JP6973016B2 - 引戸の吊支機構、及び、引戸 - Google Patents

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Description

本発明は引戸の吊支機構に関し、詳細には、レール部材に沿って変位するスライド部材と引戸との相対距離を調整する機構に関するものである。
従来、レール部材に沿って変位するスライド部材に引戸を吊支させる構成において、引戸とスライド部材との相対距離を調整するための機構が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
上記の特許文献においては、スライド部材である戸車取付片と、引戸が連結される戸板側取付片と、を上下方向に相対変位可能に組付けた機構が記載されている。詳細には、戸板側取付片に長孔を形成し、戸板側取付片に対して上下位置を規制した高さ調節片に斜め方向にねじ緩挿長孔を形成し、長孔とねじ緩挿長孔と挿入したねじを戸車取付片に螺合している。そして、高さ調節片を水平方向に変位させることにより、戸車取付片と戸板側取付片とが上下方向に相対変位し、引戸とスライド部材との相対距離が調節されるのである。
実公平3−38392号公報 実公平2−39025号公報
上記の特許文献に記載の技術によれば、平板状の高さ調節片に対して直接的に力を加えることにより、高さ調節片を水平方向に変位させる構成となっていた。平板状の高さ調節片に対して、平面の広がる方向である水平方向に直接的に力を加えて変位させることは難しい。このため、上記の特許文献においては、高さ調節片に設けた丸穴にドライバーの先端を差し込んで変位させたり、高さ調節片に形成したラックにドライバーの先端歯を噛み合わせて変位させたりする構成が採用されている。しかし、何れの構成を採用した場合でも、高さ調節片を水平方向に変位させるための作業としては煩雑であり、作業者の負担が大きくなっていた。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、引戸とスライド部材との相対距離を調整する際に、高さ調節片を水平方向に変位させるための作業を簡易化することにより、作業者の負担を低減させることが可能となる、引戸の吊支機構、及び、引戸を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下に構成する引戸の吊支機構、及び、引戸を提供する。
(1)
レール部材に沿った第一方向に変位可能とされるスライド部材と、引戸の上端部を吊支するとともに、前記スライド部材に対して、第一方向と直交する方向のうち前記引戸の吊支方向である第二方向に変位可能に組付けられる吊金具と、前記スライド部材に対する前記吊金具の第二方向の位置を調整する調整金具と、を備える、引戸の吊支機構であって、前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち何れか一方には、固定孔が開口されるとともに、前記固定孔に対して相対変位不能に固定ボルトが挿入して固定され、前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち他方には、第二方向に長手方向を有する長孔が開口され、前記長孔には前記固定ボルトが挿通され、前記調整金具は、前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち前記長孔が開口される側に対して、第一方向に相対変位可能かつ第二方向に相対変位不能とされるとともに、第一方向に対して傾斜して開口されるとともに前記固定ボルトが挿通される傾斜孔と、第一方向及び第二方向と直交する第三方向に突出する調整片と、が形成され、前記調整片が第一方向に変位されることにより、前記スライド部材と前記吊金具とが第二方向に相対変位され、前記引戸が前記スライド部材に対して第二方向に相対変位される、引戸の吊支機構。
(2)
前記スライド部材に前記固定孔が開口され、前記吊金具に前記長孔が開口される、(1)に記載の引戸の吊支機構。
(3)
前記調整金具が、前記スライド部材と前記吊金具との間に配置される、(1)又は(2)に記載の引戸の吊支機構。
(4)
前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち前記長孔が開口される側には、第一方向に沿った規制溝が貫通して形成され、前記調整片が、第一方向に沿って立設されて前記規制溝に挿通される、(3)に記載の引戸の吊支機構。
(5)
前記スライド部材が、第一方向に長手方向を有する長尺部材として形成され、前記吊金具及び前記調整金具が、前記スライド部材における一端部又は両端部に組付けられる、(1)から(4)の何れか一に記載の引戸の吊支機構。
(6)
(1)から(5)の何れか一に記載の引戸の吊支機構で吊支される引戸。
以上における本発明に係る扉は、以下に示す効果を奏する。
(1)の構成によれば、調整金具から突出する調整片が形成されているため、引戸とスライド部材との相対距離を調整する際に、調整片を介して調整金具に力を加えて変位させることができるため、作業者の負担を低減させることが可能となる。
