。
センサ座標系における反射体R1または対象物Tgtの方位角φcを、x軸方向が0°になり、かつ対象エリアA1の上方から見て反時計回りに増加するように定義する。
なお、受信アンテナ31A〜31Dは、送信アンテナ21から離れた位置に配置されてもよいが、電波センサ101の構成を簡易にするために、送信アンテナ21の近傍に配置されることが好ましい。
また、送信アンテナ21および複数の受信アンテナ31が別々のアンテナである構成に限らず、複数の受信アンテナ31のうちのいずれか1つのアンテナを送信アンテナとして用いる構成であってもよい。
図3を参照して、受信部2は、対象エリアA1等からの電波を受信する。より詳細には、受信部2が受信する電波には、反射体R1によって反射された電波、対象物Tgtによって反射された電波、参照物体および対象物Tgt以外の物体である構造物、たとえばガードレールおよびポールによって反射された電波、ならびに電波を送信する電波送信体からの電波等が含まれる。
より詳細には、受信部2における受信アンテナ31A〜31Dは、対象エリアA1からの電波をそれぞれ受信する。
ローノイズアンプ32A〜32Dは、受信アンテナ31A〜31Dがそれぞれ受信した電波である受信波RFr1〜RFr4を増幅し、差分信号生成部3へ出力する。
差分信号生成部3は、たとえば、送信部1によって送信される電波の周波数成分と受信部2によって受信される電波の周波数成分との差の周波数成分を有する差分信号を生成する。
より詳細には、差分信号生成部3におけるミキサ33Aは、送信部1から受ける送信波RFtとローノイズアンプ32Aから受ける受信波RFr1との差の周波数成分を有する差分信号Ba1を生成し、生成した差分信号Ba1をIFアンプ34Aへ出力する。
同様に、ミキサ33B〜ミキサ33Dは、送信部1から受ける送信波RFtとローノイズアンプ32B〜32Dからそれぞれ受ける受信波RFr2〜RFr4との差の周波数成分を有する差分信号Ba2〜Ba4を生成する。ミキサ33B〜ミキサ33Dは、たとえば、生成した差分信号Ba2〜Ba4をIFアンプ34B〜34Dへそれぞれ出力する。
IFアンプ34A〜34Dは、それぞれ、ミキサ33A〜ミキサ33Dから受ける差分信号Ba1〜Ba4を増幅し、ローパスフィルタ35A〜35Dへ出力する。
ローパスフィルタ35A〜35Dは、IFアンプ34A〜34Dにおいてそれぞれ増幅された差分信号Ba1〜Ba4の周波数成分のうち、所定の周波数以上の成分を減衰させる。
A/Dコンバータ36Aは、たとえば所定のサンプリング周波数fsmplで差分信号Ba1のサンプリング処理を行う。より詳細には、A/Dコンバータ36Aは、たとえば、ローパスフィルタ35Aを通過したアナログ信号である差分信号Ba1を、サンプリング周期である(1/fsmpl)ごとにqビット(qは2以上の整数)のデジタルの差分信号Bd1に変換する。
同様に、A/Dコンバータ36B〜36Dは、サンプリング周波数fsmplでそれぞれ差分信号Ba2〜Ba4のサンプリング処理を行い、アナログの差分信号Ba2〜Ba4をデジタルの差分信号Bd2〜Bd4に変換する。
A/Dコンバータ36A〜36Dは、変換後の差分信号Bd1〜Bd4をそれぞれ信号処理部5へ出力する。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサにおける信号処理部の構成を示す図である。
図6を参照して、信号処理部5は、メモリ41と、FFT(Fast Fourier Transform)処理部42と、FMCW処理部(測定部)43とを含む。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサにおけるFFT処理部が生成するパワースペクトルの一例を示す図である。
図6および図7を参照して、信号処理部5におけるメモリ41は、A/Dコンバータ36A〜36Dからそれぞれ受ける差分信号Bd1〜Bd4を蓄積する。
FFT処理部42は、制御部4から受ける制御信号Ss1,Se1に基づいて、送信期間P1(図4参照)を認識する。
FFT処理部42は、送信期間P1における差分信号Bd1〜Bd4のメモリ41への蓄積が完了すると、メモリ41に蓄積された差分信号Bd1〜Bd4を取得し、取得した差分信号Bd1〜Bd4に対してそれぞれFFT処理を行う。
より詳細には、FFT処理部42は、差分信号Bd1に対してFFT処理を行うことにより、パワースペクトルFS1および位相スペクトルPS1を生成する。ここで、パワースペクトルFS1は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd1に含まれる各周波数成分の振幅を示す。また、位相スペクトルPS1は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd1に含まれる各周波数成分の位相を示す。
同様に、FFT処理部42は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd2,Bd3,Bd4に対してFFT処理を行うことにより、パワースペクトルFS2,FS3,FS4をそれぞれ生成するとともに、位相スペクトルPS2,PS3,PS4をそれぞれ生成する。
FFT処理部42は、生成したパワースペクトルFS1〜FS4および位相スペクトルPS1〜PS4をFMCW処理部43へ出力する。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部によるピークの検出結果を示す測定結果表の一例を示す図である。図8に示す測定結果表400には、極座標における測定位置であって、検出されたピークに対応する測定位置がリストアップされる。測定位置は、検出平面距離Lおよび方位角φにより表される。
図8を参照して、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を測定可能である。
具体的には、FMCW処理部43は、自己の電波センサ101から反射体R1への測定方向を示す方位角(以下、参照方位角とも称する。)を測定可能である。
また、FMCW処理部43は、自己の電波センサ101と参照物体との間の検出距離および対応の検出平面距離(以下、参照距離とも称する。)を測定可能である。
ここで、「測定可能である」とは、たとえば、参照物体が対象エリアA1において電波センサ101の見通し可能な位置に存在する場合、参照方位角および参照距離が測定部46によって測定され、また、電波センサ101と参照物体との間において自動車Tgt1等の障害物が存在する場合、測定されるべき参照方位角および参照距離が測定部46によって測定されずに、当該障害物についての方位角および距離が測定部46によって測定されることを意味する。
この例では、FMCW処理部43は、たとえば、複数の物体、具体的には参照物体、および当該参照物体と異なる物体についてのピーク強度、検出平面距離(L)および方位角(φ)を測定し、測定結果を示す測定結果表400を作成する。
より詳細には、FMCW処理部43は、パワースペクトルFS1〜FS4および位相スペクトルPS1〜PS4をFFT処理部42から受けると、以下の処理を行う。
すなわち、FMCW処理部43は、受けたパワースペクトルFS1〜FS4の周波数を距離に換算する。より詳細には、FMCW処理部43は、制御部4から受けた周波数掃引幅Δfおよび掃引時間Tsを用いて、パワースペクトルFS1〜FS4の周波数を距離に換算する。
そして、FMCW処理部43は、生成したパワースペクトルに対してピーク検出処理を行う。より詳細には、FMCW処理部43は、パワースペクトルを解析し、しきい値Thfm以上の強度を有するピークの検出を試みる。
この例では、FMCW処理部43は、3つのピークを検出し、検出した各ピークにPn1〜Pn3のピーク番号を付し、付したピーク番号、および対応のピーク強度を測定結果表400に書き込む。
また、FMCW処理部43は、検出したピークに対応する物体の極座標における位置である測定位置をピークごとに算出する。
より詳細には、FMCW処理部43は、Pn1,Pn2,Pn3のピーク番号を有するピークの位置から検出距離をそれぞれ算出する。そして、FMCW処理部43は、算出した各検出距離を検出平面距離Ls1,Ls2,Ls3にそれぞれ変換して測定結果表400に書き込む。
