JP7100867B2 - セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体 - Google Patents

セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP7100867B2
JP7100867B2 JP2020044536A JP2020044536A JP7100867B2 JP 7100867 B2 JP7100867 B2 JP 7100867B2 JP 2020044536 A JP2020044536 A JP 2020044536A JP 2020044536 A JP2020044536 A JP 2020044536A JP 7100867 B2 JP7100867 B2 JP 7100867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic molded
molded body
irradiation
ceramic
crack length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020044536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021142739A (ja
Inventor
耕三 横田
良孝 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kagawa Prefectural Government
Original Assignee
Kagawa Prefectural Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kagawa Prefectural Government filed Critical Kagawa Prefectural Government
Priority to JP2020044536A priority Critical patent/JP7100867B2/ja
Publication of JP2021142739A publication Critical patent/JP2021142739A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7100867B2 publication Critical patent/JP7100867B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)

Description

本発明は、積層造形法によりセラミックス成形体を製造するセラミックス成形体の製造方法および当該製造方法により製造したセラミックス成形体に関する。
従来、3次元積層造形技術(Additive Manufacturing、以下、AMともいう)は、3次元CADデータから立体複雑形状を付加製造により造形する技術である。AMは、形状確認などの試作を中心とした利用から、造形体を最終製品の部材として利用するダイレクトデジタルマニュファクチャリング(DMM)へと移行しつつあり、部材として利用できる素材も金属材料、スーパーエンジニアリングプラスティックなど各種材料の開発が進んでいる。一方、セラミックスに関しては、専用の造形装置は少なく、国内の3D製品化事例も極めて少ないのが現状である。セラミックスは、金属材料と比較して硬質脆性の難削材料であるため、以前から加工の必要のない最終形状やニアネットシェイプが求められており、セラミックスのAMに対する期待は大きい。
セラミックスのAMは、光造形法、粉末床溶融結合法、材料押出法など各種提案されている。特許文献1は、粉末床溶融結合法(パウダーベッド法)によるセラミックス造形を示したものであり、セラミックス微粒子を液状の熱硬化性樹脂等の中に分散させる工程と、当該分散工程にて得られた混合物を硬化させる工程と、当該硬化工程にて得られた硬化物を、セラミックス微粒子よりも粒径が大きい粒子に粉砕して造形材料を得る工程とを備える、3次元造形に用いられる造形材料の製造方法が示されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、積層造形と直接焼結とを同時に行い造形ブロック体を得るものであり、セラミックスのAMにおける直接焼結造形は、金属積層造形における粉末床溶融結合法と同じ考え方であるため、将来期待される工法であるものの、セラミックスは高温において溶融結合するとガラス化し、セラミックス本来の特性を発現できず、また、数十ミクロンの顆粒や粉末を使用するため高精細な造形が困難であった。
また、材料押出法を利用してセラミックスの三次元形状の部材を製造する手法は、積層形成されている層間の密着強度が弱い場合や、層間(z方向)や横方向(xy方向)に欠陥が生じる恐れがある。このために、三次元積層部材の機械的強度が、要求されている強度よりも大幅に小さくなってしまうという問題や、積層形成されている層間等で破断が発生するという問題が生じる虞がある。
一方、光造形法は高精細な造形が可能な工法として知られている。光造形法は、光の照射方向により、上面照射(自由液面法)と下面照射(規制液面法)に大別され、光の照射方法によって、レーザ式点露光走査タイプとプロジェクタ(DLP)式面露光タイプに分けられる。これらの中で下面照射型DLP式光造形法は、透明シート等を通して下面から光を照射するものであり、露光面がフラットであり、複雑なスキージング機構が必要ないため装置が簡便となる傾向にあり、一層ごと画像データを投影し積層させることで、迅速かつ安価に造形物を作製することができる。
光造形法によるセラミックス造形として、特許文献2には、(A)電子顕微鏡法による数平均粒径が0.01~0.5μmのセラミックス粒子と、(B)重合性官能基を有する化合物と、(C)光重合開始剤を含有してなる光硬化性液状組成物とを有する光硬化性液状組成物を用いることで、セラミックス粉体等とバインダー組成物との混合物中に占めるセラミックス充填率を増加させても良好な流動性と光硬化性を示すことができ、光積層造形法により、所望の立体形状物を容易に造形できる立体形状物の製造方法が開示されている。しかしながら、特許文献2は、基本的に、レーザ式点露光走査タイプによるセラミックス造形に関するものであり、照射条件が造形精度に及ぼす影響の詳細については示されておらず、また造形焼結体の欠陥や強度特性についても示されていない。
