JP7020246B2 - 走行台車及び走行台車システム - Google Patents

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Description

本発明は、走行台車に関し、特に、走行面を除菌する機能を備えた走行台車に関する。
従来、清掃ロボット、サイネージロボットなど、走行しながら所定の機能を実行するロボットが知られている。例えば、その下部に殺菌灯を設けた清掃ロボットが知られている。この清掃ロボットは、走行面に紫外光を照射して、走行面を除菌する(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005-46592号公報
紫外光は、除去すべき細菌以外に対しても影響を与える。例えば、ロボットを構成する部材に紫外光が長時間照射された場合には、部材の劣化を早めてしまう。
本発明の目的は、紫外光により走行面を除菌する機能を備えた走行台車において、紫外光を適切に照射することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る走行台車は、走行台車本体と、紫外光照射装置と、第1被覆部材と、を備える。
走行台車本体は、走行面を走行する。紫外光照射装置は、走行台車本体の下面に設けられ、走行面に向けて下方に紫外光を照射する。
第1被覆部材は、紫外光を透過させない非透過材料により構成され、紫外光照射装置の走行面と面した部分以外を覆う。
上記の走行台車では、第1被覆部材が、紫外光を透過させない非透過材料により構成され、かつ、紫外光照射装置の走行面と面した部分以外を覆っている。ここで「覆う」とは、少なくとも一部に対して紫外光を遮っている状態をいう。
これにより、走行台車を構成する部材に紫外光が直接照射されることを回避できるので、当該部材への紫外光の照射量を減少できる。その結果、走行台車を構成する部材の寿命が延びる。
走行台車は、車輪をさらに備えてもよい。車輪は、走行台車本体の下部に設けられる。この場合、第1被覆部材は、車輪と面する第1部分を有し、当該第1部分は、他の部分よりも走行面に向けて長く延びている。
これにより、車輪に直接照射される紫外光量を極力少なくさせるので、車輪の寿命を延ばせる。
第1被覆部材の第1部分は、車輪の直径以上の幅を有してもよい。
これにより、車輪の第1被覆部材に対する向きが変化しても、車輪に直接照射される紫外光量を少なくできる。
第1被覆部材を構成する非透過材料は金属であってもよい。
これにより、紫外光照射装置からの紫外光を非透過材料で反射させて、反射紫外光を走行面に照射できる。
第1被覆部材を構成する非透過材料は、メタアクリル樹脂、ポリスチロール、塩化ビニル、メラニン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、ポリエステル、酢酸セルロース、セルロイド、エチルセルロースから選択されてもよい。
上記のようなプラスチック、樹脂材料により第1被覆部材を構成することにより、走行中に第1被覆部材が走行面に接触しても、走行面の損傷を小さくできる。
第1被覆部材は、プラスチック部材と、プラスチック部材の少なくとも紫外光照射装置に面する側に形成された金属層と、を有してもよい。
これにより、第1被覆部材は、第1被覆部材を金属にて構成した場合の効果と、プラスチック又は樹脂材料にて構成した場合の両方の効果を有する。すなわち、第1被覆部材は、紫外光を反射して走行面に照射し、かつ、走行面に接触してもその損傷を小さくできる。
上記の走行台車は、走行台車本体の傾きを検出する検出部をさらに備えてもよい。
走行台車本体の傾きが所定の角度以上であることを検出部が検出した場合、紫外光照射装置は紫外光の照射を停止する。
これにより、紫外光が走行面以外に漏出することを回避できる。
走行台車は、走行台車本体及び紫外光照射装置に電力を供給する蓄電池をさらに備えてもよい。この場合、蓄電池を充電する間、紫外光照射装置は紫外光の照射を停止する。
これにより、蓄電池の充電中に、紫外光が走行面に照射されることを回避できる。その結果、充電位置の床面の寿命を延ばせる。
走行台車本体は第2装置を有してもよい。この場合、蓄電池を充電する間、紫外光照射装置は紫外光の照射を停止し、第2装置は動作を継続する。
これにより、走行台車は、第2装置により実行される機能を、蓄電池を充電中に継続できる。
