JP7043382B2 - 火力発電プラント - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、火力発電プラントに関する。
自然エネルギーによる発電の増加により発電量の急変が起こり、電力系統において系統周波数が急減する場合がある。具体的には、図15に示すように、たとえば、10秒程度の短時間で、1%程度の系統周波数の減少が発生する場合がある(系統周波数が50Hzである電力系統では、0.5Hz分、系統周波数が減少。系統周波数が60Hzである電力系統では、0.6Hz分、系統周波数が減少)。
上記のように電力系統において系統周波数が急激に減少したとき、火力発電プラントでは、系統周波数の安定化のために、発電出力を急速に増加させることが要求され、出力増大運転を実行する場合がある。
一般的な出力増大運転に関して、図16Aから図16Cを用いて説明する。図16Aから図16Cでは、系統周波数の減少を検出した時点における発電出力(初期出力)が95%MWである場合を示している。図16Aにおいては、蒸気加減弁の開度(MCV開度)を実線で示している。図16Bにおいては、高圧タービン(HP ST)に流入する蒸気の流量を実線で示し、中圧タービン(IP ST)に流入する蒸気の流量を一点鎖線で示すと共に、高圧タービン(HP ST)に流入する蒸気の制限値を破線で示し、中圧タービン(IP ST)に流入する蒸気の制限値を二点鎖線で示している。図16Cにおいては、発電出力を実線で示している。
出力増大運転を実行する際には、一般的に、通常運転(系統周波数が安定している時に行われる運転)の際に開度を絞る運用(絞り運用)が行われている蒸気加減弁を、系統周波数の低下に応じた開度まで開く。図16Aに示すように、たとえば、94%の開度から100%の開度になるように、蒸気加減弁の動作を制御する。これにより、図16Bに示すように、蒸気タービン(図では、高圧タービン(HP ST)、中圧タービン(IP ST))に作動媒体として供給される蒸気の流量を増加させる。その結果、発電出力(負荷)を増加させる。図16Cに示すように、たとえば、発電出力が95%MWから98%MWに増加する。
発電プラントにおいては、通常運転時のプラント熱効率を高くするために、主蒸気加減弁の開度をほぼ全開に近い状態で通常運転を実行するものがある。このような発電プラントにおいて出力増大運転を実行する際には、主蒸気加減弁の開度を大きくする余地が小さいので、発電出力の増加が不十分になる場合がある。その結果、系統周波数を十分に回復させることが困難な場合がある。
このような課題に対応するために、さまざまな技術が提案されている。たとえば、出力増大運転を実行する際には、給水加熱器に接続するタービン抽気配管に設置された抽気弁を全閉状態または半閉状態にし、給水加熱器に熱媒として供給する抽気蒸気の流量を低減させる。その結果、蒸気タービンに作動媒体として供給される蒸気の流量が増加するので、発電出力の増加を実現できる。
特開2014-66188号公報
The Grid code (http://www2.nationalgrid.com/UK/Industry-information/Electricity-codes/Grid-Code/)
しかしながら、上記方法では、脱気器へ送られる復水を十分に加熱できずに、脱気器へ入る水の温度が低下して脱気器の圧力が低下するので、脱気蒸気が多く必要になる。このとき、脱気蒸気の増加量は、低圧給水加熱器の抽気カット分よりも多くなる。その結果、発電出力が低下する場合がある。脱気蒸気の増加を防ぐためには、復水流量を低下させると共に、復水および給水を貯蔵するための容器が必要となる。長期間にわたって発電出力を増加させる場合には、現実的ではないほど、その容器の容量を大きくする必要がある。
また、上記方法において、発電出力が高い高負荷の運転を実行しているときに出力増大運転を行う際に、上記のように給水加熱器に熱媒として供給する抽気蒸気の流量を大幅に低減させた場合には、蒸気タービンを作動媒体として通過する蒸気の流量が上限許容値よりも大きくなる場合がある。その結果、蒸気タービンにおいて損傷が発生する可能性が高まる。
上記のような事情により、発電出力を十分に増加させると共に、蒸気タービンを作動媒体として通過する蒸気の流量が上限許容値以下になるように、出力増大運転を行うことが容易でない場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、発電出力を十分に増加させると共に、蒸気タービンを作動媒体として通過する蒸気の流量が上限許容値以下になるように、出力増大運転を容易に実行可能な、火力発電プラントを提供することである。
実施形態の火力発電プラントは、蒸気タービンと、蒸気タービンから排気された蒸気を冷却して凝縮させる復水器と、蒸気タービンから抽気された蒸気を加熱媒体として用いて、復水器において凝縮された水を加熱する給水加熱部と、給水加熱部において加熱された水を加熱することによって蒸気を生成するボイラと、ボイラで生成された蒸気が蒸気タービンに供給されることによって蒸気タービンが回転し、その駆動力によって発電を行う発電機とを備え、抽気絞り弁を介して加熱媒体が供給される給水加熱器を給水加熱部が複数備えている。実施形態の火力発電プラントは、電力系統における系統周波数の減少を検出した際に発電機の発電出力を増加させる出力増大運転を行う場合に、系統周波数の減少を検出した時点における発電機の発電出力に基づいて、複数の抽気絞り弁のそれぞれに関して、開度を小さくする動作と開度を保持させる動作とのいずれか一方を行うように制御する制御装置を有する。
図1は、第1実施形態に係る火力発電プラントの要部を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態に係る火力発電プラントにおいて、「出力増大運転」を実行する場合に、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14が電力系統に出力していた電力の値と、抽気絞り弁V31~V33の開閉動作との関係を示す図である。 図3は、第1実施形態において、実施例1および比較例の条件を示す図である。 図4Aは、実施例1の条件1において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図4Bは、実施例1の条件1において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図4Cは、実施例1の条件1において、発電出力を示す図である。 図5Aは、実施例1の条件2において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図5Bは、実施例1の条件2において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図5Cは、実施例1の条件2において、発電出力を示す図である。 図6Aは、実施例1の条件3において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図6Bは、実施例1の条件3において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図6Cは、実施例1の条件3において、発電出力を示す図である。 図7Aは、実施例1の条件4において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図7Bは、実施例1の条件4において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図7Cは、実施例1の条件4において、発電出力を示す図である。 図8Aは、比較例の条件1において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図8Bは、比較例の条件1において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図8Cは、比較例の条件1において、発電出力を示す図である。 図9Aは、比較例の条件2において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図9Bは、比較例の条件2において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図9Cは、比較例の条件2において、発電出力を示す図である。 