また、FMCW処理部43は、ピーク番号Pn1のピーク周波数Fb、および位相スペクトルPS1〜PS4に基づいて、ピーク番号Pn1のピークに対応する方位角φs1を算出する。
より詳細には、FMCW処理部43は、たとえば、非特許文献3(菊間 信良著、「アレーアンテナによる適応信号処理」、初版、株式会社科学技術出版、1998年11月、p.181,p.194)に記載のMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法、Capon法またはビームフォーミング法に従って、ピーク番号Pn1のピークに対応する方位角φs1を算出する。
同様に、FMCW処理部43は、ピーク番号Pn2,Pn3のピークにそれぞれ対応する方位角φs2,φs3を算出する。FMCW処理部43は、算出した方位角φs1,φs2,φs3を測定結果表400に書き込む。
FMCW処理部43は、自己の電波センサ101のモードが初期調整モードである場合、作成した測定結果表400を示す測定結果情報を制御部4へ出力する。測定結果情報は、FMCW処理部43によって測定された測定方向を示す方向情報の一例である。
再び図3を参照して、制御部4は、FMCW処理部43から測定結果情報を受けると、受けた測定結果情報を通信部8へ出力する。
通信部8は、方向情報を出力する、具体的には、制御部4から測定結果情報を受けると、受けた測定結果情報を端末装置111へ送信する。
端末装置111は、電波センサ101から測定結果情報を受信すると、受信した測定結果情報の示す測定結果表400を表示部に表示する制御を行う。
[動作の流れ]
安全運転支援システム301における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図またはフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
[電波センサ101に補正値を入力する方法]
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの調整方法の手順の一例を定めたフローチャートである。
図9を参照して、対象エリアA1において反射体R1が設けられている状況を想定する。
まず、センサ設置者は、電波センサ101を設置する(ステップS102)。より詳細には、センサ設置者は、たとえば、電波センサ101からの電波が対象エリアA1に照射されるように、目視で電波センサ101の向きを調整しながら支柱PWに固定する。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101の動作モードを初期調整モードに設定する(ステップS104)。
より詳細には、センサ設置者は、電波センサ101の動作モードを初期調整モードに設定する操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って操作情報Muを作成し、作成した操作情報Muを電波センサ101へ送信する。電波センサ101は、端末装置111から操作情報Muを受信して、自己の動作モードを初期調整モードに設定する。
次に、センサ設置者は、電波センサ101に対する反射体R1の位置をメジャー等で実測し、反射体R1のマップ座標系における座標を算出する(ステップS106)。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサ、および当該電波センサが設けられた交差点周辺を上方から見た場合における配置の一例を示す図である。
図10を参照して、マップ座標系を以下のように定義する。すなわち、マップ座標系は、たとえば、X軸およびY軸により表され、かつ電波センサ101が原点に位置する座標系である。Y軸の方向は、たとえばセンサ設置者が正面と定義する方向である。
この例では、Y軸は、たとえば横断歩道PC1の延伸方向Dpに平行であり、かつ電波センサ101からの送信電波が伝搬する方向に向いている。X軸は、Y軸に垂直であり、地面に平行であり、かつ電波センサ101から横断歩道PC1に向かって右側に向いている。
また、マップ座標系における方位角は、X軸方向が0°になり、かつ電波センサ101の上方から見て反時計回りに増加するように定義する。
この例では、電波センサ101から反射体R1への方向が、基準方向である。また、基準方向の方位角は、φm1である。具体的には、センサ設置者は、マップ座標系における反射体R1の座標として(Xm1,Ym1)を算出する。そして、センサ設置者は、算出した(Xm1,Ym1)に基づいて、マップ座標系における、座標原点から反射体R1までの距離Lm1、および反射体R1の方位角φm1を算出する。
なお、マップ座標系における軸の決め方は任意であり、たとえば東西南北の方角に基づいて決めてもよい。また、電波センサ101に対する反射体R1の位置は、航空写真または地図等から求めてもよい。
再び図9を参照して、次に、電波センサ101は、受信した電波に基づいて、自己から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を測定する。具体的には、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101に単位測定を行わせ、電波センサ101による測定結果を取得する(ステップS108)。
より詳細には、センサ設置者は、単位測定を行うための操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って操作情報Mmを作成し、作成した操作情報Mmを電波センサ101へ送信する。
電波センサ101は、端末装置111から操作情報Mmを受信すると、1つの単位シーケンスUSを設定し、対象エリアA1へ電波を送信する。そして、電波センサ101は、受信した電波に基づいて測定結果情報を作成し、作成した測定結果情報を端末装置111へ送信する。
端末装置111は、電波センサ101から測定結果情報を受信すると、受信した測定結果情報の示す測定結果表400(図8参照)を表示部に表示する制御を行う。センサ設置者は、端末装置111に表示された測定結果表400を見て電波センサ101の測定結果を認識する。
次に、センサ設置者は、電波センサ101によって測定された測定方向の、電波センサ101から参照物体への基準方向に対するずれを算出する。具体的には、センサ設置者は、自己の実測結果と電波センサ101による測定結果とを比較し、比較結果に基づいてずれを算出する(ステップS110)。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサによる測定結果、およびセンサ設置者による実測結果の一例を示す図である。図11には、マップ座標系が示される。
図11を参照して、反射体R1の座標(Xm1,Ym1)、および電波センサ101によって測定された検出平面距離Ls1および方位角φs1に基づく反射体R1の位置Ps1がプロットされる。
マップ座標系におけるY軸とセンサ座標系におけるy軸とが一致しない場合、図11に示すように、座標(Xm1,Ym1)に対応する方位角φm1、および方位角φs1は一致しない。
センサ設置者は、測定結果表400における測定結果から反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を取得する。
より詳細には、センサ設置者は、たとえば、ピークの強度、ならびに測定位置と距離Lm1および方位角φm1に基づく位置との比較結果を用いて、反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を取得する。この例では、センサ設置者は、検出平面距離Ls1および方位角φs1をそれぞれ参照距離および参照方位角として取得する。
センサ設置者は、たとえば、ずれの一例である、方位角φm1と方位角φs1との差すなわち(φm1−φs1)を補正値として算出する。
再び図9を参照して、次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、算出した補正値を電波センサ101に入力する(ステップS112)。
より詳細には、センサ設置者は、算出した補正値を電波センサ101に入力するための操作を端末装置111に対して行う。
端末装置111は、たとえば、電波センサ101によって測定された測定方向の、電波センサ101から反射体R1への基準方向に対するずれを補正するための補正情報を作成する。
