本発明の使い捨ておむつについて、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図1~図5には、本発明の使い捨ておむつの一例を示した。図1は使い捨ておむつの斜視図を表し、図2は、図1に示した使い捨ておむつの前側胴部と後側胴部との接合を解いて平面に展開した状態を肌面側から見た平面図を表し、図3は、図2に示した展開状態の使い捨ておむつを外面側から見た平面図を表し、図4は、図2および図3に示した使い捨ておむつのIV-IV断面図を表し、図5は、図2および図3に示した展開状態の使い捨ておむつにおいて、主に前側脚部弾性部材と後側脚部弾性部材と吸収性コアの配置を示した図を表す。なお図面では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。
使い捨ておむつ1は、前側胴部Pと後側胴部Qとこれらの間に位置する股部Rとを有し、ウェスト開口部3と一対の脚開口部4を有するパンツ形状に形成されたものである。ウェスト開口部3は着用者の胴を通すための開口であり、脚開口部4は着用者の脚を通すための開口である。前側胴部Pは、おむつを着用の際に着用者の腹側に当てる部分に相当し、後側胴部Qは、おむつを着用の際に着用者の背側に当てる部分に相当する。使い捨ておむつ1において、前側胴部Pと後側胴部Qはウェスト開口部3と脚開口部4の間に位置する部分に相当する。股部Rは、前側胴部Pと後側胴部Qとの間に位置し、着用者の股間に当てる部分に相当する。股部Rは一対の脚開口部4の間に位置し、幅方向xの両側で互いに接合されない。使い捨ておむつ1は、前側胴部Pと後側胴部Qがサイド接合部11で接合されることによりウェスト開口部3と一対の脚開口部4が形成される。サイド接合部11は、例えば、前側胴部Pと後側胴部Qの幅方向xの両側を溶着により互いに接合することにより形成される。
使い捨ておむつ1において、前後方向yは、おむつを着用した際に着用者の股間の前後方向に延びる方向に相当する。幅方向xは、使い捨ておむつ1と同一面上にあり前後方向yと直交する方向を意味し、おむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。使い捨ておむつ1はまた、肌面側と外面側を有する。肌面側とは、おむつを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、外面側とは、おむつを着用した際の着用者とは反対に向く側を意味する。
使い捨ておむつ1には、股部Rに、トップシート8とバックシート9の間に吸収性コア10が配された吸収性本体7が設けられる(図2~図4を参照)。吸収性本体7は、少なくとも股部Rに存在すればよく、さらに前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに延在していることが好ましい。図面に示した使い捨ておむつ1では、パンツ形状に形成された外装部材2の肌面側に、トップシート8とバックシート9の間に吸収性コア10が配された吸収性本体7が設けられている。トップシート8は吸収性コア10の肌面側に配され、バックシート9は吸収性コア10の外面側に配される。
トップシート8は液透過性であることが好ましく、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシート8として、織布、編布、有孔プラスチックフィルム等を用いてもよい。
バックシート9は液不透過性であることが好ましく、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができる。また、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。
トップシート8やバックシート9が不織布から構成される場合、不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることが好ましい。
吸収性コア10は、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収性コア10としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いることができる。吸収性コア10は、紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等のシート部材で覆われてもよい。吸収性コア10に含まれる吸収性材料としては、例えば、セルロース繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維)等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸収性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維等の熱溶着性繊維が含まれてもよい。これらの熱溶着性繊維は、尿等の体液との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収性コア10は親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収性コア10は、シート状吸収体であってもよい。シート状吸収体としては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないように形成されたものが挙げられる。このように形成されたシート状吸収体は不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。
