本開示に係る光学反射素子の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、図面は、本開示を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る光学反射素子100の平面図である。図2は、実施の形態1に係る光学反射素子100の斜視図である。
光学反射素子100は、レーザ光などの光の反射角度を周期的に変更して光の照射位置を周期的に掃引する。光学反射素子100は、反射部110と、接続部121、122と、伝達部131、132と、振動部141、142と、駆動部151、152と、基部161とを備えている。本実施の形態では、反射部110の一部と、接続部と、伝達部と、振動部の一部と、基部とは1つの基板から不要部分を除去することにより一体に成形されたものである。具体的に例えば、半導体製造過程で用いられるエッチング技術を用いてシリコン基板の不要部分を除去し反射部110の一部と、接続部と、伝達部と、振動部の一部と、基部とが一体に成形される。光学反射素子100は、いわゆるMEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)である。また、光学反射素子100は、モニタ素子171、172をさらに備えている。
接続部121、122は先端部121A、122Aと基端部121B、122Bとをそれぞれ有し、先端部121A、122Aから基端部121B、122Bまで、すなわち基端部121B、122Bから先端部121A、122Aまでそれぞれ延びている。伝達部131、132は先端部131A、132Aと基端部131B、132Bとをそれぞれ有し、先端部131A、132Aから基端部131B、132Bまで、すなわち基端部131B、132Bから先端部131A、132Aまでそれぞれ延びている。振動部141、142は先端部141A、142Aと基端部141B、142Bとをそれぞれ有し、先端部141A、142Aから基端部141B、142Bまで、すなわち基端部141B、142Bから先端部141A、142Aまでそれぞれ延びている。駆動部151、152は先端部151A、152Aと基端部151B、152Bとをそれぞれ有し、先端部151A、152Aから基端部151B、152Bまで、すなわち基端部151B、152Bから先端部151A、152Aまでそれぞれ延びている。
ここで、基板を構成する材料は、特に限定されるものではないが、金属、結晶体、ガラス、樹脂など機械的強度および高いヤング率を有する材料が好ましい。具体的には、シリコン、チタン、ステンレス、エリンバー、黄銅合金などの金属や合金を例示出る。これら金属、合金などを用いれば、振動特性、加工性に優れた光学反射素子100を実現できる。
反射部110は、回転軸101を中心として反復回転振動し、光を反射する。反射部110の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態では、矩形の板状であり、光を高い反射率で反射することができる反射面111を有する。反射面111の材質は、任意に選定することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属や金属化合物などの他、二酸化珪素、二酸化チタンなどから構成される誘電体多層膜を例示できる。また、反射面111は複数層で構成されるものでもよい。さらに、反射面111は、反射部110の表面を平滑に磨くことにより設けてもかまわない。反射面111は、平面ばかりでなく曲面であってもよい。
接続部121は、回転軸101に沿って配置され、反射部110と先端部121Aが連結されて反射部110を保持する。接続部121は、反射部110を回転揺動させる為のトルクを反射部110に伝達し、接続部121が回転軸101周りに角度θ1だけ捩れることで反射部110を保持しつつ反射部110を角度θ1だけ回転揺動させることができる。
接続部121の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより反射部110を回転揺動させる部材であるため、反射部110よりも幅(図中X軸方向の長さ)の狭い細い棒状となっている。接続部121の回転軸101に垂直な断面形状は矩形であり、接続部121の厚さは反射部110および他の部分と同じ厚さになっている。接続部121は、反射部110から伝達部131、132すなわち先端部121Aから基端部121Bに至るまで同一の断面形状となっている。このように、回転軸101に沿って均一の形状および均一の断面積とすることにより、光学反射素子100を駆動させた際に接続部121が全体として均等に捩れ、応力が集中することによる接続部121の破損を回避することができる。
なお、これらの構成材料が同じ厚みである必要は無く、例えば反射部110は、接続部121や伝達部131よりも厚くすることで、反射部110の表面の歪みを抑制できるので好ましい。また、基部161を他の部分より厚くすることで、光学反射素子100を例えば他の製品の平坦な面に実装した時に、駆動部151、152および反射部110が駆動するために必要なZ軸方向の空間を確保することができるので好ましく、また、光学反射素子100全体の構造的強度が向上するので好ましい。
なお、回転軸101に沿うとは、本実施の形態のように、接続部121が真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、接続部121が蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていても、仮想的に真っ直ぐな回転軸101に全体として沿う場合を含む。
伝達部131、132は、振動部141、142の振動をトルクとして接続部121に伝達する。伝達部131は、接続部121の反射部110の反対側の基端部121Bに先端部131Aが連結され、基端部131Bは振動部141に連結されている。伝達部131は、回転軸101に交差し回転軸101から遠ざかるように先端部131Aから延在し、かつ、振動部141と交差するように延在している。伝達部132は、回転軸101を含み反射部110の表面に垂直な仮想面に対し伝達部131の逆側に位置する。接続部121の反射部110の反対側の基端部121Bに先端部132Aが連結され、基端部132Bは振動部142に連結されている。伝達部132は、回転軸101に交差し回転軸101から遠ざかるように先端部132Aから延在し、かつ、振動部142と交差するように延在している。
本実施の形態では、伝達部131と伝達部132とは、回転軸101を中心に180度回転させると一致する回転対称の関係、すなわち線対称に配置されている。伝達部131は、接続部121の基端部121Bすなわち伝達部131の先端部131Aから振動部141すなわち基端部131Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部132は、接続部121の基端部121Bすなわち伝達部132の先端部132Aから振動部142すなわち基端部132Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部131と伝達部132との間には回転軸101を含む隙間101S1(空間)が存在している。隙間101S1は回転軸101上に位置する。このように、伝達部131、132が一直線上に延在する棒形状である場合、振動部141、142の振動をトルクとして高効率で接続部121に伝達することが可能である。
特許文献1に開示されている従来の光学反射素子は、モーターによりポリゴンミラーを回転させる反射素子に比べて小型かつ軽量であり反射体を回転揺動させる電力も少ない。しかし、前記光学反射素子は、回転揺動可能な範囲である振れ角が狭いため、反射したレーザ光が到達する範囲が狭い。
対して、本実施の形態における光学反射素子100では、前述のように、振動部141、142の振動をトルクとして高効率で接続部121に伝達することが可能である。
伝達部131、132が延びる方向の回転軸101に対する角度は15度以上、80度以下の範囲から選定されても良い。なお、伝達部131、132の形状は、直線状ばかりでなく、湾曲や屈曲するものでもかまわない。
なお、実施の形態において「交差」とは、二本の線が接触する交差ばかりでなく二本の線が接触しない立体交差も含む。
振動部141、142は、回転軸101を中心とする周方向に振動することにより、反射部110を回転揺動させるトルクを発生させるためのアーム状の部材であり、回転軸101に交差する交差方向D141、D142にそれぞれ延在する。振動部141は、回転軸101に対し伝達部131の同じ側において回転軸101と交差する交差方向D141に配置され、伝達部131の基端部131Bが連結されている。振動部142は、回転軸101に対し伝達部131の逆側において回転軸101と交差する交差方向D142に配置され、伝達部132の基端部132Bが連結されている。
本実施の形態では、振動部141は、回転軸101に直交する方向に延在する矩形棒状の部材である。振動部142は、回転軸101に直交し振動部141の逆方向に延在する矩形棒状の部材である。
また、振動部141の基端部141Bと振動部142の基端部142Bとは連結部1149により一体に連結位置1149Pで連結されている。振動部141と振動部142とは、回転軸101を中心にして回転軸101に直交する方向に延在する真っ直ぐな1つの棒状を構成する。伝達部131の基端部131Bは、連結部1149と駆動部151との間の位置すなわち振動部141の先端部141Aと基端部141Bとの間の位置に連結されている。伝達部132の基端部132Bは、連結部1149と駆動部152との間の位置すなわち振動部142の先端部142Aと基端部142Bとの間の位置に連結されている。また、伝達部131と振動部141とが連結する部分の少なくとも一部と、伝達部132と振動部142とが連結する部分の少なくとも一部とは、接続部122よりもX方向において外側に配置されるすなわち接続部122の外郭よりも回転軸101から離れていることが望ましい。この構成により、振動部141、142の振動を伝達部131、132に効果的に伝達できる。本実施の形態では、伝達部131、132と振動部141、142とが連結する部分の全部が、接続部122よりも外側に配置されている。すなわち接続部122の外郭よりも回転軸101から離れている。すなわち、隙間101S1の回転軸101に直角の方向の幅L101S1は、伝達部131、132の基端部131B、132B間の間隔であり、接続部122の回転軸101に直角の方向の幅L122より大きい。隙間101S1の回転軸101に直角の方向の幅L101S1は、接続部122の回転軸101に直角の方向の幅L122を含む。
