JP7127260B2 - 両面粘着シート、積層体の製造方法及び両面粘着シートの使用方法 - Google Patents
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Description
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、段差追従性と耐久性を兼ね備えた両面粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
(測定方法A)
両面粘着シートを剛度が21±1mNの偏光板フィルムに貼合し、積層体を得る;積層体から長さ30mm、幅20mmの試験片を切り出す;試験片を直径50mmのステンレス製管の外周面に貼合し、2kgロールを1往復させて圧着する;その際、試験片の長さ方向が直径50mmのステンレス製管の円弧に沿うように貼合する;試験片が貼合されたステンレス製管を85℃、相対湿度10%未満の環境下に24時間静置した後に、ステンレス製管から剥離した試験片の両エッジ部の各剥離長(B1,B2)を、試験片短辺の中点(P1,P2)から試験片の中央線(C)上の剥離開始点(Q1,Q2)までの距離を測定することにより決定し、2つの剥離長(B1,B2)の平均値をエッジ部の浮き長さとする。
[2] 測定温度25℃、周波数1Hzにおける動的剪断粘弾性率の損失正接tanδの値が、0.56以上0.75以下である[1]に記載の両面粘着シート。
[3] 両面粘着シートは、2層以上の層構造を有し、2層以上の層構造のうち少なくとも1層は、(メタ)アクリル酸エステル重合体を含む[1]又は[2]に記載の両面粘着シート。
[4] 両面粘着シートは、2層以上の層構造を有し、2層以上の層構造のうち少なくとも1層は、水素引抜型光重合開始剤を含み、活性エネルギー線硬化能を有する[1]~[3]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面を光学部材表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して両面粘着シートを硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
[6] [1]~[4]のいずれかに記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面を光学部材表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して両面粘着シートを硬化させる両面粘着シートの使用方法。
本発明は、測定方法Aで測定されたエッジ部の浮き長さが8mm以下である光学部材貼合用の両面粘着シートに関する。ここで、測定方法Aは下記の方法である。
両面粘着シートを剛度が21±1mNの偏光板フィルムに貼合し、積層体を得る。積層体から長さ30mm、幅20mmの試験片を切り出す。試験片を直径50mmのステンレス製管の外周面に貼合し、2kgロールを1往復させて圧着する。その際、試験片の長さ方向が直径50mmのステンレス製管の円弧に沿うように貼合する。試験片が貼合されたステンレス製管を85℃、相対湿度10%未満の環境下に24時間静置した後に、ステンレス製管から剥離した試験片の両エッジ部の各剥離長(B1,B2)を、試験片短辺の中点(P1,P2)から試験片の中央線(C)上の剥離開始点(Q1,Q2)までの距離を測定することにより決定し、2つの剥離長(B1,B2)の平均値をエッジ部の浮き長さとする。
なお、本明細書において、ステンレス製管の直径は、ステンレス製管の厚みも含めた外径を意味する。
なお、ステンレス製管100からエッジ部が浮くことで剥離している試験片200の長さ(エッジ部の浮き長さ)は、図1(b)においてB1、B2で表されている距離である。本明細書では、この距離をエッジ部の浮き長さとしている。
・方式:固体剪断
・歪み:2μm
・昇温速度:2℃/min
・周波数:1Hz
・厚さ:175μm
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-4527、SD-7220等や、信越化学工業(株)製のKS-3600、KS-774、X62-2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-843、SD-7292、SHR-1404等や、信越化学工業(株)製のKS-3800、X92-183等が挙げられる。
<(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)>
粘着剤層は、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)を含むものであることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)のみで構成される重合体であってもよいが、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)及び架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体単位(a2)を含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体であることが好ましい。本明細書において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
