JP7036623B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

本発明は積層体に関する。特に粘着剤層を有する積層体に関する。
従来から、電子機器において部品を固定する際、粘着テープが広く用いられている。具体的には、例えば、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着テープが用いられている。このような電子機器部品の固定に用いられる粘着テープは、例えばアクリル粘着剤を含有する粘着剤層等を有しており、高い粘着性に加え、使用される部位の環境に応じて、耐熱性、熱伝導性、耐衝撃性等の機能が要求されている(例えば、特許文献1~3)。
特開2015-052050号公報 特開2015-021067号公報 特開2015-120876号公報
特に近年は携帯電子機器が普及している。これらの携帯電子機器は、頻繁に使用され、また、タッチパネル等により素手で操作が行われる。このため、頻繁に手が触れる部分から、手の皮脂が電子機器内部に移行し、皮脂によって粘着テープの粘着力が低下し、剥がれてしまうという問題がある。また、電子機器内部にアルコール飲料等が浸入することも想定される。このため、これらの携帯電子機器の部品固定部には、強固に接着されることに加え、皮脂及びアルコールによって劣化しにくく、剥がれにくい性能(皮脂及びアルコールへの耐性)が望まれている。
上記課題を鑑み、本発明は、強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することを目的とする。
本発明は、被着体、プライマー層及び粘着剤層がこの順に積層されており、上記粘着剤層は含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を30重量%以上、70重量%以下含有する(メタ)アクリレート共重合体を含み、上記プライマー層はアミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート、アミノ基含有ポリビニルアルコール、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、オキサゾリン基含有ポリ(メタ)アクリレート、トルエンジイソシアネート共重合体ポリウレタン及びジフェニルメタンジイソシアネート共重合体ポリウレタンのうち少なくとも1種を含有することを特徴とする積層体である。
なお本明細書において、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートは「ポリメリックMDI」、トルエンジイソシアネートは「TDI」、ジフェニルメタンジイソシアネートは「MDI」と表記する。
なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明によれば、強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を表す模式的断面図。 本発明の第2の実施形態を表す模式的断面図。 本発明の第3の実施形態を表す模式的断面図。 本発明の第4の実施形態を表す模式的斜視図。 図4におけるA-A線に沿って切断した模式的断面図。
本発明に係る積層体は、被着体、プライマー層及び粘着剤層を有する。上記被着体上に上記プライマー層が積層され、上記プライマー層の上記被着体とは反対の面に上記粘着剤層が積層される。上記粘着剤層は含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を30重量%以上、70重量%以下含有する(メタ)アクリレート共重合体を含む。また上記プライマー層はアミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート、アミノ基含有ポリビニルアルコール、ポリメリックMDI、オキサゾリン基含有ポリ(メタ)アクリレート、TDI共重合体ポリウレタン及びMDI共重合体ポリウレタンのうち少なくとも1種を含有する。上記構成を有することで、被着体、プライマー層及び粘着剤層の層間における界面接着力が優れ、特に、一般的に難被着体といわれる被着体を用いた場合でも界面接着力が優れる。また、上記プライマー層及び上記粘着剤層は、皮脂及びアルコールへの耐性に優れる。結果、本発明に係る積層体は、強固に接着され、かつ、優れた皮脂及びアルコールへの耐性を発揮することができる。
以下、図面を参照しつつ、実施形態ごとに説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態を表す模式的断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る積層体11は、第1の被着体4a、第1のプライマー層3a及び第1の粘着剤層2aを有する。第1の被着体4a上に第1のプライマー層3aが積層され、第1のプライマー層3aの第1の被着体4aとは反対の面に第1の粘着剤層2aが積層されている。
〔粘着剤層〕
本発明に係る積層体を構成する粘着剤層は、含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有する(メタ)アクリレート共重合体を含む。上記(メタ)アクリレート共重合体が上記含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有することで、フッ素自身の高い撥水撥油性と、フッ素原子の密なパッキングとにより、上記(メタ)アクリレート共重合体の分子鎖内への皮脂及びアルコールの浸入を抑えることができる。これらの結果、本発明に係る積層体は、皮脂及びアルコールへの耐性に優れる。
