JP7024246B2 - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トランス等の鉄芯に好適な方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
従来、方向性電磁鋼板の製造に際して、二次再結晶を利用している。二次再結晶の利用に当たっては、集合組織、インヒビター(粒成長抑制剤)及び粒組織の制御が重要である。高磁束密度方向性電磁鋼板のインヒビターとしては、主にAlNが用いられており、その制御については種々の検討がなされている。
しかしながら、二次再結晶を安定して生じさせることが極めて困難であり、従来の方法では、十分な磁気特性を得ることが困難である。例えば、鋼板コイルの長手方向で特性にばらつきが生じることがあり、特性のばらつきは歩留まりの低下につながる。
特公昭40-15644号公報 特開昭58-023414号公報 特開平05-112827号公報 特開昭59-056522号公報 特開平05-112827号公報 特開平09-118964号公報 特開平02-182866号公報 特開2000-199015号公報 特開2001-152250号公報 特開昭60-177131号公報 特開平07-305116号公報 特開平08-253815号公報 特開平08-279408号公報 特開昭57-198214号公報 特開昭60-218426号公報 特開昭50-016610号公報 特開平07-252532号公報 特開平01-290716号公報 特開2005-226111号公報 特開2007-238984号公報 国際公開第06/132095号 特許第4800442号公報 特許第5418541号公報
ISIJ International,Vol.43(2003),No.3,pp.400~409 Acta Metall.,42(1994),2593 川崎製鉄技法Vol.29(1997)3,129-135
本発明は、鋼板コイルの長手方向において良好な磁気特性を安定して得ることができる方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、C:0.04質量%~0.09質量%、Si:2.5質量%~4.0質量%、酸可溶性Al:0.022質量%~0.031質量%、N:0.003質量%~0.006質量%、S及びSe:Sの含有量を[S]、Seの含有量を[Se]としたとき、「[S]+0.405×[Se]」で表わされるS当量Seqに換算して0.013質量%~0.021質量%、Mn:0.045質量%~0.065質量%、及びCu:0.05質量%~0.30質量%、を含有し、Tiの含有量が0.005質量%以下であり、残部がFe及び不可避的不純物からなるスラブを1280℃~1390℃で加熱して、インヒビターとして機能する物質を固溶させる工程と、次に、前記スラブの熱間圧延を行うことにより、鋼帯を得る熱間圧延工程と、前記鋼帯の焼鈍により、前記鋼帯中に一次インヒビターを形成する熱延板焼鈍工程と、次に、前記鋼帯の1回以上の冷間圧延を行う冷間圧延工程と、次に、前記鋼帯の焼鈍により、脱炭を行い、一次再結晶を生じさせる脱炭焼鈍工程と、次に、前記鋼帯に対して、その走行状態下で水素、窒素及びアンモニアの混合ガス中で窒化処理して、前記鋼帯中に二次インヒビターを形成する窒化処理工程と、次に、前記鋼帯の焼鈍により、二次再結晶を生じさせる仕上焼鈍工程と、を有する。前記熱間圧延工程では、仕上げ圧延の開始温度を1080℃以上とし、前記仕上げ圧延の終了温度を970℃以上とし、前記仕上げ圧延の開始から終了までの時間を30秒以上110秒以下とし、前記仕上げ圧延の終了から30秒以内に650℃以下で巻き取り、前記熱間圧延工程において、前記スラブに含有されるNのうち前記鋼帯中にAlNとして析出したものの割合を20%以下とし、前記スラブに含有されるS及びSeのうち前記鋼帯中にMnS又はMnSeとして析出したものの割合をS当量に換算して45%以下とする。前記1回以上の冷間圧延のうちで最終のものにおける圧延率を84.0%~92.0%とする。前記一次再結晶により得られた結晶粒の円相当の平均粒径(直径)を8μm以上15μm以下とする。前記スラブ中のMnの含有量(質量%)を[Mn]としたとき、式(1)で表わされる値Aが式(2)を満たす。前記スラブ中のNの含有量(質量%)を[N]、前記窒化処理により増加した前記鋼帯中のNの量(質量%)をΔNとしたとき、式(3)で表わされる値Iが式(4)を満たす。また、前記窒化処理において、前記鋼帯の一方の表面から20%の厚さの部分のNの含有量をσN1(質量%)、他方の表面から20%の厚さの部分のNの含有量をσN2(質量%)としたとき、式(5)で表わされる値Bが式(6)を満たす。
そして、方向性電磁鋼板の製造方法の第1の観点では、前記窒化処理を、窒化炉内において行い、前記窒化炉は、前記鋼帯が走行する領域を基準として、前記鋼帯の2表面のうちの一方側のみに設けられ、アンモニアガスが通流する1以上の導入管と、前記導入管に設けられた複数のノズルと、を有し、前記ノズルの先端と前記鋼帯との最短距離をt1、前記鋼帯と前記窒化炉の前記導入管とは逆側に位置する壁部との距離をt2、前記鋼帯の幅方向の両端部から前記窒化炉の前記鋼帯の側方に位置する壁部との距離をt3、前記鋼帯の幅をW、前記複数のノズルのうち、一端に位置するノズルと他端に位置するノズルの両端に位置するノズルの中心間隔となる最大幅をL、前記複数のノズルのうちで隣接するもの同士の中心間隔をlとしたとき、式(7)~式(11)の関係が満たされる。
また、方向性電磁鋼板の製造方法の第2の観点では、前記窒化処理を、窒化炉内において行い、前記窒化炉は、前記鋼帯が走行する領域を基準として、前記鋼帯の側方に位置する両壁部に設けられ、アンモニアガスが通流する1以上の導入口を有し、前記鋼帯の幅方向の両端部から前記窒化炉の前記鋼帯の側方に位置する壁部との距離をt3、前記鋼帯と前記窒化炉の前記鋼帯の表面と平行な壁部との距離をt4、前記鋼帯の幅をW、前記鋼帯が走行する領域と前記導入口との距離をHとしたとき、式(12)~式(14)の関係が満たされる。
Figure 0007024246000001
Figure 0007024246000002
本発明によれば、スラブの組成が適切に規定され、更に、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍及び窒化処理の条件も適切に規定されているため、一次インヒビター及び二次インヒビターを適切に形成することができる。この結果、二次再結晶により得られる集合組織が良好なものとなり、良好な磁気特性を安定して得ることができる。
本発明の実施形態に係る方向性電磁鋼板の製造方法を示すフローチャートである。 窒化炉の構造を示す断面図である。 同じく、窒化炉の構造を示す断面図である。 他の窒化炉の構造を示す断面図である。 更に他の窒化炉の構造を示す断面図である。
インヒビターの粒成長抑制効果は、インヒビターの元素、サイズ(形態)及び量に依存する。従って、粒成長抑制効果は、インヒビターを形成する方法にも依存する。