なお、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、表示装置の視認性を低下させない程度の透明性を有するものが好ましい。
溶媒:テトラヒドロフラン
カラム:Shodex KF801、KF803L、KF800L、KF800D(昭和電工(株)製を4本接続して使用した)
カラム温度:40℃
試料濃度:0.5質量%
検出器:RI-2031plus(JASCO製)
ポンプ:RI-2080plus(JASCO製)
流量(流速):0.8ml/min
注入量:10μl
校正曲線:標準ポリスチレンShodex standard ポリスチレン(昭和電工(株)製)Mw=1320~2,500,000迄の10サンプルによる校正曲線を使用した。
非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)はアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位であることが好ましく、分岐アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位であることがより好ましい。非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)がアルキル基を有するものである場合、アルキル基の炭素数は1以上20以下であることが好ましく、1以上10以下であることがより好ましく、3以上10以下であることがさらに好ましく、3以上9以下であることがよりさらに好ましい。
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n-デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n-ウンデシル、(メタ)アクリル酸n-ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位として、(メタ)アクリル酸n-ブチルや、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルを用いることが好ましい。
架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体単位(a2)としては、ヒドロキシ基含有単量体単位、アミノ基含有単量体単位、グリシジル基含有単量体単位、カルボキシ基含有単量体単位等が挙げられる。これら単量体単位は1種でもよいし、2種以上でもよい。
ヒドロキシ基含有単量体単位は、ヒドロキシ基含有単量体に由来する繰り返し単位である。ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有単量体単位は、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
グリシジル基含有単量体単位は、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
カルボキシ基含有単量体単位は、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、必要に応じて非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)および架橋性官能基を有する(メタ)アクリル単量体単位(a2)以外の他の単量体単位を有してもよい。他の単量体としては、非架橋性(メタ)アクリル酸エステルおよび架橋性官能基を有するアクリル単量体と共重合可能なものであればよく、例えば(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン等が挙げられる。他の単量体単位の含有量は40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
粘着剤層は、さらに水素引抜型光重合開始剤(B)を含むものであることが好ましい。水素引抜型光重合開始剤(B)は、活性エネルギー線の照射により(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の架橋反応を開始させるものである。水素引抜型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3'-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、チオキサンソン、2-クロルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2,4-ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2-エチルアンスラキノン、3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン等を挙げることができる。中でも水素引抜型光重合開始剤(B)は、ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン及び2,4,6-トリメチルベンゾフェノンから選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
