JP6981732B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁継電器に関する。
従来より、車載用電動パワーステアリングの電気回路、即ち、接点の閉成の瞬間に比較的大きな突入電流(例えば60A)が流れる電気回路の開閉制御に使用される電磁継電器(以下、リレーという)が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、アークの消弧効果を高めることができるリレーが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、DC48Vのバッテリーを搭載した、マイルド・ハイブリッド方式のハイブリッド車両が知られている。マイルド・ハイブリッド方式では、エンジンを主要動力源とし、車両の停止時や発進時などにモーターがエンジンをアシストする。
特開2011−81961号公報 特開2011−154818号公報
低電圧、例えばDC12Vのバッテリー用に利用されるリレーは小型で且つ軽量に構成することができる。しかし、このリレーが想定を超えた電圧、例えばDC48Vのバッテリーに接続されると、リレー内に発生するアークが遮断できない。従って、このリレーはDC48Vのバッテリー(即ち高圧バッテリー)に対して利用できない。
特許文献2のリレーは可動側ばね端子をカードを介して動作させる構造を有するので、アークの熱によりカードが変形し、リレーが故障するおそれがある。
電気自動車や大型直流電流装置等に搭載される回路内に使用されるリレーは、アークの遮断性能は高いが通電性能に乏しい。また、リレーの通電容量が大きくなるほど、リレーが大型化するという課題がある。
本発明は、小型で且つ軽量で、通電性能及びアークの遮断性能を向上させることができる電磁継電器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、明細書に開示された電磁継電器は、電磁石と、前記電磁石に引き付けられる接極子が固定される第1水平部と、前記電磁石の後方において前記電磁石及び前記接極子に接続される継鉄が固定される鉛直部と、前記鉛直部と前記第1水平部との間に接続されるヒンジばねと、前記第1水平部から前方に延設されると共に一対の可動接点を有するばね腕と、前記鉛直部から下方に延設される一対の第1端子とを一体的に有する第1部材と、前記電磁石の前方に鉛直方向に延設される前板部と、前記前板部の上部を後方に折り曲げられ、前記前板部の上部から延設され、それぞれ前記一対の可動接点のいずれと対向する一対の固定接点を有する第2水平部と、前記前板部から下方に延設される一対の第2端子とを一体的に有する第2部材と、左右方向において、前記一対の可動接点及び、前記前板部の上部から延設された前記第2水平部に設けられた前記一対の固定接点を挟み込み且つ前記電磁石と対向しない位置に配置される一対の永久磁石と、前記一対の永久磁石を収容する収容部を有し、前記電磁石、前記第1部材及び前記第2部材を覆うカバーとを備え、前記収容部は、前記カバーの左右の側壁に形成され、前記一対の永久磁石を収容するための開口を有し、 前記一対の永久磁石は、その一方から他方に磁界が前記可動接点と前記固定接点との間 を経由して延在するよう配置されてなることを特徴とする。
本発明の電磁継電器によれば、小型で且つ軽量で、通電性能及びアークの遮断性能を向上させることができる。
本実施の形態に係る電磁継電器の分解斜視図である。 電磁継電器の組立構造を示す斜視図である。 カバーを除いた電磁継電器の組立構造を示す斜視図である。 カバーを除いた電磁継電器の組立構造を示す斜視図である。 電磁継電器の組立構造(正面方向の断面)を示す断面図である。 カバーを除いた電磁継電器の組立構造(側面方向の断面)を示す断面図である。 カバーを除いた電磁継電器の組立構造(側面方向の断面)を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施の形態に係る電磁継電器の分解斜視図であり、図2は、電磁継電器の組立構造を示す斜視図である。図3及び図4は、カバーを除いた電磁継電器の組立構造を示す斜視図である。図5は、電磁継電器の組立構造(正面方向の断面)を示す断面図である。図6及び図7は、カバーを除いた電磁継電器の組立構造(側面方向の断面)を示す断面図である。なお、以下では、便宜上、図示のように前後左右方向および上下方向を定義し、これに従い各部の構成を説明する。本実施の形態に係る電磁継電器は、例えばDC48Vのバッテリーを搭載した、マイルド・ハイブリッド方式のハイブリッド車両に利用される。具体的には、本実施の形態に係る電磁継電器は、DC48Vのバッテリーの制御回路の開閉制御に利用されるが、他の種々の用途にも使用できる。