また、特許文献3には、セラミックス粒子に重合性不飽和基を結合することで、粒子に紫外線重合性を付与し、この粒子を含む紫外線硬化性樹脂組成物の層中に光学的手法を用いて紫外線を集光せしめ、その集光位置を三次元的に移動させて任意の位置を硬化することで、微細な三次元形状を得る技術が開示されている。また、特許文献3には、粒径が70nm以下と極めて微細なセラミックス粒子を用いれば、紫外線の透過率が高く、かつ光の散乱も抑制できるため、より微細かつ複雑な造形が可能となることも示されている。このように、特許文献3では、紫外線の透過率が高く、かつ光の散乱が抑制できる極めて微細なセラミックス粒子を用いることで、微細かつ複雑な造形が可能となることを示すものであるが、緻密な焼結体を得るには、造形後、流動性セラミックス材料の含侵工程が必要であり、この工程においては、造形体の表面に流動性セラミックス材料が堆積し内部にまで十分均一に浸透しない恐れがあるとともに、この工法においては、基本的に、1~1000μmオーダーの微小造形体を作製するものであり、数ミリメートル~数センチメートル以上の造形体の作製には適していなかった。
特開2018-69549号公報 特開2006-257323号公報 特開2006-76822号公報
光造形法の一種である下面照射型DLP式光造形法は、高精細なセラミックス造形体を作製することが可能であるが、当該工法を活用したセラミックス造形においては、造形方法に由来する種々造形欠陥が内在し、そのため、射出成形等の従来工法と比較して機械的特性が低下する可能性がある。想定される具体的な造形欠陥は、次の3つである。
(1)接着阻害する因子が界面に存在することで、積層界面の不十分な接合による界面剥離(デラミネーション)
(2)各積層ピッチ内における照射エネルギー差に起因した端面段差
(3)プロジェクタの分解能(ピクセル)由来の端面段差
下面照射型DLP式光造形法において、これらすべての課題を効率的かつ最適に改善した方法は報告されていない。これら課題を克服しなければ、十分な機械的特性を有するセラミックス造形体は得られず、セラミックスの高品位なDDMを達成することはできない。
本発明は、下面照射型DLP式光造形法において、上記造形欠陥を改善し、立体複雑形状を有する高精細なセラミックス成形体の製造方法、およびそれにより作製したセラミックス成形体を提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するためになされた。すなわち、本発明の主な目的は、三次元積層造形法により製造されるセラミックス成形体の機械的強度を高めることができる技術を提供することにある。
本発明は下記(1)ないし(7)のセラミックス成形体の製造方法を要旨とする。
(1) 下面照射型DLP式光造形法によるセラミックス成形体の製造方法において、
焼結後の前記セラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチを設定し、前記積層ピッチで各層を積層する造形工程と、造形したセラミック成形体を、常圧で焼成する焼成工程と、を有し、前記臨界亀裂長さは、下記式に基づいて求められる、セラミックス成形体の製造方法。
Figure 0007100867000001
(上記式において、σ f は脆性材料の破壊強度、Yは微小クラックの形状因子、cは前記臨界亀裂長さ、K IC は臨界応力拡大係数である。)
セラミックス成形体の製造方法。
(2)前記造形工程において、各層を鉛直方向に対して斜め方向に積層させる場合に、前記端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる照射単位面積で照射光の照射範囲を制御しながら、各層を積層造形することを特徴とする、上記(1)に記載のセラミックス成形体の製造方法。
(3)前記造形工程において、積層ピッチに対して1/5以下の平均粒子径を有するセラミックス粉末を、光硬化性樹脂に10体積%以上80体積%以下添加した光硬化性セラミックススラリーを使用して造形することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載のセラミックス成形体の製造方法。
(4)前記造形工程において使用する光硬化性セラミックススラリーの粘度が300mPa・s~5000mPa・sであることを特徴とする、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のセラミックス成形体の製造方法。
(5)前記造形工程において、積層ピッチに応じて特定される必要最小照射エネルギーの1.2~3.0倍の照射エネルギーの照射光を照射して造形を行うことを特徴とする、上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のセラミックス成形体。
(6)前記造形工程において、照射光の照射エネルギーを一定としながら照射強度を低くすることで硬化深さが低下し始める照射強度を基準照射強度とした場合に、照射光の照射強度を前記基準照射強度の40~200%の強度にして造形を行うことを特徴とする、上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のセラミックス成形体。
(7)焼結後のセラミックス成形体において、積層界面剥離が生じておらず、かつ、寸法誤差が5%以内である、上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のセラミックス成形体の製造方法。
また、本発明は下記(8)ないし(10)のセラミックス成形体を要旨とする。
(8) 下面照射型DLP式光造形法により成形されたセラミックス成形体であって、焼成後の前記セラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチで、各層が積層されており、前記臨界亀裂長さは、下記式に基づいて求めることができる、セラミックス成形体。
Figure 0007100867000002
(上記式において、σ f は脆性材料の破壊強度、Yは微小クラックの形状因子、cは前記臨界亀裂長さ、K IC は臨界応力拡大係数である。)
(9)焼成後の前記端面段差が臨界亀裂長さよりも小さいことを特徴とする、上記(8)に記載のセラミックス成形体。
(10)焼結後に積層界面剥離が生じておらず、かつ、寸法誤差が5%以内である、上記(8)または(9)に記載のセラミックス成形体。
造形体の界面剥離や端面段差が少なくなり、従来工法と比較して遜色のない機械的特性を有するとともに、AMならではの立体複雑形状を具備する高付加価値な高精細セラミックス成形体を創製することが可能となる。
