JP7085231B2 - 微小構造物検出方法、及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微小構造物を光学的に検出するための検出装置、検出方法、及び微小構造物検出用ディスクに関する。
従来、水中等に存在する微生物を初めとする微小構造物を検出する方法としては、培養法が最も多く用いられている。但し一般的には、微生物の培養のために約1日と、微生物の種類を特定する検査のために更に数日とを要することから、早々に検査結果を得ることはできていない。
早期検出のための取り組みの例として、パーティクルカウンタ或いはフローサイトメータでは、検査対象水を流路に通した上でレーザ光を照射し、集光部を通過する微生物等からの蛍光や散乱光を測定することにより、微生物等の種類や大きさを特定することが行われている(特許文献1参照)。流路を用いる手法の課題としては、一般的に検査装置が大型で高価であることが挙げられる。
小型で安価な検査装置の実現を目指し、光ディスクをベースとした手法が提案されている(特許文献2参照)。光ディスクは、映像や音楽などの情報記録のために開発され、長さが数百nmから数μmの記録ピットを高速に読み出すことができる技術である。この記録ピットを微生物等に見立てた測定を行うことで、光ディスクを使った微生物等の検出が可能となる。
本発明者らは、微小構造物の検出方法等に関して研究開発を行ってきた(特許文献3参照)。特許文献3では、トラッキングをとるためのトラック構造にマーカーを形成して、付着した微小構造物のマッピングを可能とする方法を提案した。
特開昭62-293143号公報 特許第4670015号公報 特開2014-153165号公報
従来から、微生物等を早期検出する技術が望まれているが、大型で高価であるという問題があった。
また、従来の光ディスクを用いる微小構造物検出の技術では、夾雑物がある環境下で微生物等の有無を判定する方法と微生物の種類を特定する方法が確立されていない。
例えば、特許文献2では、検出したい微生物を特異的に捕捉する仕組みを予め基板上に設ける方法が示されているが、一般的には該反応とは無関係の微生物等も一定程度基板上に物理吸着してしまう。つまり、目的の微生物の有無を有意に判断できるのは、その個数が物理吸着する個数を十分上回る場合に限られるという問題がある。
本発明者らの特許文献3では、微小構造物のマッピングが可能であるが、夾雑物がある環境下では、その検出精度が不十分であった。
本発明は、これらの問題を解決しようとするものであり、本発明は、水中等に存在する微生物を初めとする微小構造物をディスクに搭載した状態で、光学的な手段により、液中の微生物の個数に関わらず、微生物の存在の有無を明らかにし、微生物の種類を特定するための、検出方法、検出装置及び検出用ディスクを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、以下の特徴を有するものである。
本発明の微小構造物検出方法は、レーザ光を、微小構造物試料を搭載した回転するディスクの一方の面に照射し、前記ディスクの他方の面側の光を検出することにより、前記試料からの透過光強度または蛍光強度を測定することを特徴とする。例えば、前記透過光強度の測定は、微小構造物への染色前後の状態あるいは染色後の状態の、透過光を測定することが好ましい。または、例えば、前記蛍光強度の測定は、蛍光標識した微小構造物からの蛍光あるいは微小構造物の自家蛍光を測定することが好ましい。本発明の微小構造物検出方法において、前記レーザ光の前記ディスクからの反射光強度をもとに、前記ディスクにおける焦点位置を調整することが好ましい。前記透過光強度または前記蛍光強度の測定は、測定結果からディスク1回転に相当する周波数の20倍以下の周波数部分をカットすることにより、前記測定結果の揺らぎを除去することができる。
本発明の微小構造物検出装置は、ディスクを回転させる回転手段と、前記ディスクの一方の面にレーザ光を照射する照射手段と、前記レーザ光の前記ディスクからの反射光強度をもとに前記ディスクにおける焦点位置を調整する焦点位置調整手段と、前記ディスクの他方の面側で、前記レーザ光を光源として前記ディスクに搭載される試料からの透過光強度または蛍光強度を測定する測定手段とを備えることを特徴とする。例えば、微小構造物への染色前と染色後の前記測定の結果を入力して比較することにより、微小構造物の有無、個数、種類のうちのいずれか1以上を特定する信号処理手段を有してもよい。
