JP7016065B2 - 端子 - Google Patents

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Description

本開示は、端子に関する。
従来、コイル端末が巻き付けられることで当該コイル端末に接続された端子が特許文献1に開示されている。この端子では、コイル端末の強度を確保するために、コイル端末が挟持部によって挟まれている。
特開平11-186023号公報
しかしながら、従来の端子では、挟持部からコイル端末が離間することもあり、この場合では、コイル端末と端子との接合強度を十分に確保し難くなる。このことから、コイル端末と端子との接合強度を確保したいという要望がある。
そこで本開示は、柱状金属端子と金属ワイヤとの接合強度を確保することができる端子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一形態に係る端子は、表面にメッキ層を有する柱状金属端子と、柱状金属端子に対して複数回、巻き付けられた金属ワイヤとを備え、メッキ層は、金属ワイヤの一部を露出させるとともに、金属ワイヤとは混ざり合っておらず、メッキ層における、複数回巻き付けられた金属ワイヤのピッチ間に配置されたピッチ間部位の厚みは、金属ワイヤの厚みの4分の1以上であり、金属ワイヤの厚みよりも小さい。
本開示によれば、柱状金属端子と金属ワイヤとの接合強度を確保することができる。
図1は、実施の形態に係る端子を示す概略図である。 図2は、実施の形態に係る端子を示す断面図である。 図3は、実施の形態に係り、柱状金属端子に金属ワイヤを絡げた状態を示す説明図である。 図4は、実施の形態に係り、柱状金属端子に金属ワイヤを絡げる工程を示すフロー図である。 図5は、実施の形態に係り、組立品の作成及び熱圧着の工程を示す図である。 図6は、実施の形態に係り、組立品の柱状金属端子に対して金属ワイヤを接合する工程を示すフロー図である。 図7は、実施の形態に係る端子であって、より実際に近い形状を表現した断面図である。 図8は、変形例1に係る端子の概略構成を示す正面図である。 図9は、変形例1に係る端子であって、線径の異なる複数の金属が接合された状態を示す断面図である。 図10は、変形例2に係る端子を示す断面図である。 図11は、変形例3に係る端子を示す断面図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
以下、本開示の実施の形態に係る端子及び端子の接合方法について説明する。
[構成]
図1は、実施の形態に係る端子1を示す概略図である。図1に示すように、端子1は、モータの一部であるステータ100に対して設けられている。具体的には、端子1は、ステータ100を構成する複数のコイル101に設けられている。端子1は、モータに対して電力を供給する電源部に搭載された回路基板からコイル101に電力供給を行う。端子1は、柱状金属端子10と、金属ワイヤ20とを備えている。
図2は、実施の形態に係る端子1を示す断面図である。具体的には、図2は、図1におけるII-II線を含む切断面を見た断面図である。
図2に示すように、柱状金属端子10は、コイル101と電気的に接続された柱状の金属部材である。柱状金属端子10は、金属ワイヤ20の一部である金属線21と電気的に接続されている。具体的には、柱状金属端子10は、金属線21が巻き付けられた状態で金属線21に対して接合されている。柱状金属端子10は、例えば、鉄(Fe)を主成分とする母材層11の周囲を、銅(Cu)を主成分とする第二金属からなるメッキ層12と、錫(Sn)を主成分とする第三金属からなるメッキ層13とで被覆した部材である。具体的には、母材層11の全周面上に対してメッキ層12が被覆され、そのメッキ層12上にメッキ層13が被覆されている。
本実施の形態では、金属線21が柱状金属端子10に絡げられた状態で、金属線21と柱状金属端子10とが接合されている。ここで「絡げる」とは、対象物に対して線材が巻き付けられた状態で結ばれていることをいい、結わえられたことで金属線21同士が重なった部分(交差部23:図3参照)が存在していることをいう。金属線21は、柱状金属端子10に対して一重で巻き付けられている。なお、金属線21は、柱状金属端子10に対して多重で巻き付けられていてもよい。本実施の形態では、熱圧着によって、メッキ層13のみを溶融、再硬化させることで、金属線21を柱状金属端子10に対して接合している。