上記含フッ素(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。上記フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては例えば、2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2-(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2-(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、3-パーフルオロブチル-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-パーフルオロヘキシル-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-(パーフルオロ-3-メチルブチル)-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H-テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H-ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H-1-(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H-ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート及び1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでも、皮脂及びアルコールへの耐性が高いことから、2-(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(13F)又は2,2,2-トリフルオロエチルアクリレート(3F)が好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体のガラス転移点を下げて粘着力を調整しやすいという観点からは、アクリレートであることが好ましい。
これらの含フッ素(メタ)アクリレートは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有量は、上記(メタ)アクリレート共重合体の全構成単位100重量%において、30重量%以上、70重量%以下である。上記含有量が上記下限値以上であれば、上記(メタ)アクリレート共重合体の分子鎖内への皮脂及びアルコールの浸入を抑えることができる。このため、上記(メタ)アクリレート共重合体の皮脂及びアルコールに対する膨潤率が低くなり、粘着剤層の皮脂及びアルコールへの耐性が向上すると考えられる。上記含有量が上記上限値以下であれば、粘着剤層が固くなり過ぎず、充分なタック性を維持することができ、充分な粘着力を発揮することができる。
上記含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は60重量%であり、より好ましい下限は50重量%である。
上記(メタ)アクリレート共重合体は、更に炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有することが好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体が、上記炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有することで、上記粘着剤層はアルコール耐性に一層優れる。
上記炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、特に限定されない。例えば、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート及びドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、粘着剤層の粘着力を高める観点から、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又はオクチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらの炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有量は、上記(メタ)アクリレート共重合体の全構成単位100重量%において、好ましい下限が20重量%、好ましい上限が50重量%である。上記含有量が上記下限値以上であれば、粘着剤層が固くなり過ぎず、剥離力が加わった際に変形することができるため、充分な粘着力を発揮することができる。上記含有量が上記上限値以下であれば、粘着剤層が柔らかくなり過ぎず、充分な凝集力を維持することができ、充分な粘着力を発揮することができる。また皮脂への耐性を損なうことなく、アルコールへの耐性を一層高めることができる。上記含有量のより好ましい上限は45重量%である。
上記(メタ)アクリレート共重合体は、更に炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有することが好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体が、上記炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有することで、ポリマー間の絡み合いが増加して、粘着剤層の密着性及び凝集力が向上する。これにより、粘着剤層が剥離しにくくなり、接着界面への皮脂及びアルコールの浸入を抑制することができる。結果、積層体の皮脂及びアルコールへの耐性が一層向上する。
また、上記(メタ)アクリレート共重合体が、上記炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有することで、上記粘着剤層の極性をより高めることができる。この結果、積層体の皮脂に対する耐性を一層高めることができる。
上記炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは特に限定されない。例えば、メチル(メタ)アクリレート及びエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、エチルアクリレート又はメチルアクリレートが好ましい。エチルアクリレート又はメチルアクリレートを用いることで、上記粘着剤層が固くなり過ぎず、充分な粘着力を発揮することができる。また、上記粘着剤層の皮脂に対する耐性を一層高めることができる。
これらの炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有量は、上記(メタ)アクリレート共重合体の全構成単位100重量%において、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は40重量%である。上記含有量が上記範囲であることにより、上記(メタ)アクリレート共重合体の極性が高くなりすぎることを避けることができる。これにより、アルコールへの耐性を損なうことなく、皮脂への耐性を一層向上させることができる。上記含有量のより好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は30重量%である。