(2)の構成によれば、引戸の吊支機構の組付性を向上させることができる。
(3)の構成によれば、調整金具の操作性を向上させることができる。
(4)の構成によれば、規制溝と調整片とにより、スライド部材と吊金具とのうち長孔が開口される側に対して、調整金具を位置規制することができるため、引戸の吊支機構の製造コストを抑制することができる。
(5)の構成によれば、引戸の吊支機構を調整することにより引戸の角度調節が容易となる。
(6)の構成によれば、調整金具から突出する調整片が形成されているため、引戸とスライド部材との相対距離を調整する際に、調整片を介して調整金具に力を加えて変位させることができるため、作業者の負担を低減させることが可能となる。
第一実施形態に係る引戸の吊支機構で吊支される引戸を示す正面図。 図1におけるA−A線断面図。 第一実施形態に係る引戸の吊支機構を示す拡大断面図。 第一実施形態に係る引戸の吊支機構の組付構成を示す斜視図。 第一実施形態に係る引戸の吊支機構を示す斜視図。 (a)及び(b)はそれぞれ角度調節前後の引戸の吊支機構を示す正面図。 第二実施形態に係る引戸の吊支機構を示す拡大断面図。 第二実施形態に係る引戸の吊支機構の組付構成を示す斜視図。 第三実施形態に係る引戸の吊支機構を示す拡大断面図。 第三実施形態に係る引戸の吊支機構の組付構成を示す斜視図。 第四実施形態に係る引戸の吊支機構を示す拡大断面図。 第四実施形態に係る引戸の吊支機構の組付構成を示す斜視図。
<ドア装置10>
以下では図1から図6を用いて、本発明の第一実施形態に係る引戸の吊支機構(以下、単に「吊支機構」と記載する)20が採用されたドア装置10について説明する。図1及び図2中に示す矢印はドア装置10の方向を示している。
図1及び図2に示す如く、ドア装置10は床面Fと天井Cとの間に設けられ、戸先枠1、戸尻枠2、天レール3、前側パネル4、後側パネル5、戸袋ガラス6、引戸7、床レール8、支持枠9等を主な構成要素として備える。ドア装置10を構成する各要素は、戸袋ガラス6、及び、引戸7に備えられる引戸ガラス75を除いて、主に軽量のアルミ合金で形成されている。以下、各構成要素について順に説明する。
戸先枠1及び戸尻枠2は、床面Fと天井Cとの間で、所定の距離を隔てて立設された筒状部材である。戸先枠1及び戸尻枠2はそれぞれ、床面Fに固定された支持枠9に下端部が固定され、天井CにねじSを介して固定された天レール3(図2を参照)に上端部が固定されている。戸先枠1と戸尻枠2の間における中央部分には、戸袋枠6aが立設されている。
ドア装置10は、戸先枠1と戸尻枠2との間の開口部のうち、右側半分を閉塞して固定される戸袋ガラス6と、戸袋ガラス6の前方で左右にスライド可能に設けられる引戸7とを備える。戸袋ガラス6は、戸尻枠2と戸袋枠6aとに嵌め込まれることにより固定されている。引戸7が右側方に変位して戸袋ガラス6の前方に位置する際には、ドア装置10は開放される。一方、図1に示す如く引戸7が左側方に変位した際は、ドア装置10は閉塞される。
引戸7は、戸先側フレーム71、戸尻側フレーム72、上側フレーム73、下側フレーム74、及び、四辺がこれらの各フレームに嵌め込まれた矩形板状の引戸ガラス75で構成されている。戸先側フレーム71には上下方向に沿って、前後の各方向に突出する取手部71a・71aが形成されている。また、戸先側フレーム71の左側端部(引戸7の戸先側先端部)には樹脂製のクッション材が設けられている。図2に示す如く、下側フレーム74の下面には長手方向に沿って開放溝74aが形成されており、開放溝74aには左右方向に沿って床面Fに固定された長尺体である床レール8が挿入されている。
図2に示す如く、引戸7は吊支機構20を介して、レール受け部材31に支持されている。レール受け部材31は長手方向と直交する断面視で略L字状に形成され、戸先枠1及び戸尻枠2に固定された図示しないブラケットに係止されている。レール受け部材31には、本発明のレール部材であるリニアレール34が固定される。リニアレール34の下端部には上方に向かって隆起するレール部34aが形成されている。また、リニアレール34の上端部には、前方に向かって突出する板状のステー部34bが形成されている。
図2及び図3に示す如く、リニアレール34のレール部34aには戸車ユニット40が載置される。本実施形態において、戸車ユニット40は二個設けられている(図6を参照)。それぞれの戸車ユニット40は、戸車41、ブラケット42、及び、シャフト43で構成されている。戸車ユニット40の戸車41がレール部34aに載置されることにより、戸車ユニット40はリニアレール34に沿ってスライド可能となる。
戸車ユニット40には、吊支機構20を介して引戸7が組付けられる。吊支機構20は、図4及び図5に示す如く、スライド部材21、吊金具22、調整金具23が組み合わされて構成されている。本実施形態において、吊支機構20は、左右方向に長手方向を有する長尺板状部材であるスライド部材21の左端部に形成される左側吊支機構20Lと、同じく右端部に形成される右側吊支機構20Rと、の二つ設けられる。