本実施形態に係る3次元積層造形機の構成図である。 3次元積層造形技術の概略を説明するための図である。 本実施形態における照射光の照射エネルギーを説明するための図である。 鉛直方向に積層造形した場合のセラミックス成形体の端面段差を説明するための図である。 斜め方向に積層造形した場合のセラミックス成形体の端面段差を説明するための図である。
《3次元積層造形機》
以下、図に基づいて、本発明に係るセラミックス成形体の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るセラミックス成形体を成形するための3次元積層造形機1の構成図である。また、図2は、3次元積層造形技術の概略を説明するための図である。
図1に示すように、3次元積層造形機1は、制御装置10と、紫外線光などの照射光を照射するプロジェクタ20とを有し、プロジェクタ20により照射された照射光の照射先に、光硬化性セラミックススラリー(光硬化性樹脂液体とセラミックス粉末との混合物)を充填するための透明樹脂トレイ30が配置される。
本実施形態では、セラミックス成形体の完成形のCADデータが制御装置10に入力され、制御装置10により、セラミックス成形体のスライスデータが作成される。そして、制御装置10は、図2に示すように、作成したスライスデータに基づいて、プロジェクタ20に照射光を照射させ、光硬化性セラミックススラリーを層ごとに硬化させることで、セラミックス成形体を成形する付加製造を行う。
《プロジェクタ》
プロジェクタ20は、光硬化性セラミックススラリーを硬化させるために、紫外線などの照射光を、光硬化性セラミックススラリーが充填された透明樹脂トレイ30に向けて照射する。ここで、プロジェクタ20の照射光の照射エネルギーが十分でない場合には、セラミックス造形体の積層界面において界面剥離が発生するという問題があった。一方で、プロジェクタ20の照射光の照射エネルギーを過度に大きくしてしまうと、光硬化性セラミックススラリーに屈折率の異なるセラミックス粒子が多く含まれるため、光の散乱が大きくなり、硬化させた部分に歪みが生じる場合や膨れが生じる場合があり、想定した寸法と誤差が生じてしまい、高精細な造形が行えないという問題もあった。
《照射光》
このような問題を考慮して、本実施形態に係るプロジェクタ20は、セラミックスの積層ピッチに応じた必要最小照射エネルギー(E)の1.2~3.0倍、好ましくは1.5~2.5倍の範囲となるように、照射する照射光の照射エネルギーが設定される。ここで、積層ピッチに応じた必要最小照射エネルギーは、たとえば、光源波長405nmの光照射による単層硬化試験を行い、照射エネルギーと硬化深さの関係を次式のBeer-Lambert則を用いて求めることができる。
Figure 0007100867000003
上記式(1)において、Cdは硬化深さ(μm)、Eは照射エネルギー(mJ/cm)、Ecは臨界照射エネルギー(mJ/cm)、Dpは光硬化感度(μm)を意味する。ここで、図3は、本実施形態における照射光の照射エネルギーを説明するための図であり、所望の積層ピッチに対する必要最小照射エネルギー(E)と、本実施形態で照射される照射エネルギー範囲とを例示している。たとえば、図3に示す例において、積層ピッチ(硬化深さ)を100μmとした場合、必要最小照射エネルギーは約15mJ/cmとなり、本実施形態における照射光の照射エネルギーの範囲(必要最小照射エネルギーの1.2~3.0倍の範囲)は、おおよそ18~45mJ/cmの範囲となる。
また、本実施形態では、照射光の照射強度も調整される。光硬化性セラミックススラリーは、光硬化性樹脂に屈折率の異なるセラミックス粒子を混合したものであり、照射強度により光の散乱の度合いが変化し、特に、セラミックス成形体の寸法制御に大きく影響すると考えられる。具体的には、照射強度を小さくすることで、光の散乱を抑制することができ、寸法制御に優れる造形が可能となる。一方で、照射強度を過度に小さくしてしまうと、照射エネルギーを、積層ピッチに応じた必要最小照射エネルギーに設定しても所望の硬化深さが得られない場合がある。そのため、本実施形態に係るプロジェクタ20では、照射光の照射強度が、所望の造形深さが造形できる基準照射強度の40~200%、好ましくは60~150%に設定される。40%より照射強度が低いと界面剥離が起こるとともに造形時間が膨大となってしまう。一方、200%より照射強度が高いと光の散乱が強くなり寸法制御が困難になる。なお、基準照射強度とは、照射エネルギーを一定とし、ある一定の硬化深さが得られる照射強度において、照射強度を小さくしていった場合に、その硬化深さが低下しはじめるときの照射強度をいう。
《光硬化性セラミックススラリー》
本実施形態では、光硬化性樹脂とセラミックス粉末とを混合した光硬化性セラミックススラリーを、プロジェクタ20により照射した照射光により硬化させることで、セラミックス成形体が成形される。なお、光硬化性セラミックススラリーは、以下のように調整することができる。まず、使用するセラミックス粉末の粒子径は、設定する積層ピッチに対して十分に小さいことが必要である。積層ピッチより大きかったり、積層ピッチに近いサイズであると十分な硬化接合が困難になり、積層が不十分となったり、積層欠陥が生じてしまう。したがって、積層ピッチに対して、1/5以下、望ましくは1/10以下の平均粒子径を有するセラミックス粉末を使用することが好ましい。また、光硬化性樹脂に添加するセラミックス粉末の含有量は、10体積%未満であると、焼成後収縮率が大きくなり亀裂の原因となるばかりか、緻密体を得るのが困難である。一方、80体積%より高いと、流動性を有するセラミックススラリーを調製することが困難である。したがって、光硬化性セラミックススラリーに含まれるセラミックス粉末は、10体積%以上かつ80体積%以下、望ましくは20体積%以上かつ60体積%以下が好ましい。また、光硬化性セラミックススラリーの粘度は、過度に高くしてしまうと、積層造形体を積層毎に吊り上げる際、界面に引張応力が働き、界面剥離を引き起こす原因となってしまう。一方、光硬化性セラミックススラリーの粘度を過度に低くしてしまうと、セラミックス粒子の分離が生じてしまう。そのため、本実施形態では、光硬化性セラミックススラリーは、粘性係数が300~5000mPa・s、好ましくは500~3000mPa・sに調整される。
《積層ピッチ》