そこで、本発明の実施形態では、図1に示すフローチャートに沿ってインヒビターの形成の制御を行いながら方向性電磁鋼板を製造する。ここでは、この方法の概要について説明する。
所定の組成のスラブの加熱を行い(ステップS1)、インヒビターとして機能する物質を固溶させる。
次いで、熱間圧延を行い、鋼帯(熱延鋼帯)を得る(ステップS2)。この熱間圧延において、微細なAlN析出物が形成される。
その後、鋼帯(熱延鋼帯)の焼鈍を行い、AlN、MnS及びMnSe等の析出物(一次インヒビター)を適正なサイズ及び量で形成する(ステップS3)。
続いて、ステップS3の焼鈍後の鋼帯(第1の焼鈍鋼帯)の冷間圧延を行う(ステップS4)。冷間圧延は1回のみ行ってもよく、複数回の冷間圧延を、間に中間焼鈍を行いながら行ってもよい。中間焼鈍を行う場合、ステップS3の焼鈍を省略して、中間焼鈍において、一次インヒビターを形成してもよい。
次いで、冷間圧延後の鋼帯(冷延鋼帯)の焼鈍を行う(ステップS5)。この焼鈍では、脱炭が行われ、更に、一次再結晶が生じ、冷延鋼帯の表面に酸化層(グラス皮膜、一次皮膜、フォルステライト皮膜の原料)が形成される。
その後、ステップS5の焼鈍後の鋼帯(第2の焼鈍鋼帯)の窒化処理を行う(ステップS6)。つまり、鋼帯への窒素の導入を行う。この窒化処理において、AlNの析出物(二次インヒビター)が形成される。
続いて、窒化処理後の鋼帯(窒化鋼帯)の表面に焼鈍分離剤を塗布し、その後、仕上げ焼鈍を行う(ステップS7)。この仕上げ焼鈍において、二次再結晶が発現する。
(スラブの組成)
次に、スラブの組成について説明する。
C:0.04質量%~0.09質量%
Cの含有量が0.04%未満であると、一次再結晶により得られる集合組織が適切でなくなる。Cの含有量が0.09質量%を超えていると、脱炭処理(ステップS5)が困難になる。従って、Cの含有量は0.04質量%~0.09質量%とする。
Si:2.5質量%~4.0質量%
Siの含有量が2.5質量%未満であると、良好な鉄損が得られない。Siの含有量が4.0質量%を超えていると、冷間圧延(ステップS4)が極めて困難となる。従って、Siの含有量は、2.5質量%~4.0質量%とする。
Mn:0.045質量%~0.065質量%
Mnの含有量が0.045質量%未満であると、熱間圧延(ステップS2)にて割れが発生しやすく、歩留まりが低下する。また、二次再結晶(ステップS7)が安定しない。Mnの含有量が0.065質量%を超えていると、スラブ中のMnS及びMnSeが多くなるので、これらを適切に固溶させるために、スラブ加熱(ステップS1)の温度を高くする必要があり、コストの増加等につながる。また、Mnの含有量が0.065質量%を超えていると、スラブ加熱(ステップS1)時にMnの固溶の程度が場所により不均一になりやすい。従って、Mnの含有量は、0.045質量%~0.065質量%とする。
酸可溶性Al:0.022質量%~0.031質量%
酸可溶性Alは、Nと結合してAlNを形成する。そして、AlNが一次インヒビター及び二次インヒビターとして機能する。上述のように、一次インヒビターは焼鈍(ステップS3)において形成され、二次インヒビターは窒化処理(ステップS6)において形成される。酸可溶性Alの含有量が0.022質量%未満であると、AlNの形成量が不足し、また、二次再結晶(ステップS7)により得られる結晶粒のGoss方位([110]<001>)の集積度が低くなる。酸可溶性Alの含有量が0.031質量%を超えていると、スラブ加熱(ステップS1)時にAlNを確実に固溶させるために、その温度を高くする必要がある。従って、酸可溶性Alの含有量は、0.022質量%~0.031質量%とする。
N:0.003質量%~0.006質量%
Nは、インヒビターとして機能するAlNの形成に重要である。しかし、Nの含有量が0.006質量%を超えていると、確実な固溶のために、スラブ加熱(ステップS1)の温度を1390℃よりも高くする必要がある。また、二次再結晶(ステップS7)により得られる結晶粒のGoss方位の集積度が低下する。Nの含有量が0.003質量%未満であると、一次インヒビターとして機能するAlNを十分に析出させることができず、一次再結晶(ステップS5)により得られる結晶粒(一次再結晶粒)の粒径の制御が困難になる。このため、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。従って、Nの含有量は、0.003質量%~0.006質量%とする。
S、Se:S当量で0.013質量%~0.021質量%
S及びSeは、Mnと結合し、Mnとの化合物が一次インヒビターとして機能する。また、これらの化合物はAlNの析出核としても有用である。Sの含有量を[S]、Seの含有量を[Se]とすると、S及びSeの含有量のS当量Seqは、「[S]+0.406×[Se]」で表わされ、S及びSeの含有量が、S当量Seqに換算して0.021質量%を超えていると、確実な固溶のために、スラブ加熱(ステップS1)の温度を高くする必要がある。S及びSeの含有量が、S当量Seqに換算して0.013質量%未満であると、一次インヒビターを十分に析出させることができず(ステップS3)、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。従って、S及びSeの含有量は、S当量Seqに換算して0.013質量%~0.021質量%とする。
Ti:0.005質量%以下
TiはNと結合してTiNを形成する。そして、Tiの含有量が0.005質量%を超えていると、AlNの形成に寄与するNが不足し、一次インヒビター及び二次インヒビターが不足する。この結果、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。また、TiNは仕上げ焼鈍(ステップS7)後においても残存し、磁気特性(特に鉄損)を劣化させる。このため、Tiの含有量は、0.005質量%以下とする。
Cu:0.05質量%~0.3質量%
Cuは、熱間圧延中の適切な冷却によりMnS及び/又はMnSeの表面に析出し、MnS及び/又はMnSeの一次インヒビターとしての機能を向上せしめる。また、表面にCuが析出したMnS及び/又はMnSeは二次インヒビターとして機能するAlNの分散をより均一にする析出核としても機能する。このため、表面にCuが析出したMnS及び/又はMnSeは、二次再結晶(ステップS7)の安定化に寄与する。Cuの含有量が0.05質量%未満であると、これらの効果を得にくい。Cuの含有量が0.3質量%を超えていると、これらの効果が飽和し、また、熱間圧延(ステップS2)時に「カッパーヘゲ」とよばれる表面疵を生じさせることがある。従って、Cuの含有量は、0.05質量%~0.3質量%とする。
Sn、Sb:総計で0.02質量%~0.30質量%