より詳細には、端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って、補正値を含む補正情報を作成し、作成した補正情報を電波センサ101へ送信する。
再び図3を参照して、電波センサ101における通信部8は、補正情報を取得する。より詳細には、通信部8は、端末装置111から補正情報を受信すると、受信した補正情報を補正部9へ出力する。
再び図9を参照して、次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101の動作モードを通常動作モードに設定する(ステップS114)。
より詳細には、センサ設置者は、電波センサ101の動作モードを通常動作モードに設定する操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って操作情報Mcを作成し、作成した操作情報Mcを電波センサ101へ送信する。
電波センサ101は、端末装置111から操作情報Mcを受信して、自己の動作モードを通常動作モードに設定する。
なお、上記ステップS104およびS106の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
また、上記ステップS106およびS108の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
再び図6を参照して、通常動作モードに設定された電波センサ101における各処理部の動作について説明する。
信号処理部5におけるFMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、自己の電波センサ101から対象エリアA1における対象物Tgtへの方向である対象方向を測定する。
上述したように、通常動作モードでは、単位シーケンスUSが繰り返し設定されるので、FMCW処理部43は、単位シーケンスUSごとに測定結果表400を作成する。測定結果表400には、たとえば、対象物Tgtについてのピーク強度、検出平面距離(L)および方位角(φ)が含まれる。
対象物Tgtについての方位角(φ)は、図5に示すセンサ座標系において、原点から対象物Tgtへの対象方向とx軸とのなす角度である。FMCW処理部43は、作成した測定結果表400を示す測定結果情報を補正部9へ出力する。
再び図3を参照して、補正部9は、FMCW処理部43によって測定された対象方向を、通信部8によって取得された補正情報に基づいて補正する。
具体的には、補正部9は、通信部8から補正情報を受けると、受けた補正情報に含まれる補正値を登録する。
補正部9は、たとえば、信号処理部5から測定結果情報を受けると、受けた測定結果情報の示す測定結果表400(図8参照)において、方位角φすなわちφs1〜φs3に補正値を加えることにより、測定結果表400における方位角φを補正する。補正部9は、補正後の測定結果情報(以下、補正済測定結果情報とも称する。)を検知部7へ出力する。
設定部6には、図2に示す指標位置C1〜C10のマップ座標系における座標(以下、指標座標とも称する。)が登録されている。
検知部7は、たとえば、補正部9によって補正された対象方向に基づいて、対象エリアA1における対象物Tgtを検知する。
より詳細には、検知部7は、自己の電波センサ101の動作モードが通常動作モードに設定されると、設定部6に登録されている指標座標を設定部6から取得する。
そして、検知部7は、補正部9から補正済測定結果情報を受けると、受けた補正済測定結果情報および指標座標に基づいてサブエリアごとに対象物Tgtを検知する。
より詳細には、検知部7は、たとえば、補正済測定結果情報の示す測定結果表400において、補正後の方位角φおよび検出平面距離Lをピークごとに直交座標に変換することにより、マップ座標系における位置(X,Y)をピークごとに算出する。
検知部7は、たとえば、算出した位置(X,Y)と指標座標に基づく各サブエリアの位置とを比較し、比較結果に基づいて、算出した位置(X,Y)がいずれかのサブエリアに含まれるか否かを判定する。
検知部7は、たとえば、算出した位置(X,Y)がいずれかのサブエリアに含まれると判定した場合、算出した位置(X,Y)が含まれるサブエリアを特定するとともに、対応のピーク強度に基づいて対象物Tgtの種類を特定する。
検知部7は、対象物Tgtの種類、当該対象物Tgtが含まれるサブエリア、およびピーク強度を示す検知結果情報を作成する。
一方、検知部7は、たとえば、算出した位置(X,Y)がいずれのサブエリアにも含まれないと判定した場合、対象物Tgtがいずれのサブエリアにも位置しないことを示す検知結果情報を作成する。
検知部7は、作成した検知結果情報を中継装置141経由で信号制御装置151へ送信する。
[補正値の算出方法の変形例1]
図9に示すステップS108において、電波センサ101は、1つの参照物体についての測定方向を測定し、図9に示すステップS110において、センサ設置者は、1つの測定方向の、電波センサ101から参照物体への1つの基準方向に対するずれを算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
上記ステップS108において、たとえば、電波センサ101は、受信した電波に基づいて複数の測定方向を測定する。そして、上記ステップS110において、たとえば、センサ設置者は、電波センサ101によって測定された複数の測定方向の、対応の複数の基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各ずれを統計処理する。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサによる測定結果、およびセンサ設置者による実測結果の一例を示す図である。図12には、マップ座標系が示される。
図12を参照して、対象エリアA1において2つの参照物体、具体的には反射体R1およびR2が設けられている状況を想定する。
センサ設置者は、電波センサ101に対する反射体R1およびR2の位置をメジャー等で実測し、反射体R1およびR2のマップ座標系における座標として(Xm1,Ym1)および(Xm2,Ym2)を算出する。
そして、センサ設置者は、算出した(Xm1,Ym1)に基づいて、マップ座標系における、座標原点から反射体R1までの距離Lm1、および反射体R1の方位角φm1を算出する。
同様に、センサ設置者は、算出した(Xm2,Ym2)に基づいて、マップ座標系における、座標原点から反射体R2までの距離Lm2、および反射体R2の方位角φm2を算出する。
センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101に単位測定を行わせる。
電波センサ101は、センサ設置者の操作に従って、受信した電波に基づいて複数の測定方向を測定する。
より詳細には、電波センサ101におけるFMCW処理部43は、反射体R1に基づく参照距離および参照方位角として、検出平面距離Ls1および方位角φs1をそれぞれ測定する。また、FMCW処理部43は、反射体R2に基づく参照距離および参照方位角として、検出平面距離Ls2および方位角φs2をそれぞれ測定する。
電波センサ101は、測定結果情報を端末装置111へ送信する。端末装置111は、電波センサ101から測定結果情報を受信すると、受信した測定結果情報の示す測定結果表400を表示部に表示する制御を行う。
そして、センサ設置者は、電波センサ101によって測定された複数の測定方向の、対応の複数の基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各ずれを統計処理する。
より詳細には、センサ設置者は、測定結果表400を見て電波センサ101の測定結果を認識する。
この例では、センサ設置者は、反射体R1に基づく参照距離および参照方位角として、検出平面距離Ls1および方位角φs1をそれぞれ取得する。同様に、センサ設置者は、反射体R2に基づく参照距離および参照方位角として、検出平面距離Ls2および方位角φs2をそれぞれ取得する。
センサ設置者は、方位角φm1と方位角φs1との差すなわち(φm1−φs1)、および方位角φm2と方位角φs2との差すなわち(φm2−φs2)を算出し、算出した(φm1−φs1)および(φm2−φs2)の平均値を補正値として算出する。