吸収性コア10は、少なくとも股部Rに存在すればよく、さらに前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに延在していることが好ましい。吸収性コア10は略砂時計形に形成される。具体的には、図5に示すように、吸収性コア10は、前後方向yの前側から、前側部10Aと前側中間部10Bと中央部10Cと後側中間部10Dと後側部10Eとを有し、前側部10Aと後側部10Eが中央部10Cよりも幅広に形成され、前側中間部10Bと後側中間部10Dはそれぞれ中央部10Cから前側部10Aまたは後側部10Eに向かって幅が漸増するように形成されている。このように吸収性コア10が形成されることにより、吸収性コア10は中央部10Cで着用者の両脚から圧迫されにくくなり、おむつを着用した際に吸収性コア10が歪みにくくなる。
吸収性コア10において、中央部10Cが略砂時計形のくびれ部に相当し、前側中間部10Bと後側中間部10Dの幅方向xの外縁が略砂時計形の傾斜縁部に相当する。吸収性コア10は、前側部10Aおよび/または後側部10Eが幅方向xに最も広く形成され、中央部10Cが幅方向xに最も狭く形成される。前側部10Aと後側部10Eは幅方向xの長さが同じであっても異なっていてもよく、図面では前側部10Aと後側部10Eが略同幅に形成されている。吸収性コア10は、幅方向xの外縁が、前側中間部10Bにおいて中央部10Cから前側部10Aに向かって幅方向xの外方に広がるように形成され、後側中間部10Dにおいて中央部10Cから後側部10Eに向かって幅方向xの外方に広がるように形成されている。前側中間部10Bの前後方向yの長さと後側中間部10Dの前後方向yの長さはそれぞれ、吸収性コア10の前後方向yの長さの3%以上であることが好ましく、5%以上がより好ましく、7%以上がさらに好ましく、また25%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、15%以下がさらに好ましい。なお、前側部10Aと中央部10Cと後側部10Eはそれぞれ、幅方向xの長さが実質的に変化しないように形成されていることが好ましい。
吸収性コア10は、中央部10Cと前側中間部10Bと後側中間部10Dが股部Rのみに位置することが好ましい。中央部10Cは、外装部材2の股部Rの最も幅狭な部分を縦断して前後方向yに延在していることが好ましい。中央部10Cと前側中間部10Bと後側中間部10Dの前後方向yの合計長さは、股部Rの前後方向yの長さの40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、また80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。前側部10Aと後側部10Eは少なくとも股部Rに位置し、さらに前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに延在していることが好ましい。
図2および図4に示すように、吸収性本体7には、幅方向xの両側に立ち上がりフラップ12が設けられることが好ましい。立ち上がりフラップ12を設けることにより、尿等の排泄物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ12は、液不透過性であることが好ましい。立ち上がりフラップ12が立ち上がった状態の上端部(着用者側の端部)には、起立用弾性部材13が設けられることが好ましく、起立用弾性部材13の収縮力により立ち上がりフラップ12の起立が促される。
吸収性本体7の外面側には外装部材2が設けられ、外装部材2は前側胴部Pと股部Rと後側胴部Qに配置される。外装部材2は、例えば、前側胴部Pと後側胴部Qとこれらの間に位置する股部Rとが連続するように形成される。この場合、外装部材2は、前側胴部Pと後側胴部Qとを幅方向xの両側で互いに接合することによりパンツ形状に形成することができ、吸収性本体7は、パンツ形状に形成された外装部材2の少なくとも股部Rの肌面側に設けられる。外装部材2はまた、前側胴部Pとそれに隣接する股部Rの一部と後側胴部Qとそれに隣接する股部Rの他の一部に配置されてもよい。この場合、外装部材2は、前側胴部Pを含む部分と後側胴部Qを含む部分とに分かれて構成され、吸収性本体7はこれら両部分に繋がって設けられ、吸収性本体7の一部は股部Rで使い捨ておむつ1の外面側に露出するように設けられる。図面に示した使い捨ておむつ1では、外装部材2はパンツ形状に形成されている。
外装部材2は、前側胴部Pと後側胴部Qにおいて、吸収性本体7よりも幅方向xの外方に延在するように設けられる。外装部材2は、股部Rにおいても、吸収性本体7よりも幅方向xの外方に延在するように設けられることが好ましい。外装部材2はまた、吸収性本体7よりも前後方向yの前方および後方に延在するように設けられることが好ましい。
外装部材2は、内側シート5と、内側シート5の外面側に配された外側シート6を有することが好ましい。吸収性本体7は内側シート5の肌面側に設けられることが好ましい。内側シート5と外側シート6は、液透過性であっても液不透過性であってもよく、トップシート8やバックシート9に使用可能なシート材料を用いることができる。図面では、内側シート5と外側シート6はそれぞれパンツ形状を有するように形成されているが、外装部材2がパンツ形状に形成される場合は、内側シート5と外側シート6の少なくとも一方がパンツ形状に形成されていればよい。例えば、内側シート5と外側シート6の一方が股部Rにおいて前後方向yに分離して設けられてもよい。
外装部材2には、脚開口部4の縁に沿って脚部弾性部材14,15が設けられている。外装部材2が内側シート5と外側シート6から構成される場合は、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15は内側シート5と外側シート6の間に配されることが好ましく、また、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15は内側シート5および/または外側シート6に接着されることが好ましい。