Sn及びSbは、一次再結晶(ステップS5)により得られる集合組織の改善に有効である。また、Sn及びSbは粒界偏析元素であり、二次再結晶(ステップS7)を安定化させ、二次再結晶により得られる結晶粒の粒径を小さくする。Sn及びSbの含有量が総計で0.02質量%未満であると、これらの効果を得にくい。Sn及びSbの含有量が総計で0.30質量%を超えていると、脱炭処理(ステップS5)時に冷延鋼帯が酸化されにくく、酸化層が十分に形成されない。また、脱炭が困難になることがある。従って、Sn及びSbの含有量は、総計で0.02質量%~0.30質量%であることが好ましい。
なお、Pも同様な効果を示すが、Pは脆化を引き起こしやすい。このため、Pの含有量は、0.020質量%~0.030質量%であることが好ましい。
Cr:0.02質量%~0.30質量%
Crは、脱炭処理(ステップS5)時の良好な酸化層の形成に有効である。酸化層は、脱炭等に寄与するだけでなく、方向性電磁鋼板への張力の付与にも寄与する。Crの含有量が0.02質量%未満であると、この効果を得にくい。Crの含有量が0.30質量%を超えていると、脱炭処理(ステップS5)時に、冷延鋼帯が酸化されにくく、酸化層が十分に形成されずに、脱炭が困難になることがある。従って、Crの含有量は、0.02質量%~0.30質量%であることが好ましい。
その他の元素が、方向性電磁鋼板の諸特性向上のために含有されていてもよい。また、スラブの残部は、Fe及び不可避的不純物からなることが好ましい。
例えば、Niは一次インヒビターとして機能する析出物、及び二次インヒビターとしての析出物の均一分散に著しい効果を示し、適切な量のNiが含有されていると、良好且つ安定な磁気特性を得やすくなる。Niの含有量が0.02質量%未満であると、この効果を得にくい。Niの含有量が0.3質量%を超えていると、脱炭処理(ステップS5)時に、冷延鋼帯が酸化されにくく、酸化層が十分に形成されずに、脱炭が困難になることがある。
また、Mo及びCdは硫化物又はセレン化物を形成し、これらの析出物はインヒビターとして機能し得る。Mo及びCdの含有量が、総量で0.008質量%未満であると、この効果を得にくい。Mo及びCdの含有量が総量で0.3質量%を超えていると、析出物が粗大化してインヒビターとして機能せず、磁気特性が安定しない。
(製造工程の条件)
次に、図1に示す各製造工程の条件について説明する。
ステップS1
ステップS1では、上述のような組成のスラブの加熱を行う。スラブを得るための方法は特に限定されない。例えば、連続鋳造法によりスラブを作製することができる。また、スラブ加熱を容易に行うために、分塊法を採用してもよい。分塊法の採用により、炭素含有量を減じることができる。具体的には、連続鋳造法により初期の厚さが150mm~300mm、好ましくは200mm~250mmのスラブを製造する。また、スラブの初期の厚さを約30mm~70mmとして、所謂薄いスラブを作製してもよい。薄スラブ法を採用した場合、熱間圧延(ステップS2)の際に、中間厚みへの粗圧延を簡省略することが可能となる。
スラブ加熱の温度は、スラブ中のインヒビターとして機能する物質が固溶(溶体化)する温度、例えば1280℃以上とする。インヒビターとして機能する物質としては、AlN、MnS、MnSe等が挙げられる。スラブ中のインヒビターとして機能する物質が固溶する温度未満でスラブ加熱を行うと、その析出が不均一になり、所謂スキッドマークが発生することがある。
なお、スラブ加熱の温度の上限は、メタラジー的には特に限定されない。但し、1390℃以上でスラブ加熱を行うと、設備及び操業に関する種々の困難が生じることがある。このため、スラブ加熱は1390℃以下で行う。
スラブ加熱の方法は特に限定されない。例えば、ガス加熱法、誘導加熱法、直接通電加熱法等を採用することができる。また、これらの加熱を容易に行うために、鋳込みスラブにブレイクダウン(分塊)を施してもよい。また、スラブ加熱の温度を1300℃以上とする場合は、このブレイクダウンにより集合組織の改善を施しC量を減じてもよい。
ステップS2
ステップS2では、スラブ加熱後のスラブを熱間圧延し、熱延鋼帯を得る。
このとき、スラブに含有されるNのうち熱延鋼帯中にAlNとして析出したものの割合(Nの析出率)は20%以下とする。Nの析出率が20%を超えると、焼鈍(ステップS3)後に鋼帯中に存在する析出物のうち、一次インヒビターとして機能しない粗大なものが多くなり、一次インヒビターとして機能する微細なものが不足するためである。このような微細な析出物(一次インヒビター)が不足すると、二次再結晶性(ステップS7)が不安定になる。
なお、Nの析出率は、例えば、熱間圧延における冷却条件により調節することができる。即ち、冷却開始温度を高く、かつ冷却速度を速くすると、析出率が低下する。析出率の下限は特に限定されないが、3%未満にすることは困難である。
また、スラブに含有されるS及び/又はSeのうち熱延鋼帯中にMnS又はMnSeとして析出したものの割合(S及びSeのMn化合物析出率)はS当量Seqで45%以下とする。S及びSeのMn化合物析出率がS当量で45%を超えると、熱間圧延時の析出が不均一になる。また、析出物が大きなものとなり、二次再結晶(ステップS7)の有効なインヒビターとして機能しにくくなる。
熱間圧延では、仕上げ圧延の開始温度を1080℃以上とし、仕上げ圧延の終了温度を970℃以上とし、仕上げ圧延の開始から終了までの時間を30秒以上110秒以下とし、仕上げ圧延の終了から30秒以内に650℃以下で巻き取る。本実施形態では、熱間圧延中にMnS及び/又はMnSeの表面にCuを析出させる。このため、MnSを適切な状態で析出させ、その表面にCuを存在せしめる。MnSはCuSより高温、長時間側で析出するので、仕上げ圧延を高温度で行い、その後、MnS及び/又はMnSe、AlN等のインヒビター強度が強い析出物を適切に析出させ、急速な冷却で均一にCuを析出させる。
仕上げ圧延の開始温度が1080℃未満では、AlN、MnS、MnSeの析出が不均一になり、スキッドマークが発生することがある。従って、仕上げ圧延の開始温度は1080℃以上とする。ここで、開始温度とは、仕上げ圧延を開始する際の粗バーの最低温度をいう。仕上げ圧延の終了温度が970℃未満では、スキッドマークが発生したり、十分な磁気特性が得られなかったりする。従って、仕上げ圧延の終了温度は970℃以上とする。仕上げ圧延の開始から終了までの時間が30秒未満では、MnS及びMnSeが十分に析出しない。この時間が110秒超では、MnS及びMnSeが粗大化しやすい。従って、仕上げ圧延の開始から終了までの時間は30秒以上110秒以下とする。巻取温度が650℃超では、AlNとして析出するNの割合やMnS又はMnSeとして析出するS及びSeの割合が過剰になりやすい。従って、巻取温度は650℃以下とする。仕上げ圧延の終了から巻き取りまでの時間が30秒超では、AlNとして析出するNの割合やMnS又はMnSeとして析出するS及びSeの割合が過剰になりやすい。従って、仕上げ圧延の終了から巻き取りまでの時間は30秒以下とする。
ステップS3
ステップS3では、熱延鋼帯の焼鈍を行い、AlN、MnS及びMnSe等の析出物(一次インヒビター)を形成する。