上記(メタ)アクリレート共重合体は、更に、極性官能基を含有することが好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体に極性官能基を含有させることにより、粘着剤層の凝集力を高め、粘着力を高めることができる。
上記極性官能基は、架橋反応等の反応性を有するものであり、水酸基、カルボキシ基、アミノ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも一つであることが好ましい。なかでも、被着体又はプライマー層との界面接着力の向上に寄与できることから、水酸基又はカルボキシ基であることがより好ましく、カルボキシ基であることが特に好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体がカルボキシ基を含有することで、該カルボキシ基は、上記プライマー層が含有するプライマーと縮合又は相互作用することができる。この結果、一層強固に接着された積層体を得ることができる。
上記極性官能基を含有するためには、上記(メタ)アクリレート共重合体は、上記極性官能基を有するモノマーに由来する構成単位を含有することが好ましい。上記水酸基を有するモノマーとして、例えば、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記カルボキシ基を有するモノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記エポキシ基を有するモノマーとして、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの極性官能基を有するモノマーは単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記極性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、上記(メタ)アクリレート共重合体の全構成単位100重量%において、好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は5重量%である。上記含有量が上記範囲であることにより、粘着剤層の凝集力をより高めることができる。また粘着剤層のゲル分率及び膨潤率を調整しやすくなる。
上記(メタ)アクリレート共重合体は、更に、他のモノマーに由来する構成単位を含有してもよい。そのようなモノマーとしては、例えばプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、酢酸ビニル及びアクリロニトリル等を挙げることができる。
上記(メタ)アクリレート共重合体は、重量平均分子量の下限が30万、上限が150万であることが好ましい。上記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量が30万以上であれば、粘着剤層の凝集力が向上し、皮脂及びアルコールへの耐性が向上する。上記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量が150万以下であれば、粘着剤層と被着体又はプライマー層との界面接着力が高くなり、積層体の皮脂及びアルコールへの耐性が向上する。上記重量平均分子量のより好ましい下限は40万、より好ましい上限は120万であり、更に好ましい下限は50万、更に好ましい上限は110万である。
なお、重量平均分子量は、重合条件(例えば、重合開始剤の種類又は量、重合温度、モノマー濃度等)によって調整できる。
本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される値を意味する。具体的には、測定試料をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈し、フィルターで濾過したサンプルを用いて、GPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法に用いるカラムとしては、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
上記(メタ)アクリレート共重合体を合成するには、上記の構成単位の由来となるモノマーを重合開始剤の存在下にて重合させればよい。構成単位の由来となるモノマーを重合させることで、当該構成単位を含有する共重合体を得ることができる。
重合方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、エマルジョン重合、懸濁重合及び塊状重合等が挙げられる。なかでも、合成が簡便であることから、溶液重合が好ましい。また、特にアクリロニトリルに由来する構成単位の含有量を多くする場合には、エマルジョン重合が好ましい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、反応溶剤として、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルスルホキシド、エタノール、アセトン及びジエチルエーテル等が挙げられる。これらの反応溶剤は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記重合開始剤としては特に限定されず、ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重合開始剤等を用いることができる。なかでもラジカル重合開始剤を好適に用いることができる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート及びt-ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記粘着剤層は、架橋剤を含有することが好ましい。上記架橋剤を含有することにより、上記極性官能基を有するモノマーに由来する構成単位の極性官能基を架橋し、架橋構造を構築することができる。これにより、粘着剤層のゲル分率及び膨潤率を調整しやすくなる。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤及び金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤又はエポキシ系架橋剤が好ましく、イソシアネート系架橋剤がより好ましい。これらの架橋剤を用いることで、架橋反応後に形成される結合が分極する。このため、粘着剤層が被着体又はプライマー層と相互作用しやすくなり、界面接着力が強固になる。