第2装置は、所定の情報を表示する情報表示装置、及び/又は、走行台車本体が走行する空間の空気を清浄化する空気清浄装置であってもよい。
これにより、情報表示機能及び/又は空気清浄機能を、蓄電池を充電中に継続できる。
本発明の他の見地に係る走行台車システムは、上記の走行台車と、充電ステーションと、第2被覆部材と、を備える。
上記の走行台車と、
充電ステーションは、走行面の所定の位置に配置され、蓄電池を充電する。
第2被覆部材は、走行面の充電ステーションの配置位置に設けられ、紫外光を透過させない非透過材料により構成される。
上記の走行台車システムでは、走行台車が蓄電池を充電するために充電ステーションの配置位置に停止中に、紫外光照射装置から紫外光が照射されていても、走行面には照射されない。その結果、当該箇所の走行面の寿命が延びる。
本発明に係る走行台車は、走行面以外に紫外光が照射されることを減らせる。
第1実施形態に係る走行台車システムを示す図。 第1実施形態に係る走行台車の正面図。 第1実施形態に係る走行台車の側面図。 第1実施形態に係る走行台車の下面を示す図。 走行部の拡大側面図。 走行台車の制御構成を示す図。 紫外光制御部の構成を示す図。
1.第1実施形態
(1)走行台車システム
図1を用いて、第1実施形態に係る走行台車システム100を説明する。図1は、第1実施形態に係る走行台車システムを示す図である。
走行台車システム100は、空港、駅、病院、公園などの人が多く集まる場所に設置され、主に、走行台車1と、充電ステーション3と、を備える。
走行台車1は、自律走行型のサイネージロボットである。また、走行台車1は、走行面Fの除菌、及び、走行台車システム100の設置場所の空気の清浄を実行する。
充電ステーション3は、走行面Fの所定の位置に配置され、走行台車1の蓄電池43(図6)を充電する。そのため、充電ステーション3は、蓄電池43を充電するための電力を供給する給電部31を有する。
蓄電池43は、後述する制御部20(走行台車1)及び紫外光照射装置16に駆動電力を供給する二次電池、例えばリチウムイオンバッテリーである。
給電部31は、例えば、電力を出力するソケットや、受電部41(後述)の一対の接点と接触可能な一対の接点などにより構成できる。その他、非接触電力伝送が可能な、時間的に変動する電流(交流電流)が流れるコイルなどにより構成されてもよい。
走行台車1は、蓄電池43の充電を行うとき、充電ステーション3の配置位置まで移動し、蓄電池43の充電が完了するまでその場に停止する。従って、充電ステーション3の配置位置及びその近傍の走行面F上には、第2被覆部材5が設置されている。第2被覆部材5は、紫外光を透過させない非透過材料にて構成されている。
第2被覆部材5は、蓄電池43の充電中に走行台車1から紫外光が照射された場合に、紫外光が走行面Fに照射されることを防止する。
これにより、走行台車1が蓄電池43を充電する間、紫外光照射装置から紫外光が照射されていても、走行面Fには照射されない。その結果、当該箇所の走行面Fの寿命が延びる。
第2被覆部材5として使用できる非透過材料としては、例えば、各種金属、メタアクリル樹脂、ポリスチロール、塩化ビニル、メラニン樹脂、サラン(登録商標)(ポリ塩化ビニリデン製の繊維)、ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリエステル、酢酸セルロース、セルロイド、エチルセルロースなどのプラスチック、樹脂材料がある。その他、クリアラッカーを用いることもできる。
従って、第2被覆部材5としては、例えば、充電ステーション3の配置位置及びその近傍の走行面F上を覆う金属板、金属箔、上記プラスチック・樹脂材料の板又はシートを用いることができる。
なお、第2被覆部材5は、紫外光を反射しない材料にて構成することが好ましい。なぜなら、紫外光照射装置からの紫外光が第2被覆部材5にて反射されると、当該反射された紫外光が走行台車1の下部の部材に照射され、当該部材の劣化を早めるからである。
従って、第2被覆部材5としては、上記プラスチック・樹脂材料の板又はシートを用いることが好ましい。または、金属材料を用いる場合には、例えば、金属材料の表面を黒色に塗装するなどして、紫外光が反射しない加工を施すことが好ましい。
(2)走行台車