実施の形態1における光学反射素子100では、互いに連結された振動部141と駆動部151と、互いに連結された振動部142と駆動部152と、振動部141、142の基端部141B、142Bを連結位置1149Pで互いに連結する連結部1149とを備える、所謂、音叉振動子で駆動振動を発生させて反射部110を回転させるためのトルクを発生させる。上記音叉振動子では、駆動部151と連結する振動部141が、駆動部152と連結する振動部142と連結部1149によりリジットに固定されていることにより、駆動部151、152と振動部141、142の高いQ値を有する音叉振動(駆動)を実現することができる。その結果、安定した駆動振動(トルク)を伝達部131、132と接続部121に発生させることができる。
振動部141、142の基端部141B、142Bの間に切欠部が設けられていて、振動部141、142が連結部1149により連結されていない場合には、音叉振動子としての理想的な駆動が励起されにくくなり、その結果、Q値が低くなり、安定した駆動ができなる。
駆動部151、152は、振動部141、142の先端部141A、142Aを回転軸101を中心とする周方向にそれぞれ振動させるための駆動力を発生させる。駆動部151は振動部141の先端部141Aに連結され、振動部141を回転軸101周りに振動させ、伝達部131を介して接続部121を回転軸101周りに回転揺動させる。駆動部152は、振動部142の先端部142Aに連結され、振動部142を回転軸101周りに振動させ、伝達部132を介して接続部121を回転軸101周りに回転揺動させる。
本実施の形態では、駆動部151は、振動部141の先端部141Aに基端部151Bが一体に連結され、回転軸101に沿って反射部110に向かって延在する駆動本体部183を備える。駆動本体部183は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部183は先端部183Aと基端部183Bとを有し、先端部183Aから基端部183Bまで、すなわち基端部183Bから先端部183Aまで延びている。駆動部151の先端部151Aと基端部151Bは、それぞれ駆動本体部183の先端部183Aと基端部183Bである。駆動本体部183の表面に回転軸101に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子185を備えている。圧電素子185に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子185が伸縮を繰り返す。圧電素子185の伸縮に対応して駆動本体部183(駆動部151)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部183(駆動部151)は、振動部141に連結している基端部183Bよりも突出している先端部183Aが大きく振動し、駆動本体部183(駆動部151)全体の振動エネルギーが振動部141の先端部141Aに伝達する。
駆動部152も駆動部151と同様に、駆動本体部184と圧電素子186とを備え、回転軸101を含み反射部110の表面に直交する仮想的な面に対し駆動部151と対称の位置に配置されている。駆動部152の動作も駆動部151の動作と同様である。
すなわち、駆動部152は、振動部142の先端部142Aに基端部152Bが一体に連結され、回転軸101に沿って反射部110に向かって延在する駆動本体部184を備える。駆動本体部184は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部184は先端部184Aと基端部184Bとを有し、先端部184Aから基端部184Bまで、すなわち基端部184Bから先端部184Aまで延びている。駆動部152の先端部152Aと基端部152Bは、それぞれ駆動本体部184の先端部184Aと基端部184Bである。駆動本体部184の表面に回転軸101に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子186を備えている。圧電素子186に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子186が伸縮を繰り返す。圧電素子186の伸縮に対応して駆動本体部184(駆動部152)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部184(駆動部152)は、振動部142に連結している基端部184Bよりも突出している先端部184Aが大きく振動し、駆動部152全体の振動エネルギーが振動部142の先端部142Aに伝達する。
本実施の形態では、圧電素子185、186は、駆動本体部183、184の表面にそれぞれ形成された、電極と圧電体とを厚さ方向に積層した積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータである。これによって、駆動部151、152をより薄型にすることができる。
なお、駆動部151、152は、圧電素子185、186の歪により振動するものばかりでなく、磁場、電場との相互作用により力が発生する部材、装置などを備え、外部装置により発生させた磁場、および電場の少なくとも一方を変化させ、またそれら自体が発生させる磁場、および電場の少なくとも一方を変化させることにより振動するものでもかまわない。また、圧電体を構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電材料を例示することができる。圧電素子185、186は、振動部141、142まで延びていてもよい。その場合、伝達部に対するトルクを更に大きくすることができる。
基部161は、光学反射素子100を外部の構造部材などに取り付けるための部材である。基部161は、基部161に対して振動部141、142を振動可能に接続する接続部122と連結されている。
接続部122は、回転軸101に沿って配置されており、基端部122Bが基部161に連結され、先端部122Aが振動部141の基端部141Bと振動部142の基端部142Bとに連結されている。
接続部122の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより振動部141、142の振動を伝達部131、132を介して効果的に接続部121にトルクとして伝達させるために、接続部121と同様、または接続部121よりも太い棒状となっている。接続部122の回転軸101に垂直な断面形状は矩形である。接続部122の厚さは接続部121、および他の部分と同じ厚さになっている。従って、接続部122の幅(図中X軸方向の長さ)は、接続部121よりも広くなっている。また、接続部122は、基部161から振動部141、142に至るまですなわち基端部122Bから先端部122Aに至るまで同一の断面形状となっている。これにより、接続部121と同様、応力の集中を回避して接続部122が破断することを防止している。また、接続部121のねじり剛性は、回転軸101の方向の同じ長さの接続部122のねじり剛性よりも小さくなっている。
なお、接続部122も接続部121と同様、回転軸101に真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていてもかまわない。
モニタ素子171、172は、伝達部131、132に取り付けられ、伝達部131、132の湾曲状態を歪としてそれぞれ検出する。特に直線状に延在する棒状の伝達部131、132は、接続部121にトルクを伝達するために殆ど捩れることなく厚み方向(Z軸方向)に湾曲するため、モニタ素子171、172が伝達部131、132の湾曲を高精度に検出することが可能となる。従って、モニタ素子171、172により反射部110の回転揺動の状態を正確にモニタリングすることができる。
本実施の形態では、伝達部131、132に、モニタ素子171、172がそれぞれ取り付けられている。モニタ素子171、172は検出回路901に接続されている。検出回路901は2つのモニタ素子171、172の出力を差動検出する、すなわち、2つのモニタ素子171、172の出力の差を検出しその差に対応する差動信号を出力する。これにより2つのモニタ素子171、172の出力に含まれる種々のノイズをキャンセルして高い精度で反射部110の回転揺動の状態を上記の差によりモニタリングでき、駆動部151、152の駆動の制御にフィードバックすることが可能となる。具体的には、検出回路901は差動信号に基づいて圧電素子185、186に印加する電圧を制御して駆動部151、152の振動の振幅を制御する。
本実施の形態では、伝達部131、132の湾曲による歪を検出するモニタ素子171、172は、一対の電極と、それらの電極間に挟まれた圧電材料よりなる。モニタ素子171、172の圧電材料は、圧電素子185、186の圧電材料と同じであることが好ましい。この構成により、光学反射素子100を製造する際に、モニタ素子171、172と圧電素子185、186とを1つのプロセスで同時に高効率に形成することができる。
モニタ素子171、172は、圧電材料の代わりに、金属歪ゲージや半導体歪ゲージ等の、歪に応じて変化する抵抗値を有する歪抵抗素子で形成されていてもよい。