粘着剤層は、溶剤を含む粘着剤組成物を半硬化させてなるものであることが好ましい。すなわち、表面粘着剤層は、溶剤型粘着剤層であることが好ましく、粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、上述した成分に加えて、さらに溶剤(C)を含むものであることが好ましい。この場合、粘着剤層は溶剤型粘着剤組成物を塗工した後に、溶剤を揮発させ半硬化して形成されるものであることが好ましい。
粘着剤層は、粘着剤組成物をシート状に硬化させてなるものである事が好ましい。シート化の方法としては、主に粘着剤組成物を溶剤に溶解し、粘着剤塗液としたものを塗布、乾燥により溶剤を揮発してシート化する方法があるが、特に限定されるものではない。
粘着剤組成物には、水素引抜型光重合開始剤に代えて他の架橋剤が含まれていてもよいし、水素引抜型光重合開始剤と他の架橋剤の両方が含まれていてもよい。架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤が挙げられる。
粘着剤組成物中の上記架橋剤の含有量は、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部に対して、0.001質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.01質量部以上1質量部以下であることがより好ましい。
アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤として具体的には、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4-ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾール系樹脂を挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物などが挙げられる。ただし、硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加する必要がある。
本発明においては、粘着剤層は、本硬化前の粘着剤層であることが好ましい。本硬化前の粘着剤層とは、活性エネルギー線や熱による硬化の余地を残した粘着剤層である。中でも、粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化の余地を残した粘着剤層であることが好ましく、このような粘着剤層は、活性エネルギー線硬化能を有していると言える。また、活性エネルギー線硬化能を有する粘着剤層はアフターキュア性を有するものであると言い換えることができる。粘着剤層がアフターキュア性を有する場合、粘着剤層は、半硬化状態であり、このような粘着剤層を有する両面粘着シートを被着体に貼着した後に、活性エネルギー線を照射することにより、粘着剤層を本硬化させる。半硬化状態の粘着剤層は被着体の凹凸構造に追従することができ、粘着剤層は本硬化により、完全硬化し、強固な接着力を発揮することができる。
ここで、「半硬化状態」とは、活性エネルギー線等の照射によって硬化後にゲル分率が0.5%以上上昇する事を示す。当該ゲル分率の上昇率は0.5%以上であることが好ましく、1%以上であることがより好ましい。「本硬化」とは、活性エネルギー線によって粘着剤層を完全に硬化することを指し、本硬化状態とは活性エネルギー線を照射した際のゲル分率の上昇が0.5%未満である事を示す。本発明においては、粘着剤層を半硬化状態とするために一次硬化を行い、本硬化状態とするために二次硬化を行ってもよい。また、半硬化状態とするために多段硬化を行ってもよく、本硬化状態とするために多段硬化を行ってもよい。
ゲル分率は、粘着シート約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30cm3を加えて24時間振とうした後、該サンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥重量W(g)を測定し、得られた乾燥重量から下記式(1)により求める。
ゲル分率(%)=(乾燥重量/粘着シートの採取重量)×100
本発明の両面粘着シートは、2層以上の層構造を有するものであってもよい。この場合、両面粘着シートを積層粘着シートと呼ぶこともある。積層粘着シートにおいては、2層以上の層構造のうち少なくとも1層は、上述した粘着剤層を有することが好ましく、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を含むことが好ましい。また、2層以上の層構造のうち少なくとも1層は、水素引抜型光重合開始剤をさらに含むことがより好ましく、活性エネルギー線硬化能を有していることがさらに好ましい。