上記架橋剤の含有量は特に限定されないが、上記(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.001重量部、好ましい上限が20重量部である。上記含有量のより好ましい下限は0.005重量部、より好ましい上限は10重量部であり、更に好ましい下限が0.01重量部、更に好ましい上限が5重量部である。
上記粘着剤層は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤を含有することにより、粘着剤層の粘着力を高めることができる。
上記シランカップリング剤は特に限定されない。例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメチルメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトブチルトリメトキシシラン及び3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。なかでも、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
上記シランカップリング剤の含有量は、上記(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。上記含有量が上記下限値以上であれば、粘着剤層の界面接着力が一層向上し、積層体の皮脂及びアルコールへの耐性が向上する。上記含有量が上記上限値以下であれば、粘着剤層を剥離した際の被着体又はプライマー層への糊残りを抑えることができる。この結果、積層体製造時のリワーク性が向上する。
上記含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は4重量部であり、更に好ましい下限は1重量部、更に好ましい上限は3重量部である。
上記粘着剤層は、必要に応じて、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等の添加剤、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の粘着付与剤及びその他の樹脂等を含有してもよい。
上記粘着剤層のゲル分率は、5重量%以上、70重量%以下であることが好ましい。上記ゲル分率が上記下限値以上であれば、粘着剤層の凝集力が向上する。上記ゲル分率が上記上限値以下であれば、粘着剤層の粘着力が向上する。また、粘着剤層が固くなり過ぎず、剥離力が加わった際に変形することができるため、充分な粘着力を発揮することができる。上記ゲル分率が上記範囲内であることで、積層体がより強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性が一層向上する。
上記ゲル分率のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は55重量%であり、更に好ましい下限は25重量%、更に好ましい上限は40重量%であり、特に好ましい下限は30重量%である。
なおゲル分率は、例えば、上記架橋剤の含有量、上記(メタ)アクリレート共重合体中の架橋反応等の反応性を有する官能基を有するモノマーの導入量等の変更によって調整できる。
なお、本明細書における「ゲル分率」とは、下記式(1)のように酢酸エチルに浸漬する前の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量に対する、酢酸エチルに浸漬し、乾燥した後の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量の割合を百分率で表した値である。
ゲル分率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (1)
(W:基材の重量、W:酢酸エチル浸漬前の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量、W:酢酸エチル浸漬、乾燥後の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量)
上記粘着剤層は、60℃、湿度90%の条件でエタノール75重量%と水25重量%との混合液に24時間浸漬した後の膨潤率(「アルコール膨潤率」ともいう)が100重量%以上、150重量%以下であることが好ましい。上記アルコール膨潤率が100重量%以上であれば、上記混合液への粘着剤成分の溶出がないことを意味しており、粘着剤層のアルコール耐性が向上する。上記アルコール膨潤率が150重量%以下であれば、粘着剤層のアルコール耐性が向上する。上記アルコール膨潤率のより好ましい上限は140重量%であり、更に好ましい上限は130重量%である。
なお、本明細書における「アルコール膨潤率」とは、下記式(2)により表される値である。すなわち、「アルコール膨潤率」とは、エタノール75重量%と水25重量%との混合液に浸漬する前の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量に対する、エタノール75重量%と水25重量%との混合液に浸漬し、乾燥した後の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量の割合を百分率で表した値である。エタノールと水との混合液への粘着剤成分の溶出がある場合、アルコール膨潤率は100重量%を下回る。
アルコール膨潤率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (2)
(W:基材の重量、W:エタノール75重量%と水25重量%との混合液浸漬前の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量、W:エタノール75重量%と水25重量%との混合液浸漬、乾燥後の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量)
上記粘着剤層は、60℃、湿度90%の条件でオレイン酸に24時間浸漬した後の膨潤率(「オレイン酸膨潤率」ともいう)が100重量%以上、130重量%以下であることが好ましい。上記オレイン酸膨潤率のより好ましい上限は120重量%、更に好ましい上限は115重量%である。