実施の形態1にかかる光学反射素子100では、駆動部151と駆動部152とを逆位相で逆の方向に駆動することにより、振動部141と振動部142とが逆位相に振動して回転軸101周りに同じ回転方向のトルクが発生する。回転軸101を挟んで両側に分離した状態で配置される伝達部131、132により接続部121の基端部121Bにこのトルクを伝達することで、伝達部131、132どうしでトルクを相殺することなく高効率でトルクを伝達することができる。従って、高い周波数で駆動部151、152を駆動させた場合でも共振状態で回転揺動する反射部110の振れ角を大きくすることができ、圧電素子185、186に印加する電圧が小さくても、反射部110の振れ角を大きくすることができ、つまり、振れ角特性の良好な光学反射素子100を提供することができる。
なお、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本開示の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本開示の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本開示に含まれる。
図3は、実施の形態1に係る他の光学反射素子100Aの平面図である。図3において、図1に示す光学反射素子100と同じ部分には同じ参照番号を付す。光学反射素子100Aは、駆動部151から突出する突出部301と、駆動部152から突出する突出部302とをさらに有する。突出部301は駆動本体部183と一体的に形成されており、駆動部151の振動部141の先端部141Aの反対側の部分からX軸の方向である交差方向D141に突出する。突出部301は振動部141からX軸の方向である交差方向D141に位置する。突出部302は駆動本体部184と一体的に形成されており、駆動部152の振動部142の先端部142Aの反対側の部分からX軸の方向である交差方向D142に突出する。突出部302は振動部142からX軸の方向である交差方向D142に位置する。駆動部151はY軸の方向に延びる外縁1151と、外縁1151に比べて回転軸101からより遠いY軸の方向に延びる外縁2151とを有する。駆動部152はY軸の方向に延びる外縁1152と、外縁1152に比べて回転軸101からより遠いY軸の方向に延びる外縁2152とを有する。突出部301、302のY軸の方向の幅は、振動部141、142(先端部141A、142A)のY軸の方向の幅と同じである。X軸の方向において、突出部301、302は、振動部141、142(先端部141A、142A)とそれぞれ完全に重なる。
図1に示す光学反射素子100では、振動部141、142に連結された外縁1151、1152は、何も連結されていない自由端の外縁2151、2152より剛性が大きい。駆動部151、152がZ軸の方向、詳細には回転軸101と中心とする周方向に振動した場合、振動部141、142の外縁2151、2152は、剛性が大きい外縁1151、1152よりも大きく変位し振動する。駆動部151、152の振動の振幅が極度に大きくなると、外縁2151、2152の変位が外縁1151、1152の変位よりも極度に大きくなり、共振周波数の変動等、安定した駆動ができなくなる現象が発生する場合がある。
図3に示す光学反射素子100Aでは、突出部301、302が駆動部151、152の外縁2151、2152の剛性を大きくして。外縁1151、2151、1152、2152の剛性の差を減少させる。さらに、突出部301、302は、駆動部151、152の振動部141、142の先端部141A、142Aの反対側の部分からX軸の方向にそれぞれ突出しているので、駆動部151、152の振動の中心を変位させない。これらの構成により、駆動部151、152の振動の振幅が極度に大きい場合でも、上記の現象の発生を抑えることができる。
(実施の形態2)
次に、光学反射素子の他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態1と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。
図4は、実施の形態2に係る光学反射素子200の平面図である。図4において、図1と図2に示す実施の形態1にかかる光学反射素子100と同じ部分には同じ参照番号を付す。
実施の形態2に係る光学反射素子200では、回転軸101に直交し反射部110の中心を含む仮想面P200に対し面対称の関係にある2つの回転揺動機構により1つの反射部110を回転揺動させる。2つの回転揺動機構の一方の回転揺動機構が備える接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子は、2つの回転揺動機構の他方の回転揺動機構が備える接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子と仮想面P200に対し面対称に配置されている。また、回転揺動機構がそれぞれ備える接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子の機能や連結態様は、実施の形態1と同様である。
具体的には図4に示すように、回転揺動機構201が備える接続部121、122とそれぞれ面対称に、回転揺動機構202は、接続部123、124を備えている。接続部123は、反射部110に対し接続部121の逆側に回転軸101に沿って配置され、反射部110と先端部123Aが連結されている。回転揺動機構201が備える伝達部131、132とそれぞれ面対称に、回転揺動機構202は、伝達部133、134を備えている。回転揺動機構201が備える振動部141、142とそれぞれ面対称に、回転揺動機構202は、振動部143、144を備えている。回転揺動機構201が備える駆動部151、152とそれぞれ面対称に、回転揺動機構202は、駆動部153、154を備えている。駆動部153は、駆動本体部187と、圧電素子189とを備え、駆動部154は、駆動本体部188と圧電素子190を備える点も、回転揺動機構201と同様である。回転揺動機構201が備える基部161と面対称に回転揺動機構202は基部162を備えている。本実施の形態では、基部161と基部162とは、一体に連結されており、全体として矩形環状の枠部材910を形成している。なお、基部161と基部162とは、枠部材910で繋がっていなくとも良い。また、回転揺動機構202は、回転揺動機構201と同様、伝達部133にモニタ素子173が取り付けられ、伝達部134にモニタ素子174が取り付けられている。モニタ素子173、174はモニタ素子171、172と同じ材料よりなる。
以下に回転揺動機構202の詳細を説明する。
接続部123、124は先端部123A、124Aと基端部123B、124Bとをそれぞれ有し、先端部123A、124Aから基端部123B、124Bまで、すなわち基端部123B、124Bから先端部123A、124Aまでそれぞれ延びている。伝達部133、134は先端部133A、134Aと基端部133B、134Bとをそれぞれ有し、先端部133A、134Aから基端部133B、134Bまで、すなわち基端部133B、134Bから先端部133A、134Aまでそれぞれ延びている。振動部143、144は先端部143A、144Aと基端部143B、144Bとをそれぞれ有し、先端部143A、144Aから基端部143B、144Bまで、すなわち基端部143B、144Bから先端部143A、144Aまでそれぞれ延びている。駆動部153、154は先端部153A、154Aと基端部153B、154Bとをそれぞれ有し、先端部153A、154Aから基端部153B、154Bまで、すなわち基端部153B、154Bから先端部153A、154Aまでそれぞれ延びている。
接続部123は、回転軸101に沿って配置され、反射部110と先端部123Aが連結されて反射部110を保持する。接続部123は、反射部110を回転揺動させる為のトルクを反射部110に伝達し、接続部123が回転軸101周りに角度θ1だけ捩れることで反射部110を保持しつつ反射部110を角度θ1だけ回転揺動させることができる。
接続部123の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより反射部110を回転揺動させる部材であるため、反射部110よりも幅(図中X軸方向の長さ)の狭い細い棒状となっている。接続部123の回転軸101に垂直な断面形状は矩形であり、接続部123の厚さは反射部110および他の部分と同じ厚さになっている。接続部123は、反射部110から伝達部133、134すなわち先端部123Aから基端部123Bに至るまで同一の断面形状となっている。このように、回転軸101に沿って均一の形状および均一の断面積とすることにより、光学反射素子200を駆動させた際に接続部123が全体として均等に捩れ、応力が集中することによる接続部123の破損を回避することができる。
伝達部133、134は、振動部143、144の振動をトルクとして接続部123に伝達する。伝達部133は、接続部123の反射部110の反対側の基端部123Bに先端部133Aが連結され、基端部133Bは振動部143に連結されている。伝達部133は、回転軸101に交差し回転軸101から遠ざかるように先端部133Aから延在し、かつ、振動部143と交差するように延在している。伝達部134は、回転軸101を含み反射部110の表面に垂直な仮想面に対し伝達部133の逆側に位置する。接続部123の反射部110の反対側の基端部123Bに先端部134Aが連結され、基端部134Bは振動部144に連結されている。伝達部134は、回転軸101に交差し回転軸101から遠ざかるように先端部134Aから延在し、かつ、振動部144と交差するように延在している。
本実施の形態では、伝達部133と伝達部134とは、回転軸101を中心に180度回転させると一致する回転対称の関係、すなわち線対称に配置されている。伝達部133は、接続部123の基端部123Bすなわち伝達部133の先端部133Aから振動部143すなわち基端部133Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部134は、接続部123の基端部123Bすなわち伝達部134の先端部134Aから振動部144すなわち基端部134Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部133と伝達部134との間には回転軸101を含む隙間101S2(空間)が存在している。隙間101S2は回転軸101上に位置する。このように、伝達部133、134が一直線上に延在する棒形状である場合、振動部143、144の振動をトルクとして高効率で接続部123に伝達することが可能である。また、伝達部133、134が延びる方向の回転軸101に対する角度は15度以上、80度以下の範囲から選定されても良い。なお、伝達部133、134の形状は、直線状ばかりでなく、湾曲や屈曲するものでもかまわない。