前側脚部弾性部材14は、股部Rを横断し、脚開口部4の前側の縁に沿って延びるように設けられ、後側脚部弾性部材15は、股部Rを横断し、脚開口部4の後側の縁に沿って延びるように設けられる。前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aおよび前側中間部10Bと重なって設けられ、後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eおよび後側中間部10Dと重なって設けられる(図5を参照)。そして、外装部材2には、吸収性コア10の前側中間部10B、中央部10Cおよび後側中間部10Dの幅方向xの外方に弾性部材が配されない。従って、前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側中間部10Bと中央部10Cの幅方向xの外方には配されず、後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側中間部10Dと中央部10Cの幅方向xの外方には配されない。
使い捨ておむつ1は、吸収性コア10が略砂時計形に形成され、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が上記のように配されることにより、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が吸収性コア10の幅方向xの外縁に沿って、吸収性コア10と重なるように配されることとなる。そのため、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が、吸収性コア10の全体を着用者の股間部に向かって持ち上げるように作用しやすくなる。また、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が吸収性コア10の前側中間部10B、中央部10Cおよび後側中間部10Dの幅方向xの外方に配されないことにより、吸収性コア10の幅方向xの外縁およびその近傍が歪みにくくなり、吸収性コア10の平面性が保たれやすくなる。そのため、吸収性コア10が大きく歪むことなく平面性を保ったまま着用者の股間部に向かって持ち上げられやすくなり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性が高められる。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の中央部10Cと重なって配されてもよい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の中央部10Cと重なって配されてもよい。前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15は前後方向yに互いに離隔して設けられることが好ましく、これにより前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が互いの収縮力を阻害せず、各弾性部材の収縮力が好適に発揮される。この場合、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の前後方向yの離隔長さは、使い捨ておむつ1の股部Rの前後方向yの長さの20%以上であることが好ましく、25%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が設けられていれば、股部Rに前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が存在しない領域が広く形成され、着用者の股間部で前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15による締め付け感やごわつき感が低減される。そのため、使い捨ておむつ1の着用感が向上する。一方、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって吸収性コア10が着用者の股間部に向かって好適に持ち上げられるようにする観点から、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の前後方向yの離隔長さは、使い捨ておむつ1の股部Rの前後方向yの長さの70%以下であることが好ましく、60%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。
前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の前後方向yの離隔長さは、使い捨ておむつ1の前側胴部Pと後側胴部Qのサイド接合部11での接合を解いて展開して完全に広げた状態で規定する。具体的には、このように使い捨ておむつ1を展開した状態で、使い捨ておむつ1に設けられる弾性部材を完全に伸張させた状態(例えば、弾性部材を細かく切断したりして弾性部材の収縮力が発現しない状態)で測定する。本明細書におけるその他の様々な長さ、位置、角度に関しても、同様にして測定する。
使い捨ておむつ1において、股部Rの前後方向yの中心には前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が存在しないことが好ましい。また使い捨ておむつ1において、股部Rに前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が存在しない領域は、股部Rの前後方向yの前側に偏って形成されていることが好ましい。従って、股部Rの前後方向yの中心から前側脚部弾性部材14の後側端までの前後方向yの長さは、股部Rの前後方向yの中心から後側脚部弾性部材15の前側端までの前後方向yの長さよりも長いことが好ましい。例えば、股部Rの前後方向yの中心から前側脚部弾性部材14の後側端までの前後方向yの長さは、股部Rの前後方向yの中心から後側脚部弾性部材15の前側端までの前後方向yの長さの1.2倍以上が好ましく、1.3倍以上がより好ましく、また3.0倍以下が好ましく、2.5倍以下がより好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されることにより、使い捨ておむつ1を着用した状態で着用者が脚を前後に動かしやすくなる。例えば、着用者が脚を前に動かす際に、前側脚部弾性部材14によって脚の動きが阻害されにくくなり、また前側脚部弾性部材14によるごわつき感を着用者が覚えにくくなる。