なお、対象エリアA1において2つの参照物体が設けられる構成に限らず、対象エリアA1において3つ以上の参照物体が設けられる構成であってもよい。この場合、センサ設置者は、センサ設置者が実測した方位角と電波センサ101が測定した方位角との差(以下、対象差とも称する。)を参照物体ごとに算出し、算出した各対象差の平均値を補正値として算出してもよいし、当該各対象差の中央値を補正値として算出してもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの調整方法では、対象エリアA1において複数の参照物体を設けた状態において1回の単位測定を行うことにより、複数の測定方向を測定するとしたが、これに限定するものではない。たとえば、反射体R1を移動させるごとに単位測定を行うことにより、複数の測定方向を測定してもよい。
[補正値の算出方法の変形例2]
図9に示すステップS108において、たとえば、電波センサ101は、受信した電波に基づいて、測定方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定する。そして、図9に示すステップS110において、たとえば、センサ設置者は、基準方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との複数の組に基づく1つの直線と、測定した複数の測定組に基づく1つの直線との位置関係に基づいてずれを算出する。
図13は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサ、および当該電波センサが設けられた交差点周辺を上方から見た場合における配置の一例を示す図である。図13には、マップ座標系が示される。
図13を参照して、センサ設置者は、基準方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との複数の組に基づく直線の一例である軌跡Trm1を設定する。
具体的には、センサ設置者は、マップ座標系における、方位角φm1と距離Lm1との組、および方位角φm2と距離Lm2との組に基づく軌跡Trm1を設定する。
より具体的には、センサ設置者は、横断歩道PC1の交差点CS1側の端部に沿う軌跡Trm1であって始点Spから終点Epまでの軌跡Trm1を設定する。
センサ設置者は、設定した軌跡Trm1上において始点Spから終点Epまで反射体R1を移動させる。
より詳細には、センサ設置者は、反射体R1が始点Spに位置する状態において端末装置111を操作することにより、電波センサ101に単位測定を行わせる。
電波センサ101は、センサ設置者の操作に従って、受信した電波に基づいて測定組を測定する。
より詳細には、電波センサ101におけるFMCW処理部43は、始点Spに位置する反射体R1に基づく測定組として、検出平面距離Ls1および方位角φs1を測定する。
電波センサ101は、測定結果情報を端末装置111へ送信する。端末装置111は、電波センサ101から測定結果情報を受信すると、受信した測定結果情報の示す測定結果表400を表示部に表示する制御を行う。
センサ設置者は、測定結果表400を見て、始点Spに位置する反射体R1に基づく測定組すなわち検出平面距離Ls1および方位角φs1を取得する。センサ設置者は、取得した検出平面距離Ls1および方位角φs1、すなわち極座標の座標成分を直交座標(以下、始点座標Crdsとも称する。)に変換する。
次に、センサ設置者は、始点Spおよび終点Epを含まない軌跡上の1箇所に反射体R1が位置する状態おいて、電波センサ101に単位測定を行わせ、当該箇所に位置する反射体R1に基づく測定組を取得する。センサ設置者は、取得した測定組を直交座標(以下、中間座標Crdmとも称する。)に変換する。なお、センサ設置者は、複数の中間座標を算出してもよい。
そして、センサ設置者は、反射体R1が終点Epに位置する状態において電波センサ101に単位測定を行わせ、終点Epに位置する反射体R1に基づく測定組を取得する。センサ設置者は、取得した測定組を直交座標(以下、終点座標Crdeとも称する。)に変換する。
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサによる測定結果、およびセンサ設置者による実測結果の一例を示す図である。図14には、マップ座標系が示される。
図13および図14を参照して、センサ設置者は、始点Spおよび終点Epの位置をメジャー等で実測し、実測結果からマップ座標系における始点Spおよび終点Epの座標を算出する。
具体的には、センサ設置者は、始点Spの極座標である方位角Lm1および距離Lm1の組、ならびに終点Epの極座標である方位角Lm2および距離Lm2の組を算出する。
センサ設置者は、算出した各組を直交座標に変換し、変換後の各座標に基づいて、軌跡Trm1を示す1次関数を算出する。
また、センサ設置者は、電波センサ101によって測定された複数の測定組に基づく直線を算出する。より詳細には、センサ設置者は、始点座標Crds、1または複数の中間座標Crdm、および終点座標Crdeに基づいて、最小二乗法を用いて軌跡Trs1を示す1次関数を算出する。
センサ設置者は、原点を通りかつX軸およびY軸に垂直な軸を回転軸として、軌跡Trs1を示す1次関数をXY面内で回転させ、軌跡Trm1を示す1次関数に重なる回転角φrを補正値として算出する。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの調整方法では、軌跡Trm1と軌跡Trs1との位置関係に基づいてずれを算出したが、これに限定するものではない。基準方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との複数の組に基づく1または複数の曲線と、複数の測定組に基づく1または複数の曲線との位置関係に基づいてずれを算出してもよい。この場合、曲がっている軌跡をたとえば多項式で近似する。また、曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する方法は、たとえば、曲がっている道路等において、ずれを算出する場合に有用である。また、基準方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との複数の組に基づく複数の直線と、複数の測定組に基づく複数の直線との位置関係に基づいてずれを算出してもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの調整方法では、反射体R1を軌跡Trm1に沿って移動させるごとに単位測定を行うことにより、複数の測定組を測定したが、これに限定するものではない。たとえば、軌跡Trm1に沿って複数の参照物体を設けた状態において1回の単位測定を行うことにより、複数の測定組を測定してもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの調整方法では、センサ設置者は、自己が実測した始点Spおよび終点Epにそれぞれ対応する始点座標Crdsおよび終点座標Crdeを用いて、軌跡Trs1を示す1次関数を算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。センサ設置者は、自己が実測した位置に対応する座標を用いずに、軌跡Trs1を示す1次関数を算出する構成であってもよい。具体的には、センサ設置者は、たとえば、複数の中間座標に基づいて、軌跡Trs1を示す1次関数を算出することが可能である。
[電波センサ101の向きを調整する方法]
図15は、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサの向きの調整方法の手順の一例を定めたフローチャートである。
図15を参照して、対象エリアA1において反射体R1が設けられている状況を想定する。また、電波センサ101における補正部9では、補正値としてゼロが登録されている。
まず、センサ設置者は、電波センサ101を設置する(ステップS202)。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101の動作モードを初期調整モードに設定する(ステップS204)。