次に、図2~図4を用いて、第1実施形態に係る走行台車1の構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る走行台車の正面図である。図3は、第1実施形態に係る走行台車の側面図である。図4は、第1実施形態に係る走行台車の下面を示す図である。
以下の説明においては、走行台車1の移動方向を第1方向(矢印X)、移動方向とは垂直な幅方向を第2方向(矢印Y)、高さ方向を第3方向(矢印Z)と定義する。また、第1方向に延びる軸をX軸とし、第2方向に延びる軸をY軸とし、第3方向の延びる軸をZ軸とする。
第1実施形態に係る走行台車1は、走行面Fを自律走行しつつ、所定の情報を視覚的に提供するサイネージ機能と、走行台車システム100の設置場所の空気を清浄化する空気清浄機能と、走行面Fの除菌機能と、を備えるロボットである。
走行台車1は、主に、本体11(走行台車本体の一例)と、情報表示装置12(第2装置の一例)と、空気清浄装置13(第2装置の一例)と、走行部14と、制御部20と、を有する。
本体11は、走行台車1の筐体を構成する。
情報表示装置12は、本体11の前上部に設けられている。情報表示装置12は、薄型ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)を備えたデジタル・サイネージ装置であり、走行台車システム100の設置箇所などに対応したユーザにとって有意義な情報(例えば、フロア案内など)を表示し、必要であれば音声情報も追加で発する。すなわち、情報表示装置12は、走行台車1のサイネージ機能を実現する。
空気清浄装置13は、本体11内部に設けられ、走行台車システム100の設置箇所の空気を清浄化する空気清浄器である。空気清浄装置13は、本体11の側面に設けられた開口Oから取り入れた空気を清浄化し、清浄化した空気を本体11の上面に設けられた開口から外部(走行台車システム100の設置箇所)に排出する。すなわち、空気清浄装置13は、走行台車1の空気清浄機能を実現する。
走行部14は、本体11の下面に設けられた、走行台車1を走行させるための差動二輪型の走行装置である。
制御部20は、本体11の内部に設けられ、走行台車1を制御する装置である。具体的には、制御部20は、CPU、記憶装置(RAM、ROM、HDD、SSDなど)、各種インターフェースなどを有するコンピュータシステムと、各種制御回路と、を備えるシステムである。
なお、制御部20の機能の一部は、制御部20を構成するコンピュータシステムにて実行可能であり、当該コンピュータシステムの記憶装置に記憶されたプログラムにより実現されてもよい。また、制御部20の機能の一部は、SoC(System on Chip)などにより1チップにて実現されてもよい。
(3)走行部の詳細構成
図4及び図5を用いて、走行部14の詳細構成を説明する。図5は、走行部の拡大側面図である。走行部14は、主に、一対の走行モータ141と、一対の主輪142と、従動輪143と、受電部41と、を有する。
一対の走行モータ141は、例えば、ブラシレスモータなどの電動モータである。一対の走行モータ141は、それぞれ、走行部14のフレーム145に、出力回転軸が第2方向(Y方向)に向くように取り付けられている。
一対の主輪142のそれぞれは、その中心が、対応する走行モータ141の出力回転軸に接続されている。つまり、一対の主輪142は、走行モータ141の出力回転軸の回転に従って、Y軸回りに回転する。一対の主輪142は、走行面Fに接触し、走行モータ141によりY軸回りに回転されることで、走行台車1を走行面Fにて第1方向に走行させる。また、一対の主輪142の回転速度を互いに異ならせることで、走行台車1の走行方向を変更できる。
従動輪143は、フレーム145において、走行台車1の進行方向(第1方向)の前側に第2方向に並んで一対、後側に第2方向に並んで一対、合計4つ設けられている。従動輪143は、例えばキャスターである。
従動輪143は、走行面Fに接触し、走行台車1を下部から支持する。従動輪143は、Y軸回りに回転可能であり、走行台車1の走行に従って従動回転する。
また、従動輪143のそれぞれは、Z軸回りに回転可能となっており、走行台車1の走行面Fにおける走行方向が変化すると、当該変化に従ってZ軸回りに回転する。