母材層11は、例えば、軸方向視において短辺が約0.4mm、長辺が0.6mmの長方形であり、メッキ層12の厚みは約25μmとなっている。また、金属ワイヤ20では、金属線21の線径は約0.15mmである。
柱状金属端子10は、軸方向視において四角形である。なお、柱状金属端子10は、軸方向視において四角形であることに限定されず、例えば、四角形以外の多角形状、円形状、楕円形状、長円形状などであってもよい。
この柱状金属端子10は、柱状金属端子10の軸方向と直交する方向の断面が長方形であり、一対の長辺面と、一対の短辺面とを有する。長辺面は、断面が長方形の長辺側を構成する面であり、短辺面は、断面が長方形の短辺側を構成する面である。柱状金属端子10の長辺面は、金属線21が接合される接合端子面110である。なお、柱状金属端子10の軸方向と直交する方向の断面は、長辺と短辺の区別がない形状、つまり正方形であってもよい。この場合、柱状金属端子における対向する一対の側面を、接合端子面とすることができる。
金属線21は、金属ワイヤ20の一部を構成し、金属製の線材である。具体的には、金属線21は、アルミニウム(Al)を主成分とする第一金属から形成されている。金属線21は、当該金属線21同士が柱状金属端子10の周方向に重なりあう交差部23を形成している。交差部23は、いずれかの短辺面と接触するように形成されている。
柱状金属端子10の接合端子面110において、複数回巻き付けられた金属線21のピッチ間では、他の部分よりもメッキ層13の厚みが大きくなっている。メッキ層13における当該部分をピッチ間部位131と称す。具体的にはピッチ間部位131の厚みt1は、金属ワイヤ20の金属線21の厚みT1の4分の1以上であって、厚みT1よりも小さい。ここで、厚み方向は、柱状金属端子10の軸方向に直交する方向である。メッキ層13のピッチ間部位131の厚みt1が金属線21の厚みT1よりも小さいので、当該部位においては金属線21の一部が露出している。また、メッキ層13のピッチ間部位131の厚みt1が金属線21の厚みT1の4分の1以上であるので、ピッチ間部位131が金属線21に対して軸方向視で重なり合う。これにより、柱状金属端子10と、金属線21とが強固に結合され、引き抜き強度が高められる。
[端子の接合方法]
柱状金属端子10への金属ワイヤ20の接合方法について説明する。
まず、接合前の、柱状金属端子10と金属ワイヤ20とについて説明をする。
柱状金属端子10は、軸方向視長方形状の四角柱状であり、その側面のうち、一対の長辺面が接合端子面110である。また、この接合端子面110には、金属線21の交差部23は配置されず、柱状金属端子10の一対の短辺面に対してのみ交差部23が配置される。柱状金属端子10は、例えば、母材層11の周囲をメッキ層12で被覆し、さらにメッキ層12をメッキ層13で被覆した部材である。接合前の状態では、メッキ層12及びメッキ層13は、それぞれ全体的に均一な層厚となっている。上述したように、メッキ層12は、銅を主成分とする第二金属から形成されているために、銅の融点(1083℃)に準じた融点となっている。メッキ層13は、錫を主成分とする第三金属から形成されているために、錫の融点(232℃)に準じた融点となっている。
また、金属ワイヤ20は、金属線21に絶縁性の樹脂からなる樹脂層22が被膜されている。金属ワイヤ20は、例えば、エナメル線、リード線等である。金属線21は、例えば、アルミニウムを主成分とする第一金属で構成されている。このため、金属線21は、アルミニウムの融点(660℃)に準じた融点となっている。
樹脂層22は、例えばウレタン、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等の樹脂材料で構成されている。樹脂層22は、錫の融点よりも低い融点である。