図4に示す如く、スライド部材21には戸車固定孔21a・21aが貫通して開口されている。それぞれの戸車固定孔21a・21aに戸車ユニット40のシャフト43が挿通されることにより、スライド部材21には左右二個の戸車ユニット40が組付けられる。これにより、スライド部材21はリニアレール34に沿って左右方向(第一方向)に変位可能とされる。なお、スライド部材はリニアレール34に沿って変位可能であれば、他の構成としても差し支えない。例えば、スライド部材を戸車ユニットのブラケットと一体的に構成し、スライド部材が戸車を備える構成とすることも可能である。
一方、図3から図5に示す如く、吊金具22の下端部には、水平面と平行となるように形成された支持板22cが形成されている。図6に示す如く、左側・右側吊支機構20L・20Rそれぞれの吊金具22において、支持板22cと、上側フレーム73に固定された固定板73aとが、ボルトB2・B2で連結される。これにより、二つの戸車ユニット40・40と引戸7とが左側・右側吊支機構20L・20Rにより連結される。即ち、引戸7はリニアレール34に沿って左右に変位可能とされる。
本実施形態に係るドア装置10において、引戸7はリニア駆動機構により変位される。リニア駆動機構は、レール受け部材31の上方で固定されるコントローラ33と、リニアレール34のステー部34bに固定されるステータ35と、戸車ユニット40のブラケット42の上面に固定されるムーバ44と、で構成される。
コントローラ33はリニア駆動機構の制御部であって、図示しない人感センサ等から信号が入力されると、図示しない電源装置がステータ35に通電することによりリニア駆動機構を駆動させる。ステータ35の内部には、電源装置に接続されたステータコイルが収容されており、このステータコイルに電流が流れると、ステータ35の周囲に磁界が生じる。ムーバ44の内部には図示しない磁石が収容されている。
リニア駆動装置の駆動によりステータ35が磁界を発生させると、この磁界から磁石が力を受けて、ムーバ44を左右何れかの方向に変位させる。ムーバ44の変位により、戸車ユニット40及び引戸7が変位される。引戸7を停止させる際には、ステータ35に対して逆向きに電流を流し、ムーバ44に加える力を逆向きにする。
図2に示す如く、レール受け部材31の後方には後側パネル5が組付けられる。また、レール受け部材31の前側上方にはパネル支持部材32が組付けられ、パネル支持部材32は前側パネル4を支持する。これらの前側パネル4及び後側パネル5により、コントローラ33、リニアレール34、ステータ35、ムーバ44、吊支機構20等は被覆され、ドア装置10の使用者からは視認できなくなる。
なお、本実施形態に係るドア装置10において、引戸7はリニア駆動機構により変位される構成としたが、引戸7を手動で変位させる構成とすることも可能である。また、停電時等は引戸7を手動で変位させることにおり、ドア装置10を開閉することができる。
<吊支機構20>
次に、図3から図6を用いて、第一実施形態に係る吊支機構20の構成について説明する。上述の如く、本実施形態に係るドア装置10には左側吊支機構20Lと右側吊支機構20Rとが設けられているが、基本的な構成は双方とも共通しているため、以下では一方の吊支機構20(右側吊支機構20R)についてのみ説明し、他方の吊支機構20(左側吊支機構20L)については詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る吊支機構20は上述の如く、スライド部材21と、吊金具22と、調整金具23と、を備える。スライド部材21は戸車ユニット40・40と連結されることにより、レール部材であるリニアレール34に沿って左右方向に変位可能とされている。吊金具22は支持板22c・22cにより引戸7の上端部(上側フレーム73)を吊支している。また、吊金具22には、左右方向に沿った規制溝22aが貫通して形成されている。調整金具23は、スライド部材21に対する吊金具22の上下方向(第二方向)の位置を調整する部材である。
本実施形態において、スライド部材21には本発明の固定孔である雌ねじ孔21bが開口されている。また、吊金具22の上部には、上下方向に長手方向を有する長孔22bが開口されている。そして、図4及び図5に示す如く、長孔22bに固定ボルトB1が挿通された状態で、雌ねじ孔21bに対して相対変位不能に固定ボルトB1が螺入される。これにより、吊金具22はスライド部材21に対して、引戸7の吊支方向である上下方向に変位可能に組付けられる。
本実施形態において、スライド部材21はリニアレール34に沿って変位可能とされており、その上下位置は変化しない。このため、吊金具22がスライド部材21に対して上下方向に変位可能とされることにより、引戸7が上下方向に変位可能となる。