この焼鈍は、主に熱間圧延時に生じた熱延鋼帯内の不均一な組織の均一化、並びに一次インヒビターの析出及び微細分散のために行う。なお、焼鈍の条件は特に限定されない。例えば、特許文献17、特許文献18又は特許文献10等に記載されている条件を用いることができる。
また、この焼鈍における冷却条件は特に限定されないが、微細な一次インヒビターを確保し、焼き入れハード相を確保するために、700℃から300℃までの冷却速度を10℃/秒以上とすることが好ましい。
ステップS4
ステップS4では、焼鈍後の鋼帯の冷間圧延を行い、冷延鋼帯を得る。冷間圧延の回数は特に限定されない。なお、冷間圧延を1回のみを行う場合は、冷間圧延の前に熱延鋼帯の焼鈍(ステップS3)を、最終冷間圧延前焼鈍として行っておく。また、複数回の冷間圧延を行う場合には、冷間圧延の間に中間焼鈍を行うことが好ましい。複数回の冷間圧延を行う場合、ステップS3の焼鈍を省略して、中間焼鈍において一次インヒビターを形成してもよい。
また、冷間圧延のうちの最終のもの(最終冷間圧延)の圧延率は、84%~92%とする。最終冷間圧延の圧延率が84%未満であると、焼鈍(ステップS5)により得られる一次再結晶の集合組織のGoss方位への集積度が低くなり、更に、GossのΣ9対応方位の強度が弱くなる。この結果、高磁束密度が得られない。最終冷間圧延の圧延率が92%を超えると、一次再結晶(ステップS5)により得られる集合組織でのGoss方位の結晶粒が極端に少なくなり、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。
最終冷間圧延の条件は特に限定されない。例えば、常温で実施してもよい。また、少なくとも1パスの温度を100℃~300℃の範囲に1分以上保つと、一次再結晶(ステップS5)により得られる集合組織が良好になり、磁気特性が極めて良好になる。このことは、特許文献19等に記載されている。
ステップS5
ステップS5では、冷延鋼帯の焼鈍を行い、この焼鈍の過程で脱炭を行い、一次再結晶を生じさせる。また、この焼鈍の結果、冷延鋼帯の表面に酸化層が形成される。一次再結晶により得られる結晶粒の平均粒径(円相当面積の直径)は、8μm以上15μm以下とする。一次再結晶粒の平均粒径が8μm未満であると、仕上げ焼鈍(ステップS7)時に二次再結晶が生じる温度が極めて低くなる。つまり、低温で二次再結晶が生じてしまう。この結果、Goss方位の集積度が低下する。一次再結晶粒の平均粒径が15μmを超えていると、仕上げ焼鈍(ステップS7)時に二次再結晶が生じる温度が高くなる。この結果、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。なお、一次再結晶粒の平均粒径は、スラブ加熱(ステップS1)の温度を1280℃以上としてインヒビターとして機能する物質を完全に固溶させた場合には、最終冷間圧延前焼鈍(ステップS3)の温度及び焼鈍(ステップS5)の温度を変化させても、概ね8μm以上15μm以下となる。
一次再結晶粒が小さいほど、粒成長の観点から、一次再結晶の段階で二次再結晶の核となるGoss方位の結晶粒の絶対数が多くなる。例えば、一次再結晶粒の平均粒径が8μm以上15μm以下の場合、脱炭焼鈍完了後の一次再結晶粒の平均粒径が18μm~35μmの場合(特許文献20)と比較すると、Goss方位の結晶粒の絶対数は約5倍程度である。また、一次再結晶粒が小さいほど、二次再結晶により得られる結晶粒(二次再結晶粒)も小さくなる。これらの相乗効果により、方向性電磁鋼板の鉄損が低くなり、更に、Goss方位を向く結晶粒が選択的に成長し、磁束密度が向上する。
ステップS5の焼鈍の条件は特に限定されず、従来のものでもよい。例えば、650℃~950℃で、80秒間~500秒間、窒素及び水素の混合湿潤雰囲気中で行うことができる。冷延鋼帯の厚さに応じて時間等を調節してもよい。また、昇温開始から650℃以上までの加熱速度を100℃/秒以上とすることが好ましく、常温から800℃までの加熱速度を100℃/秒以上とすることも好ましい。一次再結晶の集合組織が改善され、磁気特性が良好になるからである。100℃/秒以上で加熱する方法は特に限定されないが、例えば、抵抗加熱法、誘導加熱法、直接エネルギー付与加熱法等を採用することができる。
加熱速度を速くすると、一次再結晶の集合組織においてGoss方位の結晶粒が多くなり、二次再結晶粒が小さくなる。この効果は、加熱速度が100℃/秒前後でも得られるが、150℃/秒以上とすることがより好ましい。
ステップS6
ステップS6では、一次再結晶後の鋼帯の窒化処理を行う。この窒化処理では、酸可溶性Alと結合するNを鋼帯に導入し、二次インヒビターを形成する。このとき、Nの導入量が少なすぎると、二次再結晶(ステップS7)が不安定となる。Nの導入量が多すぎると、Goss方位の集積度が極めて劣化し、また、地鉄が露出するグラス皮膜欠陥が多発する。そこで、Nの導入量に関して、以下のような条件を設定する。
スラブ中のMn、S及びSeの含有量に関し、式(1)で定義される値Aが式(2)を満たす。ここで、[Mn]はMnの含有量を示す。
Figure 0007024246000003
また、式(3)で定義される値Iが式(4)を満たす。ここで、[N]はスラブ中のNの含有量を示し、ΔNは窒化処理でのNの含有量の増加量を示す。
Figure 0007024246000004
このような条件が満たされていると、二次インヒビターが適切に形成され、二次再結晶(ステップS7)が安定化し、Goss方位への集積度が高い集合組織が得られる。
値Aが1.6未満であると、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。値Aが2.3を超えていると、スラブ加熱(ステップS1)の温度を極めて高く(1390℃よりも高く)しなければインヒビターとして機能する物質を固溶させることができなくなる。
値Iが0.0011未満であると、インヒビターの総量が不足し、二次再結晶(ステップS7)が不安定になる。値Iが0.0017を超えていると、インヒビターの総量が多くなりすぎて、二次再結晶(ステップS7)の集合組織におけるGoss方位の集積度が低下し、良好な磁気特性を得にくくなる。
なお、窒化処理後に鋼帯に含まれているNの量は、AlNを構成するNの量よりも多いことが好ましい。二次再結晶(ステップS7)の安定化のためである。このようなNの含有量が二次再結晶(ステップS7)の安定化につながる理由は明らかではないが、以下のように考えられる。仕上げ焼鈍(ステップS7)では、鋼帯の温度が高くなるため、二次インヒビターとして機能するAlNが分解したり、固溶したりすることがある。この現象は、Nの拡散がアルミニウムの拡散より容易であるため、脱窒素として起こる。このため、窒化処理後に鋼帯に含まれているNの量が少ないほど、脱窒素が促進され、二次インヒビターの作用が早期に消失しやすくなる。窒化処理後に鋼帯に含まれているNの量は、AlNを構成するNの量よりも多い場合には、この脱窒素が生じにくくなる。つまり、AlNの分解及び固溶が生じにくくなる。従って、十分な量のAlNが二次インヒビターとして機能する。そして、このようなNの量の調整に際しては、式(3)及び(4)を考慮することが好ましい。
