JP6987660B2 - ブラケット嵌合構造 - Google Patents

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本発明は、ブラケット嵌合構造に関する。
従来、樹脂部品のブラケット導入部に対して金属ブラケットを差し込み、金属ブラケットと樹脂部品とを所定の手段にて抜け止めすることにより、両者を嵌合させるブラケット嵌合構造が提案されている。このようなブラケット嵌合構造では、ブラケット導入部に対する金属ブラケットの挿入性を向上させるために、ブラケット導入部に対してテーパ面を形成することが知られている(例えば特許文献1,2参照)。
また、金属ブラケットをブラケット導入部に挿入して嵌合した場合にガタを防止するため、ブラケット導入部の隙間を金属ブラケットの板厚よりも小さくすることも可能である(例えば特許文献3参照)。
特開2009−270687号公報 特開2017−11810号公報 特開2013−143826号公報
ここで、特許文献3に記載のブラケット嵌合構造では、ブラケット導入部の隙間が金属ブラケットの板厚よりも小さいことから、金属ブラケットをより一層挿入し易くする必要がある。このため、金属ブラケットの先端側の角部を面取りすることが考えられる。しかし、この場合には先端側の角部を面取りする工程が追加されることとなり、コストアップを招いてしまう。一方、面取りしないとなると、たとえブラケット導入部にテーパ面を形成していたとしても、角部(特にプレス加工時に形成されるエッジ)がテーパ面に引っ掛かってしまい、挿入が極めて困難となってしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ブラケット導入部の隙間が金属ブラケットの板厚よりも小さい場合において、金属ブラケットに面取り加工を施す必要がなく金属ブラケットの挿入性を向上させることが可能なブラケット嵌合構造を提供することにある。
本発明に係るブラケット嵌合構造は、ブラケット導入部に対して金属ブラケットを挿入して嵌合させる構造である。金属ブラケットは、側面視した場合に、一面側の先端部がプレス加工時に形成される誘導面となっており、他面側の先端部が角部を有するエッジとなっている。樹脂部品は、ブラケット導入部に金属ブラケットを案内するためのテーパ面を金属ブラケットの一面側及び他面側の双方に有し、一面側のテーパ面が他面側のテーパ面よりも所定距離だけ奥まって形成されている。
本発明によれば、金属ブラケットは、一面側の先端部がプレス加工時に形成される誘導面となっており、他面側の先端部が角部を有するエッジとなると共に、樹脂部品は、一面側のテーパ面が他面側のテーパ面よりも所定距離だけ奥まって形成されている。このため、金属ブラケットをブラケット導入部に挿入するときに、金属ブラケットのエッジと他面側のテーパ面とが接触した場合、一面側のテーパ面は他面側のテーパ面よりも奥まっていることから、誘導面が一面側のテーパ面に接触せず、エッジは他面側のテーパ面を滑るように誘導される。その後、誘導面が一面側のテーパ面に接触することから、金属ブラケットに面取り加工を施さなくとも、プレス加工時に形成される誘導面を利用して金属ブラケットをブラケット導入部に挿入することができる。従って、ブラケット導入部の隙間が金属ブラケットの板厚よりも小さい場合において、金属ブラケットに面取り加工を施す必要がなく金属ブラケットの挿入性を向上させることができる。
本実施形態に係るブラケット嵌合構造を示す斜視図である。 本実施形態に係るブラケット嵌合構造を示す断面図である。 金属ブラケットの先端側を示す拡大側面図である。 図2に示した樹脂部品を示す要部拡大断面図である。 第1比較例に係るブラケット嵌合構造を示す断面図である。 第1比較例に係る金属ブラケットを示す斜視図である。 第2比較例に係るブラケット嵌合構造を示す要部断面図である。 本実施形態に係る金属ブラケットをブラケット導入部に挿入する際の様子を示す第1の要部断面図である。 本実施形態に係る金属ブラケットをブラケット導入部に挿入する際の様子を示す第2の要部断面図である。 本実施形態に係る金属ブラケットをブラケット導入部に挿入する際の様子を示す第3の要部断面図である。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本実施形態に係るブラケット嵌合構造を示す斜視図であり、図2は、本実施形態に係るブラケット嵌合構造を示す断面図である。図1及び図2に示すように、ブラケット嵌合構造1は、金属ブラケット10と樹脂部品20とを備え、これらを嵌合させる構造である。