振動部143、144は、回転軸101を中心とする周方向に振動することにより、反射部110を回転揺動させるトルクを発生させるためのアーム状の部材であり、回転軸101に交差する交差方向D143、D144にそれぞれ延在する。振動部143は、回転軸101に対し伝達部133の同じ側において回転軸101と交差する交差方向D143に配置され、伝達部133の基端部133Bが連結されている。振動部144は、回転軸101に対し伝達部133の逆側において回転軸101と交差する交差方向D144に配置され、伝達部134の基端部134Bが連結されている。
本実施の形態では、振動部143は、回転軸101に直交する方向に延在する矩形棒状の部材である。振動部144は、回転軸101に直交し振動部143の逆方向に延在する矩形棒状の部材である。
また、振動部143の基端部143Bと振動部144の基端部144Bとは連結部2149により一体に連結位置2149Pで連結されている。振動部143と振動部144とは、回転軸101を中心にして回転軸101に直交する方向に延在する真っ直ぐな1つの棒状を構成する。伝達部133の基端部133Bは、連結部2149と駆動部153との間の位置すなわち振動部143の先端部143Aと基端部143Bとの間の位置に連結されている。伝達部134の基端部134Bは、連結部2149と駆動部154との間の位置すなわち振動部144の先端部144Aと基端部144Bとの間の位置に連結されている。また、伝達部133と振動部143とが連結する部分の少なくとも一部と、伝達部134と振動部144とが連結する部分の少なくとも一部とは、接続部124よりも外側に配置されるすなわち接続部124の外郭よりも回転軸101から離れていることが望ましい。この構成により、振動部143、144の振動を伝達部133、134に効果的に伝達できる。本実施の形態では、伝達部133、134と振動部143、144とが連結する部分の全部が、接続部124よりも外側に配置されているすなわち接続部124の外郭よりも回転軸101から離れている。すなわち、隙間101S2の回転軸101に直角の方向の幅は、伝達部133、134の基端部133B、134B間の間隔であり、接続部124の回転軸101に直角の方向の幅より大きい。隙間101S2の回転軸101に直角の方向の幅は、接続部124の回転軸101に直角の方向の幅を含む。
駆動部153、154は、振動部143、144の先端部143A、144Aを回転軸101を中心とする周方向にそれぞれ振動させるための駆動力を発生させる。駆動部153は振動部143の先端部143Aに連結され、振動部143を回転軸101周りに振動させ、伝達部133を介して接続部123を回転軸101周りに回転揺動させる。駆動部154は、振動部144の先端部144Aに連結され、振動部144を回転軸101周りに振動させ、伝達部134を介して接続部123を回転軸101周りに回転揺動させる。
本実施の形態では、駆動部153は、振動部143の先端部143Aに基端部153Bが一体に連結され、回転軸101に沿って反射部110に向かって延在する駆動本体部187を備える。駆動本体部187は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部187は先端部187Aと基端部187Bとを有し、先端部187Aから基端部187Bまで、すなわち基端部187Bから先端部187Aまで延びている。駆動部153の先端部153Aと基端部153Bは、それぞれ駆動本体部187は先端部187Aと基端部187Bである。駆動本体部187の表面に回転軸101に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子189を備えている。圧電素子189に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子189が伸縮を繰り返す。圧電素子189の伸縮に対応して駆動本体部187(駆動部153)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部187(駆動部153)は、振動部143に連結している基端部187Bよりも突出している先端部187Aが大きく振動し、駆動本体部187(駆動部153)全体の振動エネルギーが振動部143の先端部143Aに伝達する。
駆動部154も駆動部153と同様に、駆動本体部188と圧電素子190とを備え、回転軸101を含み反射部110の表面に直交する仮想的な面に対し駆動部153と対称の位置に配置されている。駆動部154の動作も駆動部153の動作と同様である。
すなわち、駆動部154は、振動部144の先端部144Aに基端部154Bが一体に連結され、回転軸101に沿って反射部110に向かって延在する駆動本体部188を備える。駆動本体部188は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部188は先端部188Aと基端部188Bとを有し、先端部188Aから基端部188Bまで、すなわち基端部188Bから先端部188Aまで延びている。駆動部154の先端部154Aと基端部154Bは、それぞれ駆動本体部188の先端部188Aと基端部188Bである。駆動本体部188の表面に回転軸101に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子190を備えている。圧電素子190に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子190が伸縮を繰り返す。圧電素子190の伸縮に対応して駆動本体部188(駆動部154)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部188(駆動部154)は、振動部144に連結している基端部188Bよりも突出している先端部188Aが大きく振動し、駆動本体部188(駆動部154)全体の振動エネルギーが振動部144の先端部144Aに伝達する。
本実施の形態では、圧電素子189、190は、駆動本体部187、188の表面にそれぞれ形成された、電極と圧電体とを厚さ方向に積層した積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータである。これによって、駆動部153、154をより薄型にすることができる。
なお、駆動部153、154は、圧電素子189、190の歪により振動するものばかりでなく、磁場、電場との相互作用により力が発生する部材、装置などを備え、外部装置により発生させた磁場、および電場の少なくとも一方を変化させ、また。それら自体が発生させる磁場、および電場の少なくとも一方を変化させることにより振動するものでもかまわない。また、圧電体を構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電体材料を例示することができる。
基部162は、光学反射素子200を外部の構造部材などに取り付けるための部材である。基部162は、基部162に対して振動部143、144を振動可能に接続する接続部124と連結されている。
接続部124は、回転軸101に沿って配置されており、基端部124Bが基部162に連結され、先端部124Aが振動部143の基端部143Bと振動部144の基端部144Bとに連結されている。
接続部124の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより振動部143、144の振動を伝達部133、134を介して効果的に接続部123にトルクとして伝達させるために、接続部123と同様、または接続部123よりも太い棒状となっている。接続部124の回転軸101に垂直な断面形状は矩形である。接続部124の厚さは接続部123、および他の部分と同じ厚さになっている。従って、接続部124の幅(図中X軸方向の長さ)は、接続部123よりも広くなっている。また、接続部124は、基部162から振動部143、144に至るまですなわち基端部124Bから先端部124Aに至るまで同一の断面形状となっている。これにより、接続部123と同様、応力の集中を回避して接続部124が破断することを防止している。また、接続部123のねじり剛性は、回転軸101の方向の同じ長さの接続部124のねじり剛性よりも小さくなっている。
なお、接続部124も接続部123と同様、回転軸101に真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていてもかまわない。
モニタ素子173、174は、伝達部133、134に取り付けられ、伝達部133、134の湾曲状態を歪としてそれぞれ検出する。特に直線状に延在する棒状の伝達部133、134は、接続部123にトルクを伝達するために殆ど捩れることなく厚み方向(Z軸方向)に湾曲するため、モニタ素子173、174が伝達部133、134の湾曲を高精度に検出することが可能となる。従って、モニタ素子173、174により反射部110の回転揺動の状態を正確にモニタリングすることができる。
本実施の形態では、伝達部133、134に、モニタ素子173、174がそれぞれ取り付けられている。モニタ素子173、174は検出回路901(図1参照)に接続されている。検出回路901は、モニタ素子171、172の出力と同様に、2つのモニタ素子173、174の出力を差動検出する、すなわち2つのモニタ素子173、174の出力の差を検出する。詳細には、検出回路901は、2つのモニタ素子173、174の出力を差動検出して得られた信号と、2つのモニタ素子171、172の出力を差動検出して得られた信号とに基づき、差動信号を生成する。これにより種々のノイズをキャンセルして高い精度で反射部110の回転揺動の状態をモニタリングでき、駆動部153、154の駆動の制御にフィードバックすることが可能となる。具体的には、検出回路901は差動信号に基づいて圧電素子189、190に印加する電圧を制御して、駆動部153、154の振動の振幅を制御する。