次に、本実施形態に係るセラミックス成形体の積層ピッチについて説明する。ここで、図4(A)は、積層ピッチを150μmで造形したセラミックス成形体の端面段差を示す電子顕微鏡の写真あり、図4(B)は、積層ピッチを25μmで造形したセラミックス成形体の端面段差を示す電子顕微鏡の写真である。図4(A),(B)に示すように、積層造形法においては、各層を積層するように造形する際に、セラミックス成形体の端面(側面、積層方向の面)に端面段差が形成されてしまう。端面段差が大きい場合、積層界面において積層界面に平行方向の強度を著しく低下させるおそれがある。図4(A)および図4(B)に示すように、端面段差の大きさは、積層ピッチの大きさに依存し、たとえば図4(A)に示すように、積層ピッチを150μmで造形した場合には、端面段差は約70μmとなり、図4(B)に示すように、積層ピッチを25μmで造形した場合、端面段差は約10μmとなる。上述したように端面段差が大きいと、積層界面と平行方向の強度が著しく低下するため、積層ピッチを小さくすることで端面段差を小さくし、セラミックスの強度を高めることができる。しかしながら、積層ピッチを過度に小さくしてしまうと、セラミックスの造形にかかる時間が膨大となり、光硬化性セラミックススラリーの安定性が損なわれてしまう。そこで、本実施形態では、破壊力学に基づき、造形しようとするセラミックスが本来有する破壊源の臨界亀裂長さよりも端面段差が小さくになるように積層ピッチが設定される。
ここで、セラミックスの臨界亀裂長さcは、下記式2により表すことができる。
Figure 0007100867000004
なお、上記式2において、σfは脆性材料の破壊強度、Yは微小クラックの形状因子、cは臨界亀裂長さ(破壊源の大きさ)、KICは臨界応力拡大係数(破壊靭性値)である。たとえば、アルミナの破壊強度を400MPa、破壊靭性値を3MPa・m1/2とすると、臨界亀裂長さは約17μmとなり、このサイズよりも端面段差を小さくすることで積層界面と平行方向の強度低下を防ぐことが出来る。また、ムライトおよび部分安定化ジルコニアの臨界亀裂長さは、同様にそれぞれ約30μm、12μmであり、これらサイズより端面段差を小さくすることが必要である。
《プロジェクタの分解能》
セラミックス成形体を積層造形する場合に、各層を鉛直方向に対して斜め方向に積層する場合、図5に示すように、積層ピッチ由来の端面段差とは異なる端面段差が生じる。この段差は、積層ピッチに加えて、プロジェクタ20の照射面の分解能(1ピクセルのサイズ)に起因するものと考えられる。すなわち、DLP式光造形は面露光であり、プロジェクタ20が照射光を照射する最小の単位照射面を、プロジェクタ20の分解能として考えることができる。たとえば図5に示す例では、層Bを形成するために、プロジェクタ20の照射面のうち照射面aおよび照射面bで照射が行われるが、層Aを形成する場合には、照射面bでの照射は行われず、照射面aでの照射が行われる。このように積層方向に対して傾斜をつけてセラミックス成形体を造形する場合に、図5に示すように、端面段差が生じてしまう。ここで、端面段差の大きさは、積層ピッチと照射面の分解能(照射面の最小単位面積)に依存する。すなわち、端面段差の大きさを小さくするためには、積層ピッチを小さくするとともに、プロジェクタ20の照射面の分解能を小さくすればよい。しかしながら、積層ピッチを過度に小さくした場合の弊害は上述したとおりであるし、また、プロジェクタ20の照射面の分解能を高めるほど、装置が高額になり汎用性がなくなってしまう。そこで、鉛直方向に対して斜め方向にセラミックス成形体を造形する場合には、傾斜方向における端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる照射面の分解能が得られる装置を用いて、セラミックス成形体を造形することで、斜め方向に積層したセラミックス成形体の強度低下を有効に防止することができる。
(実施例1~11)
次に、本発明の実施例を下記表1に示す。下記表1に示すように、セラミックス粉末として、実施例1~4ではアルミナ粉末(純度99.99%、平均粒子径0.61μm)を用い、実施例5~8ではムライト粉末(平均粒子径1.2μm)を用い、実施例9~11では3molY-ジルコニア粉末(平均粒子径0.64μm)を用いた。また、実施例1~11では、光硬化性樹脂として、ラジカル重合系アクリルベースモノマー、単官能希釈モノマー、重合開始剤などを適量加えたものを用いた。この光硬化性樹脂は、屈折率が1.49であり、ずり速度3.06s-1および温度25℃において粘度計(東機産業製、R115型)で測定した粘度が48mPa・sであった。また、光硬化性樹脂の光硬化特性は、臨界照射エネルギー(Ec)が4.3mJ/cmであり、光硬化感度(Dp)が183μmであった。
本実施例では、各実施例1~11のセラミックス粉末と光硬化性樹脂とを混合し、さらに分散剤であるカルボキシル基含有の変性ポリマーを、セラミックス粉末に対して0.3~2.0wt%となる量を添加し溶解させた。また、実施例1~3,5~11では、セラミックス粉末の固形分濃度が35vol%となるように、実施例4ではセラミックス粉末の固形分濃度が40vol%となるように、セラミックス粉末と光硬化性樹脂とを混合した。そして、遊星撹拌装置(クラボウ製、マゼルスターKK-250S)を用いて混合攪拌し、光硬化性セラミックススラリーを調製した。
調製した光硬化性セラミックススラリーの粘度は、実施例1~3(アルミナ粉末35vol%)では728mPa・s、実施例4(アルミナ粉末40vol%)では3392mPa・s、実施例5~8(ムライト粉末35vol%)は568mPa・s、実施例9~11(ジルコニア粉末35vol%)では1216mPa・s(いずれもずり速度3.06s-1、温度25℃)であった。
Figure 0007100867000005
セラミックス成形体の造形は、光源の波長を405nmとした下面照射型DLP式光造形装置(武藤工業製、ML-48)を用いて行った。セラミックス成形体の形状は、約2.5×2.5×10mmの直方体とし、長手方向がz軸方向と平行になるように造形した。
また、セラミックス成形体の造形において、上記表1に示すように積層ピッチを、実施例9では20μm、実施例1~5,10,11では25μm、実施例6~8では50μmとした。また、上記表1に示すように、実施例1~11では、プロジェクタ20の照射強度を0.27~0.84W/cmで照射し、基準照射強度に対する相対照射強度を45~162%とした。また、実施例1~11では、照射時間を変えることで、照射エネルギー(照射強度×照射時間)を5.08~22.38mJ/cmに調整し、必要最小照射エネルギーに対する相対照射エネルギーを150~300%とした。
造形したセラミックス成形体は、窒素雰囲気650℃において脱脂し、大気雰囲気にて昇温速度1℃/分で1時間焼成した。なお、焼成温度は、実施例1~4(アルミナ粉末を含有)は1700℃、実施例5~8(ムライト粉末を含有)は1650℃、実施例9~11(ジルコニアを含有)は1500℃とした。焼成後のセラミックス成形体の端面段差は、FE-SEM(日本電子製JSM-7001F)を用いて評価した。