本実施の形態に係る電磁継電器50は、密封式のヒンジ形のリレーであり、ベースブロック1と、ベースブロック1に組み込まれる電磁石2と、電磁石2の作動に伴い開閉する接点部3と、電磁石2および接点部3を覆うカバー4とを備える。なお、内部構成を示すために、図3及び図4ではカバー4の図示を省略している。図3の接点部3は、いわゆるメーク接点として構成され、平常時は開放状態にあり、動作時に閉成状態となる。接点部3は、後述する一対の可動接点30及び一対の固定接点34により構成され、一方の可動接点30と一方の固定接点34とで一つの接点対を、他方の可動接点30と他方の固定接点34とでもう一つの接点対を、それぞれ構成する。
図1に示すベースブロック1は、電気絶縁性の樹脂成形品であり、略矩形の枠部10と、枠部10の底面を閉塞する底面部11とを有する。ベースブロック1には、枠部10と底面部11とにより画成される、上方に開放した凹部12が形成され、凹部12に電磁石2および接点部3が固定的に支持される。ベースブロック1の枠部10に、カバー4が接着により固定される。
電磁石2は、上下方向に延設された中空胴部20g、その上端に設けられた上側鍔部20a及びその下端に設けられた下側鍔部20bを有する巻枠20と、巻枠20の中空胴部20g内に収容される鉄心21と、巻枠20の外周面に設けられるコイル22とを備えている。巻枠20の下側鍔部20bはベースブロック1の凹部12に固定的に支持される。
巻枠20の上側鍔部20aの中央部には段付き部20cが形成されている。段付き部20cの前側には、上側鍔部20aの左右方向の幅が狭められた幅狭部20hが設けられ、幅狭部20hから上方に左右一対の側壁20dが立設されている。右側壁20dの上端部は右方向外側に屈曲され、側壁20dの上端部の左右側面とその後方の上側鍔部20aの左右側面とは、図示上下方向に延びる同一面上にある。上側鍔部20aの前端部上方には、左右の側壁20dの間に、上側鍔部20aに平行な上壁20eが架設され、上側鍔部20aと左右の側壁20dと上壁20eとにより、前後面が開口された略ボックス状の空間SPが形成されている。左右側壁20dの上端部には、上壁20eと平行に、前端面から後方にかけてスリット20fが形成されている。左側のスリット20fは、左端に左側側壁20dの壁面が残っているのに対し、右側のスリット20fは右側側壁20dの壁面を左右方向に貫通している。スリット20fは、後述するバックストップ33の装着に用いられる。巻枠20は、電気絶縁性の樹脂成形品として構成され、各部(20a〜20h)が一体的に形成される。
鉄心21は、例えば磁性鋼で形成される柱状部材であり、その上端面21aは、鉄心21が巻枠に収容された状態で巻枠20の上側鍔部20aから外部に露出する。上端面21a以外の鉄心21の部分は、中空胴部20gの内側に固定的に支持される。コイル22の巻線は、巻枠20の上側鍔部20a及び下側鍔部20bの間で中空胴部20gの外周面に巻かれており、コイル22の両端は、ベースブロック1に固定される左右一対のコイル端子23にそれぞれ接続される。鉄心21の下端部には、例えばかしめにより継鉄24が固定的に連結される。
継鉄24は、例えば磁性鋼板を打ち抜いて断面L字状に曲げられた板状部材であり、電磁継電器50が組立てられた状態において、巻枠20の下側鍔部20bの下方に前後方向に延在するとともに、巻枠20の中空胴部20gの後方に上下方向に延在する。継鉄24の上端24aは、鉄心21の上端面21aと略同一高さに位置し、上端24aに接極子25が支持される。
接極子25は、例えば磁性鋼板を打ち抜いて形成される平板状部材であり、電磁継電器50の組立状態においては、図3に示すように上側鍔部20aの上方に略水平に配設される。このとき、接極子25の後端部は、継鉄24の上端24aに当接して揺動自在に支持され、接極子25の前側下面が鉄心21の上端面21aに対向して配置される。これにより、電磁石2が作動すると、鉄心21、継鉄24および接極子25の間に磁気回路が形成される。