図10Aは、比較例の条件3において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図10Bは、比較例の条件3において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図10Cは、比較例の条件3において、発電出力を示す図である。 図11は、第2実施形態に係る火力発電プラントにおいて、「出力増大運転」を実行する場合に、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14が電力系統に出力していた電力の値と、抽気絞り弁V31~V33の開閉動作との関係を示す図である。 図12は、第2実施形態に係る火力発電プラントにおいて、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MWを超えた値である場合(95<Lの場合)に実行する「絞り動作」の一例を示す図である。 図13は、第2実施形態に係る実施例2について、条件を示す図である。 図14Aは、実施例2の条件1において、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示す図である。 図14Bは、実施例2の条件1において、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図14Cは、実施例2の条件1において、発電出力を示す図である。 図15は、関連技術において、電力系統で系統周波数が急激に減少したときの様子を示す図である。 図16Aは、関連技術において出力増大運転を実行す場合における蒸気加減弁(MCV)の開度を示す図である。 図16Bは、関連技術において出力増大運転を実行する際に、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量を示す図である。 図16Cは、関連技術において出力増大運転を実行する場合における発電出力を示す図である。
<第1実施形態>
[全体構成]
第1実施形態に係る火力発電プラントの要部について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態の火力発電プラントでは、蒸気タービン1から排気された蒸気F1(排気蒸気)が、復水器2で冷却されて凝縮する。復水器2において凝縮した水F2(復水)は、給水加熱部3で加熱される。そして、給水加熱部3において加熱された水F3(給水)は、ボイラ4で加熱され、蒸気F4(主蒸気)が生成される。ボイラ4で生成された蒸気F4が蒸気タービン1に作動媒体として供給される。これにより、蒸気タービン1が発電機14を駆動して、発電が行われる。
本実施形態において、火力発電プラントは、再生サイクルおよび再熱サイクルを構成するように、蒸気タービン1と復水器2と給水加熱部3とボイラ4との各部が構成されている。以下より、火力発電プラントを構成する各部の詳細について順次説明する。
本実施形態において、蒸気タービン1は、高圧タービン部11、中圧タービン部12、および、低圧タービン部13によって構成されている。蒸気タービン1は、高圧タービン部11と中圧タービン部12と低圧タービン部13とにおいて、タービンロータが回転することで、発電機14を駆動する。発電機14の駆動によって生じた電力は、電力系統(図示省略)に出力される。
具体的には、蒸気タービン1のうち、高圧タービン部11は、ボイラ4から蒸気F4が作動媒体として供給口A11から流入し、排気口A11bから蒸気B1bが流出する。ここでは、ボイラ4で生成された蒸気F4は、主蒸気加減弁VF4を経由して、高圧タービン部11に導入される。そして、高圧タービン部11の排気口A11bから流出した蒸気B1bのうち、大部分の蒸気B1b_1は、ボイラ4に流れ、ボイラ4で再び加熱される。これに対して、排気口A11bから流出した蒸気B1bのうち、残りの蒸気B1b_2は、給水加熱部3に流れる。この他に、高圧タービン部11は、抽気口A11aが形成されており、抽気口A11aから蒸気B1aが流出し、その蒸気B1aが給水加熱部3へ流れる。
蒸気タービン1のうち、中圧タービン部12は、ボイラ4において再度加熱された蒸気B4(再熱蒸気)が作動媒体として供給口A12から流入し、排気口A12b,A12cから蒸気B1d,B12が流出する。ここでは、ボイラ4において再度加熱された蒸気B4は、インターセプト弁VB4を経由して、中圧タービン部12に導入される。中圧タービン部12の排気口A12bから流出した蒸気B1dは、給水加熱部3へ流れる。また、中圧タービン部12の排気口A12cから流出した蒸気B12は、低圧タービン部13へ流れる。この他に、中圧タービン部12は、抽気口A12aが形成されており、抽気口A12aから蒸気B1cが流出し、その蒸気B1cが給水加熱部3へ流れる。
蒸気タービン1のうち、低圧タービン部13は、供給口A13から作動流体として流入した蒸気B12が流れ、排気口A13eから蒸気F1が流出する。排気口A13eから流出した蒸気F1は、復水器2へ流れる。この他に、低圧タービン部13は、1つ以上の抽気口A13aが形成されている。抽気口A13aから流出した蒸気B1e(抽気蒸気)は、給水加熱部3へ流れる。
復水器2は、蒸気タービン1から排気された蒸気F1(排気蒸気)を冷却して凝縮させるために設置されている。具体的には、復水器2は、蒸気タービン1を構成する低圧タービン部13の排気口A13cから排出された蒸気F1を冷却し凝縮させる。ここでは、復水器2は、たとえば、海水や大気を冷却媒体として用いて、蒸気F1の冷却を行う。復水器2で凝縮した水F2は、復水ポンプP2によって加圧されて、給水加熱部3に移送される。
給水加熱部3は、蒸気タービン1から抽気された蒸気B1a,B1b_2,B1c~B1eを用いて、復水器2で凝縮した水F2を加熱し、その加熱した水F3をボイラ4に供給するために設置されている。つまり、本実施形態の火力発電プラントは、再生サイクルを構成している。
給水加熱部3は、高圧給水加熱部3Aと低圧給水加熱部3Bとを含む。高圧給水加熱部3Aは、複数の給水加熱器31~33を備えている。複数の給水加熱器31~33のそれぞれは、たとえば、シェルの内部にチューブが収容されているシェル&チューブ式の熱交換器である。高圧給水加熱部3Aにおいては、第1高圧給水加熱器31、第2高圧給水加熱器32、および、第3高圧給水加熱器33が給水加熱器として設置されている。
給水加熱部3においては、さらに、脱気器311が設けられている。脱気器311は、たとえば、直接接触式の熱交換器である。
給水加熱部3において、低圧給水加熱部3B、脱気器311、および、高圧給水加熱部3Aのそれぞれに加熱媒体として供給される蒸気B1a,B1b_2,B1c~B1e(抽気蒸気)のそれぞれは、復水器2で凝縮した水F2の流れに沿って、圧力が順次高くなっている。すなわち、蒸気B1aの圧力が最も高く、蒸気B1b_2,B1c、B1dの順に圧力が下がり、蒸気B1eの圧力が最も低い。そして、給水加熱部3において、復水器2で凝縮した水F2は、低圧給水加熱部3B、脱気器311、高圧給水加熱部3A(第3高圧給水加熱器33、第2高圧給水加熱器32、および、第1高圧給水加熱器31)を順次流れるときに、蒸気B1a,B1b_2,B1c~B1eの熱によって加熱されて、温度が上昇する。
給水加熱部3を構成する各部について更に詳細に説明する。
高圧給水加熱部3Aのうち、第1高圧給水加熱器31は、高圧タービン部11の抽気口A11aから供給される蒸気B1aと、第2高圧給水加熱器32から供給される水F32との間において、熱交換が行われる。この熱交換により、第2高圧給水加熱器32から流出した水F32は、第1高圧給水加熱器31で加熱される。この一方で、高圧タービン部11の抽気口A11aから流出した蒸気B1aは、第1高圧給水加熱器31での熱交換により冷却されて凝縮し、ドレン水B31として第2高圧給水加熱器32へ流出する。