上記表1に示すように、実施例1~11では、セラミックス成形体において積層界面の剥離は認められなかった。また、実施例1~11では、焼成後の寸法誤差も5%以内となった。さらに、実施例1~11では、焼成後の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなっており、積層界面に対して平行方向の強度低下を有効に防止できた。このように、実施例1~11では、プロジェクタ20の照射強度を基準照射強度の40~200%の範囲とし、プロジェクタ20の照射エネルギーを各積層ピッチに対する必要最小照射エネルギーの120~300%とし、さらに、焼成後の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチで各層を積層造形することで、焼成後においても、積層界面の剥離がなく、寸法誤差も5%以内であり、かつ、端面段差が臨界亀裂長さよりも小さく強度の高い、セラミックス成形体を造形することができた。
(比較例1~11)
次に、比較例1~11について説明する。下記表2に示すように、セラミックス粉末として、比較例1~6ではアルミナ粉末(純度99.99%、平均粒子径0.61μm)を用い、比較例7~9ではムライト粉末(平均粒子径1.2μm)を用い、比較例10,11では3molY-ジルコニア粉末(平均粒子径0.64μm)を用いた。また、比較例1~11において、光硬化性樹脂は、実施例1~11と同じものを用いた。
Figure 0007100867000006
また、比較例1~6は、実施例1~4と同じくアルミナ粉末を含有する光硬化性セラミックススラリーを用いてセラミックス成形体を造形するが、実施例1~4とは異なり、比較例3では積層ピッチを50μmとし、比較例4~6では積層ピッチを100μmとしてセラミックス成形体を造形した。同様に、比較例7~9は、実施例5~8と同じくムライト粉末を含有する光硬化性セラミックススラリーを用いてセラミックス成形体を造形しているが、実施例5~8とは異なり、比較例9では積層ピッチを100μmとしてセラミックス成形体を造形した。さらに、比較例10,11は、実施例9~11と同じくジルコニア粉末を含有する光硬化性セラミックススラリーを用いてセラミックス成形体を造形したが、実施例9~11とは異なり、比較例11では積層ピッチを50μmとしてセラミックス成形体を造形した。
また、比較例1~3,7,10では、基準照射強度に対する相対照射強度を278%,30%,321%,213%,215%とし、実施例1~11における相対強度40~200%の範囲外でセラミックス成形体を造形した。さらに、比較例1、6、8、9では、必要最小照射エネルギーに対する相対照射エネルギーを301%,100%,100%,481%とし、実施例1~11における相対照射エネルギーの120~300%の範囲外でセラミックス成形体の造形を行った。
その結果、上記表2に示すように、比較例1、3、6、7、9、10では、セラミックス成形体の寸法誤差が5%以上となった。また、比較例2、6、8では、セラミックス成形体において積層界面の剥離が観察された。さらに、比較例4、5、11では、プロジェクタ20の照射条件は適切であるが、積層ピッチが実施例1~11よりも大きく設定されており、焼結後のセラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さより大きくなった。このように、比較例1~11では、プロジェクタ20の照射強度が基準照射強度の40~200%の範囲外、照射エネルギーが各積層ピッチに対する必要最小照射エネルギーの120~300%の範囲外、または、焼成後の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチよりも大きく設定したことで、界面剥離が観察されたり、寸法誤差が5%を超えたり、端面段差が臨界亀裂長さよりも大きくなり強度が大きく低下する恐れがあることがわかった。
実施例12として、下記の条件において、セラミックス成形体を製作した。すなわち、セラミックス粉末として、アルミナ粉末(純度99.99%、平均粒子径0.61μm)を用いた。また、焼結助剤として、酸化マグネシウム粉末(純度99.98%、平均粒子径0.05μm)をアルミナ粉末に500ppm添加した。また、光硬化性樹脂は、上述した実施例1~11および比較例1~11で用いたものと同じものを用いた。そして、セラミックス粉末の固形分濃度が35vol%となるように、アルミナ粉末と光硬化性樹脂とを混合し、さらに分散剤であるカルボキシル基含有の変性ポリマーをアルミナ粉末に対して0.3wt%添加して溶解させた後、遊星撹拌装置(クラボウ製 マゼルスターKK-250S)を用いて混合攪拌し、光硬化性セラミックススラリーを調製した。調製した光硬化性セラミックススラリーの粘度は、ずり速度3.06s-1および温度25℃において、936mPa・sであった。
また、実施例12では、以下のように、セラミックス成形体を造形した。すなわち、光源の波長を405nmとした下面照射型DLP式光造形装置(武藤工業製、ML-48)を用いて、約2.5×2.5×30mmの直方体を2つ造形した。具体的には、直方体の長手方向が界面方向(積層界面と平行な方向)となるものと、積層方向(積層界面と垂直な方向)となるものとを造形した。また、セラミックス成形体の造形において、積層ピッチを25μmとし、照射強度を0.89mW/cm(基準照射強度に対する相対照射強度を148%)とし、照射エネルギーを6.2mJ/cm(必要最小照射エネルギーに対する相対照射エネルギーを200%)とした。
成形したセラミックス成形体は、窒素雰囲気650℃にて脱脂し、焼成は、大気雰囲気にて昇温速度1℃/分、1700℃、1時間保持にて行った。焼成後の造形焼結体の端面段差は、FE-SEM(日本電子製JSM-7001F)を用いて評価した。焼結体の密度は水を媒液としたアルキメデス法にて測定し、曲げ強さをJISに準じた3点曲げ試験(n=9~10)にて評価した。
その結果、焼成後のセラミックス成形体の寸法誤差は3.2%であり5%以内となった。また、積層界面の界面剥離は観察されなかった。さらに、焼成後の3次元積層造形部材の相対密度は約96%を示し、概ね緻密化していることもわかった。