接極子25は、可動ばね部材26(第1部材)に取り付けられ、可動ばね部材26を介して継鉄24に弾性的に相対移動可能に連結される。可動ばね部材26は、例えばばね用燐青銅の薄板を打ち抜いて略L字状に曲げられる導電性板ばね部材であり、図1に示すように、継鉄24の後面に例えばかしめにより固定される鉛直部26aと、接極子25の上面に例えばかしめにより固定される水平部26b(第1水平部)と、曲げて形成され鉛直部26aと水平部26bとを接続する左右一対のヒンジばね26cと、水平部26bから左右方向に分離して前方に二股状に延設される左右一対のばね腕26dとを一体に有する。
可動ばね部材26は、継鉄24と接極子25とを弾性によって接続するヒンジとして機能し、ヒンジばね26cのばね作用により、接極子25を鉄心21の上端面21aから離れる方向(上方)に付勢する。各ばね腕26dの先端には、所定の接点材料からなる可動接点30が、例えばかしめにより計2つ取り付けられている。可動ばね部材26のばね腕26dは、巻枠20の上壁20eと上側鍔部20aの間の空間SPに後方から挿入され、可動接点30は空間SP内に配置される。
可動ばね部材26の鉛直部26aの左右両端は、前方に略直角に折り曲げられて下方に延設される左右一対の端子31b(第1端子)を構成する。折り曲げ形成された端子31bは、ベースブロック1の凹部12の後端左右角部に沿って配置され、ベースブロック1の底面部11を上下方向に貫通している。
固定端子部材32(第2部材)は、例えば銅板を打ち抜いて曲げ加工される導電板部材であり、図1に示すように、巻枠20の前方に鉛直方向に延設される前板部32aと、前板部32aの上部を後方に略直角に折り曲げて形成され、前板部32aの上部から左右方向に分離して二股状に延設された水平部32b(第2水平部)と、前板部32aの左右両端部を後方に略直角に折り曲げて形成され、前板部32aよりも下方に延設された左右一対の端子32c(第2端子)とを一体に有する。
各水平部32bは、巻枠20の前方から空間SP内に挿入され、図3に示すように、電磁継電器が組立てられた状態において可動ばね部材26のばね腕26dの下方に位置する。各水平部32bの上面には、各可動接点30に対向して配置される、計2つの固定接点34が、例えばかしめによりそれぞれ取り付けられている。図3に示すように、折り曲げ形成された端子32cは、ベースブロック1の凹部12の前端左右角部に沿って配置され、ベースブロック1の底面部11を上下方向に貫通している。
バックストップ33(ストッパー)は、例えば銅板を打ち抜いて曲げ加工される導電板部材であり、左右方向に延設された水平部33aと、水平部33aの右端部から下方に略直角に折り曲げられた側板部33bとを一体的に有する。バックストップ33は、可動接点30の摩耗又は破損を防止するとともに、可動接点30を位置決めする。また、バックストップ33は、巻枠20のスリット20fに取り外し可能に取り付けられる。例えば、バックストップ33に代えて、他の固定接点を有する他の固定端子部材がスリット20fに挿入されてもよい。この場合、他の固定接点と固定接点34との間に可動接点30が配置され、接点部3は、いわゆるトランスファー接点を構成する。
水平部33aは、スリット20fに前方から挿入され、図3に示す組立状態において可動ばね部材26のばね腕26dの上方に位置する。このとき、図3に示すように巻枠20の右側の側壁20dの右隣りに側板部33bが配置され、側板部33bは上側鍔部20aの右側面と同一面上にある。なお、端子31b及び32cの左右面も上側鍔部20aの左右側面と同一面上にあり、電磁継電器50の各構成部品が限られた空間にコンパクトに配置されている。
図1に示すように、バックストップ33の水平部33aの下面には、各可動接点30に対向する2つの弾性部材35が取り付けられている。弾性部材35により、可動接点30の摩耗又は破損を防止するとともに、可動接点30が位置決めされる。
電磁継電器50の組立状態においては、図3に示すようにベースブロック1から端子32c、コイル端子23および端子31bが前後方向に並んで下方に突出し、これら端子32c,23,31bの下端の高さは互いにほぼ等しい。なお、インサートモールドなどにより、いずれかの端子32c,23,31bあるいは全ての端子32c,23,31bをベースブロック1と一体的に成形することもできる。各端子32c,23,31bは、電磁継電器50の前後左右方向に分散して設けられているので、電磁継電器50を小型化しつつ、端子間の間隔を十分に確保することができ、電磁継電器50が搭載される回路のパターンの形成が容易である。