受電部41は、フレーム145において、本体11下部の第1方向の後端に取り付けられる。受電部41は、走行台車1が充電ステーション3に近接した状態で、充電ステーション3と充電電力のやりとりを行う。具体的には、受電部41は、走行台車1が充電ステーション3に到達した時に、充電ステーション3の給電部31と電力伝達可能に接触して又は非接触で接続される。
従って、充電ステーション3の給電部31が電気ソケットである場合、受電部41は、当該電気ソケットに差し込める電気プラグである。
一方、給電部31が一対の接点である場合、受電部41は、当該一対の接点に接触可能な一対の接点である。
さらに、給電部31が非接触電力伝送可能なコイルなどである場合には、受電部41は、給電部31からの変動電磁界を受信して電力を発生できるコイルなどである。
(4)紫外線照射装置
図4に示すように、走行部14には、一対の主輪142、及び、4つの従動輪143により囲まれた空間に、紫外光照射装置16が設けられている。紫外光照射装置16は、当該空間において、走行部14の(第1方向の)前側と後側に一対設けられている。
紫外光照射装置16は、主に、電源161と、紫外線ランプ162と、を有する。
電源161は、取付部材163を介してフレーム145に取り付けられた、紫外線ランプ162に電力を供給するインバータ電源である。電源161は、第2方向に並んで、一対のソケット164を有する。紫外線ランプ162は、その両端に設けられた電極をソケット164に挿入することで、電源161に取り付けられる。
取付部材163は、第2方向に長く、かつ、走行面Fに面する側が開口した断面C字形状の部材である。取付部材163は、紫外線ランプ162の取り付け位置まで下方に延びた壁を有しているので、紫外線ランプ162から発生する紫外光が走行面F以外に漏出するのを防止できる。
紫外線ランプ162は、電源161から電力を供給されて、紫外光(例えば、波長:約254nm)を発生するランプ光源である。上記のように、紫外線ランプ162はその長さ方向の両端に電極を有しており、かつ、当該電極は第2方向に並んで配置された一対のソケット164に挿入される。従って、走行部14において、紫外線ランプ162の長さ方向は、第2方向と平行となっている。
なお、紫外光照射装置16において、紫外光の光源として、紫外線ランプ162の代わりに、例えば、紫外光を発光できるLED素子を使用してもよい。この場合、複数の当該LED素子を、第2方向に並べて配置してもよい。
(5)第1被覆部材
上記の紫外光照射装置16により、走行面Fを除菌するための紫外光を、走行面Fに向けて下方に照射できる。すなわち、紫外光照射装置16は、走行台車1による走行面Fの除菌機能を実現できる。
その一方で、除菌効果を有する紫外光は、走行台車1の構成部材、特にプラスチック材料、樹脂材料にて構成された部材(上記の従動輪143など)に対しては、劣化を早める作用をする。従って、本実施形態の走行部14には、紫外線ランプ162の走行面Fと面した部分以外を覆う第1被覆部材17が設けられている。
本実施形態に係る第1被覆部材17は、第2方向に長く、かつ、走行面Fと面する側が開口している断面C字形状の部材である。
具体的には、例えば、第1被覆部材17は、電源161の蓋材として機能する平面部17aと、当該平面部17aの四辺から走行面Fへ向けて下方に延びる側壁部17bと、を有している。平面部17aが電源161にネジなどで固定されることで、第1被覆部材17は、紫外線ランプ162と電源161との間において固定される。
第1被覆部材17の側壁部17bは、紫外線ランプ162の側方、つまり走行台車1の進行方向における前側及び後側に対応して、つまりそれらを遮蔽するように配置されている。第1被覆部材17の側壁部17bの下端は、図5に示すように、紫外線ランプ162の下面と同位置にある。なお、第1被覆部材17の側壁部17bは紫外線ランプ162の側方に概ね対応していればよく、したがって第1被覆部材17の側壁部17bの下端は紫外線ランプ162の下面よりわずかに高くても又はわずかに低くてもよい。
第1被覆部材17は、紫外光を透過させない非透過材料により構成されることで、紫外線ランプ162からの紫外光が走行面F以外に照射されることを防止する。
第1被覆部材17に使用される非透過部材としては、第2被覆部材5と同様、例えば、各種金属、メタアクリル樹脂、ポリスチロール、塩化ビニル、メラニン樹脂、サラン(登録商標)(ポリ塩化ビニリデン製の繊維)、ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリエステル、酢酸セルロース、セルロイド、エチルセルロースなどのプラスチック、樹脂材料がある。