実施の形態2にかかる光学反射素子200では、駆動部153と駆動部154とを逆位相で逆の方向に駆動することにより、振動部143と振動部144とが逆位相に振動して回転軸101周りに同じ回転方向のトルクが発生する。回転軸101を挟んで両側に分離した状態で配置される伝達部133、134により接続部123の基端部123Bにこのトルクを伝達することで、伝達部133、134どうしでトルクを相殺することなく高効率でトルクを伝達することができる。従って、高い周波数で駆動部151~154を駆動させた場合でも共振状態で回転揺動する反射部110の振れ角を大きくすることができ、圧電素子185、186、189、190に印加する電圧が小さくても、反射部110の振れ角を大きくすることができ、つまり、振れ角特性の良好な光学反射素子200を提供することができる。
回転軸101と直交すなわち交差する直線(仮想面P200)を挟んで、接続部123、124と駆動部153、154と振動部143、144とは、接続部121、122と駆動部151、152と振動部141、142とにそれぞれ対向している。
実施の形態2にかかる光学反射素子200では、駆動部151と駆動部153とを同相で、駆動部152と駆動部154とを同相で駆動し、かつ駆動部151および駆動部153に対して、駆動部152および駆動部154とを逆位相で逆の方向に駆動することにより、振動部141および振動部143と振動部142および振動部144とが逆位相で振動して回転軸101周りに同じ回転方向のトルクをより大きく発生させることができる。
実施の形態2にかかる光学反射素子200は、実施の形態1で記載した効果に加えて、回転軸101に沿って反射部110の両側から回転揺動のためのトルクが伝達されるため、反射部110の振れ角を大きくすることが可能となる。また、反射部の振れ角が実施の形態1と同じ場合は、各圧電素子に印加する電圧を下げることができる。
さらに、基部161、162の両端部がそれぞれ連結されて枠状の枠部材910を構成する。したがって、光学反射素子200全体の構造的強度が向上し、反射部110の回転揺動が安定する。つまり、反射部110がぶれにくくなり回転軸101周りを安定して回転揺動することが可能となる。
なお、光学反射素子200は、図3に示す光学反射素子100Aの突出部301、302と同様の構成を有して駆動部153、154から突出する突出部をさらに備えてもよく、同様の効果を有する。
(実施の形態3)
次に、光学反射素子の他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態1、2と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1、2と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。
図5は、実施の形態3に係る光学反射素子300の平面図である。図5において、図1と図2と図4に示す実施の形態1、2にかかる光学反射素子100、200と同じ部分には同じ参照番号を付す。なお、回転揺動機構201、および回転揺動機構202の詳細な符号は省略している。
実施の形態3に係る光学反射素子300は、実施の形態2に係る光学反射素子200の反射部110、回転揺動機構201、および回転揺動機構202を全体として回転揺動させることができる回転揺動機構203、と回転揺動機構204とをさらに備えている。
回転揺動機構203は、回転揺動機構201、および回転揺動機構202が反射部110を回転揺動させる回転軸101と交差(本実施の形態では直交)する回転軸102周りに枠部材910を回転揺動させることにより、反射部110、回転揺動機構201、および回転揺動機構202を一体に回転軸102周りに回転揺動させる。回転揺動機構203、204のそれぞれは、回転揺動機構201、202と同様、接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子を備えている。また、接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子の機能や連結態様は、実施の形態2と同様である。
具体的には図5に示すように、回転揺動機構203は、接続部125、126と、伝達部135、136と、振動部145、146と、駆動部155、156と、基部163とを備えている。
接続部125、126は先端部125A、126Aと基端部125B、126Bとをそれぞれ有し、先端部125A、126Aから基端部125B、126Bまで、すなわち基端部125B、126Bから先端部125A、126Aまでそれぞれ延びている。伝達部135、136は先端部135A、136Aと基端部135B、136Bとをそれぞれ有し、先端部135A、136Aから基端部135B、136Bまで、すなわち基端部135B、136Bから先端部135A、136Aまでそれぞれ延びている。振動部145、146は先端部145A、146Aと基端部145B、146Bとをそれぞれ有し、先端部145A、146Aから基端部145B、146Bまで、すなわち基端部145B、146Bから先端部145A、146Aまでそれぞれ延びている。駆動部155、156は先端部155A、156Aと基端部155B、156Bとをそれぞれ有し、先端部155A、156Aから基端部155B、156Bまで、すなわち基端部155B、156Bから先端部155A、156Aまでそれぞれ延びている。
接続部125は、反射部110を通過する回転軸102に沿って配置され、基部161、162からなる枠部材910と先端部125Aが連結されている。駆動部155は、駆動本体部191と、駆動本体部191上に設けられた圧電素子192とを備える。駆動部156は、駆動本体部193と、駆動本体部193上に設けられた圧電素子194とを備えている。本実施の形態では、基部163は、光学反射素子300を外部の構造部材に取り付けるための部材であり、基部161は回転揺動機構203の接続部125の先端部125Aに一体に取り付けられている。また、回転揺動機構203は、回転揺動機構201などと同様、伝達部135にモニタ素子175が取り付けられ、伝達部136にモニタ素子176が取り付けられている。
以下に回転揺動機構203の詳細を説明する。
接続部125は、回転軸102に沿って配置され、枠部材910と先端部125Aが連結されて枠部材910を保持する。接続部125は、枠部材910を回転揺動させる為のトルクを枠部材910に伝達し、接続部125が回転軸102周りに角度θ2だけ捩れることで枠部材910を保持しつつ枠部材910を角度θ2だけ回転揺動させることができる。
接続部125の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより枠部材910を回転揺動させる部材であるため、枠部材910よりも幅(図中Y軸方向の長さ)の狭い細い棒状となっている。接続部125の回転軸102に垂直な断面形状は矩形であり、接続部125の厚さは枠部材910および他の部分と同じ厚さになっている。接続部125は、枠部材910から伝達部135、136すなわち先端部125Aから基端部125Bに至るまで同一の断面形状となっている。このように、回転軸102に沿って均一の形状および均一の断面積とすることにより、光学反射素子300を駆動させた際に接続部125が全体として均等に捩れ、応力が集中することによる接続部125の破損を回避することができる。
なお、これらの構成材料が同じ厚みである必要は無く、例えば、基部163を他の部分より厚くすることで、光学反射素子300を例えば他の製品の平坦な面に実装した時に、駆動部155、156および枠部材910が駆動するために必要なZ軸方向の空間を確保することができるので好ましく、また、光学反射素子300全体の構造的強度が向上するので好ましい。
なお、回転軸102に沿うとは、本実施の形態のように、接続部125が真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、接続部125が蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていても、仮想的に真っ直ぐな回転軸102に全体として沿う場合を含む。
伝達部135、136は、振動部145、146の振動をトルクとして接続部125に伝達する。伝達部135は、接続部125の枠部材910の反対側の基端部125Bに先端部135Aが連結され、基端部135Bは振動部145に連結されている。伝達部135は、回転軸102に交差し回転軸102から遠ざかるように先端部135Aから延在し、かつ、振動部145と交差するように延在している。伝達部136は、回転軸102を含み回転軸101に垂直な仮想面に対し伝達部135の逆側に位置する。接続部125の枠部材910の反対側の基端部125Bに先端部136Aが連結され、基端部136Bは振動部146に連結されている。伝達部136は、回転軸102に交差し回転軸102から遠ざかるように先端部136Aから延在し、かつ、振動部146と交差するように延在している。
本実施の形態では、伝達部135と伝達部136とは、回転軸102を中心に180度回転させると一致する回転対称の関係、すなわち線対称に配置されている。伝達部135は、接続部125の基端部125Bすなわち伝達部135の先端部135Aから振動部145すなわち基端部135Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部136は、接続部125の基端部125Bすなわち伝達部136の先端部136Aから振動部146すなわち基端部136Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部135と伝達部136との間には回転軸102を含む隙間102S1(空間)が存在している。隙間102S1は回転軸102上に位置する。このように、伝達部135、136が一直線上に延在する棒形状である場合、振動部145、146の振動をトルクとして高効率で接続部125に伝達することが可能である。また、伝達部135、136が延びる方向の回転軸102に対する角度は15度以上、80度以下の範囲から選定されても良い。なお、伝達部135、136の形状は、直線状ばかりでなく、湾曲や屈曲するものでもかまわない。