次に、センサ設置者は、電波センサ101に対する反射体R1の位置をメジャー等で実測し、反射体R1のマップ座標系における座標を算出する(ステップS206)。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101に単位測定を行わせ、電波センサ101による測定結果すなわち測定結果表400(図8参照)を取得する(ステップS208)。
次に、センサ設置者は、自己の実測結果と電波センサ101による測定結果とを比較し、比較結果に基づいて、反射体R1についての対象差を算出する(ステップS210)。
次に、センサ設置者は、対象差が所定の許容範囲に含まれない場合(ステップS212でNO)、算出したずれに基づいて電波センサ101の向きを物理的に調整する、具体的には、対象差を参考にして電波センサ101の向きを物理的に調整する(ステップS214)。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ101に単位測定を行わせ、電波センサ101による新たな測定結果を取得する(ステップS208)。
一方、センサ設置者は、対象差が所定の許容範囲に含まれる場合(ステップS212でYES)、端末装置111を操作することにより、電波センサ101の動作モードを通常動作モードに設定する(ステップS216)。
なお、上記ステップS204およびS206の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定方向および検出平面距離の両方を測定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定方向を測定する構成であってもよい。この場合、図11および図12のケースにおいて、補正値を算出することが可能である。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサでは、センサ設置者によって実測された方位角φm1と電波センサ101によって測定された方位角φs1との差すなわち(φm1−φs1)を補正値として算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。方位角φs1と方位角φm1との差すなわち(φs1−φm1)を補正値として算出する構成であってもよい。この場合、電波センサ101における補正部9は、たとえば、測定結果表400(図8参照)において、方位角φすなわちφs1〜φs3から補正値を差し引くことにより、測定結果表400における方位角φを補正する。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサには、設定部6および検知部7が設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。電波センサ101の外部に設定部6および検知部7が設けられる構成であってもよい。
ところで、たとえば、特許文献1に記載の車載用の電波センサでは、当該電波センサを基準とした相対的な角度および距離に基づいて対象物の検知対象エリアが設定される。
たとえば、ドライバーの安全運転を支援するための安全運転支援システムの一例である右折時歩行者衝突防止支援システムに上記のような電波センサを用いる場合、横断歩道等の検知対象エリアが設定される。
このような場合において、たとえば、電波センサの向きが基準方向からずれている場合、実際には歩行者が横断歩道に位置していても、電波センサは、自己から歩行者への方向を誤って測定し、歩行者が横断歩道に位置しないと誤って判断することがある。また、実際には歩行者が横断歩道に位置していなくても、電波センサは、自己から歩行者への方向を誤って測定し、歩行者が横断歩道に位置すると誤って判断することもある。
具体的には、たとえば、電波センサの向きが基準方向から1度ずれている場合、電波センサから30メートル先における水平方向の誤差は約0.5メートルとなり、歩行者が横断歩道に位置するか否かを正確に判定することが困難となる。
また、カメラによって撮影された画像を用いるセンサの場合、撮影された画像に基づく映像を見ながら調整を行うことができる。しかしながら、電波センサの場合では、センサ設置者が電波センサの方向を把握することが困難である。
電波センサの向きを基準方向に合わせる方法として、カメラを用いたり、電波センサに照準を設けたりすること等が考えられるが、センサ設置者が電波センサの方向を把握することが困難であるため、電波センサの向きを基準方向に正確に合わせることは困難である。また、たとえば、電波センサの筐体の向きを基準方向に合わせることができたとしても、アンテナを固定するねじの締め具合に応じて、アンテナの指向性の方向と筐体の方向とがずれることがある。この場合、電波センサによって測定された測定方向と基準方向とがずれてしまう。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサでは、送信部1は、対象エリアA1へ電波を送信する。受信部2は、電波を受信する。FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を測定する。通信部8は、FMCW処理部43によって測定された測定方向を示す方向情報を出力する。通信部8は、FMCW処理部43によって測定された測定方向の、電波センサ101から参照物体への基準方向に対するずれを補正するための補正情報を取得する。FMCW処理部43は、さらに、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における対象物Tgtへの方向である対象方向を測定する。そして、補正部9は、FMCW処理部43によって測定された対象方向を、通信部8によって取得された補正情報に基づいて補正する。
このように、方向情報を出力する構成により、たとえば、電波センサ101の設置者は、電波センサ101の向きのずれを算出することができるので、より正しい内容の補正情報を作成することができる。また、補正情報を取得し、取得した補正情報に基づいて、測定した対象方向を補正する構成により、たとえば、上述の対象差が所定の許容範囲に含まれる場合等において電波センサ101の向きを物理的に調整する作業を行うことなく、より正しい対象方向を簡易に算出することができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電波センサでは、検知部7は、補正部9によって補正された対象方向に基づいて、対象エリアA1における対象物Tgtを検知する。
このように、より正しい対象方向に基づいて上記対象物を検知する構成により、対象物の検知精度を高めることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る調整方法では、まず、受信した電波に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を測定する。次に、測定した測定方向の、電波センサ101から参照物体への基準方向に対するずれを算出する。
このように、参照物体への方向を測定し、測定方向の基準方向に対するずれを算出する構成により、算出結果から電波センサ101の向きのずれを認識することができるので、たとえば、電波センサ101の向きを物理的に調整したり、また、電波センサ101の測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサ101に行わせたり等の処置を行うことができる。これにより、測定方向の基準方向に対するずれをより小さくすることができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る調整方法では、測定方向を測定するステップにおいては、受信した電波に基づいて複数の測定方向を測定する。そして、ずれを算出するステップにおいては、測定した複数の測定方向の、対応の複数の基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各ずれを統計処理する。
