JP7142857B2 - 糖質吸収抑制剤 - Google Patents
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Description
本発明の糖質吸収抑制剤は、消化器官において優れた糖質吸収抑制作用を発揮することから、過度の血糖上昇を抑制することができ、血管を痛めたり、膵臓を疲弊させたりすることを抑制できる。また、糖質吸収抑制作用により糖尿病、高血糖症、肥満、高脂血症、動脈硬化症等を予防、緩和又は治療することができる。
本発明の糖質吸収抑制剤は、プーアル茶の生茶を有効成分として含有する。以下、単に「生茶」と記載する場合、プーアル茶の生茶のことを指す。プーアル茶は、中国雲南省を原産地とする、中国茶の一種である。ただし、本発明においては、生茶の原料となる茶の産地は特に限定されず、いずれの産地のものでも利用できる。プーアル茶は「熟茶」と「生茶」に分けられ、熟茶も生茶も途中までは同一の工程を経て製造されるが、最終的な工程が異なり、熟茶は、微生物による発酵を経て製造され、生茶は、微生物による発酵が行われず、熟成によって製造される。
殺青とは、摘採された茶葉に熱を加え、茶葉自体に含まれる酸化酵素の働きを失活させることをいう。釜、ミキサー等に入れた茶葉を、手又は機械で混ぜながら、茶葉を加熱する。プーアル茶の殺青工程においては、酸化酵素を完全には失活させないことが好ましい。したがって、加熱における茶葉の温度は、酸化酵素を完全に失活させない60~80℃であることが好ましい。
殺青工程を経た茶葉を揉捻工程で揉む。揉捻工程により、茶葉の細胞が破壊されて柔らかくなり、茶を抽出した際に成分が抽出されやすくなる。揉捻工程は、手揉みによって行われてもよく、機械揉みによって行われてもよい。茶葉に応じて、揉む際の強度や程度等を調整することが好ましい。
揉捻工程を経た茶葉を乾燥工程で乾燥させる。乾燥方法としては、天日乾燥、自然乾燥、機械乾燥等が挙げられる。乾燥によっても殺青が行われ、殺青の程度が緩やかであることから、天日乾燥が最も好ましい。天気の悪い日には、室内で自然乾燥を行ってもよい。乾燥する時間は1日~2日間とすることができ、乾燥後の茶葉の水分含量が15%以下、より好ましくは10%以下程度となることが好ましい。乾燥を終えた茶葉は、晒青毛茶と呼ばれ、プーアル茶の原料として使用されている。
生茶のプーアル茶の場合、晒青毛茶を袋又は型等に入れて、蒸しながら、円盤状やブロック状に圧力を加えて硬く押し固める。この圧延工程は生茶と単に古くなった緑茶を分ける重要な工程である。圧延を行うことにより茶葉の空気に触れる表面積が極端に少なくなり、長期間の熟成中において緩やかに成分と風味の変化を醸成することで晒青毛茶(緑茶様茶葉)を生茶へと変化させることができる。
押し固められたプーアル茶は、風通しのよい場所で放置されることによって、熟成されて生茶となる。熟成期間中には、殺青によっても失活しなかった、茶葉に残存する酸化酵素により、わずかに酸化発酵がすすむ。熟成工程は長期間にわたり、本発明において用いられる生茶は、少なくとも1年以上、好ましくは1.5年以上、より好ましくは2年以上熟成されたものである。長期間の熟成によって、熟成後に得られる生茶に含まれる成分がバランスの取れたものとなり、成分同士の相互作用により、本発明の糖質吸収抑制剤としての効果がより高くなると考えられる。熟成期間の上限は特にないが、茶葉を放置し続けても成分が変化しない限界に達すること、熟成期間が長いほど希少で高価になることから、熟成期間は好ましくは8年以下、より好ましくは5年以下である。熟成工程を終えた生茶は、円盤状やブロック状の緊圧茶(押し固められた状態のお茶)として、出荷される。
生茶との対比のため、熟茶の製造工程についても以下に説明する。
熟茶のプーアル茶も乾燥工程、すなわち晒青緑茶を得る工程までは、生茶と同一の工程で製造される。熟茶の場合、続いて、渥堆と呼ばれる工程がおこなわれる。渥堆工程では、水分を含ませた晒青毛茶の茶葉が、適当な温度下、麹カビや乳酸菌等の微生物によって人工的に発酵させられ、最終的に熟茶が得られる。微生物発酵によって茶葉が分解し、お湯に抽出されやすくなる。渥堆工程後、茶葉は乾燥され、選別、ブレンド等の工程を経て散茶(バラバラに分散した状態の茶)として、又は、ブレンド後、蒸して茶葉を柔らかくした後、袋に詰め、円盤状やブロック状の緊圧茶として、出荷される。
1.生茶試料の調製
プーアル茶の生茶の茶葉10g(中国雲南省原産、熟成期間2年)を、熱水200mlで2分間煮出して抽出した。抽出液を吸引濾過し、凍結乾燥した。乾燥物に蒸留水を加えて、該乾燥物の質量基準で10質量%水溶液を調製し、これを生茶試料として下記の試験に用いた。
プーアル茶の熟茶(静岡県牧の原市原産、株式会社荒畑園、製品名「茶流痩々」、黒麹菌発酵)の茶葉10gから、上記生茶試料と同様の方法で10質量%水溶液を調製し、これを熟茶試料として下記の試験に用いた。
4週齢のラットに固形飼料及び水を自由に与える予備飼育を4週間おこない、8週齢まで飼育した後、下記の試験に供した。