振動部145、146は、回転軸102を中心とする周方向に振動することにより、枠部材910を回転揺動させるトルクを発生させるためのアーム状の部材であり、回転軸102に交差する交差方向D145、D146にそれぞれ延在する。振動部145は、回転軸102に対し伝達部135の同じ側において回転軸102と交差する交差方向D145に配置され、伝達部135の基端部135Bが連結されている。振動部146は、回転軸102に対し伝達部135の逆側において回転軸102と交差する交差方向D146に配置され、伝達部136の基端部136Bが連結されている。
本実施の形態では、振動部145は、回転軸102に直交する方向に延在する矩形棒状の部材である。振動部146は、回転軸102に直交し振動部145の逆方向に延在する矩形棒状の部材である。
また、振動部145の基端部145Bと振動部146の基端部146Bとは連結部3149により一体に連結位置3149Pで連結されている。振動部145と振動部146とは、回転軸102を中心にして回転軸102に直交する方向に延在する真っ直ぐな1つの棒状を構成する。伝達部135の基端部135Bは、連結部3149と駆動部155との間の位置すなわち振動部145の先端部145Aと基端部145Bとの間の位置に連結されている。伝達部136の基端部136Bは、連結部3149と駆動部156との間の位置すなわち振動部146の先端部146Aと基端部146Bとの間の位置に連結されている。また、伝達部135と振動部145とが連結する部分の少なくとも一部と、伝達部136と振動部146とが連結する部分の少なくとも一部とは、接続部126よりも外側に配置されるすなわち接続部126の外郭よりも回転軸102から離れていることが望ましい。この構成により、振動部145、146の振動を伝達部135、136に効果的に伝達できる。本実施の形態では、伝達部135、136と振動部145、146とが連結する部分の全部が、接続部126よりも外側に配置されているすなわち接続部126の外郭よりも回転軸102から離れている。すなわち、隙間102S1の回転軸102に直角の方向の幅は、伝達部135、136の基端部135B、136B間の間隔であり、接続部126の回転軸102に直角の方向の幅より大きい。隙間102S1の回転軸102に直角の方向の幅は、接続部126の回転軸102に直角の方向の幅を含む。
駆動部155、156は、振動部145、146の先端部145A、146Aを回転軸102を中心とする周方向にそれぞれ振動させるための駆動力を発生させる。駆動部155は振動部145の先端部145Aに連結され、振動部145を回転軸102周りに振動させ、伝達部135を介して接続部125を回転軸102周りに回転揺動させる。駆動部156は、振動部146の先端部146Aに連結され、振動部146を回転軸102周りに振動させ、伝達部136を介して接続部125を回転軸102周りに回転揺動させる。
本実施の形態では、駆動部155は、振動部145の先端部145Aに基端部155Bが一体に連結され、回転軸102に沿って枠部材910に向かって延在する駆動本体部191を備える。駆動本体部191は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部191は先端部191Aと基端部191Bとを有し、先端部191Aから基端部191Bまで、すなわち基端部191Bから先端部191Aまで延びている。駆動部155の先端部155Aと基端部155Bは、それぞれ駆動本体部191の先端部191Aと基端部191Bである。駆動本体部191の表面に回転軸102に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子192を備えている。圧電素子192に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子192が伸縮を繰り返す。圧電素子192の伸縮に対応して駆動本体部191(駆動部155)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部191(駆動部155)は、振動部145に連結している基端部191Bよりも突出している先端部191Aが大きく振動し、駆動本体部191(駆動部155)全体の振動エネルギーが振動部145の先端部145Aに伝達する。
駆動部156も駆動部155と同様に、駆動本体部193と圧電素子194とを備え、回転軸102を含み回転軸101に直交する仮想的な面に対し駆動部155と対称の位置に配置されている。駆動部156の動作も駆動部155の動作と同様である。
すなわち、駆動部156は、振動部146の先端部146Aに基端部156Bが一体に連結され、回転軸102に沿って枠部材910に向かって延在する駆動本体部193を備える。駆動本体部193は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部193は先端部193Aと基端部193Bとを有し、先端部193Aから基端部193Bまで、すなわち基端部193Bから先端部193Aまで延びている。駆動部156の先端部156Aと基端部156Bは、それぞれ駆動本体部193の先端部193Aと基端部193Bである。駆動本体部193の表面に回転軸102に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子194を備えている。圧電素子194に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子194が伸縮を繰り返す。圧電素子194の伸縮に対応して駆動本体部193(駆動部156)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部193(駆動部156)は、振動部146に連結している基端部193Bよりも突出している先端部193Aが大きく振動し、駆動本体部193(駆動部156)全体の振動エネルギーが振動部146の先端部146Aに伝達する。
本実施の形態では、圧電素子192、194は、駆動本体部191、193の表面にそれぞれ形成された、電極と圧電体とを厚さ方向に積層した積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータである。これによって、駆動部155、156をより薄型にすることができる。
なお、駆動部155、156は、圧電素子192、194の歪により振動するものばかりでなく、磁場、電場との相互作用により力が発生する部材、装置などを備え、外部装置により発生させた磁場、および電場の少なくとも一方を変化させ、また、それら自体が発生させる磁場、および電場の少なくとも一方を変化させることにより振動するものでもかまわない。また、圧電体を構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電材料を例示することができる。
基部163は、光学反射素子300を外部の構造部材などに取り付けるための部材である。基部163は、基部163に対して振動部145、146を振動可能に接続する接続部126と連結されている。
接続部126は、回転軸102に沿って配置されており、基端部126Bが基部163に連結され、先端部126Aが振動部145の基端部145Bと振動部146の基端部146Bとに連結されている。
接続部126の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより振動部145、146の振動を伝達部135、136を介して効果的に接続部125にトルクとして伝達させるために、接続部125と同様、または接続部125よりも太い棒状となっている。接続部126の回転軸102に垂直な断面形状は矩形である。接続部126の厚さは接続部125、および他の部分と同じ厚さになっている。従って、接続部126の幅(図中Y軸方向の長さ)は、接続部125よりも広くなっている。また、接続部126は、基部163から振動部145、146に至るまですなわち基端部126Bから先端部126Aに至るまで同一の断面形状となっている。これにより、接続部125と同様、応力の集中を回避して接続部126が破断することを防止している。また、接続部125のねじり剛性は、回転軸102の方向の同じ長さの接続部126のねじり剛性よりも小さくなっている。
なお、接続部126も接続部125と同様、回転軸102に真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていてもかまわない。
モニタ素子175、176は、伝達部135、136に取り付けられ、伝達部135、136の湾曲状態を歪としてそれぞれ検出する。特に直線状に延在する棒状の伝達部135、136は、接続部125にトルクを伝達するために殆ど捩れることなく厚み方向(Z軸方向)に湾曲するため、モニタ素子175、176が伝達部135、136の湾曲を高精度に検出することが可能となる。従って、モニタ素子175、176により枠部材910の回転揺動の状態を正確にモニタリングすることができる。
本実施の形態では、伝達部135、136に、モニタ素子175、176がそれぞれ取り付けられている。モニタ素子175、176は検出回路901に接続されている。検出回路901は、モニタ素子171、172の出力と同様に、2つのモニタ素子175、176の出力を差動検出する、すなわち、モニタ素子175、176の出力の差を検出し、差に応じた差動信号を出力する。これにより種々のノイズをキャンセルして高い精度で枠部材910の回転揺動の状態をモニタリングでき、駆動部155、156の駆動の制御にフィードバックすることが可能となる。具体的には、検出回路901は差動信号に基づいて圧電素子192、194に印加する電圧を制御して、駆動部155、156の振動の振幅を制御する。