プラスチック材料及び/又は樹脂材料により構成する場合、第1被覆部材17は、例えば、射出成形などのプラスチック加工技術を用いて形成できる。その他、平面部材となるプラスチック(樹脂)板に、壁部材となるプラスチック(樹脂)板を、接着などにより固定することによっても形成できる。
第1被覆部材17を上記のプラスチック、樹脂材料で構成することにより、走行台車1が走行中に第1被覆部材17が走行面Fに接触しても、走行面Fの損傷を小さくできる。
一方、金属材料により構成する場合、第1被覆部材17は、例えば、一枚の金属板の一部を直角に折り曲げて断面C字形状とすることで形成できる。その他、平面部材となる金属板に、壁部材となる金属板を溶接などにより固定することによっても形成できる。
金属材料(金属平面)は紫外光を反射させるので、金属材料により第1被覆部材17を構成することで、紫外光を走行面F以外に照射するのを回避できるだけでなく、第1被覆部材17表面にて反射した紫外光を、走行面Fに照射することもできる。
上記紫外光を反射させる効果をより高めるために、第1被覆部材17を構成する金属材料としては、紫外光に対して高い反射率を有するアルミニウムを用いることが好ましい。
その他、第1被覆部材17を構成する材料として、プラスチック部材の表面に金属層を形成した材料を用いることができる。
具体的には、例えば、第1被覆部材17の本体をプラスチック部材(上記に列挙したプラスチック、樹脂材料にて構成されたものでもよいし、その他のプラスチック材料にて構成されたものでもよい)で形成し、その後、当該プラスチック材料の表面に、メッキ、蒸着などにより金属膜を形成できる。
変形例として、上記プラスチック部材の表面に、金属箔、金属板を接着などにより固定することによっても、第1被覆部材17の本体であるプラスチック部材の表面に金属層を形成できる。このように構成することで、第1被覆部材17は、第1被覆部材17を金属にて構成した場合の効果と、プラスチック又は樹脂材料にて構成した場合の効果と、を両方有する。すなわち、第1被覆部材17は、紫外光を反射して走行面Fに照射し、かつ、走行面Fに接触してもその損傷を小さくできる。
なお、紫外線ランプ162からの紫外光を走行面Fに向けて反射できればよいので、上記の金属層は、第1被覆部材17の本体を構成するプラスチック部材の側面のうち、少なくとも、紫外線ランプ162と面する側面(断面C字形状の内側面)に形成されていればよく、その他の側面には形成されていなくともよい。
また、図4及び図5に示すように、第1被覆部材17において、従動輪143(車輪の一例)に面する側壁部17bの第2方向両端部分(第1部分17cと呼ぶ)は、他の部分よりも、走行面Fに向けて長く延びている。第1部分17cの幅は、従動輪143の直径方向の幅より長い。つまり、第1部分17cは、走行時の従動輪143がZ軸回りに任意の角度で回転しても、常に、従動輪143よりも第2方向(走行台車1の移動方向とは垂直な方向)の外側まで延びている。
上記の構成により、従動輪143がZ軸回りに任意の角度で回転しても、第1被覆部材17から従動輪143側に漏出する紫外光量を少なくでき、その結果、従動輪143に直接照射される紫外光量を少なくできる。また、側壁部17bの全てを下方に長くする必要がないので、材料費を低減できる。
従動輪143はプラスチック、樹脂、ゴムなどの紫外光の照射により劣化する材料にて構成されているので、紫外光量を最小限とすることで、従動輪143の寿命を延ばせる。
(6)制御構成
以下、図6及び図7を用いて、走行台車1の制御構成を説明する。図6は、走行台車の制御構成を示す図である。図7は、紫外光制御部の構成を示す図である。
制御部20は、空気清浄制御部21と、情報表示制御部22と、充電制御部23と、走行制御部24と、紫外光制御部25と、を有する。
なお、制御部20のこれら要素の機能の一部又は全部は、個別のコンピュータシステム及び/又は回路により実現されてもよいし、プログラムにより実現されてもよい。
空気清浄制御部21は、空気清浄装置13を制御する装置である。
情報表示制御部22は、その記憶領域に情報表示装置12にて提示する情報のデータを記憶し、当該データを情報表示装置12に出力することで、情報表示装置12に所定の情報を表示させる装置である。