前側脚部弾性部材14は、股部Rを横断する部分で断続的に延びていることが好ましい。後側脚部弾性部材15は、股部Rを横断する部分で断続的に延びていることが好ましい。すなわち、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15は、幅方向xに平行に延在する部分の少なくとも一部が断続的に設けられていることが好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が設けられていれば、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が股部Rを横断する部分で吸収性コア10が歪みにくくなり、吸収性コア10の平面性が保持されやすくなる。そのため、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14および/または後側脚部弾性部材15を断続的に設ける場合は、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15を内側シート5および/または外側シート6に接着固定した後、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15をカッター等で切断すればよい。このようにすることで、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15を製造上簡単に断続的に設けることができ、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が断続的に設けられた部分で、弾性部材の収縮力を実質的に失わせることができる。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aと前側中間部10Bと重なる部分で、前後方向yの後方かつ幅方向xの内方に向かって延びていることが好ましい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eと後側中間部10Dと重なる部分で、前後方向yの前方かつ幅方向xの内方に向かって延びていることが好ましい。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aと重なる部分の少なくとも一部と吸収性コア10の前側中間部10Bと重なる部分の少なくとも一部が、幅方向xに対して45°以上の角度で延在していることが好ましく、50°以上の角度がより好ましく、55°以上の角度がさらに好ましい。当該角度の上限は特に限定されないが、例えば75°以下の角度が好ましく、70°以下の角度がより好ましく、65°以下の角度がさらに好ましい。前側脚部弾性部材14はまた、吸収性コア10の前側部10Aと前側中間部10Bの境において、このような角度で延在していることが好ましい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eと重なる部分の少なくとも一部と吸収性コア10の後側中間部10Dと重なる部分の少なくとも一部が、幅方向xに対して45°以上の角度で延在していることが好ましく、50°以上の角度がより好ましく、55°以上の角度がさらに好ましい。当該角度の上限は特に限定されないが、例えば75°以下の角度が好ましく、70°以下の角度がより好ましく、65°以下の角度がさらに好ましい。後側脚部弾性部材15はまた、吸収性コア10の後側部10Eと後側中間部10Dの境において、このような角度で延在していることが好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、使い捨ておむつ1を着用した際に、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって吸収性コア10が上方に向かって好適に持ち上げられやすくなり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。なお、幅方向xに対する前側脚部弾性部材14の延在方向の角度は、幅方向xと前側脚部弾性部材14の延在方向とのなす角の絶対値を意味し、幅方向xに対する後側脚部弾性部材15の延在方向の角度は、幅方向xと後側脚部弾性部材15の延在方向とのなす角の絶対値を意味する。本明細書におけるその他の角度も、幅方向xとなす角の絶対値を意味する。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側中間部10Bと重なる部分で、吸収性コア10の前側中間部10Bの幅方向xの一方端部5%の領域および他方端部5%の領域には設けられないことが好ましく、吸収性コア10の前側中間部10Bの幅方向xの一方端部10%の領域および他方端部10%の領域には設けられないことがより好ましい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側中間部10Dと重なる部分で、吸収性コア10の後側中間部10Dの幅方向xの一方端部5%の領域および他方端部5%の領域には設けられないことが好ましく、吸収性コア10の後側中間部10Dの幅方向xの一方端部10%の領域および他方端部10%の領域には設けられないことがより好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、吸収性コア10の幅方向xの外縁およびその近傍が歪みにくくなり、吸収性コア10の平面性が保たれやすくなる。図面に示した吸収性コア10では、前側中間部10Bまたは後側中間部10Dの一方端部または他方端部5%の領域は、略平行四辺形の形状で形成される。