特許第5435689号明細書に記載の方法にて、ラット門脈への門脈血採取用カテーテル留置及び胃への飼料注入用カテーテルの留置をおこなった。上記方法によれば、胃及び門脈にそれぞれ専用のカテーテルを挿入留置し、胃から試料の投与を行い、門脈血を採取するので、消化器官で吸収された成分を直接測定することができる。上記方法に従い、ラットを笑気・酸素・フローセン混合ガス麻酔下に開腹し、胃に試料注入用カテーテル、門脈に採血用カテーテルを留置した。胃及び門脈にカテーテルを留置したラットは、無作為抽出にて、1群あたり6匹の「生茶試料投与群」と「熟茶試料投与群」とに分け、ケージ内で24時間個別に飼育し、その間固形飼料及び水は自由に与えた。これらのラットを16時間絶食した後、15質量%スクロース水溶液を11.25mL/kg/hrの速度で持続的に試料注入用カテーテルより胃内投与した。門脈血漿中グルコース濃度は、持続投与開始60分以降に一定のレベルで維持されることから、グルコース持続投与開始後120分に、生茶試料又は熟茶試料を7.2mL/kg体重、試料注入用カテーテルより胃内投与した。試料投与時を0分として60分まで10分おきに、採血用カテーテルより門脈血0.05mLを採取した。採取した血液を遠心分離して血漿を得、各時点での血漿中グルコース濃度を測定した。図1(a)に生茶試料投与群の門脈血漿中グルコース濃度の変化を、図1(b)に熟茶試料投与群の門脈血漿中グルコース濃度の変化を示す。その結果、生茶試料投与群では、試料投与前(0分)の門脈血漿中グルコース濃度の値と比較して、試料投与後10分、20分及び30分の時点での門脈血漿中グルコース濃度の値が有意に低下していた。すなわち、生茶試料投与により、投与後30分間消化器官において糖質吸収抑制効果が持続していた。一方、熟茶試料投与群では、試料投与後の門脈血漿中グルコース濃度の低下は認められなかった。なお、統計処理は、多重比較検定(Bonferroni/Dunn法)によりおこなった。
Claims (3)
- プーアル茶を有効成分として含有する、糖質吸収抑制剤であって、
前記プーアル茶が、熟成期間が2年間の生茶である、糖質吸収抑制剤。 - 経口投与又は摂取用である、請求項1に記載の糖質吸収抑制剤。
- エアゾール剤、液剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、散剤、錠剤、シロップ剤の形態である、請求項1又は2に記載の糖質吸収抑制剤。
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Citations (5)
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| JP2005278478A (ja) | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Asahi Soft Drinks Co Ltd | 後発酵茶を含有するリバウンド予防用飲料及び脂肪吸収抑制剤 |
| JP2014043406A (ja) | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Gunma Univ | 後発酵茶由来の血圧上昇抑制作用を有する剤並びにそれを含む飲食品及び医薬 |
| CN103652087A (zh) | 2012-09-13 | 2014-03-26 | 卢丽 | 一种茶茸普洱茶的制备方法 |
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| JP2018509429A (ja) | 2015-03-23 | 2018-04-05 | タスリー・ファーマシューティカル・グループ・カンパニー・リミテッドTasly Pharmaceutical Group Co., Ltd. | シリビンを含有する組合せ薬物 |
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Non-Patent Citations (2)
| Title |
|---|
| "血糖値を下げるプーアル茶の効果的な飲み方", 2006.08.21, [2022.03.29検索], インターネット, <URL;https://hojotea.com/jp/posts-162> |
| Wikipedia, 2017.03.31, インターネット, [2022.03.29検索], <URL;https://web.archive.org/web/20170331234257/https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E6%B4%B1%E8%8C%B6> |
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| JP2019196330A (ja) | 2019-11-14 |
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