本発明の微小構造物検出用ディスクは、レーザ光の焦点を合わせるための溝構造を有する基板を備え、レーザ光の一部を反射し一部を透過することを特徴とする。本発明の微小構造物検出用ディスクは、前記基板上に薄膜を備えることが好ましい。また、前記薄膜は、前記レーザ光の波長における屈折率が2.0以上であり、膜厚が5nm以上で200nm以下であることが好ましい。
本発明では、微小構造物検出用ディスクを構成する材料は、レーザ光波長に対して光透過性があるものを用いる。また、検出したい微生物等の微小構造物は、レーザ光がディスクにおいて焦点を結ぶ面に搭載する。
本発明の微小構造物検出装置では、例えば、マッピング機能をもたすことにより、微小構造物検出用ディスク上に存在する微小構造物の個数を数えることができる。
本発明の微小構造物検出方法では、例えば、まず、微生物検出用ディスクに微生物等を搭載した状態で回転させながら染色前の透過光強度を計測し、次に、前記ディスクに搭載した微生物を染色剤で染色した後に同じ箇所の染色後の透過光強度を測定し、染色前後の透過光強度の比較において、透過光強度のピークあるいはディップ部分に一定程度の差があった部分が染色に伴う透過光強度変化を表すことを利用して、微生物の存在の有無を明らかにし、微生物の種類を特定する。
本発明の微小構造物検出方法では、検出用ディスクに微生物等を搭載した状態において、照射手段で用いるレーザ光の波長に対して微生物等に高い光透過性がある環境下では、微生物等を搭載した状態で微生物を染色剤で染色した後に、前記ディスクを回転させながら染色後の透過光強度を計測することにより、染色に伴う光吸収により微生物が存在する部分の透過光強度にディップが生じることから、微生物等の存在の有無を明らかにし、微生物等の種類を特定する。
本発明で使用する染色剤は、照射手段で用いるレーザ光の波長に対して高い光吸収特性があるものを選択することが好ましい。前記染色剤は、微生物全般を染色できるものを用いた場合は微生物の存在の有無が明らかとなり、特定の微生物を染色できるものを用いた場合は微生物の種類を特定することができる。
本発明の微小構造物検出方法では、検出用ディスクに微小構造物を搭載した状態で回転させながら、レーザ光を励起光源として、微小構造物からの蛍光発光の有無を観察することにより、微小構造物の存在の有無を明らかにし、また微小構造物の種類を特定することができる。
蛍光発光を得るために蛍光剤を使って微生物等を蛍光標識しても良いし、微生物等からの自家蛍光を利用しても良い。前記蛍光剤は、検出装置で用いるレーザ光源の波長にて励起できるものを選択する。前記蛍光剤は、微生物全般を蛍光発光できるものを用いた場合は微生物等の存在の有無が明らかとなり、特定の微生物等のみを蛍光発光できるものを用いた場合は微生物等の種類を特定することができる。自家蛍光を利用する場合、本発明の検出装置で用いるレーザ光の波長は、微生物に元来備わる蛍光源を励起できる波長を選択する。
光検出手段を用い透過光を検出する際に、検出用ディスク回転中の面振れや焦点位置調整手段の調整動作により、微生物等を搭載しない場合においても、前記ディスクが1回転する範囲内で、透過光の強度に揺らぎが発生する場合がある。光検出手段で蛍光を検出する際、原理的にはほぼ無いか小さいと見込まれるが、ディスクが1回転する範囲内で、蛍光の強度に揺らぎが発生する場合がある。前記揺らぎは、低周波数成分をカットすることにより除去でき、一定の基準に基づきピークあるいはディップの数を数えるなどして、微生物の計数を行うことが容易となる。具体的に、微生物検出用ディスクの回転速度をv、前記ディスクの半径位置をrとすると、ディスク1回転に相当する周波数fは、v/(2×π×r)で与えられるが、この周波数fの10倍の周波数までをカットすれば良く、より確実には周波数fの20倍の周波数までカットすれば良い。
本発明の微小構造物検出方法に際して、検出用ディスクに成膜する薄膜の膜厚を制御するなどして、微小構造物があるときに透過光強度が増大しピークを形成するようにしておいた上で、染色後の透過光強度が、微小構造物がないときと比較して減少しディップを形成するようにしておけば、染色に伴う光学特性はピークがディップに変化することとなり、染色効果をより明らかに確認することができる。