実施の形態3にかかる光学反射素子300では、駆動部155と駆動部156とを逆位相で逆の方向に駆動することにより、振動部145と振動部146とが逆位相に振動して回転軸102周りに同じ回転方向のトルクが発生する。回転軸102を挟んで両側に分離した状態で配置される伝達部135、136により接続部125の基端部125Bにこのトルクを伝達することで、伝達部135、136どうしでトルクを相殺することなく高効率でトルクを伝達することができる。従って、高い周波数で駆動部155、156を駆動させた場合でも回転揺動する枠部材910の振れ角を大きくすることができ、圧電素子192、194に印加する電圧が小さくても、反射部110の振れ角を大きくすることができ、つまり、振れ角特性の良好な光学反射素子300を提供することができる。
回転揺動機構204は、回転軸102に直交し反射部110の中心を含む仮想面に対し回転揺動機構203と面対称の位置関係にある。回転揺動機構204がそれぞれ備える接続部、伝達部、振動部、駆動部、基部、および、モニタ素子は、回転揺動機構203のそれぞれに対し面対称に配置されている。
具体的には、回転揺動機構203が備える接続部125、126とそれぞれ面対称に、回転揺動機構204は、接続部127、128を備えている。接続部127は、反射部110に対し接続部125の逆側に回転軸102に沿って配置され、基部162と先端部127Aが連結されている。回転揺動機構203が備える伝達部135、136とそれぞれ面対称に、回転揺動機構204は、伝達部137、138を備えている。回転揺動機構203が備える振動部145、146とそれぞれ面対称に、回転揺動機構204は、振動部147、148を備えている。回転揺動機構203が備える駆動部155、156とそれぞれ面対称に、回転揺動機構204は、駆動部157、158を備えている。駆動部157は、駆動本体部195と、駆動本体部195上に設けられた圧電素子196とを備える。駆動部158は、駆動本体部197と、駆動本体部197上に設けられた圧電素子198とを備える点も、回転揺動機構203と同様である。回転揺動機構203が備える基部163と面対称に回転揺動機構204は、基部164を備えている。本実施の形態では、基部163と基部164とは一体に連結されており、全体として矩形環状の枠部材911を形成している。また、回転揺動機構204は、回転揺動機構203と面対称に、伝達部137にモニタ素子177が取り付けられ、伝達部138にモニタ素子178が取り付けられている。モニタ素子175~178はモニタ素子171~174と同じ材料よりなる。以下に回転揺動機構204の詳細を説明する。
接続部127、128は先端部127A、128Aと基端部127B、128Bとをそれぞれ有し、先端部127A、128Aから基端部127B、128Bまで、すなわち基端部127B、128Bから先端部127A、128Aまでそれぞれ延びている。伝達部137、138は先端部137A、138Aと基端部137B、138Bとをそれぞれ有し、先端部137A、138Aから基端部137B、138Bまで、すなわち基端部137B、138Bから先端部137A、138Aまでそれぞれ延びている。振動部147、148は先端部147A、148Aと基端部147B、148Bとをそれぞれ有し、先端部147A、148Aから基端部147B、148Bまで、すなわち基端部147B、148Bから先端部147A、148Aまでそれぞれ延びている。駆動部157、158は先端部157A、158Aと基端部157B、158Bとをそれぞれ有し、先端部157A、158Aから基端部157B、158Bまで、すなわち基端部157B、158Bから先端部157A、158Aまでそれぞれ延びている。
接続部127は、回転軸102に沿って配置され、枠部材910と先端部127Aが連結されて枠部材910を保持する。接続部127は、枠部材910を回転揺動させる為のトルクを枠部材910に伝達し、接続部127が回転軸102周りに角度θ2だけ捩れることで枠部材910を保持しつつ枠部材910を角度θ2だけ回転揺動させることができる。
接続部127の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより枠部材910を回転揺動させる部材であるため、枠部材910よりも幅(図中Y軸方向の長さ)の狭い細い棒状となっている。接続部127の回転軸102に垂直な断面形状は矩形であり、接続部127の厚さは枠部材910および他の部分と同じ厚さになっている。接続部127は、枠部材910から伝達部137、138すなわち先端部127Aから基端部127Bに至るまで同一の断面形状となっている。このように、回転軸102に沿って均一の形状および均一の断面積とすることにより、光学反射素子300を駆動させた際に接続部127が全体として均等に捩れ、応力が集中することによる接続部127の破損を回避することができる。
なお、これらの構成材料が同じ厚みである必要は無く、例えば、基部164を他の部分より厚くすることで、光学反射素子300を例えば他の製品の平坦な面に実装した時に、駆動部157、158および枠部材910が駆動するために必要なZ軸方向の空間を確保することができるので好ましく、また、光学反射素子300全体の構造的強度が向上するので好ましい。
なお、回転軸102に沿うとは、本実施の形態のように、接続部127が真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、接続部127が蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていても、仮想的に真っ直ぐな回転軸102に全体として沿う場合を含む。
伝達部137、138は、振動部147、148の振動をトルクとして接続部127に伝達する。伝達部137は、接続部127の枠部材910の反対側の基端部127Bに先端部137Aが連結され、基端部137Bは振動部147に連結されている。伝達部137は、回転軸102に交差し回転軸102から遠ざかるように先端部137Aから延在し、かつ、振動部147と交差するように延在している。伝達部138は、回転軸102を含み回転軸101に垂直な仮想面に対し伝達部137の逆側に位置する。接続部127の枠部材910の反対側の基端部127Bに先端部138Aが連結され、基端部138Bは振動部148に連結されている。伝達部138は、回転軸102に交差し回転軸102から遠ざかるように先端部138Aから延在し、かつ、振動部148と交差するように延在している。
本実施の形態では、伝達部137と伝達部138とは、回転軸102を中心に180度回転させると一致する回転対称の関係、すなわち線対称に配置されている。伝達部137は、接続部127の基端部127Bすなわち伝達部137の先端部137Aから振動部147すなわち基端部137Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部138は、接続部127の基端部127Bすなわち伝達部138の先端部138Aから振動部148すなわち基端部138Bまで一直線に延びる棒状である。伝達部137と伝達部138との間には回転軸102を含む隙間102S2(空間)が存在している。隙間102S2は回転軸102上に位置する。このように、伝達部137、138が一直線上に延在する棒形状である場合、振動部147、148の振動をトルクとして高効率で接続部127に伝達することが可能である。また、伝達部137、138が延びる方向の回転軸102に対する角度は15度以上、80度以下の範囲から選定されても良い。なお、伝達部137、138の形状は、直線状ばかりでなく、湾曲や屈曲するものでもかまわない。
振動部147、148は、回転軸102を中心とする周方向に振動することにより、枠部材910を回転揺動させるトルクを発生させるためのアーム状の部材であり、回転軸102に交差する交差方向D147、D148にそれぞれ延在する。振動部147は、回転軸102に対し伝達部137の同じ側において回転軸102と交差する交差方向D147に配置され、伝達部137の基端部137Bが連結されている。振動部148は、回転軸102に対し伝達部137の逆側において回転軸102と交差する交差方向D148に配置され、伝達部138の基端部138Bが連結されている。
本実施の形態では、振動部147は、回転軸102に直交する方向に延在する矩形棒状の部材である。振動部148は、回転軸102に直交し振動部147の逆方向に延在する矩形棒状の部材である。
また、振動部147の基端部147Bと振動部148の基端部148Bとは連結部4149により一体に連結位置4149Pで連結されている。振動部147と振動部148とは、回転軸102を中心にして回転軸102に直交する方向に延在する真っ直ぐな1つの棒状を構成する。伝達部137の基端部137Bは、連結部4149と駆動部157との間の位置すなわち振動部147の先端部147Aと基端部147Bとの間の位置に連結されている。伝達部138の基端部138Bは、連結部4149と駆動部158との間の位置すなわち振動部148の先端部148Aと基端部148Bとの間の位置に連結されている。また、伝達部137と振動部147とが連結する部分の少なくとも一部と、伝達部138と振動部148とが連結する部分の少なくとも一部とは、接続部128よりも外側に配置されるすなわち接続部128の外郭よりも回転軸102から離れていることが望ましい。この構成により、振動部147、148の振動を伝達部137、138に効果的に伝達できる。本実施の形態では、伝達部137、138と振動部147、148とが連結する部分の全部が、接続部128よりも外側に配置されているすなわち接続部128の外郭よりも回転軸102から離れている。すなわち、隙間102S2の回転軸102に直角の方向の幅は、伝達部137、138の基端部137B、138B間の間隔であり、接続部128の回転軸102に直角の方向の幅より大きい。隙間102S2の回転軸102に直角の方向の幅は、接続部128の回転軸102に直角の方向の幅を含む。
駆動部157、158は、振動部147、148の先端部147A、148Aを回転軸102を中心とする周方向にそれぞれ振動させるための駆動力を発生させる。駆動部157は振動部147の先端部147Aに連結され、振動部147を回転軸102周りに振動させ、伝達部137を介して接続部127を回転軸102周りに回転揺動させる。駆動部158は、振動部148の先端部148Aに連結され、振動部148を回転軸102周りに振動させ、伝達部138を介して接続部127を回転軸102周りに回転揺動させる。
