(本開示の基礎となった知見)
上記の特許文献1に開示されている寝室温度湿度制御装置では、寝床内の温度及び湿度を基に、室内の温度及び湿度を調整することで寝床内の環境を改善することを狙っているが、利用する寝具によっては、意図したとおりに寝床内を快適にすることができず、短時間で効果的な寝床内空調を実現することができないという課題がある。
また、特許文献2に開示されている寝床内温度管理装置では、寝床内の温度を調整するために、温度調整された液体や空気を利用しているので、寝床内空調専用の熱源及び冷却源が必要となり、高価な装置となってしまう課題がある。また、室温が著しく低い場合や逆に著しく高い場合にのみ、室内の温度を調整しているため、室温が少し低い場合や逆に少し高い場合には、短時間で効果的な寝床内空調を実現することができないという課題がある。
また、特許文献3に開示されている空気流通式寝具では、寝具周辺の空気を寝床内に取り込むことで寝床内を快適にすることを狙っているが、寝具周辺の室内環境の状況によっては、期待した効果が得られず、短時間で効果的な寝床内空調を実現することができないという課題がある。
そこで、本願発明者らは、短時間で効果的な寝床内空調を実現するため、エアコン等の室内空調部を如何に利用すべきかについて鋭意検討を行った結果、室内空調部と、寝床内空調部とを連携制御することにより、寝床内を快適にする空調制御方法及び空調制御システムを案出し、本開示を完成したものである。
本開示の一態様に係る空調制御方法は、プロセッサを用いて、室内の空気を用いて寝床内温度を調整する寝床内空調部と、室内温度を調整する室内空調部と、を制御する方法であって、寝床内温度を寝床内環境測定部から取得し、室内温度を室内環境測定部から取得し、取得された前記寝床内温度と、取得された前記室内温度と、を基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の風向きを制御する第1協調制御を行う。
このような構成により、寝床内温度を寝床内環境測定部から取得し、室内温度を室内環境測定部から取得し、取得された寝床内温度と、取得された室内温度とを基に、寝床内空調部の動作及び室内空調部の風向きを制御する第1協調制御を行っているので、温度が調整された室内の空気を用いて寝床内の温度を調整することができ、人にとって快適な寝床内空調をより確実に実現することができる。
前記空調制御方法は、さらに、目標寝床内温度及び目標室内温度を記憶部から取得することを含み、前記第1協調制御は、前記寝床内温度と前記目標寝床内温度との差である寝床内温度差及び前記室内温度と前記目標室内温度との差である室内温度差を算出し、前記寝床内温度差及び前記室内温度差を基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の風向きを制御する第2協調制御であってもよい。
このような構成により、目標寝床内温度及び目標室内温度を記憶部から取得し、寝床内温度と目標寝床内温度との差である寝床内温度差及び室内温度と目標室内温度との差である室内温度差を算出し、寝床内温度差及び室内温度差を基に、寝床内空調部の動作及び室内空調部の風向きを制御しているので、寝床内温度差及び室内温度差に応じて、人にとって快適な寝床内空調をより確実に実現することができる。
前記第2協調制御は、前記寝床内温度差が前記室内温度差よりも大きい場合、前記寝床内空調部を動作させ、前記室内空調部の風向きを寝床方向に設定するようにしてもよい。
このような構成により、寝床内温度差が室内温度差よりも大きい場合、寝床内空調部を動作させ、室内空調部の風向きを寝床方向に設定しているので、温度が調整された室内の空気を寝床内空調部に効率よく供給することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができる。
前記空調制御方法は、さらに、室内の人の行動に関する情報を生体情報測定部又は前記人が所有する端末から取得することを含み、前記第2協調制御は、前記寝床内温度差と第1閾値との関係、前記室内温度差と第2閾値との関係、及び取得された前記人の行動に関する情報を基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の風向きを制御する第3協調制御であってもよい。
このような構成により、寝床内温度差と第1閾値との関係、室内温度差と第2閾値との関係、及び人の行動に関する情報を基に、寝床内空調部の動作及び室内空調部の風向きを制御しているので、人の行動に応じて、室内で活動中の人の快適さを優先させたり、効率よく寝床内を快適にしたりすることができる。
前記第3協調制御は、前記寝床内温度差が前記第1閾値以上で、前記室内温度差が前記第2閾値以上で、取得された前記人の行動に関する情報が前記人が活動中であることを示す場合、前記室内空調部の風向きを室内を空調するための向きに制御し、その後に取得された前記室内温度差が前記第2閾値未満であるとき、前記寝床内空調部を動作させ、前記室内空調部の風向きを寝床方向に設定するようにしてもよい。
このような構成により、寝床内温度差が第1閾値以上で、室内温度差が第2閾値以上で、取得された人の行動に関する情報が人が活動中であることを示す場合、室内空調部の風向きを室内を空調するための向きに制御するので、室内で活動中の人の快適さを優先することができる。また、その後に取得された室内温度差が第2閾値未満であるとき、寝床内空調部を動作させ、室内空調部の風向きを寝床方向に設定しているので、寝床内に送り込まれる空気である室内の空気が快適になっているため、効率よく寝床内を快適にすることができる。
前記第3協調制御は、前記寝床内温度差が前記第1閾値以上で、前記室内温度差が前記第2閾値以上で、取得された前記人の行動に関する情報が前記人が活動中であることを示す場合、前記室内空調部の風向きを室内を空調するための向きに制御し、その後に取得された前記人の行動に関する情報が前記人が就寝すること又は就寝したことを示すとき、前記寝床内空調部を動作させ、前記室内空調部の風向きを寝床方向に設定するようにしてもよい。
このような構成により、寝床内温度差が第1閾値以上で、室内温度差が第2閾値以上で、取得された人の行動に関する情報が人が活動中であることを示す場合、室内空調部の風向きを室内を空調するための向きに制御しているので、室内で活動中の人の快適さを優先することができる。また、その後に取得された人の行動に関する情報が人が就寝すること又は就寝したことを示すとき、寝床内空調部を動作させ、室内空調部の風向きを寝床方向に設定しているので、必ずしも室内が快適になっていない場合であっても、寝床内空調を優先することにより、就寝しようとしている又は就寝している人の眠りを快適にすることができる。
前記第1協調制御は、前記室内温度が前記寝床内温度よりも前記目標寝床内温度に近い場合、前記寝床内空調部を動作させ、前記室内空調部の風向きを寝床方向に設定するようにしてもよい。
このような構成により、室内温度が寝床内温度よりも目標寝床内温度に近い場合、寝床内空調部を動作させ、室内空調部の風向きを寝床方向に設定しているので、睡眠に適した目標寝床内温度に近い室内の空気を用いて寝床内温度を調整することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができる。
前記空調制御方法は、さらに、寝床内湿度を前記寝床内環境測定部から取得し、室内湿度を前記室内環境測定部から取得し、目標寝床内快適度及び目標室内快適度を記憶部から取得することを含み、前記第1協調制御は、前記寝床内温度及び前記寝床内湿度を用いて寝床内の快適さの指標となる寝床内快適度を算出し、前記寝床内快適度と前記目標寝床内快適度との差である寝床内快適度差を算出し、前記室内温度及び前記室内湿度を用いて室内の快適さの指標となる室内快適度を算出し、前記室内快適度と前記目標室内快適度との差である室内快適度差を算出し、前記寝床内快適度差及び前記室内快適度差を基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の風向きを制御する第4協調制御であってもよい。