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aの幅方向xの外縁と重なる部分で、幅方向xに対して20°以上の角度で延在していることが好ましく、25°以上の角度がより好ましく、また60°以下の角度が好ましく、50°以下の角度がより好ましい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eの幅方向xの外縁と重なる部分で、幅方向xに対して20°以上の角度で延在していることが好ましく、25°以上の角度がより好ましく、また60°以下の角度が好ましく、50°以下の角度がより好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、使い捨ておむつ1を着用した際に、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって吸収性コア10が上方に向かって持ち上げられるとともに、吸収性コア10の前側部10Aと後側部10Eが幅方向xに広がり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aと重なる部分から吸収性コア10の前側部10Aの幅方向xの外方にかけて延びていることが好ましく、サイド接合部11またはその近傍(例えばサイド接合部11から幅方向xに20mm以内の領域)まで延在していることが好ましい。後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eと重なる部分から吸収性コア10の後側部10Eの幅方向xの外方にかけて延びていることが好ましく、サイド接合部11またはその近傍(例えばサイド接合部11から幅方向xに20mm以内の領域)まで延在していることが好ましい。これにより、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって吸収性コア10の前側部10Aと後側部10Eが幅方向xに広がりやすくなり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14は、外装部材2の前側胴部Pにおいて、前側胴部Pの前後方向yの後側1/3の領域のみに設けられることが好ましい。また、外装部材2において、前側脚部弾性部材14は他の弾性部材と交差しないことが好ましい。後側脚部弾性部材15は、外装部材2の後側胴部Qにおいて、後側胴部Qの前後方向yの前側1/3の領域のみに設けられることが好ましい。また、外装部材2において、後側脚部弾性部材15は他の弾性部材と交差しないことが好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されることにより、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15によって脚開口部4の縁に沿ってギャザーが好適に形成され、使い捨ておむつ1の脚周りのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aの幅方向xの外方部から吸収性コア10の前側部10Aおよび前側中間部10Bと重なる部分にかけて連続的に延びていることが好ましく、後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eの幅方向xの外方部から吸収性コア10の後側部10Eおよび後側中間部10Dと重なる部分にかけて連続的に延びていることが好ましい。また上記に説明したように、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15は、股部Rを横断する部分で断続的に延びていることが好ましい。従って、前側脚部弾性部材14は、吸収性コア10の前側部10Aの幅方向xの外方部から吸収性コア10の前側部10Aおよび前側中間部10Bと重なる部分にかけて連続的に延びる連続部と、股部Rを横断する部分で断続的に延びる断続部を有することが好ましく、後側脚部弾性部材15は、吸収性コア10の後側部10Eの幅方向xの外方部から吸収性コア10の後側部10Eおよび後側中間部10Dと重なる部分にかけて連続的に延びる連続部と、股部Rを横断する部分で断続的に延びる断続部を有することが好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が設けられていれば、吸収性コア10の平面性が全体にわたって確保されやすくなるとともに、吸収性コア10が着用者の股間部に向かって好適に持ち上がりやすくなり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eは、幅方向xに対して25°以上の角度で延在していることが好ましく、30°以上の角度がより好ましく、35°以上の角度がさらに好ましい。当該角度の上限は特に限定されないが、例えば70°以下の角度が好ましく、60°以下の角度がより好ましく、50°以下の角度がさらに好ましい。後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eは、幅方向xに対して25°以上の角度で延在していることが好ましく、30°以上の角度がより好ましく、35°以上の角度がさらに好ましい。当該角度の上限は特に限定されないが、例えば70°以下の角度が好ましく、60°以下の角度がより好ましく、50°以下の角度がさらに好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eと後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eにおいて吸収性コア10を上方に持ち上げる方向に力が作用しやすくなり、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。