本発明のように、微生物等を基板等に搭載した状態で光学的検出を行う方法において、微生物等の透過光強度または蛍光強度を測定することによって、微生物等及び夾雑物の個数に関わらず、微生物等を検出することができる。
本発明の検出装置によれば、従来の光ディスクの記録再生装置の技術を改良した検出装置により、個々の微生物の透過光及び蛍光特性を評価することができ、従来の検出装置に比べて小型で、精度が向上した。
本発明の検出方法によれば、使用するレーザ光波長に対して光吸収のある染色剤の微生物への作用状況を評価することにより、微生物を特定することができる。本発明の検出方法によれば、使用するレーザ光波長にて励起された結果、微生物から発せられた蛍光を測定することにより、微生物を特定することができる。
本発明の微小構造物検出用ディスクによれば、微生物等の透過光強度または蛍光強度を測定することが可能となるので、従来のディスクに比べて、微生物等及び夾雑物の個数に関わらず、微生物等を検出することができる。
本発明における検出装置の光学系の配置を模式的に示す図。 本発明の計算例1における微生物検出用ディスクの染色に伴う透過率変化を試算した結果を表す図。 本発明の計算例4における微生物検出用ディスクの透過率と反射率を試算した結果を表す図。 本発明の実施例における微生物検出用ディスクを測定したときの未染色の大腸菌の透過光強度信号を表す図。 本発明の実施例における微生物検出用ディスクを測定したときの染色後の大腸菌の透過光強度信号を表す図。 比較例における微生物検出用ディスクを測定したときの未染色の大腸菌の反射光強度信号を表す図。 比較例における微生物検出用ディスクを測定したときの染色後の大腸菌の反射光強度信号を表す図。
本発明の実施の形態について以下説明する。
本発明の微生物等の微小構造物検出装置の光学系配置を、図1に模式的に示す。本発明の検出装置は、基本的には、従来の光学記録再生装置の構造及び動作原理と、情報の記録再生をする機能の代わりに、微生物等を透過した光強度または微生物からの蛍光を測定することを除いて、共通する。ディスクを回転する回転手段1と、レーザ光を照射する照射手段2と、前記レーザ光の前記ディスクからの反射光強度を測定し、前記ディスクのとある面に焦点が合うようにレンズ位置等を調整する焦点位置調整手段3は、従来の光学記録再生装置における技術を適用することができる。焦点位置調整手段3は、例えば集光レンズ32と光検出器31を備える。
本発明の微小構造物検出装置は、従来の光学記録再生装置で用いられる情報記録再生用ディスクの代わりに、微生物検出用ディスク4を使用する。ディスク4は、基板上に薄膜を成膜して作製しても良い。但し、ディスク4を構成する材料は、照射手段2のレーザ光波長に対して光透過性があるものを用いる。
光スポット径が小さい方が、微生物等が複数存在する場合の分解能が向上するため、照射手段2のレーザ光波長は、350nm以上800nm以下の範囲で、より短波長であることが好ましい。
本発明の微小構造物検出方法で用いる染色剤は、照射手段2のレーザ光波長に対して光吸収がある公知の染色剤を用いることができる。公知の染色剤は具体的に、ビスマルクブラウン、ブリリアントグリーン、クマシーブリリアントブルー、サフラニン、フクシン、ビクトリアブルー、クリソイジンなどである。
本発明の微小構造物検出方法で用いる蛍光剤は、照射手段2のレーザ光波長において光励起できる公知の蛍光剤を用いることができる。公知の蛍光剤は具体的に、DAPI(4’,6-diamidino-2-phenylindole)、HOECHST34580、DRAQ5(BioStatus Limited社、登録商標)などである。
ディスク4は、本発明の検出装置に固定していても良く、あるいは脱着可能としても良い。固定とした場合は、予めバックグラウンドとなる透過光あるいは蛍光強度を測定しておき、微生物等の検出試験を行ったときの透過光あるいは蛍光強度の測定結果からバックグラウンド分を差し引けば、微生物等の検出は可能である。脱着可能とした場合は、微生物等の検出試験を行うときに未使用のディスク4を用いることでバックグラウンド分を差し引く手間が省けるほか、適宜微生物等の検出試験の内容に応じた形態のディスク4を用いることができる。
微小構造物検出用ディスク4の基板は、少なくとも回転時にその平面状の形態を維持できる程度に強靱であれば良い。基板材料は具体的には、合成石英や溶融石英やホウケイ酸ガラスのようなガラスや、ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレートやアクリル樹脂などのプラスチックであることが望ましい。基板は記録再生用ディスクの基板と類似させた方が、既存の生産設備等が低コストにできることから、形状は円盤状とし、厚みは0.1~1.2mmの範囲にあることが好ましい。