なお、本明細書における「オレイン酸膨潤率」とは、下記式(3)により表される値である。すなわち、「オレイン酸膨潤率」とは、オレイン酸に浸漬する前の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量に対する、オレイン酸に浸漬し、乾燥した後の上記粘着剤層を有する粘着テープの重量の割合を百分率で表した値である。オレイン酸への粘着剤成分の溶出がある場合、オレイン酸膨潤率は100重量%を下回る。
オレイン酸膨潤率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (3)
(W:基材の重量、W:上記粘着剤層を有する粘着テープのオレイン酸浸漬前の重量、W:上記粘着剤層を有する粘着テープのオレイン酸浸漬、乾燥後の重量)
上記粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。上記粘着剤層の厚みが5μm以上であれば、粘着剤層の粘着力が向上する。上記粘着剤層の厚みが100μm以下であれば、粘着剤層の加工性が向上する。
〔プライマー層〕
本発明に係る積層体を構成するプライマー層は、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート、アミノ基含有ポリビニルアルコール、ポリメリックMDI、オキサゾリン基含有ポリ(メタ)アクリレート、TDI共重合体ポリウレタン及びMDI共重合体ポリウレタンのうち少なくとも1種(本明細書において、プライマーともいう)を含有する。
種々の粘着剤及びプライマーのなかでも、上記粘着剤層と上記プライマーを含有するプライマー層とを組み合わせることで、本発明に係る積層体は強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性に優れる。
なかでも、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート又はアミノ基含有ポリビニルアルコールが好ましく、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。これらのプライマーを用いることで、一層強固に接着され、かつ、優れた皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を得ることができる。
上記プライマー層が含有するプライマーは、アミノ基、オキサゾリン基、イソシアネート基、ウレア結合及びウレタン結合のうち少なくとも1種の官能基を有している。これらの官能基を有することで、上記プライマー層が含有するプライマーと上記粘着剤層が含有する上記(メタ)アクリレート共重合体が有する官能基とが、縮合又は相互作用することができる。このため、上記プライマー層と上記粘着剤層との間の界面接着力が一層向上すると考えられる。また、これらの官能基を有することで、上記プライマー層は上記被着体との間の界面接着力にも優れ、特に、一般的に難被着体といわれる被着体を用いた場合でも界面接着力が優れる。これらの結果、強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を得ることができる。
上記プライマー層が含有するプライマーは、高分子化合物であることが好ましい。
上記プライマー層が含有するプライマーは、直鎖状であることが好ましい。上記プライマー層が含有するプライマーが直鎖状であることで、上記粘着剤層が含有する上記(メタ)アクリレート共重合体との絡み合いが増加する。このため上記プライマー層と上記粘着剤層との間の界面接着力が一層向上すると考えられる。この結果、より強固に接着された積層体を得ることができる。
上記プライマー層が含有するプライマーのうち、市販されているものとしては、ポリメントNK350(アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレートプライマー、日本触媒社製)、ミリオネートMR-200(ポリメリックMDIプライマー、東ソー社製)等が挙げられる。また、エポクロスWS-300、エポクロスWS-500(いずれもオキサゾリン基含有ポリ(メタ)アクリレートプライマー、日本触媒社製)、バーノックDM-653及びバーノックDM-678(それぞれTDI共重合体ポリウレタンプライマー及びMDI共重合体ポリウレタンプライマー、いずれもDIC社製)等が挙げられる。
これらのプライマー層に用いられるプライマーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記プライマー層が含有するプライマーの分子量は1万以上であることが好ましい。上記分子量が上記下限値以上であることで、上記粘着剤層が含有する上記(メタ)アクリレート共重合体と上記プライマー層が含有するプライマーとの間での絡み合いが増加する。この結果、上記プライマー層と上記粘着剤層との間の界面接着力が一層向上する。
上記分子量の下限は、より好ましくは2万、更に好ましくは5万である。
上記分子量の上限は、より好ましくは100万、更に好ましくは50万である。
上記分子量の範囲であることで、より強固に接着された積層体を得ることができる。
上記プライマー層は、その他の成分を含有してもよい。そのような成分としては、水溶性樹脂、粘着付与剤及び従来公知の添加剤等が挙げられる。
上記プライマー層の厚みは、特に限定されない。上記厚みの好ましい下限は1nmであり、好ましい上限は5μmである。
〔被着体〕
本発明に係る積層体は被着体を有する。上記被着体は特に限定されず、金属、無機材料、有機樹脂等を用いることができる。
金属としてはステンレス(SUS)等が挙げられる。
無機材料としては、ガラス等が挙げられる。
有機樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びポリアリールアミド樹脂等が挙げられる。
積層体がより強固に接着されるため、上記被着体は有機樹脂からなることが好ましい。なかでも、ポリアリールアミド樹脂を好適に用いることができる。
本発明に係る積層体は、一般的に難被着体といわれる被着体を用いた場合でも、強固に接着され、かつ、優れた皮脂及びアルコールへの耐性を発揮することができる。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態を表す模式的断面図である。