高圧給水加熱部3Aのうち、第2高圧給水加熱器32は、高圧タービン部11の排気口A11bから供給される蒸気B1b_2と、第3高圧給水加熱器33から供給される水F33との間において、熱交換が行われる。この熱交換により、第3高圧給水加熱器33から流出した水F33は、第2高圧給水加熱器32で加熱される。この一方で、高圧タービン部11の排気口A11bから流出した蒸気B1b_2は、第2高圧給水加熱器32での熱交換により冷却されて凝縮し、ドレン水B32として第3高圧給水加熱器33へ流出する。
高圧給水加熱部3Aのうち、第3高圧給水加熱器33は、中圧タービン部12の抽気口A12aから供給される蒸気B1cと、脱気器311から供給される水F311との間において、熱交換が行われる。この熱交換により、脱気器311から流出した水F311は、第3高圧給水加熱器33で加熱される。この一方で、中圧タービン部12の抽気口A12aから流出した蒸気B1cは、第3高圧給水加熱器33での熱交換により冷却されて凝縮し、ドレン水B33として脱気器311へ流出する。
高圧給水加熱部3Aのうち、脱気器311は、中圧タービン部12の排気口A12bから供給される蒸気B1dが、低圧給水加熱部3Bから供給される水F34に混合されて加熱されることによって、その水F34について脱気を行う。脱気器311は、広義には給水加熱器の一種であって、低圧給水加熱部3Bから供給された水F34に溶解している気体を取り除くと共に、加熱を行う。脱気器311で脱気された水F311は、給水ポンプP311によって加圧された後に、第3高圧給水加熱器33に移送される。
低圧給水加熱部3Bは、低圧タービン部13の抽気口A13aから供給される蒸気B1eと、復水器2から復水ポンプP2を介して供給される水F2との間において、熱交換が行われる。この熱交換により、復水器2から復水ポンプP2を介して供給される水F2は、加熱される。この一方で、低圧タービン部13の抽気口A13aから流出した蒸気B1eは、低圧給水加熱部3Bでの熱交換により冷却されて凝縮する。
本実施形態の給水加熱部3においては、複数の抽気絞り弁V31~V33が設けられている。
具体的には、第1の高圧抽気絞り弁V31は、第1高圧給水加熱器31に加熱媒体として供給する蒸気B1aの流量を調整するために設置されている。第2の高圧抽気絞り弁V32は、第2高圧給水加熱器32に加熱媒体として供給する蒸気B1b_2の流量を調整するために設置されている。そして、第3の高圧抽気絞り弁V33は、第3高圧給水加熱器33に加熱媒体として供給する蒸気B1cの流量を調整するために設置されている。
ボイラ4は、給水加熱部3で加熱された水F3(給水)を加熱することによって蒸気F4,B4(主蒸気,過熱蒸気)を生成するために設置されている。具体的には、ボイラ4は、給水加熱部3において第1高圧給水加熱器31で加熱された水F3が被加熱媒体として供給される。そして、ボイラ4は、たとえば、燃焼により発生する熱を用いて、その給水加熱部3から供給された水F3を加熱して蒸発させる。ボイラ4で生じた蒸気F4は、蒸気タービン1を構成する高圧タービン部11に作動媒体として供給される。
この他に、ボイラ4は、高圧タービン部11の排気口A11bから流出した蒸気B1bのうち大部分の蒸気B1b_1が流入し、その蒸気B1b_1を再度加熱する。ボイラ4で再度加熱された蒸気B4は、蒸気タービン1を構成する中圧タービン部12に作動媒体として供給される。このように、本実施形態の火力発電プラントは、ボイラ4で蒸気を再熱する再熱サイクルで構成されている。
本実施形態の火力発電プラントは、更に、制御装置800を備えている。制御装置800は、演算器(図示省略)とメモリ装置(図示省略)とを含み、メモリ装置が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行うことによって、各部の制御を行うように構成されている。
ここでは、制御装置800は、操作指令や検出データなどが入力信号として入力される。そして、制御装置800は、その入力された入力信号に基づいて演算処理を行い、制御信号CTLを出力信号として各部に出力することで、各部の動作を制御する。
本実施形態において、制御装置800は、電力系統において系統周波数が急速に減少したことを検知した場合には、系統周波数を回復させるために、系統周波数の減少を検知した時点よりも発電機14の出力を増加させる「出力増大運転」を行う。「出力増大運転」は、たとえば、10秒程度の短時間で、1%程度の系統周波数の減少が発生した場合に実行される。「出力増大運転」では、発電機14の出力を「通常運転」の場合よりも急速に増加させる。
詳細については後述するが、本実施形態において「出力増大運転」を実行する場合には、制御装置800は、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力していた電力(発電出力)に基づいて、抽気絞り弁V31~V33の開度を小さくする動作(絞り動作)を制御する。
ここでは、制御装置800は、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力)が低くなるに伴って、給水加熱器31~33において加熱媒体の圧力が高い側から低い側に向けて加熱媒体が供給される流量を低減させる給水加熱器31~33の数が増加するように、抽気絞り弁V31~V33の制御を行う。これにより、系統周波数の減少を検出した時点よりも給水加熱部3に供給する加熱媒体の流量を低減させることで、発電機14の出力を増加させる。
[動作]
以下より、本実施形態の火力発電プラントの動作に関して、「通常運転」を行う場合と、「出力増大運転」を行う場合とに分けて説明を行う。
(通常運転)
本実施形態の火力発電プラントにおいて「通常運転」を行うときの動作の一例に関して説明する。
上記の火力発電プラントにおいて「通常運転」が行われる場合には、ボイラ4から蒸気F4が蒸気タービン1に供給され、蒸気タービン1で仕事を行う。蒸気タービン1においては、蒸気F4が主蒸気加減弁VF4を介して高圧タービン部11に作動媒体として供給されて仕事を行う。そして、高圧タービン部11から排気された蒸気B1bのうち、大部分の蒸気B1b_1がボイラ4で再度加熱された後に、そのボイラ4で再度加熱された蒸気B4がインターセプト弁VB4を介して中圧タービン部12に作動媒体として供給されて仕事を行う。その後、中圧タービン部12から排出された蒸気B12が低圧タービン部13に作動媒体として供給されて仕事を行う。低圧タービン部13から排出された蒸気F1は、復水器2において凝縮され、その復水器2で凝縮された水F2が給水加熱部3で加熱される。給水加熱部3において、復水器2で凝縮された水F2は、蒸気タービン1から抽気された蒸気B1a,B1b_2,B1c,B1d,B1eの熱によって加熱される。そして、給水加熱部3において加熱された水F3がボイラ4で加熱されることによって、ボイラ4で蒸気F4が生成される。その後、ボイラ4で生成された蒸気F4は、上述したように、蒸気タービン1に作動媒体として供給される。
給水加熱部3では、蒸気タービン1から抽気された蒸気B1a,B1b_2,B1cが、抽気絞り弁V31~V33を介して、加熱媒体として供給される。「通常運転」を行う場合において一定の発電出力(定格出力)で火力発電プラントが安定的に稼働している状態では、発電効率を最大に保持するために、制御装置800は、抽気絞り弁V31~V33を、たとえば、全開状態にしている。
(出力増大運転)
本実施形態の火力発電プラントにおいて「出力増大運転」を行うときの動作の一例に関して、図2を用いて説明する。
図2では、本実施形態において「出力増大運転」を実行する場合に、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14が電力系統に出力していた値L(%)と、抽気絞り弁V31~V33の動作との関係を例示している。図2では、抽気絞り弁V31~V33について開度を小さくする「絞り動作」を実行する場合を「有」と示し、「絞り動作」を実行しない場合を「無」と示している。
図2に示すように、本実施形態では、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力)が低くなるに伴って、「絞り動作」を実行する抽気絞り弁V31~V33の数が増加している。ここでは、上述したように、抽気絞り弁V31~V33の「絞り動作」は、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力)が低くなるに伴って、給水加熱器31~33において加熱媒体の圧力が高い側から低い側に向けて加熱媒体が供給される流量を低減させる給水加熱器31~33の数が増加するように制御される。以下より、抽気絞り弁V31~V33の「絞り動作」について、具体的に説明する。