金属ブラケット10は、所定の板厚T(図2参照)で形成された導電性の金属の板材である。この金属ブラケット10は、その先端側(後述するブラケット導入部に挿入される部分)に一面側から他面側に貫通する貫通孔11(図1参照)が形成されている。
図3は、金属ブラケット10の先端側を示す拡大側面図である。図3に示すように、本実施形態に係る金属ブラケット10はプレス加工によって形成されており、面取り加工が施されていないものとなっている。ここで、金属板の他端面側を下型に載置した状態でプレス加工して金属ブラケット10を形成する場合、側面視して一面側(すなわち上型側)の先端部がやや屈曲してR形状となり誘導面12が形成される。一方、他面側の先端部はプレス加工時に角部となってエッジ13が形成される。
図1及び図2に示す樹脂部品20は、金属ブラケット10が挿入されるブラケット導入部21が形成された絶縁性樹脂からなる部品である。このような樹脂部品20は、ブラケット導入部21に金属ブラケット10を案内するためのテーパ面22,23を有している。テーパ面22,23は、ブラケット導入部21の金属ブラケット10の導入口24側に形成された傾斜面であって、金属ブラケット10の一面側と他面側との双方に対応して形成されている。このテーパ面22,23は、金属ブラケット10を案内するために導入口24側に広がる傾斜面となっている。また、ブラケット導入部21は、図2に示すように、隙間Sが金属ブラケット10の板厚Tよりも小さく形成されている。このため、金属ブラケット10がブラケット導入部21に挿入のうえ嵌合された場合には、ガタが防止される構造となっている。
また、樹脂部品20は、図2に示すように、ブラケット導入部21に係止爪25と弾性片26とを有している。係止爪25は、金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入した場合に、金属ブラケット10の貫通孔11が嵌まり込む突出片である。この係止爪25が貫通孔11に嵌り込むことにより金属ブラケット10と樹脂部品20とが嵌合することとなる。弾性片26は係止爪25を弾性支持するものである。この弾性片26はブラケット導入部21の一面側に設けられており、係止爪25は弾性片26から他面側に向かって突出している。また、係止爪25は、その導入口24側に一面側のテーパ面22と同方向に傾斜する傾斜面25aが形成されている。
図4は、図2に示した樹脂部品20を示す要部拡大断面図である。図4に示すように、本実施形態において一面側のテーパ面22は他面側のテーパ面23よりも所定距離L1だけ奥まって形成されている。この所定距離L1は、図3に示す誘導面12における金属ブラケット10の長手方向距離L2(誘導面12が略円弧状となっている場合には曲率半径R)よりも長くされている。
次に、本実施形態に係るブラケット嵌合構造の作用を説明するが、これに先立って、第1比較例及び第2比較例に係るブラケット嵌合構造の作用を説明する。
図5は、第1比較例に係るブラケット嵌合構造を示す断面図であり、図6は、第1比較例に係る金属ブラケットを示す斜視図である。図5及び図6に示すように、第1比較例に係る金属ブラケット110は、側面視して一面側及び他面側の双方に面取り加工が施されて傾斜面111,112を有してる。なお、図5に示すように、樹脂部品120は金属ブラケット110をブラケット導入部121に案内するためのテーパ面122,123を有しているが、一方が他方よりも奥まることなく同列に形成されている。
このような第1比較例では、金属ブラケット110に面取り加工が施されているため、各傾斜面111,112が各テーパ面122,123に当接し、たとえブラケット導入部121が金属ブラケット110の板厚よりも小さくとも、円滑な挿入が行われる。