本実施の形態では、駆動部157は、振動部147の先端部147Aに基端部157Bが一体に連結され、回転軸102に沿って枠部材910に向かって延在する駆動本体部195を備える。駆動本体部195は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部195は先端部195Aと基端部195Bとを有し、先端部195Aから基端部195Bまで、すなわち基端部195Bから先端部195Aまで延びている。駆動部157の先端部157Aと基端部157Bは、それぞれ駆動本体部195の先端部195Aと基端部195Bである。駆動本体部195の表面に回転軸102に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子196を備えている。圧電素子196に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子196が伸縮を繰り返す。圧電素子196の伸縮に対応して駆動本体部195(駆動部157)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部195(駆動部157)は、振動部147に連結している基端部195Bよりも突出している先端部195Aが大きく振動し、駆動本体部195(駆動部157)全体の振動エネルギーが振動部147の先端部147Aに伝達する。
駆動部158も駆動部157と同様に、駆動本体部197と圧電素子198とを備え、回転軸102を含み回転軸101に直交する仮想的な面に対し駆動部157と対称の位置に配置されている。駆動部158の動作も駆動部157の動作と同様である。
すなわち、駆動部158は、振動部148の先端部148Aに基端部158Bが一体に連結され、回転軸102に沿って枠部材910に向かって延在する駆動本体部197を備える。駆動本体部197は矩形状の断面を有する棒状である。駆動本体部197は先端部197Aと基端部197Bとを有し、先端部197Aから基端部197Bまで、すなわち基端部197Bから先端部197Aまで延びている。駆動部158の先端部158Aと基端部158Bは、それぞれ駆動本体部197の先端部197Aと基端部197Bである。駆動本体部197の表面に回転軸102に沿って配置されている細長い板形状の圧電素子198を備えている。圧電素子198に周期的に変動する電圧を印加することにより圧電素子198が伸縮を繰り返す。圧電素子198の伸縮に対応して駆動本体部197(駆動部158)が湾曲と復帰とを繰り返す。駆動本体部197(駆動部158)は、振動部148に連結している基端部197Bよりも突出している先端部197Aが大きく振動し、駆動本体部197(駆動部158)全体の振動エネルギーが振動部148の先端部148Aに伝達する。
本実施の形態では、圧電素子196、198は、駆動本体部195、197の表面にそれぞれ形成された、電極と圧電体とを厚さ方向に積層した積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータである。これによって、駆動部157、158をより薄型にすることができる。
なお、駆動部157、158は、圧電素子196、198の歪により振動するものばかりでなく、磁場、電場との相互作用により力が発生する部材、装置などを備え、外部装置により発生させた磁場、および電場の少なくとも一方を変化させ、また、それら自体が発生させる磁場、および電場の少なくとも一方を変化させることにより振動するものでもかまわない。また、圧電体を構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電材料を例示することができる。
基部164は、光学反射素子300を外部の構造部材などに取り付けるための部材である。基部164は、基部164に対して振動部147、148を振動可能に接続する接続部128と連結されている。
接続部128は、回転軸102に沿って配置されており、基端部128Bが基部164に連結され、先端部128Aが振動部147の基端部147Bと振動部148の基端部148Bとに連結されている。
接続部128の形状は、特に限定されるものではないが、それ自体が捩れることにより振動部147、148の振動を伝達部137、138を介して効果的に接続部127にトルクとして伝達させるために、接続部127と同様、または接続部127よりも太い棒状となっている。接続部128の回転軸102に垂直な断面形状は矩形である。接続部128の厚さは接続部127、および他の部分と同じ厚さになっている。従って、接続部128の幅(図中Y軸方向の長さ)は、接続部127よりも広くなっている。また、接続部128は、基部164から振動部147、148に至るまですなわち基端部128Bから先端部128Aに至るまで同一の断面形状となっている。これにより、接続部126と同様、応力の集中を回避して接続部128が破断することを防止している。また、接続部127のねじり剛性は、回転軸102の方向の同じ長さの接続部128のねじり剛性よりも小さくなっている。
なお、接続部128も接続部127と同様、回転軸102に真っ直ぐに沿う場合ばかりでなく、蛇行状に湾曲したり、ジグザグに屈曲したりしていてもかまわない。
モニタ素子177、178は、伝達部137、138に取り付けられ、伝達部137、138の湾曲状態を歪としてそれぞれ検出する。特に直線状に延在する棒状の伝達部137、138は、接続部127にトルクを伝達するために殆ど捩れることなく厚み方向(Z軸方向)に湾曲するため、モニタ素子177、178が伝達部137、138の湾曲を高精度に検出することが可能となる。従って、モニタ素子177、178により枠部材910の回転揺動の状態を正確にモニタリングすることができる。
本実施の形態では、伝達部137、138に、モニタ素子177、178がそれぞれ取り付けられている。モニタ素子177、178は検出回路901に接続されている。検出回路901は、モニタ素子171、172の出力と同様に、2つのモニタ素子177、178の出力を差動検出する、すなわち、モニタ素子177、178の出力の差を検出する。詳細には、検出回路901は2つのモニタ素子175、176の出力を差動検出して得られた信号と、2つのモニタ素子177、178の出力を差動検出して得られた信号とに基づいて差動信号を生成する。これにより種々のノイズをキャンセルして高い精度で枠部材910の回転揺動の状態をモニタリングでき、駆動部157、158の駆動の制御にフィードバックすることが可能となる。具体的には、検出回路901は差動信号に基づいて圧電素子196、198に印加する電圧を制御して、駆動部157、158の振動の振幅を制御する。
実施の形態3にかかる光学反射素子300では、駆動部157と駆動部158とを逆位相で逆の方向に駆動することにより、振動部147と振動部148とが逆位相に振動して回転軸102周りに同じ回転方向のトルクが発生する。回転軸102を挟んで両側に分離した状態で配置される伝達部137、138により接続部127の基端部127Bにこのトルクを伝達することで、伝達部137、138どうしでトルクを相殺することなく高効率でトルクを伝達することができる。従って、高い周波数で駆動部157、158を駆動させた場合でも回転揺動する枠部材910の振れ角を大きくすることができ、圧電素子196、198に印加する電圧が小さくても、反射部110の振れ角を大きくすることができ、つまり、振れ角特性の良好な光学反射素子300を提供することができる。
実施の形態3にかかる光学反射素子300では、回転軸101を挟んで、接続部127、128と駆動部157、158と振動部147、148とは、接続部125、126と駆動部155、156と振動部145、146とにそれぞれ対向している。
実施の形態3にかかる光学反射素子300は、実施の形態1で記載した効果、および実施の形態2で記載した効果に加えて、回転揺動機構201、202により回転軸101を中心に回転揺動する反射部110を回転軸101と交差する回転軸102を中心にさらに回転揺動させることができる。従って、例えば反射させるレーザ光が1本の場合でも、レーザ光の照射位置を2次元的に掃引することができる。
また、実施の形態1、2においても、反射部110のほぼ中心を回転軸101が通る構成となる。この構成により、反射部110の中心は、移動しない不動点となる。不動点に光を入射することにより、反射された光の光路は一定となり、高精度なスキャニングが可能となる。
なお本実施の形態では、回転軸101と回転軸102とは、反射部110のほぼ中心で直交する。これにより反射部110の中心は移動しない不動点となる。不動点に光を入射することにより、スクリーン上に投影される光の光路は一定となり、プロジェクタなどに光学反射素子300を用いた場合、画像を高精度にスクリーン上に投影することができる。
なお、光学反射素子300は、図3に示す光学反射素子100Aの突出部301、302と同様の構成を有して駆動部153~158から突出する突出部をさらに備えてもよく、同様の効果を有する。
なお上記実施の形態1~3では、一対の振動部、および一対の駆動部で全体的に音叉形状を有する。これにより一対の振動部、および一対の駆動部は反射部110を囲むように配置される。この配置により光学反射素子300を小型化できる。振動部の先端および駆動部の先端が自由端となるため、反射部110の振れ角度を効率よく大きくでき、また、小さなエネルギーで大きな振動エネルギーを得ることができる。ただし、本開示は、上記実施の形態1~3に限定されるものではない。例えば振動部と駆動部とを1本の棒状に形成してもかまわない。
例えば、回転揺動機構201および回転揺動機構202を面対称に配置し、回転揺動機構203および回転揺動機構204を面対称に配置したが、これらをそれぞれ回転対称に配置してもかまわない。
また圧電素子を駆動本体部の片面に形成したが、両面に形成してもよい。さらに、振動部の表面にも圧電素子を形成してもかまわない。