図3は、実施の形態に係り、柱状金属端子10に金属ワイヤ20を絡げた状態を示す説明図である。図3の(a)は、柱状金属端子10の軸方向と直交する方向から見た、柱状金属端子10に金属ワイヤ20を絡げた状態を示す。図3の(b)は、柱状金属端子10の軸方向から見た、柱状金属端子10に金属ワイヤ20を絡げた状態を示す。また、図4は、実施の形態に係り、柱状金属端子10に金属ワイヤ20を絡げる工程を示すフロー図である。
図3及び図4に示すように、まず、柱状金属端子10は、図示しない治具に対して固定される。これにより、柱状金属端子10は、金属ワイヤ20を巻き付けることが可能な状態となる(S111)。その後、金属ワイヤ20は、一定の張力を受けながら、柱状金属端子10の周囲に対して巻き付けられる。また、金属ワイヤ20は、1ターン目、2ターン目と巻き付けられる際には、金属ワイヤ20における巻き始め箇所に重なるように柱状金属端子10に巻き付けられる。これにより、金属ワイヤ20同士が交差した交差部23が形成される(S112)。交差部23は、柱状金属端子10の接合端子面110を避けて、いずれかの短辺面と接触するように配置されている。
さらに、金属ワイヤ20は柱状金属端子10に対して数ターン巻き付けられる(S113)。金属ワイヤ20は、交差部23を除けば概ねコイル状となるように、柱状金属端子10に巻き付けられることとなる。その後、金属ワイヤ20の不要な箇所がニッパ等で切断されて、金属ワイヤ20が整えられることで、図5に示す組立品200が得られる。図5は、実施の形態に係り、組立品200の作成及び熱圧着の工程を示す図である。
次に、金属ワイヤ20は、柱状金属端子10に対して接合される。本実施の形態では、金属ワイヤ20を柱状金属端子10に対して熱圧着を行うことで実現している。
図6は、実施の形態に係り、組立品200の柱状金属端子10に対して金属ワイヤ20を接合する工程を示すフロー図である。図5及び図6に示すように、まず、上述の組立品200は、熱圧着装置に備わる一対の電極30の間に配置される(S121)。具体的には、柱状金属端子10の一対の接合端子面110aと一対の電極30とが一対一で対向するように、組立品200が一対の電極30の間に配置される。
次に、組立品200は、一対の電極30によって熱圧着される(S122)。この際に、熱圧着装置は、一対の電極30に対して、図5の矢印Y1で示すような電流を流す。同時に、熱圧着装置は、金属線21が潰れるように、一対の電極30で金属線21を挟持し荷重をかける。これにより、一対の電極30が発熱して金属ワイヤ20を加熱するので、金属ワイヤ20の樹脂層22は溶融し、金属ワイヤ20の金属線21から剥離し除去される。一対の電極30は、所定の押込み量だけ、金属線21を押込む。また、一対の電極30により金属線21と柱状金属端子10とが圧着されているため、金属線21と柱状金属端子10とが接触する。
具体的には、熱圧着時において、熱圧着装置は、一対の電極30が互いに近づく方向に、金属線21を押込む。熱圧着装置は、金属ワイヤ20の径、ターン数、耐力を用いて算出される規定の荷重以上で、一対の電極30によって金属ワイヤ20に荷重をかけ金属ワイヤ20を押込み、変形させる。金属ワイヤ20の径から金属ワイヤ20が押込まれた押込み量を差し引いた位置が、柱状金属端子10からの金属ワイヤ20の高さとなる。
また、一対の電極30により金属ワイヤ20を適切に熱圧着するために、ロードセルを用いて、金属線21と一対の電極30とが接触したことを検知する。これにより、熱圧着装置は、金属線21と接触した地点からの押込み量で金属線21を押込むことができる。
また、熱圧着時の加熱温度は、メッキ層13をなす第三金属の融点よりも高く、金属線21をなす第一金属の融点よりも低く設定されている。このため、熱圧着時には、メッキ層13は溶融するが、金属線21は溶融しない。金属線21は、電極30により所定の押込み量だけ押込まれると、押込み量に応じて変形する。この際、メッキ層13は溶融しているので、金属ワイヤ21とメッキ層12との界面からその外方へと押し出される。金属線21は、溶融したメッキ層13内に埋まることで、メッキ層12に対して密着する。同時に各金属線21のピッチ間には、ピッチ間部位131が形成される。これにより、図2に示すように、メッキ層13におけるピッチ間部位131の厚みt1が金属線21の厚みT1の4分の1以上となる。