調整金具23はスライド部材21と吊金具22との間に配置され、吊金具22よりも左右方向幅が小さい板状部材である。図4及び図6に示す如く、調整金具23には、左右方向に対して傾斜する傾斜孔23bが貫通して開口されている。本実施形態において、傾斜孔23bは右側が上方に、左側が下方に傾いて形成されている。そして、傾斜孔23bに固定ボルトB1が挿通され、スライド部材21と吊金具22とに挟まれた状態で、吊金具22がスライド部材21に組付けられる。
また、調整金具23の上端部には、前方に突出する調整片23aが左右方向に沿って立設されている。そして、調整金具23がスライド部材21と吊金具22との間に組付けられる際には図4に示す如く、調整片23aが吊金具22の規制溝22aに挿通される。これにより、調整金具23は、吊金具22に対して左右方向に相対変位可能かつ上下方向に相対変位不能とされる。なお、規制溝22aは調整片23aを左右に変位させることができる程度(調整片23aの長さの二倍程度)の長さで形成されている。
上記の構成において、左側吊支機構20Lにおける調整金具23の調整片23aが、図6(a)の状態から図6(b)中の矢印X1に示す如く左側方に変位される(具体的には、作業者が手動により、又は、ハンマー等の道具を用いて調整片23aを左側方に変位させる)と、傾斜孔23bの下辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を上方に押圧する。この際、調整金具23が固定ボルトB1から下向きの反力を受けて下方に変位する。これにより、吊金具22は調整金具23とともに、スライド部材21に対して下方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板22cとは離間され、左側吊支機構20Lに支持される引戸7の左側は下方に変位する。本実施形態において引戸7は左側吊支機構20Lと右側吊支機構20Rとの二箇所で支持されているため、引戸7の左側が下方に変位した場合、引戸7は図6(b)中の矢印X2に示す如く反時計回りに回転する。
逆に、左側吊支機構20Lにおける調整金具23の調整片23aが、右側方に変位されると、傾斜孔23bの上辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を下方に押圧する。この際、調整金具23が固定ボルトB1から上向きの反力を受けて上方に変位する。これにより、吊金具22は調整金具23とともに、スライド部材21に対して上方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板22c・22cとは近接し、左側吊支機構20Lに支持される引戸7の左側は上方に変位する。引戸7の左側が上方に変位した場合、引戸7は時計回りに回転する。
本実施形態において、スライド部材21の右端部にも、右側吊支機構20Rが形成されている。右側吊支機構20Rにおいても、調整金具23の調整片23aを左側方に変位させると、引戸7の右側は下方に変位して引戸7は時計回りに回転する。同様に、調整金具23の調整片23aを右側方に変位させると、引戸7の右側は上方に変位して引戸7は反時計回りに回転する。
本実施形態に係る吊支機構20においては、上記の如く、調整金具23を左右に変位させることにより、スライド部材21に対する吊金具22の上下方向の相対位置を変化させ、引戸7の上下位置を調整する(引戸7をスライド部材21に対して上下方向に相対変位させる)ことを可能としている。この際、調整金具23から前方に突出する調整片23aを変位させることにより、調整金具23を左右方向に変位させることを可能としている。つまり、調整片23aを介して調整金具23に力を加えて左右方向に変位させることができるため、調整作業が簡易となり、作業者の負担を低減することが可能となる。
本実施形態に係るドア装置10においては、これらの左側・右側吊支機構20L・20Rにより、引戸7の角度調節を可能としている。具体的には、本実施形態において、スライド部材21は左右方向に長手方向を有する長尺部材として形成され、スライド部材21の左端部に左側吊支機構20Lが、右端部に右側吊支機構20Rがそれぞれ形成されている。これにより、何れか一方の吊支機構20を調整することにより、引戸7の何れか一方の側端部を上昇又は下降させることができるため、容易に引戸7の角度調節を行うことができる。このため、ドア装置10を建てつける際に、引戸7が支持部材であるレール受け部材31に対して傾いて組付けられた場合でも、引戸7のスライド部材21に対する角度を調節することにより、容易に引戸7の姿勢を正常にする(床面Fに対して直交させる)ことが可能となるのである。
なお、吊支機構20をスライド部材21の一方の端部のみに形成し、他方の端部において引戸7を枢支する構成とすることによっても、引戸7の角度調節が可能となる。しかし、調節角度を大きくできる点や、角度調節のし易さ等の観点より、本実施形態の如くスライド部材21の両端部に吊支機構20を設けることが好ましい。