前側脚部弾性部材14の幅方向xの一方側の連続部の後側端14Eと他方側の連続部の後側端14Eの幅方向xの離隔長さは、吸収性コア10の中央部10Cの幅方向xの長さの30%以上であることが好ましく、40%以上がより好ましく、また90%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。後側脚部弾性部材15の幅方向xの一方側の連続部の前側端15Eと他方側の連続部の前側端15Eの幅方向xの離隔長さは、吸収性コア10の中央部10Cの幅方向xの長さの30%以上であることが好ましく、40%以上がより好ましく、また90%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって、吸収性コア10の幅方向xの全体が上方に持ち上がりやすくなる。
前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eと後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eの前後方向yの離隔長さは、使い捨ておむつ1の股部Rの前後方向yの長さの20%以上であることが好ましく、25%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配されていれば、股部Rに前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力が作用しない領域が広く形成され、着用者の股間部で前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15による締め付け感やごわつき感が低減される。一方、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の収縮力によって吸収性コア10が着用者の股間部に向かって好適に持ち上げられるようにする観点から、前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eと後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eの前後方向yの離隔長さは、使い捨ておむつ1の股部Rの前後方向yの長さの70%以下であることが好ましく、60%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。
股部Rの前後方向yの中心から前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eまでの前後方向yの長さは、股部Rの前後方向yの中心から後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eまでの前後方向yの長さよりも長いことが好ましい。例えば、股部Rの前後方向yの中心から前側脚部弾性部材14の連続部の後側端14Eまでの前後方向yの長さは、股部Rの前後方向yの中心から後側脚部弾性部材15の連続部の前側端15Eまでの前後方向yの長さの1.2倍以上が好ましく、1.3倍以上がより好ましく、また3.0倍以下が好ましく、2.5倍以下がより好ましい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が設けられることにより、使い捨ておむつ1を着用した状態で着用者が脚を前後に動かしやすくなる。すなわち、着用者が脚を前に動かす際に、前側脚部弾性部材14によって脚の動きが阻害されにくくなる。
前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15はそれぞれ、複数本並んで外装部材2に配されていることが好ましい。図面では、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15はそれぞれ4本並んで配置されているが、2本または3本並んで配置されていてもよく、5本以上並んで配置されてもよい。このように前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15が配置されることにより、複数本の前側脚部弾性部材14によって帯状の前側脚部弾性領域が形成され、複数本の後側脚部弾性部材15によって帯状の後側脚部弾性領域が形成される。そのため、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15によって吸収性コア10をより安定して支えることができる。複数本の前側脚部弾性部材14が配置された幅、すなわち帯状の前側脚部弾性領域の延在方向に対する幅と、複数本の後側脚部弾性部材15が配置された幅、すなわち帯状の後側脚部弾性領域の延在方向に対する幅は、5mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましく、また30mm以下が好ましく、25mm以下がより好ましい。
前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の間には、吸収性コア10の中央部10Cと重なって、幅方向xの一方側と他方側に前後方向yに延びる股部弾性部材16が設けられてもよい。これについて図6および図7を参照して説明する。図6は、図3に示した展開状態の使い捨ておむつの平面図の変形例を表し、図7は、図6に示した展開状態の使い捨ておむつにおいて、主に前側脚部弾性部材と後側脚部弾性部材と股部弾性部材と吸収性コアの配置を示した図を表す。図6および図7に示した使い捨ておむつ1は、図1~図5に示した使い捨ておむつ1に対して、さらに股部弾性部材16が設けられている。
図6および図7に示すように、使い捨ておむつ1には、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15の間に、吸収性コア10の中央部10Cと重なって、幅方向xの一方側と他方側に前後方向yに延びる股部弾性部材16が設けられてもよい。このように股部弾性部材16が設けられることにより、股部弾性部材16が前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15と協同して吸収性コア10を着用者の股間部に向かって持ち上げるように作用する。そのため、吸収性コア10の着用者の股間部へのフィット性を高めることができる。股部弾性部材16は、吸収性コア10の中央部10Cと重なるとともに前側中間部10Bおよび/または後側中間部10Dと重なって設けられてもよい。なお、股部弾性部材16は、吸収性コア10の前側部10Aと後側部10Eとは重ならないことが好ましい。