このような構成により、寝床内温度及び室内温度に加えて寝床内湿度、室内湿度、目標寝床内快適度及び目標室内快適度を取得し、取得した寝床内温度及び寝床内湿度を用いて寝床内の快適さの指標となる寝床内快適度を算出し、算出した現在の寝床内快適度と睡眠に適した目標寝床内快適度との差である寝床内快適度差を算出するとともに、取得した室内温度及び室内湿度を用いて室内の快適さの指標となる室内快適度を算出し、算出した現在の室内快適度と睡眠に適した目標室内快適度との差である室内快適度差を算出し、寝床内快適度差及び室内快適度差を基に、寝床内空調部の動作及び室内空調部の風向きを制御しているので、寝床内快適度差が室内快適度差よりも大きい場合、寝床内空調部を動作させて寝床内温度を調整し、目標快適度に対する差が大きい寝床内を優先して、寝床内温度を調整することができ、より短時間で寝床内をより快適にすることができる。
前記空調制御方法は、さらに、人の生体情報を生体情報測定部から取得し、前記生体情報を基に、人の睡眠に関する状態を判定することを含み、前記第1協調制御において、前記寝床内温度と、前記室内温度と、前記睡眠に関する状態とを基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の設定温度の少なくとも1つを制御するようにしてもよい。
このような構成により、人の生体情報を取得し、取得した生体情報を基に人の睡眠に関する状態を判定し、現在の寝床内温度及び室内温度と、現在の睡眠に関する状態とを基に、寝床内空調部の動作及び室内空調部の設定温度の少なくとも1つを制御しているので、人の睡眠に関する状態に応じて温度を調整した室内の空気を用いて寝床内温度を調整することができ、人の睡眠に関する状態に適した寝床内空調を実現することができる。
前記第1協調制御において、前記状態が睡眠状態である場合、前記寝床内空調部を動作させるようにしてもよい。
このような構成により、現在の状態が睡眠状態である場合、寝床内空調部を動作させて寝床内温度を調整しているので、寝床内温度を睡眠に適した温度に調整することができ、睡眠に適した寝床内空調を実現することができる。
前記第1協調制御において、前記状態が起床状態である場合、前記寝床内空調部を動作させるようにしてもよい。
このような構成により、現在の状態が起床状態である場合、寝床内空調部を動作させて寝床内を乾燥させているので、睡眠により湿気を吸収した寝具を乾燥させることができる。
前記第1協調制御において、前記状態が睡眠状態へ移行した場合、前記室内空調部が冷房又は除湿運転中は、前記寝床内空調部を動作させつつ、前記室内空調部の設定温度を上げ、前記室内空調部が暖房運転中は、前記寝床内空調部を停止させ、前記室内空調部の設定温度を下げるようにしてもよい。
このような構成により、現在の状態が睡眠状態へ移行した場合、室内空調部が冷房又は除湿運転中は、寝床内空調部を動作させつつ、室内空調部の設定温度を上げ、室内空調部が暖房運転中は、寝床内空調部を停止させ、室内空調部の設定温度を下げているので、室内空調部の運転モードに応じて、室内温度を睡眠に適した温度に調整することができるとともに、寝床内温度も睡眠に適した温度に調整することができる。
前記第1協調制御において、前記状態が起床前で眠りが浅い状態である場合、前記室内空調部が冷房又は除湿運転中は、前記寝床内空調部を動作させつつ、前記室内空調部の設定温度を上げ、前記室内空調部が暖房運転中は、前記室内空調部の設定温度を上げるようにしてもよい。
このような構成により、現在の状態が起床前で眠りが浅い状態である場合、室内空調部が冷房又は除湿運転中は、寝床内空調部を動作させつつ、室内空調部の設定温度を上げ、室内空調部が暖房運転中は、室内空調部の設定温度を上げているので、寝床内温度を睡眠に適した温度に維持した状態で、起床した人が活動しやすい環境温度に室内空間の温度を調整することができる。
前記生体情報は、睡眠中の人の動きを表す体動データを含み、前記状態の判定では、前記体動データと、前記寝床内温度とから前記状態を判定し、前記第1協調制御において、前記状態が寝苦しい状態である場合、前記寝床内空調部を動作させつつ、前記室内空調部の設定温度を下げるようにしてもよい。
このような構成により、睡眠中の人の動きを表す体動データを取得し、取得した体動データ及び寝床内温度から人の睡眠に関する状態を判定し、現在の状態が寝苦しい状態である場合、寝床内空調部を動作させつつ、室内空調部の設定温度を下げているので、室内温度を睡眠に適した温度に低下させることができるとともに、温度を低下させた室内の空気を用いて寝床内温度を低下させることができ、寝苦しい場合でも、睡眠に適した寝床内空調を実現することができる。
前記空調制御方法は、さらに、人の行動予定を管理する行動予定管理部から前記行動予定を取得することを含み、前記第1協調制御において、前記行動予定が示す就寝時間の所定時間前になった時、前記寝床内空調部を動作させるようにしてもよい。
このような構成により、人の行動予定を管理する行動予定管理部から行動予定を取得し、行動予定が示す就寝時間の所定時間前になった時、寝床内空調部を動作させて寝床内温度を調整しているので、就寝時刻までに寝床内温度を睡眠に適した温度に自動的に調整することができる。
前記室内空調部は、第1の吹き出し口と、第2の吹き出し口とを有し、前記第1協調制御において、前記第1及び第2の吹き出し口のうち少なくとも一方の風向きを寝床方向に制御するようにしてもよい。
このような構成により、室内空調部の第1及び第2の吹き出し口のうち一方の風向きを寝床方向に制御しているので、一方の吹き出し口から温度調整された空気を寝床内空調部に効率よく供給することができるとともに、他方の吹き出し口から温度調整された空気を室内に効率よく供給することができる。室内空調部の第1及び第2の吹き出し口のうち一方の風向きを寝床方向に制御する際は、寝床内空調部の空気吸入口の方向に向けるよう制御するのが望ましい。
前記空調制御方法は、さらに、前記第2協調制御において、前記寝床内温度差と前記室内温度差との比率に応じて、前記室内空調部の風向きにおける寝床方向と寝床方向以外の方向との比率を設定することを含むようにしてもよい。
このような構成により、寝床内温度差と室内温度差との比率に応じて、室内空調部の風向きにおける寝床方向と寝床方向以外の方向との比率を設定しているので、寝床内及び室内の全体を空調しながら、寝床内及び室内のうちの不快の程度が高い方を優先的に空調することができる。したがって、寝床内及び室内のうちの一方のみを空調する場合に他方が不快な状態に陥ることを抑制することができる。
また、本開示は、以上のような特徴的な処理を実行する空調制御方法として実現することができるだけでなく、空調制御方法が実行する特徴的な処理に対応する特徴的な構成を備える空調制御システムなどとして実現することもできる。したがって、以下の他の態様でも、上記の空調制御方法と同様の効果を奏することができる。
本開示の他の態様に係る空調制御システムは、室内の空気を用いて寝床内温度を調整する寝床内空調部と、室内温度を調整する室内空調部と、寝床内温度を測定する寝床内環境測定部と、室内温度を測定する室内環境測定部と、前記寝床内環境測定部から取得した前記寝床内温度と、前記室内環境測定部から取得した前記室内温度と、を基に、前記寝床内空調部の動作及び前記室内空調部の風向きを制御する第1協調制御を行う制御部と、を備える。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施の形態において、各々の内容を任意に組み合わせることもできる。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図1に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、空調制御部105、及び記憶部110を備える。