(95<Lの場合)
図2に示すように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MW(第1の閾値L1)を超えた値である場合(95<Lの場合)には、制御装置800は、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行しない。つまり、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で出力増大運転を行う。
(90<L≦95の場合)
系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が95%MW(第1の閾値L1)以下であって90%MW(第2の閾値L2)を超えた値である場合(90<L≦95の場合)には、制御装置800は、第1の高圧抽気絞り弁V31については、「絞り動作」を実行するのに対して、第2の高圧抽気絞り弁V32および第3の高圧抽気絞り弁V33については、「絞り動作」を実行しない。つまり、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくし、かつ、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度および第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。
(85<L≦90の場合)
系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が90%MW(第2の閾値L2)以下であって85%MW(第3の閾値L3)を超えた値である場合(85<L≦90の場合)には、制御装置800は、第1の高圧抽気絞り弁V31および第2の高圧抽気絞り弁V32については、「絞り動作」を実行するのに対して、第3の高圧抽気絞り弁V33については、「絞り動作」を実行しない。つまり、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度を小さくし、かつ、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。
(85≦Lの場合)
系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が85%MW(第3の閾値L3)以下である場合(85≦Lの場合)には、制御装置800は、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行する。つまり、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を小さくした状態で、出力増大運転を行う。
[実施例]
以下より、本実施形態の火力発電プラントで実行する出力増大運転に関する実施例および比較例について説明する。
図3は、第1実施形態において、実施例1および比較例の条件を示す図である。
図4Aから図4Cは、実施例1の条件1の場合について示す図である。図5Aから図5Cは、実施例1の条件2の場合について示す図である。図6Aから図6Cは、実施例1の条件3の場合について示す図である。図7Aから図7Cは、実施例1の条件4の場合について示す図である。図8Aから図8Cは、比較例の条件1の場合について示す図である。図9Aから図9Cは、比較例の条件2の場合について示す図である。図10Aから図10Cは、比較例の条件3の場合について示す図である。
ここで、図4Aから図10Aにおいては、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示している。図4Bから図10Bにおいては、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量と、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量とを実線で示すと共に、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の制限値、および、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の制限値を破線で示している。図4Cから図10Cにおいては、発電出力を実線で示している。
(実施例1の条件1の場合)
実施例1の条件1の場合では、図3に示すように、発電出力Lが100%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。つまり、図2に示したように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MW(第1の閾値L1)を超えた値である場合(95<Lの場合)において、出力増大運転を行う場合に関して例示している。
上記の場合において、実施例1の条件1の場合では、図4Aに示すように、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行しない。すなわち、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を、通常運転のときの開度に保持させた状態で出力増大運転を行う。具体的には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を、全開状態の開度(100%)に保持する。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、従来技術と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図4Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図4Cに示すように、発電出力が増加する。実施例1の条件1の場合では、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で(図4B参照)、約1.8%MW程度、発電出力が増加する(図4C参照)。
(実施例1の条件2の場合)
実施例1の条件2の場合では、図3に示すように、発電出力Lが95%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。つまり、図2に示したように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が95%MW(第1の閾値L1)以下であって90%MW(第2の閾値L2)を超えた値である場合(90<L≦95の場合)において、出力増大運転を行う場合に関して例示している。
上記の場合において、実施例1の条件2の場合では、図5Aに示すように、第1の高圧抽気絞り弁V31については、「絞り動作」を実行するのに対して、第2の高圧抽気絞り弁V32および第3の高圧抽気絞り弁V33については、「絞り動作」を実行しない。すなわち、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくし、かつ、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度および第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。ここでは、全開状態の開度(100%)から、たとえば、5%の開度になるように、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくする。その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を徐々に大きくする。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、従来技術と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図5Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図5Cに示すように、発電出力が増加する。実施例1の条件2の場合では、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で(図5B参照)、発電出力が約5%MW増加する(図5C参照)。