また、長手方向が界面方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体に対して積層方向の荷重をかけたときの曲げ強さは400MPaとなり、破壊靭性値は2.9MPa・ml/2となった。これらの数値により臨界亀裂長さを算出すると、臨界亀裂長さは約16μmであった。次に、長手方向が積層方向となるように造形したセラミックス成形体焼成後のセラミックス成形体の端面段差を測定したところ、平均で9.9μmであり、最大で11.9μmであったため、臨界亀裂長さの16μmよりも小さくなった。また、長手方向が積層方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体に対して界面方向の荷重をかけたときの曲げ強さは356MPaであり、長手方向が界面方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体と比較して、強度は低下したものの、十分な強度を維持しており、端面段差の強度への影響を抑えた造形焼結体を作製することができた。
また、比較例12として、実施例12と同様に光硬化性セラミックススラリーを調製し、実施例12と同様の方法により、約2.5×2.5×30mmの直方体とし、直方体の長手方向が界面方向(積層界面と平行な方向)となるものと、積層方向となるものとを造形した。ただし、比較例12では、実施例12とは異なり、積層ピッチを100μmとして、セラミックス成形体を造形した。
比較例12のセラミックス成形体では、実施例12と同様に、積層界面の界面剥離は観察されず、焼結体の相対密度も約97%を示し概ね緻密化していた。一方で、比較例12では、寸法誤差が9.2%となり、5%以上となった。ここで、長手方向が界面方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体に対して積層方向の荷重をかけたときの曲げ強さは391MPaであり、破壊靭性値は2.9MPa・ml/2であったため、臨界亀裂長さを算出すると約17μmとなった。次に、長手方向が積層方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体の端面段差を測定したところ、平均で45.7μm、最大で51.2μmであったため、焼成後のセラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さの17μmよりも大きくなった。また、長手方向が積層方向となるように造形したセラミックス成形体の焼結体に対して界面方向の荷重をかけたときの曲げ強さは211MPaであり、長手方向が界面方向となるように造形したセラミックス成形体と比較して、強度は大きく低下した。
さらに、実施例13では、セラミックス粉末としてムライト粉末(平均粒子径1.2μm)を用いた。光硬化性樹脂は、実施例12と同様のものを用いた。そして、実施例13では、セラミックス粉末の固形分濃度が35vol%となるように、アルミナ粉末と光硬化性樹脂とを混合し、さらに分散剤であるカルボキシル基含有の変性ポリマーをアルミナ粉末に対して0.8wt%添加した後、遊星撹拌装置(クラボウ製 マゼルスターKK-250S)を用いて混合攪拌し、光硬化性セラミックススラリーを調製した。調製した光硬化性セラミックススラリーの粘度は、ずり速度3.06s-1および温度25℃において、568mPa・sであった。
また、実施例13では、セラミックス成形体を、実施例12と同様に、約2.5×2.5×30mmの直方体とし、直方体の長手方向が積層方向(z軸方向)となるもの(実施例13-1)と、直方体の長手方向が界面方向(y軸方向)であり、かつ積層方向(z軸方向)に対して45°に傾けたもの(実施例13-2)とをそれぞれ造形した。また、セラミックス成形体の造形において、積層ピッチを25μmとし、照射強度を0.78mW/cm(基準照射強度に対する相対照射強度を100%)とし、照射エネルギーを5.1mJ/cm(必要最小照射エネルギーに対する相対照射エネルギーを200%)とした。
セラミックス成形体は、窒素雰囲気650℃にて脱脂し、焼成は、大気雰囲気にて昇温速度1℃/分、1650℃、1時間保持にて行った。焼成後の造形焼結体の端面段差は、FE-SEM(日本電子製JSM-7001F)を用いて評価した。
直方体の長手方向が積層方向となるセラミックス成形体(実施例13-1)においては、以下のような評価となった。すなわち、焼成後のセラミックス成形体の寸法誤差は2.9%であり5%以内となった。また、積層界面の界面剥離は観察されなかった。さらに、端面段差は最大8μmであり、臨界亀裂長さの30μmより小さくなった。
また、直方体の長手方向が界面方向(y軸方向)であり、かつ積層方向(z軸方向)に対して45°に傾けたセラミックス成形体(実施例13-2)においては、積層ピッチに加えてプロジェクタ20の照射面の分解能に由来する端面段差が生じたが、その段差の大きさは約20~30μmであり、臨界亀裂長さである30μmよりも小さいものであった。本実施形態では、プロジェクタ20の照射面の分解能を40μmと高めることで、プロジェクタ由来の端面段差を臨界亀裂長さより小さくすることができ、造形方向による強度の低下を防ぐことができた。
以上のように、本実施形態に係るセラミックス成形体は、焼成後のセラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる所定の積層ピッチで、各層が積層されているため、端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなり、破壊力学的に、強度の高いセラミックス成形体を形成することができる。また、本実施形態に係るセラミックス成形体では、積層ピッチに対して1/5以下、望ましくは1/10以下 の平均粒子径を有するセラミックス粉末を、光硬化性樹脂に10体積%以上かつ80体積%以下、望ましくは20体積%以上かつ60体積%以下添加した光硬化性セラミックススラリーを使用して造形することで、焼成後において、積層界面の剥離がなく、寸法誤差の少ないセラミックス成形体を製造することができる。また、光硬化性セラミックススラリーの粘度を300mPa・s~5000mPa・sとすることで、積層界面の剥離を防止し、セラミックス粒子の分離も防止することができる。さらに、本実施形態に係るセラミックス成形体では、積層ピッチに応じて設定される必要最小照射エネルギーの1.2~3.0倍の照射エネルギーの照射光を照射するとともに、照射光の照射強度を前記基準照射強度の40~200%の強度にして照射することで、焼成後のセラミックス成形体において、積層界面の剥離を防止し、寸法誤差を5%以下とすることができる。
さらに、本実施形態に係るセラミックス成形体では、各層を鉛直方向に対して斜め方向に積層させた場合も、端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる照射光の照射単位面積で積層造形されるため、照射光の分解能に応じて形成される端面段差を臨界亀裂長さよりも小さくすることができ、強度低下を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