なお、鋼帯にTiが多く含まれている場合(例えば、Tiの含有量が0.005質量%を超えている場合)、窒化処理でTiNが多く形成され、仕上げ焼鈍(ステップS7)後においても残存するため、磁気特性が低下(特に鉄損が悪化)することがある。
窒化処理の方法は特に限定されず、焼鈍分離剤に窒化物(CrN及びMnN等)を混合させて高温焼鈍で窒化させる方法、ストリップ(鋼帯)を走行させた状態で、水素、窒素及びアンモニアの混合ガス中で窒化させる方法が挙げられる。工業生産の観点からは、後者が好ましい。
また、窒化処理は、一次再結晶後の鋼帯の両面に対して行うことが好ましい。本実施形態では、一次再結晶粒の粒径が8μm以上15μm以下程度であり、また、スラブのNの含有量が0.003質量%~0.006質量%である。このため、二次再結晶(ステップS7)が開始する温度は1000℃以下と低い。従って、二次再結晶によりGoss方位に集積した集合組織を得るためには、厚さ方向の全体にインヒビターが均一に分散していることが好ましい。このため、Nを鋼帯中に早期に拡散させることが好ましく、鋼帯の両面からほぼ等しく窒化処理を行うことが好ましい。
例えば、鋼帯の一方の表面から20%の厚さの部分の窒素の含有量をσN1(質量%)、他方の表面から20%の厚さの部分の窒素の含有量をσN2(質量%)としたとき、式(5)で定義される値Bが式(6)を満たすことが好ましい。
Figure 0007024246000005
本実施形態では、一次再結晶粒が小さく、二次再結晶(ステップS7)の開始温度が低いので、値Bが0.35を超えていると、Nが鋼帯の全体に拡散する前に、二次再結晶が開始し、二次再結晶が不安定になる。また、Nの拡散が厚さ方向で不均一となるので、二次再結晶の核が表層部から離れた位置に発生し、Goss方位の集積度が低下する。
ここで、ステップS6の窒化処理に好適な窒化炉について説明する。図2及び図3は、窒化炉の構造を示す断面図であり、互いに直交する断面を示している。
図2及び図3に示すように、ストリップ11が走行する炉殻3内に、導入管1が設けられている。導入管1は、例えば、ストリップ11が走行する領域(ストリップパスライン)よりも下方に設けられている。導入管1は、ストリップ11の走行方向に対して交差する方向、例えば直交する方向に延びており、上方を向く複数のノズル2が設けられている。そして、ノズル2からアンモニアガスが炉殻3内に噴出される。なお、ノズル2の配置に関し、式(7)~式(11)が満たされていることが好ましい。ここで、t1はノズル2の先端とストリップ11との最短距離を示し、t2はストリップ11と炉殻3の天井部(壁部)との距離を示し、t3はストリップ11の幅方向の両端部から炉殻3の壁部までの距離を示す。また、Wはストリップ11の幅を示し、Lは両端に位置するノズル2の最大幅を示し、lは隣接するノズル2の中心間隔を示す。ストリップ11の幅Wは、例えば900mm以上である。
最短距離t1が50mm未満であると、アンモニアの拡散が十分でなく、ストリップ11表面のアンモニア分布が一定ではなくなり、窒化が不均一になり板幅方向の磁気特性が変動しやすい。従って、最短距離t1は50mm以上とする(式(7))。中心間隔lが最短距離t1超であると、アンモニアの拡散が十分でなく、ストリップ11表面のアンモニア分布が一定ではなくなり、窒化が不均一になり板幅方向の磁気特性が変動しやすい。従って、中心間隔lは最短距離t1以下とする(式(8))。距離t2が「2×t1」未満であると、アンモニアの拡散が十分でなく、ストリップ11の窒化が不均一となる。従って、距離t2は「2×t1」≧とする(式(9))。距離t3が「t1×2.5」未満であると、アンモニアの拡散が十分でなく、ストリップ11の窒化が不均一となる。従って、距離t3は「t1×2.5」≧とする(式(10))。最大幅Lが「1.2×W」未満であると、ストリップ11の裏面へのアンモニアの回り込みを含めた幅方向全体の窒化の均一性を確保することが困難となる。従って、最大幅Lは「1.2×W」以上とする。
Figure 0007024246000006
このような窒化炉を用いて窒化処理を行えば、炉殻3内において、アンモニア濃度のばらつきがほとんど生じず、容易に値Bを0.35以下に抑えることができる。なお、図2及び図3に示す例では、ストリップ11の下方のみにノズル2を設けているが、上方のみに設けてもよく、上方及び下方の双方に設けてもよい。図2及び図3では省略しているが、実際の窒化炉には、種々のガス管及び制御系装置用配線等が設けられて、上方及び下方の双方にノズル2を設けることが困難な場合がある。このような場合であっても、図2及び図3に示す例によれば、上方又は下方の一方のみにノズル2を設けて、式(5)及び(6)の関係を満たすことができる。つまり、上方及び下方の双方に設ける場合と比較して窒化炉への投資額を抑制することができる。
なお、図2及び図3に示す導入管1が、ストリップ11の走行方向に沿って複数設けられていてもよい。ストリップ11の走行速度が速い場合、1個の導入管1のみを用いると十分な窒化処理が困難になることがあるが、複数の導入管1を用いることにより、確実に窒化処理を行って、二次インヒビターを適切に生じさせることが可能となる。
また、導入管1が複数に分割されていてもよい。例えば、図4に示すように、導入管1を分割した3個の導入管片1aが設けられていてもよい。1個の導入管(片)に設けられたノズルが多いほど、ノズルから噴出されるアンモニアガスの圧力にばらつきが生じやすい。図2及び図3に示す例と図4に示す例とを比較すると、1個の導入管片1aに設けられたノズル2の数が、導入管1に設けられたノズル2の数よりも少ないため、幅方向においてより均一な窒化を行うことが可能となる。
なお、隣り合う導入管片1a間のストリップ11の走行方向における間隔L0は550mm以下であることが好ましい。間隔L0が550mmを超えていると、ストリップの幅方向の窒化の程度が不均一になりやすく、二次再結晶が不均一になりやすい。
また、図5に示すように、アンモニアガスの炉殻3内への導入が、炉殻3の壁部に設けられた導入口4から行われてもよい。この場合、導入口4の配置に関し、式(12)~式(14)が満たされていることが好ましい。ここで、t4はストリップ11と炉殻3の天井部又は床部(壁部)との最短距離を示し、Hはストリップ11が走行する領域と導入口4との垂直距離を示す。
Figure 0007024246000007
このような窒化炉を用いて窒化処理を行えば、容易に値Bを0.35以下に抑えることができる。
導入口4はストリップ11の幅方向の両側に設けられていることが好ましい。これは、炉殻3内のアンモニアガスの濃度をより均一にしやすくするためである。また、より均一な窒化のためには、導入口4がストリップ11と同等の高さ位置に設けられていることが好ましいが、式(14)が満たされていれば、概ね良好な窒化を行うことが可能である。