(実施例1の条件3の場合)
実施例1の条件3の場合では、図3に示すように、発電出力Lが90%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。つまり、図2に示したように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が90%MW(第2の閾値L2)以下であって85%MW(第3の閾値L3)を超えた値である場合(85<L≦90の場合)において、出力増大運転を行う場合に関して例示している。
上記の場合において、実施例1の条件3の場合では、図6Aに示すように、第1の高圧抽気絞り弁V31および第2の高圧抽気絞り弁V32については、「絞り動作」を実行するのに対して、第3の高圧抽気絞り弁V33については、「絞り動作」を実行しない。すなわち、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度を小さくし、かつ、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。ここでは、全開状態の開度(100%)から、たとえば、5%の開度になるように、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度の両者を同じ割合で小さくする。その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度の両者を同じ割合で徐々に大きくする。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、従来技術と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図6Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図6Cに示すように、発電出力が増加する。実施例1の条件3の場合では、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で(図6B参照)、発電出力が約7%MW増加する(図6C参照)。
(実施例1の条件4の場合)
実施例1の条件4の場合では、図3に示すように、発電出力Lが85%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。つまり、図2に示したように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力が85%MW(第3の閾値L3)以下である場合(85≦Lの場合)において、出力増大運転を行う場合に関して例示している。
上記の場合において、実施例1の条件4の場合では、図7Aに示すように、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行する。すなわち、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を小さくした状態で、出力増大運転を行う。ここでは、全開状態の開度(100%)から、たとえば、5%の開度になるように、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度のそれぞれを同じ割合で小さくする。その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度、および、第3の高圧抽気絞り弁V33の開度のそれぞれを徐々に大きくする。具体的には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度の両者を同じ割合で徐々に大きくする。また、第3の高圧抽気絞り弁V33については、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度および第2の高圧抽気絞り弁V32の開度を大きくする割合よりも大きい割合で、開度を大きくする。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、従来技術と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図7Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図7Cに示すように、発電出力が増加する。実施例1の条件4の場合では、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で(図7B参照)、発電出力が約9%MW増加する(図7C参照)。
(比較例の条件1の場合)
比較例の条件1の場合では、図3に示すように、実施例1の条件1の場合と同様に、発電出力Lが100%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。
上記の場合において、比較例の条件1の場合では、図8Aに示すように、実施例1の条件1の場合の場合と異なり、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行する(実施例1の条件4の場合と同様)。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、実施例1と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図8Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図8Cに示すように、発電出力が増加する。しかしながら、比較例の条件1の場合では、実施例1の条件1の場合と異なり、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値を超えた状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値を超えた状態になる(図8B参照)。
(比較例の条件2の場合)
比較例の条件2の場合では、図3に示すように、実施例1の条件2の場合と同様に、発電出力Lが95%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。
上記の場合において、比較例の条件1の場合では、図9Aに示すように、実施例1の条件2の場合の場合と異なり、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行する(実施例1の条件4の場合と同様)。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、実施例1と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図9Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図9Cに示すように、発電出力が増加する。しかしながら、比較例の条件2の場合では、実施例1の条件2の場合と異なり、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値を超えた状態になる(図9B参照)。
(比較例の条件3の場合)
比較例の条件3の場合では、図3に示すように、実施例1の条件3の場合と同様に、発電出力Lが90%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。
上記の場合において、比較例の条件3の場合では、図10Aに示すように、実施例1の条件3の場合の場合と異なり、第1の高圧抽気絞り弁V31、第2の高圧抽気絞り弁V32、および、第3の高圧抽気絞り弁V33について、「絞り動作」を実行する(実施例1の条件4の場合と同様)。そして、主蒸気加減弁VF4の開度は、実施例1と同様に増加され、場合によっては全開する。