図2に示すように、第2の実施形態に係る積層体12は、第1の被着体4a上に第1のプライマー層3aが積層され、第1のプライマー層3aの第1の被着体4aとは反対の面に第1の粘着剤層2aが積層されている。更に第1の粘着剤層2aの第1のプライマー層3aとは反対の面に、第2のプライマー層3b及び第2の被着体4bがこの順に積層されている。
第2の実施形態に係る積層体においては、第1の被着体と、第2の被着体とが強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することができる。
第2の被着体は、第1の被着体と同じ材料からなるものであってもよく、異なる材料からなるものであってもよい。
図2に示すように、本発明に係る積層体が第2の被着体を有する場合、第2の被着体と第1の粘着剤層との間に、第2のプライマー層を有することが好ましい。第2のプライマー層を有することで、積層体がより強固に接着されるとともに、皮脂及びアルコールへの耐性が更に向上する。
第2のプライマー層は、第1のプライマー層と同じ組成を有するものであってもよく、異なる組成を有するものであってもよい。第2のプライマー層が含有するプライマーは特に限定されず、公知のプライマーを用いることができる。第2のプライマー層は、第1のプライマー層と同じく、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート、アミノ基含有ポリビニルアルコール、ポリメリックMDI、オキサゾリン基含有ポリ(メタ)アクリレート、TDI共重合体ポリウレタン及びMDI共重合体ポリウレタンのうち少なくとも1種を含有することが好ましい。なかでもアミノ基含有ポリ(メタ)アクリレートが好ましい。上記プライマーを含有することで、積層体がより強固に接着されるとともに、皮脂及びアルコールへの耐性を高めることができる。
これらのプライマーは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(第3の実施形態)
図3は本発明の第3の実施形態を表す模式断面図である。
図3に示すように、第3の実施形態に係る積層体13は、第1の被着体4a上に第1のプライマー層3aが積層され、第1のプライマー層3aの第1の被着体4aとは反対の面に第1の粘着剤層2aが積層されている。更に第1の粘着剤層2aの第1のプライマー層3aとは反対の面に基材5が積層され、基材5の第1の粘着剤層2aとは反対の面に第2の粘着剤層2bが積層されている。第2の粘着剤層2bの基材5とは反対の面には、第2のプライマー層3b及び第2の被着体4bがこの順に積層されている。
第3の実施形態に係る積層体においても、第1の被着体と、第2の被着体とが強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することができる。
図3に示すように、本発明に係る積層体は、被着体、プライマー層及び粘着剤層に加えて、基材のように他の層を有してもよい。例えば、基材を有することで、積層体に耐衝撃性等を更に付与することができる。
上記基材は特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、PETフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム等を用いることができる。また、エチレン-酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート等のポリオレフィン発泡体シート、ポリウレタン発泡体シート等が挙げられる。なかでも、PETフィルムが好ましい。また、耐衝撃性の観点からはポリオレフィン発泡体シートが好ましい。また、上記基材として、光透過防止のために黒色印刷された基材、光反射性向上のために白色印刷された基材、金属蒸着された基材等も用いることができる。
上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は50μm、好ましい上限は400μmである。上記基材の厚みが50μm以上であれば、積層体の耐衝撃性がより向上する。上記基材の厚みが400μm以下であれば、電子機器の部品固定部に適する。
第2の粘着剤層は、第1の粘着剤層と同じ組成を有するものであってもよく、異なる組成を有するものであってもよい。第2の粘着剤層は、特に限定されず、公知の粘着剤から形成することができる。第2の粘着剤層は、第1の粘着剤層と同じく、上記含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含有する(メタ)アクリレート共重合体を含むことが好ましい。第2の粘着剤層が上記(メタ)アクリレート共重合体を含有することで、積層体の皮脂及びアルコールへの耐性を一層向上させることができる。
(第4の実施形態)
図4は本発明の第4の実施形態を表す模式的斜視図である。図5は、図4におけるA-A線に沿って切断した模式的断面図である。
図4及び図5に示すように、第4の実施形態に係る積層体14は、第1の被着体4a上に第1のプライマー層3aが積層され、第1のプライマー層3aの第1の被着体4aとは反対の面に第1の粘着剤層2aが積層されている。更に第1の粘着剤層2aの第1のプライマー層3aとは反対の面に第2の被着体4bが積層されている。
第4の実施形態に係る積層体においては、第1の被着体及び第2の被着体の一部に第1のプライマー層及び第1の粘着剤層が積層されている。
第4の実施形態に係る積層体においても、第1の被着体と、第2の被着体とが強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することができる。
本発明に係る積層体は、強固に接着されているとともに、皮脂及びアルコールへの耐性に優れ、皮脂又はアルコール飲料が付着した場合であっても接着強度を維持できる。このため、図4及び図5に示すように、本発明に係る積層体におけるプライマー層及び粘着剤層の幅が狭くても好ましく用いることができる。例えば、上記プライマー層及び粘着剤層の幅が5mm以下の場合においても、好ましく用いることができる。
本発明に係る積層体の形状は、特に限定されず、長方形等であってもよい。本発明に係る積層体は、タッチパネル部分又はディスプレイパネル部分の固定部に好適であることから、平面視での形状が額縁状であることが好ましい。
(積層体の製造方法)