このように、複数の位置における参照物体の測定結果を用いて複数のずれを算出し、算出した各ずれを統計処理する構成により、ずれの算出精度を高めることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る調整方法では、測定方向を測定するステップにおいては、受信した電波に基づいて、測定方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定する。そして、ずれを算出するステップにおいては、基準方向と電波センサ101および参照物体の間の距離との複数の組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線と、測定した複数の測定組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線との位置関係に基づいてずれを算出する。
このように、1もしくは複数の直線同士または1もしくは複数の曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する構成により、電波センサ101の測定時における参照物体の位置と基準用の方向および距離の実測時における参照物体の位置とを対応させることなくずれを算出することができる。これにより、より精度の高いずれを簡易に算出することができる。また、曲がっている道路を検知対象エリアに設定する場合においても、たとえば、道路に施された路側帯および中央線等を基準として用いることで、簡易にずれを算出することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る調整方法は、さらに、算出したずれに基づいて電波センサ101の向きを調整するステップを含む。
このような構成により、電波センサ101の測定方向を基準方向に合わせることができるので、たとえば、電波センサ101の測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサ101に行わせることなく、正しい測定方向を測定することができる。これにより、電波センサ101の内部処理を簡易化することができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る電波センサと比べて、補正値を自動で算出する電波センサに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る電波センサと同様である。
図16は、本発明の第2の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサの構成を示す図である。
図16を参照して、電波センサ102は、送信部1と、受信部2と、差分信号生成部3と、制御部4と、信号処理部5と、設定部6と、検知部7と、通信部(取得部)8と、補正部9と、算出部10とを備える。
電波センサ102における送信部1、受信部2、差分信号生成部3、制御部4、信号処理部5、設定部6、検知部7、通信部8および補正部9の動作は、図3に示す電波センサ101における送信部1、受信部2、差分信号生成部3、制御部4、信号処理部5、設定部6、検知部7、通信部8および補正部9とそれぞれ同様である。
電波センサ102における制御部4は、たとえば、自己の電波センサ102の動作モードを、自動調整モードおよび通常動作モードのいずれか一方に設定する。
より詳細には、制御部4は、たとえば、自動調整モードに設定するためのセンサ設置者の操作を示す操作情報Maを通信部8経由で端末装置111から受信すると、自己の電波センサ102の動作モードを自動調整モードに設定する。
[電波センサ102が補正値を自動算出する方法]
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサが方位角を自動で補正する方法の手順の一例を定めたフローチャートである。
図2、図16および図17を参照して、対象エリアA1において反射体R1が設けられている状況を想定する。
まず、センサ設置者は、電波センサ102を設置する(ステップS302)。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ102の動作モードを自動調整モードに設定する(ステップS304)。
より詳細には、センサ設置者は、電波センサ102の動作モードを自動調整モードに設定する操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って操作情報Maを作成し、作成した操作情報Maを電波センサ102へ送信する。電波センサ102は、端末装置111から操作情報Maを受信して、自己の動作モードを自動調整モードに設定する。
次に、センサ設置者は、電波センサ102に対する反射体R1の位置をメジャー等で実測し、反射体R1のマップ座標系における座標、具体的には(Xm1,Ym1)を算出する(ステップS306)。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、算出した座標を電波センサ102に入力する(ステップS308)。
より詳細には、センサ設置者は、算出した座標を電波センサ102に入力するための操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って、当該座標を含む座標情報を作成し、作成した座標情報を電波センサ102へ送信する。
電波センサ102における通信部8は、たとえば基準方向を取得する。具体的には、通信部8は、端末装置111から座標情報を受信すると、受信した座標情報を算出部10へ出力する。
算出部10は、通信部8から座標情報を受けると、受けた座標情報すなわち(Xm1,Ym1)を極座標に変換し、変換後の距離Lm1および方位角φm1を登録座標として登録する。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、電波センサ102に単位測定を行わせ、電波センサ102による測定結果を取得する(ステップS310)。
より詳細には、センサ設置者は、単位測定を行うための操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って操作情報Mmを作成し、作成した操作情報Mmを電波センサ102へ送信する。
電波センサ102は、端末装置111から操作情報Mmを受信すると、1つの単位シーケンスUSを設定し、対象エリアA1へ電波を送信する。そして、電波センサ102は、受信した電波に基づいて測定結果情報を作成し、作成した測定結果情報を端末装置111へ送信する。
端末装置111は、電波センサ102から測定結果情報を受信すると、受信した測定結果情報の示す測定結果表400(図8参照)を表示部に表示する制御を行う。センサ設置者は、端末装置111に表示された測定結果表400を見て電波センサ102の測定結果を認識する。
次に、センサ設置者は、測定結果表400における測定結果から反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を選択する(ステップS312)。
この例では、センサ設置者は、検出平面距離Ls1および方位角φs1をそれぞれ反射体R1に基づく参照距離および参照方位角として選択する。
次に、センサ設置者は、端末装置111を操作することにより、選択結果を電波センサ102に入力する(ステップS314)。
より詳細には、センサ設置者は、選択結果を電波センサ102に入力するための操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って、選択した検出平面距離Ls1および方位角φs1を示す選択結果情報を作成し、作成した選択結果情報を電波センサ102へ送信する。
次に、電波センサ102における算出部10は、FMCW処理部43によって測定された測定方向の、電波センサ102から参照物体への基準方向に対するずれを算出する(ステップS316)。
より詳細には、通信部8は、選択結果情報を端末装置111から受信すると、受信した選択結果情報を算出部10へ出力する。
算出部10は、通信部8から選択結果情報を受けると、受けた選択結果情報、および登録座標に基づいて補正値を算出する。
具体的には、算出部10は、登録した方位角φm1と選択結果情報の示す方位角φs1との差すなわち(φm1−φs1)を補正値として算出し、算出した補正値を含む補正情報を作成して補正部9へ出力する。
補正部9は、算出部10から補正情報を受けると、受けた補正情報に含まれる補正値を登録する。
次に、電波センサ102は、自己の動作モードを通常動作モードに設定する(ステップS318)。