図1に示されるように、例えば、ユーザHBが睡眠する部屋に、ベッドB1が設置され、ベッドB1の上に敷き寝具B2が敷かれ、その上に掛け寝具B3が敷かれている。ユーザHBは、敷き寝具B2と掛け寝具B3とを用いて睡眠する。
本実施の形態の空調制御システムは、ユーザHBが睡眠する部屋について2つの空間に分けて環境の状態を測定する。1つめの空間は、掛け寝具B3と敷き寝具B2の間の空間である寝床内空間S1であり、もう1つの空間は、寝床内空間S1を除く室内全体の室内空間S2である。
寝床内環境測定部101は、温度センサ等から構成され、敷き寝具B2内の所定位置、例えば、ユーザHBの上半身付近に取り付けられる。寝床内環境測定部101は、寝床内空間S1の温度(寝床内温度)を測定し、寝床内空間S1の温度を空調制御部105に出力する。
室内環境測定部104は、温度センサ等から構成され、室内空間S2の所定位置、例えば、室内空間S2の中間位置に取り付けられる。室内環境測定部104は、室内空間S2の温度(室内温度)を測定し、室内空間S2の温度を空調制御部105に出力する。
なお、寝床内環境測定部101の構成は、上記の例に特に限定されず、例えば、敷き寝具B2内ではなく、掛け寝具B3内又はベッドB1に設置されていてもよく、一つだけでなく複数個設置されていてもよい。また、室内環境測定部104の構成は、上記の例に特に限定されず、例えば、室内空調部103の内部に備えられていてもよく、ベッドB1の枕元付近に備えられていてもよい。
室内空調部103は、例えば、エアコン等から構成され、室内空間S2を形成する一つの壁の上方に取り付けられている。室内空調部103は、冷房運転、暖房運転、及び除湿運転を行うことができ、運転状態及び設定温度等に応じて室内空間S2の温度を調整する。また、室内空調部103は、吹き出し口(ルーバー)103aを備え、風向きを変更することができる。
寝床内空調部102は、例えば、敷き寝具B2に内蔵され、室内空間S2の空気を用いて寝床内空間S1を換気する寝床内換気装置から構成され、室内空間S2の空気を用いて寝床内空間S1の温度を調整する。例えば、寝床内空調部102は、室内空調部103により温度調整された、敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、熱気のこもった寝床内空間S1を冷却させて寝床内温度を調整する。
図2は、図1に示す寝床内空調部102の構成の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、寝床内空調部102は、換気部111、113、及び空気流通路112、114を備える。
換気部111は、室内空間S2及び空気流通路112に連通した状態で、敷き寝具B2の頭部側に固定されている。空気流通路112は、寝床内空間S1と連通した複数の空気口を有する。同様に、換気部113は、室内空間S2及び空気流通路114に連通した状態で、敷き寝具B2の足元側に固定される。空気流通路114は、寝床内空間S1と連通した複数の空気口を有する。換気部111、113は、内部のファンの回転により吸気及び排気可能に構成されており、寝床内空間S1を換気する。
例えば、寝床内空調部102が夏に使用される場合、換気部111は、空気吸入口として機能し、室内空間S2の空気を吸入して空気流通路112を介して寝床内空間S1に流入させ、図2の矢印の方向に沿って、空気を流通させる。換気部113は、空気排気口として機能し、空気流通路114の空気口から寝床内空間S1の空気を吸入し、図2の矢印の方向に沿って、空気流通路114を通過した空気を室内空間S2へ排出する。この場合、室内空調部103により冷却された空気が寝床内空間S1の頭部側から足元側へ流れるので、寝床内空間S1を頭寒足熱状態にすることができる。
また、寝床内空調部102が冬に使用される場合、換気部113は、空気吸入口として機能し、室内空間S2の空気を吸入して空気流通路114を介して寝床内空間S1に流入させ、図2の矢印と反対方向に沿って、空気を流通させる。換気部111は、空気排気口として機能し、空気流通路112の空気口から寝床内空間S1の空気を吸入し、図2の矢印と反対方向に沿って、空気流通路112を通過した空気を室内空間S2へ排出する。この場合も、室内空調部103により暖められた空気が寝床内空間S1の足元側から頭部側へ流れるので、寝床内空間S1を頭寒足熱状態にすることができる。
なお、寝床内空調部102の構成は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、1つ又は3個以上の換気部を用いたり、ヒータ等の過熱装置を付加したりしてもよい。また、空気流通路112、114の空気口の数及び位置等についても、寝床内空間S1へ直接空気を流入、吸入させない構成など種々の変更が可能である。
再び、図1を参照して、空調制御部105は、有線又は無線のネットワーク、若しくは赤外線等を利用して、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、及び記憶部110と通信可能に接続されている。
空調制御部105は、寝床内環境測定部101により測定された寝床内温度と、室内環境測定部104により測定された室内温度とを基に、室内空調部103及び寝床内空調部102の制御内容を決定し、決定した制御内容を室内空調部103及び寝床内空調部102に指示する。
記憶部110は、外部記憶装置等のメモリから構成され、目標寝床内温度及び目標室内温度を予め記憶している。記憶部110は、目標寝床内温度及び目標室内温度を空調制御部105に出力する。
なお、目標寝床内温度及び目標室内温度としては、種々の値を用いることができる。例えば、ユーザが好みの値を記憶部110に記憶させてもよいし、空調制御システムのメーカー等が好ましい値を予め記憶部110に設定してもよい。また、記憶部110の構成は、上記の例に特に限定されない。例えば、空調制御部105の内部にメモリを設け、このメモリを記憶部110として用いる等の種々の変更が可能である。
空調制御部105は、プロセッサ等から構成され、内部のメモリ等に記憶された所定のプログラムを実行する。この点については、後述する他の実施の形態も同様である。
空調制御部105は、寝床内温度を寝床内環境測定部101から取得し、室内温度を室内環境測定部104から取得し、取得された寝床内温度と、取得された室内温度とを基に、寝床内空調部102の動作及び室内空調部103の風向きを制御する。
具体的には、空調制御部105は、目標寝床内温度及び目標室内温度を記憶部110から取得し、寝床内環境測定部101により測定された寝床内温度と、寝床内空間S1の目標寝床内温度との差である寝床内温度差を算出し、また、室内環境測定部104により測定された室内温度と、季節ごとの室内空間S2の目標室内温度との差である室内温度差を算出する。
空調制御部105は、寝床内温度差と室内温度差とを比較し、寝床内温度差が室内温度差より大きい場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整する。このとき、空調制御部105は、室内空調部103を稼働させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更し、室内空調部103からの冷気又は熱気が寝床内空調部102に届きやすくする。この場合、寝床内空調部102は、敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、熱気のこもった寝床内空間S1を冷却させたり、冷えた寝床内空間S1を暖めたりすることができる。
また、空調制御部105は、寝床内温度差が室内温度差より大きくない場合、寝床内空調部102の動作を停止させ、室内空調部103を動作させるとともに、吹き出し口103aを上向きに変更することにより室内空調部103の風向きを上向きに変更し、室内温度の調整を優先する。その後、寝床内温度差が室内温度差より大きくなると、空調制御部105は、上記のように、寝床内空調部102を動作させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更して動作させ、寝床内温度の調整を優先する。