図1に示すように、カバー4の左右の側壁41には、永久磁石51を収容するための箱状の収容部42が形成されている。収容部42の上部は開放されており、永久磁石51は上部の開口から収容部42内に挿入される。永久磁石51は、収容部42内のリブ(不図示)によって収容部42内に固定されるか、又は接着剤で収容部42内に固定される。尚、固定接点と可動接点とのギャップにおける磁界の向きが右から左になるように、右側の永久磁石51は接点側の面がN極になるように配置され、左側の永久磁石51は接点側の面がS極になるように配置される(図5参照)。また、図5に示すように、左右の永久磁石51は、可動接点30及び固定接点34を挟む位置に配置されている。この永久磁石51の配置により、2セットの可動接点30及び固定接点34のいずれにアークが発生しても、アークを消弧・遮断することができる。
図6に示すように、左右の永久磁石51は、左右方向において、可動接点30及び固定接点34を挟む位置で且つ電磁石2(つまりコイル22及び鉄心21)と対向しない位置に配置されている。尚、左右の収容部42も永久磁石51を保持するため、左右方向において、可動接点30及び固定接点34を挟む位置で且つ電磁石2と対向しない位置に配置されている。図6及び図7では、永久磁石51の位置は、斜線で示されている。左右の永久磁石51が可動接点30及び固定接点34を挟む位置に配置されている理由は、可動接点30と固定接点34との間に発生するアークを電磁力で前方向に引き伸ばして消弧するためである。また、左右の永久磁石51が電磁石2と対向しない位置に配置されている理由は、永久磁石51により発生する磁界が電磁石2による磁界の作用に影響を与えないようにするためである。
図6では、永久磁石51は、巻枠20の上壁20eから端子32cの上端までの範囲に延設されているが、図7に示すように、巻枠20の上壁20eから前板部32aの下端までの範囲で延設されていてもよい。図7の場合、固定端子部材32の前板部32aは、アークを引き伸ばして消弧させるためのアークランナーとして機能する。また、アークは磁力の強い物質(磁石)に引き付けられる性質を有することから、可動接点30と固定接点34との間に発生するアークを前板部32aの下端まで引き伸ばすことができ、アークが冷却され消弧しやすくなる。
図5に示すように、前板部32aはその面積が広く取られており、電磁継電器50の前面をほぼ覆うように構成されている。このように前板部32aの面積を広く取ることで、アークが引き伸ばされる範囲もより広く取ることが可能となる。一方、前板部32aのために電磁継電器50に余分なスペース設ける必要はないため、電磁継電器50の大型化を招くことはない。
さらに、アークを前板部32aから略直角に折り曲げられた端子32cにまで引き伸ばすことができ、アークを冷却・消弧しやすくなる。このように、固定端子部材32の端子32cの一部も、アークを引き伸ばして消弧させるためのアークランナーとして機能する。
本実施の形態の電磁継電器50で、図6及び図7に示すように、端子32cを+側に、端子31bを−側に接続した場合、電流は、端子32c→固定接点34→可動接点30→端子31bの順番に流れる。一方、永久磁石51の磁界の向きは、図6及び図7の紙面に対して鉛直下向きである。可動接点30が固定接点34から離れるタイミングでアークが発生すると、フレミングの左手の法則に基づいてアークはローレンツ力を受け、前方向(図6及び図7の左側)に引き伸ばされる。このとき、アークは、前方向に引き伸ばされ、前板部32aに沿って下向きに進行し、或いは前板部32a及び端子32cの一部に沿って下向き且つ後ろ向きに進行する。このように、本実施の形態ではアークを前板部32a及び端子32cに沿って引き伸ばすことができるので、アークを消弧しやすくなる。
図4〜図7の電磁継電器50では、バックストップ33が、巻枠20のスリット20fから取り外されている。低電圧で電磁継電器50を用いる場合には、電磁継電器50にバックストップ33を取り付ける対応が可能である。一方、特に電磁継電器50に高電圧が印加される場合、可動接点30と固定接点34とのギャップが小さいとアークの遮断に影響が出る可能性がある。そこで、高電圧印加が想定される場合には、電磁継電器50からバックストップ33を取り外すことで可動接点30及び固定接点34間のギャップを確保し、アークの遮断性能を向上させることができる。このように、本実施の形態による電磁継電器では、基本的に同一構成としつつ、低電圧の用途と高電圧の用途とに使用することが可能である。