A/Bの値は、0.25以上であることがより好ましく、0.30以上であることがさらに好ましい。A/Bの値は、0.43以下であることがより好ましく、0.40以下であることがさらに好ましい。
また、C/Bの値は、0.25以上であることがより好ましく、0.30以上であることがさらに好ましい。C/Bの値は、0.43以下であることがより好ましく、0.40以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、第1の表面粘着剤層の厚みと、中間樹脂層の厚みと、第2の表面粘着剤層の厚みの関係を上記条件の範囲内とすることにより、より効果的に段差追従性を高めることができる。さらに、各層の厚みの関係を上記条件の範囲内とすることにより、積層粘着シートのリワーク性を高めることもできる。積層粘着シートのリワーク性が高いことは、必要時に積層粘着シートを被着体から糊残りなく剥離することができ、剥離過程において積層粘着シートの破断等が生じないことをいう。
第2の表面粘着剤層の厚み(C)は、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。第2の表面粘着剤層の厚み(C)は、50μm以下であることが好ましく、45μm以下であることがより好ましい。
中間樹脂層の厚み(B)は、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることがさらに好ましい。中間樹脂層の厚み(B)は、500μm以下であることが好ましく、300μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることがさらに好ましい。
中間樹脂層の25℃における周波数1Hzの動的貯蔵弾性率G'は、7×104Pa以上7×105Pa以下であることが好ましく、1×105Pa以上7×105Pa以下であることがより好ましく、1×105Pa以上4×105Pa以下であることがさらに好ましい。また、中間樹脂層の80℃における周波数1Hzの動的貯蔵弾性率G'は、1×104Pa以上1×105Pa以下であることが好ましく、5×104Pa以上1×105Pa以下であることがより好ましく、5×104Pa以上7×104Pa以下であることがさらに好ましい。
上記積層粘着シートの動的貯蔵弾性率は、積層粘着シート(第1の表面粘着剤層と、中間樹脂層と、第2の表面粘着剤層)10mm×8mmを打ち抜き、株式会社ユービーエム製の動的粘弾性装置(商品名:Rheogel-E4000)により固体剪断方式用治具を用いて測定を行う。測定条件は、周波数1Hz、昇温速度2℃/minとし、ステップ温度1℃で昇温するときの0℃から100℃の範囲における、25℃、80℃で測定する。
本発明の両面粘着シートの製造方法は、粘着剤塗液を塗工し、活性エネルギー線の照射により半硬化(一次硬化)させる工程を含む。粘着剤組成物は、溶剤(C)を含むことが好ましく、この場合、粘着剤組成物を塗工した後には、溶剤(C)を揮発させるために、加熱乾燥工程が設けられることが好ましい。このようにして得られた塗膜に、活性エネルギー線が照射されて半硬化物(粘着剤層)となる。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
紫外線の照射出力は、積算光量が100mJ/cm2以上となるように調整することが好ましく、500mJ/cm2以上となるように調整することがより好ましく、1000mJ/cm2以上となるように調整することがさらに好ましく、2000mJ/cm2以上となるように調整することが一層好ましく、3000mJ/cm2以上となるように調整することが特に好ましく、5000mJ/cm2以上となるように調整することが特により好ましい。また、紫外線の照射出力は、積算光量が20000mJ/cm2以下となるように調整することが好ましい。紫外線照射時の積算光量を上記範囲内とすることにより、粘着剤層の架橋密度を高めることができ、両面粘着シートの耐久性をより効果的に高めることができる。
いずれの方法においても、粘着剤組成物を塗工した後には、溶剤(C)を揮発させるために、加熱乾燥工程が設けられることが好ましい。このようにして得られた塗膜に、活性エネルギー線が照射されて半硬化物(表面粘着剤層)となる。
両面粘着シートの使用方法においては、両面粘着シートを被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を硬化させる。この硬化工程は表面粘着剤層を完全硬化させる工程であることが好ましい。また、両面粘着シートの使用方法においては、両面粘着シートの両面をそれぞれ被着体表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して両面粘着シートを硬化させることが好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
本発明は、上述した両面粘着シートの少なくとも一方に光学部材を有する積層体に関するものでもある。本発明の積層体は、両面粘着シートの両方に光学部材を有するものであることが好ましい。本発明の積層体は、両面粘着シートを光学部材表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して両面粘着シートを完全硬化させる工程を経て得られる。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