これにより、図10Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図10Cに示すように、発電出力が増加する。しかしながら、比較例の条件3の場合では、実施例1の条件3の場合と異なり、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値を超えた状態になる(図10B参照)。
上記の結果からわかるように、実施例1の場合においては、蒸気タービン1(高圧タービン部11,中圧タービン部12)に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で、発電出力を増加させることができる。これに対して、比較例の場合においては、蒸気タービン1(高圧タービン部11,中圧タービン部12)に流入する蒸気の流量について制限値以下の状態にすることができない。
本実施例では、給水温度が高い側の抽気絞り弁について優先的に「絞り動作」を実行させ、給水温度が低い側の抽気絞り弁をできるだけ絞らない運用を実現する。これにより、より給水温度が低い給水加熱器は、通常通りの運転となる。これにより、より給水温度が高い給水加熱器から給水温度が低い給水加熱器へドレン水が送られるドレン回収時に、ドレン水を受け入れる側の給水加熱器の運転は通常運転であるため、ドレン水を受け入れる側の給水加熱器の運転がより安定して行われる副次的な効果が得られる。
具体的には、実施例1の条件2の場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31について「絞り動作」を行い、第2の高圧抽気絞り弁V32と第3の高圧抽気絞り弁V33については「絞り動作」を行わない。第1の給水加熱器31では、第1の高圧抽気絞り弁V31の「絞り動作」により蒸気B1aが減少し、その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の「絞り動作」の解消により蒸気B1aが増加する。この結果、ドレン水B31は減少した後に増加する。この間、ドレン水B31を受け入れる第2の高圧給水加熱器32については、第2の高圧抽気絞り弁V32の「絞り動作」が行われずに通常通りの運転が行われるので、ドレン水B31の減増に対しても安定な運転が実現できる。また、ドレン水B31の減増に伴ってドレン水B32も減増する。この間、ドレン水B32を受け入れる第3の高圧給水加熱器33については、第3の高圧抽気絞り弁V33の「絞り動作」が行われずに通常通りの運転が行われるるので、ドレン水B32の減増に対しても安定な運転が実現できる。
更に具体的な説明を記載する。実施例1の条件3の場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31と第2の高圧抽気絞り弁V32について「絞り動作」を行い、第3の高圧抽気絞り弁V33については「絞り動作」を行わない。第1の給水加熱器31では、第1の高圧抽気絞り弁V31の「絞り動作」により蒸気B1aが減少し、その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の「絞り動作」の解消により蒸気B1aが増加する。この結果、ドレン水B31は減少した後に増加する。この間、ドレン水B31を受け入れる第2の高圧給水加熱器32についても、第2の高圧抽気絞り弁V32の「絞り動作」を行い、その後「絞り動作」を解消するため、蒸気B1b_2は減少した後に増加する。この時、ドレン水B31の減増と、蒸気B1b_2の減増は、ほぼ同じタイミングで発生するため、第2の高圧給水加熱器32の運転状態は全体がバランスした状態で推移し、安定に運転することができる。ドレン水B31とドレン水B32が減増する間、ドレン水B32を受け入れる第3の高圧給水加熱器33については、第3の高圧抽気絞り弁V33の「絞り動作」が行われず通常通りの運転が行われるあるので、ドレン水B32の減増に対しても安定な運転が実現できる。
更に具体的な説明を記載する。本実施例とは逆に、実施例の条件2の場合に、第1の高圧抽気絞り弁V31と第2の高圧抽気絞り弁V32については「絞り動作」を実行せずに、第3の高圧抽気絞り弁V33のみについて「絞り動作」を実行する状態を検討する。中圧タービン部12の通過蒸気流量には十分な余裕があり、高圧タービン部11の通過蒸気流量の余裕が小さい場合には、この方法が適している。すなわち、「出力増大運転」の時に、第1の高圧抽気絞り弁V31が「絞り動作」を実行しないことにより、高圧タービン部11の通過蒸気流量増加は、加減弁VF4の開度が増加し、場合によっては全開することによる蒸気流量増加にとどまるため、高圧タービン部11の蒸気流量B1bは、制限値以上に増加することは無い。また、第3の高圧抽気絞り弁V33が「絞り動作」を実行することにより、発電機14の出力を効果的に増加させることができる。なお、第3の高圧給水加熱器33は、第3の高圧抽気絞り弁V33が「絞り動作」を実行することにより抽気蒸気流量が減少し、一方でドレン水B32はほぼ一定の流量が供給されるため、抽気流量とドレン水流量のバランスが、「出力増大運転」の前と後とでは異なる状態となる。このバランスが一定範囲を逸脱しない範囲で第3の高圧抽気絞り弁V33を「絞り動作」させることにより、給水加熱器33を安定に運転することができる。具体的には、「絞り動作」時の第3の高圧抽気絞り弁V33の開度変化を、実施例1の条件2における第1の高圧抽気絞り弁V31の開度変化に対して半分程度にする方法と、第3の高圧抽気絞り弁V33の「絞り動作」の継続時間を、実施例1の条件2における第1の高圧抽気絞り弁V31の場合よりも半分程度に短くする方法との少なくとも一方の方法により、給水加熱器33を安定に運転することができる。
[変形例]
なお、給水加熱部3が備える給水加熱器の台数は、適宜、変更してもよい。また、図2および図3に示した発電出力Lの値は、例示であって、発電プラントおよび許容値等に応じて適宜設定される。また、高圧抽気絞り弁V31、V32、V33は、出力増大運転の際に5%の開度にする場合について記載したが、全閉を含む他の開度でも良い。
<第2実施形態>
[動作]
本実施形態の火力発電プラントにおいて「出力増大運転」を行うときの動作の一例に関して、図11を用いて説明する。図11では、図2と同様に、「出力増大運転」を実行する場合に、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14が電力系統に出力していた値L(%)と、抽気絞り弁V31~V33の動作との関係を例示している。図11においても、抽気絞り弁V31~V33について開度を小さくする「絞り動作」を実行する場合を「有」と示し、「絞り動作」を実行しない場合を「無」と示している。
図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力)が低くなるに伴って、「絞り動作」を実行する抽気絞り弁V31~V33の数が増加している。ここでは、上述したように、抽気絞り弁V31~V33の「絞り動作」は、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力)が低くなるに伴って、給水加熱器31~33において加熱媒体の圧力が高い側から低い側に向けて加熱媒体が供給される流量を低減させる給水加熱器31~33の数が増加するように制御される。
しかし、本実施形態では、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MW(第1の閾値L1)を超えた値である場合(95<Lの場合)の動作に関して、第1実施形態の場合と異なる。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、第1実施形態の場合と同様であるため、重複する事項に関しては、適宜、説明を省略する。
図11に示すように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MWを超えた値である場合(95<Lの場合)、本実施形態では、第1実施形態の場合(図2参照)と同様に、第2の高圧抽気絞り弁V32および第3の高圧抽気絞り弁V33に関しては「絞り動作」を実行しない。しかしながら、本実施形態では、制御装置800は、第1の高圧抽気絞り弁V31については「絞り動作」を実行する。つまり、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくし、かつ、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度および第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。