こうして、端子1の外周側の金属線21の表面が平坦化され、数ターン巻き付けられた金属線21とメッキ層12の接触面とが接触し、全ての接触面を介して電気的な導通を確保することが可能となる。また、金属線21に対しては、一対の電極30が接しているので、溶融したメッキ層13は金属線21のピッチ間に留まり、金属線21を覆うことはない。また、金属線21のピッチ間においても、一対の電極30が覆っているので、メッキ層13のピッチ間部位131の厚みt1が、金属線21の厚みT1以上となることもない。
そして、熱圧着装置は、一対の電極30が組立品200にかけていた荷重を解除する。これにより、メッキ層13に対する加熱も解除されて、溶融していたメッキ層13が硬化し、金属線21と柱状金属端子10とを接合することになる。こうして、金属線21が柱状金属端子10と電気的に接続された端子1を得ることができる。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る端子1は、表面にメッキ層13を有する柱状金属端子10と、柱状金属端子10に対して複数回、巻き付けられた金属ワイヤ20とを備え、メッキ層13は、金属ワイヤ20の一部を露出させるとともに、金属ワイヤ20とは混ざり合っておらず、メッキ層13における、複数回巻き付けられた金属ワイヤのピッチ間に配置されたピッチ間部位131の厚みt1は、金属ワイヤ20の厚みT1の4分の1以上であり、金属ワイヤ20の厚みT1よりも小さい。
これによれば、メッキ層13におけるピッチ間部位131の厚みt1が、金属ワイヤ20の厚みT1の4分の1以上であり、金属ワイヤ20の厚みT1よりも小さいので、柱状金属端子10の軸方向視で金属ワイヤ20と柱状金属端子10のピッチ間部位131とが重なることとなる。これにより、金属ワイヤ20から柱状金属端子10を引き抜こうとしても、当該重なった部分同士が係合することとなり、引き抜き強度を高めることができる。したがって、柱状金属端子10と金属ワイヤ20との電気的な導通を確保するとともに接合強度を確保することができる。
また、金属ワイヤ20は、金属線21と、当該金属線21を樹脂により被覆した樹脂層22とを有する。
これによれば、樹脂層22を有する金属ワイヤ20であっても、柱状金属端子10と電気的な導通を確保するとともに強固に接合することができる。
また、柱状金属端子10は、多角柱状であり、金属ワイヤ20は、柱状金属端子に結ばれた少なくとも一つの交差部23を有し、交差部23は、柱状金属端子10におけるピッチ間部位131が形成されていない側面に配置されている。
柱状金属端子10の接合端子面110に対して、金属ワイヤ20の交差部23が設けられる場合、熱圧着時に交差部23が一対の電極30に挟まれてしまう。交差部23は、金属ワイヤ20の他の部分よりも厚いので、当該他の部分では一対の電極30に接触しない箇所も発生する。これにより、金属ワイヤ20における交差部23以外の部分においては、熱圧着が確実に行えないおそれがある。
一方、柱状金属端子10の接合端子面110以外の側面に金属ワイヤ20の交差部23が設けられる場合には、交差部23が一対の電極30により挟まれない箇所に配置される。したがって、柱状金属端子10の接合端子面110には、金属ワイヤ20における一重に巻かれた部分のみが配置されるので、これらの部分に対して一対の電極30を確実に接触させることができる。したがって、熱圧着の確実性を高めることができる。
また、金属ワイヤ20は、アルミニウムを主成分とした金属で形成されており、メッキ層13は、錫を主成分とした金属で形成されている。
これによれば、溶融した錫は、固体のアルミニウムに対して濡れ広がりにくい特性がある。このため、熱圧着時に錫が溶融しても、アルミニウムを主成分とした金属からなる金属ワイヤ20の表面を塗れ広がることがない。
図7は、実施の形態に係る端子1であって、より実際に近い形状を表現した断面図である。具体的には、図7は、図2に対応する図である。図7に示すように、溶融した錫は、その表面張力によって、アルミニウムを主成分とする金属線21のピッチ間に集まり、且つ、金属線21の表面に塗れ広がることがない。このため、メッキ層13におけるピッチ間部位131の厚みt1をより高くすることが可能となる。これにより、金属ワイヤ20から柱状金属端子10を引き抜こうとしても、ピッチ間部位131が係合することとなり、引き抜き強度を高めることができる。したがって、柱状金属端子10と金属ワイヤ20との接合強度を確保することができる。