なお、情報表示制御部22は、外部のネットワークサーバに定期的にアクセスし、情報表示装置12に表示させる情報のデータを当該サーバから取得してもよい。また、既に記憶されているデータを、サーバから取得したデータに置き換えてもよい。
充電制御部23は、蓄電池43の状態を監視し、受電部41から蓄電池43に充電電力を供給している間、蓄電池43が充電中であることを通知する充電通知信号を、紫外光制御部25に出力する。
蓄電池43を充電中、充電制御部23は、オン信号(所定の電圧値を有する直流電圧信号)を充電通知信号として出力する。
走行制御部24は、走行モータ141を制御する装置である。
具体的には、走行制御部24は、まず、位置検出部61から得られたデータから、走行面Fにおける走行台車1の位置の推定を行う。その後、予め定められた目標位置と推定位置とを比較し、推定位置と目標位置とが一致するよう、走行モータ141を制御する。
位置検出部61は、例えば、レーザレンジファインダなどの走行台車1から障害物及び/又は壁までの距離と方角とを測定するセンサと、エンコーダなどの走行モータ141の回転角度を測定するセンサと、により構成される。また、位置検出部61は、走行台車1の緯度及び経度を測定する測位装置と、走行台車1の方位を測定するセンサ(例えば、地磁気センサ)と、をさらに含んでいてもよい。
上記の機能を有する走行制御部24により、走行台車1は、走行面Fを自律走行できる。
紫外光制御部25は、傾きセンサ62(検出部の一例)、非常停止スイッチ63、リセットスイッチ64、及び、充電制御部23からの充電通知信号に基づいて、紫外光照射装置16を制御するシステムである。
傾きセンサ62は、例えば、三次元の加速度センサ、ジャイロセンサである。非常停止スイッチ63及びリセットスイッチ64は、例えば、押ボタンスイッチである。
紫外光制御部25は、傾き判定回路251と、非常停止処理回路252と、判定回路253と、スイッチング素子254と、を有する。
傾き判定回路251は、傾きセンサ62から入力した信号(重力の方向に対する、走行台車1の高さ方向の角度を表す信号)に基づいて、走行台車1の走行面Fに対する傾きを算出する。傾き判定回路251は、算出した傾きが走行面Fに対して所定の角度以上であった場合に、傾き通知信号を出力する。
算出した傾きが所定の角度以上であるとき、傾き判定回路251は、オン信号を傾き通知信号として出力する。
非常停止処理回路252は、非常停止スイッチ63及びリセットスイッチ64が押されたか否かに基づいて、非常停止信号を出力するか否かを決定する回路である。非常停止処理回路252は、非常停止スイッチ63が押されたときに、オン信号を非常停止信号として出力する。一方、非常停止処理回路252は、非常停止スイッチ63のオン状態が解除され、かつ、リセットスイッチ64が押されたときには、オフ信号(所定の電圧値以下の電圧を有する信号)を非常停止信号として出力する。
判定回路253は、上記の充電通知信号、傾き通知信号、及び非常停止信号がオン信号であるか否かに基づいて、スイッチング素子254を制御するスイッチ制御信号を出力するか否かを判定する。
具体的には、判定回路253は、(i)充電通知信号がオン信号、(ii)傾き通知信号がオン信号、又は、(iii)非常停止信号がオン信号、のいずれかである場合に、スイッチ制御信号を出力する回路である。
スイッチング素子254は、2つの端子を有するリレーなどの二端子のスイッチング素子である。その他、スイッチング素子254として、SSR(Solid State Relay)のような半導体リレーを用いることもできる。半導体リレーは、サイリスタ及び/又はトライアックなどの半導体素子で構成され、半導体素子に電流を流すためのオン/オフ制御用ゲート端子を備える。さらに、スイッチング素子254として、例えば、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)を用いてもよい。
スイッチング素子254の一方の端子は、電源161の紫外線ランプ162が接続されていない側の端子に接続されている。他方の端子は、紫外線ランプ162の電源161が接続されていない側の端子(電極)に接続されている。
つまり、スイッチング素子254、電源161、及び、紫外線ランプ162は、直列接続されている。