より詳細には、制御部4は、たとえば、補正部9における処理を監視し、補正部9が補正値を登録したことを確認すると、自己の電波センサ102の動作モードを通常動作モードに設定する。
なお、上記ステップS304およびS306の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
[補正値の算出方法の変形例1]
電波センサ102では、1つの測定方向および1つの基準方向に基づいて補正値を算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。図12に示すように、複数の測定方向および複数の基準方向に基づいて補正値を算出する構成であってもよい。
詳細には、FMCW処理部43は、たとえば、受信部2によって受信された電波に基づいて複数の測定方向を測定する。算出部10は、たとえば、FMCW処理部43によって測定された複数の測定方向の、対応の複数の基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各ずれを統計処理する。
再び図2および図16を参照して、たとえば、センサ設置者は、反射体R1を設置した後、反射体R1の位置を実測し、実測結果を電波センサ102に登録する。
そして、センサ設置者は、電波センサ102に単位測定を行わせ、単位測定の結果の中から反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を選択する。センサ設置者は、選択結果を電波センサ102に入力するための操作を端末装置111に対して行う。
端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って、選択した検出平面距離Ls1および方位角φs1を示す選択結果情報を作成し、作成した選択結果情報を電波センサ102へ送信する。
電波センサ102における算出部10は、通信部8経由で端末装置111から選択結果情報を受信すると、受信した選択結果情報を登録する。
そして、センサ設置者は、反射体R1を他の位置に移動させた後、反射体R1の位置を実測し、実測結果を電波センサ102に登録する。そして、センサ設置者は、電波センサ102に単位測定を行わせ、単位測定の結果の中から移動後の反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を選択し、選択結果を電波センサ102に登録する。
このようにして、電波センサ102における算出部10には、選択結果情報の示す方位角および登録座標として登録された方位角の組(以下、方位角組とも称する。)が2つ登録される。
算出部10は、登録された2つの方位角組に基づいて補正値を算出する。より詳細には、算出部10は、1つ目の方位角組における登録座標の方位角たとえばφm1と選択結果情報の示す方位角たとえばφs1との差すなわち(φm1−φs1)を算出する。
また、算出部10は、2つ目の方位角組における登録座標の方位角たとえばφm2と選択結果情報の示す方位角たとえばφs2との差すなわち(φm2−φs2)を算出する。
算出部10は、たとえば、算出した(φm1−φs1)および(φm2−φs2)の平均値を補正値として算出し、算出した補正値を含む補正情報を補正部9へ出力する。
なお、電波センサ102では、2つの方位角組に基づいて補正値が算出される構成に限らず、3つ以上の方位角組に基づいて補正値が算出される構成であってもよい。この場合、算出部10は、方位角組ごとに、登録座標の方位角と選択結果情報の示す方位角との差である対象差を算出し、算出した各対象差の平均値を補正値として算出してもよいし、当該各対象差の中央値を補正値として算出してもよい。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、反射体R1を移動させるごとに単位測定を行うことにより、複数の方位角組が登録される構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、図12に示すように対象エリアA1において複数の参照物体を設けることにより、1回の単位測定から複数の方位角組が登録される構成であってもよい。
[補正値の算出方法の変形例2]
電波センサ102では、1つの測定方向および1つの基準方向に基づいて補正値を算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。図14に示すように、軌跡Trm1と軌跡Trs1との位置関係に基づいてずれを算出する構成であってもよい。
より詳細には、FMCW処理部43は、たとえば、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定する。算出部10は、たとえば、基準方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との複数の組に基づく直線と、FMCW処理部43によって測定された複数の測定組に基づく直線との位置関係に基づいてずれを算出する。
図2、図13、図14および図16を参照して、たとえば、センサ設置者は、始点Spおよび終点Epの位置をメジャー等で実測し、実測結果から軌跡Trm1を示す1次関数を算出する。
センサ設置者は、算出結果を電波センサ102に入力するための操作を端末装置111に対して行う。端末装置111は、センサ設置者の操作を受けると、受けた操作内容に従って、算出した1次関数を示す軌跡情報を作成し、作成した軌跡情報を電波センサ102へ送信する。
電波センサ102における算出部10は、通信部8経由で端末装置111から軌跡情報を受信すると、受信した軌跡情報を登録する。
センサ設置者は、たとえば、反射体R1を始点Spに設置した後、電波センサ102に単位測定を行わせる。そして、センサ設置者は、単位測定の結果の中から反射体R1に基づく参照距離および参照方位角すなわち測定組を選択し、選択結果を電波センサ102に登録する。
そして、センサ設置者は、軌跡Trm1における始点Spおよび終点Epの間の位置に反射体R1を移動させた後、電波センサ102に単位測定を行わせる。そして、センサ設置者は、単位測定の結果の中から移動後の反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を選択し、選択結果を電波センサ102に登録する。
そして、センサ設置者は、終点Epに反射体R1を移動させた後、電波センサ102に単位測定を行わせる。そして、センサ設置者は、単位測定の結果の中から終点Epにおける反射体R1に基づく参照距離および参照方位角を選択し、選択結果を電波センサ102に登録する。
このようにして、電波センサ102における算出部10には、軌跡Trm1における3つの位置についての選択結果情報が登録される。なお、算出部10には、軌跡Trm1における、始点Spおよび終点Epを含む4つ以上の位置についての選択結果情報が登録されてもよい。
算出部10は、登録された各選択結果情報の示す参照距離および参照方位角を直交座標に変換することにより、始点座標Crds、1または複数の中間座標Crdm、および終点座標Crdeを取得する。
算出部10は、算出した各座標に基づいて、たとえば最小二乗法を用いて軌跡Trs1を示す1次関数を算出する。