ディスク4の基板の一方の側には、照射手段2より発せられたレーザ光が焦点を結び且つディスク4の全面走査が可能となるような溝状のスパイラル構造を有していることが望ましい。
ディスク4の薄膜は、ディスク4の反射率調整と、微生物等を含む検査対象水に対する濡れ性制御を目的に、前記基板の照射手段2より発せられたレーザ光が焦点を結ぶ側に成膜する。薄膜材料は具体的には、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Zr、Mo、Pd、In、Sn、Sb、Te、Ce、Nd、Hf、Ta、W、Pt、Bi等の窒化物、酸化物、炭化物、硫化物であることが好ましい。二元に限らず、適宜三元及び四元の化合物としても良い。また薄膜は単層に限らず、機能別に複数層で構成しても良い。
ディスク4の薄膜はまた、染色に伴う透過光強度変化を高感度に検出することを目的に、屈折率が2.0以上の薄膜材料を、膜厚を制御した上で成膜しても良い。薄膜材料は具体的には、In、In-Sn、Nd、Sb、Zr、Ce、Ti、Bi等の酸化物あるいはSiの窒化物であることが好ましい。
ディスク4の薄膜を構成する個々の膜の膜厚の下限は、使用する薄膜材料が、一面を覆うことができず粒子状となる範囲を脱し、ようやく膜状となる膜厚である。薄膜の総厚の上限は、個々の微生物等を区別するため、照射手段2及び焦点位置調整手段3から成る光学系の焦点深度の範囲内にあることが好ましい。具体的には、薄膜の総厚は、5nm以上で3.9μm以下であることが望ましい。
ディスク4の薄膜はまた、基板との光学的な干渉を利用してディスク4の透過率や反射率を調整することを目的に、あるいは染色に伴う透過光強度変化を高感度に検出することを目的に、薄膜の膜厚を設計しても良い。前記目的に好適な条件は、膜厚に対して周期的に現れるが、膜厚が厚いときに基板が変形することを回避するため、膜厚の上限は500nm以下とすることが良く、より好ましくは200nm以下とすることが良い。
ディスク4の薄膜は、薄膜表面に接着性があるなど、基本的には不特定多数の微生物等を捕捉できる仕組みがあっても良い。
ディスク4への微生物等の搭載は、ディスク4の基板の照射手段2より発せられたレーザ光が焦点を結ぶ側に行い、前記焦点を結ぶ側に薄膜がある場合は薄膜上に行う。搭載は例えば検査対象水をディスク4に滴下することで行う。微生物検出試験の前に検査対象水を乾燥させれば、微生物等を薄膜上に直接載せることができ、微生物等の検出が可能である。また検査対象水を乾かさない場合も、微生物等が照射手段2及び焦点位置調整手段3から成る光学系の焦点深度の範囲内にあれば、やはり微生物等の検出は可能である。
検査対象水中の夾雑物を減らすため、予め検査対象水をフィルタ等に通水し微生物よりも大きい構造物を取り除いても良い。また搭載時に検査対象水を乾燥させた場合は、純水やエタノールなどでディスク4の表面を洗浄し、析出した夾雑物の量を低減させても良い。
ディスク4に微生物等を搭載した後、ディスク4が回転することに伴う微生物等の移動及び飛散を抑制するため、ディスク4の微生物等を搭載した側の表面に別途カバー層を設けても良い。前記カバー層は例えば、紫外線硬化樹脂などの樹脂で前記表面を覆っても良く、カバーガラスなどの平面状の構造物を接着剤あるいは検査対象水の表面張力で固定しても良い。
本発明の微小構造物検出装置は、検出用ディスクに搭載した微生物等の微小構造物を透過した光あるいは微生物等の微小構造物からの蛍光を測定する光検出手段5を備える。光検出手段5は、光検出器53と、透過光及び蛍光を効率よく取得するため、光検出器53の前段に集光レンズ51等を配していることが好ましい。
光検出手段5の光検出器53は、透過光あるいは蛍光の強度に応じて、フォトダイオードや光電子増倍管などを用いることができる。
前記蛍光を測定する場合は、照射手段2のレーザ光波長を遮断し、レーザ光波長よりも長波長側の光の一部が通過するフィルタ52を前記光検出器53の前段に配していることが望ましい。
実施例については後述するが、まず、ディスクを透過する光を検出する場合が、反射する光を検出する場合と比較して、微小構造物の検出において優れていることを、計算例によって説明する。