なお、図2~図5に示す例では、ストリップ11の走行方向は水平方向である。しかし、ストリップ11の走行方向が、水平方向から傾斜していてもよく、例えば鉛直方向であってもよい。いずれにしても、上記の条件が満たされていることが好ましい。
ステップS7
ステップS7では、例えばMgOを主成分とする焼鈍分離剤(例えば、MgOを90質量%以上含有する焼鈍分離剤)をコーティングした後仕上げ焼鈍を行い、二次再結晶を生じさせる。
このとき、一次インヒビター(ステップS3で形成されたAlN、MnS及びMnSe)、並びに二次インヒビター(ステップS6で形成されたAlN)が二次再結晶を制御する。即ち、一次インヒビター及び二次インヒビターにより、厚さ方向でのGoss方位の優先成長が増長され、磁気特性が著しく向上する。また、二次再結晶は鋼帯の表層近くで開始する。そして、本実施形態では、一次インヒビター及び二次インヒビターの量が適切なものになっており、一次再結晶粒の粒径が8μm以上15μm以下程度である。このため、粒界移動(粒成長:二次再結晶)の駆動力が大きくなり、仕上げ焼鈍の昇温段階のより早い時期に(より低温で)二次再結晶が開始する。そして、Goss方位の二次再結晶粒の鋼帯の厚さ方向での選択性が増大する。この結果、二次再結晶により得られる集合組織のGoss方位への集積度が極めて高くなる。つまり、二次再結晶が安定して生じ、良好な磁気特性が得られる。
また、二次再結晶のための仕上げ焼鈍は、例えば箱型の焼鈍炉で行われる。このとき、窒化処理後の鋼帯はコイル状となっており、有限の重量(サイズ)を有する。このような仕上げ焼鈍における生産性の向上のためには、コイル毎の重量を大きくすることが考えられる。しかし、コイルの重量を大きくすると、コイルの部位間での温度履歴が大きく異なりやすい。特に、仕上げ焼鈍の最高温度が設備上限定されているため、二次再結晶が開始する温度が高くなると、コイルの最冷点と最熱点の温度履歴の差異が著しく大きくなる。従って、二次再結晶の開始は、温度履歴に差異が生じにくい時期、つまり昇温時に生じることが好ましい。昇温時に二次再結晶が開始すれば、コイルの部位間での磁気特性の不均一性が著しく減少し、焼鈍条件が設定しやすく、磁気特性が極めて高位に安定する。本実施形態では、二次再結晶の開始温度が比較的低くなるため、このような点においても実操業に有効である。
ステップS7の後には、例えば、絶縁張力コーティングの塗布及び平坦化処理等を行う。
本実施形態によれば、インヒビターの状態を良好なものとして、良好な磁気特性を得ることができる。方向性電磁鋼板における磁気特性の重要な指標としては、鉄損、磁束密度及び磁歪が挙げられる。鉄損は、Goss方位の集積度が高く磁束密度が高ければ、磁区制御技術により改善することができる。磁歪は、磁束密度が高ければ、小さく(良好に)することができる。方向性電磁鋼板の磁束密度が高ければ、この方向性電磁鋼板を用いて製造された変圧器の励磁電流を相対的に小さくできるので、変圧器を小さくすることができる。
このように、方向性電磁鋼板において磁束密度は重要な磁気特性である。そして、本実施形態によれば、磁束密度(B8)が1.92T以上の方向性電磁鋼板を安定的に製造することができる。ここで、磁束密度(B8)は、800A/mの磁場中での磁束密度である。
なお、スラブの作製に関し、近年、通常の連続熱間圧延を補完する技術として、薄スラブ鋳造及び鋼帯鋳造(ストリップキャスター)が実用化されており、これらの鋳造を行ってもよい。しかし、これらの鋳造では、凝固時に所謂「中心偏析」が起こり良好な均一固溶状態を得ることは極めて困難である。このため、これらの鋳造を採用した場合には、良好な均一固溶状態を得るために、熱間圧延(ステップS2)を行う前に、固溶化熱処理を行っておくことが好ましい。
(実施例1)
表1に示す成分からなるスラブを溶製し、1340℃でスラブ加熱を行った(ステップS1)。
Figure 0007024246000008
次いで、熱間圧延を行い(ステップS2)、厚さが2.3mmの熱延鋼帯を得た。熱間圧延は、仕上げ圧延の開始温度を1145℃とし、仕上げ圧延の終了温度を1000℃とし、仕上げ圧延の開始から終了までの時間を145秒とし、仕上げ圧延の終了から18秒で570℃で巻き取りを行った。熱間圧延の後、熱延鋼帯の連続焼鈍を1120℃で60秒間行い、20℃/秒で冷却した(ステップS3)。続いて、200℃~250℃で鋼帯の冷間圧延を行い、厚さが0.285mmの冷延鋼帯を得た(ステップS4)。次いで、180℃/秒で800℃まで加熱し、800℃から850℃まで20℃/秒程度で加熱し、850℃で150秒間、H2及びN2の混合雰囲気内で、露点65℃で脱炭及び一次再結晶を兼ねる焼鈍を行った(ステップS5)。その後、ストリップ(鋼帯)を走行させながら、その上下方向からアンモニアを導入したアンモニア雰囲気内で鋼帯の窒化処理を行った(ステップS6)。このとき、雰囲気内へのアンモニア導入量を種々に変更して窒化量を変化させた。
尚、窒化処理に用いた窒化炉は、ノズルの先端と鋼帯との最短距離t1が50mm以上、鋼帯と窒化炉の導入管とは逆側に位置する壁部との距離t2がt1の2倍以上、鋼帯の幅方向の両端部から窒化炉の鋼帯の側方に位置する壁部との距離t3がt1の2.5倍以上、複数のノズルのうちで両端に位置するものの最大幅Lが鋼帯の幅Wの1.2倍以上、複数のノズルのうちで隣接するもの同士の中心間隔lがt1以下であった。
続いて、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を窒化処理後の鋼帯の両面に塗布し、仕上げ焼鈍を行い、二次再結晶を生じさせた(ステップS7)。つまり、二次再結晶焼鈍を行った。この仕上げ焼鈍は、N2の割合が25体積%、H2の割合が75体積%の雰囲気内で行い、10℃/時~20℃/時で1200℃まで鋼帯を昇温した。次いで、1200℃の温度で20時間以上、H2の割合が100体積%の雰囲気内で純化処理を行った。更に、絶縁張力コーティングの塗布及び平坦化処理を行った。
このような一連の処理の過程において、熱間圧延(ステップS2)における種々の析出率、焼鈍(ステップS5)における一次再結晶粒の円相当平均粒径、並びに得られた方向性電磁鋼板における窒化増量ΔNを測定した。この結果を、窒化増量ΔNを用いて求まる値I及び値Bと共に表2に示す。得られた方向性電磁鋼板の磁気特性の測定結果も表2に示す。磁気特性の測定では、各方向性電磁鋼板についてコイルの先端部、中央部及び尾端部の鉄損W17/50及び磁束密度B8を測定した。鉄損W17/50とは、1.7Tの磁束密度、50Hzの周波数における鉄損である。鉄損W17/50に関しては、1.00W/kg以下のものを良好と判断した。磁束密度B8に関しては、1.92T以上のものを良好と判断した。
Figure 0007024246000009
表2に示すように、鋼No.A1~A16を用いた発明例では、コイルの先端部、中央部及び尾端部のいずれにおいても優れた磁気特性が得られた。