スイッチング素子254は、判定回路253からのスイッチ制御信号に基づいて、上記2つの端子間を電気的に接続するか切断するかを決定する。
具体的には、スイッチング素子254は、スイッチ制御信号が出力されているときに、上記2つの端子間を切断し、電源161から紫外線ランプ162に電力が供給されないようにする。一方、スイッチ制御信号が出力されていないときには、スイッチング素子254は、上記2つの端子間を接続し、電源161から紫外線ランプ162に電力を供給する。
上記の紫外光制御部25により、紫外光照射装置16に対して以下のような制御が実行される。
本体11(走行台車1)の走行面Fに対する傾きが所定の角度以上であることを傾きセンサ62が検出した場合、傾き通知信号がオン信号となるので、判定回路253からスイッチ制御信号が出力され、電源161から紫外線ランプ162への電力供給が停止される。その結果、紫外光照射装置16は紫外光の走行面Fへの照射を停止する。
これにより、紫外光が走行面F以外に漏出することを回避して、走行面F以外に紫外線が照射されることを回避できる。
また、非常停止スイッチ63が押されると、非常停止信号がオン信号となるので、判定回路253からスイッチ制御信号が出力され、電源161から紫外線ランプ162への電力供給が停止される。つまり、紫外光照射装置16が紫外光の照射を停止する。
一方、非常停止スイッチ63のオン状態が解除され、かつ、リセットスイッチ64が押されると、非常停止信号がオフ信号となるので、判定回路253からスイッチ制御信号が出力されなくなり、電源161から紫外線ランプ162へ電力が供給される。つまり、紫外光照射装置16は紫外光の照射を開始する。
以上の結果、走行台車1が非常停止している間に走行面Fに長時間紫外光が照射されることを回避できる。また、非常停止後に安全が確認され、リセットが行われると、紫外光の照射を再開できる。
さらに、蓄電池43を充電中、充電通知信号がオン信号となるので、判定回路253からスイッチ制御信号が出力され、電源161から紫外線ランプ162への電力供給が停止される。つまり、蓄電池43を充電する間、紫外光照射装置16は紫外光の照射を停止する。
これにより、蓄電池43の充電中に、紫外光が走行面Fに長時間無駄に照射されることを回避できる。その結果、走行面Fの寿命が延び、さらに紫外線ランプ162の寿命が延びる。
図6に示すように、空気清浄制御部21及び情報表示制御部22は、それぞれ、空気清浄装置13及び情報表示装置12を制御している。すなわち、蓄電池43を充電する間、情報表示装置12及び空気清浄装置13はその動作を継続している。
これにより、走行台車1は、蓄電池43を充電する間は、走行面Fの除菌以外の他の機能(サイネージ機能、及び、空気清浄機能)を継続して提供できる。
2.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施例及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)第1実施形態に係る走行台車1は、走行面Fの除菌機能以外の機能としてサイネージ機能と空気清浄機能とを有するロボットに限られず、他の用途のロボットに対しても応用できる。
(B)走行部14は、例えばオムニホイールを有する走行装置などの、全方位に移動可能な走行装置であってもよい。この場合、走行部14(走行台車1)が第2方向に移動すると、その移動に従って、従動輪143の直径方向が第2方向に向く。
従って、走行部14が全方位に移動可能な走行装置である場合には、第1部分17cの幅(第2方向の長さ)は、従動輪143の直径以上とすることが好ましい。これにより、従動輪143の第1被覆部材17に対する向きが変化しても、従動輪143に直接照射される紫外光量を少なくできる。
(C)第1実施形態の紫外光制御部25の機能はハードウェアにより実現されていたが、紫外光制御部25の機能の一部は、制御部20を構成するコンピュータシステムで実行可能なソフトウェアにより実現することもできる。
(D)第1被覆部材17の走行面Fに面した部分の開口を、網目部材により覆ってもよい。これにより、走行面Fに存在する突起物があったとしても、紫外線ランプ162が破壊されることを防止できる。
(E)第1被覆部材の形状は前記実施形態に限定されない。例えば、第1部分は省略されてもよい。