本実施形態において、上記の発電出力Lが95%MWを超えた値である場合(95<Lの場合)に実行する「絞り動作」の一例について、図12を用いて説明する。
既に第1実施形態の説明で述べたように、上記の発電出力Lが95%MW以下の値である場合(L≦95)に実行する「絞り動作」は、本実施形態においても、発電出力Lの値に関わらずに、各高圧抽気絞り弁V31~V33を、予め定めた一定の開度(たとえば、5%の開度)まで小さくしている。
しかしながら、本実施形態において、上記の発電出力Lが95%MWを超えた値である場合(95<L)に実行する「絞り動作」は、図12に示すように、発電出力Lが小さくなるに伴って第1の高圧抽気絞り弁V31の開度が小さい値になるように実行される。
具体的には、上記の発電出力Lが95%MWの場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を5%まで絞る。そして、上記の発電出力Lが97%MWの場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を25%まで絞る。上記の発電出力Lが95%MWから97%MWまでの範囲である場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を、5%と25%との間を線形補間した値になるように絞る。
そして、上記の発電出力Lが98%MWの場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を29%まで絞る。上記の発電出力Lが97%MWから98%MWまでの範囲である場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を、25%と29%との間を線形補間した値になるように絞る。
そして、上記の発電出力Lが99%MWの場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を35%まで絞る。上記の発電出力Lが98%MWから99%MWまでの範囲である場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を、29%と35%との間を線形補間した値になるように絞る。
そして、上記の発電出力Lが100%MWの場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を40%まで絞る。上記の発電出力Lが99%MWから100%MWまでの範囲である場合には、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を、35%と40%との間を線形補間した値になるように絞る。
図12に示す関数テーブルは、一例であり、高圧タービン部11および中圧タービン部12のそれぞれにおいて通過する蒸気の流量の制限値と、それぞれの抽気カットによって生ずる蒸気の流量の増加分とに応じて、適宜、設定される。
[実施例]
以下より、本実施形態の火力発電プラントで実行する出力増大運転に関する実施例について説明する。
図13は、第2実施形態に係る実施例2について、条件を示す図である。
図14Aから図14Cは、実施例2の条件1の場合について示す図である。ここで、図14Aから図14Cのうち、図14Aは、各高圧抽気絞り弁V31~V33の開度を示している。そして、図14Bは、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の流量と、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の流量とを実線で示すと共に、高圧タービン部11(HP ST)に流入する蒸気の制限値、および、中圧タービン部12(IP ST)に流入する蒸気の制限値を破線で示している。図14Cにおいては、発電出力を実線で示している。なお、実施例2の条件2から条件4のそれぞれは、実施例1の条件2から条件4のそれぞれと同じであるため、具体的な説明を省略する。
(実施例2の条件1の場合)
実施例2の条件1の場合では、図13に示すように、発電出力Lが100%MWである状態で通常運転を実行しているときに、系統周波数の減少(図15参照)を検出し、出力増大運転を行う場合に関して示している。つまり、図11に示したように、系統周波数の減少を検出した時点で発電機14から電力系統に出力された電力(発電出力L)が95%MW(第1の閾値L1)を超えた値である場合(95<Lの場合)において、出力増大運転を行う場合に関して例示している。
実施例2の条件1の場合では、図14Aに示すように、実施例1の条件1の場合と異なり、第1の高圧抽気絞り弁V31については、「絞り動作」を実行するのに対して、第2の高圧抽気絞り弁V32および第3の高圧抽気絞り弁V33については、「絞り動作」を実行しない。すなわち、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくし、かつ、第2の高圧抽気絞り弁V32の開度および第3の高圧抽気絞り弁V33の開度を保持させた状態で、出力増大運転を行う。ここでは、図12に示したように、全開状態の開度(100%)から、たとえば、40%の開度になるように、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を小さくする。その後、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を徐々に大きくする。
これにより、図14Bに示すように、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量、および、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が増加する。その結果、図14Cに示すように、発電出力Lが増加する。実施例2の条件1の場合では、高圧タービン部11に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態であると共に、中圧タービン部12に流入する蒸気の流量が制限値以下の状態で(図14B参照)、発電出力が一時的に約2.3%MW増加する(図14C参照)。つまり、実施例2の条件1の場合では、実施例1の条件1の場合(1.8%MW増加)よりも大きな発電出力Lを得ることができる。
なお、上記のように、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度を可変的に調整する絞り動作ためには、主蒸気加減弁で用いられる制御弁のように、動作が高速であって開度調整が可能な制御弁を用いることで、実用化が可能である。
以上の結果から判るように、本実施形態では、蒸気タービンを作動媒体として通過する蒸気の流量が上限許容値以下になるように、出力増大運転を容易に実行可能である共に、出力増大運転の際に、上記した第1実施形態の場合よりも大きな発電出力Lを得ることが可能である。
[変形例]
上記した第2実施形態では、上記の発電出力Lが95%MWを超えた値である場合(95<L)に実行する「絞り動作」において、第1の高圧抽気絞り弁V31の開度に関して、発電出力Lが小さくなるに伴って小さくする場合を説明したが、これに限らない。他条件の「絞り動作」においても、発電出力Lが小さくなるに伴って各弁の開度を小さくしてもよい。つまり、第2の高圧抽気絞り弁V32および第3の高圧抽気絞り弁V33に関しても、「絞り動作」において、発電出力Lが小さくなるに伴って開度が小さくなるように、制御を行ってもよい。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…蒸気タービン、2…復水器、3…給水加熱部、3A…高圧給水加熱部、3B…低圧給水加熱部、4…ボイラ、11…高圧タービン部、12…中圧タービン部、13…低圧タービン部、14…発電機、31…第1高圧給水加熱器、32…第2高圧給水加熱器、33…第3高圧給水加熱器、311…脱気器、800…制御装置、A11…供給口、A11a…抽気口、A11b…排気口、A12…供給口、A12a…抽気口、A12b…排気口、A12c…排気口、A13…供給口、A13a…抽気口、A13e…排気口、P2…復水ポンプ、P311…給水ポンプ、V31…第1の高圧抽気絞り弁、V32…第2の高圧抽気絞り弁、V33…第3の高圧抽気絞り弁、VB4…インターセプト弁、VF4…主蒸気加減弁