<ポリマーAの合成>
冷却管、窒素導入管、攪拌機および温度計を備えた反応容器に、酢酸エチルを90質量部添加し、モノマーとして2-エチルヘキシルアクリレート65質量部、酢酸ビニル30質量部、アクリル酸5質量部を添加した。反応容器内温度を55℃になるまで昇温した後、アゾビスイソブチロニトリル0.06質量部を酢酸エチル10質量部に溶かした溶液全量を添加した。その後、温度を維持したまま12時間攪拌した後、冷却し重合反応を停止させた。得られたアクリル共重合体(ポリマーA)の固形分濃度は50質量%、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは24万であった。
冷却管、窒素導入管、攪拌機および温度計を備えた反応容器に、ポリテトラメチレングリコール(重量平均分子量1000)465.9質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート9.6質量部、2,6-ジ-tert-ブチル-クレゾール1.7質量部、p-メトキシフェノール0.3質量部を添加した。反応容器内温度を40℃になるまで昇温した後、イソホロンジイソシアネート101.5質量部を添加した。次いで、ジオクチルスズジネオデカネート0.06質量部を添加し、1時間かけて80℃まで昇温した。その後、80℃で12時間ホールドし、全てのイソシアネート基が消失していることを確認後、冷却し、ウレタンアクリレート樹脂を得た。得られたウレタンアクリレート樹脂は、アクリル基の当量重量が7000、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは18000であった。
得られたウレタンアクリレート樹脂100質量部に対し、アクリル酸-2-エチルヘキシル30質量部、アクリロイルモルホリン30質量部を容器内温度80℃で添加し、均一になるまで攪拌した。その後、室温まで冷却し、200メッシュ金網で濾過し、ポリマーBを得た。
上記の通り得られたポリマーA100質量部に対し、水素引抜型光重合開始剤(EsacureTZT、Lamberti社製)4質量部を加え、酢酸エチルにて固形分濃度が40質量%の溶液となるように希釈攪拌し、粘着剤塗液Aを調製した。
上記の通り得られたポリマーBの固形分100質量部に対し、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)0.5質量部をさらに加え、中間樹脂層用溶液とした。1枚の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製)上に中間樹脂層用溶液を硬化後の中間樹脂層の厚さが105μmとなるように塗工し、別のもう1枚の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製)で挟んだ。剥離処理したポリエステルフィルム越しに片面側から、ケミカルランプを照度4mW/cm2で30秒間照射したあと、積算光量が1,000mJ/cm2となるように紫外線照射器(アイグラフィックス(株)製、ECS-301G1)で365nmの波長の紫外線を照射して中間樹脂層を作製した。なお、積算光量は、UVPF-A1(アイグラフィックス(株)製)を用いて測定した。
上記の通り得られた粘着剤塗液Aを離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製)上に、ドクターブレードYD型(ヨシミツ精機(株)製)を用いて塗工し、乾燥機にて80℃で3分間加熱した。このようにして、厚みが35μmの第1の表面粘着剤層を作製した。また、同様の方法で、厚みが35μmの第2の表面粘着剤層を作製した。上記の通り得られた中間樹脂層の一方の面に第1の表面粘着剤層の粘着面をラミネーターを用いて貼合した。また、中間樹脂層の他方の面に、第2の表面粘着剤層の粘着面をラミネーターを用いて貼合した。
第1の表面粘着剤層に積層されているポリエチレンテレフタレートフィルム越しに、紫外線照射器(アイグラフィックス(株)製、ECS-301G1)にて積算光量が6,000mJ/cm2となるように紫外線を照射して、実施例1の両面粘着シート(総厚み175μm:第1の表面粘着剤層:中間樹脂層:第2の表面粘着剤層=35μm:105μm:35μm)を得た。
実施例1にて両面粘着シートに照射する紫外線の積算光量が、10,000mJ/cm2となるように紫外線照射時間を変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の両面粘着シートを作製した。
実施例1にて中間樹脂層および第2の表面粘着剤層を形成せず、第1の表面粘着剤層と同様の形成工程で厚さ175μmの単層構造の粘着剤層を形成した以外は実施例1と同様にして実施例3の両面粘着シートを作製した。なお、粘着剤層に対する紫外線の照射は、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に形成した粘着剤層のむき出しになっている一方を、別の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムで貼合し、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム越しに片面側から、積算光量が6,000mJ/cm2となるように365nmの波長の紫外線を照射することで行った。