このように、寝床内空調部102を動作させる場合、室内空調部103の風向きを寝床方向(寝床内空調部102の位置する方向)に制御しているので、温度が調整された室内空間S2の空気を寝床内空調部102に効率よく供給することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができる。室内空調部103の風向きを寝床方向に制御する際は、寝床内空調部102の空気吸入口の方向に向けるよう制御するのが望ましい。
例えば、寝床内空間S1の睡眠に適した温度は33℃前後であり、また、室内空間S2の睡眠に適した温度は、夏では25~28℃であり、冬では16~20℃であるとされている(白川修一郎著「ビジネスパーソンのための快眠読本」より)。
本実施の形態では、例えば、寝床内空間S1の目標温度(目標寝床内温度)として、33℃を用い、室内空間S2の目標温度(目標室内温度)として、上記の平均値をとり、夏は26.5℃を用い、冬は18℃を用い、空調制御部105は、これらの温度を予め記憶している。
例えば、夏を想定し、室内空調部103が稼働されており、室内温度が27℃であり、寝床内空調部102が稼働されておらず、寝床内温度が35℃である場合、室内温度差は0.5℃となり、寝床内温度差は2℃となる。この場合、寝床内温度差(2℃)が室内温度差(0.5℃)より大きいので、空調制御部105は、寝床内空調部102を稼働させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更し、室内空調部103からの冷気が寝床内空調部102に届きやすくする。
なお、目標寝床内温度及び目標室内温度は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、ユーザの好みを反映させて、季節ごとに適した温度を適宜設定するようにしてもよい。
また、空調制御部105は、室内環境測定部104により測定された室内温度が寝床内環境測定部101により測定された寝床内温度よりも目標寝床内温度に近い場合にのみ、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整するようにしてもよい。この場合、寝床内空調部102は、目標寝床内温度に近い敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、寝床内空間S1の温度をより短時間で目標寝床内温度に近づけることができる。
上記のように、本実施の形態では、寝床内温度と室内温度とを測定し、測定した寝床内温度と目標寝床内温度との差である寝床内温度差と、測定した室内温度と目標室内温度との差である室内温度差とを算出し、寝床内温度差が室内温度差よりも大きい場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整しているので、温度差が大きい寝床内空間S1を優先して、寝床内温度を調整することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができるとともに、電力消費を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、空調制御部105を、寝床内空調部102及び室内空調部103と別体に構成しているが、この例に特に限定されず、寝床内空調部102又は室内空調部103に空調制御部105を内蔵する等の種々の変更が可能である。
また、本実施の形態では、寝床内空調部102を動作させているときに、室内空調部103の風向きを下向きにして動作させているが、この例に特に限定されず、室内温度差が小さくなっている等の場合には、室内空調部103の動作を停止する等の種々の変更が可能である。
また、空調制御部105の制御方法は、任意に組み合わせることができ、例えば、室内温度が寝床内温度よりも目標寝床内温度に近く、且つ、寝床内温度差が室内温度差より大きい場合に、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整するようにしてもよい。これらの点については、後述する他の実施の形態も同様である。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、ユーザHBが睡眠する部屋内に空調制御部105を設置する例について説明したが、インターネット等のネットワークを介して接続されるクラウドサーバ等が空調制御部105の機能を代行してもよい。本実施の形態では、ネットワークを介して接続されるサーバを用いた空調制御システムについて説明する。
図3は、本開示の実施の形態2における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図3に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101N、寝床内空調部102N、室内空調部103N、室内環境測定部104N、記憶部110N、及びサーバ105Nを備える。なお、図3では、1台の寝床内環境測定部101N等がネットワーク106を介してサーバ105Nに接続されている例を図示しているが、この例に特に限定されず、複数台の寝床内環境測定部101N等をネットワーク接続し、これらの機器をサーバ105Nが制御するようにしてもよい。
寝床内環境測定部101N、寝床内空調部102N、室内空調部103N、室内環境測定部104N、記憶部110N、及びサーバ105Nは、図1に示す寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、記憶部110、及び空調制御部105と同様に構成され、ネットワーク接続するための通信部(図示省略)を内部に備える。
寝床内環境測定部101N、寝床内空調部102N、室内空調部103N、室内環境測定部104N、及び記憶部110Nは、内部の通信部を用いて、ネットワーク106を介してサーバ105Nに通信可能に接続されている。なお、通信部の構成は、上記の例に特に限定されず、寝床内環境測定部101N、寝床内空調部102N、室内空調部103N、室内環境測定部104N、及び記憶部110Nを、ブロードバンドルータ等の通信装置を介してネットワーク106に接続する等の種々の変更が可能である。
図4は、図3に示すサーバ105Nの寝床内空調処理の一例を示すフローチャートである。
まず、サーバ105Nは、ネットワーク106を介して、寝床内温度の測定を寝床内環境測定部101Nに要求し、寝床内環境測定部101Nから送信された寝床内温度を受信するとともに、記憶部110Nから目標寝床内温度を受信する(ステップS11)。
次に、サーバ105Nは、ネットワーク106を介して、室内温度の測定を室内環境測定部104Nに要求し、室内環境測定部104Nから送信された室内温度を受信するとともに、記憶部110Nから目標室内温度を受信する(ステップS12)。
次に、サーバ105Nは、寝床内環境測定部101Nにより測定された寝床内温度と、寝床内空間S1の目標寝床内温度との差である寝床内温度差を算出する(ステップS13)。
次に、サーバ105Nは、室内環境測定部104Nにより測定された室内温度と、季節ごとの室内空間S2の目標室内温度との差である室内温度差を算出する(ステップS14)。
次に、サーバ105Nは、寝床内温度差と室内温度差とを比較し、寝床内温度差が室内温度差より大きいか否かを判断する(ステップS15)。
寝床内温度差が室内温度差より大きい場合(ステップS15でYES)、サーバ105Nは、寝床内空調部102Nを動作させて寝床内温度を調整し、また、室内空調部103Nを稼働させるとともに、室内空調部103Nの風向きを下向きに変更する制御コマンドを寝床内空調部102N及び室内空調部103Nへ送信し、寝床内空調部102Nの優先動作を実行させる(ステップS16)。その後、ステップS11に戻って以降の処置を繰り返す。