(計算例1)
ポリカーボネート製基板上に薄膜(膜厚:0~200nm)を備える微生物検出用ディスクの前記薄膜上に、微生物相当層(層厚:100nm)がある積層構造を仮定した。波長405nmの光を前記積層構造の薄膜がない側から照射し、前記積層構造の透過率を計算で求めた。波長405nmにおける屈折率はそれぞれ1.63(ポリカーボネート)、1.45(微生物)であり、薄膜の屈折率は1.0~3.0の範囲で変化させた。
図2に、微生物相当層の波長405nmにおける消衰係数を非染色時の0から染色時の0.01に変化させたときの透過率変化を計算した結果を示す。薄膜の膜厚を0~200nm、屈折率を1.0~3.0の範囲で変化させても、全ての場合において透過率は約2~3%減少した。
図2で最も大きい透過率変化を示したのは、図中の「-3」で示した範囲であった。屈折率が3.0のときは膜厚が4~12nmと72~80nmと140~148nm、屈折率が2.5のときは膜厚が6~22nmと88~102nmと168~184nm、屈折率が2.0のときは16~36nmと118~136nmの各範囲であった。
(計算例2)
計算例1と積層構造及び膜厚条件及び屈折率条件は同じだが、消衰係数を非染色時の0から染色時の0.1に変化させたときの透過率変化を計算した。薄膜の膜厚及び屈折率を変化させても、全ての場合において透過率は約18~26%減少した。
このように消衰係数の変化分が大きいときは、薄膜の屈折率及び膜厚に関わらず大きな透過率変化を示すことから、透過光測定において染色効果を十分確認することができる。
(計算例3)
計算例1と微生物検出用ディスク及び膜厚及び屈折率は同じだが、微生物相当層の層厚を1μmとし、消衰係数を非染色時の0から染色時の0.01に変化させたときの透過率変化を計算した。薄膜の膜厚を0~200nm、屈折率を1.0~3.0の範囲で変化させても、全ての場合において透過率は約13~29%減少した。
このように微生物の厚みが厚いときは、薄膜の屈折率及び膜厚に関わらず大きな透過率変化を示すことから、透過光測定において染色効果を十分確認することができる。
(計算例4)
ポリカーボネート製基板上にTiO2薄膜(膜厚:40nmまたは80nm)がある微生物検出用ディスクの前記薄膜上に、微生物相当層(層厚:100nm)がある積層構造を仮定した。前記基板の溝を走査することとし、前記薄膜と微生物相当層の間に空気層(層厚:34nm)を挿入した。波長405nmの光を前記積層構造の薄膜がない側から照射し、前記積層構造の反射率及び透過率を計算で求めた。波長405nmにおける屈折率はそれぞれ1.63(ポリカーボネート)、2.7(TiO2)、1.0(空気)、1.45(微生物)である。
図3に、微生物相当層の波長405nmにおける消衰係数を非染色時の0から、染色時の0より大きい値に変化させたときの計算結果を示す。反射率はほぼ変化しないのに対し、透過率は消衰係数の増大とともに減少することが明らかである。
本発明の微小構造物検出方法に際して、検出用ディスクに成膜する薄膜の膜厚を制御するなどして、微小構造物があるときに透過光強度が増大しピークを形成するようにしておくとよい。染色後の透過光強度が、微小構造物がないときと比較して減少しディップを形成するようにしておけば、染色に伴う光学特性はピークがディップに変化することとなり、染色効果をより明らかに確認することができる。
例えば特許文献2にあるような反射光を測定する方法では、微生物染色に伴う光学的な変化を高感度に取得できないのに対して本発明の微小構造物検出装置における光学的配置により透過光を測定することにより、初めて高感度な検出が可能となる。
(実施例)
溝周期構造のあるポリカーボネート製基板上に、TiO2薄膜(膜厚:40nm)を成膜し、微生物検出用ディスク4を作製した。微生物としては大腸菌を用い、大腸菌を含む検査対象水をディスク4上に滴下した後、乾燥させた状態で大腸菌の検出試験を行った。
波長405nm、レーザ光パワー1.0mW、開口数0.65の光学系からなる照射手段2及び焦点位置調整手段3と、倍率50倍で開口数0.50の対物レンズ及び光電子増倍管からなる光検出手段5を用いて実験し、微生物検出用ディスクは線速5.0m/sで回転させた。また光検出手段5で得られた信号は、信号増幅器により5倍に増幅した。前記光電子増倍管においては、光を検出すると、負の電圧が出力される仕組みとなっている。