本実施形態に係る吊支機構20においては、スライド部材21に固定孔である雌ねじ孔21bが開口され、吊金具22に長孔22bが開口されているが、この構成を逆にすることも可能である。即ち、吊金具22に固定孔、スライド部材21に長孔を開口する構成とすることも可能である。この場合、本実施形態の如くスライド部材21の前側に吊金具22を配置すると、固定ボルトB1を後方より螺入させる必要があり、吊支機構の組付性が悪化する。また、先に組付られているスライド部材21の後側に吊金具22を配置する構成も、吊支機構の組付性が悪い。このように、本実施形態においては、スライド部材21に雌ねじ孔21bを開口し、吊金具22に長孔22bを開口することにより、吊支機構20の組付性を向上させているのである。
また、本実施形態に係る吊支機構20においては、調整金具23が、スライド部材21と吊金具22との間に配置されている。これにより、調整金具23を左右方向に変位させる際に、前後方向へのがたつきを抑止できる。即ち、調整金具23の前後方向への変位をスライド部材21と吊金具22とで規制することにより、調整金具23の操作性を向上させているのである。
また、本実施形態に係る吊支機構20において、吊金具22には、左右方向に沿った規制溝22aが貫通して形成され、調整金具23の調整片23aが、左右方向に沿って立設されて規制溝22aに挿通される。このように、規制溝22aに調整片23aを挿通することにより、調整金具23を吊金具22に対して左右方向に相対変位可能かつ上下方向に相対変位不能とすることが可能となる。即ち、調整片23aを、調整金具23の変位のための操作部として構成するだけでなく、吊金具22との位置規制に用いる構成としている。これにより、吊支機構20を簡易な構成とすることができ、吊支機構20の製造コストを抑制することができる。
上述の如く、第一実施形態に係る吊支機構20の構成について説明したが、本発明に係る吊支機構は本構成に限定されるものではない。即ち、他の構成を採用することも可能であるため、以下で他の実施形態について説明する。なお、以下に記載する吊支機構が採用されるドア装置は、前記第一実施形態において説明したドア装置10と同じ構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、以下の実施形態においては、第一実施形態に係る吊支機構20と共通する構成については同符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
<第二実施形態>
第二実施形態に係る吊支機構120について、図7及び図8を用いて説明する。本実施形態に係る吊支機構120は、スライド部材121と、吊金具122と、調整金具123と、を備える。スライド部材121は戸車ユニット40・40と連結されることにより、レール部材であるリニアレール34に沿って左右方向に変位可能とされている。吊金具122は支持板122c・122cにより引戸7の上端部(上側フレーム73)を吊支している。また、吊金具122の上端部及び下端部には、左右方向に沿った二本の規制溝122a・122aが貫通して平行に形成されている。調整金具123は、スライド部材121に対する吊金具122の上下方向の位置を調整する部材である。
本実施形態において、スライド部材121には本発明の固定孔である雌ねじ孔121bが開口されている。また、吊金具122には、上下方向に長手方向を有する長孔122bが開口されている。そして、図7及び図8に示す如く、長孔122bに固定ボルトB1が挿通された状態で、雌ねじ孔121bに対して相対変位不能に固定ボルトB1が螺入される。これにより、吊金具122はスライド部材121に対して、引戸7の吊支方向である上下方向に変位可能に組付けられる。
本実施形態において、スライド部材121はリニアレール34に沿って変位可能とされており、その上下位置は変化しない。このため、吊金具122がスライド部材121に対して上下方向に変位可能とされることにより、引戸7が上下方向に変位可能となる。
調整金具123はスライド部材121と吊金具122との間に配置され、吊金具122よりも左右方向幅が小さい板状部材である。図7及び図8に示す如く、調整金具123には、左右方向に対して傾斜する傾斜孔123bが貫通して開口されている。本実施形態において、傾斜孔123bは右側が上方に、左側が下方に傾いて形成されている。そして、傾斜孔123bに固定ボルトB1が挿通され、スライド部材121と吊金具122とに挟まれた状態で、吊金具122がスライド部材121に組付けられる。
また、調整金具123の上下端部には、前方に突出する二枚の調整片123a・123aが左右方向に沿って平行に立設されている。そして、調整金具123がスライド部材121と吊金具122との間に組付けられる際には図8に示す如く、調整片123a・123aが吊金具122の規制溝122a・122aに挿通される。これにより、調整金具123は、吊金具122に対して左右方向に相対変位可能かつ上下方向に相対変位不能とされる。なお、規制溝122a・122aは調整片123a・123aを左右に変位させることができる程度(調整片123aの長さの二倍程度)の長さで形成されている。