鋼No.a1を用いた比較例では、C含有量が0.040%未満であるため、一次再結晶により得られる集合組織が適切でなく、磁気特性が劣っていた。鋼No.a2を用いた比較例では、Si含有量が過少であるため、磁気特性が劣っていた。鋼No.a3を用いた比較例では、Si含有量が過剰であるため、冷間圧延を行うことができなかった。鋼No.a4を用いた比較例では、Mn含有量が過少であるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。鋼No.a5を用いた比較例では、Mn含有量が過剰であるため、スキッドマークが発生した。鋼No.a6を用いた比較例では、酸可溶性Al含有量が過少であるため、磁気特性が劣っていた。鋼No.a7を用いた比較例では、酸可溶性Al含有量が過剰であるため、スキッドマークが発生した。鋼No.a8を用いた比較例では、N含有量が過少であるため、スキッドマークが発生した。鋼No.a9を用いた比較例では、N含有量が過剰であるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。鋼No.a10を用いた比較例では、S当量が過少であるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。鋼No.a11を用いた比較例では、S当量が過剰であるため、スキッドマークが発生した。鋼No.a12を用いた比較例では、Ti含有量が過剰であるため、磁気特性が劣っていた。鋼No.a13を用いた比較例では、Cu含有量が過少であるため、磁気特性が劣っていた。鋼No.a14を用いた比較例では、Cu含有量が過剰であるため、大きな耳われが生じ、熱間圧延を行うことができなかった。鋼No.a15又はNo.a16を用いた比較例では、値Aが過剰であるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。全長にわたって二次再結晶が不良となった比較例では、鉄損W17/50は2.3W/kg程度、磁束密度B8は1.68T程度であった。スキッドマークが発生した比較例では、鉄損W17/50が概ね0.80W/kg~2.3W/kgの範囲でばらつき、磁束密度B8が概ね1.68T~1.94Tの範囲でばらついていた。
(実施例2)
表1に示す鋼No.A9、No.A18又はNo.A19の成分からなるスラブを溶製し、表3に示す温度でスラブ加熱を行った(ステップS1)。次いで、熱間圧延を行い(ステップS2)、熱延鋼帯を得た。熱間圧延の仕上げ圧延の条件も表3に示す。仕上げ圧延の時間は、仕上げ圧延の開始から終了までの時間である。巻取開始までの時間は、仕上げ圧延の終了から巻取開始までの時間である。熱間圧延の後、熱延鋼帯の連続焼鈍を1120℃で60秒間行い、20℃/秒で冷却した(ステップS3)。続いて、200℃~250℃で鋼帯の冷間圧延を行い、冷延鋼帯を得た(ステップS4)。冷延鋼帯の厚さ及び最終冷間圧延の圧延率も表3に示す。
Figure 0007024246000010
次いで、180℃/秒で800℃まで加熱し、800℃から850℃まで20℃/秒程度で加熱し、850℃で150秒間、H2及びN2の混合雰囲気内で、露点65℃で脱炭及び一次再結晶を兼ねる焼鈍を行った(ステップS5)。続いて、実施例1と同様に、鋼帯の窒化処理を行った(ステップS6)。このとき、実施例1と同じ窒化炉を用い、雰囲気内へのアンモニア導入量を種々に変更して窒化量を変化させた。
続いて、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を窒化処理後の鋼帯の両面に塗布し、仕上げ焼鈍を行い、二次再結晶を生じさせた(ステップS7)。つまり、二次再結晶焼鈍を行った。この仕上げ焼鈍は、N2の割合が25体積%、H2の割合が75体積%の雰囲気内で行い、10℃/時~20℃/時で1200℃まで鋼帯を昇温した。次いで、1200℃の温度で20時間以上、H2の割合が100体積%の雰囲気内で純化処理を行った。更に、絶縁張力コーティングの塗布及び平坦化処理を行った。
このような一連の処理の過程において、熱間圧延(ステップS2)における種々の析出率、焼鈍(ステップS5)における一次再結晶粒の円相当平均粒径、並びに得られた方向性電磁鋼板における窒化増量ΔNを測定した。この結果を、窒化増量ΔNを用いて求まる値I及び値Bと共に表4に示す。得られた方向性電磁鋼板の磁気特性の測定結果も表4に示す。磁気特性の測定では、各方向性電磁鋼板についてコイルの先端部、中央部及び尾端部の鉄損W17/50及び磁束密度B8を測定した。鉄損W17/50に関しては、冷延鋼帯の厚さが0.285mmであれば1.00W/kg以下のものを良好と判断し、冷延鋼帯の厚さが0.22mmであれば0.90W/kg以下のものを良好と判断した。磁束密度B8に関しては、1.92T以上のものを良好と判断した。
Figure 0007024246000011
表4に示すように、条件No.B1~B18の発明例では、コイルの先端部、中央部及び尾端部のいずれにおいても優れた磁気特性が得られた。
条件No.b1の比較例では、スラブ加熱温度が高すぎるため、耳割れが多数発生して熱間圧延を行うことができなかった。条件No.b2の比較例では、スラブ加熱温度が低すぎ、仕上げ圧延の開始温度及び終了温度が低すぎ、AlNとして析出したNの割合やMnS又はMnSeとして析出したS及びSeの割合が高すぎるため、スキッドマークが発生した。条件No.b3の比較例では、一次再結晶の円相当平均粒径が大きすぎるため、コイルの中央部の鉄損が高く、コイルの中央部及び尾端部の磁束密度が低かった。条件No.b4の比較例では、仕上げ圧延の時間が長すぎ、AlNとして析出したNの割合が高すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。条件No.b5の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、巻取りまでの時間が長すぎ、MnS又はMnSeとして析出したS及びSeの割合が高すぎるため、スキッドマークが発生した。条件No.b6の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、巻取温度が高すぎ、AlNとして析出したNの割合やMnS又はMnSeとして析出したS及びSeの割合が高すぎるため、磁気特性が劣っていた。条件No.b7の比較例では、最終冷間圧延の圧延率が高すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。条件No.b8の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、最終冷間圧延の圧延率が低すぎ、一次再結晶の円相当平均粒径が大きすぎるため、磁気特性が劣っていた。条件No.b9の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、AlNとして析出したNの割合が高すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。