実施例3にてポリマーAの代わりに下記のように合成したポリマーCを用いて粘着剤塗液Cを調製し、これを用いて単層構造の粘着剤層を形成した以外は実施例3と同様にして実施例4の両面粘着シートを作製した。
冷却管、窒素導入管、攪拌機および温度計を備えた反応容器に、酢酸エチルを90質量部添加し、モノマーとして2-エチルヘキシルメタアクリレート70質量部、2-エチルヘキシルアクリレート20質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート10質量部を添加した。反応容器内温度を55℃になるまで昇温した後、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.06質量部を酢酸エチル10質量部に溶かした溶液全量を添加した。その後、温度を維持したまま12時間攪拌した後、冷却し重合反応を停止させた。得られたアクリル共重合体の固形分濃度は50質量%、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは45万であった。
ポリマーC100質量部に対して、キシレンジイソシアネート系化合物D-110N(三井化学(株)製)を0.15質量部、アクリル酸イソステアリル(大阪有機化学工業(株)製)を7質量部、2官能アクリレート(東亜合成(株)製、M-321)を2質量部、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を1.0質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように酢酸エチルを添加して粘着剤塗液Cを得た。
実施例1にて両面粘着シートに照射する紫外線の積算光量が、2,000mJ/cm2となるように紫外線照射時間を変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の両面粘着シートを作製した。
実施例1にて両面粘着シートに照射する紫外線の積算光量が、4,000mJ/cm2となるように紫外線照射時間を変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の両面粘着シートを作製した。
実施例3にて両面粘着シートに照射する紫外線の積算光量が、2,000mJ/cm2となるように紫外線照射時間を変更した以外は実施例3と同様にして比較例3の両面粘着シートを作製した。
実施例3にて両面粘着シートに照射する紫外線の積算光量が、4,000mJ/cm2となるように紫外線照射時間を変更した以外は実施例3と同様にして比較例4の両面粘着シートを作製した。
実施例4にてポリマーCの代わりに下記のように合成したポリマーDを用いて粘着剤塗液Dを調製し、これを用いて単層構造の粘着剤層を形成した以外は実施例4と同様にして比較例5の両面粘着シートを作製した。<ポリマーDの合成>
冷却管、窒素導入管、攪拌機および温度計を備えた反応容器に、酢酸エチルを90質量部添加し、モノマーとしてブチルアクリレート65質量部、2-エチルヘキシルアクリレート25質量部、アクリル酸10質量部を添加した。反応容器内温度を55℃になるまで昇温した後、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.06質量部を酢酸エチル10質量部に溶かした溶液全量を添加した。その後、温度を維持したまま12時間攪拌した後、冷却し重合反応を停止させた。得られたアクリル共重合体の固形分濃度は50質量%、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは30万であった。
ポリマーD100質量部に対して、キシレンジイソシアネート系化合物D-110N(三井化学(株)製)を0.15質量部、アクリル酸イソステアリル(大阪有機化学工業(株)製)を8.5質量部、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を1.0質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように酢酸エチルを添加して粘着剤塗液Dを得た。
(段差追従性)
ガラス板A(縦120mm×横70mm×厚み0.7mm)の表面に、紫外線硬化型インクを塗布厚が5μmになるように額縁状(内縁サイズ:縦90mm×横50mm×幅5mm)にスクリーン印刷した。次いで、紫外線を照射して印刷した上記紫外線硬化型インクを硬化させた。この工程を6回繰り返し、30μmの段差を有する印刷段差ガラス板を得た。