しかし、第1比較例に係るブラケット嵌合構造100の場合、金属ブラケット110のプレス加工工程に面取り工程を付加する必要があり、コストアップを招いてしまう。
図7は、第2比較例に係るブラケット嵌合構造を示す要部断面図である。第2比較例に係る金属ブラケット210は第1比較例のように面取り加工が施されていない。このため、一面側の先端部はプレス加工時に形成される誘導面211となっており、他面側の先端部はプレス加工時に角部となってエッジ212が形成される。
しかし、第2比較例では、金属ブラケット210に面取り加工が施されていないため、図7に示すように、誘導面211が一面側のテーパ面222に接触すると共にエッジ212が他面側のテーパ面223に接触する。この状態で、金属ブラケット210をブラケット導入部221に挿入しようとすると、エッジ212が他面側のテーパ面223に引っ掛かってしまい、挿入が極めて困難となってしまう。
図8〜図10は、本実施形態に係る金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入する際の様子を示す要部断面図である。まず、図8に示すように、本実施形態に係る樹脂部品20は一面側のテーパ面22が他面側のテーパ面23よりも奥まっていることから、例えば、金属ブラケット10のエッジ13が他面側のテーパ面23に接触する。しかし、この時点では図7に示した場合と異なり、誘導面12が一面側のテーパ面22に接触しておらず、金属ブラケット10は他面側のテーパ面23に沿ってブラケット導入部21側へ移動することとなる(矢印A参照)。
その後、エッジ13が他面側のテーパ面23を乗り越えると、図9に示すように、金属ブラケット10の他面がブラケット導入部21の他面21aに載置した状態となる。そして、載置した状態のまま金属ブラケット10が更に押し込まれると、金属ブラケット10の誘導面12が一面側のテーパ面22に接触する。ここで、本実施形態では一面側のテーパ面22が他面側のテーパ面23よりも所定距離L1だけ奥まっていると共に、所定距離L1が誘導面12における金属ブラケット10の長手方向距離L2よりも大きくされているため、エッジ13が他面側のテーパ面23を乗り越える前に誘導面12が一面側のテーパ面22に接触してしまうことを適切に防止している。
誘導面12が一面側のテーパ面22に接触した状態で金属ブラケット10が更に押し込まれると、誘導面12と一面側のテーパ面22との協働により金属ブラケット10が円滑に挿入されていく。
その後、図10に示すように、金属ブラケット10は係止爪25まで到達する。係止爪25は、一面側の弾性片26から他面側に突出するものであり、一面側のテーパ面22と同方向に傾斜する傾斜面25aを有している。このため、係止爪25の傾斜面25aと誘導面12とが接触して弾性片26を弾性変形させることとなり、エッジ13が傾斜面25aに当接する場合と比較すると、より一層円滑に挿入されることとなる。
そして、金属ブラケット10の貫通孔11(図1参照)に係止爪25が嵌まり込むと嵌合が完了することとなる。なお、上記では金属ブラケット10が挿入時に他面側のテーパ面23に接触し、その後一面側のテーパ面22に接触する例を説明した。しかし、これに限らず、金属ブラケット10の挿入時には、他面側のテーパ面23よりも奥まる一面側のテーパ面22に最初に接触し、そのまま挿入されていく場合もある。この場合、図8の状態を経ることなく図9の状態に至ることから、金属ブラケット10は円滑に挿入されていく。
このようにして、本実施形態に係るブラケット嵌合構造1によれば、金属ブラケット10は、一面側の先端部がプレス加工時に形成される誘導面12となっており、他面側の先端部が角部を有するエッジ13となると共に、樹脂部品20は、一面側のテーパ面22が他面側のテーパ面23よりも所定距離L1だけ奥まって形成されている。このため、金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入するときに、金属ブラケット10のエッジ13と他面側のテーパ面23とが接触した場合、一面側のテーパ面22は他面側のテーパ面23よりも奥まっていることから、誘導面12が一面側のテーパ面22に接触せず、エッジ13は他面側のテーパ面23を滑るように誘導される。その後、誘導面12が一面側のテーパ面22に接触することから、金属ブラケット10に面取り加工を施さなくとも、プレス加工時に形成される誘導面12を利用して金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入することができる。従って、ブラケット導入部21の隙間Sが金属ブラケット10の板厚Tよりも小さい場合において、金属ブラケット10に面取り加工を施す必要がなく金属ブラケット10の挿入性を向上させることができる。