Claims (6)

  1. 蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンから排気された蒸気を冷却して凝縮させる復水器と、
    前記蒸気タービンから抽気された蒸気を加熱媒体として用いて、前記復水器において凝縮された水を加熱する給水加熱部と、
    前記給水加熱部において加熱された水を加熱することによって蒸気を生成するボイラと、
    前記ボイラで生成された蒸気が前記蒸気タービンに供給されることによって前記蒸気タービンが回転し、その駆動力によって発電を行う発電機と
    を備え、抽気絞り弁を介して前記加熱媒体が供給される給水加熱器を前記給水加熱部が複数備えている、火力発電プラントであって、
    電力系統における系統周波数の減少を検出した際に前記発電機の発電出力を増加させる出力増大運転を行う場合に、前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力に基づいて、前記複数の抽気絞り弁のそれぞれに関して、開度を小さくする動作と開度を保持させる動作とのいずれか一方を行うように制御する制御装置
    を有する、
    火力発電プラント。
  2. 前記給水加熱部は、
    前記複数の給水加熱器のそれぞれに供給される前記加熱媒体の圧力が、前記復水器で凝縮した水の流れに沿って順次高くなるように構成され、かつ、前記復水器で凝縮した水が前記複数の給水加熱器を順次流れることによって、前記復水器で凝縮した水の温度が上昇するように構成されており、
    前記制御装置は、前記出力増大運転を行う際には、前記複数の給水加熱器において前記加熱媒体の圧力が高い側から低い側に向けて前記加熱媒体が供給される流量を低減させる前記給水加熱器の数が、前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が低くなるに伴って増加するように、前記複数の抽気絞り弁の動作を制御する、
    請求項1に記載の火力発電プラント。
  3. 前記給水加熱部は、前記給水加熱として、
    第1給水加熱器と、
    前記加熱媒体の圧力が前記第1給水加熱器よりも低い第2給水加熱器と
    を少なくとも含み、前記復水器で凝縮した水が、前記第2給水加熱器と前記第1給水加熱器とを順次流れることによって温度が上昇するように構成されていると共に、
    前記抽気絞り弁として、
    前記第1給水加熱器に流れる前記加熱媒体の流量を調整する第1の抽気絞り弁と、
    前記第2給水加熱器に流れる前記加熱媒体の流量を調整する第2の抽気絞り弁とを少なくとも含み、
    前記制御装置は、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が第1の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度および前記第2の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第1の閾値以下であって前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度を小さくし、かつ、前記第2の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第2の閾値以下であって前記第2の閾値よりも小さい第3の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度および前記第2の抽気絞り弁の開度を小さくした状態で前記出力増大運転を行う、
    請求項1に記載の火力発電プラント。
  4. 前記給水加熱部は、前記給水加熱として、
    第1給水加熱器と、
    前記加熱媒体の圧力が前記第1給水加熱器よりも低い第2給水加熱器と
    を少なくとも含み、前記復水器で凝縮した水が、前記第2給水加熱器と前記第1給水加熱器とを順次流れることによって温度が上昇するように構成されていると共に、
    前記抽気絞り弁として、
    前記第1給水加熱器に流れる前記加熱媒体の流量を調整する第1の抽気絞り弁と、
    前記第2給水加熱器に流れる前記加熱媒体の流量を調整する第2の抽気絞り弁とを少なくとも含み、
    前記制御装置は、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が第1の閾値を超えた値である場合には、前記発電出力の値が小さくなるに伴って前記第1の抽気絞り弁の開度を小さくなるように前記第1の抽気絞り弁の開度を調整し、かつ、前記第2の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で、前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第1の閾値以下であって前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度を小さくし、かつ、前記第2の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第2の閾値以下であって前記第2の閾値よりも小さい第3の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度および前記第2の抽気絞り弁の開度を小さくした状態で前記出力増大運転を行う、
    請求項1に記載の火力発電プラント。
  5. 前記給水加熱部は、
    前記加熱媒体の圧力が前記第2給水加熱器よりも低い第3給水加熱器
    を前記給水加熱器として更に含み、前記復水器で凝縮した水が、前記第3給水加熱器と前記第2給水加熱器と前記第1給水加熱器とを順次流れることによって温度が上昇するように構成されていると共に、
    前記抽気絞り弁として、
    前記第3給水加熱器に流れる前記加熱媒体の流量を調整する第3の抽気絞り弁を更に含み、
    前記制御装置は、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が第1の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度、前記第2の抽気絞り弁の開度、および、前記第3の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第1の閾値以下であって前記第2の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度を小さくし、かつ、前記第2の抽気絞り弁の開度および前記第3の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第2の閾値以下であって前記第3の閾値を超えた値である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度および前記第2の抽気絞り弁の開度を小さくし、かつ、前記第3の抽気絞り弁の開度を保持させた状態で前記出力増大運転を行い、
    前記系統周波数の減少を検出した時点における前記発電機の発電出力が前記第3の閾値以下である場合には、前記第1の抽気絞り弁の開度、前記第2の抽気絞り弁の開度、および、前記第3の抽気絞り弁の開度を小さくした状態で前記出力増大運転を行う、
    請求項3または4に記載の火力発電プラント。
  6. 前記給水加熱部は、
    高圧給水加熱部と、
    前記加熱媒体の圧力が前記高圧給水加熱部よりも低い低圧給水加熱部と
    を含み、前記復水器で凝縮した水が、前記低圧給水加熱部と前記高圧給水加熱部とを順次流れることによって温度が上昇するように構成されており、
    前記第1給水加熱器、前記第2給水加熱器、および、前記第3給水加熱器は、前記高圧給水加熱部を構成する、
    請求項5に記載の火力発電プラント。
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