股部弾性部材16は、外装部材2に設けられるか、吸収性本体7のバックシート9に設けられることが好ましい。例えば股部弾性部材16は、外装部材2の内側シート5および/または外側シート6に接着されたり、吸収性本体7のバックシート9に接着されることが好ましい。なお、股部弾性部材16を簡便に設置できる点から、股部弾性部材16は吸収性本体7のバックシート9に設けられることが好ましい。
股部弾性部材16の前側端は、前側脚部弾性部材14の後側端またはその近傍(例えば、前側脚部弾性部材14の後側端から前後方向yに15mm以内の範囲)にあることが好ましく、股部弾性部材16の後側端は、後側脚部弾性部材15の前側端またはその近傍(例えば、後側脚部弾性部材15の前側端から前後方向yに15mm以内の範囲)にあることが好ましい。より好ましくは、股部弾性部材16の前側端は前側脚部弾性部材14の後側端から前後方向yの後方15mm以内の範囲にあり、股部弾性部材16の後側端は後側脚部弾性部材15の前側端から前後方向yの前方15mm以内の範囲にある。このように股部弾性部材16が配されれば、股部弾性部材16と前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15との一体性を高めることができる。
幅方向xの一方側に配された股部弾性部材16と他方側に配された股部弾性部材16の幅方向xの離隔長さは、吸収性コア10の中央部10Cの幅方向xの長さの40%以上であることが好ましく、50%以上がより好ましく、また80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。このように股部弾性部材16が配されていれば、股部弾性部材16の収縮力によって吸収性コア10の幅方向xの全体が上方に持ち上がりやすくなる。
幅方向xの一方側の股部弾性部材16と他方側の股部弾性部材16はそれぞれ、複数本並んで配されていることが好ましい。図面では、幅方向xの一方側の股部弾性部材16と他方側の股部弾性部材16はそれぞれ2本並んで配置されているが、3本以上並んで配置されていてもよい。このように股部弾性部材16が配置されることにより、股部弾性部材16の収縮力によって吸収性コア10をより安定して着用者の股間部に向かって持ち上げることができる。
使い捨ておむつ1は、図1~図3および図6に示すように、前側胴部Pに、幅方向xに延びる前側胴部弾性部材17が設けられ、後側胴部Qに、幅方向xに延びる後側胴部弾性部材18が設けられることが好ましい。前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18は、ウェスト開口部3と脚開口部4の間に設けられる。前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18により、使い捨ておむつ1の着用者の胴周りのフィット性が高められる。なお、前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18のうち、ウェスト開口部3の縁に沿って前後方向yに狭い間隔で設けられる弾性部材を腰部弾性部材19として設けてもよく、これにより着用者の腰周りに沿ったウェストギャザーが形成され、背中側や腹部側からの尿等の排泄物の漏れが防止される。図1~図3および図6では、腰部弾性部材19は前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18よりも前後方向yに狭い間隔で設けられている。
前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18と腰部弾性部材19は、外装部材2に設けられることが好ましく、内側シート5と外側シート6の間に設けられることがより好ましい。この場合、前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18と腰部弾性部材19は、内側シート5および/または外側シート6に接着されることが好ましい。
外装部材2は、ウェスト開口部3の縁に沿って折り返されていてもよい。例えば、外側シート6がウェスト開口部3の縁で内側シート5側に折り返されていてもよい(図示せず)。この場合、腰部弾性部材19は、折り返された外側シート6の間に挟まれて、外側シート6に接着されてもよい。
前側胴部Pにおいて、前側胴部弾性部材17は前側脚部弾性部材14よりも前後方向yの前方に配されることが好ましく、後側胴部Qにおいて、後側胴部弾性部材18は後側脚部弾性部材15よりも前後方向yの後方に配されることが好ましい。すなわち、前側胴部弾性部材17は前側脚部弾性部材14と交差または接しないことが好ましく、後側胴部弾性部材18は後側脚部弾性部材15と交差または接しないことが好ましい。このように各弾性部材が配されることにより、各弾性部材の収縮力が互いに阻害されにくくなる。その結果、前側脚部弾性部材14と後側脚部弾性部材15によって使い捨ておむつ1の脚周りのフィット性を高めることができるとともに、前側胴部弾性部材17と後側胴部弾性部材18によって使い捨ておむつ1の胴周りのフィット性を高めることができる。
使い捨ておむつ1に設けられる各弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。各弾性部材は、伸張状態で使い捨ておむつに固定されることが好ましく、また、ホットメルト接着剤等の接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度40~1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1~5.0倍に伸張して配設し、固定する。接着剤としては、ゴム系のホットメルト接着剤を用いることが好ましい。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。