条件No.b10の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、仕上げ圧延の時間が長すぎ、MnS又はMnSeとして析出したS及びSeの割合が高すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。条件No.b11の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、値Iが高すぎ、一次再結晶の円相当平均粒径が大きすぎるため、磁気特性が劣っていた。条件No.b12の比較例では、仕上げ圧延の終了温度が低すぎ、AlNとして析出したNの割合が高すぎ、値Iが低すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。条件No.b13の比較例では、値Bが高すぎるため、全長にわたって二次再結晶が不良となった。実施例1と同様に、全長にわたって二次再結晶が不良となった比較例では、鉄損W17/50は2.3W/kg程度、磁束密度B8は1.68T程度であった。スキッドマークが発生した比較例では、鉄損W17/50が概ね0.80W/kg~2.3W/kgの範囲でばらつき、磁束密度B8が概ね1.68T~1.94Tの範囲でばらついていた。
本発明は、例えば、方向性電磁鋼板製造産業及び方向性電磁鋼板利用産業において利用することができる。

Claims (6)

  1. C:0.040質量%~0.090質量%、
    Si:2.50質量%~4.00質量%、
    酸可溶性Al:0.0220質量%~0.0310質量%、
    N:0.0030質量%~0.0060質量%、
    S及びSe:Sの含有量を[S]、Seの含有量を[Se]としたとき、「[S]+0.405×[Se]」で表わされるS当量Seqに換算して0.0130質量%~0.0210質量%、
    Mn:0.045質量%~0.065質量%、及び
    Cu:0.05質量%~0.30質量%、
    を含有し、
    Tiの含有量が0.0050質量%以下であり、残部がFe及び不可避的不純物からなるスラブを1280℃~1390℃で加熱して、インヒビターとして機能する物質を固溶させる工程と、
    次に、前記スラブの熱間圧延を行うことにより、鋼帯を得る熱間圧延工程と、
    前記鋼帯の焼鈍により、前記鋼帯中に一次インヒビターを形成する熱延板焼鈍工程と、
    次に、前記鋼帯の1回以上の冷間圧延を行う冷間圧延工程と、
    次に、前記鋼帯の焼鈍により、脱炭を行い、一次再結晶を生じさせる脱炭焼鈍工程と、
    次に、前記鋼帯に対して、その走行状態下で水素、窒素及びアンモニアの混合ガス中で窒化処理して、前記鋼帯中に二次インヒビターを形成する窒化処理工程と、
    次に、前記鋼帯の焼鈍により、二次再結晶を生じさせる仕上焼鈍工程と、
    を有し、
    前記熱間圧延工程では、仕上げ圧延の開始温度を1080℃以上とし、前記仕上げ圧延の終了温度を970℃以上とし、前記仕上げ圧延の開始から終了までの時間を30秒以上110秒以下とし、前記仕上げ圧延の終了から30秒以内に650℃以下で巻き取り、
    前記熱間圧延工程において、前記スラブに含有されるNのうち前記鋼帯中にAlNとして析出したものの割合を20%以下とし、前記スラブに含有されるS及びSeのうち前記鋼帯中にMnS又はMnSeとして析出したものの割合をS当量に換算して45%以下とし、
    前記1回以上の冷間圧延のうちで最終のものにおける圧延率を84.0%~92.0%とし、
    前記一次再結晶により得られた結晶粒の円相当の平均粒径(直径)を8μm以上15μm以下とし、
    前記スラブ中のMnの含有量(質量%)を[Mn]としたとき、式(1)で表わされる値Aが式(2)を満たし、
    Figure 0007024246000012
    前記スラブ中のNの含有量(質量%)を[N]、前記窒化処理により増加した前記鋼帯中のNの量(質量%)をΔNとしたとき、式(3)で表わされる値Iが式(4)を満たし
    Figure 0007024246000013
    前記窒化処理において、前記鋼帯の一方の表面から20%の厚さの部分のNの含有量をσN1(質量%)、他方の表面から20%の厚さの部分のNの含有量をσN2(質量%)としたとき、式(5)で表わされる値Bが式(6)を満たし、
    Figure 0007024246000014
    前記窒化処理を、窒化炉内において行い、
    前記窒化炉は、
    前記鋼帯が走行する領域を基準として、前記鋼帯の2表面のうちの一方側のみに設けられ、アンモニアガスが通流する1以上の導入管と、
    前記導入管に設けられた複数のノズルと、
    を有し、
    前記ノズルの先端と前記鋼帯との最短距離をt1、
    前記鋼帯と前記窒化炉の前記導入管とは逆側に位置する壁部との距離をt2、
    前記鋼帯の幅方向の両端部から前記窒化炉の前記鋼帯の側方に位置する壁部との距離をt3、
    前記鋼帯の幅をW、
    前記複数のノズルのうち、一端に位置するノズルと他端に位置するノズルの両端に位置するノズルの中心間隔となる最大幅をL、
    前記複数のノズルのうちで隣接するもの同士の中心間隔をlとしたとき、
    式(7)~式(11)の関係が満たされる
    Figure 0007024246000015
    ことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 前記導入管は、3個の導入管片から構成されており、
    前記3個の導入管片同士の前記鋼帯の走行方向における間隔は550mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記スラブは、更に、Sn及びSbからなる群から選択された少なくとも1種を総計で0.02質量~0.30質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記1回以上の冷間圧延のうちで最終のものの少なくとも1パスにおいて、前記鋼帯を100℃~300℃の温度範囲に1分以上保つことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 前記脱炭焼鈍工程において、昇温開始から650℃以上までの加熱速度を100℃/秒以上とすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  6. 前記脱炭焼鈍工程において、常温から800℃までの加熱速度を100℃/秒以上とすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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