10…制御装置
20…プロジェクタ
30…透明樹脂トレイ

Claims (10)

  1. 下面照射型DLP式光造形法 によるセラミックス成形体の製造方法において、
    焼結後の前記セラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチを設定し、前記積層ピッチで各層を積層する造形工程と、
    造形したセラミック成形体を、常圧で焼成する焼成工程と、 を有し、
    前記臨界亀裂長さは、下記式に基づいて求められる、 セラミックス成形体の製造方法。
    Figure 0007100867000007
    (上記式において、σ f は脆性材料の破壊強度、Yは微小クラックの形状因子、cは前記臨界亀裂長さ、K IC は臨界応力拡大係数である。)
  2. 前記造形工程において、各層を鉛直方向に対して斜め方向に積層させる場合に、前記端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる照射光の照射単位面積で照射光の照射範囲を制御しながら各層を積層造形することを特徴とする、請求項1に記載のセラミックス成形体の製造方法。
  3. 前記造形工程において、積層ピッチに対して、1/5以下の平均粒子径を有するセラミックス粉末を光硬化性樹脂に10体積%以上80体積%以下添加した光硬化性セラミックススラリーを使用して造形することを特徴とする、請求項1または2に記載するセラミックス成形体の製造方法。
  4. 前記造形工程において使用する光硬化性セラミックススラリーの粘度が300mPa・s~5000mPa・sであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載するセラミックス成形体の製造方法。
  5. 前記造形工程において、積層ピッチに応じて特定される必要最小照射エネルギーの1.2~3.0倍の照射エネルギーの照射光を照射して造形を行うことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のセラミックス成形体の製造方法。
  6. 前記造形工程において、照射光の照射エネルギーを一定としながら照射強度を低くすることで硬化深さが低下し始める照射強度を基準照射強度とした場合に、照射光の照射強度を前記基準照射強度の40~200%の強度にして造形を行うことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のセラミックス成形体の製造方法。
  7. 焼結後のセラミックス成形体において、積層界面剥離が生じておらず、かつ、寸法誤差が5%以内である、請求項1ないし6のいずれかに記載のセラミックス成形体の製造方法。
  8. 下面照射型DLP式光造形法 により成形されたセラミックス成形体であって、焼成後の前記セラミックス成形体の端面段差が臨界亀裂長さよりも小さくなる積層ピッチで、各層が積層されており、
    前記臨界亀裂長さは、下記式に基づいて求めることができる、セラミックス成形体。
    Figure 0007100867000008
    (上記式において、σ f は脆性材料の破壊強度、Yは微小クラックの形状因子、cは前記臨界亀裂長さ、K IC は臨界応力拡大係数である。)
  9. 焼成後の前記端面段差が臨界亀裂長さよりも小さいことを特徴とする、請求項8に記載のセラミックス成形体。
  10. 焼結後に積層界面剥離が生じておらず、かつ、寸法誤差が5%以内である、請求項8または9に記載のセラミックス成形体。
JP2020044536A 2020-03-13 2020-03-13 セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体 Active JP7100867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020044536A JP7100867B2 (ja) 2020-03-13 2020-03-13 セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020044536A JP7100867B2 (ja) 2020-03-13 2020-03-13 セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021142739A JP2021142739A (ja) 2021-09-24
JP7100867B2 true JP7100867B2 (ja) 2022-07-14

Family

ID=77766840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020044536A Active JP7100867B2 (ja) 2020-03-13 2020-03-13 セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7100867B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7774528B2 (ja) * 2022-08-26 2025-11-21 三菱重工業株式会社 積層造形物の疲労寿命推定方法、積層造形物の検査方法、積層造形物の製造方法、積層造形物の検査装置、およびプログラム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004223774A (ja) 2003-01-20 2004-08-12 Murakawa Masao 薄膜硬化型光造形方法および装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2715527B2 (ja) * 1989-03-14 1998-02-18 ソニー株式会社 立体形状形成方法
JPH0624773B2 (ja) * 1989-07-07 1994-04-06 三井造船株式会社 光学的造形法
JPH07256763A (ja) * 1994-03-24 1995-10-09 Olympus Optical Co Ltd 構造体の製造方法および製造装置並びに該方法によって製造される構造体
JPH08252867A (ja) * 1995-03-17 1996-10-01 Olympus Optical Co Ltd 粉末混合光硬化性樹脂造形体の焼結体製造方法