本発明に係る積層体の製造方法は特に限定されない。例えば、上記被着体上に上記プライマーを塗工し乾燥してプライマー層を形成した後に、プライマー層に接するように、粘着剤を塗工し乾燥して粘着剤層を形成することで積層体を製造してもよい。また、上記被着体に上記プライマーを塗工し乾燥してプライマー層を形成した後に、プライマー層と接するように上記粘着剤層を有する粘着テープを貼付することで、積層体を製造してもよい。なかでも製造の容易さから、上記被着体に上記プライマーを塗工し乾燥してプライマー層を形成した後に、プライマー層と接するように上記粘着剤層を有する粘着テープを貼付することが好ましい。
上記粘着剤層を有する粘着テープは、以下のような方法で、製造することができる。
まず、上記(メタ)アクリレート共重合体と必要に応じて架橋剤やシランカップリング剤等の添加剤とに溶剤を加えて粘着剤組成物aの溶液を作製する。この粘着剤組成物aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層aを形成する。次に、形成された粘着剤層aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤組成物bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層aが形成された基材の裏面に、粘着剤層bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得ることができる。
別の製造方法としては、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することができる。これにより、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得ることができる。
上記プライマー層の製造方法は特に限定されない。例えば、刷毛又はロールにより上記プライマー層に用いるプライマーを溶解した溶液を被着体上に塗工し、充分に乾燥することで得ることができる。上記プライマー層に用いるプライマーは、溶媒に溶解した状態で塗工することが好ましい。溶媒としては水又は有機溶媒を用いることができる。
本発明に係る積層体は、強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性に優れるため、携帯電子機器の部品固定部に好適に用いることができる。
具体的には、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルとタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールとの固定部や、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとの固定部等に好適に用いることができる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
〔製造〕
(1)(メタ)アクリレート共重合体の製造
(合成例1)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入した。続いて、2-(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(13F)48重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)34重量部、メチルアクリレート(MA)15重量部、アクリル酸(AAc)3重量部を2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入した。4時間重合反応を行い、含フッ素(メタ)アクリレート共重合体含有溶液を得た。
(合成例2)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入した。続いて、2-(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(13F)30重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)47重量部、メチルアクリレート(MA)20重量部、アクリル酸(AAc)3重量部を2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入した。4時間重合反応を行い、含フッ素(メタ)アクリレート共重合体含有溶液を得た。
(合成例3)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入した。続いて、2-(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(13F)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)19重量部、メチルアクリレート(MA)8重量部、アクリル酸(AAc)3重量部を2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入した。4時間重合反応を行い、含フッ素(メタ)アクリレート共重合体含有溶液を得た。
(合成例4)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入した。続いて、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)97重量部及びアクリル酸(AAc)3重量部を2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入した。4時間重合反応を行い、(メタ)アクリレート共重合体含有溶液を得た。
(2)積層体の製造
(実施例1)
ステンレス板に刷毛を用いてアミノ基含有ポリ(メタ)アクリレートプライマー(ポリメントNK350、日本触媒社製)を塗工し、乾燥させてプライマー層を形成した。
得られた含フッ素(メタ)アクリレート共重合体含有溶液(合成例1)に、含フッ素(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対して、架橋剤としてコロネートL(日本ポリウレタン工業社製)を1.5重量部(固体成分比率)、シランカップリング剤として3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを3重量部加え、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を厚み75μmの離型処理したPETフィルム上に、乾燥後の粘着剤層の厚みが35μmとなるように塗工した後、110℃で5分間乾燥させて粘着剤層を形成させた。この粘着剤層を2つ作製し、基材となる厚み50μmの両面をコロナ処理したPETフィルムの両面にそれぞれ転着させ、40℃で48時間養生し、両面粘着テープを得た。