[変形例1]
上記実施の形態では、一本の金属ワイヤ20が柱状金属端子10に巻き付けられて接合されている場合を例示した。しかしながら、柱状金属端子に対して複数の金属ワイヤが巻き付けられていてもよい。この変形例1では、一例として二本の金属ワイヤ20a1、20a2が柱状金属端子10aに巻き付けられている場合を例示する。なお、以降の説明において、上記実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
図8は、変形例1に係る端子1Aの概略構成を示す正面図である。図8に示すように、端子1Aの柱状金属端子10aには、二本の金属ワイヤ20a1、20a2が巻き付けられている。具体的には、二本の金属ワイヤ20a1、20a2は、それぞれ交差部23a1、23a2を有しており、これらの交差部23a1、23a2は互いに重ならない位置に配置されている。また、二本の金属ワイヤ20a1、20a2は、互いに重ならないように、二重の螺旋状に柱状金属端子10aに巻き付けられて、柱状金属端子10aに対して接合されている。
このように、金属ワイヤ20a1、20a2は、複数本設けられており、それぞれが柱状金属端子10aに対して巻き付けられている。
これにより、複数の金属ワイヤ20a1、20a2を一つの柱状金属端子10aに巻き付けることで、柱状金属端子10aを共通化することができる。
ここで、複数の金属ワイヤ20a1、20a2の線径は、同じであっても異なっていてもよい。具体的には、複数の金属ワイヤ20a1、20a2のそれぞれに備わる金属線の線径は、同じであっても異なっていてもよい。
図9は、変形例1に係る端子1Aであって、線径の異なる複数の金属ワイヤ20a1、20a2が接合された状態を示す断面図である。図9では、樹脂層が除去された金属線21a1、21a2のみを図示している。
図9に示すように、線径の異なる複数の金属ワイヤ20a1、20a2では、金属線21a1、21a2が柱状金属端子10aの接合端子面110aでメッキ層13aと熱圧着されている。このため、各金属線21a1、21a2のピッチ間には、メッキ層13aのピッチ間部位131aが形成されている。ここで、熱圧着された状態での金属線21a1、21a2の線幅は、金属線21a1、21a2における柱状金属端子10aの軸方向に沿う長さz1、z2である。ここでは、金属線21a1の線径が、金属線21a2よりも大きい場合を例示している。また、金属線21a1、21a2における柱状金属端子10aの軸方向に直交する方向に沿う厚みh1、h2は同等となっている。
熱圧着前では、金属線21a1、21a2は、互いに線径の異なる円形断面状(図9における仮想線L11、L12)であった。端子1Aの製造時に金属線21a1、21a2が熱圧着されることで柱状金属端子10aに対して押圧される。これにより、線径の異なる金属線21a1、21a2の厚みh1、h2が均一化される。また、この際には、メッキ層13aは溶融しているので、金属ワイヤ21a1、21a2とメッキ層12との界面からその外方へと押し出される。金属線21a1、21a2は、溶融したメッキ層13a内に埋まることで、メッキ層12に対して密着する。各金属線21a1、21a2のピッチ間には、ピッチ間部位131aが形成される。
つまり、熱圧着によって押圧されることで、線径の異なる金属線21a1、21a2であっても、確実に柱状金属端子10aに密着させて接合することが可能となる。
このように、複数の金属ワイヤ20a1、20a2の線径が異なっていても、ピッチ間部位131aを形成しつつ、確実に柱状金属端子10aに接合し、電気的な導通を確保することが可能である。
[変形例2]
上記実施の形態では、二重のメッキ層12、13を有する柱状金属端子10に対して金属ワイヤ20が巻き付けられて接合された端子1を例示した。この変形例2では、メッキ層13bのみを有する柱状金属端子10bに対して金属ワイヤ20が巻き付けられて接合された端子1Bについて説明する。