JPH09277384A (ja) * 1996-04-16 1997-10-28 Olympus Optical Co Ltd 三次元構造体の製造装置と製造方法
EP3284583B1 (de) * 2016-08-18 2019-02-20 Cubicure GmbH Verfahren und vorrichtung zur lithographiebasierten generativen fertigung von dreidimensionalen formkörpern
JP7178103B2 (ja) * 2017-06-23 2022-11-25 国立大学法人九州大学 無機成形体製造用組成物、無機成形体の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004223774A (ja) 2003-01-20 2004-08-12 Murakawa Masao 薄膜硬化型光造形方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021142739A (ja) 2021-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Griffith et al. Freeform fabrication of ceramics via stereolithography
JP7255915B2 (ja) 光硬化3dプリントアイテムの製造方法およびその使用法
Jang et al. Effect of the volume fraction of zirconia suspensions on the microstructure and physical properties of products produced by additive manufacturing
Mamatha et al. Digital light processing of ceramics: An overview on process, materials and challenges
Bae et al. Ceramic stereolithography: additive manufacturing for 3D complex ceramic structures
Liu et al. Stereolithographical fabrication of dense Si3N4 ceramics by slurry optimization and pressure sintering
JP7555331B2 (ja) 非酸化物セラミック物品を製造するための積層造形方法、並びにエアロゲル、キセロゲル、及び多孔質セラミック物品
EP2402127B1 (en) Method associated with anisotropic shrink in sintered ceramic items
Komissarenko et al. DLP 3D printing of high strength semi-translucent zirconia ceramics with relatively low-loaded UV-curable formulations
Hinczewski et al. Stereolithography for the fabrication of ceramic three‐dimensional parts
US6117612A (en) Stereolithography resin for rapid prototyping of ceramics and metals
Dang et al. Influence of resin composition on rheology and polymerization kinetics of alumina ceramic suspensions for digital light processing (DLP) additive manufacturing
CN107383253A (zh) 一种用于光固化增材制造的生物陶瓷浆料
KR20180097540A (ko) 금속 물체의 적층 가공
Lin et al. Effect of monomers with different functionalities on stability, rheology, and curing behavior of ceramic suspensions
JP2005067998A (ja) 光学的立体造形用スラリー、光学的立体造形物の製造方法及び光学的立体造形物
JP7100867B2 (ja) セラミックス成形体の製造方法およびセラミックス成形体
Reddy et al. Additive manufacturing of yttria-stabilized zirconia using digital light processing: Green density and surface roughness analysis
Chen Advances in ceramic 3D printing technologies and optimization research
JP7553463B2 (ja) 低抵抗率を有する銅部品を製造するための光造形プロセス
CN115157666A (zh) 基于消逝波的双光路3d打印方法及装置
Okpowe Additive Manufacturing and Applications of Silica Glass Materials
Ozkan Vat-photopolymerisation 3D printing silica-based ceramic cores used in investment casting of hot section parts for aero and power turbines
Wang et al. Fabrication of ceramic parts using a digital light projection system and tape casting
Chao et al. Ultralow-Shrinkage Ceramic Fabrication via Three-dimensional Printing of High-Solid-Loading Suspensions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7100867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250