実施例及び比較例で得られた両面粘着シートを、縦94mm×横54mmの形状に裁断し、両面粘着シートの一方に積層されているポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ラミネーター(株式会社ユーボン製、IKO-650EMT)を用いて、粘着剤層が印刷段差ガラスの額縁状の印刷全面を覆うように貼合した。その後、両面粘着シートの他方に積層されているポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層にガラス板B(縦115mm×横64mm×厚み0.7mm)を上記ラミネーターで貼合し、オートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30分間)を実施した。次いで、ガラス板A側から紫外線照射器(アイグラフィックス製、ECS-301G1)にて積算光量が2,000mJ/cm2となるように紫外線を照射して積層体を得た。
上記積層体の印刷段差部を目視で観察し、両面粘着シートの段差追従性を以下の基準で評価した。
○:発泡や剥離などが全く見られない。
△:時折、発泡や剥離などが見られる。
×:実験毎、発泡や剥離などが見られる。
上記段差追従性試験に使用した印刷段差ガラス板において、印刷段差を10μmにした以外は同様にして評価用サンプル(積層体)を作製した。次に評価用サンプルの短辺側中央のガラス板A上の印刷段差とガラス板Bの間に、厚さ180μm、幅12.7mmのSUS板を粘着剤層端部からの距離が5mmの位置まで挿入し歪みを加えた後、85℃、相対湿度10%未満の環境下に72時間静置した。処理後にSUS板挿入部近傍の粘着剤層端部における気泡の発生具合を目視にて評価した。
○:粘着剤層端部からの気泡の混入がない。
△:粘着剤創端部からの気泡の混入が、粘着剤層の印刷段差上のみで見られる。
×:粘着剤層端部からの気泡の混入が、印刷段差よりも内側の領域まで見られる。
偏光板(ポラテクノ社製、型番:SKN-18243T-HC、剛度:21.0mN)の保護フィルム側にコロナ処理を行った後、両面粘着シートを貼合し長さ30mm×幅20mmに切断して試験片を作製した。直径50mmのステンレス製管(鏡面加工済)の表面をアルコール洗浄し、試験片の長さ方向が直径50mmのステンレス製管の円弧に沿うように貼合し、2kgロールを1往復させて圧着した。試験片が貼合されたステンレス製管を85℃、相対湿度10%未満の環境下に24時間静置し、図1に示すように、ステンレス製管から剥離した試験片の両エッジ部の各剥離長(B1,B2)を、試験片短辺(20mm幅)の中点(P1,P2)から試験片の中央線(C)上の剥離開始点(Q1,Q2)までの距離を測定することにより決定し、2つの剥離長(B1,B2)の平均値をエッジ部の浮き長さとして記録した。
両面粘着シートの動的剪断粘弾性率の損失正接(tanδ)の測定は、ユービーエム社製、Rheogel-E4000を用い下記条件にて行った。
・方式:固体剪断
・歪み:2μm
・昇温速度:2℃/min
・周波数:1Hz
・厚さ:175μm
10 粘着剤層
11 中間樹脂層
12a 第1の表面粘着剤層
12b 第2の表面粘着剤層
100 直径50mmのステンレス製管
200 試験片
Claims (5)
- (メタ)アクリル酸エステル重合体と、水素引抜型光重合開始剤とを含み、活性エネルギー線照射後の半硬化状態の両面粘着シートであって、
前記(メタ)アクリル酸エステル重合体の重量平均分子量は24万以下であり、
下記測定方法Aで測定されたエッジ部の浮き長さが8mm以下である光学部材貼合用の両面粘着シート;
(測定方法A)
前記両面粘着シートを剛度が21±1mNの偏光板フィルムに貼合し、積層体を得る;積層体から長さ30mm、幅20mmの試験片を切り出す;試験片を直径50mmのステンレス製管の外周面に貼合し、2kgロールを1往復させて圧着する;その際、試験片の長さ方向が直径50mmのステンレス製管の円弧に沿うように貼合する;試験片が貼合されたステンレス製管を85℃、相対湿度10%未満の環境下に24時間静置した後に、ステンレス製管から剥離した試験片の両エッジ部の各剥離長(B1,B2)を、試験片短辺の中点(P1,P2)から試験片の中央線(C)上の剥離開始点(Q1,Q2)までの距離を測定することにより決定し、2つの剥離長(B1,B2)の平均値をエッジ部の浮き長さとする。 - 測定温度25℃、周波数1Hzにおける動的剪断粘弾性率の損失正接tanδの値が、0.56以上0.75以下である請求項1に記載の両面粘着シート。
- 前記両面粘着シートは、2層以上の層構造を有し、
前記2層以上の層構造のうち少なくとも1層は、(メタ)アクリル酸エステル重合体と、水素引抜型光重合開始剤を含む、請求項1又は2に記載の両面粘着シート。 - 請求項1~3のいずれか1項に記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面を光学部材表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記両面粘着シートを硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の両面粘着シートの少なくとも一方の面を光学部材表面に接触させ、その状態で活性エネルギー線を照射して前記両面粘着シートを硬化させる両面粘着シートの使用方法。
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