図10は、変形例2に係る端子1Bを示す断面図である。具体的には、図10は、図2に対応する図である。図10に示すように、端子1Bに備わる柱状金属端子10bの母材層11bは、銅を主成分とする第二金属から全体的に形成されており、その表面にはメッキ層13bが被覆されている。つまり、金属ワイヤ20の巻き付け前においては、柱状金属端子10bの表面は、全体としてメッキ層13bが露出した状態である。
このような柱状金属端子10bの接合端子面110bに対して、金属ワイヤ20を巻き付けて、熱圧着を施すことで、金属線21bが柱状金属端子10bに対して押圧される。この際には、メッキ層13bは溶融しているので、金属線21bは、溶融したメッキ層13b内に埋まることで、母材層11bに対して密着する。また、金属線21bのピッチ間には、ピッチ間部位131bが形成される。
[変形例3]
上記実施の形態では、メッキ層13によって金属ワイヤ20を抜け留めしている場合を例示した。この変形例3では、メッキ層及び樹脂層によって金属ワイヤを抜け留めしている場合を例示する。
図11は、変形例3に係る端子1Cを示す断面図である。具体的には、図11は、図2に対応する図である。図11に示すように端子1Cでは、柱状金属端子10cの一対の接合端子面110cのうち、第一面1111にはメッキ層13cが集中し、第二面1112には樹脂層22cが集中している。また、金属線21cにおける第一面1111に接する複数の第一部位211は、第二面1112に接する複数の第二部位212よりも潰れて偏平な形状となっている。
また、第一面1111では、複数の第一部位211間にメッキ層13cのピッチ間部位131cが設けられている。第一面1111のピッチ間部位131cの厚みは、金属線21cにおける第一部位211の厚みの4分の1以上であり、第一部位211の厚みよりも小さい。
第二面1112では、複数の第二部位212間に、樹脂層22cを起因とした再硬化樹脂部221が形成されている。再硬化樹脂部221は、樹脂層22cが溶融し再硬化することで形成された樹脂部である。
また、第二面1112では、複数の第二部位212間にメッキ層13cのピッチ間部位は設けられていない。つまり、第一面1111におけるピッチ間部位131cの厚みは、第二面1112におけるピッチ間部位の厚みよりも大きい。なお、変形例3では、第二面1112にピッチ間部位が設けられていない場合を例示したが、第二面1112にピッチ間部位が設けられていてもよい。この場合、第二面1112のピッチ間部位の厚みは、第一面1111のピッチ間部位131cの厚みよりも極端に小さくすればよい。具体的には、第二面1112のピッチ間部位の厚みは、第一面1111のピッチ間部位131cの厚みの1/10以下とすればよい。
このように、金属線21cは、第一面1111においてはピッチ間部位131で固定され、第二面1112においては再硬化樹脂部221で固定された状態となっている。
次に、変形例3に係る端子1Cの製造方法について説明する。
上記実施の形態では、図5に示すように、一対の電極30のそれぞれに電流を付与することで、一対の電極30のそれぞれで柱状金属端子10と金属線21とを熱圧着していた。
変形例3では、一対の電極30のうち、上方に位置する電極30のみに電流を付与し、当該電極30のみで柱状金属端子10cと金属線21cとを熱圧着する。ここで、熱圧着時においては、柱状金属端子10cの第一面1111が上方を向き、第二面1112が下方を向いているものとする。
熱圧着時には、一対の電極30によって挟まれた領域のメッキ層13が溶融するが、溶融したメッキ層13cは表面張力によって柱状金属端子10の上部、つまり第一面1111へと集まる。一方、一対の電極30によって挟まれた領域の樹脂層22も溶融するが、溶融した樹脂層22cは、柱状金属端子10の下部、つまり第二面1112に集合する。また、金属線21cでは、上方の電極30からの熱の影響が強いために、金属線21における第一部位211の方が、第二部位212よりも変形量が大きくなり、偏平な形状となる。