算出部10は、たとえば、原点を通りかつX軸およびY軸に垂直な軸を回転軸として、軌跡Trs1を示す1次関数をXY面内で回転させ、軌跡Trm1との重なり度合いを評価値として算出する。算出部10は、たとえば、評価値が最大となる回転角φrを補正値として算出し、算出した補正値を含む補正情報を補正部9へ出力する。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、算出部10は、軌跡Trm1と軌跡Trs1との位置関係に基づいてずれを算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。算出部10は、たとえば、基準方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との複数の組に基づく1または複数の曲線と、複数の測定組に基づく1または複数の曲線との位置関係に基づいてずれを算出する構成であってもよい。この場合、算出部10は、曲がっている軌跡をたとえば多項式で近似する。また、曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する構成は、たとえば、曲がっている道路等において、ずれを算出する場合に有用である。また、算出部10は、基準方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との複数の組に基づく複数の直線と、複数の測定組に基づく複数の直線との位置関係に基づいてずれを算出する構成であってもよい。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、反射体R1を軌跡Trm1に沿って移動させるごとに単位測定を行うことにより、複数の測定組が算出部10に登録される構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、軌跡Trm1に沿って複数の参照物体を設けた状態において1回の単位測定を行うことにより、複数の測定組が算出部10に登録される構成であってもよい。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、算出部10は、センサ設置者が実測した始点Spおよび終点Epにそれぞれ対応する始点座標Crdsおよび終点座標Crdeを用いて、軌跡Trs1を示す1次関数を算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。算出部10は、センサ設置者が実測した位置に対応する座標を用いずに、軌跡Trs1を示す1次関数を算出する構成であってもよい。具体的には、算出部10は、たとえば、複数の中間座標に基づいて、軌跡Trs1を示す1次関数を算出することが可能である。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、送信部1は、対象エリアA1へ電波を送信する。受信部2は、電波を受信する。FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ102から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を測定する。そして、算出部10は、FMCW処理部43によって測定された測定方向の、電波センサ102から参照物体への基準方向に対するずれを算出する。
このように、参照物体への方向を測定し、測定方向の基準方向に対するずれを算出する構成により、算出結果から電波センサ102の向きのずれを認識することができるので、たとえば、電波センサ102の向きを物理的に調整したり、また、電波センサ102の測定方向を基準方向に合わすための補正を電波センサ102に行わせたり等の処置を行うことができる。これにより、測定方向の基準方向に対するずれをより小さくすることができる。したがって、物体への方向をより精度よく測定することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて複数の測定方向を測定する。そして、算出部10は、FMCW処理部43によって測定された複数の測定方向の、対応の複数の基準方向に対するずれをそれぞれ算出し、算出した各ずれを統計処理する。
このように、複数の位置における参照物体の測定結果を用いて複数のずれを算出し、算出した各ずれを統計処理する構成により、ずれの算出精度を高めることができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との組である測定組を複数測定する。そして、算出部10は、基準方向と電波センサ102および参照物体の間の距離との複数の組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線と、FMCW処理部43によって測定された複数の測定組に基づく1もしくは複数の直線または1もしくは複数の曲線との位置関係に基づいてずれを算出する。
このように、1もしくは複数の直線同士または1もしくは複数の曲線同士の位置関係に基づいてずれを算出する構成により、電波センサ102の測定時における参照物体の位置と基準用の方向および距離の実測時における参照物体の位置とを対応させることなくずれを算出することができる。これにより、より精度の高いずれを簡易に算出することができる。また、曲がっている道路を検知対象エリアに設定する場合においても、たとえば、道路に施された路側帯および中央線等を基準として用いることで、簡易にずれを算出することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、さらに、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ102から対象エリアA1における対象物Tgtへの方向である対象方向を測定する。そして、補正部9は、FMCW処理部43によって測定された対象方向を、算出部10によって算出されたずれに基づいて補正する。
このような構成により、たとえば、電波センサ102の向きを物理的に調整する作業を行うことなく、より正しい対象方向を簡易に算出することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る電波センサと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
なお、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る各装置の構成要素および動作のうち、一部または全部を適宜組み合わせることも可能である。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
電波センサであって、
対象エリアへ電波を送信する送信部と、
電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、
前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを算出する算出部とを備え、
前記対象エリアは、横断歩道を含み、
前記横断歩道は、交差点付近に設けられ、
前記送信部は、FM−CW(Frequency Modulated−Continuous Wave)方式に従って、前記対象エリアへ電波を送信し、
前記参照物体は、前記対象エリアに設けられた、電波のレーダ反射断面積が大きい反射体であり、
前記受信部は、4つのアンテナを含み、
前記測定部は、前記4つのアンテナによりそれぞれ受信された電波に基づいて、前記測定方向を測定し、
前記算出部は、前記基準方向の方位角と前記測定方向の方位角との差を前記ずれとして算出する、電波センサ。
[付記2]
前記電波センサは、さらに、
前記基準方向を取得する取得部を備える、付記1に記載の電波センサ。
[付記3]
電波センサであって、
対象エリアへ電波を送信する送信部と、
電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける参照物体への方向である測定方向を測定する測定部と、
前記測定部によって測定された前記測定方向を示す方向情報を出力する出力部と、
前記測定部によって測定された前記測定方向の、前記電波センサから前記参照物体への基準方向に対するずれを補正するための補正情報を取得する取得部とを備え、
前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記対象エリアにおける対象物への方向である対象方向を測定し、
前記電波センサは、さらに、
前記測定部によって測定された前記対象方向を、前記取得部によって取得された前記補正情報に基づいて補正する補正部を備え、
前記対象エリアは、横断歩道を含み、
前記横断歩道は、交差点付近に設けられ、
前記送信部は、FM−CW方式に従って、前記対象エリアへ電波を送信し、
前記参照物体は、前記対象エリアに設けられた、電波のレーダ反射断面積が大きい反射体であり、
前記受信部は、4つのアンテナを含み、
前記測定部は、前記4つのアンテナによりそれぞれ受信された電波に基づいて、前記測定方向を測定し、
前記取得部は、前記基準方向の方位角と前記測定方向の方位角との差を含む補正情報を取得し、
前記補正部は、前記対象方向の方位角に、前記補正情報に含まれる前記差を加えることにより前記対象方向を補正する、電波センサ。