一方、寝床内温度差が室内温度差より大きくない場合(ステップS15でNO)、サーバ105Nは、寝床内空調部102Nの動作を停止させ、室内空調部103Nを動作させるとともに、室内空調部103Nの風向きを上向きに変更する制御コマンドを寝床内空調部102N及び室内空調部103Nへ送信し、室内空調部103Nの優先動作を実行させる(ステップS17)。その後、ステップS11に戻って以降の処置を繰り返す。
上記の処理により、本実施の形態でも、寝床内温度と目標寝床内温度との差である寝床内温度差と、室内温度と所定の目標室内温度との差である室内温度差とを算出し、寝床内温度差が室内温度差よりも大きい場合、寝床内空調部102Nを動作させて寝床内温度を調整しているので、温度差が大きい寝床内空間S1を優先して、寝床内温度を調整することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の空調制御部105に代えて、サーバ105Nを用いる例について説明したが、この例に特に限定されず、後述する他の空調制御部に代えて、サーバを用いてもよく、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
上記の実施の形態1では、寝床内温度と室内温度とを基に寝床内空調部102及び室内空調部103を制御したが、本実施の形態では、寝床内温度及び室内温度に加えて、寝床内湿度及び室内湿度にも基づいて寝床内空調部及び室内空調部を制御する空調制御システムについて説明する。
図5は、本開示の実施の形態3における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図5に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部201、寝床内空調部102、室内空調部203、室内環境測定部204、空調制御部205、及び記憶部210を備える。なお、図5において、図1と同様の部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
寝床内環境測定部201は、温度センサ及び湿度センサ等から構成され、敷き寝具B2内の所定位置、例えば、ユーザHBの上半身付近に取り付けられる。寝床内環境測定部201は、寝床内空間S1の温度(寝床内温度)及び湿度(寝床内湿度)を測定し、寝床内空間S1の温度及び湿度を空調制御部205に出力する。
室内環境測定部204は、温度センサ及び湿度センサ等から構成され、室内空間S2の所定位置、例えば、室内空間S2の中間位置に取り付けられる。室内環境測定部204は、室内空間S2の温度(室内温度)及び湿度(室内湿度)を測定し、室内空間S2の温度及び湿度を空調制御部205に出力する。
なお、寝床内環境測定部201の構成は、上記の例に特に限定されず、例えば、敷き寝具B2内ではなく、掛け寝具B3内又はベッドB1に設置されていてもよく、一つだけでなく複数個設置されていてもよい。また、室内環境測定部204の構成は、上記の例に特に限定されず、例えば、室内空調部203の内部に備えられていてもよく、ベッドB1の枕元付近に備えられていてもよい。
室内空調部203は、例えば、エアコン等から構成され、室内空間S2を形成する一つの壁の上方に取り付けられている。室内空調部203は、冷房運転、暖房運転、及び除湿運転を行うことができ、運転状態及び設定温度等に応じて室内空間S2の温度及び湿度を調整する。また、室内空調部203は、吹き出し口(ルーバー)203aを備え、風向きを変更することができる。
寝床内空調部102は、図1及び図2に示す寝床内空調部102と同様に構成されている。
空調制御部205は、有線又は無線のネットワーク、若しくは赤外線等を利用して、寝床内環境測定部201、寝床内空調部102、室内空調部203、室内環境測定部204、及び記憶部210と通信可能に接続されている。空調制御部205は、寝床内環境測定部201により測定された寝床内温度及び寝床内湿度と、室内環境測定部204により測定された室内温度及び室内湿度とを基に、室内空調部203及び寝床内空調部102の制御内容を決定し、決定した制御内容を室内空調部203及び寝床内空調部102に指示する。
記憶部210は、外部記憶装置等のメモリから構成され、目標寝床内快適度及び目標室内快適度を予め記憶している。記憶部210は、目標寝床内快適度及び目標室内快適度を空調制御部205に出力する。
なお、目標寝床内快適度及び目標室内快適度としては、種々の値を用いることができる。例えば、ユーザが好みの値を記憶部210に記憶させてもよいし、空調制御システムのメーカー等が好ましい値を予め記憶部210に設定してもよい。また、記憶部210の構成は、上記の例に特に限定されない。例えば、空調制御部205の内部にメモリを設け、このメモリを記憶部210として用いる等の種々の変更が可能である。
空調制御部205は、寝床内温度及び寝床内湿度を寝床内環境測定部201から取得し、室内温度及び室内湿度を室内環境測定部204から取得し、目標寝床内快適度及び目標室内快適度を記憶部210から取得する。空調制御部205は、寝床内温度及び寝床内湿度を用いて寝床内の快適さの指標となる寝床内快適度を算出し、寝床内快適度と目標寝床内快適度との差である寝床内快適度差を算出する。空調制御部205は、室内温度及び室内湿度を用いて室内の快適さの指標となる室内快適度を算出し、室内快適度と目標室内快適度との差である室内快適度差を算出する。空調制御部205は、寝床内快適度差及び室内快適度差を基に、寝床内空調部102の動作及び室内空調部203の風向きを制御する。
具体的には、空調制御部205は、寝床内環境測定部201により測定された寝床内温度及び寝床内湿度を用いて寝床内空間S1の快適さの指標となる寝床内快適度を算出し、算出した寝床内快適度と、寝床内空間S1の目標寝床内快適度との差である寝床内空間S1の寝床内快適度差を算出する。また、空調制御部205は、室内環境測定部204により測定された室内温度及び室内湿度を用いて室内空間S2の快適さの指標となる室内快適度を算出し、算出した室内快適度と、季節ごとの室内空間S2の目標室内快適度との差である室内快適度差を算出する。
空調制御部205は、寝床内快適度差と室内快適度差とを比較し、寝床内快適度差が室内快適度差より大きい場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整する。このとき、空調制御部205は、室内空調部203を稼働させるとともに、吹き出し口203aを下向きに変更することにより室内空調部203の風向きを下向きに変更し、室内空調部203からの冷気又は熱気が寝床内空調部102に届きやすくする。この場合、寝床内空調部102は、敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、熱気のこもった寝床内空間S1を冷却させたり、冷えた寝床内空間S1を暖めたりすることができる。
また、空調制御部205は、寝床内快適度差が室内快適度差より大きくない場合、寝床内空調部102の動作を停止させ、室内空調部203を動作させるとともに、吹き出し口203aを上向きに変更することにより室内空調部203の風向きを上向きに変更し、室内温度の調整を優先する。その後、寝床内快適度差が室内快適度差より大きくなると、空調制御部205は、上記のように、寝床内空調部102を動作させるとともに、吹き出し口203aを下向きに変更することにより室内空調部203の風向きを下向きに変更して動作させ、寝床内温度及び寝床内湿度の調整を優先する。
このように、寝床内空調部102を動作させる場合、室内空調部203の風向きを寝床方向(寝床内空調部102の位置する方向)に制御しているので、温度及び湿度が調整された室内の空気を寝床内空調部102に効率よく供給することができ、より短時間で効果的な寝床内空調を実現することができる。室内空調部203の風向きを寝床方向に制御する際は、寝床内空調部102の空気吸入口の方向に向けるよう制御するのが望ましい。