その後、上方に位置する電極30からの加熱が停止すると、第一面1111に集合していたメッキ層13cが再硬化して、ピッチ間部位131cを形成し、第二面1112に集合していた樹脂層22cが再硬化して再硬化樹脂部221を形成する。
このように、柱状金属端子10は、当該柱状金属端子10の軸方向視における外形が略多角形状であり、柱状金属端子10の略多角形状の一辺をなす第一面1111に接する金属線21の第一部位211は、金属線21における第一面1111に対向する第二面1112に接する金属線21の第二部位212よりも偏平しており、第一面1111におけるピッチ間部位131cの厚みは、第二面1112におけるピッチ間部位の厚みよりも大きく、第二部位212は、樹脂層22cが溶融し再硬化したことで形成された再硬化樹脂部221によって、第二面1112に固定されている。
これによれば、金属線21cは、第一面1111においてはピッチ間部位131で固定され、第二面1112においては再硬化樹脂部221で固定された状態となっている。つまり、金属線21cをメッキ層13c及び樹脂層22cの両者で柱状金属端子10cに固定することができ、引き抜き強度をより高めることができる。したがって、柱状金属端子10と金属ワイヤ20との接合強度をより確保することができる。
[その他]
以上、本発明について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、柱状金属端子に対して金属線が絡げられていない状態、つまり、金属線が交差部を有さず、単に1重で柱状金属端子に巻き付けられた状態で、柱状金属端子と金属線とが接合されてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、1A、1B、1C 端子
10、10a、10b、10c 柱状金属端子
13、13a、13b、13c メッキ層
20、20a1、20a2 金属ワイヤ
21、21a1、21a2、21b、21c 金属線
22、22c 樹脂層
23、23a1、23a2 交差部
131、131a、131b、131c ピッチ間部位
211 第一部位
212 第二部位
221 再硬化樹脂部
1111 第一面
1112 第二面

Claims (5)

  1. 表面にメッキ層を有する柱状金属端子と、
    前記柱状金属端子に対して複数回、巻き付けられた金属ワイヤとを備え、
    前記メッキ層は、前記金属ワイヤの一部を露出させるとともに、前記金属ワイヤとは混ざり合っておらず、
    前記メッキ層における、複数回巻き付けられた前記金属ワイヤのピッチ間に配置されたピッチ間部位の厚みは、前記金属ワイヤの厚みの4分の1以上であり、前記金属ワイヤの厚みよりも小さく、
    前記金属ワイヤは、金属線と、当該金属線を樹脂により被覆した樹脂層とを有し、
    前記柱状金属端子は、当該柱状金属端子の軸方向視における外形が略多角形状であり、
    前記柱状金属端子の略多角形状の一辺をなす第一面に接する前記金属線の第一部位は、前記金属線における前記第一面に対向する第二面に接する前記金属線の第二部位よりも偏平しており、
    前記第一面における前記ピッチ間部位の厚みは、前記第二面における前記ピッチ間部位の厚みよりも大きく、
    前記第二部位は、前記樹脂層が溶融し再硬化したことで形成された再硬化樹脂部によって、前記第二面に固定されている
    端子。
  2. 前記柱状金属端子は、多角柱状であり、
    前記金属ワイヤは、前記柱状金属端子に結ばれた少なくとも一つの交差部を有し、
    前記少なくとも1つの交差部は、前記柱状金属端子における前記ピッチ間部位が設けられていない側面に配置されている
    請求項1に記載の端子。
  3. 前記金属ワイヤは、複数本設けられており、それぞれが前記柱状金属端子に対して巻き付けられている
    請求項1または2に記載の端子。
  4. 複数本の前記金属ワイヤは、線径が異なっている
    請求項3に記載の端子。
  5. 前記金属ワイヤは、アルミニウムを主成分とした金属で形成されており、
    前記メッキ層は、錫を主成分とした金属で形成されている
    請求項1~4のいずれか一項に記載の端子。
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