上記の構成において、吊支機構120における調整金具123の調整片123a・123aが左側方に変位されると、傾斜孔123bの下辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を上方に押圧する。この際、調整金具123が固定ボルトB1から下向きの反力を受けて下方に変位する。これにより、吊金具122は調整金具123とともに、スライド部材121に対して下方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板122cとは離間され、引戸7において吊支機構120に支持される部分は下方に変位する。
逆に、調整金具123の調整片123a・123aが右側方に変位されると、傾斜孔123bの上辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を下方に押圧する。この際、調整金具123が固定ボルトB1から上向きの反力を受けて上方に変位する。これにより、吊金具122は調整金具123とともに、スライド部材121に対して上方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板122c・122cとが近接し、引戸7において吊支機構120に支持される部分は上方に変位する。
このように本実施形態に係る吊支機構120においては、調整金具123を左右に変位させることにより、スライド部材121に対する吊金具122の上下方向の相対位置を変化させ、引戸7の上下位置を調整する(引戸7をスライド部材121に対して上下方向に相対変位させる)ことを可能としている。この際、調整金具123から前方に突出する二枚の調整片123a・123aを変位させることにより、調整金具123を左右方向に変位させることを可能としている。つまり、調整片123a・123aを介して調整金具123に力を加えて左右方向に変位させることができるため、調整作業が簡易となり、作業者の負担を低減することが可能となる。
<第三実施形態>
次に、第三実施形態に係る吊支機構220について、図9及び図10を用いて説明する。本実施形態に係る吊支機構220は、スライド部材221と、吊金具222と、調整金具223と、を備える。スライド部材221は戸車ユニット40・40と連結されることにより、レール部材であるリニアレール34に沿って左右方向に変位可能とされている。吊金具222は支持板222c・222cにより引戸7の上端部(上側フレーム73)を吊支している。また、吊金具222の上部には、左右方向に沿った規制溝222aが貫通して形成されている。調整金具223は、スライド部材221に対する吊金具222の上下方向の位置を調整する部材である。
本実施形態において、スライド部材221には本発明の固定孔である雌ねじ孔221bが開口されている。また、吊金具222には、上下方向に長手方向を有する長孔222bが開口されている。そして、図9及び図10に示す如く、長孔222bに固定ボルトB1が挿通された状態で、雌ねじ孔221bに対して相対変位不能に固定ボルトB1が螺入される。これにより、吊金具222はスライド部材221に対して、引戸7の吊支方向である上下方向に変位可能に組付けられる。
本実施形態において、スライド部材221はリニアレール34に沿って変位可能とされており、その上下位置は変化しない。このため、吊金具222がスライド部材221に対して上下方向に変位可能とされることにより、引戸7が上下方向に変位可能となる。
調整金具223は吊金具122の前方に配置され、吊金具222よりも左右方向幅が小さい板状部材である。図9及び図10に示す如く、調整金具223には、左右方向に対して傾斜する傾斜孔223bが貫通して開口されている。本実施形態において、傾斜孔223bは右側が上方に、左側が下方に傾いて形成されている。そして、傾斜孔223bに固定ボルトB1が挿通された状態で、吊金具222がスライド部材221に組付けられる。
また、調整金具223の上端部における左右両側は、前方に突出する二枚の調整片223a・223aが立設されている。さらに、調整金具223の上端部における中央部には、後方に突出する規制片223cが立設されている。そして、調整金具223が吊金具222に組付けられる際には図10に示す如く、規制片223cが吊金具222の規制溝222aに挿通される。これにより、調整金具223は、吊金具222に対して左右方向に相対変位可能かつ上下方向に相対変位不能とされる。なお、規制溝222aは規制片223cを左右に変位させることができる程度(規制片223cの長さの二倍程度)の長さで形成されている。
上記の構成において、吊支機構220における調整金具223の調整片223a・223aが左側方に変位されると、傾斜孔223bの下辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を上方に押圧する。この際、調整金具223が固定ボルトB1から下向きの反力を受けて下方に変位する。これにより、吊金具222は調整金具223とともに、スライド部材221に対して下方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板222cとは離間され、引戸7において吊支機構220に支持される部分は下方に変位する。