例えば、寝床内空間S1の睡眠に適した温度は33℃前後であり、湿度は50%前後である。また、室内空間S2の睡眠に適した温度は、夏では25~28℃であり、冬では16~20℃であり、湿度は、夏では70%以下であり、冬では50%以上である。
本実施の形態では、寝床内快適度及び室内快適度として、例えば、数値が低いほど快適さを表す不快指数を用いている。不快指数を用いる場合、寝床内空間S1の目標快適度(目標寝床内快適度)は、82であり、室内空間S2の目標快適度(目標室内快適度)は、夏の室内空間S2の目標温度を26.5℃、目標湿度を70%とすると、75.5である。空調制御部205は、これらの温度、湿度及び不快指数を予め記憶し、(不快指数)=0.81Td+0.01H(0.99Td-14.3)+46.3を用い(ここで、Td:気温、H:湿度)、寝床内空間S1及び室内空間S2の不快指数を算出する。
例えば、夏を想定し、室内空調部203が稼働されており、室内温度が28℃、室内湿度が80%であり、寝床内空調部102が稼働されておらず、寝床内温度が35℃、寝床内湿度が80%である場合、室内空間S2の不快指数は79となり、寝床内空間S1の不快指数は90となるので、室内快適度差は3.5となり、寝床内快適度差は8となる。この場合、寝床内快適度差(8)が室内快適度差(3.5)より大きいので、空調制御部205は、寝床内空調部102を稼働させるとともに、吹き出し口203aを下向きに変更することにより室内空調部203の風向きを下向きに変更し、室内空調部203からの冷気が寝床内空調部102に届きやすくする。
なお、寝床内快適度及び室内快適度は、上記の不快指数の例に特に限定されず、例えば、寝床内の快適さの指標となる他の指数を用いたり、ユーザの好みを反映させて、季節ごとに適した指数を適宜設定したりするようにしてもよい。
また、空調制御部205は、室内環境測定部204により測定された室内温度及び室内湿度から算出した室内快適度(例えば、室内不快指数)が、寝床内環境測定部201により測定された寝床内温度及び寝床内湿度から算出した寝床内快適度(例えば、寝床内不快指数)よりも目標寝床内快適度(例えば、寝床内目標不快指数)に近い場合にのみ、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整するようにしてもよい。この場合、寝床内空調部102は、目標寝床内快適度に近い敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、寝床内空間S1の寝床内快適度をより短時間で目標寝床内快適度に近づけることができる。
例えば、室内温度が28℃、室内湿度が40%であり、寝床内温度が35℃、寝床内湿度が70%である場合に、寝床内空調部102を動作させ、一方、室内温度が18℃、室内湿度が40%であり、寝床内温度が25℃、寝床内湿度が40%である場合に、寝床内空調部102の動作を停止させるようにしてもよい。なお、上記の例では、不快指数を指標として、寝床内空調部102の動作又は停止を決定しているが、この例に特に限定されず、例えば、温度及び/又は湿度を指標として、寝床内空調部102の動作又は停止を決定するようにしてもよい。
上記のように、本実施の形態では、寝床内温度及び室内温度に加えて寝床内湿度及び室内湿度を測定し、測定した寝床内温度及び寝床内湿度を用いて寝床内の快適さの指標となる寝床内快適度を算出し、寝床内快適度と目標寝床内快適度との差である寝床内快適度差を算出し、また、測定した室内温度及び室内湿度を用いて室内の快適さの指標となる室内快適度を算出し、室内快適度と目標室内快適度との差である室内快適度差を算出し、寝床内快適度差が室内快適度差よりも大きい場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整しているので、目標快適度に対する差が大きい寝床内空間S1を優先して、寝床内温度を調整することができ、より短時間で、寝床内をより快適にすることができるとともに、電力消費を抑えることができる。
(実施の形態4)
上記の実施の形態1では、寝床内温度と室内温度とを基に寝床内空調部102及び室内空調部103を制御したが、本実施の形態では、人の生体情報を測定し、生体情報の測定結果を基に人の睡眠状態を判定し、寝床内温度及び室内温度に加えて、睡眠状態にも基づいて寝床内空調部及び室内空調部を制御する空調制御システムについて説明する。
図6は、本開示の実施の形態4における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図6に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、記憶部110、生体情報測定部331、睡眠状態判定部332、及び空調制御部305を備える。なお、図6において、図1と同様の部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
生体情報測定部331は、生体情報を測定する。生体情報としては、例えば体動データがある。例えば、生体情報測定部331は、加速度センサ又はジャイロセンサ等を有する体動センサから構成され、敷き寝具B2内の所定位置、例えば、ユーザHBの腰部付近に取り付けられる。生体情報測定部331は、睡眠中のユーザHBの動きを表す体動データ(例えば、寝返りの多さ)を生体情報として測定し、生体情報を睡眠状態判定部332に出力する。
なお、生体情報測定部331の構成及び生体情報は、上記の例に特に限定されない。例えば生体情報は心拍数であり、生体情報測定部331はユーザHBの心拍(心拍信号)を非接触で測定する電波センサ等から構成される心拍センサであってもよい。また、例えば生体情報は呼吸数であり、生体情報測定部331はユーザHBの呼吸(呼吸信号)を非接触で測定する電波センサ等から構成される呼吸センサであってもよい。また、生体情報測定部331は、複数のセンサを組み合わせて用いたりしてもよい。
睡眠状態判定部332は、生体情報測定部331により測定された生体情報を基に人の状態を判定し、判定結果を空調制御部305に出力する。具体的には、睡眠状態判定部332は、生体情報に基づいて人の状態が睡眠状態であるかを判定する。判定方法としては、生体情報と閾値との比較、生体情報の特徴量と所定の特徴量との比較、又は状態判定を行う機械学習モデルへ生体情報を入力して得られる出力などの種々の方法を採用することができる。例えば、体動データが示す体動量(寝返りの多さ)が閾値より多いと、睡眠が浅いと判断することができる。なお、本実施の形態の睡眠状態の判定方法として、体動量の多さに応じて、覚醒期、睡眠期等を判定する等の公知の判定方法(例えば、特開2017-000211号公報参照)を用いることができる。
また、睡眠状態判定部332は、生体情報測定部331により測定された体動データと、寝床内環境測定部101により測定された寝床内温度とから睡眠中のユーザHBの寝苦しさを判定する。夏に寝床内空間S1が暑くなると、人の寝返りが増えるが、寝返りが多いことが必ずしも寝苦しいことを示すわけではない。そこで、本実施の形態では、寝床内空間S1の温度上昇と体動データが示す寝返りの多さとを基準にユーザHBの寝苦しさを判定している。このため、ユーザHBの寝苦しさを正確に判定することができる。例えば、寝苦しさの判定方法として、公知の方法(特許第5237845号)を用いることができる。なお、睡眠状態判定部332の構成は、上記の例に特に限定されず、空調制御部305等に内蔵する等の種々の変更が可能である。
空調制御部305は、有線又は無線のネットワーク、若しくは赤外線等を利用して、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、及び睡眠状態判定部332と通信可能に接続されている。空調制御部305は、寝床内環境測定部101により測定された寝床内温度と、室内環境測定部104により測定された室内温度と、睡眠状態判定部332により判定された睡眠状態とを基に、寝床内空調部102及び室内空調部103を制御する。