また、上記所定距離L1は、誘導面12における金属ブラケット10の長手方向距離L2よりも長くされているため、一面側のテーパ面22の奥まる距離が小さすぎて、エッジ13が他面側のテーパ面23を乗り越える前に、誘導面12が一面側のテーパ面22に接触してしまう事態を防止して、適切に金属ブラケット10を挿入することができる。
また、金属ブラケット10は貫通孔11を有すると共に、樹脂部品20は貫通孔11が嵌る係止爪25をブラケット導入部21に有し、係止爪25は、一面側のテーパ面22と同方向に傾斜した傾斜面25aを有し、金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入する際に、金属ブラケット10の誘導面12と傾斜面25aとが接触する。このため、金属ブラケット10をブラケット導入部21に挿入する際に、金属ブラケット10の先端部がテーパ面22,23を乗り越えて挿入された後に、係止爪25に引っ掛かってしまう可能性を低減して、より一層円滑な嵌合に寄与することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、周知及び公知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態においてブラケット嵌合構造1において金属ブラケット10は平板であるが、これに限らず、例えば特開2017−11810号公報の金属ブラケットのように、両側が折り曲げられて断面U字形状となっていてもよい。
1 :ブラケット嵌合構造
10 :金属ブラケット
12 :誘導面
13 :エッジ
20 :樹脂部品
21 :ブラケット導入部
22 :一面側のテーパ面
23 :他面側のテーパ面
25 :係止爪
25a :傾斜面
26 :弾性片
L1 :所定距離
L2 :長手方向距離
S :隙間
T :板厚

Claims (3)

  1. 所定の板厚で形成された金属ブラケットと、前記金属ブラケットの板厚よりも隙間が小さく形成されたブラケット導入部が形成された樹脂部品とを備え、前記ブラケット導入部に対して前記金属ブラケットを挿入して嵌合させるブラケット嵌合構造であって、
    前記金属ブラケットは、側面視した場合に、一面側の先端部がプレス加工時に形成される誘導面となっており、他面側の先端部が角部を有するエッジとなっており、
    前記樹脂部品は、前記ブラケット導入部に前記金属ブラケットを案内するためのテーパ面を前記金属ブラケットの前記一面側及び前記他面側の双方に有し、前記一面側のテーパ面が前記他面側のテーパ面よりも所定距離だけ奥まって形成されている
    ことを特徴とするブラケット嵌合構造。
  2. 前記所定距離は、前記誘導面における前記金属ブラケットの長手方向距離よりも長くされている
    ことを特徴とする請求項1に記載のブラケット嵌合構造。
  3. 前記金属ブラケットは、前記ブラケット導入部に挿入される部分に、前記一面側から前記他面側に貫通する貫通孔を有し、
    前記樹脂部品は、前記金属ブラケットを挿入した場合に前記貫通孔が嵌る係止爪と、前記係止爪を弾性支持する弾性片とを前記ブラケット導入部に有し、
    前記係止爪は、前記一面側のテーパ面と同方向に傾斜した傾斜面を有し、前記金属ブラケットを前記ブラケット導入部に挿入する際に、前記金属ブラケットの前記誘導面と前記傾斜面とが接触する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のブラケット嵌合構造。
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