次に、本実施の形態に係る電磁継電器50の動作を説明する。電磁石2のコイル22に作動電圧が印加されないときは、可動ばね部材26はそのばね作用により、接極子25を鉄心21の上端面21aから離れる方向へ付勢する。これにより、可動接点30は固定接点34から所定距離だけ離れた非作動位置(復旧位置)に保持され、電磁継電器50にバックストップ33が装着されている場合には可動接点30がバックストップ33上の弾性部材35に当接する。
一方、電磁石2のコイル22に作動電圧が印加されると、電磁石2の磁気吸引力により接極子25が可動ばね部材26のばね力に抗して鉄心21の上端面21aに吸引され、可動接点30が下方に移動する。これにより、可動接点30が固定接点34に当接し、可動接点30は作動位置に静止保持される。
ここで、可動接点30及び固定接点34からなる接点対がそれぞれ左右に設けられているため、電磁石2の作動時に2つの接点対間で並列回路が形成される。これにより、2セットの接点対にそれぞれ電流が分岐して流れる。
このように、電流が分流すると、各セットの可動接点30及び固定接点34に流れる電流が小さくなるため、各可動接点30及び各固定接点34における発熱量を低減できる。さらに発熱量の減少により各可動接点30及び各固定接点34間の接触抵抗が減少するため、接点間の発熱の抑制が可能であり、結果として可動接点30及び固定接点34におけるトータルの発熱量を大幅に低減できる。
可動接点30及び固定接点34における発熱は、可動ばね部材26及び固定端子部材32にそれぞれ伝熱され、端子31b及び33cを介して電磁継電器50の外部に放熱される。この場合、端子31bは左右に2つ設けられ、端子33cは左右に2つ設けられているため、可動接点30で発生した熱を2つの端子31bから、固定接点34で発生した熱を2つの端子33cから、それぞれ良好に放熱することができ、効率的な放熱が可能である。とくに、可動接点30および固定接点34は左右に分離して設けられているため、2つの端子31b及び33cへの伝熱が促進され、電磁継電器50の全体から均一に放熱できる。
また、両接点対は並列回路を構成しているため、図5に例示するように電流は双方の接点対で同じ方向に流れる。一方、先に説明したように、左右の永久磁石による磁界は右方向から左方向に向かう。このため、左右いずれの接点対でアークが発生しても、発生したアークを同じ方向(前方向)に引き伸ばすことができる。
このように、本実施の形態では、可動接点30及び固定接点34をそれぞれ左右に設けるとともに、左右に端子31b及び32cを設けたので、外部への効率的な放熱が可能となり、接点部3における発熱量が抑えられる。したがって、車載用電動パワーステアリングの制御回路等、電磁継電器50に大きな突入電流が流れる回路にも、本実施の形態による電磁継電器50を容易に適用可能である。また、発熱量が抑えられることにより、プリント基板に実装可能なコンパクトな構成とすることができる。
上記実施の形態では、固定端子部材32の水平部32b及び前板部32aが左右方向に分離して二股状に延設されているが、左右に分割されそれぞれが固定接点34と端子32cとを有する、2つの固定端子部材を設けてもよい。この場合、それぞれの固定端子部材32上の固定接点34および端子32cが電気的に完全に分離されるため、固定接点34の接触異常を固定端子部材32毎にチェックすることができ、左右いずれの固定接点34に異常があるかを容易に判断できる。
上記実施の形態では、各端子31b,23,32cを鉛直方向に真っ直ぐに形成したが、各端子31b,23,32cの先端を左右方向に折り曲げるようにしてもよい。これにより電磁継電器50を基板に容易に実装することができる。