(F)第2被覆部材は省略されてもよい。
本発明は、走行面を除菌する機能を備えた走行台車に広く適用できる。
100 走行台車システム
1 走行台車
11 本体
12 情報表示装置
13 空気清浄装置
14 走行部
141 走行モータ
142 主輪
143 従動輪
145 フレーム
16 紫外光照射装置
161 電源
162 紫外線ランプ
163 取付部材
164 ソケット
17 第1被覆部材
17a 平面部
17b 側壁部
17c 第1部分
20 制御部
21 空気清浄制御部
22 情報表示制御部
23 充電制御部
24 走行制御部
25 紫外光制御部
251 傾き判定回路
252 非常停止処理回路
253 判定回路
254 スイッチング素子
41 受電部
43 蓄電池
61 位置検出部
62 傾きセンサ
63 非常停止スイッチ
64 リセットスイッチ
3 充電ステーション
31 給電部
5 第2被覆部材
F 走行面
O 開口

Claims (10)

  1. 走行面を走行する走行台車本体と、
    前記走行台車本体の下面に設けられ、前記走行面に向けて下方に紫外光を照射する紫外光照射装置と、
    前記紫外光を透過させない非透過材料により構成され、前記紫外光照射装置の前記走行面と面した部分以外を覆う第1被覆部材と、
    前記走行台車本体の下部に設けられた車輪と、
    を備え、
    前記第1被覆部材は前記車輪と面する第1部分を有し、
    前記第1部分は、他の部分よりも前記走行面に向けて長く延びている、
    走行台車。
  2. 走行面を走行する走行台車本体と、
    前記走行台車本体の下面に設けられ、前記走行面に向けて下方に紫外光を照射する紫外光照射装置と、
    前記紫外光を透過させない非透過材料により構成され、前記紫外光照射装置の前記走行面と面した部分以外を覆う第1被覆部材と、
    前記走行台車本体の傾きを検出する検出部と、
    を備え、
    前記走行台車本体の傾きが所定の角度以上であることを前記検出部が検出した場合、前記紫外光照射装置は前記紫外光の照射を停止する、
    走行台車。
  3. 前記第1部分は、前記車輪の直径以上の幅を有する、請求項に記載の走行台車。
  4. 前記非透過材料は金属である、請求項1~3のいずれかに記載の走行台車。
  5. 前記非透過材料は、メタアクリル樹脂、ポリスチロール、塩化ビニル、メラニン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド樹脂、ポリエステル、酢酸セルロース、セルロイド、エチルセルロースから選択される、請求項1~3のいずれかに記載の走行台車。
  6. 前記第1被覆部材は、プラスチック部材と、前記プラスチック部材の少なくとも前記紫外光照射装置に面する側に形成された金属層と、を有する、請求項1~3のいずれかに記載の走行台車。
  7. 前記走行台車本体及び前記紫外光照射装置に電力を供給する蓄電池をさらに備え、
    前記蓄電池を充電する間、前記紫外光照射装置は前記紫外光の照射を停止する、請求項1~6のいずれかに記載の走行台車。
  8. 前記走行台車本体は第2装置を有し、
    前記蓄電池を充電する間、前記紫外光照射装置は前記紫外光の照射を停止し、前記第2装置は動作を継続する、請求項に記載の走行台車。
  9. 前記第2装置は、所定の情報を表示する情報表示装置、及び/又は、前記走行台車本体が走行する空間の空気を清浄化する空気清浄装置である、請求項に記載の走行台車。
  10. 走行面を走行する走行台車本体と、
    前記走行台車本体の下面に設けられ、前記走行面に向けて下方に紫外光を照射する紫外光照射装置と、
    前記紫外光を透過させない非透過材料により構成され、前記紫外光照射装置の前記走行面と面した部分以外を覆う第1被覆部材と、
    前記走行台車本体及び前記紫外光照射装置に電力を供給する蓄電池と、
    を有する走行台車と、
    前記走行面の所定の位置に配置され、前記蓄電池を充電する充電ステーションと、
    前記走行面の前記充電ステーションの配置位置に設けられ、前記紫外光を透過させない非透過材料により構成された第2被覆部材と、
    を備える、走行台車システム。
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