逆に、調整金具223の調整片223a・223aが右側方に変位されると、傾斜孔223bの上辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を下方に押圧する。この際、調整金具223が固定ボルトB1から上向きの反力を受けて上方に変位する。これにより、吊金具222は調整金具223とともに、スライド部材221に対して上方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板222c・222cとが近接し、引戸7において吊支機構220に支持される部分は上方に変位する。
このように本実施形態に係る吊支機構220においては、調整金具223を左右に変位させることにより、スライド部材221に対する吊金具222の上下方向の相対位置を変化させ、引戸7の上下位置を調整する(引戸7をスライド部材221に対して上下方向に相対変位させる)ことを可能としている。この際、調整金具223から前方に突出する二枚の調整片223a・223aを変位させることにより、調整金具223を左右方向に変位させることを可能としている。つまり、調整片223a・223aを介して調整金具223に力を加えて左右方向に変位させることができるため、調整作業が簡易となり、作業者の負担を低減することが可能となる。
<第四実施形態>
次に、第四実施形態に係る吊支機構320について、図11及び図12を用いて説明する。本実施形態に係る吊支機構320は、スライド部材321と、吊金具322と、調整金具323と、を備える。スライド部材321は戸車ユニット40・40と連結されることにより、レール部材であるリニアレール34に沿って左右方向に変位可能とされている。吊金具322は支持板322c・322cにより引戸7の上端部(上側フレーム73)を吊支している。また、吊金具322の下端部には、左右方向に沿った規制溝322aが貫通して形成されている。調整金具323は、スライド部材321に対する吊金具322の上下方向の位置を調整する部材である。
本実施形態において、スライド部材321には本発明の固定孔である雌ねじ孔321bが開口されている。また、吊金具322には、上下方向に長手方向を有する長孔322bが開口されている。そして、図11及び図12に示す如く、長孔322bに固定ボルトB1が挿通された状態で、雌ねじ孔321bに対して相対変位不能に固定ボルトB1が螺入される。これにより、吊金具322はスライド部材321に対して、引戸7の吊支方向である上下方向に変位可能に組付けられる。
本実施形態において、スライド部材321はリニアレール34に沿って変位可能とされており、その上下位置は変化しない。このため、吊金具322がスライド部材321に対して上下方向に変位可能とされることにより、引戸7が上下方向に変位可能となる。
調整金具323はスライド部材321と吊金具322との間に配置され、吊金具322よりも左右方向幅が小さい板状部材である。図11及び図12に示す如く、調整金具323には、左右方向に対して傾斜する傾斜孔323bが貫通して開口されている。本実施形態において、傾斜孔323bは右側が上方に、左側が下方に傾いて形成されている。そして、傾斜孔323bに固定ボルトB1が挿通され、スライド部材321と吊金具322とに挟まれた状態で、吊金具322がスライド部材321に組付けられる。
また、調整金具323の下端部には、前方に突出する調整片323aが左右方向に沿って立設されている。そして、調整金具323がスライド部材321と吊金具322との間に組付けられる際には図12に示す如く、調整片323aが吊金具322の規制溝322aに挿通される。これにより、調整金具323は、吊金具322に対して左右方向に相対変位可能かつ上下方向に相対変位不能とされる。なお、規制溝322aは調整片323aを左右に変位させることができる程度(調整片323aの長さの二倍程度)の長さで形成されている。
上記の構成において、吊支機構320における調整金具323の調整片323aが左側方に変位されると、傾斜孔323bの下辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を上方に押圧する。この際、調整金具323が固定ボルトB1から下向きの反力を受けて下方に変位する。これにより、吊金具322は調整金具323とともに、スライド部材321に対して下方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板322cとは離間され、引戸7において吊支機構320に支持される部分は下方に変位する。
逆に、調整金具323の調整片323aが右側方に変位されると、傾斜孔323bの上辺が固定ボルトB1に当接し、固定ボルトB1を下方に押圧する。この際、調整金具323が固定ボルトB1から上向きの反力を受けて上方に変位する。これにより、吊金具322は調整金具323とともに、スライド部材321に対して上方に相対変位する。即ち、固定ボルトB1と支持板322c・322cとが近接し、引戸7において吊支機構320に支持される部分は上方に変位する。