また、端子31b及び32cはそれぞれ2つ設けられているが、端子31b及び32cの個数は、対応する接点30及び34の個数よりも、多くてもよいし又は少なくてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、左右の永久磁石51及び左右の収容部42が、左右方向において、一対の可動接点30及び一対の固定接点34を挟む位置で且つ電磁石2と対向しない位置に配置されている。従って、アークの遮断性能を向上させることができる。特に、電磁継電器50は、1組の可動接点及び固定接点が故障しても他の組の可動接点及び固定接点で動作できるので、1組の可動接点及び固定接点を備える電磁継電器と比べて、通電性能を向上させることができる。また、本実施の形態の電磁継電器50は、プランジャー型の電磁継電器のように、プランジャーを必要としない。また、可動側ばね端子を動作させるカードも必要としない。従って、本実施の形態の電磁継電器50は、小型で且つ軽量である。
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
2 電磁石
3 接点部
4 カバー
24 継鉄
25 接極子
26 可動ばね部材
26a 鉛直部
26b 水平部
26c ヒンジばね
26d ばね腕
30 可動接点
31b 端子
32 固定端子部材
32a 前板部
32b 水平部
32c 端子
34 固定接点
42 収容部
50 電磁継電器
51 永久磁石

Claims (3)

  1. 電磁石と、
    前記電磁石に引き付けられる接極子が固定される第1水平部と、前記電磁石の後方において前記電磁石及び前記接極子に接続される継鉄が固定される鉛直部と、前記鉛直部と前記第1水平部との間に接続されるヒンジばねと、前記第1水平部から前方に延設されると共に一対の可動接点を有するばね腕と、前記鉛直部から下方に延設される一対の第1端子とを一体的に有する第1部材と、
    前記電磁石の前方に鉛直方向に延設される前板部と、前記前板部の上部を後方に折り曲げられ、前記前板部の上部から延設され、それぞれ前記一対の可動接点のいずれと対向する一対の固定接点を有する第2水平部と、前記前板部から下方に延設される一対の第2端子とを一体的に有する第2部材と、
    左右方向において、前記一対の可動接点及び、前記前板部の上部から延設された前記第2水平部に設けられた前記一対の固定接点を挟み込み且つ前記電磁石と対向しない位置に配置される一対の永久磁石と、
    前記一対の永久磁石を収容する収容部を有し、前記電磁石、前記第1部材及び前記第2部材を覆うカバーと
    を備え、
    前記収容部は、前記カバーの左右の側壁に形成され、前記一対の永久磁石を収容するための開口を有し、
    前記一対の永久磁石は、その一方から他方に磁界が前記可動接点と前記固定接点との間を経由して延在するよう配置されてなることを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記電磁石は、コイルを装着する巻枠を備え、
    前記巻枠上には、前記一対の可動接点及び前記一対の固定接点を挟み込む一対の側壁が立設されており、
    前記一対の側壁は、前記一対の可動接点が当接可能なストッパーを着脱自在に支持するスリットを有することを特徴とする請求項1の電磁継電器。
  3. 電磁石と、
    前記電磁石に引き付けられる接極子が固定される第1水平部と、前記電磁石の後方において前記電磁石及び前記接極子に接続される継鉄が固定される鉛直部と、前記鉛直部と前記第1水平部との間に接続されるヒンジばねと、前記第1水平部から前方に延設されると共に一対の可動接点を有するばね腕と、前記鉛直部から下方に延設される一対の第1端子とを一体的に有する第1部材と、
    前記電磁石の前方に鉛直方向に延設される前板部と、前記前板部の上部を後方に折り曲げられ、前記前板部の上部から延設され、それぞれ前記一対の可動接点のいずれと対向する一対の固定接点を有する第2水平部と、前記前板部から下方に延設される一対の第2端子とを一体的に有する第2部材と、
    左右方向において、前記一対の可動接点及び、前記前板部の上部から延設された前記第2水平部に設けられた前記一対の固定接点を挟み込み且つ前記電磁石と対向しない位置に配置される一対の永久磁石と、
    前記一対の永久磁石を収容する収容部を有し、前記電磁石、前記第1部材及び前記第2部材を覆うカバーと
    を備え、
    前記収容部は、前記カバーの左右の側壁に形成され、前記一対の永久磁石を収容するための開口を有し、
    前記一対の永久磁石は、前記一対の可動接点及び前記一対の固定接点を挟み込む位置から前記前板部の下端まで延設されることを特徴とする電磁継電器。
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