得られた両面粘着テープを5mm幅の短冊状に裁断し、片面の離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。この両面粘着テープを、プライマー層を形成したステンレス板に、露出した粘着剤層がプライマー層に対向した状態となるように載せた。その後、両面粘着テープ上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを一往復させることにより、両面粘着テープとプライマー層を形成したステンレス板とを貼り合わせた。その後、23℃で24時間静置し、被着体がステンレス板である積層体を作製した。
被着体をポリアリールアミド樹脂板に変更したこと以外は、同様にして、被着体がポリアリールアミド樹脂板である積層体を作製した。
(実施例2、8~9、参考例3~7、比較例1~7)
粘着剤層に用いる(メタ)アクリレート共重合体の種類及びプライマー層に用いるプライマーの種類を、表1又は2に記載のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、それぞれに被着体がステンレス板である積層体及び被着体がポリアリールアミド樹脂板である積層体を作製した。なお、表1又は表2中のプライマーは以下のものを用いた。
アミノ基含有ポリビニルアルコールプライマー:重量平均分子量6万、アミノ基含有量2.5mmol/g
ポリメリックMDIプライマー:ミリオネートMR-200(東ソー社製)
オキサゾリン基含有(メタ)アクリレートプライマー1:エポクロスWS-300(日本触媒社製、オキサゾリン基含有量4.5mmol/g)
オキサゾリン基含有(メタ)アクリレートプライマー2:エポクロスWS-500(日本触媒社製、オキサゾリン基含有量7.7mmol/g)
TDI共重合体ポリウレタンプライマー:バーノックDM-653(DIC社製)
MDI共重合体ポリウレタンプライマー:バーノックDM-678(DIC社製)
アミノ基含有ポリエチレンイミン1:エポミンSP-200(純正化学社製)
アミノ基含有ポリエチレンイミン2:エポミンP-1000(純正化学社製)
アミド基含有メトキシメチル化ポリアミドプライマー1:ファインレジンEM-125(鉛市社製)
アミド基含有メトキシメチル化ポリアミドプライマー2:ファインレジンEM-325(鉛市社製)
ポリエステルプライマー:エリーテルUE-3520(ユニチカ社製)
〔評価〕
(1)180°引きはがし粘着力(薬品浸漬試験)
各実施例、参考例及び比較例において同じ操作を繰り返し行い、被着体がステンレス板である積層体を3つずつ作製し、試験サンプルとした。
作製した3つの試験サンプルのうち1つを用い、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、試験サンプルの180°引きはがし粘着力(N/mm)(薬品浸漬前)を測定した。
2つ目の試験サンプルをオレイン酸のバスに60℃、湿度90%の条件で72時間浸漬した。取り出した後、水で洗浄し、24時間静置した。その後、180°引きはがし粘着力(N/mm)(薬品浸漬前)と同様にして180°引きはがし粘着力(N/mm)(オレイン酸浸漬後)を測定した。180°引きはがし粘着力より以下の基準で評価した。
○:浸漬後粘着力0.3N/mm以上
△:浸漬後粘着力0.1N/mm以上、0.3N/mm未満
×:浸漬後粘着力0.1N/mm未満
3つ目の試験サンプルをIPA75重量%と水25重量%との混合液(アルコール)のバスに60℃、湿度90%の条件で72時間浸漬した。取り出した後、付着した液体を軽くふき取り、24時間静置した。その後、180°引きはがし粘着力(N/mm)(薬品浸漬前)と同様にして180°引きはがし粘着力(N/mm)(IPA/水溶液浸漬後)を測定した。180°引きはがし粘着力より以下の基準で評価した。
○:浸漬後粘着力0.5N/mm以上
△:浸漬後粘着力0.3N/mm以上、0.5N/mm未満
×:浸漬後粘着力0.3N/mm未満
(2)180°引きはがし粘着力(通常試験)
被着体がポリアリールアミド樹脂板である積層体を用いて、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、180°引きはがし粘着力(N/mm)(通常試験)を測定した。180°引きはがし粘着力より以下の基準で評価した。
◎:粘着力1.5N/mm以上
〇:粘着力1.0N/mm以上、1.5N/mm未満
△:粘着力0.7N/mm以上、1.0N/mm未満
×:粘着力0.7N/mm未満
Figure 0007036623000001
Figure 0007036623000002
本発明によれば、強固に接着され、かつ、皮脂及びアルコールへの耐性を有する積層体を提供することができる。
11,12,13,14…積層体
2a…第1の粘着剤層
2b…第2の粘着剤層
3a…第1のプライマー層
3b…第2のプライマー層
4a…第1の被着体
4b…第2の被着体
5…基材

Claims (7)

  1. 被着体、プライマー層及び粘着剤層がこの順に積層されており、前記粘着剤層は含フッ素(メタ)アクリレートに由来する構成単位を30重量%以上、70重量%以下含有する(メタ)アクリレート共重合体を含み、前記プライマー層はアミノ基含有ポリ(メタ)アクリレート又はアミノ基含有ポリビニルアルコールを含有することを特徴とする積層体。
  2. 前記(メタ)アクリレート共重合体は、更に炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有する請求項1記載の積層体。
  3. 前記(メタ)アクリレート共重合体は、更に炭素数が2以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有する請求項2記載の積層体。
  4. 前記(メタ)アクリレート共重合体は、重量平均分子量が120万以下である請求項1~3いずれか1項記載の積層体。
  5. 前記(メタ)アクリレート共重合体が、カルボキシ基を含有する請求項1~4いずれか1項記載の積層体。
  6. 前記被着体が有機樹脂からなる請求項1~いずれか1項記載の積層体。
  7. 前記粘着剤層の前記プライマー層とは反対の面に第2の被着体を有する請求項1~いずれか1項記載の積層体。
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