このように本実施形態に係る吊支機構320においては、調整金具323を左右に変位させることにより、スライド部材321に対する吊金具322の上下方向の相対位置を変化させ、引戸7の上下位置を調整する(引戸7をスライド部材321に対して上下方向に相対変位させる)ことを可能としている。この際、調整金具323から前方に突出する調整片323aを変位させることにより、調整金具323を左右方向に変位させることを可能としている。つまり、調整片323aを介して調整金具323に力を加えて左右方向に変位させることができるため、調整作業が簡易となり、作業者の負担を低減することが可能となる。
1 戸先枠 2 戸尻枠
3 天レール 4 前側パネル
5 後側パネル 6 戸袋ガラス
6a 戸袋枠 7 引戸
8 床レール 9 支持枠
10 ドア装置 20 吊支機構
20L 左側吊支機構 20R 右側吊支機構
21 スライド部材 21a 戸車固定孔
21b 雌ねじ孔(固定孔)
22 吊金具 22a 規制溝
22b 長孔 22c 支持板
23 調整金具 23a 調整片
23b 傾斜孔 31 レール受け部材
32 パネル支持部材 33 コントローラ
34 リニアレール(レール部材)
34a レール部 34b ステー部
35 ステータ 40 戸車ユニット
41 戸車 42 ブラケット
43 シャフト 44 ムーバ
71 戸先側フレーム 71a 取手部
72 戸尻側フレーム 73 上側フレーム
73a 固定板 74 下側フレーム
74a 開放溝 75 引戸ガラス
120 吊支機構 121 スライド部材
121b 雌ねじ孔 122 吊金具
122a 規制溝 122b 長孔
122c 支持板 123 調整金具
123a 調整片 123b 傾斜孔
220 吊支機構 221 スライド部材
221b 雌ねじ孔 222 吊金具
222a 規制溝 222b 長孔
222c 支持板 223 調整金具
223a 調整片 223b 傾斜孔
223c 規制片 320 吊支機構
321 スライド部材 321b 雌ねじ孔
322 吊金具 322a 規制溝
322b 長孔 322c 支持板
323 調整金具 323a 調整片
323b 傾斜孔 B1 固定ボルト
B2 ボルト C 天井
F 床面 S ねじ

Claims (6)

  1. レール部材に沿った第一方向に変位可能とされるスライド部材と、
    引戸の上端部を吊支するとともに、前記スライド部材に対して、第一方向と直交する方向のうち前記引戸の吊支方向である第二方向に変位可能に組付けられる吊金具と、
    前記スライド部材に対する前記吊金具の第二方向の位置を調整する調整金具と、を備える、引戸の吊支機構であって、
    前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち何れか一方には、固定孔が開口されるとともに、前記固定孔に対して相対変位不能に固定ボルトが挿入して固定され、
    前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち他方には、第二方向に長手方向を有する長孔が開口され、前記長孔には前記固定ボルトが挿通され、
    前記調整金具は、前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち前記長孔が開口される側に対して、第一方向に相対変位可能かつ第二方向に相対変位不能とされるとともに、第一方向に対して傾斜して開口されるとともに前記固定ボルトが挿通される傾斜孔と、第一方向及び第二方向と直交する第三方向に突出する調整片と、が形成され、
    前記調整片が第一方向に変位されることにより、前記スライド部材と前記吊金具とが第二方向に相対変位され、前記引戸が前記スライド部材に対して第二方向に相対変位される、引戸の吊支機構。
  2. 前記スライド部材に前記固定孔が開口され、前記吊金具に前記長孔が開口される、請求項1に記載の引戸の吊支機構。
  3. 前記調整金具が、前記スライド部材と前記吊金具との間に配置される、請求項1又は請求項2に記載の引戸の吊支機構。
  4. 前記スライド部材と、前記吊金具と、のうち前記長孔が開口される側には、第一方向に沿った規制溝が貫通して形成され、
    前記調整片が、第一方向に沿って立設されて前記規制溝に挿通される、請求項3に記載の引戸の吊支機構。
  5. 前記スライド部材が、第一方向に長手方向を有する長尺部材として形成され、
    前記吊金具及び前記調整金具が、前記スライド部材における一端部又は両端部に組付けられる、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の引戸の吊支機構。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の引戸の吊支機構で吊支される引戸。
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