具体的には、空調制御部305は、睡眠状態判定部332により判定された睡眠状態が就寝中(例えば、ユーザHBが敷き寝具B2と掛け寝具B3との間に入っている状態)であることを示す場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内温度を調整する。このとき、空調制御部305は、室内空調部103を稼働させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更し、室内空調部103からの冷気又は熱気が寝床内空調部102に届きやすくする。この場合、寝床内空調部102は、敷き寝具B2付近の空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、熱気のこもった寝床内空間S1を冷却させたり、冷えた寝床内空間S1を暖めたりすることができる。
また、空調制御部305は、睡眠状態判定部332により判定された睡眠状態が起床したことを示す場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内空間S1を乾燥させる。このとき、空調制御部305は、除湿運転等で室内空調部103を稼働させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更し、室内空調部103から乾燥した空気が寝床内空調部102に届きやすくする。この場合、寝床内空調部102は、敷き寝具B2付近の乾燥した空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、じめじめした寝床内空間S1を乾燥させることができ、湿気を吸収した敷き寝具B2及び掛け寝具B3を乾燥させることができる。
また、空調制御部305は、睡眠状態判定部332により判定された睡眠状態が寝付いたことを示す場合、室内空調部103が冷房又は除湿運転中は、寝床内空調部102を動作させつつ、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更するとともに、室内空調部103の設定温度を少し、例えば、1℃だけ上げ、一方、室内空調部103が暖房運転中は、寝床内空調部102を停止させ、室内空調部103の設定温度を、例えば、22℃から16℃に変更して6~7℃だけ下げる。
この場合、夏は、敷き寝具B2付近の温度調整された空気を寝床内空間S1内に取り込むことにより、室内空間S2を冷やし過ぎないように温度を上げながら、寝床内空間S1の寝易い状態を維持することができる。また、冬は、寝床内空間S1の寝易い状態を維持しながら、室内空間S2の過度な暖房を抑制することができる。なお、室内空調部103が暖房運転中の場合、寝床内空調部102を停止させているが、この例に特に限定されず、寝床内空間S1の温度が変化した場合は、寝床内空調部102を動作させてもよい。
また、空調制御部305は、睡眠状態判定部332により判定された睡眠状態が起床前で眠りが浅くなっていることを示す場合、室内空調部103が冷房又は除湿運転中は、寝床内空調部102を動作させつつ、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更するとともに、室内空調部103の設定温度を少し、例えば、0.5~1℃だけ上げ、一方、室内空調部103が暖房運転中は、寝床内空調部102を動作させつつ、室内空調部103の設定温度を、例えば、上記の16℃から6~7℃だけ上げる。
この場合、起床前で眠りが浅くなっているユーザHBの深部体温は、生体メカニズムにより上昇するが、室内空間S2の温度を上げることでユーザHBの深部体温の上昇を促し、室内空間S2の温度を、起床したユーザHBが活動しやすい環境温度に調整することができる。なお、室内空調部103が暖房運転中の場合、寝床内空調部102を動作させているが、この例に特に限定されず、必要に応じて、寝床内空調部102を停止してもよい。
また、空調制御部305は、体動データと寝床内温度とから睡眠中のユーザHBが寝苦しいことを睡眠状態判定部332が判定した場合、寝床内空調部102を動作させつつ、室内空調部103の設定温度を下げる。例えば、空調制御部305は、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更するとともに、室内空調部103の設定温度を、例えば、1~2℃だけ下げて冷房又は除湿運転し、寝床内空調部102を動作させる。この場合、室内空間S2の温度を睡眠に適した温度に低下させ、温度を低下させた室内空間S2の空気を用いて寝床内空間S1の温度を低下させることができ、寝床内空間S1を寝易い状態にすることができる。
上記のように、本実施の形態では、ユーザHBの生体情報を測定し、測定した生体情報の測定結果を基にユーザHBの睡眠状態を判定し、測定した寝床内温度及び室内温度と、判定した睡眠状態とを基に、寝床内空調部102及び室内空調部103を制御しているので、ユーザHBの睡眠状態に応じて温度を調整した室内空間S2の空気を用いて寝床内空間S1を空調することができ、ユーザHBの睡眠状態に適した寝床内空調を実現することができる。
(実施の形態5)
上記の実施の形態1では、寝床内温度と室内温度とを基に寝床内空調部102及び室内空調部103を制御したが、本実施の形態では、寝床内温度及び室内温度に加えて、ユーザの行動予定にも基づいて寝床内空調部及び室内空調部を制御する空調制御システムについて説明する。
図7は、本開示の実施の形態5における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図7に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、記憶部110、行動予定管理部441、及び空調制御部405を備える。なお、図7において、図1と同様の部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
行動予定管理部441は、ユーザHBの行動予定を管理する。例えば、行動予定管理部441は、ユーザHBの帰宅時間を入力され、帰宅時間から就寝予定時刻を決定する。ユーザHBの帰宅時間等の行動予定管理部441への入力は、ユーザHBが行動予定管理部441に入力したり、ユーザHBが所持するスマートフォン等の情報端末の位置情報を利用して自動的に入力したりする等の種々の入力方法を用いることができる。なお、帰宅時間等の行動予定の管理方法は、上記の例に特に限定されず、所定のサーバに帰宅時間、就寝時刻等を記憶させ、このサーバから取得する等の種々の変更が可能である。
空調制御部405は、行動予定管理部441を参照してユーザHBの就寝予定時刻を取得し、就寝予定時刻の所定時間前、例えば、30分前になった場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内空間S1の温度を調整する。このとき、空調制御部405は、室内空調部103を稼働させるとともに、吹き出し口103aを下向きに変更することにより室内空調部103の風向きを下向きに変更し、温度が調整された室内空間S2の空気を寝床内空調部102に効率よく供給することができる。なお、空調制御部405の他の動作は、図1に示す空調制御部105と同様である。
上記のように、本実施の形態では、人の行動予定を管理する行動予定管理部441を参照し、行動予定から就寝の所定時間前になった場合、寝床内空調部102を動作させて寝床内空間S1の温度を調整しているので、就寝時刻までに寝床内空間S1の温度を睡眠に適した温度に自動的に調整することができる。
(実施の形態6)
上記の実施の形態1では、1つの吹き出し口103aを備える室内空調部103を制御したが、本実施の形態では、2つの吹き出し口を備える室内空調部を制御する空調制御システムについて説明する。