染色方法は、ビスマルクブラウン粉末を純水で約10%の濃度になるように調節したものを染色剤として用い、ディスク4上の大腸菌がある箇所を十分覆う量を滴下した後、1分間放置し、その後ディスク4を水洗いして余剰な染色剤を取り除いた。光学顕微鏡を用い、前記染色方法にて大腸菌は染色されていることを確認した。
図4及び図5に、それぞれ、大腸菌を染色する前後の透過光強度信号を示す。図4及び5の両方の図中の「大腸菌スポット6」は大腸菌を含む検査対象水を滴下した箇所を示し、横軸はレーザ光走査の時間を表す。図4では、大腸菌がある箇所の透過光強度は、大腸菌がない箇所に対して増加または減少している様子が観測されている。図5では、大腸菌がある箇所の透過光強度は、大腸菌がない箇所に対してほぼ減少している様子が観測されている。図4と5の対比から、染色に伴い、大腸菌の透過光強度の多くが減少に転じたことがわかる。
(比較例)
図6及び図7に、それぞれ、図4及び図5と同じ箇所の大腸菌を染色する前後の反射光強度信号を示す。反射光強度は、焦点位置調整手段3の光検出器にて測定した。図6と図7において、大腸菌がある箇所の反射光強度はともに、大腸菌がない箇所に対して減少しており、染色の効果は両図の比較において明らかではない。
図4から図7の結果は、計算例4の膜厚が40nmの場合の計算結果と整合性がある。よって、大腸菌等の微生物を染色する前後で透過光強度信号を測定及び比較することにより、微生物の有無を精度よく判定できることが明らかである。
なお、上記実施の形態等で示した例は、発明を理解しやすくするために記載したものであり、この形態に限定されるものではない。
本発明の検出用ディスクや検出装置を用いて、微生物等からの透過光強度あるいは微生物等からの蛍光を測定することができ、また、本発明の検出方法にて微生物の有無及びその種類を特定できることから、水中に存在する微生物を早期検出することに適しているので、産業上有用である。
1 回転手段
2 照射手段
3 焦点位置調整手段
4 微生物検出用ディスク
5 光検出手段
6 大腸菌スポット
31、53 光検出器
32、51 集光レンズ
52 フィルタ

Claims (5)

  1. レーザ光の焦点を合わせるためのスパイラル溝の上側に試料を搭載した回転するディスクの一方の面に該スパイラル溝の下側からとなるようにレーザ光を照射して該面を走査しながら、前記ディスクの他方の面からの透過光を光検出器で検出することにより該試料中における特定の微小構造物の有無を検出する方法であって、
    前記試料は前記スパイラル溝の上に直接搭載され、
    検出対象の前記微小構造物は、前記レーザ光のレーザ光波長にて、自家蛍光を有し又は蛍光発光するように処理され、
    回転する前記ディスクからの前記透過光について、前記レーザ光波長を遮断して、前記レーザ光波長よりも長波長側の光の一部を通過させるフィルタを与えて、前記光検出器にて前記微小構造物からの蛍光強度の時間変化を検出することを特徴とする微小構造物検出方法。
  2. 前記スパイラル溝は表面に反射率調整膜を有しこの上に直接試料を搭載することを特徴とする請求項1記載の微小構造物検出方法。
  3. 前記反射率調整膜は窒化物、酸化物、炭化物、硫化物のいずれかからなることを特徴とする請求項2記載の微小構造物検出方法。
  4. 前記微小構造物は微生物であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の微小構造物検出方法。
  5. レーザ光の焦点を合わせるためのスパイラル溝の上側に試料を搭載した回転するディスクの一方の面に該スパイラル溝の下側からとなるようにレーザ光を照射して該面を走査しながら、前記ディスクの他方の面からの透過光を光検出器で検出することにより該試料中における特定の微小構造物の有無を検出する装置であって、
    前記試料は前記スパイラル溝の上に直接搭載され、
    検出対象の前記微小構造物は、前記レーザ光のレーザ光波長にて、自家蛍光を有し又は蛍光発光するように処理されており、
    回転する前記ディスクからの前記透過光について、前記レーザ光波長を遮断して、前記レーザ光波長よりも長波長側の光の一部を通過させるフィルタを与え、前記光検出器にて前記微小構造物からの蛍光強度の時間変化を検出することを特徴とする微小構造物検出装置。
    以上
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