図8は、本開示の実施の形態6における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図8に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部503、室内環境測定部104、記憶部110、及び空調制御部505を備える。なお、図8において、図1と同様の部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
室内空調部503は、例えば、エアコン等から構成され、室内空間S2を形成する一つの壁の上方に取り付けられている。室内空調部503は、冷房運転、暖房運転、及び除湿運転を行うことができ、運転状態及び設定温度等に応じて室内空間S2の温度を調整する。また、室内空調部503は、第1の吹き出し口(第1のルーバー)503a及び第2の吹き出し口(第2のルーバー)503bを備え、風向きを異なる2つの方向に設定することができる。なお、吹き出し口(ルーバー)の数は、上記の例に特に限定されず、3つ以上の吹き出し口を用いてもよい。
空調制御部505は、室内空調部503を動作させる際、第1及び第2の吹き出し口503a、503bのうち一方の風向きを寝床方向(寝床内空調部102の位置する方向)に制御する。例えば、夏に、空調制御部505は、室内空調部503を稼働させるとともに、第2の吹き出し口503bを下向きに設定することにより室内空調部503の一方の風向きを下向きに設定し、室内空調部503の一方の気流が寝床内空調部102に届きやすくする。また、空調制御部505は、第1の吹き出し口503aを上向きに設定することにより室内空調部503の他方の風向きを上向きに設定し、室内空調部503の他方の気流で室内空間S2の全体の温度を調整する。なお、空調制御部505の他の動作は、図1に示す空調制御部105と同様である。
上記のように、本実施の形態では、室内空調部503の第1及び第2の吹き出し口503a、503bのうち一方の風向きを寝床方向に制御しているので、一方の吹き出し口から温度調整された空気を寝床内空調部102に効率よく供給することができるとともに、他方の吹き出し口から温度調整された空気を室内空間S2に効率よく供給することができ、寝床内空間S1及び室内空間S2を同時に快適な状態にすることができる。
(実施の形態7)
上記実施の形態1では、寝床内温度差と室内温度差との差に応じて寝床内空調部102及び室内空調部103を制御する例を説明した。本実施の形態では、寝床内温度差と第1閾値、室内温度差と第2閾値、との関係に応じて寝床内空調部102及び室内空調部103を制御する空調制御システムについて説明する。
図9は、本開示の実施の形態7における空調制御システムの構成の一例を示す図である。図9に示す空調制御システムは、寝床内環境測定部101、寝床内空調部102、室内空調部103、室内環境測定部104、記憶部110、生体情報測定部331、及び空調制御部605を備える。なお、図9において、図1及び図6と同様の部分については同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
具体的には、空調制御部605は、寝床内温度差が第1閾値以上で、室内温度差が第2閾値以上であるかを判定する。これは、寝床内が不快で、室内が不快であるかを判定することに相当する。
さらに、空調制御部605は、室内の人の行動に関する情報を生体情報測定部331から取得する。そして、空調制御部605は、取得された人の行動に関する情報が人が活動中であることを示すかを判定する。例えば、生体情報測定部331は、人の活動量を測定する電波センサを含み、空調制御部605は、当該電波センサから得られる活動量が閾値以上であるかを判定する。さらに、空調制御部605は、上記に加えて、ベッドなどの寝床において心拍又は呼吸などが測定されないかを判定してもよい。これは、活動量が閾値以上でかつ寝床において心拍又は呼吸が測定されない場合、人が活動中であることが多いからである。
また、例えば、生体情報測定部331は、活動量を測定する装着型の慣性センサを含み、空調制御部605は、当該慣性センサから得られる活動量が閾値以上であるかを判定してもよい。さらに、空調制御部605は、上記に加えて、測定される心拍のゆらぎの程度が閾値以下である場合に、人が活動中であると判定してもよい。
なお、室内の人の行動に関する情報の取得方法は、上記の例に特に限定されない。例えば、生体情報測定部331に代えて、人が所有する端末(例えば、スマートフォン等)から室内の人の行動に関する情報を取得してもよい。この場合、人が所有する端末において睡眠に関するアプリケーションが動作し、当該アプリケーションにおいて睡眠開始操作が行われると、睡眠開始操作が行われた旨又はそれをトリガーとして送信される情報が当該端末から空調制御部605へ送信されてもよい。空調制御部605は、当該情報の受信の有無を判定する。
寝床内温度差が第1閾値以上で、室内温度差が第2閾値以上であるかの判定、及び人の行動に関する情報が人が活動中であることを示すかの判定の両方が真である場合、空調制御部605は、室内空調部103の風向きを室内を空調するための向きに制御する。これは、室内で活動中の人の快適さを優先するためである。
そして、その後に取得された室内温度差が第2閾値未満であるとき、空調制御部605は、寝床内空調部102を動作させ、室内空調部103の風向きを寝床方向に設定する。これにより、寝床内に送り込まれる空気である室内の空気が快適になっているため、効率よく寝床内を快適にすることができる。
別の例として、その後に取得された人の行動に関する情報が就寝すること又は就寝したことを示すとき、空調制御部605は、寝床内空調部102を動作させ、室内空調部103の風向きを寝床方向に設定してもよい。例えば、空調制御部605は、ベッドなどの寝床において心拍又は呼吸などが測定されているかを判定する。また、例えば、空調制御部605は、上述したような睡眠に関するアプリケーションから送信される情報の受信の有無を判定してもよい。
これにより、必ずしも室内が快適になっていない場合であっても、寝床内空調を優先することにより、就寝しようとしている又は就寝している人の眠りを快適にすることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、寝床内温度差と室内温度差との関係に基づいて室内空調部103の風向きを制御する空調制御システムについて説明する。なお、本実施の形態の空調制御システムの構成は、図1に示す空調制御システムと同様であるので、図示及び詳細な説明を省略し、図1に示す空調制御システムと異なる点について詳細に説明する。
具体的には、室内空調部103の吹き出し口103aは、風向きにおける寝床方向と寝床方向以外の方向の比率を変更可能に構成されている。空調制御部105は、寝床内温度差と室内温度差との比率に応じて、室内空調部103の風向きにおける寝床方向と寝床方向以外の方向の比率を設定する。例えば、空調制御部105は、寝床内温度差と室内温度差との比率が8:2である場合、室内空調部103の風向口の8割を寝床方向に向け、2割を寝床方向以外の方向に向ける。
これにより、寝床内及び室内の全体を空調しながら、寝床内及び室内のうちの不快の程度が高い方を優先的に空調することができる。したがって、寝床内及び室内のうちの一方のみを空調する場合に他方が不快な状態に陥ることを抑制することができる。
なお、風向きの比率は、上述したような風向口の比率以外に、風向きの時間的な比率であってもよい。例えば、空調制御部105は、寝床内温度差と室内温度差との比率が8:2である場合、室内空調部103の風向きを所定期間の8割の時間では寝床方向に設定し、所定期間の2割の時間では寝床方向以外の方向に設定する。
(変形例)
各実施の形態における処理又は構成は、他の実施の形態の処理又は構成に取り入れられてもよい。具体的には、実施の形態7の協調制御は、実施の形態3の協調制御で実行されてもよい。例えば、寝床内快適度差と所定の閾値、室内快適度差と別の所定の閾値、との関係に応じて寝床内空調部102及び室内空調部103が制御されてもよい。